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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part115


277 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:20:10 ID:Vvg
キモオタ「まぁまぁwww欲望は抑えていただきたいwww今日は原作に近い【雪の女王】の作品がないか見に来たのでござるからwww」
ティンカーベル「そうだったね…昨日、雪の女王に対してキモオタがうっかり『アナ殿はお元気ですかなwww』とか言うから恥かいたよ…」
キモオタ「女王殿、不思議そうにしてたでござるなwwwそれよりヘンゼル殿の目が怖かったでござるよ我輩www『なんでこの世界に来る前に原作読んでないの?馬鹿なの?』みたいな目でしたぞあれwww」
ティンカーベル「アニメ映画とかは原作そのまんまじゃなくてアレンジ加わってる時もあるから注意しなきゃだよ!次は気を付けてよね!」
キモオタ「了解でござるwww」
ティンカーベル「あー、でも羨ましいよね…【シンデレラ】も【雪の女王も】この世界で人気でさ、きっとたくさんの子供たちが楽しく見てるんだよ…」
キモオタ「まぁまぁwww落ち込むことないですぞwwwいずれ【ピーターパン】を復活させたらきっと映画にもアニメにもなるでござるよwww」
ティンカーベル「だよね!もしアニメ映画になったら一杯セリフあるよね!そしたら私の柄のマグカップとか出るよね!?」
キモオタ「それどころかスピンオフ作品になる可能性もワンチャンあるかもしれませんぞwww」コポォ
ティンカーベル「えーっ?それはさすがにないでしょー!」テレテレ
キモオタ「もっと自信持っていいのではwwwティンカーベル殿、準主役なのでござろうwwwいけるでござるよwww」
ティンカーベル「まぁ、自信はあるけどね!?なっちゃうよねー!スピンオフ!」ヘラヘラ
ズイッ
強面グラサン「おう、随分な自信じゃねぇか」ゴゴゴ
キモオタ「!?」ガタッ
キモオタ(な、何故こんな場所に任侠の方が…!)

278 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:21:28 ID:Vvg
キモオタ(というか何故声掛けられたでござるか!?ここは逃げた方がいいですな、ティンカーベル殿……って)
凄く遠くにいるティンカーベル「早く早く!早く逃げてキモオタ!」ヒソヒソ
キモオタ(ちょwwwもう逃げてるwwwずるいwww)コポォ
強面グラサン「…あぁ?なにビビってんだテメェ…?」
キモオタ「わ、私に何か用件でもおありですかな…?」ガクブル
強面グラサン「はぁ?……ああ、なんだオメェ忘れちまったのか?俺だ、俺」スチャッ
キモオタ「我輩には組の若頭の知り合いなんか居ないのでござるけど……ややっ、もしやお主…!悟空殿!?」
強面グラサン「やっと思いだしたか、まぁこの姿でお前にあった時間は短かったから無理ねぇか」
ティンカーベル「もー!悟空に決まってるでしょ!忘れちゃうなんてキモオタは記憶力無いなぁー、私は気がついてたけどね」キリッ
キモオタ「めっちゃくちゃ逃げてたくせに良く言うでござるよwwwしかし何故その様な厳つい格好に変化しているのでござるかwww」
強面グラサン「そりゃあオメェ、俺が本来の姿で現実世界をうろうろしてたらビビらせちまうだろ?この世界には猿人も妖怪も居ねぇんだからよ」
キモオタ「むしろそっちの方が逆に怖いでござるけどねwww」
強面グラサン「そうかぁ?初めてこの世界に来た時に見かけた輩を真似ただけなんだな」
ティンカーベル「っていうか、悟空はなんで現実世界に居るの?もうルンペンなんとかはやっつけたからこの街に居なくても良いんでしょ?」

279 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:23:46 ID:Vvg
強面グラサン「おう、そうなんだがよ。テメェらにはすっかり世話になっちまったから今日は礼をしようと思って来たんだ」
強面グラサン「つってもテメェの家も知らねぇしどうしようかと街を歩いてたんだがな、この店にティンカーベルが居るのが見えたから丁度良かったぜ」
キモオタ「我輩以外には妖精を連れた人間など居ませんからなwwwこの世界にはwww」コポォ
ティンカーベル「じゃあわざわざお礼をする為に来てくれたんだね!でも別に気にしなくたっていいのにー」
強面グラサン「そうはいかねぇよ、他人へ善意に見返りを求めちゃいけねぇが受けた善意には礼を尽くすようにってな。お師匠の教えだ」
キモオタ「そういえばそう見えて悟空殿は僧侶なのでござったなwww」
強面グラサン「守護者ってのがただしいかもしれねぇけどな、っつうか『そう見えて』とか言ってんじゃねぇ」
ティンカーベル「でもその様子なら、人質になってた女の人も無事だったんだよね?よかったよかった」ニコニコ
強面グラサン「おう、そいつがテメェらに是非礼がしたいって言っててな。招待して直接礼が言いたいんだとよ」
強面グラサン「それに……あの娘の事、テメェらの耳にもいれておかねぇといけないだろうしな。今から時間あんだろ?」
キモオタ「ん?もちろんオッケーですぞwww我々いついかなる時も暇でござるからなwww」
ティンカーベル「ちょうど夕飯も食べてないしね!…夕飯、食べてないしね!」チラッ
強面グラサン「念を押すんじゃねぇ、一回言えばわかんだよ。まぁ何かしら食いもんも用意してるだろうよ、もてなしの準備するって言ってたからな。早速案内するぜ」
キモオタ「それは期待大ですなwwwどのような美味しいものが我輩を待っているのでござろうかwwwちなみに何と言うおとぎ話でござるか?www」
強面グラサン「おう、えっとだな……おっ、丁度あいつのおとぎ話のエイガって奴があるじゃねぇか。ほらよ、これから向かうのはこのおとぎ話だ」
ティンカーベル「知ってる!それ前に金曜ロードショーでやってたやつキモオタとみたよ!【かぐや姫】だ!」

280 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:25:54 ID:Vvg
かぐや姫の世界 上空
ヒュゴォォォー
キモオタ「ぶひいいぃぃぃぃぃっ!!!な、なんで世界移動するのにこんな上空を飛んでいく必要があるのでござるかぁぁぁ!!」ビュオー
孫悟空「ハッハッハ!風を切って飛ぶのは気持ちが良いだろ?俺の世界移動の方法はこの金斗雲で飛ぶ事だからよぉ!なんなら玉龍呼ぶか?あいつは龍だからもっと早いぜ!」ビュオー
ティンカーベル「あはは!私はこんなスピードで飛べないから楽しい!あはははは!」ビュオー
キモオタ「なんでテンションあがってるのでござるかぁぁぁ!!この雲乗るところ安定してないでござるから落ちそうで…ぶひゃあああ!!」
孫悟空「なぁにビビってんだよ、だらしねぇな。猪八戒だって雲に乗る術は使えるだろうが!テメェもこんくらい耐えて見せろ!」
キモオタ「我輩と猪八戒殿関連性ゼロでござるから…ぶひぃぃぃぃっ!!」
・・・
孫悟空「…っとぉ!うっし、到着だ」
ティンカーベル「あーっ、楽しかった!ねっねっ、悟空!また帰りも金斗雲に乗せてよ!自分の羽以外で飛ぶのってすんごく新鮮な感じ!」
孫悟空「おう、いいぜぇ!帰りは行きの倍宙返りしてやらぁ!」ハハハ
キモオタ「エチケット袋持ってくればよかったですぞ…」フラフラ
孫悟空「ったくだらしねぇな…おら、あそこに見えてる建物がかぐやの屋敷だ。少しばかり空で遊び過ぎた、急ぐぞ」
ティンカーベル「あそこって…めちゃくちゃ広いし大きい建物だよ!まさにお屋敷じゃん!」
キモオタ「おぉ…同じ日本でも桃太郎殿や赤鬼殿の世界の建物とは規模が違いますなwww」

281 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:28:56 ID:Vvg
かぐやの実家
キモオタ「近くでみると尚の事立派な屋敷でござるなぁ…まさに圧巻ですなwww」
孫悟空「家なんざ雨露しのげりゃ十分だと思うんだがよぉ…おっと、あんまりうろうろすんなよキモオタ、危ねぇからな。あと絶対俺より先に行くなよ?」
ティンカーベル「ねぇねぇ悟空、かぐやってどんな女の人?超可愛いんだよね?だからいろんな人が結婚してって言いに来るんだっけ!」
孫悟空「まぁ顔は悪くねぇんじゃねぇか?俺の感性はアテになんねぇぞ、長く生きすぎてるからな。今は五人の求婚者が来るその少し前ってところだな。そうそう、かぐやもこの世界がおとぎ話だってこと知ってっから」
ティンカーベル「ふーん、どんな人か楽しみだなー」ワクワク
孫悟空「……」
孫悟空(この世界に迷い込んだって娘、かぐやが付き人にした娘は…間違いなく、【オズの魔法使い】の主人公ドロシーだ)
孫悟空(ってこたぁ、キモオタやティンカーベルの敵って事だ。俺達が匿ってやってる事、こいつ等に黙ってるわけにゃあいかないが……)
孫悟空(あいつの事情を聞いちまった以上、敵対しないでやって欲しいところだが…難しいだろうな。ティンカーベルにとっちゃあ自分の世界を消した犯人だって言うしよぉ)
孫悟空(どう切り出したもんかな…言いにくいったらねぇぜ)
キモオタ「深刻そうな顔してどうしたでござるか悟空殿wwwなんなら我輩が先陣を切ってかぐや殿に挨拶してくるでござるよwww……ん?なにやら蔓が足に絡みつきましたな」グイッ
孫悟空「チッ、馬鹿野郎…!俺より先に行くなって言っただろうが…!」バッ
バシュッ ドスドスドス
ティンカーベル「えぇーっ!?なんかいっぱい飛んで来たよ!?」
孫悟空「伸びやがれ如意棒!全部弾き飛ばしちまえ!」シュバババ
キモオタ「ぶひいぃぃぃっ!?茂みから竹槍が飛んできましたぞ!?」

282 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:31:45 ID:Vvg
孫悟空「だから先に行くなって言ったんだろうが!っつうかあのクソじじぃ、客人が来るっつったのに何で罠解除してねぇんだ…!」
キモオタ「ちょwww罠ってwwwもしや我々歓迎されていないのではwww」
孫悟空「いや、こいつはお前を狙った罠じゃねぇ。俺を狙ってんだよ、こんな原始的な罠はお見通しだけどよぉ…なぁ、ジジィ。出てきやがれ!」
竹取の翁「…チッ、今日こそ害獣を駆除できると思ったんじゃがな」スッ
孫悟空「クソジジィが!こいつ等はかぐやの恩人でもあんだぞ!もしもの事があったらどうするつもりだったんだテメェ!」
竹取の翁「おお、キモオタさんにティンカーベルさんじゃな?話はそこのクソ猿に聞きました、娘を助けていただいたようで。私はかぐやの父親代わりを務めております、翁です。どうぞ、ささやかではありますが宴の準備が整っておりますのでこちらへ」ニコニコ
孫悟空「聞けよ!俺の話を!テメェがこいつらに危害加えそうになった事かぐやに言っちまうぞ!」
竹取の翁「安い脅しじゃな。ひとりでかぐやを助ける事も出来なかったくせに偉そうな奴じゃ。ほれ、山はあっちじゃぞ」シッシッ
孫悟空「テメェ…ジジィだからと大目に見てやりゃあ付け上がりやがって…!」
竹取の翁「大切な娘を害獣から守るのは当然じゃ。しっかし、所詮はクソ猿じゃな…三蔵法師とかいう高僧の弟子とかいっておったが、大したことないのぉ」
孫悟空「おい、お師匠を馬鹿にするとただじゃおかねぇぞ!」
竹取の翁「たわけ。ワシはお前を馬鹿にしておるんじゃよ」
孫悟空「んだとコラァ!表に出やがれクソジジィがぁ!!」
ティンカーベル「なんだかおじいちゃんバージョンのゴーテルみたいな人だね…」
キモオタ「竹槍を射出する罠を張るなど、随分アグレッシブな翁でござるwwwしかし我々は歓迎されているようでござるし、まぁ問題無いでござろうwww」

283 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/23(月)00:34:31 ID:Vvg
今日はここまでです
ここまでに出たおとぎ話紹介
【一寸法師】
日本の昔話のひとつ。一寸ほどの小さな少年が針を刀代わりに鬼退治を果たすおとぎ話。
一般的な内容は生まれつき身体の小さな一寸法師が名を上げる為に都へ向かい
姫に仕えての宮参りの道中に襲いかかって来た鬼をその身体の小ささを生かして退治する
鬼が落とした鬼の宝である打ち出のこづちを使って一寸法師は大きな身体を手に入れ、姫と結ばれるという内容。
このssでは既に消滅しています。
かぐや姫とオズの魔法使い編 次回に続きます

284 :名無しさん@おーぷん :2015/11/23(月)00:38:06 ID:q5N
乙です

285 :名無しさん@おーぷん :2015/11/23(月)02:19:36 ID:ocw
面白かった!乙です

286 :名無しさん@おーぷん :2015/11/23(月)07:29:18 ID:Ptf
乙!
シンデレラが心配です

287 :名無しさん@おーぷん :2015/11/23(月)17:27:45 ID:C5l
アリス一体何が彼女をここまでかりたてるのか

288 :名無しさん@おーぷん :2015/11/23(月)18:06:20 ID:Kh9
乙乙!!今回もおもしろかった!
いつも更新楽しみにしてるよ
翁いいキャラしてるなwww

304 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:03:32 ID:kP3
かぐや姫の世界 竹取の翁の屋敷(かぐやの実家)
ティンカーベル「もぉーっ!折角招待してくれたのに何で喧嘩してんの!悟空も翁も仲良くしなきゃだめでしょ!」プンスカ
竹取の翁「いやはや、これは失礼しました。しかし、こやつは私の娘に悪影響を与える害虫……否、害獣にございます。父親代わりである私がこの猿を駆除しなければなりませぬ」
孫悟空「ティンカーベルに謝りつつもしっかり俺を侮辱しやがって…ったく、ジジィに腹は立つがティンカーベルの言う事ももっともだ」
孫悟空「今日はキモオタ達に礼をする為に招いたんだ、招いておきながら俺が雰囲気悪くしちまうのは良くねぇよな」
キモオタ「そうですなwwwそれに争いなどしても腹は膨れませんぞwww」コポォ
竹取の翁「ははっ、確かにそうですな。さぁ、いつまでも立ち話というのもなんですので部屋へご案内しましょう、どうぞおあがりください」
キモオタ「ではお言葉に甘えてwwwおおwwwなにやらうまそうな香りが漂ってきますなwww」
ティンカーベル「また食べ物の話してる…。いやそれはいいんだけどさ…どうしようキモオタ、外だけじゃなくて屋敷の中もすんごいお金持ちの雰囲気出てるよ、お手伝いさんもたくさんいるっぽいし…」キョロキョロ
キモオタ「ですなwww城やら洋風の屋敷は数多く訪れたでござるが、和のテイストの屋敷は初めてでござるからなwwwうはwww物凄く立派でござるなぁwww」コポォ
竹取の翁「いえいえ、この程度の屋敷大した事は御座いませんよ。私など所詮成り上がり者のジジィに過ぎませぬ故」ホッホッホ
キモオタ「ほうwwwそう言えば翁殿は元は竹取で生計を立てていたのでしたかなwww」
竹取の翁「これはこれはよくご存じで。仰る通り、以前は庶民の竹取でして…先ほどの竹槍を射出する罠も竹細工の技術を生かしたものでしてな」
孫悟空「竹細工なんて規模じゃねぇだろありゃあ…あんな危ねぇ罠を屋敷中に仕掛けやがって、娘煩悩が過ぎんだよジジィ」
竹取の翁「お前がくたばれば、罠はすぐにでも撤去してやるわい。ほれ、あそこに柿が吊るしてあるぞ?お前好物じゃろ、取りに行くといい」
孫悟空「行かねぇよ!どうみても罠だろうが!俺が柿なんかに釣られると思ってんのかジジィ!」

305 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:05:57 ID:kP3
ティンカーベル「もぉー!さっき言ったばっかりなのにもう喧嘩してるじゃん!」
孫悟空「そうは言うがよぉ…。ったく、どうしてこうも人をイラつかせる事ができるんだよこのジジィは」チッ
竹取の翁「人を…?ホッホッホ、何を言っておるんじゃ、お前は人ではなく猿じゃろ?自分を人間と同列で語るなどおこがましい奴じゃ」ホッホッホ
孫悟空「…なぁ、ティンカーベル。お前は俺にこのジジィと仲良くしろって言ったが、相手にその気がねぇんだったらぶちのめしてもいいんじゃねぇか…?」ギロッ
ティンカーベル「よくないよ!もぉー!キモオタも止めてよ!」グイグイ
キモオタ「我輩が言うのもなんでござるが、翁殿の煽りスキル相当でござるなwww」
孫悟空「オメェ等は先に部屋に行ってやがれ。俺も後で行くからよ」スッ
ティンカーベル「キモオタ!感心してる場合じゃないでしょ!ちょ、ちょっと悟空もなんで如意棒出したの!?しまってしまって!」
スッ
かぐや「怒鳴り声が聞こえたから来てみれば……悟空、まさかとは思いますが、その如意棒で私の家族を傷付けるつもりでは?」
孫悟空「……チッ、かぐやか。そんな事しねぇよ、少しばかり頭に血が上っちまっただけだ…勘弁してくれ」スッ
かぐや「お爺様もあまり悟空を邪険に扱わないでください。彼は私の大切な友人なのです、失うような事になっては…かぐやはとても悲しゅうございます」
竹取の翁「むぅ……お前がそういうのならば、仕方あるまい。少々度が過ぎたようじゃな」
かぐや「いえ、解って頂けてかぐやは嬉しゅうございますお爺様」フフッ
ティンカーベル「ちょっと話しただけで二人の喧嘩を止めちゃったよ!すごいね…」
キモオタ「あの者がこのおとぎ話の主人公、かぐや姫殿ということでござるなwww」

306 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:08:10 ID:kP3
竹取の翁の屋敷 座敷
かぐや「先ほどはお見苦しいところをお見せして、申し訳ございませんでした」ペコリ
かぐや「申し遅れました。私、かぐやと申します。本日は急なお話にもかかわらずお時間を割いて頂き、恐悦至極にございます」フカブカ
キモオタ「これはこれはwwwご丁寧にどうもwww我輩はキモオタと申す者、そしてこっちはティンカーベル殿でござるwww」
ティンカーベル「ティンカーベルだよ!よろしくね、かぐや姫!」
かぐや「はい、どうぞ良しなに。お二人の事は伺っております、人質にされていた私を助ける為に助力していただいたと。何とお礼を申し上げればよいか…」
キモオタ「いやいやwww我輩は大したことはしていないでござるよwww」
ティンカーベル「うん、キモオタは言うほど活躍してなかったよね。私は頑張ったけど」
キモオタ「ちょwww社交辞令にマジレスされるとはwwwまぁ実際は司書殿の手柄でござるからなwww」コポォ
竹取の翁「ホッホッホ、何を仰いますやら。異国の小柄な男…あの者に人質に取られていたかぐやを救いだして下さったのはあなた方です。ご謙遜などなさいますな」ホッホッホ
スッ
女中「…失礼いたします。旦那様、お客様がおみえです。かぐや様に一目お会いしたいとの事で…いかがいたしましょう?」
竹取の翁「ええい、随分減ったと思ったがまだその様な輩がおるか…唐突に現れてかぐやに会わせろとは不躾な」
かぐや「しかし、そのままお帰しするというのも無礼でしょう。少しお話する程度ならば…」
竹取の翁「いいや、ワシが出向こう。下手にお前が姿を見せれば、同じような輩が後を絶たなくなるじゃろうからな。お前はキモオタさん達にキチンと礼を尽くしなさい」
竹取の翁「お二方、申し訳ありませんが私は席を外します。大したもてなしは出来ませぬが、どうかごゆっくりおくつろぎください。では…」ホッホッホ
スタスタ

307 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:10:28 ID:kP3
キモオタ「翁殿、行ってしまいましたなwwwしかしアポなしで来客とは急ですなぁ…この時代では仕方ないのかもしれないでござるがwww」
孫悟空「噂を聞いてかぐやの姿を一目見ようと屋敷に来る奴は後を絶たねぇんだ、以前無茶な男が忍び込んで竹槍の餌食になってからはグッと数は減ったけどな」
キモオタ「ちょwwwあの罠の犠牲者がwwwしかしリスクを冒してでも一目姿を見たい気持ちはわかりますぞwwwかぐや殿の姿を見れば納得でござるしwww」
ティンカーベル「かぐや綺麗だもんね!そー考えたらこーやってお話できてる私達はすんごく運がいいのかも!」
かぐや「フフッ、そんな事は無いわ。周りは私の容姿を褒めてくれるけれど、私はそんな大層な人間じゃないのよ」ウフフ
かぐや「むしろ運がいいのは私の方よ、あなた達が居なかったら私や悟空は今もあの小柄な男に利用されていたでしょうね」
孫悟空「そうだな、無様な話だが俺一人じゃあルンペンシュティルツヒェンを倒す事は出来なかった。改めて礼を言うぜキモオタ、ティンカーベル」
キモオタ「いやいやwww皆が力を合わせた結果でござるよwwwしかし折角でござるし司書殿達にも声をかければよかったですなwww」
孫悟空「あー、それなんだがよ…少しばかり訳があってあいつ等はまた別の機会に礼をしようと思ってな。だから敢えて今回は声を掛けなかったんだ」
キモオタ「ほう?なにやら理由がおありですかなwww」
かぐや「そうね。礼をしたいというのは私の素直な気持ちだけど、実はそれとは別にあなた達には話しておきたい事もあるのよ」
ティンカーベル「あのさー、私達に話したい事って言うのも気になるけど、その前にかぐやに聞きたい事あるんだけどいい?ちょっぴり失礼かもしんないんだけど」
かぐや「あら、なにかしら?言ってごらんなさい」ウフフ
ティンカーベル「かぐやってさ、翁の前だと猫かぶってるの?」
キモオタ「ぶっふぉwwwちょwwwティンカーベル殿www前置きすれば失礼が許されるわけではないのですぞwww」コポォ
ティンカーベル「だって翁が居る時はオリマスーとかゴザイマスーとか言ってお嬢様っぽかったのに、今はそんな喋り方しないでしょ?だからどうしてかなーって思って」
かぐや「うふふ、猫かぶりとは随分な言い方ね。だけど確かにそうかもね、お爺様の前ではおしとやかなお嬢様でいるよう努めているから」ウフフ

308 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:13:24 ID:kP3
ティンカーベル「そうなんだ?でもなんで?そういうの面倒じゃない?」
かぐや「そうねぇ…キモオタ君もティンクちゃんも【かぐや姫】のおとぎ話は知っているんでしょ?」
キモオタ「一応、絵本も読んだでござるしジブリのアレも見たでござるwwwかぐや殿は現実世界の日本では相当知名度高いでござるからwww」
かぐや「そうなの?それならとても嬉しいわ。だったら私がどんな人物に描かれているか、大方知っているでしょう?」
ティンカーベル「うん、見たまんまだけどすんごく綺麗でいろんな人が虜になって…偉い人や帝まで結婚したがるほどの美女、そんな感じだよね?」
キモオタ「絵本にしろジブリのアレにしろ、ネットとかの情報でも大体そうでござるよねwww大きすぎるリスクを負ってまでも嫁にしたい、そんな姫君だとwww」
かぐや「そうみたいね。随分と美化されているようだけど、本当の私はそんなに出来た人間じゃないのよ。でもまぁ、褒められるのは悪い気はしないわ」クスクス
かぐや「でもね、本当の私はずっと不純で俗物的よ?私はそんな自分を嫌いじゃないけれどね」クスクス
ティンカーベル「えーっ?そんなに綺麗なのに?」
かぐや「外見なんて本質とあまり関係ないと思わない?あなたもそんな可愛らしい姿だけど、ずっと長い時間を生きてるでしょ?悟空だってこう見えて何百年も生きているんだもの」
ティンカーベル「そっか、まぁそうだよね…キモオタも外見はキモイけど良い人だし。あんまり外見と中身は関係ないのかもね」
キモオタ「何故関係の無いところから唐突に我輩がディスられるのかwww」
孫悟空「だいたいよぉ、人間は外見気にし過ぎなんだよ。大事なのは中身だろ?猪八戒も大層キモイ奴だったが信用できる良い妖怪だったぜ、お前と同じでな」
キモオタ「フォローなのか追撃なのかはっきりしていただきたいwww」コポォ

309 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:15:26 ID:kP3
かぐや「だけど、どうしても人って外見や周囲の評判に惑わされてしまうものなのよ。そして自分達と違ったり異質な人物には結構容赦ないのよね、世間って」
かぐや「お爺様とお婆様は竹から生まれた私を引き取って育ててくれたけれど、そんな二人に対する世間の風当たりはとても厳しかったのよ。今でこそ富も得て都に移り住んでいるけれど、昔は随分苦労したと思うわ」
キモオタ「桃太郎殿も言っておりましたな、桃から生まれるという数奇な出生のせいで村八分にあったと…同じ日本のおとぎ話といえど、どこの世界も同じなのでござるな…」
かぐや「あぁ、【桃太郎】の主人公ね?きっと彼は鬼退治で名声を得ることで両親の面目を保ったんでしょう、そして鬼退治の英雄という自分の居場所を作る事に成功したのね」
かぐや「ティンクちゃん、私が余所やお爺様の前で猫を被ってるのは、桃太郎君にとっての鬼退治と同じなのよ」
ティンカーベル「…? どゆこと?」
かぐや「彼は自分自身が英雄になることで世間に存在を認めさせた、それと同じように私は『世間が望む美しくて清楚で清純なかぐや姫』で居ることで、世間に存在を認めて貰えるの」
キモオタ「なるほどwww噂になるほど美しく憧れの的になれば、数奇な生まれなど気にする者は減るでしょうしなwww」
かぐや「ねっ?不純でしょ?自分や家族の為に余所様を騙してるんだから」ウフフ
ティンカーベル「そんなの不純なんかじゃないよー!かぐやは翁やお婆ちゃんのために頑張ってるんじゃん!イメージ通りの優しいお姫様だよー!」
かぐや「だからこの事は、しーっ…この世界の余所の人にはナイショにしてくれる?」フフッ
ティンカーベル「わかった!誰にも言わないよ、妖精は口が堅いから安心してね!」
キモオタ「我輩も了解ですぞwwwもっとも他人に言いふらせるほどコミュ力高くないのでwww」

310 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:17:03 ID:kP3
孫悟空「しかし驚いたぜ、いくらこいつ等がこの世界の住人じゃないっつってもよく話す気になったな。お嬢様口調で通すと思ってたぜ」
キモオタ「ドゥフフwwwそれだけ我々が信用に置ける人物だと判断されたのでござろうなwww」コポォ
ティンカーベル「またすぐに調子に乗って…」
かぐや「フフッ、いいんじゃない?事実、私はあなた達二人なら話していいと思ったから話したのだし……それに」
かぐや「キモオタ君が信用に値する人間だという事は、マッチ売りちゃんの世界での一件で確信したわ」フフッ
かぐや「ある少女が何も知らないマッチ売りちゃんに辛い結末を伝えて…おとぎ話を消滅しようとしていたのよね?そしてあなたは、おとぎ話を消すことなくマッチ売りちゃんを救った、そうでしょ?」
キモオタ「いや…実際救えているかどうかはマッチ売り殿の判断でござるけど…。いやいや!それよりもなぜかぐや殿がその事を知っているのでござるか?」
かぐや「教えて貰ったのよ。というより…懺悔を聞いたという表現の方が正しいかしらね」
ティンカーベル「懺悔…?」
孫悟空「……」
かぐや「とにかくね、私はその話を聞いて…キモオタ君、あなたはただ者じゃないって思ったのよ」
キモオタ「い、いやいや。あれはマッチ売り殿が立派だっただけで…我輩は少し付き添っていただけでござるよ」
かぐや「そうかしら?彼女にとってあなたの存在は大きかったと思うけれど?」
かぐや「悲しい結末を迎えるおとぎ話は多く存在するわ。けれど主人公を幸せにする物語に無理矢理変えてしまえば、多くの場合…その物語は消滅する」
かぐや「けれどあなたは【マッチ売りの少女】を消滅させることなく、マッチ売りちゃんを悲惨な結末から救ったのよ。これはそうそう出来る事じゃないんじゃない?」ウフフ

312 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/11/30(月)00:20:04 ID:kP3
キモオタ「い、いやいやいや!だから買いかぶりすぎでござるよwwwかぐや殿ぉwww褒めても何も出ませんぞwww」コポォ
ティンカーベル「そうだよ!かぐやが思ってるほどキモオタはすごくないよ!」
孫悟空「なんでそこでお前が否定するんだよ、肯定してやりゃあ良いだろ…」
キモオタ「それにあの世界での行動は我輩だけの手柄では無く…ティンカーベル殿にも相談に乗って貰ったでござるし、幸福の王子殿や多くの友人との出会いがあったからで…」
ティンカーベル「うん、マッチ売りちゃんが救われたのだとしたらそれはキモオタや私だけじゃなくて、みんなが居たからだとおもう!きっとそう!」
かぐや「そうなの?それなら二人は随分仲間というものに恵まれているのね」フフッ
キモオタ「それは激しく同意ですなwwwいままでも随分助けられましたからなぁwwwこのおはなしサイリウムもまさにそれを具現化した魔法具でござるしなwww」コポォ
ティンカーベル「でもさでもさ、私もかなりキモオタの事助けてるからね!キモオタは私には特に感謝しても良いと思うよ?」チラッ
キモオタ「なんでそれを自分でいっちゃうでござるかwwwでもご安心をwww我輩とティンカーベル殿は海よりも深い友情で結ばれておりますからな!www」コポォ
ティンカーベル「うん、まぁ、そうだけど……。なんか、そんな改めて言われちゃうと……違うかなってなる。海より深いって……言い過ぎじゃない?」
キモオタ「ちょwww今、お互いの友情を確かめ合う流れだったでござろうwww手酷い裏切りwww」
キャッキャキャッキャ
かぐや「……仲間が居れば、進む道を間違えたりすることもないものね」ボソッ
孫悟空「おい、かぐや…平気か?」ヒソヒソ
かぐや「うふふ、平気よ悟空。昔の事を思い出して少し感傷的になっちゃっただけ、今の私には、あなたや玉龍…可愛い付き人もいるの。もう、あの頃と同じ過ちを繰り返したりしないわ」
かぐや「そうじゃないと、私が殺めてしまった多くの人々や……ネロ達に申し訳が立たないでしょ?」