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灰原「今までありがとう、江戸川君」

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Part1
1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:06:59 3QkDZ92Y
コナン(阿笠博士が光彦に対する拉致監禁・性的暴行その他諸々変態行為の容疑で逮捕され)
コナン(芋づる式に黒の組織が壊滅した)
コナン(光彦は行方不明のままだが、俺たちには平和が戻った)
コナン(あとは解毒薬の完成を待ち、俺と灰原が元に戻れば、全てが元通り)
コナン(そう、元通りになるはずだったんだ)

2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:08:17 3QkDZ92Y
コナン(新一声)『え、結婚……!?』
蘭『やーね、違うわよ! 結婚を前提にお付き合いして下さいって、黒澤さんが……』
コナン(新一声)『似たようなもんだろ! だいたい黒澤って誰だよ』
蘭『そっか、新一は知らないわよね。最近臨時の用務員としてうちの高校に来たのよ』
蘭『なんでも前の会社のトップが突然逮捕されて、職を失ったんですって。大変よね』
コナン(新一声)『ふーん、そりゃご愁傷様なこって……で、そんな男と付き合うわけねーよな?』
蘭『園子がね、女子高生っていう特別な時期に、いつまでも帰ってこない男を待っててもしょうがないって』
蘭『私、ずっと聞き流してたんだけど……やっぱりもう限界』
蘭『ごめんね新一。私、若いうちに新しい恋を始めるわ』

3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:09:47 3QkDZ92Y
コナン(新一声)『ちょっ……ちょっと待ってくれ! あと一ヶ月……いや、二週間で帰る!! だから』
蘭『……』
蘭『今までもそうやって期待させて、何回裏切られたと思う?』
コナン(新一声)『……っ』
コナン(新一声)『でも今回は絶対だ!! デカい事件が片付いたから、後処理さえ終われば……』
蘭『で? 戻ってきても、すぐまた新しい事件だーっていなくなっちゃうんでしょ』
コナン(新一声)『そっ……それは』

4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:10:46 3QkDZ92Y
蘭『ふふっ、新一のことなんてぜーんぶお見通しなんだから』
蘭『私ね、そんな新一のことが好きだったし、いくらでも待てるって思ってたの』
蘭『でもそれってお互いにとって良くないんじゃないかって、最近考えるようになったんだ』
コナン(新一声)『蘭……』
コナン(新一声)『で、でもよ、いい年して高校生にプロポーズ紛いなことする男なんて、ロクでも……』
蘭『それだけ私とのことを真剣に考えてくれているのよ、黒澤さんはね』
蘭『実は初めて会ったときからアプローチされていてね、最初はもちろんお断りしてたんだけど』
蘭『私も、彼と……陣さんと真面目に向き合いたいって思ったの』
蘭『彼ね、強面で目つきも口も悪いけど、料理が上手ですごく優しい人なんだ。ちょっぴり抜けてるけどね』
コナン(新一声)『……』

5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:11:49 3QkDZ92Y
蘭『そういうことだから……』
蘭『新一も、もう私のことは気にしないで……事件でも恋愛でも自由にしたらいいよ』
蘭『じゃあね、新一』ピッ
コナン(新一声)『待てよ蘭! おい! らああああああああああああああん!!』
ツーツーツー……
コナン「嘘、だろ……」


6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:12:59 3QkDZ92Y
ー阿笠邸ー
コナン「灰原!!」バーン
灰原「何よ、呼び鈴くらい押しなさいよね」
コナン「解毒薬は!? いつできるんだよ!!」
灰原「試作品は一応できてるけど、安全性の検査がまだ……」
コナン「それでいいから早くくれ!! 早く!!」
灰原「ちょっと落ち着きなさい工藤君! 何かあったわけ?」
コナン「……っ!!」
コナン「実は……」



7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:13:44 3QkDZ92Y


灰原「……」
灰原「ごめんなさい、私のせいだわ」
灰原「もっと早く解毒薬ができていれば、こんなことには……」
コナン「……」
コナン「……」
コナン「いや、オメーのせいじゃねえよ」
コナン「俺が事件を追い続ける限り、こんな姿じゃなくてもきっとアイツを待たせちまう」
コナン「それが無理だって言ってんだから、組織も薬も関係ねえんだよ……」
灰原「……」

8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:14:30 3QkDZ92Y
コナン「いきなり悪かった、オメーの顔見たら少し落ち着いたわ。ありがとな」
灰原「そう……」
灰原「解毒薬の開発は続けるから……協力してよね」
コナン「ああ、わかってる」
灰原(工藤君が蘭さんに振られた……)
灰原(そっか……)

9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:15:28 3QkDZ92Y
ー帰り道ー
コナン(協力する、とは言ったものの……)
コナン(蘭がいねーのに元に戻る意味あんのかな)
コナン(いや、まだ諦めちゃだめだ。もう一度説得して……)
歩美「コナンくーん!」タタタッ
コナン「あれ、歩美ちゃん。こんな時間にどこ行くんだよ?」
歩美「哀ちゃんに借りてた本、今日学校に持っていくの忘れちゃったから、これから返しに行くんだよ」
コナン「おいおい、もう夕方だぞ? 明日じゃダメなのか?」
歩美「んー、哀ちゃんはいいって言ってくれると思うけど……」
歩み「博士がいなくなっちゃって哀ちゃんお家に一人でしょ? だから寂しいんじゃないかなって思って」
歩美「お母さんと一緒にクッキー焼いたから、それも持ってきたんだ!」

10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:16:50 3QkDZ92Y
コナン「そっか、歩美ちゃんは優しいね」
歩美「えっ……そんなことないよ」テレテレ
歩美「哀ちゃんは歩美の大切なお友達だもん! 当たり前だよ!」ニッコリ
歩美「そうだ、コナン君も一緒に行く? その方が哀ちゃん喜ぶと思うし」
コナン「いや、俺も用があって今行ってきたところだから、遠慮しとくよ」
歩美「そっかあ……」

11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:17:59 3QkDZ92Y
歩美「あ、そうだ! だったら」ゴソゴソ
コナン「?」
歩美「はい、コナン君にもクッキーあげるね!」ニコッ
歩美「歩美も手伝ったけど、生地作ったのはお母さんだからちゃんとおいしいよ!」
コナン「ありがとう歩美ちゃん」
歩美「えへへ……じゃあ、明日学校でね!」
歩美(用って何だったんだろう……博士いないのに)
歩美(……やっぱりコナン君、哀ちゃんのこと……)
コナン「……」
コナン「小学生も悪くねえよな……」

12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:18:54 3QkDZ92Y
ー毛利家ー
コナン「あ、あのさ、蘭姉ちゃん」
蘭「なあに? コナン君」
コナン「えっと……新一兄ちゃんと何かあった?」
蘭「! どうして?」
コナン「あ、何か……新一兄ちゃんからすっごい落ち込んだ声で電話があってさ」
蘭「ふふ、そっか、アイツ落ち込んでたんだ」
蘭「そっかそっかー」
コナン「え?」

13 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:20:30 3QkDZ92Y
蘭「コナン君には内緒にしてたけど、私ね、男の人に告白されちゃったんだ」
コナン「へ、へえー、そうだったんだ……蘭姉ちゃんモテモテだね……」
蘭「へへ、これでも結構モテるのよ?」
蘭「それでね、お付き合いしようと思って、そのことを新一に報告したの」
コナン「……」
コナン「それで落ち込んでたんだね……」
コナン「ねえ、新一兄ちゃん本当に死にそうなくらい凹んでたよ」
コナン「僕に免じて考え直してみない……?」
蘭「あら、コナン君は本当に新一のことが大好きなのね」
蘭「でももう決めたの。私は陣ときちんと向き合っていくって」
コナン「でもさ、蘭姉ちゃん、ずっと新一兄ちゃんのこと待ってたじゃない!」
コナン「今だって……新一兄ちゃんが落ち込んでたって聞いて、嬉しかったんでしょ!?」
コナン「本当にもういいの……!?」

14 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:21:41 3QkDZ92Y
蘭「……」
蘭「もちろん、ちゃんと考えたわよ」
蘭「いっぱい悩んだし、いっぱい泣いたわ」
コナン(蘭……)
蘭「それで出した答えがこれなの」
蘭「新一にも、私の気持ちはちゃんと説明したつもりよ」
蘭「……あの恋愛オンチの推理馬鹿がわかってくれたかどうかはわからないけどね」
蘭「だからね、今すぐは無理でも……いつかコナン君にもわかってもらえたら嬉しいな」
コナン「……」
蘭「でもね……新一が私の初恋の人っていうのは、本当だよ」
コナン「……!」
蘭「ふふ、アイツには内緒よ?」

15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:22:47 3QkDZ92Y
次の日
歩美「おはよう、コナン君!」
コナン「ああ、おはよ……」ドンヨリ
歩美「コナン君、どうしたの? 具合悪いの?」
コナン「いや、別に何も……あ、そうだ」
コナン「クッキーありがとな。すっげー美味かったよ」
歩美「ホント!? 良かったあー!!」パァッ
コナン「……!!」ドキッ

16 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:23:32 3QkDZ92Y
元太「おい、何だよクッキーって! 俺も食いてえぞ」
歩美「じゃあ今度元太君にも作ってあげるね!」
元太「よっしゃー! 絶対だぞ! うな重味もな!」
歩美「あははっ、元太君ったら、うな重味のクッキーなんて美味しくないよ」
元太「いーや、ぜってーうめーぞ! 歩美が作ったクッキーならな!」
歩美「もーやだー元太君ったら!」
コナン「ハハハ、相変わらずだなー元太は」

17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:24:36 3QkDZ92Y
放課後
ー阿笠邸ー
コナン「灰原、話がある」
灰原「え、何よ改まって……」ドキッ
コナン「俺、江戸川コナンとして生きていくことに決めたから」
灰原「……気持ちはわかるけど、まだ自暴自棄になるには早いんじゃないかしら」
灰原「解毒薬だってもうすぐ……」
コナン「俺、馬鹿だったよ。俺が縮んでからずっと側にいてくれたのに、その大切さに今まで気付かなかった」
灰原「え、あなた何を……」ドキドキ

18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:25:17 3QkDZ92Y
コナン「俺、歩美が好きなんだ」
灰原「……え?」
コナン「俺の傷ついた心を癒してくれるのは、歩美しかいない」
コナン「これからは歩美と一緒に成長していきたいんだ」
灰原「……そう」
コナン「だから、解毒薬はもういらない」
コナン「今まで頑張ってくれてたのに悪いけどさ」

19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:26:04 3QkDZ92Y
灰原「……」
灰原「全く、自分勝手でどうしようもない探偵さんね」ハァ
灰原「わかったわ。今度こそ逃がさないように頑張りなさいよ」
コナン「ああ、サンキュな! 灰原」
コナン「やっぱオメーと話すと気持ちが落ち着くっつーか、考えがまとまるよ」
灰原「そ、良かったわね」
コナン「じゃあまたな! もう命狙われねーし、オメーもそろそろいい人見つけろよ!」
灰原「……余計なお世話よ」

20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:27:45 3QkDZ92Y
バタン
灰原「……」
ーー明美『薬なんか作ってないで恋人の一人でも作りなさいよ』ーー
灰原「お姉ちゃん、私、失恋しちゃったみたい」
灰原「馬鹿よね……最初から諦めてたのに、あんなことで期待しちゃって……」
灰原「蘭さんには敵わない、だなんて。なんて傲慢だったのかしら、私」
灰原「私みたいな可愛げのない女が、最初から彼の対象外だっただけなのに……」
灰原「……」クスン


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:28:42 3QkDZ92Y
ピンポーン
灰原「……」
灰原(……誰よ、こんな時に……)
灰原(こんな顔で出られるわけないじゃない、居留守よ居留守)
ガチャ
灰原「え、ちょっと何勝手に入っ……」
灰原「ーー!!」ビクッ
灰原「……あ……あなた、どうして」

22 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:29:39 3QkDZ92Y
一週間後
ー学校ー
放課後
コナン(あれから何日か待ってみたんだが)
コナン(歩美ちゃんは一向に告ってくれねえし、腹決めて俺から告白しなきゃダメだな……)
コナン(仕方ねえが、蘭の時と同じ轍を踏むのだけは避けなければ)
コナン「歩美ちゃん、ちょっといいかな」
歩美「あ、歩美もコナン君と二人きりでお話したいことがあるの」
コナン(おっ、キター)
コナン「な、なんだい歩美ちゃん」ドキドキ

23 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:31:02 3QkDZ92Y
歩美「あのね、相談なんだけど……」
歩美「元太君にプレゼントあげたいの。うな重以外で喜んでくれそうなものあるかなあ?」
コナン「へ? 元太に? なんで? 誕生日だっけ?」
歩美「えへへ、あのね、まだ哀ちゃんにしか言ってないんだけど……」モジモジ
歩美「歩美、元太君とお付き合いしてるの」
コナン「」
コナン「マジかよ!? い、いつの間に!?」
歩美「や、やっぱりびっくりするよね、歩美もびっくりしたもん……」
歩美「えっと、三日くらい前かな、元太君に告白されたの」
歩美「光彦君も博士もいなくなっちゃって、歩美すっごく落ち込んでたんだけど」
歩美「元太君からいっぱい、いーっぱい元気もらったの」
歩美「だから、好きだって言ってくれて本当に嬉しかったんだ」
歩美「……やだもう、恥ずかしいなー」
コナン「」

24 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:32:02 3QkDZ92Y
歩美「」モジモジ
歩美「あのね、今だから言うけど、コナン君は歩美の初恋の人なんだよ!」
コナン「えっ」
歩美「きゃー! 言っちゃった!!」カーッ
歩美「今度プレゼント選ぶの手伝ってね!! じゃあ元ちゃん待ってるから、もう行くねっ」タタタタッ
コナン「……」
コナン「何で今になって言うんだよ……」

25 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:33:15 3QkDZ92Y
阿笠邸
コナン「灰原!!」バーン
灰原「何よ、その登場の仕方気に入ったの?」
コナン「オメー知ってたんだろ!! 何で教えてくれなかったんだよ!!」
灰原「……?」
灰原「ああ、吉田さんのことね」
灰原「隠してたわけじゃないのよ、私だって昨日聞いたばかりだもの」
コナン「だったらすぐ教えてくれればよかったじゃねーか……」
灰原「それは悪かったけど、私も他人の恋路に口を挟んでるほどヒマじゃないの」
コナン「はあ? だってもう解毒薬はいらねーって」
ガチャ
??「おや、コナン君。来てたんですか」

26 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/04/16(木) 02:34:43 3QkDZ92Y
コナン「あk……昴さん!? 勝手に入ったら灰原に怒られ」
灰原「おかえりなさい。どうだった?」
沖矢「やはり商店街の小さな本屋には置いていませんね」
灰原「そう。できれば近場で済ませたかったんだけど、仕方ないわね」
沖矢「だから最初から大型書店に行こうって言ったんですよ」
灰原「……車で? あなたと? 二人で?」ジト
沖矢「そんなあからさまに嫌そうな顔されたら、いくら私でも傷つきますよ?」
灰原「あらそう? 喜んでるように見えるけど」
沖矢「やだなあ、人を変態みたいに」
灰原「……」ジロ
沖矢「そうだ、今から書店に行くなら、ついでですし夕飯は外で済ませませんか?」
沖矢「感じの良いイタリアンレストランを見つけたんです」
灰原「……そうね、たまにはいいかしら」

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