さよならした女の子との思い出
Part3俺:「一回だけでいいから!お願い!」
なぎさは何回も拒否したのですが、
最終的に根負けして嫌になったら逃げていい
という条件で承諾。
それを変態に報告。
変態:「さすが、夫婦と呼ばれるだけありますねー(笑)」
俺:「泣かされてぇのかΣ(゚□゚`)」
変態:「嫌です! とりあえず、これでたぶんいけます」
そして、なぎさが教室へ行く日と被せて
そこからどうして行くかを話し合い。
とりあえず、唯一信頼できる俺の元担任のところへ。
俺:「康子ー」
康子:「誰が康子やっ!」
俺:「康子先生でした。 あの、お話があるんですけど」
康子:「あんたがあたしにお話とは珍しい」
俺:「○組にいじめがあるのご存知ですか?」
康子:「え? ごめん、あたしあのクラス担当してないから知らんのんよ」
58 :名無しさんの初恋:2013/09/26(木) 08:03:49.40 ID:PguPwV4k
俺:「あるんですよ、いじめ」
大雑把に内容を説明する。
で、これからの予定を伝える。
俺:「ってことやるんですけど可能ですか?」
康子:「それあたしがやるの?」
俺:「ダメですか?」
康子:「ううん。任せなさい」
先生は笑顔で引き受けてくれた。
この先生だけは本当に熱心に
生徒に働きかけてくれていた。
本当にいい人でした。
60 :名無しさんの初恋:2013/09/26(木) 08:58:17.62 ID:PguPwV4k
康子:「あんたも大変やねぇ」
俺:「俺ですか?」
康子:「好きな子のために頑張るのはいいけどね」
好きな子。
夫婦とかは言われたことあるけど
好きな子と、言われたのは初めてだった。
俺:「やっぱり俺好きなんだと思いますか?」
康子:「違うの?」
俺:「さー、どーでしょ」
たぶん、俺はずっとなぎさのことが
好きだったんだなぁと納得したのはこの時でした。
すいません!
軽く寝てました!
また夜再開します!
レスくれた人本当にありがとうです!
61 :名無しさんの初恋:2013/09/26(木) 10:21:46.03 ID:9FBlwf4E
面白そうだけど口調がイタい
62 :名無しさんの初恋:2013/09/26(木) 21:53:40.38 ID:w5aywxOG
再開マダー?
今日は現れないのかな
64 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 05:35:13.18 ID:TGOBPwZG
すいません!
生活リズムがぐっだぐだなのでこの時間から再開します!
待ってくれてる人がいたことに感動です!
口調がイタいのは俺の人間性です(笑)
なぎさを教室にいかせる日になり
その時は確か、三時間目のお昼休み前の時間。
実際どんな風にいじめられてるのか、
それを知るために授業をサボり
ベランダからなぎさの教室をこっそり覗いていました。
(うちの学校は、ベランダに境がなく全て繋がっているタイプでした。)
授業が始まる少し前になぎさが教室に。
それを見たクラスメイト達は一瞬時が止まったように固まりました。
しかし、すぐに百合香がなぎさに向かって
「あれぇ、なんか来たんだけどー(笑)」
みたいな感じでなぎさにふっかけました。
マジであの女をぶっ殺そう!
と、思いましたが、ここで出て行っては何の意味もないと、我慢。
65 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 05:44:23.41 ID:TGOBPwZG
この時のなぎさの表情は本当に痛々しく、
見ているこっちが辛かったです。
必死に嫌なことに耐え、居心地の悪い場所に
とどまり続けることは本当にキツいことなんだと
心の中でずっと謝り続けました。
やがて授業が始まりました。
最初、見ているうちは特に何事もなかったのですが、開始十分後ぐらいから異変に気付きました。
なぎさが教科書を一ページも開かないのです。
ずっと机の上を凝視し、ほとんど動かない。
ノートも開きませんでした。
その時の担当の先生は国語の教師であり
同時になぎさの担任でもありました。
その先生は、文章を席順で読ませて行くシステムをとっており、なぎさの番に。
先生:「なぎささん、続きお願いします」
指名され、こちらには聞き取れない声で
たぶん、はぃ。と言って教科書を開きました。
窓から見えた教科書は、ページ丸々、黒のマジックで塗りつぶされていました。
66 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 05:56:17.34 ID:TGOBPwZG
斜め後ろに座っている百合香は
ニヤニヤと笑いながらなぎさのことを見ていました。
なぎさ:「読めません、、、」
と言ったようで先生は、
先生:「ちゃんと教科書は持ってきましょうね」
とかわけのわからないことを言っていた。
見れば、教科書を持ってきていることぐらいわかる。
なのに、それを気にする様子もなく次の人へ。
本当に腹が立ちました。
グルになっていたほかの三人も
なぎさのことを見て、笑っていました。
なぎさの泣きそうな表情をみていると
胸が締め付けられて吐きそうでした。
授業の間じゅう、百合香達はなぎさに
消しカスを投げたり、紙くずに暴言を書き
なぎさに回したりしていました。
乱入したい気持ちを必死に抑えて、
最後まで授業を見ていました。
67 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 06:02:05.30 ID:TGOBPwZG
授業が終わった瞬間、
なぎさは立ち上がりすぐに教室を出て行きました。
それを追って、俺はベランダからなぎさのところへ行きました。
なぎさは学校裏の小さな花壇のところへ座り込んでいました。
それを見つけて、俺は近づきました。
なぎさ:「あはは、やっぱりキツイね」
俺:「・・・」
その表情が痛々しすぎて何も言えませんでした。
なぎさ:「私って、そんなに嫌なことしたのかな?」
なぎさ:「私、なんでいじめられてるのかな?」
そう言って、ついに泣き出してしまいました。
なぎさの泣く姿を見たのは幼い頃ぶりのことで
俺はどうしていいかわからず、突っ立っていました。
68 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 06:09:55.11 ID:TGOBPwZG
なぎさ:「つらいよ・・・」
自分がいかに無力か。
なぎさ:「もう嫌だよ・・・」
自分がいかに恵まれているか。
なぎさ:「・・・もう・・・・・・死にたいよ」
だからもう、抱きしめることしかできませんでした。
思いっきり抱きしめて、震えているなぎさを
止めようとすることしかできませんでした。
俺の腕の中で、小さく震えながら嗚咽を漏らす
渚の姿を見て、本当に泣きたくなりました。
俺:「ごめんな。 辛かったよな」
俺:「嫌だったよな」
泣き続けるなぎさは、俺の背中を必死に掴んで
胸に顔をうずめて泣いているのを
必死に隠そうとしていました。
俺:「いままで、辛かったよな」
俺:「耐えてくれてありがとう。 もう大丈夫だから」
俺:「だから、泣かないで」
そっと頭に手を乗せました。
69 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 06:15:45.42 ID:TGOBPwZG
少しだけ震えが止まり、
胸から顔を話して上を向きました。
涙でいっぱい濡れているなぎさの顔は今でもはっきりと覚えています。
なぎさ:「・・・っ!」
すぐに顔が歪み、また泣きそうになりました。
だから、思いっきり引き寄せてキスしました。
唇は涙で濡れていて、少ししょっぱかったです。
なぎさもビックリしたようで、背中に回していた手が
ビクッと硬直しました。
なぎさの唇から自分の唇を離した瞬間。
「いい雰囲気のところすんませーん」
70 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 06:24:15.68 ID:TGOBPwZG
背後一メートル以内に変態が立っていた。
変態:「いやぁ、いいもの見せてもらいました」
のちに聞いた話だと、
俺のいきなりのキスにビックリしたのではなく
上を向いたら背後にいた変態にビックリしたのだそう。なぎさ談。
変態UZEEEEEEEEEEE!!
変態:「俺さん、いちゃつくのは後でいくらでもやってください」
俺:「・・・」
変態:「そんな不機嫌な顔せんで、さっさと終わらしてしまいましょうよー」
俺:「そうですねっ!」
なぎさの頭を軽く撫でてから立ち上がる。
変態:「こっちの準備はできました」
俺:「は? こっち?」
変態:「そうです。 理由もなくなぎさちゃんを動物園の檻の中につっこますわけないですやん」
なにをしていたのか俺はまったく知りませんでした。
変態:「まぁ、いじめがどれだけいけないことがわからせてやりますよ」
ただ純粋に、恐ろしい子だった。
71 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 07:47:30.34 ID:A3PHe909
変態ww
待ってるからぼちぼち書いとくれ
72 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 07:56:06.84 ID:pMOLqUcv
これは良スレ。vipから来た甲斐があったは
73 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 08:05:45.71 ID:TGOBPwZG
かるく寝落ちしてました!
見てくださってありがとつございます!
続けます。
で、変態の組んだ作戦、その一。
変態:「まぁ、とりあえずは校長から行きましょうか」
俺:「えらい軽々しくいいますね」
変態:「まぁ、校長はたぶん知ってると思いますけどね」
スタスタと歩いていく変態についていく。
ちなみになぎさは保健室に送り届けてきた。
俺:「俺のファーストキスを・・・」
変態:「男のファーストキスなんてゴミの価値にもなりませんよー」
俺:「お前、それ俺に対するいじめだからな?」
変態:「なに言ってすか! いじめじゃなく罵倒です」
俺:「よし喧嘩だ」
そんなくだらんやりとりをやってる間に
校長室到着・・・
変態:「失礼しまーす」
74 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 08:16:39.68 ID:TGOBPwZG
校長:「お、変態君じゃないか」
変態:「どもです!」
校長:「私に何か用事ですか?」
変態:「簡単に申しますと、○組のいじめの事です」
この瞬間、校長の顔がハッとした。
変態:「ご存知ですよね?」
ここで、校長ら身を乗り出してきた。
校長:「いじめがあるとは聞いていました。しかし、担任が無いと言い張るのでどうにか動こうとは考えていたのですが」
変態:「本来ならもう少し早く動いていただきたかったですね」
この変態、ずいぶんと上からである。
変態はバックからノートパソコンを取り出すと
その場で立ち上げ、画面を校長の方へ。
75 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 08:24:32.00 ID:TGOBPwZG
校長:「これは?」
変態:「○組の授業風景です。 もちろんなぎささんには出席してもらいました」
そこにはさっきの教室での出来事が写っていた。
画面的に教室の左後ろの上から撮ったものだった。
俺:「まて、いつ仕掛けた?」
変態:「まぁちょろっと入ってちょろっと仕掛けました」
俺:「まったく説明になってないんだが?」
変態:「そんなことはどうでもよろし!」
その間も校長は画面を食い入るように見つめていた。
ただひたすらに、真剣な表情で。
重要な場所をピックアップした動画を見せ
変態はノートパソコンを閉じた。
変態:「以上が○組のいじめの現状です」
校長:「・・・」
変態:「こちらからどうこう言うつもりはありません。あとは校長ご自身にお任せします」
76 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 08:32:24.21 ID:TGOBPwZG
それだけ言うと変態はさっさと校長室を出て行った。
俺は黙ってそれに続く。
変態:「俺さん、思った以上になにもしませんね」
俺:「お前の考えてることを全て話せっ! お前の行動予測とか普通できねぇんだよ!」
変態:「まだ俺さんの出番じゃないですからね。モブキャラでも仕方ないですね」
俺:「いちいち俺を蔑むのやめてくんない?!」
変態:「さて、次行きますよー」
続いて向かったのは、康子先生のところ。
まぁ、この人にはちょっとしたお願いがあったので。
同じように動画を見せてから、軽く現状報告。
変態:「ってな感じなんでお任せしますね」
康子:「・・・ごめんね」
俺と変態は二人で黙って康子先生を見た。
とても悲しそうな顔をしていた。
康子:「こういうのは私たち教師が動かないといけないのに」
俺:「動いてもらいますよ?」
康子:「そうね。今は解決することだけを考えるわ!」
そう言って、ももをパンっと叩いて
こっちを見据えてくる。
77 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 08:44:24.39 ID:TGOBPwZG
俺:「この間、お願いしたこと、よろしくお願いします」
康子:「ええ、任せなさい!」
それだけ伝え終わると職員室をでた。
変態:「さて、作戦その二も終わりましたし、最後の方の大詰めは明日にしますか!」
俺:「そうね」
もう授業が始まる時間だったので
そのままの足で変態は自身の教室に帰って行った。
俺はなぎさが心配だったので保健室へ。
保健室へ行くと先生が「なぎささん?」と
聞いてきたので頷くとカーテンで仕切られた
ベッドを指差した。
「泣きながら寝ちゃったわ」と言って優しく微笑んでいた。
カーテンを開けて中に入ると
なぎさは枕をぎゅっと握って
まだ涙の残る目元で、寝ていた。
時々フルフルと震えていたけど
寒いのか、怖かったのかわからなかった。
なんだかとても愛おしくなって
なぎさの頭をそっと撫で続けた。
何回も何回も撫でていたような気がします。
撫で続けていると、不意にキュッと
さっきまで枕を掴んでいた手で
俺の手を握っていました。
手の位置を変えて、掴みやすいようにしてやると
軽くにぎにぎしてきたので、
こっちもにぎにぎし返してやりました。
少しするとスーッという寝息が聞こえてきた。
いっぱい辛いことに向かって行ったから
ずっと怖かったし、疲れたんだなぁと思い
しばらくの間握り続けていました。
保健室の先生も見て無ぬふりをしてくれ
その時間はなぎさの隣で過ごしました。
こいつだけは、助けてやろうと心から思いました。
すいません、一旦寝ます!
寝て起きたら今日は再開するので
おやつの時間あたりで待っててください!
何日も本当に申し訳ございません!
79 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 10:01:05.91 ID:/SlA2eJK
楽しみにしてるでー
おやすー
80 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 13:08:44.26 ID:4xbQa8Jx
気になるー
81 :名無しさんの初恋:2013/09/27(金) 13:33:04.48 ID:lzDXIfkn
不意に読んでしまった
既にさよならしてるのがちと残念
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