シンジ「宇宙戦隊!!」「「「「「エヴァンゲリオン!!」」」」」
Part1
1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 20:52:10.80 ID:y/Fgb6In0
シンジ「僕の名前は碇シンジ。宇宙特別防衛機構NERVに所属するパイロット。謎のヒーローエヴァンゲリオンのリーダーでもある」
シンジ「僕らの役目は宇宙の平和をブラックゴッド星人率いる宇宙使徒から守ることだ」
シンジ「今日も平和な宇宙の片隅に、宇宙使徒の魔の手が忍び寄る」
マヤ「オメガ座星雲に反応あり!パターン青!宇宙使徒です!」
ミサト「来たわね。宇宙戦隊エヴァンゲリオンの出番よ!」
「「「「「はい!!」」」」」
ミサト「えーでは、リーダーのシンジ君」
アスカ「ちょおおおおおおっと待ったああああああ!!」
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 20:55:35.97 ID:y/Fgb6In0
ミサト「あら?時間がないんだけど、何かしらアスカ」
アスカ「何かしらじゃないわよ!リーダーがこのヘタレってのは一体どういうわけ!?」
ミサト「何か問題があるの?」
アスカ「大アリよ!こんなのがリーダーだったら物語が進まないじゃない!挙句の果てに世界滅びるわよ!?」
アスカ「また旧劇場版の悲劇を繰り返したいの!?」
ミサト「そうは言われてもね。彼、一応主人公だし」
レイ「一応……」
トウジ「一応な」
カヲル「つまりみんな、シンジ君の事が好きということだね」
カヲル「……一応」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 20:59:18.36 ID:mOwht7en0
ワロタ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:00:53.18 ID:y/Fgb6In0
アスカ「そんなのはどおおおおおだっていいのよ!!戦隊もののリーダーと言ったら赤!!つまりレッド!!」
アスカ「このあたしでしょうが!!レッド!!レッド!!レエエエエエッド!!」
ミサト「そうは言ってもね。この段階で企画を変えるのは……」
リツコ「戦隊のリーダーならば主人公でなければならない。鉄則ね」
アスカ「戦隊のリーダーは赤!!これも鉄則ぅ!!」
ミサト「そうねぇ……じゃここは多数決で決めましょうか」
レイ「多数決?」
ミサト「そうよ。チームメイトの信頼を一番勝ち得てる子がリーダー」
日向「なるほどぉ!」
リツコ「妥当な判断ね」
カヲル「好意に値する人間がリーダー……ということだね」
ゲンドウ「ああ、問題ない」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:04:56.67 ID:y/Fgb6In0
アスカ「はーいはーい!じゃあまずあたしからぁ!でーはー!このセカンドレエエエエッドこと惣流……」
マヤ「!これは!オメガ座星雲地点より通信!……ブラックゴッド星人です!!」
ミサト「なんですって!すぐに繋いで!」
ピッ
ブラックゴッド『ワハハハハ!私はブラックゴッド星人!我が配下の宇宙使徒を使って、地球人を皆殺しにしてやる!!』
ミサト「出たわね、ブラッ……」
アスカ「こんちきしょおおおおおお!!あたしが晴れてエヴァンゲリオンのリーダーになるっつー時に何邪魔してくれてんのよおおおおお!!」
アスカ「あたし、ちょっと行ってくるから!!」
ミサト「え?え、ええ……」
レイ「行ってらっしゃい」
トウジ「気いつけてなぁ」
カヲル「健気だね。僕も応援しよう」
アスカ「じゃっ!」ダッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:07:42.60 ID:y/Fgb6In0
ミサト「……」
ミサト「じゃ、じゃあ気を取り直して」
ミサト「……とは言っても、アスカがいないんじゃリーダーを争う必要もないわよねぇ」
ミサト「まとりあえず、ここは暫定リーダーはシンジ君ってことで」
レイ「それが命令なら」
カヲル「好意に値するよ」
トウジ「なあ、ところで」
トウジ「なんでさっきからセンセはひとっことも喋らんのや?」
ミサト「……言われてみればそうね?どうかしたのシンジ君?」
シンジ「あ、いや……」
シンジ「あんまり喋らない方が、僕らしいかと思って……」
トウジ「……」
ミサト「……」
((こりゃ、本当に主人公交代した方がいいんじゃ))
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:10:21.84 ID:y/Fgb6In0
リツコ「渚カヲル君、シンジ君のケアをお願い出来るかしら?」
カヲル「請け合おう」
カヲル「ああ、そんなことは言わないでおくれ、シンジ君」
カヲル「君の声を聞きたい、君の喋っている姿が見たい」
カヲル「多くの人間がそう思っているんだ。少なくとも僕はそうだよ。何故なら君は碇シンジくん、主人公なんだからね」
シンジ「か、カヲル君……。分かったよ、僕、頑張ってみる」
シンジ「じゃ、じゃあ、碇シンジ、行きます!」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!」」」」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:15:36.43 ID:y/Fgb6In0
シンジ「よしみんな、出動しよう!」
トウジ「おう!」
レイ「ええ」
カヲル「もちろんだよ」
シンジ「行くよ!」
プシュー
アスカ「はあ、ただいま!さあ、邪魔者はやっつけてきたわよ、続きを始めましょう!」
ミサト「え?もうやっつけちゃったのアスカ?」
アスカ「もちのろんよ!こーんなヘタレシンジの出るまでもなく、あたしの活躍で宇宙に平和は戻ったわ!」
マヤ「本当です!宇宙使徒の反応、消えています!」
ミサト「なんとまぁ……」
シンジ「僕はダメだ……やっぱりダメなんだ……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:18:05.85 ID:y/Fgb6In0
アスカ「じゃあそーいうわけで、さっきの続きよ!もちろんリーダーにふさわしいのはこの惣流……」
マヤ「通信入っています!」
ミサト「繋いで!」
ピッ
スーパーブラックゴッド『ガハハハハ!私はブラックゴッドではない!ブラックホールよりやってきたスーパーブラックゴッド!我が配下の円盤使徒を使って……』
アスカ「おんどりゃあああああああ!!今すぐ行ってやるから、そこで待ってろおおおお!!」ダッ
ミサト「あら、アスカまた行っちゃったわ」
レイ「行ってらっしゃい」
トウジ「忘れ物すんなよ~」
カヲル「美しさの足りない努力だが、純粋な感情だ」
シンジ「僕はダメだ……やっぱり出しゃばらない方がいいんだ……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:21:49.56 ID:y/Fgb6In0
ミサト「ふーん、これは参ったわね」
リツコ「レイ、ケアをお願い」
レイ「分かりました」
レイ「碇くん、元気を出して」
レイ「私はあなたを信頼してる、リーダーに相応しいと思うわ」
レイ「少なくとも私は、あなたを見てる。だから頑張って」
シンジ「あ、綾波……」
シンジ「……うん、分かったよ。そう言ってもらえると、僕も頑張れそうな気がする」
ミサト「よーし、じゃあちゃっちゃと始めちゃってくれるかな?」
シンジ「分かりました!」
シンジ「みんな、行くよ」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!」」」」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:23:54.34 ID:y/Fgb6In0
プシュー
アスカ「ぜえ、はあ……。や、やっつけて来たわよ!円盤使徒!!」
ミサト「うっそー!?ちょーっち早すぎじゃない!?」
マヤ「本当です!円盤使徒の反応、消失しています!!」
シンジ「僕が頑張ってもやっぱりダメじゃないか……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:26:59.42 ID:y/Fgb6In0
アスカ「さあー!!今度の今度こそ、邪魔は入らないわよ!えーでは、ゴホン」
アスカ「エヴァンゲリオンのリーダーに相応しいのは……」
マヤ「通信繋ぎます!」
ピッ
ウルトラスーパーブラックゴッド『ギャハハハハ!!私はどのブラックゴッドとも違う。宇宙の果てからやってきたウルトラスーパーブラックゴッド!!我が配下の……』
アスカ「こんくそがあああああああ!!その場を一歩でも動いたら承知しないわよおおおお!!!」ダッ
ミサト「行ったか」
シンジ「僕はどうせ役に立たないんだ……僕なんかいない方がいいんだ……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:30:46.45 ID:y/Fgb6In0
ミサト「さーて、どうしたもんか」
リツコ「では司令、お願い出来ますか?」
ゲンドウ「ああ、問題ない」
ゲンドウ「シンジ、エヴァに乗れ」
シンジ「……父さん」
ゲンドウ「そしたら今度……一緒に遊園地に行こう」
シンジ「……父さん!」
シンジ「分かりました。僕はエヴァンゲリオンパイロットリーダー!碇シンジです!!」
シンジ「みんな!」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!!」」」」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:33:40.60 ID:y/Fgb6In0
プシュー
アスカ「やった……倒したわ……。異次元使徒。これで……私がリーダーね!」
ミサト「ちょーっとちょっとー!!本気で言っちゃってるの!?」
マヤ「本当です!!異次元使徒の反応、消えています!」
アスカ「えーでは、大変長らくお待たせ致しました!!エヴァンゲリオンリーダーに相応しいのは……」
ミサト「はいストップ!!」
アスカ「な、なによ」
ミサト「今日で、宇宙戦隊エヴァンゲリオンは解散」
「「「「「!!!」」」」」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:35:32.24 ID:NpBCwDBBO
この勢い好き
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:37:50.51 ID:y/Fgb6In0
トウジ「どういうことや!?今日っていうか、今日しか結成してへんのやけど!?」
アスカ「そうよー!これからあたしがリーダーになるって時にぃ!!」
ミサト「だーってアスカが用意されていた使徒を全部倒しちゃうんだもん」
レイ「予定としては、宇宙の支配者ウルトラスーパーブラックゴッドを倒して、碇親子が絆を取り戻し、番組終了」
カヲル「それを君が全部倒してしまったわけか」
アスカ「なっ!だ、だーってえ!!あたしがリーダーになるのを邪魔してくるんだもん!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:40:39.56 ID:y/Fgb6In0
ミサト「はいはーい!愚痴は後よ!これで晴れて宇宙の平和は取り戻されたんだから、今日はパーっと飲み明かしましょ!!」
日向「自分が飲みたいだけでしょ……」
マヤ「不潔です」
アスカ「ちょーっとー!!あたしのリーダーはどうなんのよぉ!!」
ミサト「だーって、解散になるんだもん」
カヲル「これも一つの結末か」
アスカ「そんなー!!あたしは何のためにあんなに頑張ったの!!むっきいいいいい!!」
シンジ「僕はダメなんだ……僕はダメなんだ……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:43:11.44 ID:y/Fgb6In0
ミサト「はい、っちゅーことで、アスカが使徒をぜーんぶやっつけてしまったので、新しい企画考えまーす」
アスカ「ちぇっ」
トウジ「で、今度は一体何をやるっていうんや」
ケンスケ「ラブコメさ」
トウジ「お、おうわー!ケンスケ、お前いつの間に!!」
ケンスケ「今回の企画、僕は裏方だからね。協力させてもらうよ」
トウジ「そ、そか。それにしてもラブコメやて?」
ケンスケ「そう、古今東西親しまれる甘酸っぱい愛のバラード!青春の一ページ!主人公を取り巻く人間模様!……ってわけだけど」
トウジ「どうせ主人公……こいつなんやろ?」
シンジ「ええ!僕ぅ!?」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:47:03.65 ID:y/Fgb6In0
ミサト「その通りよ、主人公はシンジ君っていうのは決定事項。司令からの要望だから」
ミサト「問題はメインヒロインを誰にするかねぇ」
リツコ「ええ。でも既にそれは解決してるわ。このことについては、実際にテストをして決めます」
ミサト「テスト?」
リツコ「そうよ。主人公とヒロインの関係がピークに達し、ついに主人公がヒロインに告白するシーン。そのクライマックスを実際に演出してみて、一番相応しいと思う人間に決めるわ」
リツコ「というわけで、まずはそうねえ……レイ、お願い出来るかしら?」
レイ「分かりました」
ミサト「えー、でーわー!主人公とヒロインの愛の告白シーン、ハクショーン!!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:49:49.30 ID:y/Fgb6In0
シンジ「……えーと、やあ」
レイ「ええ」
シンジ「いい……天気だね」
レイ「ええ」
シンジ「あの、最近どう?」
レイ「良い感じよ」
シンジ「そっか……」
レイ「ええ」
シンジ「……」
レイ「……」
シンジ「……あの」
レイ「ええ」
シンジ「……」
レイ「……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:55:56.51 ID:y/Fgb6In0
トウジ「なーにやっとんのやー!!はよ決めーい!!」
アスカ「おらー!ひゅーひゅー!!はーやくやっちゃいなさいよー!!」
ケンスケ「碇ー!!後が詰まってるんだー!!」
シンジ「うっ!」
シンジ「あ、あのさ、綾波」
レイ「なに?」
シンジ(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ)
シンジ「あの、す、好きです!綾波のことが!」
レイ「そう、嬉しいわ」
シンジ「うん……」
レイ「そう……」
シンジ「……」
レイ「……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:58:23.21 ID:y/Fgb6In0
ミサト「あっちゃー」
リツコ「人選ミスだったかしら」
ミサト「うーん、番組的には出来ればこういう役所はレイにやって欲しかったんだけど、難しいか」
リツコ「じゃあ次は……」
アスカ「はーいはーい!次あたし!行きます行きまーす!」
リツコ「……。いいわ、アスカお願い」
アスカ「ふっふーん、見てなさいよファースト。あんたってさ、優等生だからこういう時にダメなのよ」
アスカ「このアスカ様こそヒロインに相応しいっていう所、見せてやるわ!」
レイ「期待してるわ」
ミサト「ではではー!!気を取り直して、もう一度!!」
ミサト「アクショーン!!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:03:01.26 ID:y/Fgb6In0
アスカ「あら、ごめんなさい!待たせちゃった?」
シンジ「はあ?待ったって……最初からここにいたじゃない」
アスカ「ちょっと空気読みなさいよ!これは演出よえ・ん・し・ゅ・つ!!」
シンジ「え、演出~?凝りすぎじゃない?」
アスカ「いいから早く、付き合いなさいよホラ!」
アスカ「ごめんなさい!待たせちゃった?」
シンジ「え?あ、いや、待ってないよ!全然!別に来なくても良かったのに!!」
アスカ「あ゛ん゛!?」
シンジ「あぁ、しまった!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:05:31.34 ID:NpBCwDBBO
シンジくんの本音が垣間見えた…
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:09:16.52 ID:y/Fgb6In0
トウジ「なんや、惣流のあのぶりっこ演技は……気色悪ぅ……」
レイ「碇くん、完全にいつものノリを抜けれてないわね」
ケンスケ「碇ー!!後がつっかえてるっつってるだろーー!!」
アスカ「ほら、早くしなきゃ!もう、しょうがないからあんた、さっさと告白しなさいあたしに!」
シンジ「え、ええ!僕がアスカに!?」
アスカ「そうよ、ほら早く!」
シンジ「わ、分かったよ」
シンジ「……アスカの事が好きです。はい、これでいい?」
アスカ「ふっふーん、そう?あたしはねぇ……」
アスカ「い!や!」
シンジ「な!」
アスカ「いやいやいやいや!!あんたとなんてぜーったいいや!!」
シンジ「なんだよ!!お芝居の話じゃないか!!それにそこまで言うことないだろ!!」
アスカ「お芝居だろうとなんだろうと、あんたと付き合うなんてぜーったい無理!!きーもちわるぅぅい!!」
シンジ「ひ、ひどいよ!!大体、そこまで嫌がるならこんな役やらなければいいじゃないか!似合ってもない!!」
アスカ「ぬぁああんですってえええ!!」
シンジ「僕の名前は碇シンジ。宇宙特別防衛機構NERVに所属するパイロット。謎のヒーローエヴァンゲリオンのリーダーでもある」
シンジ「僕らの役目は宇宙の平和をブラックゴッド星人率いる宇宙使徒から守ることだ」
シンジ「今日も平和な宇宙の片隅に、宇宙使徒の魔の手が忍び寄る」
マヤ「オメガ座星雲に反応あり!パターン青!宇宙使徒です!」
ミサト「来たわね。宇宙戦隊エヴァンゲリオンの出番よ!」
「「「「「はい!!」」」」」
ミサト「えーでは、リーダーのシンジ君」
アスカ「ちょおおおおおおっと待ったああああああ!!」
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 20:55:35.97 ID:y/Fgb6In0
ミサト「あら?時間がないんだけど、何かしらアスカ」
アスカ「何かしらじゃないわよ!リーダーがこのヘタレってのは一体どういうわけ!?」
ミサト「何か問題があるの?」
アスカ「大アリよ!こんなのがリーダーだったら物語が進まないじゃない!挙句の果てに世界滅びるわよ!?」
アスカ「また旧劇場版の悲劇を繰り返したいの!?」
ミサト「そうは言われてもね。彼、一応主人公だし」
レイ「一応……」
トウジ「一応な」
カヲル「つまりみんな、シンジ君の事が好きということだね」
カヲル「……一応」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 20:59:18.36 ID:mOwht7en0
ワロタ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:00:53.18 ID:y/Fgb6In0
アスカ「そんなのはどおおおおおだっていいのよ!!戦隊もののリーダーと言ったら赤!!つまりレッド!!」
アスカ「このあたしでしょうが!!レッド!!レッド!!レエエエエエッド!!」
ミサト「そうは言ってもね。この段階で企画を変えるのは……」
リツコ「戦隊のリーダーならば主人公でなければならない。鉄則ね」
アスカ「戦隊のリーダーは赤!!これも鉄則ぅ!!」
ミサト「そうねぇ……じゃここは多数決で決めましょうか」
レイ「多数決?」
ミサト「そうよ。チームメイトの信頼を一番勝ち得てる子がリーダー」
日向「なるほどぉ!」
リツコ「妥当な判断ね」
カヲル「好意に値する人間がリーダー……ということだね」
ゲンドウ「ああ、問題ない」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:04:56.67 ID:y/Fgb6In0
アスカ「はーいはーい!じゃあまずあたしからぁ!でーはー!このセカンドレエエエエッドこと惣流……」
マヤ「!これは!オメガ座星雲地点より通信!……ブラックゴッド星人です!!」
ミサト「なんですって!すぐに繋いで!」
ピッ
ブラックゴッド『ワハハハハ!私はブラックゴッド星人!我が配下の宇宙使徒を使って、地球人を皆殺しにしてやる!!』
ミサト「出たわね、ブラッ……」
アスカ「こんちきしょおおおおおお!!あたしが晴れてエヴァンゲリオンのリーダーになるっつー時に何邪魔してくれてんのよおおおおお!!」
アスカ「あたし、ちょっと行ってくるから!!」
ミサト「え?え、ええ……」
レイ「行ってらっしゃい」
トウジ「気いつけてなぁ」
カヲル「健気だね。僕も応援しよう」
アスカ「じゃっ!」ダッ
ミサト「……」
ミサト「じゃ、じゃあ気を取り直して」
ミサト「……とは言っても、アスカがいないんじゃリーダーを争う必要もないわよねぇ」
ミサト「まとりあえず、ここは暫定リーダーはシンジ君ってことで」
レイ「それが命令なら」
カヲル「好意に値するよ」
トウジ「なあ、ところで」
トウジ「なんでさっきからセンセはひとっことも喋らんのや?」
ミサト「……言われてみればそうね?どうかしたのシンジ君?」
シンジ「あ、いや……」
シンジ「あんまり喋らない方が、僕らしいかと思って……」
トウジ「……」
ミサト「……」
((こりゃ、本当に主人公交代した方がいいんじゃ))
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:10:21.84 ID:y/Fgb6In0
リツコ「渚カヲル君、シンジ君のケアをお願い出来るかしら?」
カヲル「請け合おう」
カヲル「ああ、そんなことは言わないでおくれ、シンジ君」
カヲル「君の声を聞きたい、君の喋っている姿が見たい」
カヲル「多くの人間がそう思っているんだ。少なくとも僕はそうだよ。何故なら君は碇シンジくん、主人公なんだからね」
シンジ「か、カヲル君……。分かったよ、僕、頑張ってみる」
シンジ「じゃ、じゃあ、碇シンジ、行きます!」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!」」」」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:15:36.43 ID:y/Fgb6In0
シンジ「よしみんな、出動しよう!」
トウジ「おう!」
レイ「ええ」
カヲル「もちろんだよ」
シンジ「行くよ!」
プシュー
アスカ「はあ、ただいま!さあ、邪魔者はやっつけてきたわよ、続きを始めましょう!」
ミサト「え?もうやっつけちゃったのアスカ?」
アスカ「もちのろんよ!こーんなヘタレシンジの出るまでもなく、あたしの活躍で宇宙に平和は戻ったわ!」
マヤ「本当です!宇宙使徒の反応、消えています!」
ミサト「なんとまぁ……」
シンジ「僕はダメだ……やっぱりダメなんだ……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:18:05.85 ID:y/Fgb6In0
アスカ「じゃあそーいうわけで、さっきの続きよ!もちろんリーダーにふさわしいのはこの惣流……」
マヤ「通信入っています!」
ミサト「繋いで!」
ピッ
スーパーブラックゴッド『ガハハハハ!私はブラックゴッドではない!ブラックホールよりやってきたスーパーブラックゴッド!我が配下の円盤使徒を使って……』
アスカ「おんどりゃあああああああ!!今すぐ行ってやるから、そこで待ってろおおおお!!」ダッ
ミサト「あら、アスカまた行っちゃったわ」
レイ「行ってらっしゃい」
トウジ「忘れ物すんなよ~」
カヲル「美しさの足りない努力だが、純粋な感情だ」
シンジ「僕はダメだ……やっぱり出しゃばらない方がいいんだ……」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:21:49.56 ID:y/Fgb6In0
ミサト「ふーん、これは参ったわね」
リツコ「レイ、ケアをお願い」
レイ「分かりました」
レイ「碇くん、元気を出して」
レイ「私はあなたを信頼してる、リーダーに相応しいと思うわ」
レイ「少なくとも私は、あなたを見てる。だから頑張って」
シンジ「あ、綾波……」
シンジ「……うん、分かったよ。そう言ってもらえると、僕も頑張れそうな気がする」
ミサト「よーし、じゃあちゃっちゃと始めちゃってくれるかな?」
シンジ「分かりました!」
シンジ「みんな、行くよ」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!」」」」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:23:54.34 ID:y/Fgb6In0
プシュー
アスカ「ぜえ、はあ……。や、やっつけて来たわよ!円盤使徒!!」
ミサト「うっそー!?ちょーっち早すぎじゃない!?」
マヤ「本当です!円盤使徒の反応、消失しています!!」
シンジ「僕が頑張ってもやっぱりダメじゃないか……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:26:59.42 ID:y/Fgb6In0
アスカ「さあー!!今度の今度こそ、邪魔は入らないわよ!えーでは、ゴホン」
アスカ「エヴァンゲリオンのリーダーに相応しいのは……」
マヤ「通信繋ぎます!」
ピッ
ウルトラスーパーブラックゴッド『ギャハハハハ!!私はどのブラックゴッドとも違う。宇宙の果てからやってきたウルトラスーパーブラックゴッド!!我が配下の……』
アスカ「こんくそがあああああああ!!その場を一歩でも動いたら承知しないわよおおおお!!!」ダッ
ミサト「行ったか」
シンジ「僕はどうせ役に立たないんだ……僕なんかいない方がいいんだ……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:30:46.45 ID:y/Fgb6In0
ミサト「さーて、どうしたもんか」
リツコ「では司令、お願い出来ますか?」
ゲンドウ「ああ、問題ない」
ゲンドウ「シンジ、エヴァに乗れ」
シンジ「……父さん」
ゲンドウ「そしたら今度……一緒に遊園地に行こう」
シンジ「……父さん!」
シンジ「分かりました。僕はエヴァンゲリオンパイロットリーダー!碇シンジです!!」
シンジ「みんな!」
シンジ「宇宙戦隊!」
「「「「エヴァンゲリオン!!!」」」」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:33:40.60 ID:y/Fgb6In0
プシュー
アスカ「やった……倒したわ……。異次元使徒。これで……私がリーダーね!」
ミサト「ちょーっとちょっとー!!本気で言っちゃってるの!?」
マヤ「本当です!!異次元使徒の反応、消えています!」
アスカ「えーでは、大変長らくお待たせ致しました!!エヴァンゲリオンリーダーに相応しいのは……」
ミサト「はいストップ!!」
アスカ「な、なによ」
ミサト「今日で、宇宙戦隊エヴァンゲリオンは解散」
「「「「「!!!」」」」」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:35:32.24 ID:NpBCwDBBO
この勢い好き
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:37:50.51 ID:y/Fgb6In0
トウジ「どういうことや!?今日っていうか、今日しか結成してへんのやけど!?」
アスカ「そうよー!これからあたしがリーダーになるって時にぃ!!」
ミサト「だーってアスカが用意されていた使徒を全部倒しちゃうんだもん」
レイ「予定としては、宇宙の支配者ウルトラスーパーブラックゴッドを倒して、碇親子が絆を取り戻し、番組終了」
カヲル「それを君が全部倒してしまったわけか」
アスカ「なっ!だ、だーってえ!!あたしがリーダーになるのを邪魔してくるんだもん!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:40:39.56 ID:y/Fgb6In0
ミサト「はいはーい!愚痴は後よ!これで晴れて宇宙の平和は取り戻されたんだから、今日はパーっと飲み明かしましょ!!」
日向「自分が飲みたいだけでしょ……」
マヤ「不潔です」
アスカ「ちょーっとー!!あたしのリーダーはどうなんのよぉ!!」
ミサト「だーって、解散になるんだもん」
カヲル「これも一つの結末か」
アスカ「そんなー!!あたしは何のためにあんなに頑張ったの!!むっきいいいいい!!」
シンジ「僕はダメなんだ……僕はダメなんだ……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:43:11.44 ID:y/Fgb6In0
ミサト「はい、っちゅーことで、アスカが使徒をぜーんぶやっつけてしまったので、新しい企画考えまーす」
アスカ「ちぇっ」
トウジ「で、今度は一体何をやるっていうんや」
ケンスケ「ラブコメさ」
トウジ「お、おうわー!ケンスケ、お前いつの間に!!」
ケンスケ「今回の企画、僕は裏方だからね。協力させてもらうよ」
トウジ「そ、そか。それにしてもラブコメやて?」
ケンスケ「そう、古今東西親しまれる甘酸っぱい愛のバラード!青春の一ページ!主人公を取り巻く人間模様!……ってわけだけど」
トウジ「どうせ主人公……こいつなんやろ?」
シンジ「ええ!僕ぅ!?」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:47:03.65 ID:y/Fgb6In0
ミサト「その通りよ、主人公はシンジ君っていうのは決定事項。司令からの要望だから」
ミサト「問題はメインヒロインを誰にするかねぇ」
リツコ「ええ。でも既にそれは解決してるわ。このことについては、実際にテストをして決めます」
ミサト「テスト?」
リツコ「そうよ。主人公とヒロインの関係がピークに達し、ついに主人公がヒロインに告白するシーン。そのクライマックスを実際に演出してみて、一番相応しいと思う人間に決めるわ」
リツコ「というわけで、まずはそうねえ……レイ、お願い出来るかしら?」
レイ「分かりました」
ミサト「えー、でーわー!主人公とヒロインの愛の告白シーン、ハクショーン!!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:49:49.30 ID:y/Fgb6In0
シンジ「……えーと、やあ」
レイ「ええ」
シンジ「いい……天気だね」
レイ「ええ」
シンジ「あの、最近どう?」
レイ「良い感じよ」
シンジ「そっか……」
レイ「ええ」
シンジ「……」
レイ「……」
シンジ「……あの」
レイ「ええ」
シンジ「……」
レイ「……」
トウジ「なーにやっとんのやー!!はよ決めーい!!」
アスカ「おらー!ひゅーひゅー!!はーやくやっちゃいなさいよー!!」
ケンスケ「碇ー!!後が詰まってるんだー!!」
シンジ「うっ!」
シンジ「あ、あのさ、綾波」
レイ「なに?」
シンジ(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ)
シンジ「あの、す、好きです!綾波のことが!」
レイ「そう、嬉しいわ」
シンジ「うん……」
レイ「そう……」
シンジ「……」
レイ「……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 21:58:23.21 ID:y/Fgb6In0
ミサト「あっちゃー」
リツコ「人選ミスだったかしら」
ミサト「うーん、番組的には出来ればこういう役所はレイにやって欲しかったんだけど、難しいか」
リツコ「じゃあ次は……」
アスカ「はーいはーい!次あたし!行きます行きまーす!」
リツコ「……。いいわ、アスカお願い」
アスカ「ふっふーん、見てなさいよファースト。あんたってさ、優等生だからこういう時にダメなのよ」
アスカ「このアスカ様こそヒロインに相応しいっていう所、見せてやるわ!」
レイ「期待してるわ」
ミサト「ではではー!!気を取り直して、もう一度!!」
ミサト「アクショーン!!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:03:01.26 ID:y/Fgb6In0
アスカ「あら、ごめんなさい!待たせちゃった?」
シンジ「はあ?待ったって……最初からここにいたじゃない」
アスカ「ちょっと空気読みなさいよ!これは演出よえ・ん・し・ゅ・つ!!」
シンジ「え、演出~?凝りすぎじゃない?」
アスカ「いいから早く、付き合いなさいよホラ!」
アスカ「ごめんなさい!待たせちゃった?」
シンジ「え?あ、いや、待ってないよ!全然!別に来なくても良かったのに!!」
アスカ「あ゛ん゛!?」
シンジ「あぁ、しまった!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:05:31.34 ID:NpBCwDBBO
シンジくんの本音が垣間見えた…
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/18(金) 22:09:16.52 ID:y/Fgb6In0
トウジ「なんや、惣流のあのぶりっこ演技は……気色悪ぅ……」
レイ「碇くん、完全にいつものノリを抜けれてないわね」
ケンスケ「碇ー!!後がつっかえてるっつってるだろーー!!」
アスカ「ほら、早くしなきゃ!もう、しょうがないからあんた、さっさと告白しなさいあたしに!」
シンジ「え、ええ!僕がアスカに!?」
アスカ「そうよ、ほら早く!」
シンジ「わ、分かったよ」
シンジ「……アスカの事が好きです。はい、これでいい?」
アスカ「ふっふーん、そう?あたしはねぇ……」
アスカ「い!や!」
シンジ「な!」
アスカ「いやいやいやいや!!あんたとなんてぜーったいいや!!」
シンジ「なんだよ!!お芝居の話じゃないか!!それにそこまで言うことないだろ!!」
アスカ「お芝居だろうとなんだろうと、あんたと付き合うなんてぜーったい無理!!きーもちわるぅぅい!!」
シンジ「ひ、ひどいよ!!大体、そこまで嫌がるならこんな役やらなければいいじゃないか!似合ってもない!!」
アスカ「ぬぁああんですってえええ!!」
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