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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part103


663 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:11:39 ID:PiQ
現実世界 廃墟 
・・・
ラプンツェル「こっちの髪束をこーするでしょ?そしたら今度はそっちのをそーして、あっちのをあーして編み編みしていってー」アミアミ
グレーテル「可愛い髪形……ラプお姉ちゃんいろんな編み方知ってて凄いの……まるで私じゃないみたい……」
ラプンツェル「私もいっつも自分の髪の毛しか触らないからグレーテルの髪の毛いじるの楽しいよぉ〜」ニコニコ
キモオタ(あれから大人しくしているもののラプンツェル殿にはやはり緊張感が無いですなwww)
キモオタ(しかし、別の事をすることでグレーテル殿の不安が和らいでいるのであれば良い事でござる。しかし…あれはどうなんでござろうか)
孫悟空「4998回…!4999回…!5000回…!」フンフンッ
キモオタ「いやはやwwwこんな時に鍛錬とは恐れ入りますな悟空殿www何が起きるかわからない故に体力は温存した方がいいのではwww」
孫悟空「素振り程度じゃ疲れを感じすらしねぇよ。ただ、なんだ…身体を動かしてる方があれこれ深く考えずに済むからよぉ」フンフンッ
キモオタ(悟空殿も人質を取られていたのでしたな。どれだけ粗暴で豪快で強くて何が起きても平気そうな顔をしていても人質にされている者の事が不安な事に変わりなどないのでござろうな…)
キモオタ(そしてヘンゼル殿は…)チラッ
ヘンゼル「……」
キモオタ(やはり自分から我々に関わろうとはしないでござるな…元々ヘンゼル殿は一人きりで司書殿を助けに来たのでござった、それだけの覚悟は持ち合わせているのでござろう…)
ザッ
小柄な男「おうおう、テメェ等……俺様の名前を当てねぇとヤベェってのに……髪弄りに思索に素ぶりか、随分と暇そうにしてやがるなぁ大丈夫か?」クックック
キモオタ「お、お主…何故こんな早く…!まだ時間に猶予はあるはずですぞ!?」

664 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:14:41 ID:PiQ
孫悟空「そうだぜ、約束の時間はまだ先だ。テメェ…俺達の邪魔をする為に来たってぇんじゃねぇだろうな!」
小柄な男「そう喚くな。どうも騒がしいから人質の様子を見に行ったらとんでもねぇ事に気がついてな……テメェ等の連れの妖精がこいつの事を探してた」
小柄な男「折角だ…もう最後になっちまうしな、俺様は寛大だから別れの言葉くらい交わさせてやろうと思って二人まとめて連れて来たってわけだ」ドサッ
司書「ヘンゼル!グレーテル!二人とも私を助ける為にそんなに傷だらけで…!」ケホケホ
ヘンゼル「お千代…!無事!?見たところ怪我はしてない様だけど…」
グレーテル「お千代ちゃん……無事でよかった……」
孫悟空「再会を喜んでるところ悪ぃけどよぉ…その妖精、ティンカーベルがいねぇぞ…?」
キモオタ「本当でござる…!お主、ティンカーベル殿はどこでござるか!?」
小柄な男「焦るんじゃねぇよ、妖精はここだ」スッ
ぐるぐる巻きにされたティンカーベル「うぅ……ごめんねキモオタ。司書さん見つけたのは良かったんだけど…捕まっちゃって、みんなの作戦台無しにしちゃった…」
キモオタ「…心配いりませんぞ。危険な目にあわせてしまって申し訳ない…もうしばしの辛抱でござるよティンカーベル殿」
小柄な男「しばしの辛抱?驚いたなぁ、テメェこの期に及んでまだ全員で生きて帰れると思ってるのかよ?」
ラプンツェル「キモオタ!あいつ、絶対何か企んでるよ!私達の考えも全部知られちゃってるのかも…!」
小柄な男「アホ女にしては察しがいいな。その通り、テメェ等の魂胆は全てお見通しって訳だ、この俺様の手にかかればなぁ!」
小柄な男「テメェ等が俺様の名前に既にたどり着いてるって事はお見通しなんだよぉ!!」ハーッハッハッハ

665 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:17:27 ID:PiQ
キモオタ「お主…!ひとまずティンカーベル殿を離していただきたい…!」グッ
小柄な男「おっと、駄目だ。こいつは俺の最後の切り札…妙な真似はするなよ?名前を呼ばれる寸前にこいつを握りつぶすくらい容易いぜ?」
孫悟空「この野郎…!」ギロッ
小柄な男「おっと、テメェの人質だって解放してねぇんだぜ?あの娘を殺されたくなけりゃあ指くわえて見てろ。おとぎ話界最強の猿人、孫悟空よぉ?」
孫悟空「クソッ…あの野郎、調子に乗りやがって……!」
キモオタ「……お主、我々の魂胆を全て見抜いたと言っておりましたな?」
小柄な男「おう、まったくよぉ、俺様もまんまと騙されちまったぜ。だが結局無駄になっちまったなぁ!」
キモオタ「ほうwwwはたして、本当に我々の策を見抜いているのでござるかなwww」コポォ
小柄な男「…あぁ?ヘラヘラしやがって、随分と余裕じゃねぇかテメェ」
キモオタ「余裕も何もwwwお主が我々の策を見抜いたというのがどうもウソ臭いというかどうせハッタリでござろうそんなのwwwさしずめ勝ち目が薄くなったとみて難癖をつけにきたと見ましたぞwww」ドゥフフ
小柄な男「テメェの連れの妖精が人質になってるのを忘れたか?こいつの命は俺様の手のひらの上なんだよ!」
キモオタ「こいつの命は俺様の手のひらの上なんだよ(キリッ)wwwwwwwww」
小柄な男「……っ」ギリッ
キモオタ「ドゥフフwwwハッタリでないと言うなら聞かせていただきたいものですなwwwお主が見抜いたという、我々の策をwwwどうせ無理でござろうけどwww」
小柄な男「上等だ…!ここだとキモオタとか呼ばれてたな……テメェが必死で考えた出来損ないの策がどんなもんか、聞かせてやろうじゃねぇか…!」イライライラ

666 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:20:02 ID:PiQ
ティンカーベル(キモオタがあからさまに煽ってる……時間を稼いでチャンスをうかがってるんだ……)
小柄な男「テメェはあの時…俺様にこういう取引を持ちかけたな?」
小柄な男「『名前を考えるから時間に猶予をくれ。時間までに名前が当てられなければ魔法具をやる』ってな。俺は魔法具につられてまんまと了承しちまった」
キモオタ「確かにそんな感じの事を言いましたなwww」
小柄な男「だがテメェはもうその時点で俺様の名前を探す必要なんか無かったんだ。俺様の名前を知っている奴が既にいたんだからな!」
キモオタ「なるほどwwwそうきたでござるかwww」
小柄な男「だがそこで俺の名前を良い当てる事は出来なかった。何故なら、人質の司書とかいう女の安全が確保できてなかったからだ」
小柄な男「テメェは前もってこの妖精に司書を探させていた。司書の安全が確認できていないのに俺の名前を当てるのは危険だ、テメェ等側の考えなら司書を取り戻したうえで俺の名前を当てたい」
小柄な男「しかし俺に直接『人質を探す』とはいえねぇ、だから『名前の手掛かりを探す』という口実で妖精に人質探しを続行させた…!」
キモオタ「ほうwwwそれでそれでwww」
小柄な男「テメェ等は……いや……」
小柄な男「キモオタ。テメェは既に俺様の名前を知っていた。」
キモオタ「ほう、我輩が実は既にお主の名前を知っていると?だから司書殿ではなくティンカーベル殿を人質にしたというわけでござるかwww」
小柄な男「へへっ、その通りだ!テメェの魂胆なんざ見え見えだったってわけだなぁ!」
ラプンツェル「ねぇねぇ孫悟空、あいつの予想全然まちがtt」モガモガ
孫悟空(解ってんだよんな事ぁ!お前ちょっと黙ってろ!)ヒソヒソ

667 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:23:48 ID:PiQ
小柄な男「先入観ってのは恐ろしいよなぁ…現実世界に居る奴だから現実世界の人間だなんて考えは危険だって学んだぜ」
小柄な男「そりゃあそうだよなぁ?ティンクとかいう妖精、ヘンゼルとグレーテル、ラプンツェル……そして俺様に孫悟空。これだけおとぎ話の住人が居るんだ、もう一人いたって不思議な事はねぇ」
小柄な男「キモオタ……テメェもおとぎ話の住人だったってわけだ、だから俺様の名前を知っていた!」
キモオタ「なるほどwww我輩がおとぎ話の世界の住人という予想ですなwww残念でござるが我輩は現実世界の人間でござるwww」コポォ
小柄な男「クックック、今更取り繕おうったって無駄無駄!もうテメェの正体も察しがついてるんだからよぉ!」アッハッハ
小柄な男「どうやったか知らねぇけどなぁ…どうやって俺様の監視をかいくぐったか知らねぇけどなぁ……孫悟空はうまくやったみてぇだなぁ!うまいこと旅の仲間に危機を知らせたんだからよぉ!」
キモオタ「お、お主の予想というのはもしや……」
小柄な男「キモオタ…いいや、テメェは現実世界の人間なんかじゃねぇ!俺様を騙す為に現実世界の人間のフリをしていただけだ、キモオタなんかじゃねぇ!」
小柄な男「テメェの正体は【西遊記】の登場人物、そして孫悟空から何らかの方法で助けを求められてやってきた孫悟空の仲間……!」
小柄な男「テメェの正体はブタの妖怪ッ!猪八戒だ!!」バーン
キモオタ「……」

668 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:27:32 ID:PiQ
小柄な男「観念するんだなキモオタ…いいや、猪八戒!テメェの浅知恵なんざ俺様には通用しねぇ!!」
ティンカーベル「……」ポカーン
ヘンゼル「……」ハァ…
グレーテル「……」
ラプンツェル「ねぇねぇ孫悟空!キモオタってそんなに猪八戒に似てr」モガモガ
孫悟空「おう、黙ってろお前」ムギュッ
小柄な男「な、なんだテメェ等の反応は…ははぁん、俺様の予想が完璧だったってぇんで万策尽きて放心状態ってわけか?」
キモオタ「その通りでござるよー、我々の完敗でござるー」
ティンカーベル(キモオタものっすごく棒読みだ……)
小柄な男「お、ようやく認めたか!!そうだよなぁ!俺様の推理は完ぺきだった、テメェ等は負けちまったのさ!アーハッハッハ……!」
司書「……元々のおとぎ話と同じですね」
小柄な男「…ん?なんだぁ?」
司書「勝利を確信して、油断して……言わなくてもいい事を口にして自分自身の首を絞めてしまう……」
司書「無駄口に関しては私も人の事言えませんけど……でも、口は災いの元っていう教訓はお互いしっかり胸に刻んだ方がいいかもしれませんよ?失敗を糧にしないと成長できませんから」
小柄な男「はぁ?テメェ何を言って……」
司書「そうですよね、ルンペンシュティルツヒェンさん…?」
小柄な男「……なん……だと……っ!?」ガタッ
ルンペンシュティルツヒェン「何故現実世界の小娘が俺様の名前を知ってやがる!?何故、猪八戒じゃなくテメェが…!?」シュオオォォォォ

669 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/17(木)00:33:47 ID:PiQ
今日はここまでです
ティンカーベルのウェンディへの仕打ち酷すぎ疑惑浮上
ヘンゼルとグレーテル。キジも鳴かずば編 次回に続きます

670 :名無しさん@おーぷん :2015/09/17(木)01:40:17 ID:woH
乙です!!
よっしゃぁ!
決まった??!!!
続きまってます!

671 :名無しさん@おーぷん :2015/09/17(木)03:09:49 ID:SNA
おつです(/・ω・)
わくわくドキドキする〜♪♪

672 :名無しさん@おーぷん :2015/09/17(木)03:59:56 ID:4A1
おつです!
ラプンツェルと孫悟空が可愛いw

673 :名無しさん@おーぷん :2015/09/17(木)13:22:24 ID:pqi
乙!
どこかで猪八戒が
「ちょwwww我輩はもっとイケメソwww」
とか突っ込んでいる気がしてならない

674 :名無しさん@おーぷん :2015/09/17(木)15:11:14 ID:PAn
おつおつー!!
いいねこの展開いいね!!
ティンクはまだウェンディに対して、本格的に嫉妬する前だったのか。
続きも楽しみにしてる

684 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:39:11 ID:1F9
【ルンペンシュティルツヒェン】
とあるところに貧しい粉引きと娘が住んでいました。
ある時、粉引きは王様に謁見する機会があり、その時ついこんなウソを口にしてしまいました
「私の娘は藁を紡いで黄金にする事が出来る」
その事を聞いた王様は大変驚きましたが黄金を紡げるというその娘を城に招きました
王様は大量の藁と小さな糸車と一緒にその娘をお城の一室に閉じ込めて黄金を紡ぐように命じました。
もしも黄金を紡ぐ事が出来なかったら処刑すると言い残てし王様は外から部屋に鍵を掛けて去って行きました
もちろん娘は黄金を紡ぐ方法など知りません。困り果てて泣いていると部屋の隅から小柄な男が顔を出しました
事情を話すと小柄な男は言いました「俺様が黄金を紡いでやろう。その代わりお前のしているネックレスを貰うぞ」
娘がネックレスを手渡すと、男は藁を糸車に巻きつけぐるぐると回し始めました。するとどうでしょう、辺りの藁が瞬く間に黄金へと変わっていたのです
翌日、王様が部屋に訪れると山のような黄金が紡がれていました。王様は大喜びで追加の藁を娘に渡してまた鍵を閉めてしまいました
夜になると同じように小柄な男がやってきました。今度は娘の指輪と引き換えにまた山のような黄金を紡ぎました。
さらに翌日、王様はさらに黄金が紡がれている事に感心して娘に追加の藁を渡して言いました。この藁を全て紡げば私の妃にしてやろう。と
夜になるとまた同じように小柄な男がやってきましたが、娘にはもう何も渡せるものがありませんでした。すると小柄な男はこう言いました
「それならお前が王の妃になって、王との間に生まれた子供を俺様に寄越せ。その約束ができるなら黄金を紡いでやる」
娘は悩みましたが、黄金を紡げなければ殺されてしまいます。しぶしぶでしたが小柄な男の提案を飲んでしまいました
翌日、部屋の中に山と積まれた黄金を見た王様は約束通り娘と結婚をしました。貧しい粉引きの娘は王の妃になる事が出来たのです
それから一年ほどの時が経ち、王と女王の間には可愛らしい赤ちゃんが生まれました。すると女王の部屋の隅からあの日の小柄な男が現れました
「あの日の約束を果たして貰うぞ、その赤子を受け取りに来た」と男は言いますが、可愛い子供を渡すわけにはいきません。女王が泣いて頼みこむと小柄な男は言いました
「それなら三日後までに俺の名前を当てて見ろ。当てる事が出来たら子供は諦めてやる」
それから女王は必死に国中…いや世界中のあらゆる名前という名前を調べさせました。しかし、男の名前が当てられないまま一日、二日と過ぎて行きました
約束の日が迫り、女王が困り果てていると一人の兵士が数日前に森の中で不思議なものを見たと報告してきました
兵士が言うには森の中で背丈の小さな男が楽しげに歌っていたというのです
『フンフーン。今日はパンを焼いて過ごす、明日はビールをこしらえる、そして明後日は女王の赤子が手に入る日っ!俺様の名前がルンペンシュティルツヒェンだと言う事は世界中の誰も知りはしない!』
翌日、嬉しげに姿を現した小柄な男に女王はその名前を付きつけました
見事に名前を当てられてしまった小柄な男は逆上し、怒りのあまり自分自身の身体を引き裂いてしまいました
女王は大切な赤子を男に渡すことなく幸せに暮らしました
おしまい
・・・・・・・

685 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:40:35 ID:1F9
現実世界 廃墟
ルンペンシュティルツヒェン(以下ルンペン)「ぐああぁぁぁ……ッ!お、俺様が蓄えた魔力が…この世界を牛耳る為の力が……!」シュオオォォォ
グレーテル「ルンペンシュティルツヒェンのおじさんから……煙が上がってる……魔力、流れていってる……」
ラプンツェル「あっ!グレーテルあいつの名前言えるようになってるっ!名前ちゃんと当てられたからけーやくとかいうの効かなくなっちゃったのかな?」
ピキキッ パリーン
ヘンゼル「あいつに巻かれていた黄金の首輪が砕けた、完全にあいつの能力は打ち消されたみたいだね。もうあいつは思い通りになんかできない」
孫悟空「ヘンゼルとグレーテルの首輪が砕け散ったってこたぁ、人質にされてるあいつも解放されたってぇわけだな?よしっ、こっからは加減なしでいくかぁ!」
ルンペン「……そう簡単にいくかよ孫悟空!テメェの人質まで解放されてるなんてのは楽観的すぎるぜぇ……テメェはまだ俺の下僕だ、あの娘を殺されたくなかったらこいつ等を蹴散らせッ!」シュオオォォォォ
司書「嘘、ですね。あなたはグリム童話集の一遍【ルンペンシュティルツヒェン】の敵役、名前を当てられた以上…その契約というのは維持できないんですよね。そういう内容の約束…いいえ、契約なんですから」
ルンペン「……っ!」シュオォォォ
司書「契約を交わしていない私が名前を当てただけでヘンゼル達の首輪が砕けたんです、名前を当てられた時点であなたが行使している全ての契約は無効になる…そうですよね?」
ルンペン「俺様の作者や話の筋まで知ってやがるのか…!クソッ!クソッ!テメェ現実世界の人間じゃねぇな!?何者だテメェはよぉ!」シュオオォォォ
司書「この国のおとぎ話【キジも鳴かずば】の主人公、千代です。あなたと同じで、おとぎ話の世界の住人です」

686 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:42:30 ID:1F9
ルンペン「【キジも鳴かずば】…聞いた事ねぇぞそんなおとぎ話!そんなマイナーなおとぎ話の主人公に俺様が…!猪八戒に気を取られちまったばっかりに!」シュオオォォォ
キモオタ「ちょwwwだからwww我輩は猪八戒殿ではないというのにwww」コポォ
ティンカーベル「キモオター、そんなことより速く助けt」
ルンペン「……っ!そうだ…!そうだったぜ!テメェ等よく聞きやがれ!俺様にはまだ人質が残ってやがんだぜぇ!」ググッ
ティンカーベル「うぐぐっ…!こいつ、私の事なんか忘れてたくせに…!」ウググ
ルンペン「オラァ!テメェ等この妖精を殺されたくなかっったら俺様に従えぇ!!」
シュッ
ヘンゼル「その妖精って、どの妖精?僕にはあんたが人質取ってるように見えないけど」ハァ…
ルンペン「あぁ?どの妖精ってテメェの目は節穴かぁ?決まってるだろ、俺が掴んでる……ん?居ねぇぞ!?なんでだ!確かに今まで掴んでたんだぞ!?」
孫悟空「勝利を確信すると油断する、だったか。その癖直さねぇと何やってもうまくいかねぇんじゃねぇか?おらキモオタ、テメェの仲間だろ?縄を解いてやれ」ポイッ
キモオタ「おおwwwかたじけないですなwwwささ、ティンカーベル殿、すぐに自由にしますからなwww」ホドキホドキ
ティンカーベル「えっ、あっ、うん。なんか私も何が起きたのかわかんなくてびっくりした…」ポカーン
ルンペン「一瞬であの妖精を奪い返したってのか!?そんな芸当、それこそ凄まじい洞察力と機敏さがなけりゃあできねぇぞ!?それを容易くやってのけたのか!?」
孫悟空「そんな大層なもんじゃねぇよ。こんくらいの芸当、沙悟浄も猪八戒も当然のようにこなせるぜ?あぁ、猪八戒の奴はどっちかってぇとブッ倒してから取り返すかもな、あいつはその方が早ぇからよぉ」
ルンペン「俺の下僕だった時は手ぇぬいてやがったか…坊主の下僕の化け物がぁ…!」
孫悟空「おいおい、化け物じみてるから俺を脅して従わせたんだろうがテメェは。それに俺も沙悟浄も猪八戒もお師匠の下僕なんかじゃねぇ」
孫悟空「俺は三蔵法師の守護者、孫悟空だ。闇に魅入られた魑魅魍魎共の相手をしてきた俺にとっちゃあテメェなんかじゃ相手にならねぇよ」

687 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:44:06 ID:1F9
孫悟空「おいラプ公!こいつ拘束すんのは俺よりテメェの方が良いだろ、身動きとれねぇようにしてやれ!」
ラプンツェル「りょーかーい!よーしっ、良いとこ見せちゃうからねー!私の長い魔法の髪っ、ルンペンシューなんとかを捕まえちゃえっ!」ファサッ
ルンペン「なんだと…早ぇ!こんなもん避けられn」シュルル
ギューッ
ルンペン「クソッ!ただの髪の毛だってのに解けねぇ!いや、魔力を纏った髪の毛か……揃いも揃って化け物みてぇな連中め!」グヌヌ
グレーテル「……そんなことないよ……ラプお姉ちゃんは可愛いの……化け物なんかじゃないよ……」
ラプンツェル「えへへ〜、可愛いって言われると照れちゃうなぁ〜♪グレーテルも可愛いよぉ〜」テレテレ
ユルッ
キモオタ「ちょwwwラプンツェル殿www髪の毛緩んでる緩んでるwww」コポォ
ラプンツェル「あっ、ちょっと気抜いちゃった!大丈夫っ、もう逃げられないようにギューッってするから!」ギリギリギリ
ルンペン「ぬぐぐっ…加減しやがれアホ女が!俺の計画がうまくいってりゃあこんなネジの抜けたような奴に捕まるなんて屈辱を受けずに済んだってのに…!」ギリッ
キモオタ「これで一安心ですなwww人質は全員解放wwwラプンツェル殿の髪の毛で拘束したとなれば縄抜けも出来ないでござるしなwww」
孫悟空「いや、まだだ。おい、玉龍はどこに閉じ込めたんだ?答えて貰うぜ」グイッ
ルンペン「あぁ?教えて下さい。だろうが!この髪の毛を解いて俺様を逃がすってんなら教えてやってもいいけどなぁ!あの龍の娘の事が大切なら俺を逃がs」
孫悟空「そうかよ、じゃあ別に言わなくていいぜ。おい、ヘンゼルこいつ殺しても構わないよな?」
ヘンゼル「そんなの聞かなきゃわかんない?殺す以外の選択肢があるの?」
ルンペン「!?」ガタッ

688 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:46:13 ID:1F9
ルンペン「待て待て!俺を殺せばあの娘の居場所がわからねぇぞ!いいのか!?テメェの事慕ってたぞあの娘!」
孫悟空「いや、居場所が解るなら迎えに行くけどよ。テメェの契約が解けてあいつも自由に動けるならほっといても俺の所に戻ってくるだろ、ああ見えて龍だしなあいつは」
ルンペン「いや、お前待て!俺様を逃がすってなら望むだけの黄金紡いでやるっ!だから俺様を解放しろ!テメェは【西遊記】の主人公で、僧侶なんだろ!だったら殺生なんざしねぇよなぁ?」
孫悟空「テメェは何人も殺しておいて万策尽きたら命乞いか?おいヘンゼルと女どもは目ぇ塞いどけ、こいつ始末しちまうからな」
ヘンゼル「待ってよ、何言ってるの?僕がやる、そいつはお千代やグレーテル…僕の家族に手を出した。それにあんたが殺したらそいつ苦しむ間もないでしょ?」
グレーテル「そのおじさんは……お兄ちゃんにも酷いことしたの、だから私がやる……かまど、だよ」
ルンペン(おとぎ話の主人公なんざ善人ぞろいだと思って隙を見て付け込もうと思ったが…なんだこいつら、殺す気満々じゃねぇか…っ!)
ルンペン「ちょ、ちょっと待て!それでもおとぎ話の主人公かよテメェ等!」ジタバタ
キモオタ「ちょwww擁護するつもりは無いでござるがwwwなにも殺さなくても良いでござろうwww」
司書「キモオタさんの言うとおりです。ヘンゼルもグレーテルも駄目だよ、みんな無事だったんだから。殺して罪を償わせようなんて間違ってるよ?」
ティンカーベル「そりゃそーかもしれないけどさー、でもちゃんと罰を与えないといけないと思うなー」
ラプンツェル「じゃーさじゃーさ!とりあえず天上からぶら下げてグルグル回しちゃう?」
孫悟空「キモオタや司書の言いたい事もわかるけどよぉ?命乞いするしかねぇほど追いつめられてるってのに謝罪の言葉すらねぇんだ。こういう奴は反省なんざしねぇぞ?」
ヘンゼル「そうだよ、生かしておいたらまた僕達の目の前に現れるかもしれない。殺さない理由が無いでしょ」
キモオタ「二人ともは手厳しいですなwwwならばこうするでござるよ、雪の女王殿に相談すると言うのではどうですかなwww」コポォ
ヘンゼル「なんでそこで女王が出てくるの?あんたは無関係な僕の家族を巻き込もうって言うの?」
キモオタ「違うでござるよwww実は雪の女王殿はアリス殿達の一件について我輩たちに協力してくれてるのでござるwww故に女王殿の協力者の中に強固な牢を持っている者でも居ないかと思いましてなwww」
ルンペン「アリス……だと?」

689 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:48:03 ID:1F9
ヘンゼル「女王が…あんた達に協力してるって言うの?おとぎ話を消滅して回ってるアリスを止めるっていうあんた達の旅を…女王が助けてるって?」
キモオタ「実際にお会いした事は無いのでござるがなwww白鳥殿と親指姫殿に聞いたでござるwww一度挨拶に伺おうと思ってるのでござるし、そのついでに相談するでござるwww」
ティンカーベル「あーっ!親指姫の事思いだしたらムカムカしてきた!でも雪の女王が協力してくれてるってのは嘘じゃないよ!」
グレーテル「【みにくいあひるの子】と【親指姫】作った人……女王さまの【雪の女王】と同じ作者の人だよね……だったら女王様がその二人の事頼るのも納得なの……きっと本当の話だよ、お兄ちゃん……」
司書「キモオタさん達がしているのはおとぎ話の消滅を防ぐ旅…その手助けをするなんて女王様らしいね」ウフフ
ヘンゼル「僕はそんな事一言も、女王に聞いてない……家族の僕達には内緒で、なんでそんな危険な事を……」ブツブツ
キモオタ「何かいいましたかなwwwヘンゼル殿www」
ヘンゼル「別に…なんでもない」
ルンペン「おいっ!猪八戒!話聞いてるとよぉ、テメェはアリスと敵対してるってんだな?」
キモオタ「敵対というかwwwまぁアリス殿の企みを防ぐために旅をしているのでござるよwwwそれといい加減に猪八戒殿扱いはやめていただきたいwww」コポォ
ルンペン「だったら俺の話を聞いて損はねぇぞ!俺が居たおとぎ話の世界もアリスに消されちまってよぉ!そのうえ俺はアリスに捕まっちまった、俺の黄金を紡ぐ能力に目を付けたんだろうなぁ」
ティンカーベル「アリスに捕まったって…それって本当の話なの?」
ルンペン「ああ、保障してやる!それから【不思議の国のアリス】の世界の…ハートの女王の城の牢屋とか言ってたな、そこにぶち込まれてよぉ。俺様は何とか逃げおおせたが…そこには他にもおとぎ話の住人が捕えられていたぜ!どうだ、詳しく知りたいだろ!」
キモオタ「な、なんですと!別のおとぎ話の住人が!?詳しく聞かせていただきたい!」バッ

690 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:52:45 ID:1F9
孫悟空「おい、信用しちまっていいのか?デマカセ並べるつもりかもしれねぇぜ?」
キモオタ「しかし、事実ならば我々のまだ知らない情報でござる…それにアリス殿は魔力や魔法具を集めてるでござるからルンペン殿の能力に目を付けても不思議ではないですぞ」
ルンペン「おう、そうだろうが!逃げられるならそれが一番だがなにも逃がせとはいわねぇ、ただ俺を殺さない事を約束しろ!こいつらおとぎ話の主人公の癖に容赦が無ぇ…豚のテメェが一番話がわかりそうだからよ」
キモオタ「判断を下すのはあくまで女王殿でござるがwwwお主の情報が有益であれば命だけは助かる様に我輩が出来る限りの進言はしますぞwwwあと豚ではないwww」コポォ
ルンペン「仕方ねぇ、そいつで妥協してやる。生きてりゃあ逃げる隙なんざ見つかるだろうからな…まず、どこから話してやろうか」
ルンペン「テメェが言ってたようにアリスは魔法の力を集めてんだ。あちこちの世界からかき集めた魔法具を城のどこかに蓄えてる…って捕えられていた和尚が言っていたからな、間違いねぇだろ」
キモオタ「和尚殿…?司書殿、和尚が登場するおとぎ話とは何がありますかな?」バッ
司書「和尚様が登場するおとぎ話はいくつかありますけど…魔法や魔法具など不思議な力をアリスさんが求めてると言うのなら、【三枚のお札】の和尚様かもしれませんね」
ルンペン「忌々しいほどにおとぎ話に詳しい娘だぜクソッ…その上察しが良い、テメェの言うとおりそいつは【三枚のお札】の和尚だ」
司書「うふふ、私は司書ですからおとぎ話に詳しいのは当然ですよ。【三枚のお札】のお札は願いを現実にする不思議なお札です、それに筆を入れているのは和尚様でしょうから」
ルンペン「そうみてぇだな、アリスに札を書くよう強要されたが断り続けたと本人も言ってたからよぉ…で、折れたアリスは結局和尚を牢にぶち込んで別の魔法具探しを優先したってわけだ」
ラプンツェル「へーっ、じゃあその牢屋には魔法とか不思議な力を使う事が出来る人が捕まってるって事かな?」
ルンペン「間違っちゃあいねぇけど、それだけじゃねぇ。牢屋には人質にされた奴らも多く居たぜ。まぁ魔法やら使える特殊な奴がほとんどだったけどよぉ」
ルンペン「茶釜に頭としっぽが生えたみてぇな姿の狸と、薄汚い布を頭に巻いた石像も居たのを覚えてるぜ。あとはずっと眠りこけてる娘が居たな…確かオーロラとかいう名前だったか」

691 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/09/21(月)23:55:33 ID:1F9
司書「きっと【ぶんぶく茶釜】の狸さんですね、布を頭に巻いた石像……【笠地蔵】のお地蔵様でしょうか?オーロラ姫は【眠り姫】ですね。本当にいろんなおとぎ話を襲ってるんですね…酷い」
グレーテル「茶釜の狸さんは変化の術が得意……お地蔵様は動く事が出来る不思議なお地蔵様……オーロラ姫は……魔法とか使えたっけ……?」
ヘンゼル「使えないけど、たくさんの魔法を掛けられているからだと思うよ。オーロラ姫は生まれた時十二人の魔法使いから祝福を受けてる。それに姫が掛けられている百年眠り続ける呪いだって言ってしまえば魔法の力には違いないんだ」
ティンカーベル「やっぱ集めてるのは魔法具だけじゃないって事なんだね」
ルンペン「和尚の話だとそいつらは一部らしいけどよぉ、牢は広い。他にも捕まってる奴は居たぜ」
キモオタ「なるほど、先ほど人質として捕まっている者もいたと言っておりましたな、誰が捕まっているか解りますかな?」
ルンペン「名前は知らねぇが白いネズミの娘がしきりに泣いてたな、父親がアリスに捕まって利用されてるってな。婿探しの為に世界中を駆け回るような娘煩悩の父親らしいぜ。あとは…ああ、チルチルって小僧だ」
キモオタ「ほう、チルチル殿でござるか。詳しく聞かせていただきたいwww」
ルンペン「なんでも妹のミチルって娘がアリスの代わりをさせられてるとか言ってたな。小僧はミチルを従わせる為の人質ってわけらしい」
ティンカーベル「キモオタ、聞いた?チルチルだって…ミチルの事も知ってるなら、あいつのいってる事本当かも…」ヒソヒソ
キモオタ「デマカセにしては既に我々が得た情報と合致する部分が多いでござるし、とりあえず信用してもよさそうですな」ヒソヒソ
ルンペン「あとは…事情を知ってる奴だな。アリスが悪さして回ってるって知って解決する為に【不思議の国のアリス】の世界に乗り込んで捕まってる奴、そう言う奴もいたぜ」
キモオタ「やはり、そう言う者もいるのでござるな…我々はアリス殿が様々な魔法具を持っているのを知っている故、軽々しく乗り込む事を控えていたでござるが……」
孫悟空「まぁ悪事を働いてる奴が居ると知っちまったら、じっと機会を待つなんてできねぇ奴もいるだろうぜ。俺もどっちかってぇとそういう性分かもしれねぇ」
ルンペン「警備も万全で兵力も馬鹿みてぇにあるってのに正義感でそんな事するなんざ無意味だと思うがなぁ?」