コナン「灰原とのクリスマス!」
Part2
20 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:41:41.32 ID:eNdEq7XN0
園子「蘭、ホントにごめんね…まだ新一くんと会えないって決まったわけじゃないのに、ムリヤリ誘っちゃって…」
園子「でもやっぱり一人だけじゃ不安でさ……」
園子「蘭がついて来てくれるとホントに安心だから…」
蘭「もうっ。謝るのはナシって言ったでしょ。」
蘭「それに新一、やっぱり来るのはムリってハッキリ言ってたし。」
園子「本当!?」
蘭「そもそも新一と園子だったら、園子優先に決まってるじゃない!」
園子「ら、らん……」ウルウル
蘭「ど、どしたの園子!?」
園子「あたし蘭に惚れたっ!!」ダキッ
蘭「ちょ、ちょっと」
蘭「……よしよし。京極さんにもこうやってだきつくんだぞ!」ナデナデ
21 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:42:22.63 ID:eNdEq7XN0
コナン(ったく…そういう話ならもっと早く言ってくれよ…)トボトボ
コナン(ムダに灰原とケンカしちまっただけじゃねえか…)
コナン(……いや、ムダとかそういうのじゃねぇな…)
コナン(今回のことは、自分にとって大事な問題だ)
コナン(むしろいいきっかけになったかもしれねえな…)
コナン(灰原が自分にとってどういう存在かを考え直すきっかけに……)
コナン(とりあえず探偵事務所に戻って、じっくり考えよう)
コナン(あれも完成させねえといけねぇしな)
22 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:45:45.56 ID:eNdEq7XN0
地下室
灰原(………)
《オメーは黙ってオレに試作品を渡してくれりゃいいんだよ!》
灰原(……とうとう、言われちゃったわね)
灰原(この言葉が彼の本心であるかは分からない…)
灰原(ムキになって八つ当たりしただけかもしれない……)
灰原(でも、………彼のこの言葉は…)
灰原(今の私にはあまりにも……)
ピンポーン
灰原(!? 誰?工藤くん!?)
23 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:47:46.14 ID:eNdEq7XN0
歩美「哀ちゃーん、いるー!?」
灰原(あの子たち……!)
元太「おじゃまするぞ博士!」
ガチャ
光彦「博士はいないみたいですね。靴もありませんし。」
元太「おーい、サッカーしようぜー!」
歩美「哀ちゃーん、いないのー?」
光彦「おかしいですね。灰原さんだけでもいるはずなんですが」
元太「まだ寝てんじゃねえのか?」
光彦「元太くんとは違います!」
元太「オレだって今起きてるじゃねえかよ」
光彦「それは奇跡です。いつもの元太くんなら、冬休みの今はまだグッスリ寝てることがほとんどでしょう。」
24 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:49:08.61 ID:eNdEq7XN0
歩美「いよいよ明日、クリスマスだね!」
元太「オレはよ、うな重100こくれってサンタさんに頼んだんだぜ!」
光彦「そうですか(無関心)」
ワイワイガヤガヤ
シーン
灰原(…みんなごめんなさい)
灰原(……………)
灰原(私がいなくなったら…あの子たちはどう思うのかしら……)
灰原(工藤くんもいなくなって、3人だけになったら、きっと辛いでしょうね)
灰原(そういう点では、あの子たちにとって私の存在は、少しは大事なものなのかもしれない)
25 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:50:21.75 ID:eNdEq7XN0
灰原(でも…彼にとっては……)
《黙って試作品を渡してくれりゃいいんだよ!》
灰原(!)ドクン
灰原(………スゥ………………ハァー……)
灰原(……バカね私)
灰原(こんなにも自分の存在を認めてもらいたいと思うなんて……)
灰原(私はただ、彼が一日でも早く元の姿に完全に戻るために、存在しているにすぎない…)
灰原(私が居なくなったら、博士やあの子たちは少しは悲しむかもしれないけれど、)
灰原(やっぱりこれが私の運命なのかしら)
灰原(生まれた時から組織に属し、そしてあの毒薬をつくってしまった私の)
灰原(…余計なことは考えないで、研究しなくちゃね)
灰原(…………)
灰原(お母さん、お姉ちゃん、これで…………合ってるよね…………)
26 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:52:01.66 ID:eNdEq7XN0
12月24日 夕方
博士「哀くん、帰ってきたぞーい」
灰原「お帰り博士」カタカタ
博士「いや~哀くんが手伝ってくれたおかげで、発表はすこぶる評判だったわい!」
灰原「そう」カタカタ
博士「……あ…哀くん?」
灰原「何?」カタカタ
博士「き、今日はクリスマスイブじゃし……何もそんな研究ばかりしとらんでも…」
灰原「気にしないで。博士は休んででいいわよ。」カタカタ
博士「う…あ、哀くんは何か欲しい物とかあるかの?何でもいいんじゃぞ!」
灰原「組織のメインコンピュータにある、APTX4869のデータが欲しいわね。」
博士「え!?」
27 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:53:35.15 ID:eNdEq7XN0
灰原「サンタクロースがプレゼントしてくれないかしらね」カタカタ
博士「………」
ピンポーン
博士「ん?どちら様ですかな?」ガチャ
コナン「あ、博士…帰ってたのか」
博士「おう新一君か、どうしたんじゃ?何やら荷物が多いな」
灰原(工藤くん……)
コナン「実はさ、今日からしばらくこっちに泊めてもらおうと思ってさ。」
コナン「蘭が今日から外国へ行くんだ。オレが探偵事務所にいないほうが、おっちゃんも一人ハネをのばせるだろうと思って」
コナン「なぁ、いいだろ博士?」
28 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:55:27.08 ID:eNdEq7XN0
阿笠「ワシは別に構わんが……哀くんは…ってあれ?哀くん!?」
灰原「私もう寝るから。晩ご飯はいらないわ」テクテク
コナン「………」
阿笠「…なあ新一くん、さっきから哀くんの様子がおかしいんじゃが、何か知らんかのぉ?」
コナン「博士が気にすることじゃねえよ………」
阿笠「あっ!やっぱり何かあったんじゃな!」
阿笠「教えてくれなきゃ泊まらせんぞぉ!」
コナン「…………分かったよ。実は………
カクカクシカジカ
34 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:23:20.54 ID:eNdEq7XN0
阿笠「な…なんじゃと~!?」
コナン「博士、声が大きいよ…」
阿笠「君は何てヒドイことを哀くんに……」ワナワナ
コナン「………」
阿笠「哀くんが許すまで、ワシもキミをゆるさんぞぉ!」プイッ
コナン「………」
阿笠「……なぁ新一くん、ワシが帰ってきた時、哀くんは何しとったと思う」
コナン「………寝てたのか?」
阿笠「一人で黙々と薬の研究をしておった」
コナン(えっ!?)
コナン(…………………)
阿笠「哀くんだってまだ、20歳未満の女の子じゃ。そんな子がクリスマスイブに」
阿笠「好きな子や友達と過ごすのではなく、ただ一人でパソコンの前に座り続ける」
阿笠「哀くんにそんな悲しい思いをさせんどくれっ!」
35 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:24:45.74 ID:eNdEq7XN0
阿笠「一刻も早く、仲直りするんじゃぞ。」
コナン「あぁ…」
コナン(……)
36 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:26:19.32 ID:eNdEq7XN0
地下室
灰原「………」カタカタ
灰原(…今何時かしら。もうずいぶん経った気がするわ)カタカタ
prrr prrr
灰原「………」カタカタ
prrr prrr
灰原(……どうして出ないのかしら。もう二人とも寝てしまったの?)
prr
カチャ
灰原『はい、もしもし』
?『hi sherry ♪ 』
37 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:27:34.96 ID:eNdEq7XN0
灰原(!)
灰原『…その声………ベルモット!!」
ベルモット『その通り…… 久しぶりねシェリー、あなたが電話に出てくれてよかったわ』
灰原『………要件は…何?……』
ベルモット『あら、話が早くて助かるわ』
ベルモット『じゃあ早速だけど、実は…』
ベルモット『私にももう時間がないのよね…………』
灰原『……どういうこと?』
ベルモット『言葉通りよ。』
ベルモット『今まであなたと工藤新一があのAPTX4869で幼児化してしまったこと、』
ベルモット『ずっとボスやジン達にはずっと秘密にしておいてあげたけど』
ベルモット『それも、もうタイムリミットだということ…』
灰原『!!』
38 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:28:38.61 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『詳しいことは言えないの……残念……フフ』
ベルモット『さあどうするのシェリー……』
ベルモット『明日にでもジン達が、あなたとあなたのお仲間を殺しに行くわよ』
ベルモット『もちろんあのボウヤも』
灰原『…………』ドクン
灰原『………あなたはそれでいいのかしら』
灰原『理由は分からないけど、あなたが今まで秘密にしてきたことがムダになるのは、あなたにとっても不都合なんじゃないの?』
ベルモット『フフ……』
灰原『わざわざ電話してきたということは、』
灰原『私に何か取り引きをもちかけるつもりなのね。』
39 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:29:42.19 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『物分かりがよくて、助かるわ』
ベルモット『そう。あなたに取り引きをもちかけたいの』
ベルモット『あなたにとって、とても条件のいい取り引きを…』
灰原『……それは興味深いわね』
ベルモット『あなたに…』
ベルモット『今すぐ死んでもらいたいの』
40 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:30:34.84 ID:eNdEq7XN0
灰原『………』
ベルモット『驚かないのね』
灰原『……私一人、米花町とは遠く離れたひと気のないところで、元の姿の状態で自殺すればいいのね』
灰原(ベルモット自身はあの日以来、私を直接殺そうとはしなくなった……)
灰原(きっと……工藤くんと何か…)
ベルモット『本当に物分かりが良くて助かるわね。怖いくらい』
ベルモット『そう。あなたが死んだことを正式に確認すればもう鬼ごっこはお終い。』
ベルモット『私はあなただけ死んでくれればいいのよ。』
ベルモット『ジンはそうじゃないけど……』
灰原(私一人死ぬだけですむなら…………でも……)
41 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:31:38.18 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『あなたが死ぬとあのボウヤは元にもどれなくなる』
灰原(!)
ベルモット『フフ、心配しなくてもいいわ。あなたにとってとてもいい条件だと言ったでしょ……』
灰原『…………………あなたまさか』
ベルモット『あなたが死んだことを私が確認したら、阿笠博士のパソコンにAPTX4869のデータをこっそり送ってあげるわ』
灰原(やっぱり!!)
ベルモット『あの博士もいい腕してるようだし、薬のデータが丸々あれば大丈夫なんじゃない?』
灰原『あなた……自分も危険をおかすような真似していったい』
ベルモット『おしゃべりはここまで。時間がないって言ったでしょ。取り引きは成立。断る理由がある?』
灰原『…………いいえ、最高の取り引きだったわ、まるでサンタクロースからのプレゼントね』
ベルモット『フフ』
42 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:32:34.11 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『死に場所はあなたの好きにさせてあげる、場所が決まったら×××に電話。急いだほうがいいわよ』
プツッ
灰原「…………フゥー」
灰原「やっぱり私に居場所なんてなかったのね……」
灰原(でも、これでいいのよ……)
灰原(これで工藤くんは元の姿に戻ることができる)
灰原(私のせいで外れてしまったレールを)
灰原(私の手で直す………それだけのこと…)
灰原「フフ」
灰原(結局夢でジンがいってた通りね…)
43 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:33:18.18 ID:eNdEq7XN0
灰原(場所はもう決めてある)
灰原(お姉ちゃんが殺された…あの港)
灰原(ここからたいして離れているわけではないけれど、ベルモットがごまかしてくれるはず)
ガチャ
阿笠「zzz」スピー
コナン「zzz」
灰原(さようなら博士)
灰原(さようなら…………工藤くん)
44 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:33:52.49 ID:eNdEq7XN0
♪♪♪
灰原(…メール?…非通知………………)
灰原「えっ」
『悪いわね。タイムオーバーだったわ』
45 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:34:42.38 ID:eNdEq7XN0
カチャリ
灰原「!?」
灰原(玄関のドアが…………誰!?)
キィーー
コツ コツ
灰原「!!!!」
園子「蘭、ホントにごめんね…まだ新一くんと会えないって決まったわけじゃないのに、ムリヤリ誘っちゃって…」
園子「でもやっぱり一人だけじゃ不安でさ……」
園子「蘭がついて来てくれるとホントに安心だから…」
蘭「もうっ。謝るのはナシって言ったでしょ。」
蘭「それに新一、やっぱり来るのはムリってハッキリ言ってたし。」
園子「本当!?」
蘭「そもそも新一と園子だったら、園子優先に決まってるじゃない!」
園子「ら、らん……」ウルウル
蘭「ど、どしたの園子!?」
園子「あたし蘭に惚れたっ!!」ダキッ
蘭「ちょ、ちょっと」
蘭「……よしよし。京極さんにもこうやってだきつくんだぞ!」ナデナデ
21 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:42:22.63 ID:eNdEq7XN0
コナン(ったく…そういう話ならもっと早く言ってくれよ…)トボトボ
コナン(ムダに灰原とケンカしちまっただけじゃねえか…)
コナン(……いや、ムダとかそういうのじゃねぇな…)
コナン(今回のことは、自分にとって大事な問題だ)
コナン(むしろいいきっかけになったかもしれねえな…)
コナン(灰原が自分にとってどういう存在かを考え直すきっかけに……)
コナン(とりあえず探偵事務所に戻って、じっくり考えよう)
コナン(あれも完成させねえといけねぇしな)
22 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:45:45.56 ID:eNdEq7XN0
地下室
灰原(………)
《オメーは黙ってオレに試作品を渡してくれりゃいいんだよ!》
灰原(……とうとう、言われちゃったわね)
灰原(この言葉が彼の本心であるかは分からない…)
灰原(ムキになって八つ当たりしただけかもしれない……)
灰原(でも、………彼のこの言葉は…)
灰原(今の私にはあまりにも……)
ピンポーン
灰原(!? 誰?工藤くん!?)
23 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:47:46.14 ID:eNdEq7XN0
歩美「哀ちゃーん、いるー!?」
灰原(あの子たち……!)
元太「おじゃまするぞ博士!」
ガチャ
光彦「博士はいないみたいですね。靴もありませんし。」
元太「おーい、サッカーしようぜー!」
歩美「哀ちゃーん、いないのー?」
光彦「おかしいですね。灰原さんだけでもいるはずなんですが」
元太「まだ寝てんじゃねえのか?」
光彦「元太くんとは違います!」
元太「オレだって今起きてるじゃねえかよ」
光彦「それは奇跡です。いつもの元太くんなら、冬休みの今はまだグッスリ寝てることがほとんどでしょう。」
24 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:49:08.61 ID:eNdEq7XN0
歩美「いよいよ明日、クリスマスだね!」
元太「オレはよ、うな重100こくれってサンタさんに頼んだんだぜ!」
光彦「そうですか(無関心)」
ワイワイガヤガヤ
シーン
灰原(…みんなごめんなさい)
灰原(……………)
灰原(私がいなくなったら…あの子たちはどう思うのかしら……)
灰原(工藤くんもいなくなって、3人だけになったら、きっと辛いでしょうね)
灰原(そういう点では、あの子たちにとって私の存在は、少しは大事なものなのかもしれない)
灰原(でも…彼にとっては……)
《黙って試作品を渡してくれりゃいいんだよ!》
灰原(!)ドクン
灰原(………スゥ………………ハァー……)
灰原(……バカね私)
灰原(こんなにも自分の存在を認めてもらいたいと思うなんて……)
灰原(私はただ、彼が一日でも早く元の姿に完全に戻るために、存在しているにすぎない…)
灰原(私が居なくなったら、博士やあの子たちは少しは悲しむかもしれないけれど、)
灰原(やっぱりこれが私の運命なのかしら)
灰原(生まれた時から組織に属し、そしてあの毒薬をつくってしまった私の)
灰原(…余計なことは考えないで、研究しなくちゃね)
灰原(…………)
灰原(お母さん、お姉ちゃん、これで…………合ってるよね…………)
26 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:52:01.66 ID:eNdEq7XN0
12月24日 夕方
博士「哀くん、帰ってきたぞーい」
灰原「お帰り博士」カタカタ
博士「いや~哀くんが手伝ってくれたおかげで、発表はすこぶる評判だったわい!」
灰原「そう」カタカタ
博士「……あ…哀くん?」
灰原「何?」カタカタ
博士「き、今日はクリスマスイブじゃし……何もそんな研究ばかりしとらんでも…」
灰原「気にしないで。博士は休んででいいわよ。」カタカタ
博士「う…あ、哀くんは何か欲しい物とかあるかの?何でもいいんじゃぞ!」
灰原「組織のメインコンピュータにある、APTX4869のデータが欲しいわね。」
博士「え!?」
27 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:53:35.15 ID:eNdEq7XN0
灰原「サンタクロースがプレゼントしてくれないかしらね」カタカタ
博士「………」
ピンポーン
博士「ん?どちら様ですかな?」ガチャ
コナン「あ、博士…帰ってたのか」
博士「おう新一君か、どうしたんじゃ?何やら荷物が多いな」
灰原(工藤くん……)
コナン「実はさ、今日からしばらくこっちに泊めてもらおうと思ってさ。」
コナン「蘭が今日から外国へ行くんだ。オレが探偵事務所にいないほうが、おっちゃんも一人ハネをのばせるだろうと思って」
コナン「なぁ、いいだろ博士?」
28 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 15:55:27.08 ID:eNdEq7XN0
阿笠「ワシは別に構わんが……哀くんは…ってあれ?哀くん!?」
灰原「私もう寝るから。晩ご飯はいらないわ」テクテク
コナン「………」
阿笠「…なあ新一くん、さっきから哀くんの様子がおかしいんじゃが、何か知らんかのぉ?」
コナン「博士が気にすることじゃねえよ………」
阿笠「あっ!やっぱり何かあったんじゃな!」
阿笠「教えてくれなきゃ泊まらせんぞぉ!」
コナン「…………分かったよ。実は………
カクカクシカジカ
34 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:23:20.54 ID:eNdEq7XN0
阿笠「な…なんじゃと~!?」
コナン「博士、声が大きいよ…」
阿笠「君は何てヒドイことを哀くんに……」ワナワナ
コナン「………」
阿笠「哀くんが許すまで、ワシもキミをゆるさんぞぉ!」プイッ
コナン「………」
阿笠「……なぁ新一くん、ワシが帰ってきた時、哀くんは何しとったと思う」
コナン「………寝てたのか?」
阿笠「一人で黙々と薬の研究をしておった」
コナン(えっ!?)
コナン(…………………)
阿笠「哀くんだってまだ、20歳未満の女の子じゃ。そんな子がクリスマスイブに」
阿笠「好きな子や友達と過ごすのではなく、ただ一人でパソコンの前に座り続ける」
阿笠「哀くんにそんな悲しい思いをさせんどくれっ!」
35 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:24:45.74 ID:eNdEq7XN0
阿笠「一刻も早く、仲直りするんじゃぞ。」
コナン「あぁ…」
コナン(……)
36 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:26:19.32 ID:eNdEq7XN0
地下室
灰原「………」カタカタ
灰原(…今何時かしら。もうずいぶん経った気がするわ)カタカタ
prrr prrr
灰原「………」カタカタ
prrr prrr
灰原(……どうして出ないのかしら。もう二人とも寝てしまったの?)
prr
カチャ
灰原『はい、もしもし』
?『hi sherry ♪ 』
37 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:27:34.96 ID:eNdEq7XN0
灰原(!)
灰原『…その声………ベルモット!!」
ベルモット『その通り…… 久しぶりねシェリー、あなたが電話に出てくれてよかったわ』
灰原『………要件は…何?……』
ベルモット『あら、話が早くて助かるわ』
ベルモット『じゃあ早速だけど、実は…』
ベルモット『私にももう時間がないのよね…………』
灰原『……どういうこと?』
ベルモット『言葉通りよ。』
ベルモット『今まであなたと工藤新一があのAPTX4869で幼児化してしまったこと、』
ベルモット『ずっとボスやジン達にはずっと秘密にしておいてあげたけど』
ベルモット『それも、もうタイムリミットだということ…』
灰原『!!』
38 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:28:38.61 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『詳しいことは言えないの……残念……フフ』
ベルモット『さあどうするのシェリー……』
ベルモット『明日にでもジン達が、あなたとあなたのお仲間を殺しに行くわよ』
ベルモット『もちろんあのボウヤも』
灰原『…………』ドクン
灰原『………あなたはそれでいいのかしら』
灰原『理由は分からないけど、あなたが今まで秘密にしてきたことがムダになるのは、あなたにとっても不都合なんじゃないの?』
ベルモット『フフ……』
灰原『わざわざ電話してきたということは、』
灰原『私に何か取り引きをもちかけるつもりなのね。』
39 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:29:42.19 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『物分かりがよくて、助かるわ』
ベルモット『そう。あなたに取り引きをもちかけたいの』
ベルモット『あなたにとって、とても条件のいい取り引きを…』
灰原『……それは興味深いわね』
ベルモット『あなたに…』
ベルモット『今すぐ死んでもらいたいの』
40 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:30:34.84 ID:eNdEq7XN0
灰原『………』
ベルモット『驚かないのね』
灰原『……私一人、米花町とは遠く離れたひと気のないところで、元の姿の状態で自殺すればいいのね』
灰原(ベルモット自身はあの日以来、私を直接殺そうとはしなくなった……)
灰原(きっと……工藤くんと何か…)
ベルモット『本当に物分かりが良くて助かるわね。怖いくらい』
ベルモット『そう。あなたが死んだことを正式に確認すればもう鬼ごっこはお終い。』
ベルモット『私はあなただけ死んでくれればいいのよ。』
ベルモット『ジンはそうじゃないけど……』
灰原(私一人死ぬだけですむなら…………でも……)
41 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:31:38.18 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『あなたが死ぬとあのボウヤは元にもどれなくなる』
灰原(!)
ベルモット『フフ、心配しなくてもいいわ。あなたにとってとてもいい条件だと言ったでしょ……』
灰原『…………………あなたまさか』
ベルモット『あなたが死んだことを私が確認したら、阿笠博士のパソコンにAPTX4869のデータをこっそり送ってあげるわ』
灰原(やっぱり!!)
ベルモット『あの博士もいい腕してるようだし、薬のデータが丸々あれば大丈夫なんじゃない?』
灰原『あなた……自分も危険をおかすような真似していったい』
ベルモット『おしゃべりはここまで。時間がないって言ったでしょ。取り引きは成立。断る理由がある?』
灰原『…………いいえ、最高の取り引きだったわ、まるでサンタクロースからのプレゼントね』
ベルモット『フフ』
42 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:32:34.11 ID:eNdEq7XN0
ベルモット『死に場所はあなたの好きにさせてあげる、場所が決まったら×××に電話。急いだほうがいいわよ』
プツッ
灰原「…………フゥー」
灰原「やっぱり私に居場所なんてなかったのね……」
灰原(でも、これでいいのよ……)
灰原(これで工藤くんは元の姿に戻ることができる)
灰原(私のせいで外れてしまったレールを)
灰原(私の手で直す………それだけのこと…)
灰原「フフ」
灰原(結局夢でジンがいってた通りね…)
43 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:33:18.18 ID:eNdEq7XN0
灰原(場所はもう決めてある)
灰原(お姉ちゃんが殺された…あの港)
灰原(ここからたいして離れているわけではないけれど、ベルモットがごまかしてくれるはず)
ガチャ
阿笠「zzz」スピー
コナン「zzz」
灰原(さようなら博士)
灰原(さようなら…………工藤くん)
44 : ◆WGIakejVQA :2013/12/14(土) 16:33:52.49 ID:eNdEq7XN0
♪♪♪
灰原(…メール?…非通知………………)
灰原「えっ」
『悪いわね。タイムオーバーだったわ』
カチャリ
灰原「!?」
灰原(玄関のドアが…………誰!?)
キィーー
コツ コツ
灰原「!!!!」
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