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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part51


269 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)20:42:36 ID:qKS
ラプンツェル「はい!じゃあおーじの分ね!おまたせ!」
コトッ
王子「!?」
王子(どういう事だ!?ジャムのって言うからロシアンティーだと思いきや・・・空き瓶に紅茶が・・・あっ、ジャムの空き瓶かこれ!?)
ラプンツェル「今日はちょうどケーキも焼いてたからこれも食べてね、おーじ!」コトッ
王子「う、うむ・・・頂くよ(ケーキは普通だな・・・)」
王子(おそらくカップをまとめて割ってしまって、ティーカップが無いんだろう・・・だとしたら指摘するのは失礼か)
カチャッ
ラプンツェル「ふぅー、おいしいー・・・やっぱり紅茶は暖まるねー!」ズズー
王子「君の分はちゃんとティーカップなんだね!?」ガターン

270 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)20:54:23 ID:qKS
ラプンツェル「そうだよ?あっ、ティーカップが足りないからおーじのはジャムの空き瓶にしたんだ!それで我慢してね!」ニコニコ
王子「あ、あぁ・・・そうなのか・・・なら仕方ないのか・・・?」
王子(普通は客人にカップを使うんじゃないのか・・・?いや、さすがに押し掛けておいて図々しいな。実はやっぱり歓迎されてないのか・・・いや、しかし・・・)
ラプンツェル「おーじ!ちゃんとケーキも食べてね!あと私、塔の外のお話聞きたいなー」ワクワク
王子(彼女に悪意があるようには見えない・・・)
王子「あぁ、構わないが・・・君は塔の中で暮らしているんだね?出口がないけれど、どうやって外へ?」
ラプンツェル「外には行ったこと無いの、物心ついた頃からずっとねー」ズズー
王子「出たことがない?この塔から一度も?」
ラプンツェル「うん!ママが心配性なの、塔の外は危険だからーって!」
王子「なるほど・・・」

271 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)20:57:50 ID:tS8
王子ツッコミ・・・というか苦労人ぽくなりそうな予感

272 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)21:08:04 ID:qKS
王子(だとしたら、これはマズいな。箱入り娘の部屋に男が上がり込んだなど・・・王子とはいえ許されないだろう)
王子「君の両親はどんな人なんだい?」
ラプンツェル「んー?パパは居ないんだー、それでねママは魔女だよー」モグモグ
王子「魔女!?さらっと言ったけど、大事ではないのかそれは!」ガターン
ラプンツェル「えー?外の世界では魔女珍しいの?」
王子「珍しいもなにも・・・普通は出会うことすらできないよ」
ラプンツェル「そうなんだ!私のママはやっぱりすごいんだね!」ニコニコ
王子「ああ、相当すごい方だろうね・・・君の母上は。それと、どうやら君はお母さんが大好きなようだね、ラプンツェル」
ラプンツェル「うん!大好き!」ニコッ
王子「・・・そ、そうか」ドキッ
王子(可愛い・・・!)

273 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)21:25:27 ID:uZm
ラプンツェル「そういえばおーじはどうしてこの森に要るの?なにか用事でもあったの?」
王子「・・・・・・」
ラプンツェル「どうかした?おーじ?」
王子「いや、君には話しておきたい。聞いてくれるかい?」
ラプンツェル「うん!」
王子「この国の王には子供が一人しか居ない、それが私だ。だから次期国王は私・・・だから王は私にはとても厳しくてね。もちろんそれが王なりの愛情であることも立派な王になるためには避けられないということもわかってはいるんだが・・・」
ラプンツェル「うんうん」モグモグ
王子「そのうち嫌気がさしてきてね。王は口を開けば「お前はこういう立ち居振る舞いをすべきだ!」「お前は私のいうとおりにすべきだ!」という具合でね。私は自分で物事を決めることすら許されなかったよ、洋服も食事もね、全てのスケジュールを王に管理されていた」
ラプンツェル「自由にできなかったの?塔の外はなんだってできる、自由な世界じゃないの・・・?」
王子「いや、本当はそうあるべきだ。でも私の場合は違ったんだよ」
王子「私は広い世界に居ながら、自由なんて一切無かった。王の目の届かないところにいても結局は王子だ、自分の好きな行動なんて選ぶことができなかったんだよ」

274 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)21:39:17 ID:uZm
ラプンツェル「それはつまんないねー。私は塔から出られないけど、好きなものを食べて好きなことを、自分がやりたいって思った事をしてたからよくわかんないけど・・・」
王子「そうなのかい?ハハッ・・実におかしいこともあるもんだ、塔の中の君はなにより自由で外の世界の私はしがらみだらけの不自由な生活だっていうんだから」
ラプンツェル「それで、どうしたの?おーじは」
王子「王が言うんだ「お前にふさわしい姫を探してきたから結婚しろ」とね、もう私は付き合いきれなくなって反抗したよ。滅茶苦茶怒鳴られて、殴られたけど私も食い下がってね。
渋々だったけれど王から結婚相手を捜す旅をする許可を貰った。他にどうしてもやりたい事があったから、旅にでられたのは好都合だったよ」
ラプンツェル「おーじも大変なんだね、いろいろとさ!でさ、王寺がやりたいことってなに?」モグモグ
王子「あぁ、私の母親・・・王妃は数年前から病を患っていてね。今日明日とも知れない命だという訳ではないが・・・一年のほとんどを寝室で過ごさざるを得ない、病弱なんだ。昔からね」
ラプンツェル「・・・もしかして!」ガタッ
王子「ど、どうしたんだラプンツェル」
ラプンツェル「おーじも探してるの!?ママの病気が治る方法!」
王子「あ、ああ。そうだ、探している。だが・・・なかなか見つからないんだ。もしや、君も母上の病気が治る方法を探しているのか?」

275 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)21:55:56 ID:uZm
ラプンツェル「そうなの!私のママ、最近体が痛いって言ってて・・・辛そうだから私がなんとかなる方法を探そうと思って、塔の外に出たいって言ったんだけど・・・駄目だって言われちゃった」
王子「大好きな母上のために・・・君は優しいね、ラプンツェル」
ラプンツェル「優しいのはおーじだよ!それにママを大切にする人、私大好きだよ!だから王子のことも好き!」ニコニコ
王子「そ、そうか。それは嬉しいな・・・!」
ラプンツェル「ねぇおーじ!一緒に行こうよ!私のママとおーじのママを助けられる方法が無いか、一緒に探しに行こうよ!」
王子「それは構わないが・・・しかし、母上から塔の外にでることは禁止されているんじゃないのか?」
ラプンツェル「そうだった・・・うーん・・・それはそうだけど・・・むーっ・・・」
王子「・・・・・・」
ラプンツェル「なんとかならないかな、おーじ?」
王子「そうだな・・・君は母上の為を思って旅にでるんだろう?それならば、口では駄目と言っていても母上はきっと許してくれるよ。君の優しい心を母上は知っているんだから、叱られないんじゃないか?」
ラプンツェル「そっか・・・そうだね!ママが元気になる方法見つけてきたら、きっと塔を抜け出しても怒られないよね!きっとママは喜んでくれるね!」ニコニコ
ラプンツェル「決めたよ!私、おーじと一緒に旅にでる!約束だよ!おーじ!」
王子「あぁ、約束だ!絶対に私達の母を救って見せよう、ラプンツェル!」

277 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)22:15:59 ID:uZm
ラプンツェル「じゃあさ、いつ行く!?ねぇねぇ、おーじ!」ワクワク
王子「そうだな・・・ラプンツェルが塔から出ないことには話にならないからな・・・まずは梯子を作るかなにかして、出口を作らないといけないな」
ラプンツェル「じゃあこうしよ!明日からおーじは毎晩ちょっとずつ布切れを持って遊びに来てよ!それを私がつなぎ合わせて梯子にするから!」
王子「わかった、持ってこよう。では梯子が出来次第出発だな!」
ラプンツェル「うん!楽しみだね!ママ達が喜んでくれるの!」
ワイワイ ワイワイ
キモオタ「どうやら王子殿が先に来ていたようですなwwwゴーテル殿の自慢話で来るのが遅れてしまいましたがwww結果オーライですなwww」
ティンカーベル「ねっ!王子とラプンツェルはいい雰囲気だしね!」
キモオタ「我々も行きますかなwww遊びに来ましたぞwwwラプンツェル殿www王子殿www」コポォ
ティンカーベル「えっ!?あの雰囲気の中に混ざるの!?今日はそっとしといてあげたほうが良かったんじゃないの!?」ガーン
ラプンツェル「あっ!ティンク!キモオタ!遅いよー!」
キモオタ「申し訳ないwww二人で何の話をしていたのですかなwww」コポォ
ティンカーベル「キモオタ・・・せっかくのいい雰囲気ぶち壊しだよ・・・」

278 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)22:26:15 ID:tS8
おお・・・

280 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)22:34:41 ID:uZm
その頃 別のおとぎ話
ゴルディロックス「ゼェゼェ・・・」ヨロッ
ドロシー「キャハハッ!追い詰めたよーん♪なかなかすばしっこいから時間かかっちゃった!」テヘペロ
ライオン「ねぇねぇ・・・!急ごうよ!早くしないと熊が来るんでしょ?このお家・・・まずいよまずいよ!熊はまずいよ!」
ゴルディロックス「・・・ハァハァ・・・あなた達・・・こんな事して・・・どういうつもりなの・・・!」ゼェゼェ
アリス「どういうつもりも何も・・・ボクはこんなおとぎ話に用事はなかったんだけどね。そうだろう、ドロシー?誰が間違えたんだっけ?」
ドロシー「もー!わかったから!私が行き先を勘違いしてよけいな遠回りになっちゃったって言いたいんでしょ?もう反省したからいいじゃんもぉー!しつこいと嫌われるよアリス!」
アリス「ボクは『どんな強風でもびくともしない魔法のレンガ』が欲しかったんだ、それなのにドロシーがおとぎ話の名前を間違えるから・・・」
ドロシー「はいはぁい!反省してまぁーす!」ヘラヘラ
ゴルディロックス「あなた達・・・何を企んで・・・!」
アリス「あぁ、もたもたしてるからよけいな詮索されちゃったよ。ドロシー、さっさとこいつを殺してしまってくれるかい?せっかくだからその後おかゆを頂くとしようか、美味しいって聞いているからね」フフッ
ドロシー「はいはーい!ちょっとだけ待っててねん、私の魔力でちょちょいだからさ!」
ゴルディロックス「・・・っ!」
シュガッ

281 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)22:41:28 ID:tS8
まさかの【3びきのくま】!

282 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)22:43:38 ID:uZm
ゴゴゴゴゴゴ
ドロシー「よーし!終わった終わった!私ちょうどいい熱さのおかゆー!かかしとブリキと青い鳥は?食べないよね?」
ブリキ「必要ない・・・」
かかし「食べられないからナ・・・おまえ等で食エ!」
青い鳥「僕もお腹空いてないからいいよ」
ライオン「じゃ、じゃあ僕はつめたいおかゆにするよ、猫舌だから。いいよね?アリスちゃん、もしかしてアリスちゃんもつめたいおかゆ?」
アリス「ボクは熱いお粥でいいよ、どっちにしろここで食べている時間はなさそうだしね」
ドロシー「そうだねー!今度はちゃんと、目的のおとぎ話に行くから!安心してよ!」ニヤニヤ
アリス「そうだね・・・あぁ、忘れないうちに食後の薬を渡しておくよ、きちんと飲むんだよ?ドロシー」
ドロシー「はいはーい!了解了解!そんじゃあ行きますか!」カツンカツン
ヒュン

283 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)22:48:12 ID:jv9
3びきのこぶた逃げてー!
狼はどうなるんだろう…

276 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)22:05:06 ID:WJg
ティンクとキモオタが先にラプたんと出会ってしまって話の筋が変わってしまってる?

279 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)22:30:14 ID:kG1
>>276
塔に閉じ込められていたラプンツェルが
王子に出会ったことがきっかけでそこから解放される…
という部分は同じだけど、
ママを救うことが目的になっちゃってるからなあ。
今までのストーリーでも多少内容が変わるのは大丈夫だったけど(旅人のキモータが出てきたり)、
どこまでが許容範囲なんだろうか。

284 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/29(木)22:51:24 ID:uZm
今日はここまでです
>>276
>>279
言ってしまうとこの程度なら問題無いです
線引きが難しいけど、旅の準備を通して王子と親しくなって恋におちるってなれば大きな変化もないしね
生きるはずの主人公が死ぬ。死ぬはずの主人公が生き残る。
結末部分があまりにも大きく変わる。
このへんがやばいと思ってください
ラプンツェルとアラビアンナイト編 次回に続きます

285 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)23:05:16 ID:WJg
乙!
話の大筋が変わってないというので安心した!

286 :名無しさん@おーぷん :2015/01/29(木)23:47:18 ID:QUu
乙!
相変わらず黒幕二人組は嫌な性格してるな。
顔の形変わるまでボッコボコにしてやりたいぜwww

287 :名無しさん@おーぷん :2015/01/30(金)00:03:02 ID:ibH
思い出したんだけどドロシーって、
誰もドロシーに対して悪いことができない魔法が
かかってたんじゃなかったっけ?
この強敵どう倒せばいいの?

292 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:00:03 ID:F3i
一週間ほど後・・・ラプンツェルの塔 夜
ラプンツェル「おーじ!キモオタ!ティンク!これ見て!梯子半分くらい出来たよ!」バサー
キモオタ「これはwww初めはなかなかできないと思っておりましたがなwwwなかなか完成に近づきましたなwww」
ティンカーベル「これも王子が毎日布切れを持ってきてくれたおかげだね!」
王子「いや、梯子を作ったのはラプンツェルだ。彼女に感謝しないとな」
ラプンツェル「えへへー、でもこれが完成したらママ達を助ける手段探しに行けるもんね!頑張ろうね!おーじ!」
王子「ああ、旅の準備も進めているからな。森はずれの小屋に必要なものを揃えて置いた、いつだって出発できる」
ラプンツェル「初めての外の世界・・・!ワクワクするねー!」ワクワク
ティンカーベル「王子が来てから一週間・・・アリス達がくる様子は無いね」ヒソヒソ
キモオタ「そうですなwwwそれに越したことはないのでござるがwwwまぁこのままラプンツェル殿を見守りますぞwww」ヒソヒソ
ラプンツェル「ティンクー!お茶入れるから手伝ってー!」ニコニコ
ティンカーベル「うん、わかったー!・・・じゃあ行ってくるね!アリス達が来てないからって油断しないでね!キモオタ!」
キモオタ「わかりましたぞwww」コポォ

293 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:10:17 ID:F3i
ラプンツェルの塔 キッチン
ラプンツェル「フンフーン♪」ウキウキ
ティンカーベル「ご機嫌だね!ラプンツェル!もうすぐ外に出られるから?」
ラプンツェル「それもあるけど、毎日おーじが遊びに来てくれるし!ティンク達もね!おーじと遊ぶの楽しいよ、チェスも強いもんね」ニコニコ
ティンカーベル「ねぇねぇ、ラプンツェルは王子のこと好き?」
ラプンツェル「うん、好き!ティンクもキモオタも好きだよー」
ティンカーベル「えーっとねー、そうじゃなくてー・・・王子の事は特別に好き?」
ラプンツェル「特別に?んー・・・」
ティンカーベル「そうそう!特別!どうなの?」ワクワク
ラプンツェル「うーん・・・よくわかんないけど、おーじは優しいしカッコいいし、チェスも強いしママたちの病気治すこと真面目に考えてくれてるし、私はおーじの事好きだよ?それが特別かどうかはよくわかんないけど・・・でも二人きりの時はドキドキするよ!」
ティンカーベル「そっかぁ!ラプンツェルは王子のこと大好きなんだね!恋だよ恋!」ウキウキ

294 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:18:35 ID:F3i
ラプンツェル「恋?なにそれ?」
ティンカーベル「ラプンツェルは王子のこと特別好きでしょ?その気持ちの事だよ。いつか王子に大好きだって伝えないといけないね!」
ラプンツェル「恋すると、おーじに好きって伝えなきゃいけないの?」
ティンカーベル「そうだよ!もっともっと王子のこと好きになったらいつかちゃんと好きって言おうね、ラプンツェル!」
ラプンツェル「んー・・・いつかだと忘れちゃいそうだし,今言ってくるよ!」
ティンカーベル「えっ!?」
ラプンツェル「ねぇねぇー!おーじー!ちょっと来てー!」ヒョコ
ティンカーベル「ダメだよ!そんな雑な思いつきみたいな感じで告白しちゃ!」グイグイ
ラプンツェル「えー?ダメなの?」
ティンカーベル「ダメだよ!女の子の恋する気持ちはもっとロマンチックな時に伝えるもんなの!そういう決まりなの!」
ラプンツェル「ふーん・・・好きなときに好きって言えないなんて、なんか恋ってめんどくさいね」
ティンカーベル「めんどくさいとか言わないの!」

295 :名無しさん@おーぷん :2015/01/30(金)20:21:21 ID:IjO
来たか!

296 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:26:09 ID:F3i
翌朝 ゴーテルの家
ティンカーベル「・・・っていう事が昨日あってね?ラプンツェルはみんなに好きって言うからちゃんと王子に恋してるか不安だったけど、取り越し苦労だった!」
キモオタ「塔から出て行くための梯子も着実にできあがっておりますからなwww一週間後には完成するかとwww」
ゴーテル「・・・・・・」ズーン
ティンカーベル「ゴーテル?どうかした?今のところ異変もないし、おはなしは順調に進んでるよ?」
ゴーテル「それは嬉しいことじゃが・・・ラプンツェルと離ればなれになるまでもう一週間もないと思うと気持ちが沈むんじゃ」ズーン
キモオタ「ゴーテル殿www元気だしていただきたいwww」
ゴーテル「イヤじゃなぁ・・・ラプンツェルと離ればなれになるのは。あの娘が乳飲み子だったときから一緒じゃったからなぁ・・・」
キモオタ「そういえばwwwゴーテル殿は何故ラプンツェル殿を引き取ったんですかなwww」
ティンカーベル「それ私も気になる!教えてよゴーテル!」
ゴーテル「いいじゃろ。昔話でもしていれば気も紛れるじゃろ・・・いつか」

298 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:45:03 ID:F3i
ゴーテル「18年ほど前じゃったか・・・ワシの畑の野菜を盗んだ男がいてなぁ、隣の家の旦那じゃった。ラプンツェルの父親じゃ」
ティンカーベル「ゴーテルの作った魔法の野菜を、奥さんのために盗んだんだよね?」
ゴーテル「そうじゃ、本当は譲るつもりなんか無かった。追い払おうとしたんじゃが・・・しかしな、その時窓の向こうに見えたラプンツェルの母親に、死相が出ておったんじゃ。ワシはすぐに気がついた、このままだと母親も子供も死ぬとな」
ゴーテル「さすがに気の毒じゃった。じゃからワシはその野菜を譲ってやったんじゃ・・・その野菜は食べた者に魔力を与える野菜。
本来は魔女や魔法使いが自分の魔力を底上げする時なんぞに食べるもんじゃが、普通の人間にだって魔法の力を与える効果がある。おかげでその母親は一命を取り留めたんじゃが」
ゴーテル「その野菜の効果は胎児にも及ぶ。結果としてラプンツェルは魔力を持って産まれてくることになったんじゃ。大人ならともかく、意識的に魔力をコントロールできない赤子を普通の人間が育てるなど不可能・・・じゃからワシがラプンツェルを引き取った」
キモオタ「ラプンツェル殿に魔力が・・・!そんなふうには見えませんがな・・・」
ゴーテル「髪の毛じゃ、ラプンツェルの魔力は髪の毛に集約されておる。ほかの魔術や魔法は一切使えないが、あの髪の毛は切ったとしてもある程度はあっという間に伸びてくる・・・あの娘の意志で髪の毛を自由に動かすこともある程度は可能じゃ」
ティンカーベル「だからムッキムキじゃないのに塔の上からゴーテルを引っ張り上げたり出来たんだね?」
ゴーテル「そうじゃな、ラプンツェル自身はただの特技としか思っていないようじゃが・・・言い方を変えれば「髪の毛を自在に操る魔法」専門の魔法使いだと思ってくれてもいいじゃろ」

299 :名無しさん@おーぷん :2015/01/30(金)20:55:23 ID:yZq
原作じゃ野菜と引き換えに奪い取ったみたいな描写しかされてないから、>>1がどう補完してくれるのか楽しみにしてたんだが…上手いなぁ。

300 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)20:57:52 ID:F3i
キモオタ「確かにwww妙に器用に髪の毛を動かすとは思っておりましたがwww」コポォ
ゴーテル「本当のことをいうとじゃな、あの塔はラプンツェルの魔力が暴走したときの為の防御壁じゃった。じゃがな・・・あの娘が二歳三歳になる頃にはもう、ワシにとってあの塔はラプンツェルを護るための物になったんじゃ」
ティンカーベル「それってどういうこと?」
ゴーテル「もうラプンツェルが可愛くて仕方なかったんじゃ!言葉を喋るようになると、もう可愛さが倍増したんじゃよ・・・!初めて「まま」って呼ばれた時の感動はいまでも鮮明に覚えておる!もちろんそれまでもキュートじゃったがな・・・?」
キモオタ「ちょwwwシリアスじゃなかったwww」
ゴーテル「とにかくワシはその時決めたんじゃ、ラプンツェルは確かにワシと血は繋がっていない。じゃが、ワシのたった一人の娘じゃ。月並みなセリフじゃが」
ゴーテル「世界を敵に回してもこの娘を守り抜くと決めたんじゃ」
ティンカーベル「そっか・・・それじゃあ寂しくなるね・・・」
ゴーテル「王子と塔を出ていくことはラプンツェルが決めた事じゃ、もう母親のワシが口を出すことではないんじゃろうな・・・」

301 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/30(金)21:10:49 ID:F3i
キモオタ「なんと声をかけていいのやら・・・しかし、ラプンツェル殿はゴーテル殿の体を心配して、それを治す手段を・・・」
ゴーテル「わかっておる、さすがはワシの娘じゃ。しかし、どちらにしても近いうちにワシはラプンツェルを砂漠に捨てなければならないんじゃ」
ティンカーベル「・・・こんなこと言うのも変だけど、ゴーテルはそれで納得がいくの?」
ゴーテル「納得はしておらんな。おとぎ話の住人には物語の結末という形の運命が決まっている、それには抗えん。それを恨んだこともあった・・・何故愛する娘をはじめとして捨てなければならんのか!とな」
ゴーテル「じゃが、裏を返せばワシさえそれを耐えればラプンツェルは王子と幸せな暮らしを送れる。老い先短いワシの苦悩で、ラプンツェルが幸せになれるなら安いもんじゃ」
キモオタ「ゴーテル殿・・・」
ゴーテル「さぁさぁ、この話は終いにしようかの。暗い気持ちになってしまうでのぉ」
ティンカーベル「あのね、ラプンツェルはゴーテルがお母さんで幸せだったと思うよ!」
キモオタ「ですなwww寂しいかもしれませんがな・・・元気だしていただきたいwww」
ゴーテル「ふぉっふぉ、そうじゃな・・・もう何度ラプンツェルに会えるかわからんが、心配かけんようにせんとな」
青い鳥「・・・・・・」バッサバッサ

302 :名無しさん@おーぷん :2015/01/30(金)21:16:10 ID:Ehh
【ラプンツェル】の世界にも黒幕が来ただと・・・
ティンクが大丈夫っていってたのに・・・

303 :名無しさん@おーぷん :2015/01/30(金)21:25:30 ID:zLE
出た、ファミチキが出おったわ…