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士郎「風邪を引いた桜と添い寝」

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Part1
1 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:02:41.12 ID:7h0746D7o
士郎「桜ー体温計おいとくから、ちゃんと計るんだぞー」
桜「は、はい…ありがとうございます」ゴホッゴホッ
士郎「あと、濡れタオルはここ、冷えピタはここ、水おいとくからちゃんと定期的に飲むんだぞ…ええと、他には…」
大河「もう、士郎ったら。桜ちゃんがちょっと熱が出たからって心配しすぎよう」
士郎「ばか、何がおこるかわかんないだろ、風邪は万病の元って言うし」
桜「せ、先輩。そんなに気を配ってくれなくても大丈夫ですよ」ゴホッゴホッ
士郎「そんな事言いながら、また咳いてるじゃないか」
大河「士郎ーそろそろ学校いかないと遅れちゃうわよ、桜ちゃんの事心配するのもほどほどにしときなさいよ」
士郎「藤ねえだって桜が心配で職場に少し遅れますって連絡入れてたじゃないか」
大河「むぅ…仕方ないじゃないの…だって心配だもの」
士郎「まぁ、もう少しで遠坂が来るからそれまでの辛抱だな」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:03:29.05 ID:7h0746D7o
ピンポーン
凛「士郎ー来たわよー」
士郎「来たか遠坂」
凛「全く…たかが桜が熱を出した程度で…心配性ね」
士郎「いや、それがどうも、ただの熱じゃないみたいでな」
凛「ん?どういう事?」
士郎「熱を出した状態が一週間も続いているんだ」
凛「一週間?そりゃただ事じゃないわね」
士郎「医者に連れて行っても感染病の類いじゃない感じだし…」
凛「ふうん、要するに、桜の聖杯がらみの事かって思って私を呼んだ訳」
士郎「そういうことだ、だから早く看てやってくれないか」
凛「まあそう急かさないで、そんなに桜の事が心配なの?」
士郎「当然だ、これ以上、桜が苦しむ所なんて見てられるか」
凛「……ふうん」ニヤニヤ
士郎「な、なんだよ、急に」
凛「いいえ?桜は愛されてるなぁって」ニヤニヤ

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:03:57.02 ID:7h0746D7o
士郎「ちゃ、茶化すなよ」
凛「別に茶化してなんかないわよーーーと、そろそろ行かないと間に合わなくなるわよ?」
士郎「あ、ああ、じゃあ遠坂、桜の事頼んだぞ」
士郎「桜、何か合ったらすぐ電話しろよ、遠慮なんか要らないからな?」
桜「あ、あはは…ありがとうございます」
大河「それじゃあいって来まーす」
凛「はーい、いってらっしゃい」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:04:28.41 ID:7h0746D7o
桜「す、すいません姉さん……ロンドンから帰ってきたばっかりなのに呼んでしまって」
凛「いいのよ、気にしないで。こうやって無理矢理でも起きていないと時差ボケで一日中寝ちゃってるから」
桜「あ、ありがとうございます」
凛「まあ、衛宮くんにあそこまで電話で食い下がられたら、眠気なんて吹きどぶわね…凄い剣幕だったわよ?」
桜「先輩は私が熱が出てから凄く心配してくれましたから……」
凛「うんうん、大事にされてるようで、姉として誇らしいわ」
桜「ね、姉さん」

5 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:05:04.14 ID:7h0746D7o
士郎「……」ソワソワ
士郎「……」キョロキョロ
一成「衛宮…何か今日は凄く落ち着きがないが……どうしたんだ?」
士郎「べ、別になんにもないぞ?」
一成「………」
士郎「………」
一成「…………」
士郎「ほ、本当だって」
一成「そ、そうか……ところで衛宮……教科書が逆向きだ」


6 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:05:29.22 ID:7h0746D7o
凛「さて、触診終わりっとーーーうん、全然対した事なくてよかったわ」
桜「本当ですか?良かった……」
凛「この薬をのんで一日寝てたらまあ治るでしょう」
凛「それじゃあ今からお昼ご飯作って来るからーーーーそれ食べたら、後は寝ときなさい」
桜「あ、じゃ、じゃあ私が作ります!」
凛「ダメ、大した事なくても普通の風邪よりは重いんだから……明日になるまでは絶対安静よ?」
桜「そ、そんなぁ」
凛「あたりまえでしょう?全く、しんどい時でも平気で無理するんだから」
桜「で、でも私…先輩の重荷にはなりたくないし…」
凛「衛宮くんがそんな事考える訳ないでしょう?それとも、貴方の恋人はそんな事考える人かしら?」
桜「あ、それは……その…」
凛「………」クスッ
凛「ごめんごめん、言い方が意地悪だったわ」
凛「まあ、作ってくるから少し待ってなさい」
桜「……はい」ケホッケホッ

7 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:06:04.20 ID:7h0746D7o
凛「そういえば、今日はライダーは?」
桜「ライダーなら、今日はバイトです」
桜「いつぐらいに帰ってくるの?」
桜「忙しい時期なので帰ってくるのは遅くなるみたいですね…」
凛「そう…藤村先生は?」
桜「藤村先生も部活の雑務があるので、今日は遅いらしいです」
凛「ふうん」
凛「ってことは、今日は桜、士郎と二人きりで一晩過ごす訳ね?」ニヤニヤ
桜「そうですね」
凛「ふうん…そっかあ…」ニヤニヤ
桜「ね、姉さん?顔が悪いですよ?」
凛「別に何も企んでなんかないわよ」
凛「ほら、出来たわよ」
桜「うわぁ…美味しそう……」
凛「腕によりをかけて作ったわ、やけどしないようにゆっくり食べるのよ?」

8 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:06:31.92 ID:7h0746D7o
士郎「……」ソワソワ
士郎「……」ソワソワ
大河「士郎ーこの問題わかるかしら?」
士郎「……」ソワソワ
大河「士郎ーおーい」
士郎「……」ソワソワ
大河「くぉら!士郎!」
士郎「はいっ!?」
大河「全く…気持ちはわかるけど授業中ぐらいしゃきっとしなさい」
士郎「は、はあ……」

9 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:07:15.38 ID:7h0746D7o
休み時間
士郎「はあ……桜……」
一成「一体今日はどうしたんだ?衛宮」
士郎「ちょっとな…」ボーッ
一成「本格的に上の空だな…」
大河「衛宮くんーいるー?」
士郎「藤村先生……」
大河「さっき調子が悪そうだったから…心配になって」
大河「うわっ凄いしんどそうじゃない」
大河「これはあれね、もう家に帰って休んだ方がいい感じね、うんそれがいいわそうしましょ」
士郎「え、でも俺特に何も」
大河「大丈夫!そんな事もあろうかと早退届は既に出しといたわ!そんじゃね衛宮くん!お大事に!」
士郎「ええー!?」

10 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:08:09.24 ID:7h0746D7o
士郎(そんなわけで教室から追い出されてしまった)
士郎(まあ、正直な所桜の容態が気になってたので、ありがたいっちゃあありがたい)
士郎「しかし、教師のくせにめちゃくちゃだな藤ねえは…」
士郎(まあ、それだけ、桜の事が心配なんだろう)

11 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:08:58.85 ID:7h0746D7o
士郎「さくらーただいまー」
凛「あら、士郎お帰りなさい」
士郎「桜の容態はどうだ?」
凛「今は薬が効いて眠ってるわ」
凛「明日には良くなってるんじゃないかしら」
士郎「そうか、ありがとう遠坂」
凛「礼なんて要らないわよ」
士郎「じゃあお茶でも入れるからのんでいってくれ」
凛「いえ、私はもう帰るわ、士郎は桜と一緒にいてあげなさい」
士郎「そうか、わかった」
凛「後、士郎…」
士郎「ん?」
凛「今晩は桜と二人きりらしいわね?」
士郎「ああ、それが?」
凛「いえ?なんでもないわ。じゃあね士郎」ニヤニヤ

12 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:09:28.01 ID:7h0746D7o
士郎(といいながら、遠坂はやたらニヤニヤしながら帰って行った)
士郎「なんだろう?一体…」
士郎(遠坂にいわれた通り桜の寝室まで来た)
桜「……」スースー
士郎(薬がよく効いてるのか熱にうなされている訳でもなく桜はよく寝ている)
士郎(しかし、その桜の寝顔を見ていると)
士郎(やましい事がある訳でもないのに、その、なんというか、申し訳なく思えて来る)
桜「うぅん……」スースー
士郎(女の子が無防備で目の前で寝ているという事実を、強く認識させられてしまう)
士郎(規則的に聞こえてくる寝息が、桜の部屋の香りが、どことなくそういう気分にさせられてしまう)
士郎「はあ……」
士郎「ライダーの部屋に行って本でも借りるか」

13 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:10:11.56 ID:7h0746D7o
士郎(桜が目覚めたのは7時を少し過ぎた当たりだった)
桜「ん、ぅ…」ムクッ
士郎「おはよう、桜」
桜「あ、先輩……おはようございます」
士郎「熱は……まだ引いていないみたいだな」
士郎(まだ顔は赤みを帯びてるけど、少し調子は良くなったみたいだ)
士郎「待ってろ桜、今晩御飯の用意をするからな」
桜「あ、はい…ありがとうございます」
桜「美味しいです先輩…」
士郎「そうか、良かった」
士郎(桜はご飯を食べれる程度には回復したみたいだ)
士郎(この調子だと、明日には元気になってそうだ)

14 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:10:38.96 ID:7h0746D7o
士郎「それで?結局熱の原因はなんだったんだ?」
桜「その……逆に魔翌力があまりすぎたみたいで、ちょっと暴走してた感じですね」
桜「聖杯戦争の時に魔翌力が足りなくなってた逆の状態みたいな物らしいです」
士郎「そうか、まあなんにせよ、大事がなくて良かったよ」
桜「はい、ごちそうさまでした」
士郎「お粗末様でした。食器は俺が片付けるからそこにおいといてくれ」
桜「ありがとうございます……」

15 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:11:11.76 ID:7h0746D7o
桜「あ、あの先輩」
士郎「ん?どうした?」
桜「その…ちょっと……今日はお願いがあるんですけれども……」
士郎「何だ?」
桜「ええっと…そのぉ…」
桜「い、言っても笑わないで下さいね?」モジモジ
士郎「うん」
桜「せ、先輩ーーー」
士郎(そういって一拍おいた後、桜は俺に向かってはっきりとこう言った)
桜「今晩は私と添い寝してくれませんか?」

16 : ◆xdATigB/bMnM :2017/05/14(日) 20:11:56.86 ID:7h0746D7o
凛「はいもしもし、遠坂ですけど?って衛宮くんじゃない、どうしたの?」
士郎「遠坂……単刀直入に聞こう……桜に何を盛った?」
凛「盛ったって失礼ね、私は薬を処方しただけよ」
士郎「本当か?」
凛「ええ?本当よ?」
士郎「本当に本当に本当か?」
凛「本当に本当に本当よ?まあ、副作用はなくはないけど」
士郎「ちょっと今副作用とか言う物騒な単語が聞こえてきたぞ?」

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