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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part82


18 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:01:11 ID:67O
キモオタ「……」
ティンカーベル「ダメだよキモオタ!!こんな可愛い人がキモオタをデートに誘うわけ無いじゃん!絶対に罠だよ!!」キッ
キモオタ「……」
ティンカーベル「キモオタ、聞いてる?デートなら私がどこでもつきあってあげるから!ここはちゃんと断って!」グイグイ
キモオタ(ちょwwwwww我輩にもwwwwwwついにwwwwwwモテ期がwwwwww)ドゥフコポォ
キモオタ(彼女いない歴=年齢であることに疑問を持たず、このまま魔法使いへの道をまっしぐらだと思っておりましたがな……)
キモオタ(おとぎ話の世界を旅したおかげで、おとぎ話に興味を持ったおかげで、まさかモテるとはおもいませんでしたな!!)
キモオタ(今、ここから始まりますぞ……我輩のモテ物語……!)コポォ
ティンカーベル「キモオタ!聞いてんの!?」ゲシゲシッ
キモオタ「司書殿…」フッ
司書「あっ、もしかして他に予定ありますか?急でしたからもし無理でしたら……」
キモオタ「いえ、僕は司書殿の誘いを断るような無粋な男ではないので」キラキラッ
ティンカーベル「……っ!」
キモオタ「そのお誘い……喜んでお受けしますよ」キラキラッ
司書「わっ!ありがとうございます!それでは祝日、楽しみにしておきますね」ニコニコ
・・・

19 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:02:45 ID:67O
現実世界 キモオタの部屋
キモオタ「いやはやwwwこれは忙しくなりますぞwww我輩のスマホに女子のアドレスが入る日が来るとはwww」
ティンカーベル「……良かったね、登録件数合計で三つになって。自宅と職場と司書。すごいすごい、多いですねーっ」ムスッ
キモオタ「これはもう確実にデートでござるからwww服を買いに行かなければなりませんなwwwwちょwwwしかしwwwシャレオツな服屋に着ていく服が無いwww」ドゥフコポォ
キモオタ「まずwww明日は【シンデレラ】の魔法使い殿の所に行ってwww帰ってきたら服屋に行きますかなwww」コポォ
キモオタ「おっとwww事前にデート場所の下見をしておくのも紳士のたしなみでござるなwww明日下見に行きますぞティンカーベル殿www出来る男は事前準備を怠らないwww」
ティンカーベル「……手足の爪が全部剥がれちゃえばいいのに」プイッ
キモオタ「おおっとwwwやきもちでござるかなwww焼かない焼かないwww我輩に彼女ができたとしてもティンカーベル殿は我輩の相棒ですぞwww」キラキラッ
ティンカーベル「やきもちなんか焼いてない!それに私が相棒なのは当り前でしょ!」イラァ
キモオタ「何をそんなにイライラしてるんですかなwwwちゃんとお土産買って帰りますのでwwwおそらく、童話展の後にお茶でもとなりますからなwww何かしらテイクアウトしておくでござるよwwwあっ、しかし、あまりに盛り上がって帰りが翌朝になってしまったら申し訳ないwww」
ティンカーベル「ハゲちゃえバーカ!」チッ
キモオタ「どうしたでござるかwwwもうそれ我輩関係無いただの暴言ですぞwwwティンカーベル殿なら一緒に喜んでくれるかと思ったのでござるがwww」
ティンカーベル「そりゃあ、私だってキモオタに恋人ができたら嬉しいけど……なんかキモオタは先走り過ぎだし、私の話聞いてくれないからイライラすんの!」
キモオタ「まだ司書殿を疑ってるのでござるか?www」
ティンカーベル「疑ってるっていうかさ……私達はアリス達に取って邪魔な存在だからあいつらが何してくるかわかんないでしょ?だから何事にも警戒しようよって話だよ」

20 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:04:25 ID:67O
ティンカーベル「別にね、司書さんが敵だと思ってるわけじゃないよ?でも、言っちゃ悪いけど…キモオタが女の子に誘われたことなんか一回もないでしょ?」
ティンカーベル「キモオタが嬉しいなら私は良いけどさ……普段と違う事にはなるべく警戒しよ?現実世界だからって油断しちゃダメだよ。
実際、現実世界のキモオタに協力してもらってるのはおとぎ話の世界の私なわけなんだから、アリスが現実世界の人間をたぶらかして利用するなんて……ありそうな話でしょ?」
キモオタ「まぁ、おとぎ話からの刺客……可能性が無いわけではないですからな……」
ティンカーベル「もしも、もしもだよ?これがアリス達の罠だったら…キモオタは傷つくでしょ?それは私は避けたいよ。確かに、ちょっと警戒しすぎちゃったかもだけどさ…浮かれすぎちゃうのはやっぱり駄目だよ」
キモオタ「ふむ……まぁ確かに浮かれ過ぎておりましたな……申し訳ない」
ティンカーベル「…私もちょっと言い過ぎたかも。ハゲって言ってごめんね?キモオタはふさふさだよ?」
キモオタ「知ってますぞwwwまぁ、安心して下されwww油断せぬように務める故www我輩の油断でみんなに心配かけてはいけませんからなwww」
ティンカーベル「うん!そう言うなら信じる!じゃあ気を取り直して夕ご飯にしよう!私、テーブル片づけとく!」ピュー
キモオタ「では我輩は冷凍チャーハンでもチンしますかなwwwと、その前にBGM代わりにテレビでも付けておきますかなwww」
ピッ
「……次のニュースです」
「本日…時頃、○○県××市内のドールショップ店長の店主さんが遺体で発見されました」
ティンカーベル「…キモオタ!これ……!」
キモオタ「なんですと……ティンカーベル殿!音量上げていただきたい!」

21 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:05:50 ID:67O
「常連客が店を訪れたところ、店内で血を流して倒れている店主さんを発見」
「店主さんの胸は大きくえぐられており、心臓を持ち出した形跡が見られ……」
ティンカーベル「なんで…さっき元気だったのに!なんであの店主さんが殺されちゃったの!?」
キモオタ「強盗…?いや、しかし心臓をえぐるとは…なんの目的で……」
「犯人の目的は不明ですが、不可解な事に店内には無数の黄金が散らばっており」
「その点からも、レジにも手がつけられていなかったことから強盗ではなく私怨による殺人とみて捜査を……」
ティンカーベル「……黄金が散らばってるって言ってたね」
キモオタ「どういう事ですかな……とても普通の事件には見えませんな……」
キモオタ「えぐられる心臓、散らばる黄金……恨みを買うような人には見えなかったでござるし……」
ティンカーベル「黄金…そんな貴重な物なのに、犯人は見向きもしなかったんだよね」
キモオタ「不可解ですな……店主殿を殺した犯人は許せないでござるが……この事件」
キモオタ「何かの前触れで無ければいいのですがな……」

22 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/21(日)23:11:32 ID:67O
今日はここまで
今回もつきあってくれたら嬉しい
新シリーズ!
ヘンゼルとグレーテル、そして司書ちゃんにもスポットあたります
そして小柄な男とは!?
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます

23 :名無しさん@おーぷん :2015/06/21(日)23:18:28 ID:nL3
乙!
それにしてもついにキモオタのコミュ力が俺のを上回ってきたなwww

24 :名無しさん@おーぷん :2015/06/21(日)23:19:46 ID:Qx1
おつつー(・∀・)ノ
わくわくするせー!

41 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:15:30 ID:t3T
現実世界 某所
小柄な男「ったく、誤算だったな。この現実世界には魔法って概念が実在しねぇとは…」グビグビ
小柄な男「軽く調べてみたがどれもこれも空想だの伝説だのの作り話…それか自称魔法使いのペテン師ばかりときたもんだ」
小柄な男「自然も荒らされ放題で魔力は枯れ果ててるし、どうなってんだこの世界は。魔法使いどころか魔力を持つ人間も少ねぇ、例え持っていても微弱な魔力……嫌になっちまう」フゥー
テレビ『岡村さーん!何してはるんですかー!」』ワハハハハ
小柄な男「だがこの世界の人間どもは魔法が使えないなりに知恵を使っているみたいだな。この映像を映し出す機械は気にいったぞ、退屈しのぎにはもってこいだ」クックック
小柄な男「まぁいい、俺には時間がたっぷりある、焦る事はねぇんだ。ちまちまと魔力を集めて、十分に蓄えられたらこの世界の支配に乗り出すとしようじゃねぇか」
ガチャッ
強面グラサン「……おい、戻ったぜ」
小柄な男「おう、遅かったじゃねぇか。さっさと酒と食い物を寄越せ、心臓一つじゃ酒の肴になりゃしねぇ」
強面グラサン「……テメェの金で買って来たもんだ、好きに食いやがれ」
ドサッ
小柄な男「お前なぁ…それが主人に対する態度か?もう少し従順にしろや、俺はお前の主人なんだからなぁ」
強面グラサン「俺はテメェの子分になった記憶も無けりゃあ奴隷になった覚えも無ぇ」
小柄な男「……まぁいい、お前にはこの先俺の護衛として存分に働かせてやる。その程度の反抗には目をつぶってやろう、どっちにしろ俺には逆らえねぇんだからなぁ?」クックック
強面グラサン「……」ギロッ

42 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:18:04 ID:t3T
小柄な男「まぁそう噛み付いてくるな。この世界を支配できる魔力が貯まるまで相当時間がかかりそうだからな…お前とは長い付き合いになるんだ、仲良くしようぜ」
強面グラサン「……何が支配だ、馬鹿馬鹿しい野郎だ」
小柄な男「主従関係を組むのはこれが初めてって訳じゃねぇだろ?お前が今付き従っている主人は俺だ、従順になっちまった方が楽だぜ?」
強面グラサン「テメェなんざと親しくするつもりも忠誠を誓うつもりも微塵たりとも無ぇ」
小柄な男「その意地がいつまで持つか見ものだな、お前が従順になるのはそう遠くないと思うぜ?今から楽しみで仕方がねぇんだ」ゲラゲラゲラ
強面グラサン「俺が付き従うのは師匠ただ一人だ、師匠が消えちまった今でもそれは変わらねぇ。主従ゴッコがしたけりゃテメェだけでやってろ」
小柄な男「口の減らない野郎だ…いいか?今日は魔力持ちの心臓も手に入った、この世界は酒も肴もなかなかに旨い、だから俺は機嫌が良いんだ」
小柄な男「お前が生意気な態度を取っても許してやっているのはな、単に俺の機嫌が良いからだ。少しでも俺の機嫌を損ねてみろ、どうなるかわかるよな?」
強面グラサン「……」ギロリ
小柄な男「睨むな睨むな。たまには心を落ち着かせて夜空でも見てみろよ。現実世界もおとぎ話の世界も星空はたいして変わりゃしねぇからなぁ」
小柄な男「無数の星屑が輝く夜空で一際明るくそして気高く輝く……月の存在。だがこの世界の月は少し霞んでみえるぜ、地上が明るすぎるせいかもしれねぇなぁ?」
強面グラサン「何が言いてぇんだテメェ…!」
小柄な男「お前の大切な『月』は俺の気分しだいで輝きを失うって事、忘れるなよ?お前が俺に従わなけりゃあその場でお前の『月』は消しちまう、いいや死んじまうんだぞ?」
小柄な男「師匠とやらが消えちまった今、お前が守護してるのはあの小娘なんだろう?また見殺しにしちまってもいいのか?」クックック
強面グラサン「……」クッ

43 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:22:48 ID:t3T
小柄な男「そうだ、そうするしかねぇよなぁ?お前は口応えすら許されてねぇんだよ、本来はな」
小柄な男「あの娘も不憫だぜ、お前みたいな輩と一緒にいたせいで俺に目を付けられちまって今じゃあ人質だ。だがまぁ俺も契約には逆らえないからな、お前が大人しくしてりゃあ何もしねぇ」
強面グラサン「……わかってる、だからあいつには手を出すんじゃねぇっ!」
小柄な男「ああ、いいぞ。しかし、つくづく人質を取るって方法は合理的だよなぁ?」
小柄な男「俺が使える魔法なんか『藁を黄金へと変化させること』と『生成した黄金の形状を変化させること』ぐらい……腕力も体力も人間程度しかない弱い男だ。だがなぁ人質さえ取ればお前を支配することだってできる!」
小柄な男「愉快だよなぁ、おとぎ話の世界でも屈指の戦闘能力を誇るお前は俺の護衛として命令に従わねぇといけないってんだからな」
強面グラサン「……」ギリッ
小柄な男「俺なんか一捻りでねじ伏せられるお前が!幾多の魔法具を駆使するお前が!数多の妖術を使いこなすお前が!どれだけ悔しくとも俺にはもう暴言すら自由に吐けない!」
小柄な男「誰より力強く傍若無人…天下無双のお前はあの小娘に肩入れしたせいで俺に手が出せねぇ!自分の足元にも及ばないような弱い弱い俺に…手も足も出せねぇんだ!痛快だぜこりゃあ!」アハハハハ
強面グラサン「クソ野郎め…っ!」ボソッ
小柄な男「クソで結構じゃねぇか、過程なんざどうだっていいのさ。だが俺はお前にも救済措置は与えてやったろう?俺とお前の契約を破棄する唯一の方法だ、お前はいつだって一言口にするだけであの小娘を救いだし、自由を手に出来る」
小柄な男「さぁ言ってみろよ、俺の名前を。さぁさぁ、俺の名前を当ててみろ!」
小柄な男「『あの娘の命と貴様の支配権を交換する』契約、破棄したいのなら大声で叫んでみろ!俺の名前をなぁ!まっ、無理だろうがなぁ!」ガハハハ

44 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:28:15 ID:t3T
強面グラサン「テメェ……いつまでも調子に乗ってんじゃねぇぞ……!」グイッ
小柄な男「うぐっ…ゲホゲホ……なんなんだお前は、理解してないのか?俺に手を出すとどうなるかわかってんだろ?」キッ
強面グラサン「あいつの首には…テメェが生成した黄金が撒きついてやがる。俺がテメェに逆らったら、お前の合図であいつの首を絞め落とすって仕組みなんだろうが!」ワナワナ
小柄な男「よくわかってるじゃねぇか。だったら手を離せ、誰の胸ぐらをつかんでんのかわかってんのか?」ギロリ
強面グラサン「……クッ」バサッ
小柄な男「今のは大目に見てやる。だがなぁ、お前が俺の元から逃げたりおとぎ話の世界へ連絡を取ったりすれば娘の首はボトリと落ちる。他のおとぎ話の連中に協力を頼むなんてズルはさせねぇぞ」
小柄な男「俺のおとぎ話は既に消滅している。この現実世界には俺のおとぎ話を知っている奴は一人も存在しない、そりゃあつまり俺の名前を知っている奴も存在しないって事だ!」
強面グラサン「そいつを利用して…この世界なら自分の名前を言い当てられないと踏んでこの世界へきやがったのか!」
小柄な男「ああ、そうだ。この現実世界は俺達のおとぎ話の世界とは随分と様子が違うが…ひとつ共通するところがある。そりゃあな、金だ」
小柄な男「この世界の奴らも大体が金が欲しくてしかたがねぇんだ、俺のおとぎ話の国王のようにな!そしてそういう輩は金のためだったら多少無茶な契約でも結ぶ、あの粉引きの娘がそうだったように」
強面グラサン「金を餌に他人を利用するなんざ、まともな生き物じゃあねぇなテメェは…」
小柄な男「金に目がくらんで大事なもんを投げ出す奴の方がよほどまともじゃあねぇんだ。だがなぁ、何をわめいたところで俺の名前がわからない以上、お前は俺の支配下だ」
強面グラサン「……」クッ
小柄な男「どうやらテメェは少々厳しくしねぇと躾けられねぇみたいだからな。暴言を大目に見るのはここまでだ、わかったら返事をしろ」グイッ
強面グラサン「……」
小柄な男「返事しろっつってんだよぉ!あの娘を殺してぇのか!?」ガターン
強面グラサン「……承知した、俺に……指示をよこしてくれ」ギリッ
小柄な男「よぉし、まぁ今日は言葉遣いまでうるさくは言わねぇ。また明日から魔力集めだ、期待してるぜ?」クックック
・・・

45 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:29:55 ID:t3T
・・・
司書「キモオタさん!やっぱり彼女にするならおとぎ話の世界より現実世界の女の子が良いですよね?」ニコッ
キモオタ「ちょwww司書殿wwwそれってどういうwww」コポォ
ティンカーベル「そんなの関係無いでしょ!それにキモオタは私の相棒なんだから!ね!キモオタは私のだよね?」ギュー
シンデレラ「ちょっと待ってください!私はキモオタさんの思い出のおとぎ話【シンデレラ】の主人公なんです、だからキモオタさんは私のものです!」ムギュー
赤ずきん「困ったものね……キモオタ、ハッキリと断ってやりなさい。だってあなたは私のものですもの、そうでしょう?」ガチャッ
マッチ売り「お兄ちゃんは私が死んじゃう時も一緒に居てくれたよね、だからずっと一緒だよ?信じても良いよね、お兄ちゃん?」ソッ
シェヘラザード「キモオタさん、私を選んでくだされば魔法のランプ……いつでもお貸しします。ですから……ね?」ギュッ
ラプンツェル「あはは、キモオタはモテモテだねー!なんだかみんな楽しそうだから私も仲間に入れてもらおっと!」ニコニコ
キモオタ「ちょwww夢にまでみたハーレムルートに突入ですなwwwモテ男は辛いですぞwww」ドゥフコポォ
ゴゴゴゴゴ
ゴーテル「ほう……貴様、ワシの可愛い愛娘…いや世界一可愛い愛娘のラプンツェルにまで手を出そうとは良い度胸じゃな」ゴゴゴゴゴ
キモオタ「ご、ゴーテル殿!?違うでござるよ!これは誤解というものでして…故にその魔法の杖を収めていただきたいですぞ!」
ゴーテル「問答無用じゃ!ラプンツェルを手籠にしようとした己の愚かさを呪うがいいわい!豚のお主にぴったりの呪いで消し去ってくれるわ!」ゴゴゴゴゴ
シュゴォォォォォ
キモオタ「ぶひいいいいぃぃぃっっっ!!」ドロォォォ
・・・
・・・
・・・

46 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:31:48 ID:t3T
現実世界 キモオタの部屋 朝
キモオタ「ぶひいいぃぃ!ラードになるのは嫌ですぞぉぉぉぉ!」ガバァ
ティンカーベル「えっ!?なになに?なにがおきたの!?」ガバッ
キモオタ「なんと……夢でござるか」フゥー
ティンカーベル「もー!びっくりして目がさめちゃったよ!っていうかラードってなんなの?ラードになっちゃう夢って普通見ないよ!」プンスカ
キモオタ「失礼しましたな…なんというか、調子に乗った罰が下ったでござるよ……皆に申し訳ない」ズーン
ティンカーベル「……?まぁいいけど、目ぇ覚めちゃったからもう顔洗ってご飯にしよ!お腹すいたよー」フワフワ
キモオタ「そうですなwww美味しいものでも食べてこの悲惨な夢を上書きしたいですぞwww」
ティンカーベル「私ね!昨日ジャスコの中のパン屋さんで買ったレーズンパンすっごく楽しみにしてるんだよね!」ワクワク
キモオタ「それ昨日三回くらい聞きましたぞwwwこれでもかというほどレーズンのたっぷり入っていると評判の奴でござろうwww」
ティンカーベル「そうそう!楽しみにしてる事はたくさん声に出した方がいいの!食べるときの楽しみが増えるからね!」ニコニコ
キモオタ「そうでござるかwwwならば我輩は軽く朝食を作りますかなwwwティンカーベル殿、朝食の卵とベーコンはどうしますかなwww」コポォ
ティンカーベル「昨日ちょっと食べすぎちゃったから卵はいいや…ベーコンも少なくして今日は一枚……やっぱいつも通り三枚にする!お昼から!お昼からご飯の量減らすから!」
キモオタ「ちょwwwそれダメなやつではwwwまぁわかりましたぞwwwしばしお待ちをwww」
ティンカーベル「じゃー私はテーブル片づけて、パンと飲み物準備しとこーっと!レーズンレーズン♪」フワフワ

47 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:32:47 ID:t3T
キモオタ「しかし、司書殿と出かける時に着ていく服……どんなものを買えばいいのか皆目見当がつきませんな」ジュージュー
キモオタ「ティンカーベル殿の警戒もわかるでござるが、我輩としては司書殿の好みのタイプがマニアックだったという方向にワンチャン期待したいですなwww」コポォ
キモオタ「街を歩いてると結構な美人が微妙なメンズと歩いていたり…その逆も然りでござるしwww人の好みはそれぞれでござるwww」ジュージュー
キモオタ「このチャンスをモノにして司書殿とお近づきになれなければ、おそらく我輩はこの先ノーモテ期でござろうしここは気合いを入れて……んん?」チラッ
キモオタ「ちょwww玄関の鍵がwww開いてるwww」コポォ
キモオタ「ちょwwwなんででござるかこれwwwチェーンも外れてるでござるしwww物騒極まりないwww」ガチャ ジャララ
キモオタ「しかしおかしいですな、鍵もチェーンも昨日確認してから寝たはずでござるが……」
ティンカーベル「ねーねー、キモオター。なんか牛乳がもうないよ?夜中に飲んじゃった?」
キモオタ「飲んでないですぞwww昨日買い忘れた故、今朝ティンカーベル殿が飲む為にとっておいておいたはずではwww」
ティンカーベル「そうなんだけど無いんだよ、ほら!牛乳パック空っぽ!」フワフワ
キモオタ「おかしいですな…?まぁ無いものは仕方ないwwwオレンジジュースをあけるでござるwww」コポォ
ティンカーベル「わかったー、じゃあ持っていっとくねー」フワフワ
???「……」スッ

48 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:35:13 ID:t3T
ティンカーベル「準備できたよー!牛乳、今日は忘れずに買わなきゃだね!」
キモオタ「そうですなwwwさてwwwこっちも焼けましたぞwww召し上がれwww」コポォ
ティンカーベル「朝から楽しみにしてたレーズンパンとベーコンでごはんなんて最高だね!いただきまーす!」ニコニコ
キモオタ「我輩はこの厚切り食パンにチーズをたっぷりかけてピザトーストでござるよwwwチーズのうまさは軽犯罪レベルですからなwww」コポォ
ティンカーベル「チーズ!それも美味しそうだけど、別に羨ましくないよ!だって私にはこの美味しいって評判のレーズンパンがあるんだからね!」フンス
ゴソゴソ
ティンカーベル「レーズンレーズン♪……あれっ……?」
キモオタ「チーズうまいですなwww昨日もピザ食べた気がしますがなwwwピザとはまた別のうまさがピザトーストにはありますなwww」モグモグ
ティンカーベル「……ない」プルプル
キモオタ「どうかしましたかなwww」コポォ
ティンカーベル「キモオタァ!私のレーズンパン……レーズンだけ食べたでしょ!!」キッ
キモオタ「ちょwww何をいきなりwww知りませんぞwww」コポォ
ティンカーベル「見てよこれ!レーズンパンなのに…レーズンが全部ほじくられてる……!こんなのレーズンパンじゃない……!」ギリッ
ティンカーベル「レーズンの抜かれたレーズンパンはね……もうただのパンですらないんだよ!こんなのがっかりパンだよ!」キッ

49 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:36:53 ID:t3T
キモオタ「ちょwww落ち着くでござるよwww我輩が食べるわけ無いでござろうwwwそんな絶対ばれるようなつまみ食いをすると思いますかなwww」
ティンカーベル「それはしないだろうけど…!だったら誰がこんな事するの!?そっか…わかったよ、昨日の店員さんだ…!会計の時につまみ食いして…」
キモオタ「いやいやwwwとんだ言い掛かりですぞwwwしかし…そういえば……」
ティンカーベル「どうしたの?やっぱりパン屋さんの店員さんが犯人?」
キモオタ「いや店員からは一回離れるでござるwww実は玄関の鍵が開けられていたのでござるよ、昨日閉めたはずでござるのに」
ティンカーベル「誰かがこの部屋に勝手に入ってきたって事…?」
キモオタ「おそらく…それならレーズンの件も牛乳の件も納得がいくでござるよ」
ティンカーベル「誰かが勝手に上がりこんでつまみ食いしたって事…?だとしたら誰がそんなこと…」
???「遅い。そして鈍すぎだ、なぜ侵入者に気が付くまでにこんなに時間がかかるんだ?」
ティンカーベル「今の声…!誰かいるんでしょ!隠れてないででてこいバーカ!私のレーズン返せ!」プンスカ
キモオタ「声は聞こえど姿は見えぬとは…一体何者でござろうか…?」
ティンカーベル「あっ!違うよ…!見えないわけじゃない、小さくて見つけられなかっただけだったんだ!あそこにいるよ…テレビの上!」キッ
???「易々と侵入を許し、気が付きさえしないとは…随分と間抜けな連中だ。こんな奴らに協力をする必要があるのか、私は疑問だな」モグモグ

50 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:41:46 ID:t3T
キモオタ「な、何者ですかなあの娘は…親指ほどの大きさしかないでござるよ、それに協力とはどういう……」
???「お前が、現実世界のキモオタという男だな?」
キモオタ「いかにもキモオタでござるwwwお主は…『現実世界』などと口にするあたりおとぎ話の住人でござるな?」
???「当然だ。それ以前に私の姿を見れば察しが付きそうなものだがな。それとも、この世界には私のように背丈の小さな人間が存在するのか?」フンッ
ティンカーベル「なーんか嫌な感じの言い方!私のレーズン勝手に食べたくせに!あんた何者なの!?ちゃんと名乗ってからそれからちゃんと謝ってよね!」プンスカ
親指姫「いいだろう、名ぐらいは聞かせてやる。私の名は親指姫……ある方の命令を受けて、馳せ参じた。食料の件は謝ろう、貴様のものとは知らなかったのでな」
ティンカーベル「…まぁ許したげる。それはいいとしてさ、じゃあ親指姫も私達の仲間って事なんだね!」フワフワ
キモオタ「ある方の命令……おとぎ話の一件が絡んでいるのは確実でござろうが、一体誰が何のために親指姫殿を我々の元に送り込んだのですかな?」
ティンカーベル「もしかしてさ、あの方って前にシェヘラザードが言ってた協力者の事かな?私達と一緒にアリス達のたくらみを阻止するために戦ってくれるって事じゃないかな?」
親指姫「本来は貴様等に挨拶をするようにと言われていたが…私の独断で予定を変更する」チャキッ
親指姫「あまりに脆弱な守り、錆びついた危機察知能力………私は貴様等が足手まといになると判断する。あの方に迷惑をかけられないからな」シュタッ
シュタッ シュタッ
キモオタ「ちょwww突然我輩の肩に飛び乗ってくるとはwwwどういうwwwこれもモテ期の一環ですかなwww」コポォ
ティンカーベル「……っ!キモオタ!動いちゃダメ!親指姫は肩に乗ろうとしたんじゃない、キモオタの首筋に近づいたんだよ!」
キモオタ「首筋?一体何のために……」
親指姫「キモオタ、ティンカーベル…貴様等に問う。何故、貴様等はおとぎ話の世界を守ろうとしているのか…それを答えてもらおう」
ティンカーベル「キモオタ!下手に動いちゃダメ!親指姫が持ってるの、カミソリだよ!」
キモオタ「か、カミソリ!?そんなもので頸動脈をいかれては大惨事でござる…!」
親指姫「洗面所から一本拝借した。返答しだいでは、私の第二の刃が貴様の動脈を断ち切る」
親指姫「さぁ答えろ、貴様等の信念は我々が協力するに値するものなのか……あの方の代わりに私が判断する」

51 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/06/27(土)23:45:49 ID:t3T
今日はここまでです、試験的に量を減らしてこまめな更新してみようかと。いつものに戻るかもだけど
(シェヘラザードの存在が忘れられてそうで怖い)
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます

52 :名無しさん@おーぷん :2015/06/28(日)00:17:32 ID:f2S
乙です!
更新楽しみに待ってます!!

53 :名無しさん@おーぷん :2015/06/28(日)00:28:52 ID:zmf
乙!
ハーレム夢を見るとは羨ましいw