成歩堂「異議あり!」勇次郎「異議ありッッッ!!!」
Part2
48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 22:55:39.880 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「郭海皇さんは打撲で亡くなったわけではない!」
成歩堂「すなわち! 烈海王さんは犯人ではーー」
勇次郎『異議ありッッッ!!!』
勇次郎「残念だったな、成歩堂」
成歩堂「!」
勇次郎「打撲跡を残さず、他者を屠ることなどたやすい」
勇次郎「そう、中国拳法ならばッッッ!」
成歩堂「え……ええええええええええっ!」
49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:00:40.548 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「いやいやいや! さすがにそれはちょっとーー」
勇次郎「焦るんじゃねェ、証拠はまだある。ストライダム、あれを出しな」
ストライダム「うむ」
ストライダム「つい先ほどのハナシなのだが」
ストライダム「被害者の衣服からこれが発見された」
ストライダム「どうやら、東洋のボードゲーム≪囲碁≫に使用する≪碁石≫のようだ」
成歩堂「碁石……?」
裁判長「分かりました。証拠品として受理しましょう」
碁石…黒光りしている石。郭海皇の衣服より発見。
51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:05:25.963 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「で、ですが、その碁石にいったいどんな意味があるというのですか?」
勇次郎「ワカらんか……」
勇次郎「烈海王はこの碁石を指でハジき、郭海皇を殺害したということだッッッ!」
勇次郎「それならば、目立つ外傷がない理由も説明がつく。碁石は小さいからな」
成歩堂『異議あり!』
成歩堂「しかし! 碁石で人を殺せるはずがありませんよ!」
裁判長「そ、そのとおりです。弁護人の異議を認めまーー」
ビチィッ!
52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:09:42.626 ID:nGKhPzXK0
シュゥゥ……
勇次郎「次はおめぇの頭にブチ込むぜ。ジジイ」
裁判長「指でハジいた碁石が、壁にめり込んで……ッ! ま、まるで銃弾……ッ!」
勇次郎「もう少し軽くハジけば、外傷を残さぬことも可能だろう」
裁判長「うむむ……弁護人の異議を却下します!」カンッ
成歩堂「そ、そんな……!」
成歩堂(うう……だけどたしかに烈さんでもあれぐらいできそうだ……)
真宵「なるほどくん! なんとか食い下がらないと、裁判が終わっちゃうよ!」
成歩堂(そうだ! まだあの碁石が凶器だと決まったわけじゃない!)
バンッ!
成歩堂「弁護側は、あくまで碁石は凶器ではないと主張します!」
勇次郎「ほう……楽しませてくれるじゃねェか」
勇次郎「ならばストライダム、さらなる証拠を出せいッッッ!」
53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:13:32.351 ID:nGKhPzXK0
ストライダム「ソーリー、ユージロー」
勇次郎「?」
ストライダム「ミスター・イトノコから預かった情報と証拠品は、以上だ」
勇次郎「あ……?」
勇次郎「キサマッッッ! いくらなんでも少なすぎだッッッ!」
ストライダム「ヒィッ! 文句なら、イトノコにいってくれ!」
勇次郎「あのボンクラ刑事めが……ッ」ビキビキッ
勇次郎「御剣よ、ヤツの処分はキサマに任せる」
御剣「……来月の給与査定に反映させることにしよう」
成歩堂(かわいそうなイトノコ刑事……)
真宵「せっかく牛肉をもらったのにね……」
成歩堂「またソーメン生活に逆戻りだね」
55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:17:34.853 ID:nGKhPzXK0
成歩堂(よし! とにかくこれでひとまずこの場は切り抜けた!)
成歩堂(勝負は明日以降に持ち越しーー)
勇次郎「クスクスクス……」
裁判長「どうしましたか? 範馬検事」
勇次郎「成歩堂……」
勇次郎「ひとまずこの場は切り抜けた、などと考えていたのではあるまいな?」
成歩堂「え……!? いや、まさか! そんなわけないでしょう!」
真宵「考えてたね」
御剣「考えてたな」
裁判長「考えていましたね」
成歩堂「うう……(いい加減、みんなぼくのハッタリに慣れてきたみたいだ)」
勇次郎「考えていたのか! ハッタリか、キサマッッッ!」
成歩堂(約一名、慣れてなかったッ!)
56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:20:42.297 ID:nGKhPzXK0
勇次郎「残念ながら、そうはいかねェ」ニィ~
勇次郎「検察側は、さらなる証人を用意してある。ラウンド2ゥってヤツだ」
成歩堂「なんですって……」
勇次郎「証人とはもちろん……この事件の≪目撃者≫だ」
成歩堂「な、なんですってえええええええええ!」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
裁判長「静粛に! 静粛に!」カンカン
裁判長「それは本当ですか、範馬検事!」
勇次郎「むろんだ」
勇次郎「事件の通報者にして目撃者……本部以蔵を入廷させろッッッ!」
57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:21:45.833 ID:cbAU0w/C0
キャラ絵とBGM脳内再生余裕www
紫煙
58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:25:38.802 ID:nGKhPzXK0
勇次郎「本部よ……名前と職業をいえ」
本部「それがし……本部以蔵と申す者です。柔術家をしております」
裁判長「ほう、柔術ですか」
裁判長「私も学生の頃は柔術をたしなんでおりましてな。もちろん黒帯です」
成歩堂(へえ、意外だな……)
裁判長「ただし白帯の洗濯を忘れていて、汚れて黒くなっただけですが」
成歩堂(さして意外でもないオチがついたな……)
裁判長「なんかこう、あの頃の情熱がよみがえーー」
勇次郎「ジジイッ! しゃべれねェようにされてぇかッ!」
裁判長「ひっ!」キョロキョロ
成歩堂(裁判長……どこかに隠れようとしたが失敗したみたいだ……)
60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:31:28.287 ID:nGKhPzXK0
裁判長「証人、昨日はなぜ、被害者はあなたの道場にいたのですかな?」
本部「郭氏とは、最近武術家同士知り合いになりまして」
本部「それで昨日も、道場に招いておったのです」
本部「しかし、ワシがいない間にあんなことになってしまって……」
裁判長「なるほど……さぞショックだったでしょうな」
裁判長「では、あなたが目撃したことの証言をお願いします」
本部「承知」
真宵「あの人、いったいなにを目撃してたんだろう……」
成歩堂「なにを目撃していようと、ぼくらは烈さんを信じるのみだよ」
真宵「……そうだよね!」
61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:35:05.274 ID:nGKhPzXK0
ー 証言開始 ー
~ 目撃したこと ~
本部「ワシは全て目撃しておりました」
本部「烈海王は郭氏に攻撃を加えたのです!」
本部「そしてそのまま郭氏のかたわらで呆然としておりました」
本部「すぐさまワシは警察に通報しました」
本部「まもなく警察が駆けつけ、烈海王は逮捕されたのです」
62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:38:23.104 ID:nGKhPzXK0
裁判長「ふむう……これはもう≪決定的≫ですなあ……」
勇次郎「当然だ。なァ、御剣よ」
御剣「うむ、たしかに決定的といえる」
御剣「ただし……あの弁護士を甘く見ないことだ、範馬検事」
勇次郎「フンッ……」
裁判長「では弁護人、尋問をお願いします」
成歩堂「分かりました」
63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:41:43.939 ID:nGKhPzXK0
ー 尋問開始 ー
~ 目撃したこと ~
本部「ワシは全て目撃しておりました」
本部「烈海王は郭氏に攻撃を加えたのです!」
成歩堂『待った!』
成歩堂「攻撃ですか? それはつまりどのような?」
本部「おかしなことを聞く弁護士だ」
本部「烈海王は拳法家、拳による打撃に決まっておろう」
成歩堂(ん……? 今の証言、どこかおかしくないだろうか……?)
成歩堂「裁判長、今の発言を証言につけ加えて下さい!」
裁判長「分かりました。証人、証言の追加をお願いします」
本部「……仕方あるまい」
67 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:46:20.522 ID:nGKhPzXK0
本部「烈海王は拳法家、攻撃方法はもちろん拳だった」
成歩堂『異議あり!』
本部「なんだ、いきなり!」
成歩堂「拳による打撃……? それはおかしいですね、本部さん」
本部「どこがおかしいというのだ?」
成歩堂「実は先ほど、被害者の体からこの碁石が見つかったんです」
本部「な、なに!? なんでそれが……!」
成歩堂(ん……? なんで動揺しているんだ……?)
成歩堂「検察側の主張は、被害者には特に外傷がないことから」
成歩堂「この小さな碁石こそが凶器、というものでした」
成歩堂「これは明らかにムジュンしています!」
裁判長「たしかにそのとおりです!」
裁判長「今の証言は、検察側の主張と完全にムジュンしてしまっています!」
68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:49:56.357 ID:nGKhPzXK0
本部「バカな……なんで……」
成歩堂「なにが、バカな、なんですか?」
成歩堂「本部さん、あなた本当に見たんですか?」
成歩堂「烈さんが、郭海皇さんを殺害するところを!」ビシッ
本部「う、ぐぐぐ……」
勇次郎『異議ありッッッ!!!』
本部「ゆ、勇次郎……」
勇次郎「本部……キサマ……ッ! なんたるザマだッッッ!」
成歩堂「範馬検事、あなたもあなたです」
勇次郎「なに……ッ!?」
69 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:51:04.980 ID:CWwOs8iw0
勇次郎に意見する成歩堂が漏らしてるのはパンツを見るより明らか
70 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:54:08.001 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「あなたと証人の主張はまるで食い違っている」
成歩堂「あなた、検事でありながらーー」
成歩堂「証人と足並みもそろわぬまま、よく法廷に足を踏み入れられたものですね!」
勇次郎「!」
勇次郎「…………」ピクピクッ…
勇次郎「邪ッッッ!!!」
ドゴォォォンッ!!!
成歩堂「うわああああああああああっ!!!」
真宵「きゃああああああああああっ!!!」
71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:56:27.776 ID:X0zjOw9E0
死んでる・・・
72 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:59:11.460 ID:nGKhPzXK0
成歩堂(つ、机が粉々に……ッ!)
勇次郎「…………」ギンッ
成歩堂(次はぼくが粉々にされてしまうのか……!?)
勇次郎「やるじゃねェか、成歩堂」
成歩堂「!」
勇次郎「もろい机だ……御剣、新しい机を用意しろ」
御剣「うム」
御剣「壊れた机の代金については、糸鋸刑事の給与から差し引くとしよう」
真宵「よかったぁ、てっきりなるほどくんが粉々にされちゃうかと思ったよ」
成歩堂「うん……イトノコ刑事の給料が粉々になるだけで済んでよかったよ」
勇次郎「本部……。どうやらキサマ、犯行の瞬間は見ていないらしいな」
勇次郎「ならば、キサマが通報した時のことを証言しろ」
本部「う、うむ……承知した」
73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:08:18.269 ID:6dYr/2SK0
ー 証言開始 ー
~ 守護(まも)らねばならぬ ~
本部「たしかにワシは烈海王の犯行を見ていない」
本部「しかし、あやつの犯行であることは明白だった」
本部「だから……烈を守護(まも)ろうとしたのだ」
本部「烈はまだまだ未熟だからな。このワシよりも」
本部「すぐに捕まれば、すぐに出所できる……と考えたのだ」
76 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:11:20.727 ID:6dYr/2SK0
真宵「どう? なるほどくん?」
成歩堂「大丈夫だよ、真宵ちゃん」
成歩堂「さっき、本部さんはウソをついていた……」
成歩堂「ウソをつくには必ずなにか理由がある」
成歩堂「ぼくはそこにある≪真実≫をとらえてみせる!」
真宵「やっとエンジンがかかってきたね、なるほどくん!」
77 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:14:36.453 ID:6dYr/2SK0
ー 尋問開始 ー
~ 守護(まも)らねばならぬ ~
本部「たしかにワシは烈海王の犯行を見ていない」
本部「しかし、あやつの犯行であることは明白だった」
本部「だから……烈を守護(まも)ろうとしたのだ」
本部「烈はまだまだ未熟だからな。このワシよりも」
成歩堂『異議あり!』
80 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:19:54.735 ID:6dYr/2SK0
成歩堂「烈さんがあなたより未熟……それはおかしいですね」
本部「なんだと……?」
成歩堂「こちらの資料をご覧ください」
裁判長「これは……なんですかな?」
成歩堂「先に行われた≪最大トーナメント≫という格闘技の大会の成績表です」
成歩堂「それによるとーー」
成歩堂「烈さんがベスト4まで勝ち上がったのに対し」
成歩堂「本部さんは一回戦で負けているのです!」
81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:20:30.511 ID:LoczP0lld
やめたげてよぉ!
82 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:22:31.341 ID:sXXYUjpo0
やめろぉ!
83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:23:40.926 ID:6dYr/2SK0
裁判長「あ、あの……」
成歩堂「なんでしょうか、裁判長」
裁判長「“べすと4”とは、どういう意味ですかな?」
成歩堂(そこからかよ!)
成歩堂「ベスト4とは“準優勝の次にスゴイ”ということです」
裁判長「一回戦負けと……準優勝の次にスゴイ、ですか。ずいぶん差がありますなあ」
成歩堂「そのとおりです」
成歩堂「一回戦負けと準優勝の次にスゴイ、どちらがスゴイかは明白です」
成歩堂「つまり、烈さんがあなたより未熟というのは、明らかにおかしい!」
本部「む、ぐぐぐ……」
『異議あり!』
85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:29:13.541 ID:6dYr/2SK0
成歩堂(今のは……範馬検事じゃない!?)
成歩堂「み、御剣……ッ!?」
御剣「失望したぞ、弁護人……。この程度のことをムジュンとはな」
御剣「トーナメントには組み合わせというものがある」
御剣「実力者が組み合わせに恵まれず、早くに負けるということも珍しくはない」
御剣「一回戦負けと準優勝の次にスゴイ……必ずしも後者がスゴイとはいえぬッ!」
成歩堂「ぐわあああああああっ!(さすがは御剣……!)」
勇次郎「さすがだ御剣……」ニィ~
御剣「恐れ入る」
真宵「範馬検事と御剣検事……すっかりいいコンビになってるね」
真宵「なるほどくんもうかうかしてると、御剣検事の相棒の座をとられちゃうよ!」
成歩堂「別にぼくはアイツとコンビを組んでるわけじゃないけどね」
成歩堂(だけどちょっと悔しい)
86 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:34:16.635 ID:6dYr/2SK0
勇次郎「補足しておくと、本部は武器術に長ける」
勇次郎「素手同士の技量ではかなわぬ死刑囚を、武器を用いて追い詰めたこともある」
勇次郎「闘争の条件次第じゃ、本部が烈に勝てないとは限らねェ」
成歩堂「ぐ……ッ!」
真宵「すごいなぁ……。死刑囚とも戦うんだ、武術家って」
真宵「そのうちなるほどくんも戦うかもね。死刑囚の検事さんと!」
成歩堂「死刑囚の検事、か……」
成歩堂(さすがにそんなの出てくるわけないよ、とは言い切れないんだよな、この業界)
87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:37:15.784 ID:NViaOGwnK
夕神さんwww
88 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:40:26.190 ID:QIYv+xVF0
支援
ひさしぶりに神スレに出会った
成歩堂「郭海皇さんは打撲で亡くなったわけではない!」
成歩堂「すなわち! 烈海王さんは犯人ではーー」
勇次郎『異議ありッッッ!!!』
勇次郎「残念だったな、成歩堂」
成歩堂「!」
勇次郎「打撲跡を残さず、他者を屠ることなどたやすい」
勇次郎「そう、中国拳法ならばッッッ!」
成歩堂「え……ええええええええええっ!」
49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:00:40.548 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「いやいやいや! さすがにそれはちょっとーー」
勇次郎「焦るんじゃねェ、証拠はまだある。ストライダム、あれを出しな」
ストライダム「うむ」
ストライダム「つい先ほどのハナシなのだが」
ストライダム「被害者の衣服からこれが発見された」
ストライダム「どうやら、東洋のボードゲーム≪囲碁≫に使用する≪碁石≫のようだ」
成歩堂「碁石……?」
裁判長「分かりました。証拠品として受理しましょう」
碁石…黒光りしている石。郭海皇の衣服より発見。
51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:05:25.963 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「で、ですが、その碁石にいったいどんな意味があるというのですか?」
勇次郎「ワカらんか……」
勇次郎「烈海王はこの碁石を指でハジき、郭海皇を殺害したということだッッッ!」
勇次郎「それならば、目立つ外傷がない理由も説明がつく。碁石は小さいからな」
成歩堂『異議あり!』
成歩堂「しかし! 碁石で人を殺せるはずがありませんよ!」
裁判長「そ、そのとおりです。弁護人の異議を認めまーー」
ビチィッ!
52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:09:42.626 ID:nGKhPzXK0
シュゥゥ……
勇次郎「次はおめぇの頭にブチ込むぜ。ジジイ」
裁判長「指でハジいた碁石が、壁にめり込んで……ッ! ま、まるで銃弾……ッ!」
勇次郎「もう少し軽くハジけば、外傷を残さぬことも可能だろう」
裁判長「うむむ……弁護人の異議を却下します!」カンッ
成歩堂「そ、そんな……!」
成歩堂(うう……だけどたしかに烈さんでもあれぐらいできそうだ……)
真宵「なるほどくん! なんとか食い下がらないと、裁判が終わっちゃうよ!」
成歩堂(そうだ! まだあの碁石が凶器だと決まったわけじゃない!)
バンッ!
成歩堂「弁護側は、あくまで碁石は凶器ではないと主張します!」
勇次郎「ほう……楽しませてくれるじゃねェか」
勇次郎「ならばストライダム、さらなる証拠を出せいッッッ!」
53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:13:32.351 ID:nGKhPzXK0
ストライダム「ソーリー、ユージロー」
勇次郎「?」
ストライダム「ミスター・イトノコから預かった情報と証拠品は、以上だ」
勇次郎「あ……?」
勇次郎「キサマッッッ! いくらなんでも少なすぎだッッッ!」
ストライダム「ヒィッ! 文句なら、イトノコにいってくれ!」
勇次郎「あのボンクラ刑事めが……ッ」ビキビキッ
勇次郎「御剣よ、ヤツの処分はキサマに任せる」
御剣「……来月の給与査定に反映させることにしよう」
成歩堂(かわいそうなイトノコ刑事……)
真宵「せっかく牛肉をもらったのにね……」
成歩堂「またソーメン生活に逆戻りだね」
成歩堂(よし! とにかくこれでひとまずこの場は切り抜けた!)
成歩堂(勝負は明日以降に持ち越しーー)
勇次郎「クスクスクス……」
裁判長「どうしましたか? 範馬検事」
勇次郎「成歩堂……」
勇次郎「ひとまずこの場は切り抜けた、などと考えていたのではあるまいな?」
成歩堂「え……!? いや、まさか! そんなわけないでしょう!」
真宵「考えてたね」
御剣「考えてたな」
裁判長「考えていましたね」
成歩堂「うう……(いい加減、みんなぼくのハッタリに慣れてきたみたいだ)」
勇次郎「考えていたのか! ハッタリか、キサマッッッ!」
成歩堂(約一名、慣れてなかったッ!)
56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:20:42.297 ID:nGKhPzXK0
勇次郎「残念ながら、そうはいかねェ」ニィ~
勇次郎「検察側は、さらなる証人を用意してある。ラウンド2ゥってヤツだ」
成歩堂「なんですって……」
勇次郎「証人とはもちろん……この事件の≪目撃者≫だ」
成歩堂「な、なんですってえええええええええ!」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
裁判長「静粛に! 静粛に!」カンカン
裁判長「それは本当ですか、範馬検事!」
勇次郎「むろんだ」
勇次郎「事件の通報者にして目撃者……本部以蔵を入廷させろッッッ!」
57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:21:45.833 ID:cbAU0w/C0
キャラ絵とBGM脳内再生余裕www
紫煙
58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:25:38.802 ID:nGKhPzXK0
勇次郎「本部よ……名前と職業をいえ」
本部「それがし……本部以蔵と申す者です。柔術家をしております」
裁判長「ほう、柔術ですか」
裁判長「私も学生の頃は柔術をたしなんでおりましてな。もちろん黒帯です」
成歩堂(へえ、意外だな……)
裁判長「ただし白帯の洗濯を忘れていて、汚れて黒くなっただけですが」
成歩堂(さして意外でもないオチがついたな……)
裁判長「なんかこう、あの頃の情熱がよみがえーー」
勇次郎「ジジイッ! しゃべれねェようにされてぇかッ!」
裁判長「ひっ!」キョロキョロ
成歩堂(裁判長……どこかに隠れようとしたが失敗したみたいだ……)
60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:31:28.287 ID:nGKhPzXK0
裁判長「証人、昨日はなぜ、被害者はあなたの道場にいたのですかな?」
本部「郭氏とは、最近武術家同士知り合いになりまして」
本部「それで昨日も、道場に招いておったのです」
本部「しかし、ワシがいない間にあんなことになってしまって……」
裁判長「なるほど……さぞショックだったでしょうな」
裁判長「では、あなたが目撃したことの証言をお願いします」
本部「承知」
真宵「あの人、いったいなにを目撃してたんだろう……」
成歩堂「なにを目撃していようと、ぼくらは烈さんを信じるのみだよ」
真宵「……そうだよね!」
61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:35:05.274 ID:nGKhPzXK0
ー 証言開始 ー
~ 目撃したこと ~
本部「ワシは全て目撃しておりました」
本部「烈海王は郭氏に攻撃を加えたのです!」
本部「そしてそのまま郭氏のかたわらで呆然としておりました」
本部「すぐさまワシは警察に通報しました」
本部「まもなく警察が駆けつけ、烈海王は逮捕されたのです」
62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:38:23.104 ID:nGKhPzXK0
裁判長「ふむう……これはもう≪決定的≫ですなあ……」
勇次郎「当然だ。なァ、御剣よ」
御剣「うむ、たしかに決定的といえる」
御剣「ただし……あの弁護士を甘く見ないことだ、範馬検事」
勇次郎「フンッ……」
裁判長「では弁護人、尋問をお願いします」
成歩堂「分かりました」
63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:41:43.939 ID:nGKhPzXK0
ー 尋問開始 ー
~ 目撃したこと ~
本部「ワシは全て目撃しておりました」
本部「烈海王は郭氏に攻撃を加えたのです!」
成歩堂『待った!』
成歩堂「攻撃ですか? それはつまりどのような?」
本部「おかしなことを聞く弁護士だ」
本部「烈海王は拳法家、拳による打撃に決まっておろう」
成歩堂(ん……? 今の証言、どこかおかしくないだろうか……?)
成歩堂「裁判長、今の発言を証言につけ加えて下さい!」
裁判長「分かりました。証人、証言の追加をお願いします」
本部「……仕方あるまい」
67 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:46:20.522 ID:nGKhPzXK0
本部「烈海王は拳法家、攻撃方法はもちろん拳だった」
成歩堂『異議あり!』
本部「なんだ、いきなり!」
成歩堂「拳による打撃……? それはおかしいですね、本部さん」
本部「どこがおかしいというのだ?」
成歩堂「実は先ほど、被害者の体からこの碁石が見つかったんです」
本部「な、なに!? なんでそれが……!」
成歩堂(ん……? なんで動揺しているんだ……?)
成歩堂「検察側の主張は、被害者には特に外傷がないことから」
成歩堂「この小さな碁石こそが凶器、というものでした」
成歩堂「これは明らかにムジュンしています!」
裁判長「たしかにそのとおりです!」
裁判長「今の証言は、検察側の主張と完全にムジュンしてしまっています!」
68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:49:56.357 ID:nGKhPzXK0
本部「バカな……なんで……」
成歩堂「なにが、バカな、なんですか?」
成歩堂「本部さん、あなた本当に見たんですか?」
成歩堂「烈さんが、郭海皇さんを殺害するところを!」ビシッ
本部「う、ぐぐぐ……」
勇次郎『異議ありッッッ!!!』
本部「ゆ、勇次郎……」
勇次郎「本部……キサマ……ッ! なんたるザマだッッッ!」
成歩堂「範馬検事、あなたもあなたです」
勇次郎「なに……ッ!?」
69 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:51:04.980 ID:CWwOs8iw0
勇次郎に意見する成歩堂が漏らしてるのはパンツを見るより明らか
70 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:54:08.001 ID:nGKhPzXK0
成歩堂「あなたと証人の主張はまるで食い違っている」
成歩堂「あなた、検事でありながらーー」
成歩堂「証人と足並みもそろわぬまま、よく法廷に足を踏み入れられたものですね!」
勇次郎「!」
勇次郎「…………」ピクピクッ…
勇次郎「邪ッッッ!!!」
ドゴォォォンッ!!!
成歩堂「うわああああああああああっ!!!」
真宵「きゃああああああああああっ!!!」
71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:56:27.776 ID:X0zjOw9E0
死んでる・・・
72 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/19(水) 23:59:11.460 ID:nGKhPzXK0
成歩堂(つ、机が粉々に……ッ!)
勇次郎「…………」ギンッ
成歩堂(次はぼくが粉々にされてしまうのか……!?)
勇次郎「やるじゃねェか、成歩堂」
成歩堂「!」
勇次郎「もろい机だ……御剣、新しい机を用意しろ」
御剣「うム」
御剣「壊れた机の代金については、糸鋸刑事の給与から差し引くとしよう」
真宵「よかったぁ、てっきりなるほどくんが粉々にされちゃうかと思ったよ」
成歩堂「うん……イトノコ刑事の給料が粉々になるだけで済んでよかったよ」
勇次郎「本部……。どうやらキサマ、犯行の瞬間は見ていないらしいな」
勇次郎「ならば、キサマが通報した時のことを証言しろ」
本部「う、うむ……承知した」
73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:08:18.269 ID:6dYr/2SK0
ー 証言開始 ー
~ 守護(まも)らねばならぬ ~
本部「たしかにワシは烈海王の犯行を見ていない」
本部「しかし、あやつの犯行であることは明白だった」
本部「だから……烈を守護(まも)ろうとしたのだ」
本部「烈はまだまだ未熟だからな。このワシよりも」
本部「すぐに捕まれば、すぐに出所できる……と考えたのだ」
真宵「どう? なるほどくん?」
成歩堂「大丈夫だよ、真宵ちゃん」
成歩堂「さっき、本部さんはウソをついていた……」
成歩堂「ウソをつくには必ずなにか理由がある」
成歩堂「ぼくはそこにある≪真実≫をとらえてみせる!」
真宵「やっとエンジンがかかってきたね、なるほどくん!」
77 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:14:36.453 ID:6dYr/2SK0
ー 尋問開始 ー
~ 守護(まも)らねばならぬ ~
本部「たしかにワシは烈海王の犯行を見ていない」
本部「しかし、あやつの犯行であることは明白だった」
本部「だから……烈を守護(まも)ろうとしたのだ」
本部「烈はまだまだ未熟だからな。このワシよりも」
成歩堂『異議あり!』
80 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:19:54.735 ID:6dYr/2SK0
成歩堂「烈さんがあなたより未熟……それはおかしいですね」
本部「なんだと……?」
成歩堂「こちらの資料をご覧ください」
裁判長「これは……なんですかな?」
成歩堂「先に行われた≪最大トーナメント≫という格闘技の大会の成績表です」
成歩堂「それによるとーー」
成歩堂「烈さんがベスト4まで勝ち上がったのに対し」
成歩堂「本部さんは一回戦で負けているのです!」
81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:20:30.511 ID:LoczP0lld
やめたげてよぉ!
82 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:22:31.341 ID:sXXYUjpo0
やめろぉ!
83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:23:40.926 ID:6dYr/2SK0
裁判長「あ、あの……」
成歩堂「なんでしょうか、裁判長」
裁判長「“べすと4”とは、どういう意味ですかな?」
成歩堂(そこからかよ!)
成歩堂「ベスト4とは“準優勝の次にスゴイ”ということです」
裁判長「一回戦負けと……準優勝の次にスゴイ、ですか。ずいぶん差がありますなあ」
成歩堂「そのとおりです」
成歩堂「一回戦負けと準優勝の次にスゴイ、どちらがスゴイかは明白です」
成歩堂「つまり、烈さんがあなたより未熟というのは、明らかにおかしい!」
本部「む、ぐぐぐ……」
『異議あり!』
85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:29:13.541 ID:6dYr/2SK0
成歩堂(今のは……範馬検事じゃない!?)
成歩堂「み、御剣……ッ!?」
御剣「失望したぞ、弁護人……。この程度のことをムジュンとはな」
御剣「トーナメントには組み合わせというものがある」
御剣「実力者が組み合わせに恵まれず、早くに負けるということも珍しくはない」
御剣「一回戦負けと準優勝の次にスゴイ……必ずしも後者がスゴイとはいえぬッ!」
成歩堂「ぐわあああああああっ!(さすがは御剣……!)」
勇次郎「さすがだ御剣……」ニィ~
御剣「恐れ入る」
真宵「範馬検事と御剣検事……すっかりいいコンビになってるね」
真宵「なるほどくんもうかうかしてると、御剣検事の相棒の座をとられちゃうよ!」
成歩堂「別にぼくはアイツとコンビを組んでるわけじゃないけどね」
成歩堂(だけどちょっと悔しい)
86 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:34:16.635 ID:6dYr/2SK0
勇次郎「補足しておくと、本部は武器術に長ける」
勇次郎「素手同士の技量ではかなわぬ死刑囚を、武器を用いて追い詰めたこともある」
勇次郎「闘争の条件次第じゃ、本部が烈に勝てないとは限らねェ」
成歩堂「ぐ……ッ!」
真宵「すごいなぁ……。死刑囚とも戦うんだ、武術家って」
真宵「そのうちなるほどくんも戦うかもね。死刑囚の検事さんと!」
成歩堂「死刑囚の検事、か……」
成歩堂(さすがにそんなの出てくるわけないよ、とは言い切れないんだよな、この業界)
87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:37:15.784 ID:NViaOGwnK
夕神さんwww
88 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/20(木) 00:40:26.190 ID:QIYv+xVF0
支援
ひさしぶりに神スレに出会った
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む