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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part56


462 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)20:41:05 ID:rbC
ティンカーベル「シェヘラザードー!無事だった?国王にひどいことされてない?」ピュー
シェヘラザード「ティンクさん、国王様に失礼ですよ。でも心配してくださったんですね、ありがとうございます」フフッ
国王「デブに妖精に髪が異様に長い女にチンピラ・・・お前たち本当に友人なのか?」
キモオタ「もちろんですぞwww疑われるとは心外ですぞwwwそうでござろう、シンドバッド殿www」
シンドバッド「もちろんだ。それよりシェヘラザード、何か飲み物をくれないか?のどが渇いちまってな」
ラプンツェル「あっ!私も私も!」
シェヘラザード「はい、では少し待っていてくださいね?」カチャカチャ
国王「しばらくお前と会わないうちに妙な友人が増えたようだな」
シェヘラザード「ええ、他にも私の仲間は大勢います。いずれ国王様にお話しする事になるでしょう」フフッ
国王「ふむ・・・?」

463 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)20:55:23 ID:rbC
カチャ
シェヘラザード「はい、どうぞ」ニコッ
シンドバッド「おう、ありがとな」ズズー
ラプンツェル「ありがとね!シェヘラザード!」ズズー
キモオタ「そういえばwwwラプンツェル殿wwwシェヘラザード殿にお願いがあったのではないですかなwww」
ラプンツェル「あっ!そうそう、シェヘラザードっていろんなおとぎ話を知ってるんだよね?私もシェヘラザードのおとぎ話聞いてみたいんだけど、聞かせてもらってもいいかな?」ニコニコ
シェヘラザード「私のおとぎ話ですか?構いませんが・・・国王様、よろしいでしょうか?彼女に少しおとぎ話を聞かせてあげたいのですが」
国王「そのくらいならば構わん、好きにしろ」
ラプンツェル「ねぇねぇ、国王も一緒にシェヘラザードのおとぎ話聞こうよ!」キラキラ
シェヘラザード「ええ、国王様も是非」
国王「・・・我は少々疲れた。ベッドで横になっているからおまえたちは好きに話しているといい。どちらにしろ耳には入ってくるだろうからな」ゴロッ
シェヘラザード「それでは始めましょうか」
シェヘラザード「これは商人とイフリートの物語です。あるところに・・・」
・・・
・・・
・・・

464 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)21:02:28 ID:rbC
シェヘラザード「ある時、商人が商いをするために街道を・・・・・・」
国王(あの髪の長い娘、常識がなっていないと思っていたがあの歳でおとぎ話とは・・・随分と精神年齢の低いことだ。おとぎ話など子供だましの作り話に過ぎん)
シェヘラザード「・・・・・・だったのです。商人は・・・・・・」
国王(・・・・・・)
シェヘラザード「・・・・・・イフリートは・・・・・・で・・・・・・」
国王(・・・・・・だが)
国王(何故か、気になってしまう。このような話は今までに聞いたことがない)
国王(おとぎ話だとバカにしていたが、なかなかおもしろい話だ。この話がおもしろいのかシェヘラザードの聞かせ方がうまいのか・・・)
国王(不思議とすっと頭に入ってくる、そして・・・なんというかこう、ワクワクとした気分にさせてくれる)
国王(なんとも不思議な物語だ・・・)

465 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)21:13:12 ID:rbC
ラプンツェル「うんうん!それでどうなったの!?」
ティンカーベル「早く続き続き!シェヘラザード!」
キモオタ「ちょwww二人とも焦りすぎですぞwww落ち着いてシェヘラザード殿のおとぎ話を聞くでござるよwww」
国王(ええい、騒ぎ立てるな!シェヘラザードの話が聞こえんだろう!)
シェヘラザード「おとぎ話は逃げませんから、二人とも慌てないでくださいね。では続きを・・・」
国王(うむ、いいぞ。早く続きを聞かせてくれ)
・・・
・・・
・・・
シェヘラザード「・・・・・・だったのです。そして・・・・・・なので。その老人は・・・・・・」
国王(うむ、それで・・・どうなる!?)
シェヘラザード「・・・・・・なのでした。では、今日のお話はここまでです」フフッ
ラプンツェル「えーっ!?今、面白いところなのにここで続いちゃうの!?」
ティンカーベル「そうだよ!もうちょっと続けてよシェヘラザード!」
国王(そうだぞ!我はその物語の続きを聞きたいのだ・・・!)
シェヘラザード「お話ししたいところなのですが・・・そろそろ夜が明けてしまいます。夜が明けてしまえば私は処刑されてしまいますので、今日はここまでと致しましょう」

466 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)21:26:35 ID:rbC
キモオタ「実に心躍るおとぎ話でしたなwwwあっという間に夜明け前とはwww」
シンドバッド「だが、時間だっていうんなら仕方ねぇ。諦めようぜ・・・ラプンツェル、ティンカーベル」
国王「・・・・・・おい、シェヘラザード」
シェヘラザード「はい、国王様。なんでございましょう?」
国王「このままではそこの女と妖精も続きが気になって仕方があるまい。続きを話してやれ」
シェヘラザード「しかし、このおとぎ話はまだまだ続きます。このまま話す事を許していただいても、とても一時間や二時間では・・・」
ラプンツェル「うーん・・・でも確かに私も眠いし、続きはまた夜に聞かせてよ!」
シェヘラザード「ラプンツェルさん、そうして差し上げたいのですが私は夜が明ければ処刑されてしまうのです。今夜、続きをお聞かせすることはできません」
ラプンツェル「うー・・・ねぇねぇ、国王。シェヘラザード死んじゃったら続きが聞けなくなっちゃうんだよ。なんとか処刑なしにできない?」
国王「・・・・・・」
キモオタ「国王殿の権限ならばそれは可能でござろうwwwそれに国王殿も実は続きが気になるのではwww」コポォ
シェヘラザード「・・・・・・」
国王「ああ、確かに我も話の続きは気になる。だが・・・そういうことか・・・読めたぞ、貴様等の魂胆が・・・!」ギリッ

467 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)21:45:29 ID:rbC
国王「シェヘラザードは幼い頃から王宮に出入りしていたからな、我が書物を読むことが好きなことを知っていたはずだ。
今日の昼間にキモオタに旅の話をするように言ったのも私だ、お前たちには私が物語を見聞きするのが好きだという情報があったわけだ・・・!」
シンドバッド「・・・・・・まずいな」ボソッ
国王「そこでお前達は口裏を合わせ!夜中にもう一度ここに来た!そしてそこの女がシェヘラザードに話をするようにせがむ!それも打ち合わせ通りだったんだろう?」
ラプンツェル「知らないよ?私はシェヘラザードにお話をして貰いたかっただけで・・・」
国王「ええい、黙れ!・・・そしてここでおとぎ話を聞かせればそれは我の耳にも入る。そうすればもう作戦はおおかた成功だ。あとは話をきりの悪いところで止め、我に続きが気になるように仕向けた」
国王「なるほどな・・・なかなかの計画だ。そうすればお前のおとぎ話の続きを聞くには生かしておかなければならない、見事処刑を免れるっていう寸法だ!ああ、さすがシェヘラザードだ、お前は昔から頭のいい娘だったものな!ああ、よく出来ている計画だ!ハッハッハッハ!」
シャキン
キモオタ「国王殿が剣を・・・!これはまずいですぞ!?」
国王「女という生き物はどこまで我をコケにするつもりだ・・・!我がその程度で処刑を取りやめると?侮辱するのも大概にせよ!シェヘラザード!」ギリッ

468 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)22:03:54 ID:rbC
国王「この我が、たかが物語の続き聞きたさに考えを曲げるとお前は思っていたのだろう!」
シェヘラザード「・・・・・・」
国王「浅はかよ・・・!我が妻に裏切られ・・・どれほどの悲しみを負ったのか、どれほどの憎しみを抱いたのか、お前に理解できるのか?いいや、理解できるはずもない。16年程度の、それも大臣である父や家族に守られてぬくぬくと育った貴様のような小娘に!我の何がわかるというのだ!」
国王「処刑を待つ必要もあるまい。その首、この場で切り離してやろう!」
チャキ
ティンカーベル「シェヘラザード・・・!」
シェヘラザード「・・・国王様の仰るとおり、私は16年程度の人生しか歩んでいない小娘でございます。当時13歳程だった私には国王様が受けた裏切りの意味もよくわかっていませんでした。今も、国王様の心の痛みが如何ほどのものか・・・想像もつきません」
国王「当然だ、貴様ごとき小娘に理解できるわけなかろう」
シェヘラザード「ですが・・・裏切られ傷付いた己を始めとする慰めるため、傷つく事を恐れて国中の女性を殺し続けていくという行為・・・」
シェヘラザード「それが非常に馬鹿げている愚かしい行為であることは、この小娘にもわかります」
国王「・・・貴様!」ギリッ
シェヘラザード「失礼を承知で申し上げます。国王様、今のあなたはかつての優しい王の面影など無い、愚かしい国王でございます!」キッ

469 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)22:28:20 ID:rbC
国王「・・・もはや言い逃れはできんぞシェヘラザード!」
ラプンツェル「このままじゃシェヘラザード危ないよ!?どうしたらいいかな・・・!?」
シンドバッド「おい、落ち着け!国王もシェヘラザードもだ!二人とも冷静になれって!」
シェヘラザード「お黙りなさいシンドバッド!これは私と・・・国王の問題です!」
国王「よく解っているではないか・・・!さらばだ、シェヘラザード!!」
ビュオ
シェヘラザード「私を殺して国王の気が済むのならばそうしなさい!ですが私は国王と国を助けるためにここにいるのです!」キッ
ピタッ
国王「我と国を助けるだと?小娘が夢物語を語るんじゃない、お前に何ができる」
シェヘラザード「私にできることなど僅かなことです。実際に事を成すのは国王でございます。ですが、国王に勝手の優しさを取り戻していただく手助けをすることが私には可能だと考えております」
シェヘラザード「国王様の勤めは国と民を繁栄に導くこと。私の勤めは繁栄した国家に相応しい素晴らしい国王へ、あなたを導くことです」
国王「・・・・・・」
国王(今の言葉・・・過去に聞いた覚えがある。記憶違いなんかじゃない)
国王(・・・ああ、思い出したぞ・・・あれは・・・もう随分と昔だ・・・)

470 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)22:48:27 ID:rbC
・・・8年ほど前 王宮
大臣「お疲れ様です、国王様」
国王「・・・いやはや、実際疲れたよ。友好国相手とはいえ要人との面会はな・・・だが大したことではなかった、今後とも友好的に付き合おうという挨拶程度だったよ」ハッハッハ
大臣「それは何よりです、国王様が立派になられて私も嬉しいです」
国王「いや、我など父の跡を継いだだけに過ぎない。まだだ、もっと国を反繁栄させて、世界に名だたる大国家にせねばな!」
タッタッタッ
シェヘラザード「国王さま!よその国とのお話はおわりましたか!?」ニコニコ
大臣「こら、シェヘラザード。またお前は王宮に来て・・・遊びではないのだぞ」
国王「まぁいいじゃないか。ああ、終わったぞー!あっちの偉い人がこれからも仲良くしようって言ってくれたぞ」ナデナデ
シェヘラザード「すごいです!国王さまはすごいですね!シェヘラザードもうれしいです!」ニコニコ
大臣「そうか!ああ、そういえば使者から貰った友好の品に菓子があったからお前にやろう、甘いぞ!」ゴソゴソ
シェヘラザード「わあぁ!ありがとうございます、国王さま!」
国王「うむ、お前はキチンと礼が言えるな。えらいぞ!」ナデナデ

471 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)23:02:05 ID:rbC
シェヘラザード「シェヘラザードは大きくなったら国王さまとけっこんします!」ニコニコ
国王「こらこら、そんなこと言ったら大臣が悲しむぞ?」
大臣「・・・いえ、そのようなことはございません。しかし、先週はお父様と結婚すると・・・言ってくれたんですけどね・・・」ズーン
国王「シェヘラザード、我には愛する妻がいるのでな。すまないが結婚相手は他の格好いい男を捜しなさい、いいな?」
シェヘラザード「うー・・・じゃあ大きくなったら大臣になります!それだったらいいですか?国王さま」
国王「大臣?どうして大臣になりたいんだ?」
シェヘラザード「シェヘラザードは国王さまもこの国もだいすきです!だからそのお手伝いがしたいのです!」
国王「大臣、お前の娘は立派だな・・・両親の教育がしっかりしているんだろう」
大臣「恐縮です。だがシェヘラザード、そうなると私の仕事が無くなってしまう」
シェヘラザード「じゃあお父様と一緒に大臣やります!国王さまはがんばって国をゆたかにしてください!」
シェヘラザード「そしたらシェヘラザードは国王さまがもっとえらい王様になれるようにお手伝いします!」ニコニコ

472 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)23:27:58 ID:rbC
シェヘラザード「なのでずっとシェヘラザードは国王さまのそばにいます!いいですか?」
国王「よーし!じゃあお前が大きくなったら我の側で補佐をしてくれ。その代わりたくさん勉強して本もいっぱい読むんだぞ?」
シェヘラザード「はい!やくそくです!」ニコニコ
・・・・・・
国王(そのような事もあったか)
国王(それから年々かの時が過ぎ、我は妻に裏切られ自暴自棄になり、国は傾き、それすら構わず女を殺し続けていた)
国王(その間にもシェヘラザードはあの他愛もないやりとりを忘れず、研鑽を積んでいたと言うのか・・・?)
国王(この小娘は本当に我や国を想い、死を覚悟してこの場に・・・)
国王「・・・・・・」
シェヘラザード「国王様、今ならまだこの国を立て直すことは可能です。ですから・・・」
国王「もういい。お前の処刑は見送ることにする。今宵、またここに戻ってこいでしょうそれまでは好きにせよ」チャキン
シェヘラザード「・・・ありがとうございます。国王様」
国王「自惚れるなよ?我や国を救うなどというお前の戯れ言を信じた訳ではない。ただ、お前の話に心躍ったのは事実。利用価値がある奴を殺すほど我は愚かではない、それだけの話だ。お前は毎夜、おとぎ話を語っていればそれでいい」
シェヘラザード「はい。では今宵、この続きをお話しいたします。国王様・・・」
シェヘラザード「今宵のおとぎ話は・・・より一層胸躍るものであると約束いたします」ニコッ

473 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)23:47:05 ID:rbC
シェヘラザードの屋敷
シンドバッド「シェヘラザード!お前無茶しすぎだ!」
シェヘラザード「そうですね、先程はあなたに厳しい言葉を掛けてしまいましたね。ごめんなさい」
シンドバッド「そんな事言ってるんじゃねぇ!危うく殺されるところだったじゃねぇか!何が心配はいらないだ!」
キモオタ「まぁまぁwww結局処刑は免れた訳でござるしwwwいいではござらんかwww」
シンドバッド「・・・まったく、お前が死んだら悲しむ奴が数え切れねぇほど居るんだぞ、それだけは忘れんなよ?」
シェヘラザード「はい。心配かけてしまいましたね、シンドバッド」
ラプンツェル「でもびっくりしたよ。シェヘラザード、剣を突きつけられてたし。やっぱり外の世界は怖いんだねー・・・」
ティンカーベル「でも本当に冷や冷やしたよ!シェヘラザードあんなに勇気あってすごいよ!殺されそうだったのにビクビクしてなかったし」
シェヘラザード「そうでもないですよ?内心、ドキドキしていましたから。ですけど国王にはまだ優しい心が残っていると信じていましたから」
キモオタ「ラプンツェル殿が連れ去られたりで予定がずれたようでござるがwww本来の話の筋には戻ったわけですなwww」
シェヘラザード「はい、そうですね。一安心といったところでしょうか」ニコッ

474 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/07(土)23:59:32 ID:rbC
ティンカーベル「ねぇねぇ、結局は許してくれたけど国王めちゃくちゃ怒ってたよね?結局、このあと【アラビアンナイト】はどうなるの?」
シェヘラザード「何日も何日もかけて国王様におとぎ話を聞かせていきます。次第に心を取り戻していき・・・私が最後の話をすることには、国王は優しさを取り戻して以前のような優しい王に戻れます」
ティンカーベル「シェヘラザードの一生懸命な気持ちが伝わるんだね・・・素敵な結末だね!」
シェヘラザード「いいえ、おとぎ話の力が偉大なだけですよ。おとぎ話は楽しいお話も苦しいお話もつらいお話もあります、ですがそれは聞くものの心の栄養となり・・・性格や感情すら変えます。私はその力を借りているにすぎませんよ」ニコッ
キモオタ「とはいえwwwなかなかできることではないですぞwww」
シェヘラザード「そんなことはありませんよ。それよりも・・・私のおとぎ話の件はこれくらいにして、本題に入って欲しいです。キモオタさん」
キモオタ「おおっとwwwそうでしたなwwwバタバタしてすっかり後回しになってしまいましたなwww」
シェヘラザード「【一寸法師】の鬼さんからの伝言、アリスさんの企みも気になります。昨今のおとぎ話の相次ぐ消滅には私も気になっていることがあります」
シェヘラザード「みなさん徹夜でお疲れでしょうが、もう少しおつきあいください」

475 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)00:00:48 ID:iWH
今日はここまで
次回、ようやく本題へ
ラプンツェルとアラビアンナイト編 次回に続きます

476 :名無しさん@おーぷん :2015/02/08(日)00:13:18 ID:Bga
>>1乙!おとぎ話の力をこのスレでビンビン感じてる今日この頃

477 :名無しさん@おーぷん :2015/02/08(日)00:23:09 ID:3z5
乙です!
千夜一夜物語読んでみたくなったな

478 :名無しさん@おーぷん :2015/02/08(日)00:29:52 ID:XdH
>>1さん乙です!
大鬼が語った黒幕の真相が分かるので、ワクワクしています。
>>476さんの仰る通りだなと【アラビアンナイト】の世界では特に感じます…。
※以前レスしたバートン訳のイギリス版【アラビアンナイト】(岩波書店、全8冊)を借りて、読んでみたくなりました!!

479 :名無しさん@おーぷん :2015/02/08(日)00:39:58 ID:XdH
>>477
イフリート以外にも、RPGやファンタジー漫画で馴染みあるキャラ達の元ネタが、ちらほらと見られそうですね。
バージョンが色々あって、巻数が多くて話も長く、とても分厚いけれど、自分も【千夜一夜物語】に挑戦してみたいです。
きっかけはこのSSのおかげです。
>>1さん、本当にありがとうございます!!

482 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)19:27:20 ID:aWQ
このss見ておとぎ話に興味持ってもらえたなら嬉しい
じゃあ書いていきます

483 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)19:44:41 ID:aWQ
キモオタ「なにから話せばいいのやらwwwまずは事の発端から説明した方がいいですかなwww」コポォ
シェヘラザード「そうですね、ティンクさんのおとぎばなしは【ピーターパン】でしたね。あのおとぎ話は確か・・・」
ティンカーベル「うん、消えちゃった。ピーターパンが私を現実世界逃がしてくれたの。でね、キモオタと出会って・・・一緒におとぎ話が消えちゃうのを防ぐのと私のおとぎ話を元に戻すっていう目的で旅をしてるよ!」
キモオタ「おとぎ話は現実世界の人間に忘れられると消滅すると聞いていたのですがな、どうやら人為的におとぎ話を消している人物がいることを突き止めたんでござるよ」
シェヘラザード「異変を物語にねじ込んで結末を変えてしまう。ということでしょうか」
シンドバッド「なるほどな・・・それがお前達が昨日言ってた・・・」
ティンカーベル「【不思議の国のアリス】のアリス。それと【オズの魔法使い】のドロシーとその仲間。あとファミチk・・・青い鳥も一緒にいるみたい」
キモオタ「彼女らはどうやら魔法具をかき集めているようでしてな・・・おとぎ話の消滅と魔法具の収集。わかっている目的としてはこのあたりでござるか・・・」
ティンカーベル「うん、それでね【桃太郎】の世界に行ったときに大鬼・・・【一寸法師】の鬼に出会ったんだよ」
シェヘラザード「彼が、私に伝言があると・・・そういう事でしたね?」

484 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)20:01:55 ID:NRa
ティンカーベル「うん、鬼ヶ島の鬼に捕まったときに一緒の牢屋に入れられてたんだよ、それで一緒に脱出したんだけど」
キモオタ「その後に別行動を取っていたんですがな・・・再会したときは既にアリス殿に襲われた後でござった・・・」
シェヘラザード「彼は無事なのでしょうか?」
キモオタ「今はシンデレラ殿の城で治療中でござるよ。そして大鬼殿は言っておりましたぞ『アリスが魔法具を集めて何かを壊し、ある物を奪おうとしている事』をシェヘラザード殿に伝えてほしいと」
シンドバッド「おい、それって・・・どう考えてもあれだろ。どうするんだ?」
シェヘラザード「・・・・・・」
ラプンツェル「シェヘラザード?どうかした?」
シェヘラザード「いいえ。アリスさんの企みが何なのかはわかりました・・・彼はよくこの事を伝えてくれましたね、お会いしたらお礼を言っておいてください」
キモオタ「アリス殿の企み・・・我々なりに予想はしていたでござるが、言ったい何ですかな?」
シェヘラザード「私の作り出したおとぎ話の世界にはすべて結界が張られています。その中でも強固な結界を持つおとぎ話にある魔法具を狙っているのでしょう」
ティンカーベル「それって、やっぱり・・・」
シェヘラザード「おとぎ話【アラジンと魔法のランプ】の世界に存在するどのような願いでも叶えられる魔法具・・・魔法のランプ。彼女らが狙っているのはこれでしょうね」

485 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)20:19:38 ID:H9R
ティンカーベル「やっぱり!あいつら魔法のランプを狙ってたんだ!」プンスカ
ラプンツェル「ねぇねぇ、魔法のランプってなに?なんでも願いが叶うって本当!?」
シェヘラザード「はい。ランプを擦ると魔神が現れ、どのような願いでも叶えてしまいます。願いの回数を増やす事はできませんが、生命を奪う事も死者を蘇らせる事も人心を操作することも・・・主人が望むがままに願いを叶えます」
シンドバッド「今は、三回だけっていう回数制限があるがな。それを差し引いても魔法具の中ではトップクラスに価値のあるもんだ」
ラプンツェル「なんでも願い事が叶うランプ・・・!すごいね!それがあればどんな病気も治せる!世界にはそんな道具があるんだねー!」ワクワク
キモオタ「ラプンツェル殿のように正しいことに使えれば問題はないのでござるが・・・アリス殿達がそのような事に使おうとしているとは思えませんな・・・」
ティンカーベル「うん、きっと悪いことに使うつもりだよ!そういう奴から守るために、ランプがある【アラジンと魔法のランプ】の世界には強い結界を張ったの?」
シェヘラザード「そうですね。以前はランプが持つ力の大きさを知っていてもそれを奪いに来るような者は居ませんでしたが。・・・実はアリスさんと思わしき少女がアラジンの世界に来たことがありまして」
キモオタ「もう既に手が回っていたという事ですかな!?」
シェヘラザード「はい。その時はなんとか追い返すことができました」

486 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)20:38:19 ID:H9R
シェヘラザード「実はアリスさんが来る以前から、私を含めた何人かの人物は懸念していたんですよ。何でも願いが叶う・・・そのような道具が存在していてはいつか争いや悪事に利用されるのではないかと」
ティンカーベル「その何人かの人って、願いが叶う魔法具を持った人たちのこと?」
シェヘラザード「はい。願い事を叶える能力を持った魔法使いや仙人、神々の類ならば悪に屈することなく断ればいいのですが道具となるとそうもいきません」
シンドバッド「道具は特定の物を除けば意志を持っていないからな、強い力を持つ道具をどう使うかは持ち主次第。本来のおとぎ話の使い方のように正しく使うこともできるが悪用だってできる」
シェヘラザード「【アラジンと魔法のランプ】の作者である私や【一寸法師】でうちでの小槌を持つ鬼さん、【三枚のおふだ】の和尚様。他にも何名かいますが・・・願いを叶える道具を持つもので集まり、対策を練りました。とはいえその道具をなかったことにはできません」
シェヘラザード「鬼さんは元々身体能力も高いですし、和尚様は機転が利きます。それと・・・おとぎ話の消滅と引き替えになる最終手段ですが、こづちも鬼さんの怪力で壊せますしおふだも燃やしてしまえば効果を失います。ですが、ランプはそうもいきません」
キモオタ「溶鉱炉にぶち込むわけにもいきませんしなwww」
シェヘラザード「ですが、幸い私が作ったおとぎ話の数は膨大です、そこから仲間を呼ぶことで対応しようと考えたのですが。侵入者・・・アリスさんに狙われたときにそれが浅はかな考えだと思い知らされたのです」

487 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/02/08(日)21:04:22 ID:H9R
シンドバッド「キモオタの現実世界では【アラビアンナイト】は千夜一夜物語なんて言われてるらしいがあれはなんでかわかるか?」
キモオタ「あれですかなwwwシェヘラザード殿が国王殿におとぎ話を聞かせた夜が千と一回だったのではwww」
シンドバッド「間違いじゃねぇが少し違うな。今では300程のおとぎ話だがな・・・本当は全部で千一のおとぎ話があったんだよ、それを毎夜聞かせてた。今はずいぶん減ったおとぎ話を数夜に分けてシェヘラザードが話してるという流れになってる」
ティンカーベル「元々より減っちゃったのって、アリスにやられたの!?」
シェヘラザード「すべてではありませんが・・・初めての外界からの侵入者に対応が遅れてしまいました。どうやら別のおとぎ話にも同時に侵入者があったところもあったようです。
その結果、多くのおとぎ話の主人公達が殺され・・・おとぎ話は消滅しました。最終的にはランプの魔神を使って強制的に追い出し、その後に結界を張りました。強い強い強固な結界を、私ですら解くことはできず入ることも出ることもできません」
キモオタ「なんという・・・!しかし結界を張ったのならば安心ですなwww」
シェヘラザード「そうもいきません。強固な結界とはいえ魔法による物です、アリスさんが試みようとしているように魔法具や魔力を集めて強い魔力で破壊を試みればおそらく破壊されます。それには膨大な魔力が必要ですが」
ティンカーベル「じゃあ、あいつらが魔法具集めるの邪魔するしかないのかな?」
シェヘラザード「容易く壊せるものではありませんが、その手段は有効ですね。ですが私は、危うく世界を危機に追い込むところでした。そこで苦肉の策でしたが、私はある手段にでました」
シェヘラザード「【アラジンと魔法のランプ】の改変です」
キモオタ「か、改変ですと!?そんな事が許されるのですかな!?」
ラプンツェル(みんななんか難しい話しててわかんないなー・・・)アシブラブラ