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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part132


857 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:32:08 ID:5Ny
シンデレラの世界
魔法使いの屋敷の前
・・・
キモティン「……」ガサガサ
ドロシー「あの…どうして二人とも茂みに隠れているんですか…?」
キモオタ「…ドロシー殿、目の前に見えるあの建物こそ…魔法使い殿の屋敷でござるよ」
ティンカーベル「うん、そしてあそこが私達の死に場所だよ……」
ドロシー「し、死に場所って…大げさですよぉ…」
キモオタ「いやいや、決して大げさでは無いですぞ。我々がこの世界に来たのはシンデレラ殿を救う為に魔法使い殿の呼び出しに応じての事でござるが…」
ティンカーベル「屋敷はゴーテルも来てるから魔法使いの用事が終わったら今度はゴーテルとお話する事になるのはもう確定だからね…」ガタガタ
キモオタ「我々がついていながらラプンツェル殿が現実世界で怪我して更に魔力を弱められた事。しかもそれを黙っていた事…ゴーテル殿の怒りはいかほどか……」ガタガタ
ドロシー「ちゃ、ちゃんと謝ればわかってくれますよ…黙ってた事はともかくラプンツェルさんが怪我した事に関しては二人だけの責任じゃないですし、ラプンツェルさんも無事だったわけですから…」
キモオタ「とはいえ…出来れば死なないですむ謝り方をここでシミュレーションしておきたいでござるなwww」
ティンカーベル「予行練習だね。賛成賛成!ここでゴーテルに謝る練習しておこう!」
キモオタ「じゃあ我輩がいくつか謝罪パターンを上げていくでござるからティンカーベル殿はゴーテル殿になったつもりで判定してくだされwww」
ティンカーベル「わかったよ!どんどんいこっ!少しでも死んじゃう確率下げてから行こう!」

858 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:33:35 ID:5Ny
キモオタ「まずは素直なところで…『あれはラプンツェル殿がアリス殿を倒そうと突然飛び出して行ったのが原因なのでござる!』」
ティンカーベル「わしの娘が悪いというのかお前達はー!ドーン!はい、死にましたー。私たち死にましたー」
キモオタ「まぁそうでござるよね…じゃあ褒めパターンで『傷を負いはしたもののラプンツェル殿の勇気のおかげで一件落着でござった!流石ラプンツェル殿でござるなぁー!』」
ティンカーベル「わしの天使が世界一だって事はお前に言われんでも知っておるわ!ドーン!はい、死んだー。私たちは塵になりましたー」
キモオタ「ぬぅ…ならば逆に開き直って『もう桃太郎殿の治癒のおかげで治ったんだから硬い事言いっこ無しでござるよwww』」
ティンカーベル「真面目にして。そんなの言ったら八つ裂きにされた後に生き返らせられてからもう一回殺されるよ?」
キモオタ「申し訳ないでござる…」
ドロシー「……(い、意味あるのかなこれ…)」
ティンカーベル「もぉー!ドロシーも黙ってないで案を出してくれなきゃ困るよ!」プンス
キモオタ「八つ当たりはダメですぞwwwティンカーベル殿www」
ドロシー「す、すいません…でもあの、変に言い訳みたいな事を言うからダメなんじゃ…」
キモオタ「ほう、一理ありますな…ならばどのような謝罪が良いと思いますかな?」
ドロシー「もっと普通で素直に…『ゴーテルさんの言いつけ護れなくて本当にごめんなさい。叱られるのが怖くて隠そうとしていた事もごめんなさい、キチンと反省します』とか…」
ティンカーベル「うーむ…まぁいいじゃろ、ラプンツェルが原因でもあるようじゃし。今後は気を付けよ!…やった!多分このあと説教タイムに突入するけど!でも生きてる!」
キモオタ「おお!やりましたなwwwそれでいくでござるwww」コポォ
ドロシー(い、いいのかな…ごく普通の謝罪になっちゃったけど…。なんだか雰囲気がブリキ達と居た時ともアリスちゃんと居た時とも随分違うなぁ…)

859 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:35:30 ID:5Ny
キモオタ「ゴーテル殿への謝罪案はこれプラスドロシー殿にも一緒に謝って貰う、という事で決定ですな!www」
ティンカーベル「賛成!ドロシーに来て貰うように言って正解だったね!」
ドロシー「そう言って貰えるとうれしいです。けど…私が来る事って誰も知らないんですよね?」
キモオタ「そう言えばそうですなwwwゴーテル殿にも言ってないでござるしwww」
ドロシー「このお屋敷に集まっているのはシンデレラさんのお友達ばかりなんですよね?それなのに関係の無い私が居て良いのかな…それに私、その…」
キモオタ「大丈夫でござるってwww皆、気の良い者達ですぞwww」
ティンカーベル「赤ずきんと赤鬼も居るし…桃太郎も裸王も優しいからドロシーの事情きっとわかってくれるよ!ラプンツェルはそもそもそーいうの気にしなさそうだし!」
ドロシー「うー…でもなるべく隅っこに居るようにします…」
キモオタ「本当に気にしぃでござるなおぬしはwww大丈夫ですぞwww裸王殿と一緒に来る事になっているヘンゼル殿もシンデレラ殿と面識ないはずd」
『グオオオオォォォッ!!!』ビリビリビリ
ドロシー「ひっ…!な、なんなんですかこの唸り声…」ブルブル
ティンカーベル「なんだろう…獣の唸り声っぽかったけど…でも今のはこの森の動物たちじゃないよ!」
キモオタ「屋敷の裏手、魔法使い殿の庭…我々がかつて特訓した森の方から聞こえましたな…少々危険かもしれませんが行ってみますぞ!」
ティンカーベル「うん!誰かが襲われてるのかもしれないしね…!うん、行こう!!」
ドロシー「えぇ…あの、ちょ、ちょっと置いていかないでください!わ、私も行きます!」アワアワ

860 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:37:09 ID:5Ny
魔法使いの屋敷 庭(森)
巨大な獣「グルォォォオオオォォォ!!」
裸王「むぅ、なんと猛々しき咆哮か…!まさに空を裂き大地を揺るがす程の雄叫び…!だが…この程度で怯む裸王では無いぞ!掛かってくるがいい!」ババッ
ガシィッ!
巨大な獣「グッ…グガアァァ!!」クワッ
裸王「私は獣の言葉を理解出来ぬ、だが筋肉が語る言葉に種族の壁など存在せん!お前の筋肉は語っているぞ『まさか俺の突進を人間に止められるとは思わなかった』とな」
巨大な獣「グルルルゥ……」ギロリ
裸王「ハッハッハッ!人間ごときにあしらわれるのはプライドに差し支えるかね?悔しいのならば鍛える事だ!鍛えた分だけ筋肉は己に微笑む!それは人も獣も同じ事!」
巨大な獣「グルル…グルオオオォォォォッ!!」ババッ ビュオン
裸王「ぬっ、そう猛るではない!まだまだ戦いは始まったばかり、怒りに身を委ね勝利を急ぐなど愚の骨頂!」バッ スッ
巨大な獣「……グルルゥ!」ザッザッ
裸王「ぬぅ、もう一度突進を試みるか…!良いだろう!我が筋肉の冴えを見るがいい、そしてその攻撃を受け止めて見せようぞ!」ババッ
巨大な獣「グググ…グルォオオオオオォォォ!!」ダダダッ

861 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:39:33 ID:5Ny
ティンカーベル「あっ!裸王がなんかデカイ獣に襲われてるよ!?やばいよ!」
キモオタ「ちょ、これはマズイですな!裸王殿ー!助太刀いたしますぞー!」
裸王「その声、キモオタとティンカーベルだな!?」マッチョ
ティンカーベル「うん!でも再会を喜ぶのは後だよ!とりあえずみんなで協力してその獣やっつけちゃおう!」
裸王「ぬぅっ!勘違いさせてしまったか、助太刀など無用!こやつは敵では無い!」
キモオタ「ファッ!?その巨大な獣が敵ではないとはどういう…」
裸王「うむ!敵ではないのだ!こやつは…」スッ
巨大な獣「グルオォォオオオォォォ!!!」ザザッ 
ドゴオォッ!!
裸王「ぐぬっ!しまった…!余所に気を取られている隙に…!ぬぅっ、不覚をとったか」ヨロッ
キモオタ「ちょ、我々に気を取られたせいで裸王殿が…!大丈夫でござるか!?っていうかその獣敵では無いのに何故裸王殿に襲いかかるのでござるか!?」
裸王「ぐぬぅ…すまんが話は後にして貰おう!今はこの獣をねじ伏せるが先決!」ググッ
巨大な獣「グルルゥ…」ザッザッ

862 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:41:12 ID:5Ny
巨大な獣「グルウォォォオオオォォォ!!」ザッザッザッ
裸王「一度与えた打撃に気をよくしたか…!そうそう何度も同じ攻撃が通用する裸王では無いぞ!今度こそ、我が筋肉の真の実力見せてやろう!」ババッ
ドゴオォォ!! ガシィィィッ!!
ティンカーベル「裸王があの獣の突進を受け止めたよ!?相変わらず物凄い筋肉だね…」
キモオタ「しかし捕えたとはいえあの巨大な獣にダメージを与えるとなると素手では厳しいのでは…!」
裸王「案ずるでないキモオタよ!我が筋肉は時に強固な鎧となり、時には重厚な槌となり、時にはしなやかな鞭になる!」マッスル
裸王「獣よ、変幻自在なる我が筋肉…!筋肉の奏でし戦いの旋律を聞くがよい!!」グググッ
 裸 王 右 ス ト レ ー ト
裸王「ふぅんっ!!シンプルイズ・ベスト!!」ビュオン
巨大な獣「グッ…グオオオォォッ!!」ビュッ
ドゴシャアァァァ!!
ティンカーベル「あ、あんなに巨大な獣をパンチ一発で吹き飛ばしちゃった…!」
キモオタ「ちょwwwどうなっているのですかなwww裸王殿の右ストレートはwww」コポォ
裸王「ふむ、近頃政務により多忙であったが…未だ我が拳、衰えてはおらんようだな」マッチョ

863 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:43:06 ID:5Ny
裸王「だがもう少しキレが欲しいところだ、トレーニング方法を変え……むっ?」
巨大な獣「グ、グルゥ…」キュー
メキメキッ メキッメキメキ…
キモオタ「ちょ、巨大な獣が叩きつけられた衝撃で大木がへし折れそうですぞ!?」
ティンカーベル「ちょ、ちょっとまって…ドロシーは!?ついて来てないけど…」
ドロシー「…はぁはぁ、お二人とも待ってください…!私を一人にしないでください…」トテトテ
メキメキメキメキ
ティンカーベル「圧し折れた大木がドロシーの方に…!このままだと下敷きになっちゃう!」
キモオタ「ドロシー殿!そこに居ては危険ですぞ!早くこちらへ逃げてくるでござる!」
ドロシー「えっ……?あ、あわわわわっ…!な、なんでこっちに倒れて来て……」ガタガタブルブル
キモオタ「むむっ、ドロシー殿…!急ぐのですぞ我輩!いつもの倍速でサイリウムを振りますぞ…!」ウオオォォ フリフリフリ
裸王「ぬぅっ!?何という事だ…!だがこの距離……いやしかし間にあわせてみせる…!」バッ
メキメキメキーーー!
ティンカーベル「ドロシー!!」
ドロシー「あわわっ…だ、誰か…助けて……!」
???「キモオタお兄さん、裸王さん…任せて、僕が行く」スタッ

864 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:45:17 ID:5Ny
裸王「ぬぅっ!その手があったか!頼むぞヘンゼルよ!」マッチョ
ヘンゼル「出でよ銀貨の魔獣!『火打ち箱』の所有者ヘンゼルが命じる!倒れる大木を引き裂き、あの少女を救いだせ!」ガチン!ガチン!
ビュオッ
銀貨の魔獣「……ガルル」ヒュッ
キモオタ「なんと…!ヘンゼル殿があの魔法具を打ち付けると同時に巨大な獣がもう一体現れましたぞ!?」
ヘンゼル「急げ!あの少女に傷一つつけてはいけない!」バッ
銀貨の魔獣「ガルルァァァァ!!」ズバッズバーッ
ッパァン!!
裸王「ぬぅっ!大木が木端微塵に…!なんと鋭利な爪か!称賛に値すべき雄々しき力よ!」ムキムキッ
ドロシー「……」ポカーン
銀貨の魔獣「ガルゥ…!」スタッ
ドロシー「あ、あなたがあの大木を切り裂いてくれたんだね…ありがとう」ナデナデ
銀貨の魔獣「ガルルッ」

865 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:47:29 ID:5Ny
ヘンゼル「よし、良くやったぞ銀貨の魔獣。……それより、君は大丈夫?」
ドロシー「あなたがこの子に頼んで私を助けてくれたんだね、あ、ありがとう…私の事を、助けてくれて…」
ヘンゼル「いや…それよりもごめんね、無関係な君を巻き込んでしまって。怪我は無い?」
ドロシー「わ、私は大丈夫です…。で、でもあなたの方こそ…頬、血が出てる…!」
ヘンゼル「…あぁ、砕かせた木片がかすったのかもね。平気だよ、かすり傷だから」フキッ
ドロシー「で、でも…キチンと治療しないとバイ菌とかはいっちゃうから…その…」
ヘンゼル「ありがとう、心配してくれるんだね。でも平気だよ、この程度の怪我慣れてる…というか僕の事は良いんだ。そんなことよりも…」
ドロシー「…?」
ヘンゼル「キミが怪我をしなくて良かったよ」
ドロシー「……あっ、はい」トゥンク…
キモオタ「ヘンゼル殿wwwお主いつの間にポケモンマスターにwww見違えましたぞwww」ドゥフコポォ
ヘンゼル「キモオタお兄さん、僕達の特訓に巻き込んだのは悪かったけど…あんたの連れならちゃんとあの子を助けてあげなよ。それだけの力があるんだから…」
キモオタ「面目ないwwwしかしヘンゼル殿の活躍が見れた故www結果オーライでござるwww」
ヘンゼル「何言ってんだか…まぁいいけど、キモオタお兄さんは怪我してないよね?もし怪我したなら屋敷に桃太郎が来てるから彼に頼んでーー」
ドロシー(ヘンゼル君、かぁ……)ドキドキ
ティンカーベル「……ほぅ」ニヤニヤ

866 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/22(月)00:50:52 ID:5Ny
今日はここまでです。
ヘンゼルが使ってる魔法具おさらい
火打ち箱
おとぎ話【火打ち箱】に登場する魔法具
銅貨、銀貨、金貨それぞれを守護する魔獣(犬系)を召喚しそして使役することが出来る
一度打ちつけると茶碗くらいの瞳のデカイ番犬が
二度打ちつけると水車くらいの瞳のスゴイデカイ番犬が
三度打ちつけると円塔くらいの瞳のクッソデカイ番犬が召喚される
火打ち箱の所有者(現在ではヘンゼル)に忠実で、善悪に関係なくどのような命令にも従う。
かぐや姫とオズの魔法使い編 次回に続きます

867 :名無しさん@おーぷん :2016/02/22(月)00:52:31 ID:fI4
おつ!
ドロシーちゃんまさかまさかですね

868 :名無しさん@おーぷん :2016/02/22(月)01:28:27 ID:6gF
かぐやちゃん…(´;ω;`)
あとヘンゼルくんとドロシーちゃんがまさかの?まーさーかーのー?ニヤニヤ

869 :名無しさん@おーぷん :2016/02/22(月)05:27:01 ID:Kqe
かぐやああああああ!!
ああもう続きが気になりすぎる
そしてドロシーちゃんフラグたっちゃいました?w
そういやヘンゼルはドロシーに対して恨みとか
そもそもかかわりなかったっけ?

871 :名無しさん@おーぷん :2016/02/22(月)11:04:30 ID:OmI
かぐやが心配だけど、ドロシー恋愛フラグ立っちゃったのかが気になりすぎる!
しかしヘンゼル精神的に落ち着いてきた感じだなー

874 :名無しさん@おーぷん :2016/02/22(月)16:35:18 ID:9XH
乙です!
いやぁ、いろいろ気になるぅ!!
続き待ってます!!

886 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:20:44 ID:cmT
裸王「むぅ、無関係な少女を危険な目にあわせてしまうなど…我ながら不甲斐ない!まさに裸王ミステイク!!」マッスルポーズ
ドロシー「ひっ」ビクッ
キモオタ「ちょwww裸王殿wwwいきなり大声出すからビビってるではござらんかwww」コポォ
裸王「ハーッハッハ!それは失礼した!キモオタの連れ合いというのなら既に聞いているのかも知れぬが、是非とも自己紹介をさせて頂きたい!構わんかな?」ムキムキ
ドロシー「あっ、はい…すいません、お願いします」ペコペコ
裸王「うむっ!我が名は裸王!おとぎ話【裸の王様】の主人公を務める、至高の筋肉を纏いし裸の王なり!」マッチョ
裸王「趣味は筋力トレーニングとポージング研究。近頃特に注目している筋肉は『下腿三頭筋』だ。よろしく頼むぞっ!ではこの巡り合わせを感謝して…喜びの裸王ポージングッ!」マッスルポーズ
ドロシー「……」ポカーン
ティンカーベル「まぁそういうリアクションになるよね。何処の筋肉なのそのなんとか筋って…」ヒキヒキ
ドロシー「あ、私も自己紹介しなきゃっ…!あの、えっと、ドロシーって言いますっ!【オズの魔法使い】の主人公してました…それで、えーとそのあの好きな筋肉は…」アワアワ
キモオタ「ちょwww落ち着くでござるよwwwドロシー殿がその項目語る必要無いでござるwww」コポォ
ドロシー「うぅ、練習してくれば良かったです…折角自己紹介していただいたのに何も考えてきませんでした…」ドヨーン
ヘンゼル「ドロシー……どうやら彼女本人で間違いなさそうだね、裸王さん」ヒソッ
裸王「うむ…キモオタ達がその名を呼んでいたからもしやと思ったが…この出会いもまた筋肉の加護なのであろうな」マッスルヒソヒソ

887 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:21:57 ID:cmT
ティンカーベル「ほらー、誰も責めたりしないから落ち着いてってばー!はい、深呼吸して!」スーハー
ドロシー「う、うん…。えっと、改めて…【オズの魔法使い】の主人公・ドロシーです…えっと、知っているかもしれないですけど…私は、あの…この間までアリスちゃんの所に居ました」
ドロシー「それで一緒に…たくさん悪い事をしていて…アリスちゃんに魔法具で性格を変えられてたくさんの世界を消して多くの人を…殺しました。それで……」
裸王「…うむっ、待ちたまえドロシーよ!それ以上口にするのは君にとっても辛い事だろう、ならば無理に言葉にする必要などないのだぞ!」マッスル
ドロシー「で、でも…キチンと謝らせて下さい!私達は【裸の王様】の世界も消そうとしたんです、裸王様の大切な国を…失くしてしまおうとしたんです」
裸王「あまり気に病むのではない、それらはもはや過去の事!それに我が国は消えてなどいないのだから君の過去の過ちを責め立てる理由など私には無いというわけだっ!」マッチョ
裸王「それに君の事情は別の者から聞いているっ!随分と辛い想いをし未来に不安を感じているだろう…だが案ずる事は無い!お主は一人では無いのだからな!」マッスル
裸王「皆が必ずお主の力になってくれるだろう!勿論この私もだっ!筋肉に関する悩みならばいつでも応えようではないか!ハッハッハ!」マッチョ
ドロシー「は、はい…!ありがとうございますっ!」
キモオタ「相変わらずでござるな裸王殿はwwwしかし頼れる国王である事は我輩が保証するでござるよドロシー殿www」コポォ
ドロシー「はいっ、裸王様が優しい人で良かったです…」
ティンカーベル「うんうん!そうだよねー…。はいっ!じゃあ今度はヘンゼルの番!カッコ良く自己紹介してあげてね!」
ヘンゼル「カッコ良くって何?普通でいいでしょ、というかなんで君が張り切ってるの?」
ティンカーベル「私の事はどーでもいいのっ!さっき魔獣召喚して戦ってた時カッコ良かったんだから自己紹介もカッコ良くやってよね!その方がドロシーも喜ぶよ!」
ヘンゼル「だからそのカッコ良くって言う指定はなんなの…?」

888 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:23:46 ID:cmT
ドロシー「あ、あの…ティンクちゃんはああ言ってるけど…普通の自己紹介で、大丈夫ですから…」ドキドキ
ヘンゼル「そのつもりだよ。と言っても特に紹介するようなことも特にないけど形だけはしておこうかな…。僕はヘンゼル、今は裸王様の所でお世話になってる。よろしく」スッ
ドロシー「は、はいっ!よろしくお願いします、ヘンゼル君」ペコペコ
ティンカーベル「えっ……それだけ?自己紹介それだけ?」
ヘンゼル「初対面の相手にいきなり自分の事を多く語っても仕方ないでしょ。裸王様みたいに冗談の一つでも交えるならともかくさ」
ティンカーベル「もー!なんでそんなにドライなのさ!もっといろいろ教えてあげればいいじゃん!好きなタイプとか恋人にしたいタイプとか…ドロシーのことどう思ってるかとか!」
ヘンゼル「いや、どう思ってるも何も初対面なんだけど」
ドロシー「そ、そうです!ちょ、ちょっとティンクちゃん何を言って…!」
ティンカーベル「大丈夫大丈夫!私がヘンゼルと良い感じにしてあげるからドロシーは大船に乗ったつもりでいていいよ!」ヒソヒソ
ドロシー「!? ちょ、ティンクちゃん…えっ、えぇぇ…?ど、どうして…」アワアワ
キャイキャイ
ヘンゼル「…? ねぇキモオタお兄さん、ティンカーベルは何が言いたかったわけ?何かおかしな呪いでもかけられたの?」
キモオタ「うーむwwwあれは恐らく呪いというか病気の一種でござるwwwティンカーベル殿は他人の恋路に…いや、他人事に首突っ込むのが好きなのでござるよwww」コポォ
ヘンゼル「はぁ…?よくわかんないけど…まぁそんなことより、裸王さんどうする?キモオタお兄さん達も来たし、特訓は切り上げた方が良いと思うんだけど」
ヘンゼル「あの子がドロシーだって言うのなら…僕達はドロシーにあの事を伝えてあげないといけないわけだし」
裸王「うむっ、ようやく体が温まってきたところではあるが…それは優先したいものだ、特訓はここで切り上げるとしよう」マッスル

889 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:26:03 ID:cmT
ヘンゼル「あぁ…でも木を一本へし折った事魔法使いに謝っておかないと、木片を随分と散らかしてしまったし…後で掃除をしないといけないね」
裸王「うむっ、だが二人で掛かればさほど時間もかかるまいっ!あるいはお主の魔獣に手伝ってもらうというのはどうだ?彼等の筋肉は素晴らしいものだぞ!」マッチョ
ヘンゼル「残念だけど僕の魔獣達はそんな繊細な命令聞けないと思うよ。彼等は基本的に力で解決みたいなところあるし…手伝わせてもきっと二度手間だよ、相手によるけど」
裸王「ならばやはり我々で何とかせねばな!なぁに、新手の筋トレだと思えば良いのだ!何事も筋トレだと思って取り組めば単純作業も苦にならんぞっ!」マッスル
ヘンゼル「僕にとっては筋トレが既に苦痛なんだけどね…。どっちかといえば身体を動かすのは好きじゃないし」
キモオタ「ほうwwwなんというか…意外ですなwww」
ヘンゼル「意外?何が?僕がインドア派だって事が?」
キモオタ「ちょwwwそこではないwwwヘンゼル殿が裸王殿と普通に接している事でござるよwww」コポォ
ヘンゼル「あぁ…その事…」
キモオタ「大人嫌いのヘンゼル殿が家族以外の者と親交を深められるように始めた旅wwwその最初の行き先として【裸の王様】の裸王殿のもとを勧めたのは確かに我輩でござるwww」
キモオタ「しかし思った以上に早く裸王殿と親交を深めているようですなwwwもしかしたらヘンゼル殿が心を開かないかも…などと思っていましたがこの様子なら安心でござるなwww」コポォ
裸王「ハッハッハ!私も突然現れたこの少年が自分に心を開いてくれるか心配だったぞっ!始めて出会ったとき、何故か不審者を見るような眼差しを向けられたからなっ!」マッチョ
ヘンゼル「国王だと名乗る男が半裸でポージングしてたら僕じゃなくても不審がると思うけどね…」

890 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:27:20 ID:cmT
ヘンゼル「でも…半裸だろうと執拗に筋肉を見せつけてこようとも、その王様が有能だって事は街を見ればすぐに解ったよ」
ヘンゼル「市場はとても賑わっていて、まるでお祭りのようだったしその場に居る誰もが幸せそうで…誰もが笑顔でいるなんて、僕が生まれた国とは大違いだった」
キモオタ「裸王殿の国は裕福でござるからなwwwそれなのに裸王殿の城はシンプルでござるし服は着ないでござるしwwwきっとその分国民に還元されるのでござろうなwww」
裸王「うむ、私は常々王族が豪華な暮らしをする事に疑問を持っているのだ。権力を誇示する為の豪奢な建造物、威光を示す為の立派な衣類に何の意味があるというのか」
裸王「国王の価値を決めるのはどれだけ国民を笑顔に出来るか、決して城や衣類の豪華さでは国王の価値など決まらぬっ!」マッチョ
キモオタ「くぅ〜www相変わらず半裸だという所以外は非の打ちどころの無い善王でござるなwww」コポォ
裸王「ハッハッハ!まぁこのように立派な事を口にしてはいるが…実の所、国民達の期待を裏切る事が恐ろしいだけなのかもしれんな!」ハッハッハ
キモオタ「我輩が今まで旅してきた世界の国王に聞かせてやりたいですなwww主にマッチ売り殿の所の王とかwww」コポォ
裸王「あの国の王は私欲に目がくらんでおった、あのような姿は真の王とは言えぬなっ!更に言えば鍛錬の足りぬ随分と脆弱な肉体…筋肉が泣いておったわ!」マッスルポーズ
キモオタ「しかし、こう言っては何でござるが…大人嫌いのヘンゼル殿がよく裸王殿をそのまま信じましたなwwwお主の性格的に疑ってかかりそうなもんでござるがwww」
ヘンゼル「まぁ、ね…理由をつけて裸王さんの事を否定するのは簡単だったけど、街の人々の笑顔は否定できない。あれは演技や上辺なんかじゃないって事は僕にでもわかる」
ヘンゼル「それに…食べ物も困っていないみたいだった。裸王さんの国の子供たちは飢えのあまり何日も食事が取れなかったり口減らしで両親に捨てられる事もないんだ。それはとても素敵な事だよ」
ヘンゼル「僕は実の父親に今更未練もなければ同情もしないけど…それでも子供が親に捨てられるなんてこと、無い方が良いに決まってるから」

891 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/29(月)00:29:15 ID:cmT
ヘンゼル「とにかくあんたや女王が裸王さんを信用しているように、僕も信用してもいいと思ったんだ。だから僕は裸王さんに事情を話した」
ヘンゼル「裸王さんは素性の知れない僕の言葉を疑うことなく信用して城に招いてくれたよ。その代わり、日々の筋トレを欠かさない事を約束させられたけどね」フフ
キモオタ「なるほどwwwそれで裸王殿のもとで世話になっているというわけですなwww」
ヘンゼル「まぁ、そういうこと。だから心配なんかいらないよ、僕は問題なくやってる」
裸王「うむ、キモオタよ…私はヘンゼルから事情は聞いた。その上で私がヘンゼルに出来る事は何か…私にしか出来ない事は何か…そう考え、私は一つの結論にたどり着いた!それが一体、何か解るか?」
キモオタ「いやwwwクイズ形式にしなくてもぶっちゃけ解るでごz」
裸王「私がヘンゼルにしてやれること、それは……筋肉を鍛えてやることだ!」マッスルポーズ
キモオタ「やっwwwぱwwwりwww知ってたでござるwww絶対に言うと思ったでござるよwww」
裸王「ヘンゼルは知識面と魔力においては人並み以上の力を持っているが…筋肉に関しては随分衰えているようだったのでな」
ヘンゼル「昔は力仕事とかもしてたけど…女王の所に住むようになってからは全然だからね」
裸王「いくら膨大な魔力を持とうとも!強力な魔獣を召喚する術を持とうとも!人間は…いや生きるものは体が資本!体を鍛えていなければそれらの真の力を引き出す事など出来ん!」
裸王「逆に言えば丈夫な体を造り、良質な筋肉を手に入れればその力は何倍にも跳ね上がるっ!筋肉はそのまま勝利を手繰り寄せる力となる…」
裸王「妹君を護りたいのであれば尚更だ、鍛えられた体は敵やあらゆる脅威から護る強固な壁となるっ!筋肉とは盾にも矛にもなるのだからな!」マッチョ
ヘンゼル「まぁ…そういう事だよキモオタお兄さん、しばらくは裸王さんに鍛えて貰う事にするよ。魔獣達をうまく使役する為の訓練も裸王さんになら相手して貰えるし」
キモオタ「ヘンゼル殿にも頼れる相手や目標ができたようで良かったでござるwwwしかしムキムキなヘンゼル殿というのは想像できませんなwww」
ヘンゼル「別にムキムキになるまで体を鍛えるつもりは無いんだけどね…」
裸王「ハッハッハ!何を遠慮しているのだヘンゼル!私が鍛錬に付き合うのだ、ムキムキ程度では済まさぬぞ?」マッスル