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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part118


388 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:29:26 ID:QrI
ティンカーベル「だから、ドロシーは償いの為にアリスを止めなきゃなんだよ。それで、私達の目的もアリスを倒す事だから…目的は一緒なわけでしょ?」
ティンカーベル「だから…あれだよ、ほら…さっきは慣れ慣れしくするなって言っちゃったけど…私の事、ティンクでいいよ」ボソボソ
ドロシー「…っ!うん、うん…!一緒にアリスちゃんの事、止めようね!ティンクちゃん…!」ポロポロ
ティンカーベル「もーっ!なんでそんなボロボロ泣くのさー!赤ずきん、ハンカチ貸してあげてよもぉー!」
赤ずきん「ええ。ほら、使いなさい」スッ
ドロシー「えぐえぐっ、二人とも…私、酷いことしたのになんでこんなに優しくしてくれて…」ボロボロ
赤ずきん「私があなたを憎んでいたのは貴方に悪意があると思っていたからよ。それとも、どんな理由があろうと聞きいれて貰えないほど私達は意地の悪い連中だと思っていたのかしら?」クスクス
ティンカーベル「…うん、これでいいんだよね。ピーターパン…。ちゃんとアリス倒してみんなの仇は取るからさ、もうちょっと待っててよね」ボソッ
キモオタ「何か言いましたかなwwwティンカーベル殿www」
ティンカーベル「ううん、何でもないよ。あーあ、ピーターパンの仇打ち出来ると思ったのに残念だなぁー、私のスリングショットが火を吹くと思ったのになぁー」プイッ
キモオタ「ドゥフフwwwまたそんな強がりをwwwしっかし、あれだけキレていたでござるのにティンカーベル殿は優しいですなぁwww若干ツンデレ入ってましたがなwww」コポォ
ティンカーベル「ちゃ、茶化さないでよ!これでも、結構頑張って心の整理付けてるんだからね…」ゴニョゴニョ
キモオタ「ドゥフフwwwそうでござろうな、まぁ…我輩も、お主等が復讐心に支配されてしまう姿など見たくなかったでござるし、良かったでござるよwww」
ティンカーベル「…キモオタ。言っとくけど、うっかりアリスに捕まって邪悪なキモオタになって他のおとぎ話消したりしないでよね!」
キモオタ「大丈夫でござるよwwwそれに例えそうなったとしてもティンカーベル殿や赤ずきん殿は助けてくれるでござろう?www」
ティンカーベル「そんなの聞かなくても解るでしょ!もう、そういうのは黙っておいた方がかっこいいんだよっ!」プンス

389 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:33:12 ID:QrI
玉龍「いやーっ、女子同士の友情に玉龍ちゃん感動しちゃったッスよ!ドロシーも良かったじゃないっスか!ひとつ目的ができたんスから!」
ドロシー「う、うん。でも今のままじゃ私何もできないから…その目標の為にどうするか考えなくちゃ。折角声かけてくれたのに、足手まといは嫌だから…」
孫悟空「焦る事ねぇんだじっくり考えりゃいい、戦いの知識が必要なら協力してやれっから頼りゃいい。しかし残念だぜ、オメェが男だったら俺が棒術でも教えてやれたけどなぁ」ハハハ
玉龍「男だったら……棒術…っ!?それって卑猥n」ガタッ
孫悟空「違ぇよ。座ってろお前」
かぐや「二人とも、ありがとうね。内心、穏やかじゃなかったでしょうけど…あなた達の言葉でドロシーは相当救われたはずよ。変わって礼を言うわ」
ティンカーベル「いいよ、そんなの…私も結構酷い事言っちゃったわけだし…」
赤ずきん「まぁ、その辺りはお互い様のような気もするけどね。私も礼を言われるような事はしていないわ」
かぐや「そうかしら?事実を知っても受け入れる事ってなかなか難しい事よ、その年齢でそれができるなんて…相当苦労したのね赤ずきんちゃん」フフッ
赤ずきん「なんてことないわ。身近にドロシーと同じ境遇になる可能性のある仲間が二人も居た、それだけのことよ」
かぐや「うふふ、謙遜しなくても良いじゃない。赤ずきんちゃん、赤鬼さん。そして見えないけれど…人魚姫さんも居るのよね?あなた達の膳もすぐに用意して貰うからどうかゆっくりしていって」ウフフ
人魚姫の声「日ノ本の食べ物!陸地って場所によって食べ物違うから超面白いよね、海中は大体海草とかだけど。あぁー!食べられないのがすっごい残念なんですけどー!」
赤鬼「久々に日ノ本の食べ物にありつけるってのは魅力的だが…あまり長居もしていられねぇんだ。折角の誘いを断っちまって悪いんだが…」
かぐや「あら、そう?それは残念ね」
赤ずきん「猛毒の魔女も待っているしね。それに他にすべきこともあるし、食事はまたの機会に誘ってもらえると嬉しいわ」

390 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:36:13 ID:QrI
かぐや「えぇ、それなら次の機会に誘わせてもらうわね」ウフフ
赤ずきん「ええ、是非。あぁ、キモオタにティンク…あなた達はしばらくここにいるんでしょう?何か新しい情報が手に入ったら教えて頂戴ね」
キモオタ「モチのロンですぞwwwまたおはなしウォッチで連絡させていただきますぞwww」
赤ずきん「あぁ…それと、ドロシー。実はね、私はついさっきあなたの友人のライオンに会ったのよ」
ドロシー「ライオンに…!?あのこ私よりもずっと臆病なところあるから辛い思いしてなかったらいいけど…!あの、ライオンは何処に?」ガタッ
赤ずきん「【蛙の王子】の世界よ。たまたま滞在している桃太郎と知り合ったらしくてね。私は二言三言会話した程度だけど、元気そうだったわよ」
ドロシー「元気そうならよかった…。でも、私に付き合って悪い事をたくさんさせちゃったから酷い目にあったりしてたら…」ビクビク
赤ずきん「少なくとも歓迎されていたわよ?あの様子だと桃太郎としばらく行動を共にするんじゃない?『ドロシーちゃんの為に強くなりたい』…なんて言っていたしね」
ドロシー「争い苦手なのに…私の為になんて…」
赤ずきん「会いたいのなら行ってみたらどう?まぁ、その辺りは貴方に任せるわ」
孫悟空「もう行っちまうか、この世界じゃ日ノ本の鬼なんざなかなか会えねぇから手合わせ願いたかったがなぁ」ハハハ
赤鬼「いや、オイラは鬼だが戦いよりは茶を煎れている方g」
鬼神『待て、何故断る?その者は伸縮自在の武器を持つ上に不老不死なのだろう?その上神々を打ち殺す胆力まである。我を出せ!その様な強敵と戦う好機を逃すなどあり得ん』
赤鬼「あり得んのはお前だよ。なんであいつ等が穏便に話を済ませたのに関係ないところで争うんだよ…」
鬼神『強敵と戦う事に理由など必要か?否、理由など無用』
赤鬼「赤ずきん、人魚姫それじゃあ帰るとするか。また何か協力してほしけりゃ遠慮なく呼んでくれ」シュルシュルキュッキュ
スタスタスタ
鬼神『青二才め…!裸の王といい神殺しの猿人といい…強敵を目の前にして何も出来ぬとは口惜しい…!』ギリッ

391 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:40:46 ID:QrI
かぐや姫の世界 屋敷の外
人魚姫の声「でも意外だったなー。赤ずきんはいっつもドロシー殺すドロシー殺す言ってたから、絶対に許さないと思ってたんですけどー?」
赤ずきん「そんな事言ってないわよ。まぁ恨んではいたけれど…言ったでしょ、私は恨む対象を間違えていただけよ」
赤鬼「まぁ、オイラも人魚姫と同意見だな。正直、ドロシーに悪意が無くてもマスケットを抜くとは思ったぞ」ガハハ
赤ずきん「あなた達のイメージなんなのよ…どれだけ気性が荒い女なのかしらね、私は」フゥ
魔法の鏡「いや、でもまぁ赤ずきんさんは正直気性荒い方ですよね」
赤ずきん「赤鬼、その鏡私が持ってあげましょうか?もしかしたら落としてしまうかもしれないけれど、事故なら猛毒の魔女も許してくれるでしょう」
魔法の鏡「ちょ、やめてくださいよ人の命が掛かってるんですよ!」
赤ずきん「冗談よ」フイッ
人魚姫の声「でもさぁ、赤ずきんがドロシーに優しくして挙げられたのって…言ってみれば、私や赤鬼の境遇を近くで見てたからだよねー?」
赤鬼「あぁ…あれなぁ、そう考えりゃオイラも人魚姫もドロシーの事は人ごとじゃねぇ訳だしな…」
赤ずきん「ただでさえ種族の違いで悩んでるのに、流石にあなた達が周囲に恨まれて疎まれて…なんて考えたくも無いわ。ドロシーを否定すれば、あなた達を否定する事になるしね」
魔法の鏡「いやー、気性は荒いけど赤ずきんさんは本当に優しいですよね。その優しさをもっと前面に出せばもっとモテますよ!ツンを隠してデレを前面に出すんですよ!」
赤ずきん「…赤鬼、やっぱり私が持つわね。叩きつけない様には気を付けるから」
魔法の鏡「フォローしたのに!?というか叩きつけって言っちゃってるじゃないですか!渡しては駄目ですよ赤鬼さん、あなただけが頼りなんですよ!」
赤鬼「はっはっは…赤ずきんは大人なんだか子供なんだかわかんねぇなぁ」アハハ
人魚姫の声「まっ、私はどっちの赤ずきんもスキだけどねー」ヘラヘラ
・・・

392 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:45:07 ID:QrI
かぐや姫の世界 竹取の翁の屋敷
孫悟空「しっかし残念だったぜ、あの赤鬼って野郎…戦いは好まないみたいに言ってたが、ありゃあ相当な力を隠し持ってるぜ」
キモオタ「流石は孫悟空殿www手合わせをしたわけじゃないのに解るんですかなwww」
孫悟空「まぁな。戦ってばかりいるとな、相手の力量が見えてくるもんだぜ。だがあいつは妙だったな、なんつぅか一人の鬼だってのに複数の力が織り交ざってるって感じだったぜ」
ティンカーベル「まぁ、赤鬼の場合間違いじゃないけどね!っていうかみんなでご飯食べられたらよかったのにねー」
ドロシー「赤ずきんちゃんと、色々お話をしたかったけど…忙しいみたいだから仕方がないよね」
かぐや「そうね、それにドロシーは目的は決まっても手段が決まってないのだからそれもどうにかしなければね」ウフフ
ドロシー「でも戦う姿なんか自分でも想像できないし…かといって悟空さんみたいに妖術が使えるわけでもかぐやさんみたいな魔法も、玉龍ちゃんみたいに変化も出来ないし…」
キモオタ「なんなら肉体改造のパイオニアを紹介しますかな?www実は我輩の友人の少年も、今その王の元に行っているのでござるよwww」
ティンカーベル「ちょ、駄目だよ!なんで女の子に筋肉付けるタイプの鍛錬を紹介するの!?」
ドロシー「キモオタさんの気持ちは嬉しいんですけど…きっと筋肉付かないと思います。実家でもあんまり力仕事とか苦手だったし…」
ティンカーベル「ほらー!いらない心配させちゃったじゃん!人に鍛錬勧める前にデリカシーを学んで欲しいよ!」
キモオタ「前々から思っていたでござるがティンカーベル殿は我輩にだけ辛辣でござるよねwwwもしかして嫌われてるのでござるかwww」コポォ
ティンカーベル「違うよ。友達だからこそ言ってるんだよ」フイッ
ドロシー「でも…それじゃあ私はどうすれば…」
玉龍「悩む事はないんスよ。女の子の役目は可愛くあること、それに尽きるッス」ドヤァ
孫悟空「うるせぇよお前…っつぅかその顔やめろ」

393 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:49:59 ID:QrI
かぐや「身体を鍛えられないなら知識面ね。戦いが激化すれば治療は必ず必要になるもの、専門的じゃなくても処置の方法を知っているだけでも随分違うわよ?」
ドロシー「包帯巻いたりとか…薬の知識とか…?」
かぐや「ええ、何も戦うだけが協力じゃないでしょう?臆病なあなたならまずは辛いの痛いのを治したいって思うでしょ?」ウフフ
ドロシー「うん、確かに…それなら私も頑張れそう…」
孫悟空「治療できるやつってのは重宝するからな。うちはお師匠や沙悟浄がもっぱらその担当だったな」
キモオタ「そういえば仲間で思い出したでござるけど、ドロシー殿…ライオン殿の元には行かないのでござるか?」
ドロシー「えっと…本当はすぐにでも行きたい、行きたいけど…今みんなに会っちゃうと甘えちゃいそうだから、もう少し我慢しようかなって…」
ティンカーベル「別にいんじゃない?友達が一緒の方が励みになったりしない?」
ドロシー「うーん…それにきっとブリキは私が戦いに協力する事反対するし…。ライオンが無事ならブリキもかかしもきっとうまくやってると思うから…今は会わないでおくの」
ドロシー「きっとみんなも…離れ離れでも、それぞれ頑張ってるはずだから」
かぐや「そうだろうね、ドロシーも早速頑張らないといけないわね。頑張っている友達に負けないように」フフッ
ドロシー「はいっ、また迷惑かけちゃいますけど…いろいろ教えてくださいね、かぐやさん」ペコッ
キモオタ「ドゥフフwwwしっかし、こっちバージョンのドロシー殿はしおらしくてかわゆすなぁwww」コポォ
ティンカーベル「っていうかさ、私も赤ずきんももうドロシーを責めるつもり無いけど……」
ティンカーベル「悟空もかぐやも玉龍も…なんだかドロシーに優しいっていうか…とっても理解がある感じだよね、なんか理由あるの?」

394 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:53:36 ID:QrI
キモオタ「どうしたでござるかwwwそんな事言いだしてwww」
ティンカーベル「別にいいんだよ?ただなんとなーく、気になっちゃってさ」
ティンカーベル「ドロシーが利用されてたとはいえ悪いことさせられてたって事は知ってたわけでしょ?そしたらちょっとくらい警戒してもおかしくないと思って」
ティンカーベル「ほら、特に悟空もかぐやも別のおとぎ話の奴のせいで酷い目に会ってたわけだし…ほらあの名前が覚えにくい奴!カンパンみたいな名前のやつ!」
キモオタ「カンパンってwwwそう言われば、ルンペンシュトロハイム殿に利用されていたんでござったな悟空殿は…玉龍殿も捕まって、かぐや殿も人質に…確かに警戒してもおかしくないですぞ」
玉龍「あの乙女に対してデリカシーの無いチビッスよね?確かそいつの名前、ルンルンしゅらしゅしゅしゅじゃなかったッスか?」
孫悟空「ルンペンシュティルツヒェンな。お前ら忘れんじゃねぇよ!あいつの名前を覚えてる事が唯一の対策だってのに…」
ドロシー「でも、私も気になります。なんでかぐやさん達は私にこんなに優しくしてくれるのか…」
かぐや「…そうねぇ、別に隠すような事でも無いし行っても構わないのだけどね。あなたが気を使うかもと思ってね」クスクス
ドロシー「じゃあやっぱり何か理由があるって事ですか…?」
孫悟空「俺もかぐやも玉龍もな、共通点があるんだよ」
キモオタ「共通点でござるかwwwそれは一体www」
かぐや「過去に大きな罪を犯して…今はその償いをしているのよ。私も、悟空達もね」
ドロシー「罪…私、知らなかった…助けて貰ってるばっかりで…」
かぐや「もう、そんな事気にしないの。だから償いをしようとしてる…罪と向き合おうとしているドロシーの事を他人事だと思えなかったのよ」ウフフ

395 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:57:44 ID:QrI
ティンカーベル「罪を犯した…っていうけどさ、誰だって罪ぐらい犯すんじゃない?私だってこの間キモオタの分のプリン…あ、お菓子ね。それ黙って食べたし」
キモオタ「ちょwwwあれやっぱりお主だったでござるかwwwうっかり食べて忘れたと思っていたでござるのにwww」コポォ
孫悟空「あのなぁ…そんな些細な罪じゃねぇんだよ。菓子を食ったの食ってないだのと一緒にされてもなぁ…」
キモオタ「良ければ何をしでかしてしまったのか教えて貰えますかな?いや、言いたくなければ良いのでござるけど…」
孫悟空「いや、俺の場合は【西遊記】で師匠と旅をしている理由その物だしな、隠す理由なんざねぇよ」
ドロシー「悟空さん優しいのに、どんな事を…」ドキドキ
孫悟空「細かく話すと長くなっちまうんだが…まぁ、俺も昔は相当な暴れ者だったんだよ。すぐに暴力をい振るって気にいらなけりゃあ殺してたんだ」
孫悟空「あんまりやりたい放題やっちまったせいで、天界の連中に目を付けられちまったんだがな。俺は天界でも天界人相手に大立ち回り。数え切れないほど殺しちまった」
孫悟空「俺の武器…如意棒もな、元々は竜宮って所の宝物だったんだが。それを強引に奪っちまった、まぁ盗品だな」
ティンカーベル「粗暴な見た目そのまんまって感じだねぇ…」
孫悟空「結局、業を煮やした天界人はお釈迦様に頼んで俺を封じる事にした。そっからは数百年山の下敷きよ。そこで師匠…三蔵法師と出会って、無理矢理償いの旅をさせられた」
キモオタ「ちょwww無理矢理ってお主結局償うつもりなんかさらさらないでござるなそれwww」
孫悟空「その時はな…だがまぁ、いやいやでもお師匠と旅をするうちに少しずつ考えが変わって来てな。天竺まで、このお師匠について償いの旅をするって決心がついたんだ」
孫悟空「結局はアリスによって消されちまったから俺の償いは途中なんだがな」
かぐや「その割には今も随分粗暴だと思うわよ?」クスクス
孫悟空「うるせぇよ。これでもかなり丸くなった方なんだよ」

396 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)00:59:00 ID:QrI
玉龍「そうッスねぇ、初めて会った時はセンパイかなり乱暴だったッスからねぇ…玉龍ちゃんもボコボコにされたッスよ。まぁ今思えば…それが恋の始まりッスね」
ドロシー「そ、そうなんだ…わたしにはちょっと理解出来ないけどそういう恋愛も…」
孫悟空「始まってねぇしドロシーはそいつの言う事鵜呑みにすんな」
ティンカーベル「でも玉龍ちゃんに手を上げたっていうのは本当なんでしょ?それは酷いよ!女の子に乱暴するなんてサイッテー!」
キモオタ「男の風上にも置けないっですなwww」
孫悟空「お前らなぁ…言おう言おうと思っていたけどよぉ、こいつは龍は龍でも竜王の子。言わば龍の世界の王族、そしてそこの皇子だぞ?」
キモオタ「皇子…?っていうことは玉龍殿お主…」
玉龍「フッフッフ…そうなんスよ?こう見えて王族のお姫様ッスよ〜?」
孫悟空「姫じゃねぇ。皇子だろうが、誤魔化すな」
ドロシー「ってことは男の子って事じゃないですか…!えっ、なんで言ってくれないんですかかぐやさん!玉龍ちゃんの前で着替えとかしちゃって…あわわわ」
かぐや「あら、別に良いじゃない?玉龍は女の子の姿なんだし、悟空にしか興味ないわよ?」ウフフ
ティンカーベル「うわぁ…悟空男なのに……」ヒキヒキ
孫悟空「なんで俺がおかしいみたいになんだよ!こいつだこいつ!」
キモオタ「玉龍殿は男の娘だったとwwwしかしなぜそのような少女の姿をwww」
玉龍「そりゃあ可愛い方が良いッスからね!っていうか別に性別なんて些細なことッスよー。股間に如意棒があるかないか、それだけの事ッスよ」ヘラヘラ
孫悟空「おい!その例え二度と使うんじゃねぇぞ!」バンッ

397 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)01:02:24 ID:QrI
玉龍「ちなみに玉龍ちゃんもお師匠様について償いの旅をしてたんスよ!」
ドロシー「玉龍ちゃんは…何をしたの?」
玉龍「ちょっと嫌な事があったもんッスから、はずみでお父様の王宮を丸焼きにしてやったッス」アハハ
キモオタ「ちょwww軽々しく言っておりますが八つ当たりの放火ではござらんかwww」コポォ
玉龍「その時にお父様が大切にしてる龍族の宝物の龍玉まで燃えちゃったんスよ。それでもうお父様ブチ切れで…いやーっ、大変だったッス」ケラケラ
かぐや「いつ聞いてもいっそ清々しい程の八つ当たりね」クスクス
ティンカーベル「何か個人的には悟空よりずっと反省すべきだと思うけど」
玉龍「あはは。若さゆえの過ちッスよ〜…そんで結局死刑になったんスけどね」
孫悟空「軽く言う事じゃねぇだろ…。まぁ、そこを助けて貰ってお師匠の馬として天竺への旅の手助けをする事になったんだったな?」
玉龍「そうッス!さっすがセンパイ!うちの事はなんでも知っててくれるんスね!玉龍感激ッスよ〜」スリスリ
孫悟空「いや、俺そこにいただろ。まだお師匠と二人旅の時、腹を空かせたお前がお師匠の馬を食っちまってよぉ…お師匠ビビって大変だったんだぜ、お前逃げるし」
玉龍「懐かしいっすね!まぁ、お父様には悪かったなとは思ってるッス。でもそのおかげでお師匠やハゲや豚、先輩にも会えた訳ッスし…まぁ、償いはするッスけど。得るものもあったッスよ」
孫悟空「そう思えるって事はオメェもちゃんと反省してるって事か?ならいいけどよ」
玉龍「それにこんな可愛い姿で大好きなセンパイと居られるッスからね!これからもよろしくッスセンパーイ」スリスリ
ティンカーベル「うわぁ…」ヒキヒキ
孫悟空「頼むからよぉ、俺が変態みたいな目で見るのはやめてくれティンカーベル」ハァ…

398 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)01:03:55 ID:QrI
玉龍「さーって、先輩もウチも喋ったんスから!最期はかぐやの番ッスよ!」
かぐや「そうねぇ…私の話、正直聞いていて気持ちの良いものじゃないしなぁ…」
孫悟空「いや、別に喋りたくねぇならいう必要はねぇからな。かぐや」
ティンカーベル「うん、そうだよね。そうだけど…かぐやって確か月の民なんだよね?そんなかぐやがこの地球にいる理由も気になるし、ぶっちゃけ知りたいよね」
キモオタ「ちょwww完全な興味本位wwwまぁ、同意しますがなwwwかぐや殿のような方が罪を犯すなどwww想像できませんぞwww」
ドロシー「私は…かぐやさんが喋りたくないなら、あの大丈夫ですけど…ちょっぴり気になります」
かぐや「ふふっ、いいのよ。別に隠すつもりなんか無いし。でも何処から話すべきかしら」
かぐや「私の罪がなんなのか話す前に…あるおとぎ話の存在を知って貰わなければね」
キモオタ「ほう、なにやら別のおとぎ話が係わっているのでござるかなwww」
かぐや「ええ、私の罪は…ネロという少年に気付かされたの」
ティンカーベル「ネロ…?聞いたことないけど、もう消滅しちゃってるのかな…?」
かぐや「うん、消滅してるわね」
かぐや「【フランダースの犬】というおとぎ話。主人公のネロが犯罪の濡れ衣を着せられ、大好きなお爺ちゃんと死に別れ…努力が報われないまま、死んでいく…そんな内容よ」
キモオタ「なんというか…もうあらすじだけで悲惨というか。そのおとぎ話はもしや【マッチ売りの少女】と同じ、辛い結末の……」
かぐや「……」
ドタドタドタ
女中「かぐや様…!お逃げください!」
かぐや「騒がしいですね。何事でしょうか…?」
女中「なにやら村の方に見慣れぬ襲撃者が現れたとかで…!何でも異国のかぶりものを頭にのせているようで、その…なんともうしますか…」
かぐや「いかがしました…?」
女中「その襲撃者は…男のようなのですが、言動が女性じみているというか気色悪い風貌のようでして……とにかく危険です!お逃げください!」

399 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/14(月)01:05:23 ID:QrI
今日はここまでです
ここまでに出たおとぎ話紹介
【石のスープ】
煮込むとおいしいスープになるという不思議な石を持つ旅人と村人のおとぎ話。
ポルトガルの民話。空腹に悩む村人はとある民家に食べ物を分けて欲しいと頼むが断られる
そこで旅人は道端で拾った石を村人に見せて「この石は煮込むとスープになる魔法の石です。どうか鍋と水を貸して下さい」と頼み込む
スープになるという不思議な石に興味を持った村人は鍋と水を村人に貸しました。本当に石を煮込んだだけでスープは出来るのでしょうか…?
赤ずきんが一人旅をしていた時に訪れたおとぎ話
このおとぎ話のタイトルを聞いた人魚姫に「人間って石ころを料理して食べるんだってー?私達人魚には考えられないんですけどー」といらない誤解されてしまった
かぐや姫とオズの魔法使い編 次回に続きます

400 :名無しさん@おーぷん :2015/12/14(月)01:06:45 ID:ZyW
乙!
次回待ってるよ!

402 :名無しさん@おーぷん :2015/12/14(月)01:17:05 ID:wdE
おつです!
マッドハッターさんキター!wwwww

405 :名無しさん@おーぷん :2015/12/14(月)06:45:12 ID:PCv
おつおつー!!今回もおもしろかった!
かぐや姫の過去がすごく気になる

427 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/21(月)00:17:49 ID:Sre
ティンカーベル「気色悪い襲撃者…?」チラッ
キモオタ「ちょwwwなんでこっち見るのでござるかwww我輩ではないですぞwww」コポォ
玉龍「ちょっといいッスか?さっき見慣れない襲撃者って言ってたっすけど…村を襲ったのはいつもの連中じゃないんスか?」
女中「は、はい。伝え聞いた話では恐らく異国の者だろうということで…いつものならず者達では無いようです」
玉龍「そッスか、そうなるとウチとセンパイは村に急いだ方がいいかもッスね。あいつらならともかく、素性も力量も解らないよそ者相手だとのんびりしてられないッスよ?」
ティンカーベル「いつもの…って、この辺りの村はそんなによく襲われるの?」
かぐや「えぇ、お恥ずかしながら…この辺りはまだあまり治安が良いとはいえません、貧しい暮らしをしている方々も多く…時折村を襲うならず者が村はずれに根城を構えている始末でして…」
キモオタ「この時代ならば当然と言えば当然でござるか、貧富の差も激しいでしょうしな。しかし、悟空殿にかかればならず者など一捻りでござろうwww」
孫悟空「おうよ、前に俺がとっちめてやってからそいつらは随分大人しくなったぜ。だがな、今回はそいつらじゃねぇ余所者だってぇと厄介だな」
かぐや「異国の襲撃者…いいえ、襲撃者の正体は異世界の民であると考えるべきでございましょう」
キモオタ「異世界の…。それはつまり…別のおとぎ話からの襲撃者だという事でござるな?」
孫悟空「可能性としちゃあアリスの一派と考えるのが普通だな。だが今は何が起きてもおかしくない状況だ、実際見てみねぇ事にはなんとも言えねぇ、とにかく村に急ぐしかねぇな」
かぐや「そうですね…悟空と玉龍は一足先に村へお願いいたします。私もキモオタ様達と共に参りますので」
女中「お待ちください!相手は得体の知れぬ襲撃者!かぐや様がその身を危険に晒すなどいけませぬ!どうかお逃げを…そうでなければ私、旦那様にあわせる顔が御座いませぬ!」
かぐや「あわせる顔が無い…とはどういう意味でしょうか?お爺様はどうなさったのですか?もちろん、既に安全な場所へお逃げになられたのでしょう?」
女中「…いえ、逃げてなどおりませぬ。旦那様は何本もの竹槍を抱え、お一人で村の方へ駆けて行かれました……!」

428 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/21(月)00:19:51 ID:Sre
かぐや「お、お爺様が一人で村へ向かった…?どうして…そんな事を…っ!」
女中「村に襲撃者が現れた事をお伝えした途端…『村で食い止めなければそやつはかぐやに危害を加えるかもしれん』と…。止める間も無く出て行かれまして…」
かぐや「止める間が無くても止めるべきでしょう…!相手は得体の知れない異国の…異世界の人間、どんな恐ろしい力を持っているかも解らないのよ!?」バッ
女中「し、しかし…私の制止も振り切られてしまい…。それにかぐや様の身の安全を第一に避難を誘導するように命じられましたので…」
かぐや「どうして…!あなた、どうしてお爺様を止めなかったの!?お爺様にもしもの事があったら…私は、私は…!」グイッ
女中「うぐぐ…も、申し訳ございません。ですがどうか、どうかお放しください…!」グググ
ドロシー「だ、だめですかぐやさん…!女中さんは何も悪くないです!うぅ…こんな風に感情的になるかぐやさん初めて見ました…い、いつものように冷静になってください…」オドオド
ティンカーベル「そうだよ!かぐや、落ち付こうよ!その人に当たったってどうにもならないってば!」
かぐや「…そうですね、失礼しました。あなたももうお逃げなさい、悟空に任せておけば私の身に危険など及ぶはずもありませんから」
女中「は、はい…!では悟空様、よろしくお願いいたします…。で、では私もこれで失礼いたします!」スタスタスタ
ドロシー「かぐやさん……」
かぐや「……村へ急ぎましょう、お爺様の事が心配よ」スッ
ドロシー「驚きました…かぐやさんがあんな風に取り乱すなんて…」
キモオタ「それだけ翁殿が大切なのでござろう。しかし、本当に相手がアリス殿の仲間ならば急がねばなりませんぞ!」
孫悟空「ったくあのジジィ…!戦いは俺に任せとけって言ったってのに無茶しやがって!ここは俺が先に行ってジジィを…」
玉龍「待つッス!スピードだけならウチのが早いッス、ウチが先に行ってジーさんを止めるッスよ!だから悟空はかぐや達と一緒にくるッス!」

429 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/12/21(月)00:23:57 ID:Sre
孫悟空「確かに村まで駆けるだけってならオメェのが早ぇな。よしっ、ここはオメェに任せるぜ玉龍!」
玉龍「任せるッスよ!姿は違えどウチは龍ッス、瞬く間にジーさんに追いついて見せるッスよぉー!」シュバッ
かぐや「私も先に村へ行くわね……悟空、キモオタ君達を村へ案内してあげて。玉龍ちゃんは確かに素早いけれど、私の方が彼女よりずっと早く村に着けるから」スッ
コォォォォォ
ティンカーベル「わわっ、何あれ…!かぐやの身体が光に包まれていくよ!?」
ドロシー「私、かぐやさんに聞いた事があります…!月の民は自分の姿を光や影に変える事が出来るって…!」
キモオタ「つい忘れておりましたがかぐや殿も月の民…光となれば文字通り光速で移動ができるという事でござるか!」
孫悟空「こいつは毎度毎度…かぐや!お前が焦っちまうのも解るが、村人がまだ残ってたらどうすんだ!?お前が持つ月の民の能力がバレりゃ面倒な事になる!」
かぐや「その時はその時でしょう、今は何よりもお爺様と村の人たちを助ける事を優先すべきでしょう。正体がバレて私の立場が悪くなったとしてもそんな事は些細な事よ」コォォォ
孫悟空「落ち着け馬鹿野郎!テメェの立場が危うくなりゃあ【かぐや姫】だって消えちまうかもしれねぇんだぞ!?テメェはもっと冷静に物事を考えられる女だろうが!」ズイッ
キモオタ「ちょ、悟空殿!お主こそ落ち着くでござるよ、それにかぐや殿も冷静になるべきですぞ、お二方ともほら深呼吸をしてですな…」スーハー
孫悟空「かぐや!一時の感情の高ぶりで自らに課した使命を投げ出すってのか!?テメェの償いってのは感情で左右されるその程度のもんなのか!あぁ?」バンッ
かぐや「そんなこと聞かないで、当然違うわ。私は罪を償う為に【かぐや姫】を結末に導かなきゃならない、でも…だからといって育ててくれたお爺様やお婆様を見捨てるなんて出来ないわ」シュゥゥゥ
孫悟空「だったらもっとあいつを信じろ、玉龍はベタベタしてきやがるし心底ふざけた野郎だが実力は本物だ。あいつのおかげで俺達一行は救われたことだってあんだ」
孫悟空「お前がバーさんやジジィを何より大切にしてるのは知ってるぜ、だからこそ冷静さを欠いて【かぐや姫】を消しちまうなんざしてほしくねぇ。
それにな、あいつを信頼してんなら光になんざならなくともお前自身の足で追いかけりゃあ十分だ。焦る事なんざねぇんだよ、冷静になれかぐや」
かぐや「…確かにここで焦って【かぐや姫】が消えてしまえば本末転倒ね。それは解ってるわ、解っているけど…それでも私はお爺様の事が心配でたまらないのよ」
孫悟空「安心しろ、あいつは必ずジジィを救って襲撃者を食い止めてるだろうよ。なにしろあいつは俺の後輩、高僧・三蔵法師の供の一人だ。さて、俺達も後を追うぞ」