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受験生「喫茶店で勉強してくれるわッッッ!」マスター「来たかッ!」

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Part1
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:07:00.08 ID:BMPSkaDQ0
AM9:00──
ウェイトレス「マスター、今日も頑張りましょうね!」
マスター「ああ」
ここは町外れにある小さな喫茶店。
店員は開業者であるマスターと、アルバイトのウェイトレスのみ。
そんなのどかな空間に、開店時刻と同時に足を踏み入れる者があった。
ザンッ……!
受験生「喫茶店で勉強してくれるわッッッ!」
マスター「来たかッ!」

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:12:15.74 ID:BMPSkaDQ0
受験生「ふむ、このカウンター席……我が勉強スペースにちょうどいい」
受験生「座らせてもらうぞ」ギシィッ…
ドササッ……!
マスター(ノートに大量の参考書、さらには赤本……)
マスター(勉強する気満々といったところか)
マスター(たしかに喫茶店ならではのリラックスできる空気、雰囲気……)
マスター(家や図書館より勉強するには最適といえるかもしれぬ)
マスター(しかし、私の喫茶店で満足に勉強できると思うなよ、小僧ッッッ!)
マスター「ウェイトレス君、例のコーヒーを用意してくれたまえ」
ウェイトレス「はいっ!」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:17:17.71 ID:KdSh47oP0
明日カフェで勉強しよ

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:17:44.63 ID:BMPSkaDQ0
受験生「…………」カリカリ…
マスター「おや……お勉強ですか。大学受験ですかな?」
受験生「うむ」
マスター「ちなみに……志望校は?」
受験生「冥帝大学だ」
マスター「ほう……冥帝大ですか。一流大学ですなァ……」
冥帝大学とは──
多くのノーベル賞受賞者、五輪金メダリスト、アカデミー賞受賞者を輩出する
日本でもトップクラスの名門大学である。
むろん、難易度もトップクラスであることはいうまでもない。

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:20:23.53 ID:IuW51/l4O
これは期待


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:20:35.24 ID:jYfPiRhvO
受験戦争ッ

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:21:03.05 ID:pAHj5QP00
帝京大学だ……

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:21:43.01 ID:HDNQ0Lzb0
期待

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:23:27.17 ID:BMPSkaDQ0
マスター「それでは生半可な勉強量では入学できますまい」
受験生「うむ」
マスター「しかし……ここは喫茶店」
マスター「“喫茶”とは茶やコーヒーを楽しむという意味であり」
マスター「勉強する、という意味ではない……」
マスター「どうしてもここに居座りたいのであれば」
マスター「まずは当店自慢のコーヒーを飲んでいただきましょう」
受験生「うむ、もっともな意見だ」
マスター「…………」ニィッ
ウェイトレス「マスター、できました!」スッ
マスター「ご苦労」
グツグツ…… グツグツ……
マスター「摂氏100℃で煮えたぎる、このコーヒーをなッ!」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:27:28.29 ID:BMPSkaDQ0
受験生「いただこう」
マスター「フーフーして冷まさなくて……よいのですかな?」
受験生「不要」グイッ
ゴキュッ……!
マスター(一口で飲んだだとッ!?)
受験生「ふむ……美味であった」カチャッ
マスター「!」
受験生「あえて不満をいわせてもらうならば──ぬるいことぐらいか」
マスター「!!!」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:29:09.15 ID:kUrJEYlS0
期待

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:30:40.62 ID:oXAxjSGN0
つづきはよ

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:32:31.09 ID:BMPSkaDQ0
マスター(ハッタリか……!?)
マスター(いや……ハッタリではないッ!)
マスター(この小僧の舌にとっては、摂氏100℃などぬるま湯にすぎないのだッ!)
マスター(なんという漢よ……)
マスター(お、おのれ……ッ! だが、沸騰コーヒーなど序の口よ!)
マスター「ならばおかわりを持ってきましょう」ニコッ
受験生「ありがたい」
マスター「ウェイトレス君、あのコーヒーを持ってきてくれ!」
ウェイトレス「はいっ!」
ウェイトレス(もうあのコーヒーを!? マスターは本気だわ……ッ!)

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:35:04.28 ID:u3nghJiS0
これは期待

18 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】(1+0:15) :2014/02/03(月) 22:35:33.26 ID:jLXWXstF0
ちょっと勉強してくる

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:37:45.14 ID:BMPSkaDQ0
受験生「…………」カリカリ…
ウェイトレス「お待たせいたしました~」
ズンッ!
ドラム缶一杯に入ったコーヒー、ではなくコーヒー豆。南米からの産地直送品である。
ウェイトレス「砂糖と──」
ドササッ!
ドラム缶にぶち込まれる大量のサトウキビ。沖縄からの産地直送品である。
ウェイトレス「ミルクもおつけしますね」
牛「モォ~……」
ミルク代わりの乳牛。北海道からの産地直送品である。
マスター(さァ……我が喫茶店最強のコーヒー……)
マスター(飲めるものなら、飲んでみろッッッ!)

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:38:10.32 ID:pAHj5QP00
これ普通に美味しいだろいい加減にしろ

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:40:39.58 ID:jYfPiRhvO
豪華なコーヒーだなあ

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:42:29.80 ID:L093tXhyP
会計で詰む

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:42:56.55 ID:Z2iUYJT+0
そこはかとない男塾臭


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:44:16.74 ID:BMPSkaDQ0
受験生「いただこう」ギュッ…
牛「モォ~……」チョロロ…
マスター(まずは牛の乳を搾ったかッ! ウ、ウマい……ッ!)
マスター(教科書通りの搾り方! 小僧め、牛の扱いに慣れていやがるッ!)
受験生「吾輩はコーヒーにはたっぷりミルクを入れる人間でな」ジャバッ
マスター(バケツ一杯分のミルクを、まとめてドラム缶に放り込んだ!)
マスター(しかしッ! いくら牛乳を混ぜたところで)
マスター(ドラム缶満杯のコーヒー豆とサトウキビを飲めるはずが──)
受験生「ぬんっ!」グイッ
マスター(いったァ!)
ウェイトレス(ウソでしょ!?)

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:49:12.23 ID:BMPSkaDQ0
ゴボォッ…… ゴボォッ……
200リットルを超えるコーヒー豆とサトウキビは、
瞬く間に受験生の胃袋へと吸い込まれていった。
ゴキュッ…… ゴキュッ……
ウェイトレス「…………ッ!」
マスター(一粒も豆をこぼさず……飲み干している……)
マスター(しかも噛まずに……本当に液体として“飲んで”いるッ! 丸飲みだッ!)
マスター「!」ハッ
マスター(そういえば小僧の腹部……まったく膨れていない)
マスター(胃液が強すぎて、胃に到達したとたん完全消化してしまうのかッ!)
受験生「ふむ……美味であったぞ」プハァッ
マスター「あ、ありがとうございます……!」
マスター(見事なり……! 初戦は私の完敗だ……ッ!)

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:53:33.40 ID:BMPSkaDQ0

AM10:30──
開店から、すなわち受験生の勉強開始から一時間半が経過した。
ここで再び喫茶店サイドが動く。
マスター「コーヒーは通用しなかった……」
マスター「だが、そろそろあの小僧も油断をしている頃だろう」
マスター「ウェイトレス君、頼む! 奴の勉強を食い止めてくれッ!」
ウェイトレス「任せて下さい、マスター!」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:57:21.62 ID:uXcogMQ10
いい勢い

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 22:58:07.71 ID:BMPSkaDQ0
ウェイトレス「ねえ、お客さん」
受験生「何用か」
ウェイトレス「胸は好き?」プルンッ
受験生「ニワトリのムネ肉であれば、好物だ。しょっちゅう食しておる」
ウェイトレス「ちがうわよ、人間の胸よ」ボインッ
受験生「胸筋は吾輩も日頃から鍛えておる」
ウェイトレス「ちがうわ、女性の胸のことよ」プルッ
受験生「ふむ、興味はあるぞ」
ウェイトレス「……なら、堪能させてあげる」ギュッ…
ウェイトレスは、己の胸元を受験生の顔面に押しつけた。

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:02:19.28 ID:BMPSkaDQ0
ウェイトレス「ど~お、フカフカでしょう?」ギュウ…
受験生「…………」
マスター(や、やったッ!)
マスター(ウェイトレスの胸を顔面を押しつけられた小僧は)
マスター(集中力と視界を奪われたッ!)
マスター(この状況下で勉強を続けられる者がいるか?)
マスター(否、いるわけがないッッッ! 私の勝利──)

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:06:26.73 ID:BMPSkaDQ0
受験生「…………」カリカリ…
ウェイトレス「な、なんで……!? 両目は完全に塞がれているのよ!?」ギュッ…
受験生「…………」カリカリ…
マスター「平然と勉強を続けている……だと……!?」
マスター(こやつ……胸で視界を封じられても)
マスター(気配を頼りに参考書を読み、ノートに字を書いているというのかッ!)
マスター(武術の達人が、闇夜でも敵の気配を察知することで戦えるようにッ!)
マスター(し、しかも……)

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:10:43.05 ID:BMPSkaDQ0
受験生「…………」ギンギン…
マスター(ズボンの異常な膨らみ具合……性欲がないというわけではないッ!)
マスター(10代半ば相応の巨大な性欲を持ち合わせておきながら)
マスター(それに身を委ねず、鋼鉄の意志で勉強を続けているというのかッッッ!)
ウェイトレス(くっ……!)
ウェイトレス「だったらエプロンを脱いで──」
マスター「無駄だ……やめておきなさい」
ウェイトレス「マスター!?」
マスター「君の美しさは認める……しかし、君では彼を止められん」
マスター「それにこれ以上やったら、この店は喫茶店ではなく別の店になってしまう」
ウェイトレス「はい……!」スッ…
マスター(第二ラウンドも完敗か……だが、勝負はこれからだ、小僧ッ!)

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:12:13.78 ID:pAHj5QP00
てかこいつもうこれ以上勉強しなくても受かるレベル

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:12:33.09 ID:A4fY7R7A0
マスター変なとこで常識人なのかよwwww

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:16:23.63 ID:BMPSkaDQ0

PM12:00──
この喫茶店にもランチタイムやランチメニューがある。
昼食に訪れるサラリーマンや近所の人間によって、にわかに店内が騒がしくなる。
ワイワイ…… ガヤガヤ……
受験生「…………」カリカリ…
マスター(分かっているさ。こんなお客の雑談ぐらいで、君の集中は揺らぎはしない)
マスター(しかし、今日は君のためにとっておきの刺客を用意してあるのだ!)

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:18:52.83 ID:938oe4B90
こいつ受験せずに別の道に進めよ

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:20:30.97 ID:BMPSkaDQ0
クチャラー「こんにちは」
マスター「おお、来てくれたかね」
クチャラー「大恩あるマスターのためですからね」
クチャラー「ところで、誰をやればいいんです?」
マスター「……彼だ」
クチャラー「ふうん、あのボウヤですか」
クチャラー「分かりました、15……いや10分以内に席を立たせてみせますよ」
クチャラー「マスター、サンドイッチセットを一つお願いします」
マスター「毎度」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:23:52.86 ID:jYfPiRhvO
恩が気になる

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:24:36.66 ID:tQYhUGM90
コーヒーに比べてしょぼくなってるじゃねーか

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:26:03.13 ID:BMPSkaDQ0
受験生の隣に座るクチャラー。
ウェイトレス「お待たせいたしました、サンドイッチセットでございます」
クチャラー「ども」
クチャラー(クチャり……開始ッッッ!)モグッ…
クチャラーがサンドイッチを口に入れた瞬間──
グッチャクッチャグチャクッチャクッチャニッチャグッチャグッチャクッチャクッチャクッチャグッチャペッチャグッチャクチャクチャクチャ
クッチャグッチャクチャクチャグッチャクチャクチャグッチャグッチャニチャグッチャグッチャクチャクチャクチャグッチャクッチャクッチャ
クチャラーの壮絶なる咀嚼音が受験生の耳に叩き込まれた。
クチャラー(俺はクチャり音を集中させ──)クッチャ
クチャラー(特定の人間の耳だけにピンポイントで送り込むことができるッ!)クッチャ
クチャラー(この不快さは、素人クチャラーの比じゃないぜ!)クッチャクチャ
クチャラー(さあ、集中力を欠いて、とっとと席を立つんだなッ!)クッチャ
クチャラー(でないと、気持ち悪さで三日はメシを食えなくなっちまうぜ!)グッチャ

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:27:58.59 ID:hyKeTf2f0
もはや嫌がらせじゃねーか

55 : 忍法帖【Lv=38,xxxPT】(1+0:15) :2014/02/03(月) 23:28:09.98 ID:+ZMbeobA0
自覚あるクチャラーとか

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/03(月) 23:28:18.97 ID:29INp23a0
どうせ逆位相の音を出して相殺するんだろ

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