同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
Part4
221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 00:51:48.50 ID:vIdZBssS0
――修羅場74時間経過 7:30 会社作業室
新人女「おはようございますっ」
男「おはようございまーす」
新人女「早いですね。あ、もしかして泊まり、ですか?」
男「うん。あ。ごめんね、むさ苦しくて」
新人女「いえ、あの……すみません」
男「? ああ。違うよ。新人女さんのとは、別件だよ」
新人女「ほんとですか?」
男「うん、ほんとほんと。隠してもしょうがないから言うけれど、
今、たまたま三つの現場が重なっちゃってるんだ。
それでちょっと修羅場になってるの。だから新人女さんとは
関係なく忙しいんだよ」
新人女「それって、あの。池袋のこともですか?」
男「池袋のチーム解散ね」
新人女「はい」
男「そだね。そっちの現場もあるからね」
新人女「……すみません」
222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 00:55:01.46 ID:vIdZBssS0
男「入ったばっかりだもん。関係ないって」
新人女「……」
男「それに、大丈夫だよ。新人女さんは、女性だし。
今のこのキチガイ沙汰には巻き込まないようにするから、
ちゃんと定時で上がってもらえるようにするよ」
新人女「あ、はい……。でも申し訳ないです」
男「いまは、得点をたたき出せるプレイよりも、
自分のゾーン守れるディフェンスから身につけよう。
基本が大事だよ。失点無ければ、B男とかC男とか、
女先輩とか得点あげて、仕事減らしてくれるから」
新人女「はい……」
男「じゃ、今日もお願いします」
新人女「はい」
男「んじゃ、どうしようかな」
新人女「昨日の続きで良いですか?」
男「それいこか」
新人女「はい」
223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 00:59:08.66 ID:vIdZBssS0
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……んっと」
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……32ページ」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……」
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:02:56.66 ID:vIdZBssS0
新人女「あの……」
男「はい。どうしました?」
新人女「1セット、終わりました。見てください」
男「はい、了解」
新人女「……」
男 カタカタカタカタカタ
男「ん。良いみたい。引き続きどうぞ」
新人女「はい……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
新人女「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
新人女「……」
232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:06:10.63 ID:vIdZBssS0
――お昼
新人女「あの、先輩」
男「はい?」
新人女「お昼――ですけど」
男「ああ」
新人女「どうしましょう?」
男「えーっと、そんなに緊張しなくて良いよ?
話しかけても急に怒ったりはしないよ」
新人女「はい。それはそうですけど」
男「?」
新人女「お昼とか、どうされますか?」
男「んーっと(俺はカロリーメイトあっから昼食無しで
いけるけど、これはもう一日くらいは
付き合うべきなんだろうな。マネジとしては)」
男「了解。じゃ、サンドイッチ屋さんいこか。
商店街にあるんだよ。ホットサンドが美味しいよ」
新人女「はい、ありがとうございますっ」
男「いえいえ、とんでもない」
236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:10:45.39 ID:vIdZBssS0
――お昼 サンドイッチ屋
男「どう?」
新人女「綺麗だし、美味しいですね」
男「割とリーズナブルだしねー」
新人女「はい」にこっ
男「食べれないものとか、あるのかな?」
新人女「ピクルスとか、納豆とか……なまことか?」
男「サンドイッチで危険性があるのは、ピクルスくらいかな」
新人女「そうですね。チーズのは美味しいですよ」
男「ここのはどれも美味しいよ。……桜舞ってるね」
新人女「綺麗ですね~」
男「昼間に外に出るのは久しぶりなんで、
景色白くぼやけすぎだ」
新人女「忙しいのですね」
男「ぼちぼち」
新人女「……もぐもぐ」
男(食う速度、遅いな。つか、これが女性の通常速度か?)
新人女「……もぐ」
男「そういえば」
238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:15:05.41 ID:vIdZBssS0
新人女「はい?」
男「マニュアル、読んだみたいだね」
新人女「はいっ」ぱぁっ
男「仕事の速度、すごくあがったよ。午後もあのペースで
行くと良いよ。今の作業は、慣れれば早くなるし」
新人女「はいっ」にこっ
男「……。やっぱり仕事中とか緊張してる?」
新人女「いえ、はい」
男「?」
新人女「その、先輩は、張り詰めた空気ですし。マネージャー
ですし……。その……。仕事、ですし」
男「ああ……、別に怒ってる訳じゃないよ」
新人女「はい……」
男「学生時代バイト経験とかは?」
新人女「あ。それは結構あります」
242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:17:51.53 ID:vIdZBssS0
男「それでも緊張するもの?」
新人女「いろいろ親切にしてもらうことばっかりだった
気がします。わたしも甘えてばかりで……」
男(まぁ、この娘の容姿だとそうもなるのかなぁ)
新人女「……」
男(あれ? ちやほやしろって暗に言われたのか?
馬鹿いうな。ここは泣く子も気絶する地獄の
ブラック企業Aチームだぞ。釘指すかっ)
男「じゃぁ、今度は自分の守備範囲は守れるように
がんばろうね。仕事は出来るようになると楽しいよ」
新人女「はい、よろしくお願いしますっ」ぺこっ
男「あれ?」
新人女「??」
男「いや……。じゃぁ、午後は午前の続きで。」
新人女「はいっ。……あの、ペース、頑張ってあげますので」
245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:20:12.49 ID:U0WGHoROO
そろそろギブだ…
最後の支援
249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:22:18.38 ID:vIdZBssS0
おっし、おいらも書き貯め尽きた-。
書き書き休憩してきますー@40分。
皆様用のママレードサンドはここに置くよっ。
残ってたら続きー。落ちたらそのときは打ち切りー。
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:34:32.66 ID:VNVKVeZ9O
こういうノリのSS好きだわ
支援
270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:35:10.90 ID:VOEGJAEl0
>>268
SSって何?
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:38:17.07 ID:xLfU5Tq5O
>>270
お子様はねんねの時間だぜ?
ss=ショートストーリーな
275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:41:33.01 ID:vIdZBssS0
SS=ショタっ子小学校
292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:00:45.16 ID:vIdZBssS0
――修羅場81時間経過 17:00 会社作業室
男「はい……。40%ってとこです。はい、はい……。
それはスケジュール的に無理です」
男「現状でチーム全体の残業時間が週平均200時間
越えてるんですよ? ……ですから、200越えです。
援軍を5人よこしてなんとかですよ。2チーム分の労働です。
――はい? それは営業の方で処理してください。
これ以上は逆さに振っても無理です」
男「判りました。できあがってる分も届けるついでで。
いえ、30分くらいでつきます。はい、はい。
――お願いします。出来れば営業の担当の方も」
男「伺いますので、よろしくお願いします」
ガチャン
新人女「……」
男「あー」
新人女 ビクッ
男「そう緊張しないで。ごめんね、予定変更になった。
俺はこれからヘッドクォーターに報告と説明に行かなきゃ
ならないから、今日は切り上げよか」
新人女「あ、いえ。その」
男「ん?」
301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:08:29.82 ID:vIdZBssS0
新人女「わたし、定時まで」
男「あぁ。切り上げてOKだよ。一人だと、
判らないこともあるでしょ」
新人女「……あの。やっていきます。あとは、流れ作業ですし。
今忙しいのは判りますから」
男「……」
新人女「……」
男(なんにせよ、メンバーのやる気をそぐのは愚策だよな……)
男「了解。18時だったらこの事務所の人、まだ残ってるはずだから。
挨拶して、タイムカード押してあがれば平気だからね。
ヘッドクォーターは短縮#1だから、何か起きたらそっちに
電話かけて俺を呼び出してね」
新人女「わかりました」
男「では、よろしくお願いします」
新人女「はい」
男「いってきますねー」
新人女「いってらっしゃいませ」
ガチャン
305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:12:19.71 ID:vIdZBssS0
新人女「えっと……。がんばろ」
新人女「ファイル出して、マクロは32bで……」
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……こう、かな」
新人女 カタカタ
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……出来た。もういっこ……」
308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:16:18.89 ID:vIdZBssS0
――修羅場82時間経過 18:00 会社作業室
新人女「時間、だけど……もう一個」
新人女 カタカタ
新人女「……もう一個」
ガチャ
女「やぁ、男くん! 元気に揉んでる? 吸ってる?
ま、ま、まさかそれ以上のことまで!? きゃー」
新人女「えっ? あ」
女「あ」
新人女「……」
女「……」
新人女「お、お疲れ様です」
女「お疲れ様です……って。男くんは?」
新人女「ヘッドクォーターに報告と交渉だとかで。えっと
電話がかかってきて」
女「……そか。了解。どう? こっちの仕事は慣れた?」
新人女「ちょっとだけ、はい」
316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:21:10.78 ID:vIdZBssS0
女「見て良いかな?」
新人女「はい、お願いします」
女 カタカタカタカタカタ
新人女「……早い」
女「?」
新人女「いえ、あの……。どうでしょう?」
女「このファイルを32bで処理してるんだよね?」
新人女「はい」
女「エラーは? 例外処理でよく止まるでしょう?」
新人女「判る分は、指示通りに処理をたいていは、元データの
入力ミスですよね?」
女「だね。住所が抜けてるとか、郵便番号の不一致とか」
新人女「それは、直して。判らない部分は部分は、こっちに。
データ番号控えて、処理待ちにしてます」
女「おけおけ」にこっ
新人女「はい?」
女「出来てるじゃん! さすが!」
新人女「良かった」にこっ
女(さすが男くんだな。……二日でここまで調教するのかぁ。
うちも今度ばかりは見誤ってたよ~。いや、恐れ入るやん)
319:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:26:42.83 ID:vIdZBssS0
新人女「緊張しましたー」
女「そう? バックアップとってあるよ。ファイル壊れても、
ある程度は平気な状態で仕事してるでしょ?」
新人女「いえ……」
女「ん?」
新人女「マネージャーさんが」
女「男が?」
新人女「初日に、すごく冷たい顔で。……怖かったので」
女「えー!? 男が~?」
新人女「いえ。その……私が甘えていたりしたので。仕事も
出来なくて。……足手まといなので当たり前なんですけど」
女「でもそれはねー」
新人女「……」
女「新人だから当たり前やん」
新人女「いえ、でも。今、忙しいそうですし。ちゃんと状況も
説明してくれたし……それに」
女「?」
新人女「ちゃんと数えてくれたので……」
女「数?」
326:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:30:21.36 ID:vIdZBssS0
新人女「一人前にはほど遠いんですけど、数のうちというか
戦力として数えてくれたので……」
女(この修羅場だもの。そりゃ猫の手でも借りたいよなー。
死にかけゾンビでもそこにいれば使いたおさないと)
新人女「結構バイトしてるはずなんですけれど、わたし。
ちゃんと戦力として数えてもらったのは初めてというか。
……仕事できないの、こんなに恥ずかしいとは思わなくて」
女「うん」
新人女「なんか、格好悪さに落ち込んだというか。
今までのバイト先でも、本当は笑われてたのかと思うと……。
それで、本当に落ち込んで。今日はずっとぼろを出さないように
緊張してしまって……」
女「そか」
新人女「……」
女「ん。時間だよ」
新人女「あの、はい」ちらっ
女「ん~。覚悟は判ったけれど、残業は許可できないな。
それを許可できるのはマネジの男くんだけだしね」
328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:33:58.67 ID:vIdZBssS0
新人女「ですよね」
女「今日は、仰山仕事した?」
新人女「え? あ、はい。手がぱんぱんです」
女「じゃラーメン行こう」
新人女「?」
女「ラーメンだよ。食べに行くんだよ、夜ご飯」
新人女「えっと」
女「判んないかなぁ。一杯頑張って仕事をした人間は
美味しいご飯を食べる権利があるんよ。
働かざる者食うべかざるという言葉は、逆に言えば
ちゃんと働いた子は、おなかいっぱい食べて良いって事なんよ」
新人女「は、はい?」
女「新人さんさ。女の子の同僚とご飯食べた経験少ないでしょ?」
新人女「はい……」
女「うちウォリアだからねっ。男くんの弟子を
もてなすのになんの否やがあろうかっ」
333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:38:27.42 ID:vIdZBssS0
女「さ。いくよー」
新人女「はいっ」
女「マニュアルもらった?」
新人女「はい。あれがあって助かりました」
女「あれな」
新人女「?」
女「うちと男くん――マネジでつくったんよ」
新人女「……」
女「そのころ、男もうちもまだ中堅でさ。その時のマネジは
なんかほんとーにどうしようもないヤツでさ。
仕事もしないで、新人いじめばっかりしてさ。
上に無理難題言われてるは判るけどさ。そのいらいらを下とか
新人にぶつけてさ。
それで、人が居着かないでどんどん辞めて行ってさ――」
新人女「……」
女「で、うちらが新人を守ろうって作ったマニュアルなんよ。
だからちょっと古いんだけどね~。そこは勘弁してね」
新人女「いえ。大事なことが大事なこと順に書いてあって
判りやすいです」
女「あははは。普通のマニュアルって、アルファベット順とか
開発者の書きたい順だもんね~」
336:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:42:02.76 ID:vIdZBssS0
―― 19:00 駅前ラーメン「柴犬」
女「ここだっ」
新人女「わー」
女「ごめんねー。汚いし狭いんだけどさ。
ここらじゃね。ここのトンコツラーメンが一番美味いんよ」
新人女「はい」
女「豚骨焦がしネギ~。えーっと。一緒で良い?」
新人女「はい」
女「を、ふたつ」
親父「あいよ」ぼそっ
女「愛想もないけどね」
新人女「ですね」くすっ
女「ずっ……♪ んまー」
新人女「ず、ちゅ……」
女「どう?」
新人女「美味しいですよ?」
女「よし、合格」
新人女「?」
341:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:45:25.78 ID:vIdZBssS0
―― 19:30 駅
女「んじゃ、お疲れ様!」
新人女「はい。……女さんは?」
女「あー。うちは会社にまだ用事残ってる」
新人女「はい」
女「では、また明日! 明日は池袋に出るんで
あえるかどうかは判らないけれど」
新人女「はいっ」
女「今度、一段落したら飲み会やろー!
歓迎会くらいはちゃんとするよ~」
新人女「ありがとうございます」ぱたぱた
女「……」
女「……」
女「男はあの娘と二人っきりなのかぁ……。なんかなぁ」
女「しかしっ! ウォリアはそう言うことを
感じたり思ったりしないのだっ!!」
女「邪魔なファイルはゴミ箱に捨てて消去っと」
349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:50:16.15 ID:vIdZBssS0
みんな次々に落ちてくな。
かくいうおいらも寝ます。テキストが怪しくなってきた。
残ってればちゃんと続き書くよー。支援してくれた人、
ありがとね(´∇`)ママレードサンド、やる。
感想書いてくれたひと、超あんがとね。マーガリンサンドもやる。
あ、あと。よい子のみんなと約束だ!
普通の会社のSEやPGはここまで奴隷じゃないです!!
これはフィクションです。社会は良いところよ?
マジアンシンシテヘイキダヨ。タブン。
ではでは!
360:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:59:06.56 ID:+WnRSQaf0
あぁ、支援は任せろ
寝たい奴寝ていいぞ。>>1以外。
466:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:40:54.74 ID:vIdZBssS0
おはようございます。
みんな、あさごはんくいましたか。俺まだ眠いです。
保守ありがとうございます。
書き貯めないから、書き貯めしてくるお。
469:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:53:19.25 ID:vIdZBssS0
暇つぶしに置いておくお。全く読まなくて良い解説(1)
出向先の会社:
男達が派遣されている先の会社。業務用のアプリ開発や
データベースの作成を受注している。
お茶の水に本社(司令部/ヘッドクォーター)、
神楽坂(男+新人女がいる)と池袋(いまは、女+B+C)に
作業事務所あり。そのほか、クライアントの会社で作業をする
ことも。正直かなりブラック。
統括部、営業部、開発部、データ管理部があるが、働いている
人間の半分以上は派遣社員。社長が二代目(つまり創業者の息子)
で、どんぶり勘定+ワンマン経営。
派遣会社A:
男達が所属している会社。実はそんなにブラックじゃない。
男、女、新人女、B男、C男はここの所属。解散した池袋チーム
も他二名はここの所属だった。派遣先のブラック会社は
派遣の人件費を極端に値切っている。そのため、新人女のような
スキルの怪しい新兵を送ってごまかす対応をせざるを得なかった。
派遣会社B:
本編では全く登場しないが、背景としては結構面白い位置の
派遣会社。池袋チームのマネジはここの人間だった。
実はブラックの開発班(プログラマ)は、ほぼ全員B社の派遣。
PGに強い派遣会社なのだ。逆にデータ入力はあまりに派遣先が
派遣社員に酷い扱いをするので、人件費交渉で高い金額をふっか
けて、スタッフを引き上げた。派遣会社にも実は戦略がある。
この作戦が(男達は知るよしもないが)今回の惨劇の原因の
一つとなってしまった。
471:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:57:04.96 ID:vIdZBssS0
全く読まなくて良い解説(2)
男達の業務内容:
業務用のデータベースを移行する際のデータ処理がメイン。
顧客情報をあるデータベースから別のデータ形式に変換して
再入力している。専門的な開発のスキルは必要ないけれど、
精神的タフネスが要求されるハードな仕事。
変換マクロでさくっとうまくいけば良いけれどデータに欠落が
あったりするとトラブルが発生する。そしてトラブルはほぼ確実
に毎回起きている。一つのクライアントにつきだいたい十日ほど
作業に使っている(規模により様々)
変換作業はチームで動いていて2チーム制だったが池袋チームが
つぶれたので、いまは男達のチームしか動いていない。
以前は変換作業のマネジは正社員がやっていたが、正社員にも
(作業がつらくて)不評だったために、派遣に押しつけている。
そんな事情もあって、男の立場は準正社員的に見られている。
データベースの仕様はクライアントごとに違うために、
一回の受注ごとに最適手順は違う。
そのため、営業部(クライアントから直接話を聞いてるはずで、
仕様に詳しいはず。はずってのも当てにならないけど)や
開発部(実際データベースやアプリをプログラムしている。
本当は変換マクロやツールも開発してくれるはず)と協力して
仕事を進めなくてはならない。
だが実際には、営業部(正社員中心)と開発部(技術畑)の
発言力が強く、データ管理部にしわ寄せをあつめる現状になっている。
475:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 11:20:27.00 ID:5RkigCm0O
そこまで考えて書いてるのか・・・!
かなわんな
マクロが全然使えないデータってどんなんだ?
(´・ω・`)
476:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 11:29:18.84 ID:vIdZBssS0
>>475
そもそも顧客側の持ってるデータが紙媒体で
その入力(入力は在宅バイトが別経由で処理することが多い)に
不備があってぼろぼろだとか。
顧客側のデータベースが支店ごとに全部違う形式だったとか。
データ移行の際だから、顧客情報のチェックをしようとか
クライアントが言い出してダイレクトメールを顧客に出したら
3割くらい戻ってきたor変更があったとか。
いやそれ以前に開発側の作った新しいデータベースがうんこだとか。
データに問題がないのに1024件ごとに勝手にハングアップする
クソマクロを送ってよこしたとか。
この話において、男も女も開発ではないですが
簡単なマクロやツールなら書けます。
とはいえその技術は現場で独学で身につけた物。
サバイバルの産物。ユーザーインターフェースや仕様書という
意味ではダメなレベルです。
「目の前のトラブルを切り抜ける道具を自分で作る」仕事で
PGとしては非常にアンバランスなスキルを持ってるという設定。
もっとも開発班のPGは見栄えは良くても中の構造がうんこな
データベースを組み立てたりするのですが……。
本来は3倍の給料をもらっていてもおかしくない
現場の戦争豚である男と女の話です。
――修羅場74時間経過 7:30 会社作業室
新人女「おはようございますっ」
男「おはようございまーす」
新人女「早いですね。あ、もしかして泊まり、ですか?」
男「うん。あ。ごめんね、むさ苦しくて」
新人女「いえ、あの……すみません」
男「? ああ。違うよ。新人女さんのとは、別件だよ」
新人女「ほんとですか?」
男「うん、ほんとほんと。隠してもしょうがないから言うけれど、
今、たまたま三つの現場が重なっちゃってるんだ。
それでちょっと修羅場になってるの。だから新人女さんとは
関係なく忙しいんだよ」
新人女「それって、あの。池袋のこともですか?」
男「池袋のチーム解散ね」
新人女「はい」
男「そだね。そっちの現場もあるからね」
新人女「……すみません」
222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 00:55:01.46 ID:vIdZBssS0
男「入ったばっかりだもん。関係ないって」
新人女「……」
男「それに、大丈夫だよ。新人女さんは、女性だし。
今のこのキチガイ沙汰には巻き込まないようにするから、
ちゃんと定時で上がってもらえるようにするよ」
新人女「あ、はい……。でも申し訳ないです」
男「いまは、得点をたたき出せるプレイよりも、
自分のゾーン守れるディフェンスから身につけよう。
基本が大事だよ。失点無ければ、B男とかC男とか、
女先輩とか得点あげて、仕事減らしてくれるから」
新人女「はい……」
男「じゃ、今日もお願いします」
新人女「はい」
男「んじゃ、どうしようかな」
新人女「昨日の続きで良いですか?」
男「それいこか」
新人女「はい」
223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 00:59:08.66 ID:vIdZBssS0
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……んっと」
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……32ページ」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
新人女「……」
男「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:02:56.66 ID:vIdZBssS0
新人女「あの……」
男「はい。どうしました?」
新人女「1セット、終わりました。見てください」
男「はい、了解」
新人女「……」
男 カタカタカタカタカタ
男「ん。良いみたい。引き続きどうぞ」
新人女「はい……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
新人女「……」
男 カタカタカタカタカタ
新人女 カタカタ
男「……」
新人女「……」
232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:06:10.63 ID:vIdZBssS0
――お昼
新人女「あの、先輩」
男「はい?」
新人女「お昼――ですけど」
男「ああ」
新人女「どうしましょう?」
男「えーっと、そんなに緊張しなくて良いよ?
話しかけても急に怒ったりはしないよ」
新人女「はい。それはそうですけど」
男「?」
新人女「お昼とか、どうされますか?」
男「んーっと(俺はカロリーメイトあっから昼食無しで
いけるけど、これはもう一日くらいは
付き合うべきなんだろうな。マネジとしては)」
男「了解。じゃ、サンドイッチ屋さんいこか。
商店街にあるんだよ。ホットサンドが美味しいよ」
新人女「はい、ありがとうございますっ」
男「いえいえ、とんでもない」
――お昼 サンドイッチ屋
男「どう?」
新人女「綺麗だし、美味しいですね」
男「割とリーズナブルだしねー」
新人女「はい」にこっ
男「食べれないものとか、あるのかな?」
新人女「ピクルスとか、納豆とか……なまことか?」
男「サンドイッチで危険性があるのは、ピクルスくらいかな」
新人女「そうですね。チーズのは美味しいですよ」
男「ここのはどれも美味しいよ。……桜舞ってるね」
新人女「綺麗ですね~」
男「昼間に外に出るのは久しぶりなんで、
景色白くぼやけすぎだ」
新人女「忙しいのですね」
男「ぼちぼち」
新人女「……もぐもぐ」
男(食う速度、遅いな。つか、これが女性の通常速度か?)
新人女「……もぐ」
男「そういえば」
238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:15:05.41 ID:vIdZBssS0
新人女「はい?」
男「マニュアル、読んだみたいだね」
新人女「はいっ」ぱぁっ
男「仕事の速度、すごくあがったよ。午後もあのペースで
行くと良いよ。今の作業は、慣れれば早くなるし」
新人女「はいっ」にこっ
男「……。やっぱり仕事中とか緊張してる?」
新人女「いえ、はい」
男「?」
新人女「その、先輩は、張り詰めた空気ですし。マネージャー
ですし……。その……。仕事、ですし」
男「ああ……、別に怒ってる訳じゃないよ」
新人女「はい……」
男「学生時代バイト経験とかは?」
新人女「あ。それは結構あります」
242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:17:51.53 ID:vIdZBssS0
男「それでも緊張するもの?」
新人女「いろいろ親切にしてもらうことばっかりだった
気がします。わたしも甘えてばかりで……」
男(まぁ、この娘の容姿だとそうもなるのかなぁ)
新人女「……」
男(あれ? ちやほやしろって暗に言われたのか?
馬鹿いうな。ここは泣く子も気絶する地獄の
ブラック企業Aチームだぞ。釘指すかっ)
男「じゃぁ、今度は自分の守備範囲は守れるように
がんばろうね。仕事は出来るようになると楽しいよ」
新人女「はい、よろしくお願いしますっ」ぺこっ
男「あれ?」
新人女「??」
男「いや……。じゃぁ、午後は午前の続きで。」
新人女「はいっ。……あの、ペース、頑張ってあげますので」
245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:20:12.49 ID:U0WGHoROO
そろそろギブだ…
最後の支援
249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:22:18.38 ID:vIdZBssS0
おっし、おいらも書き貯め尽きた-。
書き書き休憩してきますー@40分。
皆様用のママレードサンドはここに置くよっ。
残ってたら続きー。落ちたらそのときは打ち切りー。
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:34:32.66 ID:VNVKVeZ9O
こういうノリのSS好きだわ
支援
270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:35:10.90 ID:VOEGJAEl0
>>268
SSって何?
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:38:17.07 ID:xLfU5Tq5O
>>270
お子様はねんねの時間だぜ?
ss=ショートストーリーな
275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 01:41:33.01 ID:vIdZBssS0
SS=ショタっ子小学校
292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:00:45.16 ID:vIdZBssS0
――修羅場81時間経過 17:00 会社作業室
男「はい……。40%ってとこです。はい、はい……。
それはスケジュール的に無理です」
男「現状でチーム全体の残業時間が週平均200時間
越えてるんですよ? ……ですから、200越えです。
援軍を5人よこしてなんとかですよ。2チーム分の労働です。
――はい? それは営業の方で処理してください。
これ以上は逆さに振っても無理です」
男「判りました。できあがってる分も届けるついでで。
いえ、30分くらいでつきます。はい、はい。
――お願いします。出来れば営業の担当の方も」
男「伺いますので、よろしくお願いします」
ガチャン
新人女「……」
男「あー」
新人女 ビクッ
男「そう緊張しないで。ごめんね、予定変更になった。
俺はこれからヘッドクォーターに報告と説明に行かなきゃ
ならないから、今日は切り上げよか」
新人女「あ、いえ。その」
男「ん?」
301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:08:29.82 ID:vIdZBssS0
新人女「わたし、定時まで」
男「あぁ。切り上げてOKだよ。一人だと、
判らないこともあるでしょ」
新人女「……あの。やっていきます。あとは、流れ作業ですし。
今忙しいのは判りますから」
男「……」
新人女「……」
男(なんにせよ、メンバーのやる気をそぐのは愚策だよな……)
男「了解。18時だったらこの事務所の人、まだ残ってるはずだから。
挨拶して、タイムカード押してあがれば平気だからね。
ヘッドクォーターは短縮#1だから、何か起きたらそっちに
電話かけて俺を呼び出してね」
新人女「わかりました」
男「では、よろしくお願いします」
新人女「はい」
男「いってきますねー」
新人女「いってらっしゃいませ」
ガチャン
305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:12:19.71 ID:vIdZBssS0
新人女「えっと……。がんばろ」
新人女「ファイル出して、マクロは32bで……」
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……こう、かな」
新人女 カタカタ
新人女「……」
新人女 カタカタ
新人女「……出来た。もういっこ……」
308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:16:18.89 ID:vIdZBssS0
――修羅場82時間経過 18:00 会社作業室
新人女「時間、だけど……もう一個」
新人女 カタカタ
新人女「……もう一個」
ガチャ
女「やぁ、男くん! 元気に揉んでる? 吸ってる?
ま、ま、まさかそれ以上のことまで!? きゃー」
新人女「えっ? あ」
女「あ」
新人女「……」
女「……」
新人女「お、お疲れ様です」
女「お疲れ様です……って。男くんは?」
新人女「ヘッドクォーターに報告と交渉だとかで。えっと
電話がかかってきて」
女「……そか。了解。どう? こっちの仕事は慣れた?」
新人女「ちょっとだけ、はい」
316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:21:10.78 ID:vIdZBssS0
女「見て良いかな?」
新人女「はい、お願いします」
女 カタカタカタカタカタ
新人女「……早い」
女「?」
新人女「いえ、あの……。どうでしょう?」
女「このファイルを32bで処理してるんだよね?」
新人女「はい」
女「エラーは? 例外処理でよく止まるでしょう?」
新人女「判る分は、指示通りに処理をたいていは、元データの
入力ミスですよね?」
女「だね。住所が抜けてるとか、郵便番号の不一致とか」
新人女「それは、直して。判らない部分は部分は、こっちに。
データ番号控えて、処理待ちにしてます」
女「おけおけ」にこっ
新人女「はい?」
女「出来てるじゃん! さすが!」
新人女「良かった」にこっ
女(さすが男くんだな。……二日でここまで調教するのかぁ。
うちも今度ばかりは見誤ってたよ~。いや、恐れ入るやん)
319:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:26:42.83 ID:vIdZBssS0
新人女「緊張しましたー」
女「そう? バックアップとってあるよ。ファイル壊れても、
ある程度は平気な状態で仕事してるでしょ?」
新人女「いえ……」
女「ん?」
新人女「マネージャーさんが」
女「男が?」
新人女「初日に、すごく冷たい顔で。……怖かったので」
女「えー!? 男が~?」
新人女「いえ。その……私が甘えていたりしたので。仕事も
出来なくて。……足手まといなので当たり前なんですけど」
女「でもそれはねー」
新人女「……」
女「新人だから当たり前やん」
新人女「いえ、でも。今、忙しいそうですし。ちゃんと状況も
説明してくれたし……それに」
女「?」
新人女「ちゃんと数えてくれたので……」
女「数?」
新人女「一人前にはほど遠いんですけど、数のうちというか
戦力として数えてくれたので……」
女(この修羅場だもの。そりゃ猫の手でも借りたいよなー。
死にかけゾンビでもそこにいれば使いたおさないと)
新人女「結構バイトしてるはずなんですけれど、わたし。
ちゃんと戦力として数えてもらったのは初めてというか。
……仕事できないの、こんなに恥ずかしいとは思わなくて」
女「うん」
新人女「なんか、格好悪さに落ち込んだというか。
今までのバイト先でも、本当は笑われてたのかと思うと……。
それで、本当に落ち込んで。今日はずっとぼろを出さないように
緊張してしまって……」
女「そか」
新人女「……」
女「ん。時間だよ」
新人女「あの、はい」ちらっ
女「ん~。覚悟は判ったけれど、残業は許可できないな。
それを許可できるのはマネジの男くんだけだしね」
328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:33:58.67 ID:vIdZBssS0
新人女「ですよね」
女「今日は、仰山仕事した?」
新人女「え? あ、はい。手がぱんぱんです」
女「じゃラーメン行こう」
新人女「?」
女「ラーメンだよ。食べに行くんだよ、夜ご飯」
新人女「えっと」
女「判んないかなぁ。一杯頑張って仕事をした人間は
美味しいご飯を食べる権利があるんよ。
働かざる者食うべかざるという言葉は、逆に言えば
ちゃんと働いた子は、おなかいっぱい食べて良いって事なんよ」
新人女「は、はい?」
女「新人さんさ。女の子の同僚とご飯食べた経験少ないでしょ?」
新人女「はい……」
女「うちウォリアだからねっ。男くんの弟子を
もてなすのになんの否やがあろうかっ」
333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:38:27.42 ID:vIdZBssS0
女「さ。いくよー」
新人女「はいっ」
女「マニュアルもらった?」
新人女「はい。あれがあって助かりました」
女「あれな」
新人女「?」
女「うちと男くん――マネジでつくったんよ」
新人女「……」
女「そのころ、男もうちもまだ中堅でさ。その時のマネジは
なんかほんとーにどうしようもないヤツでさ。
仕事もしないで、新人いじめばっかりしてさ。
上に無理難題言われてるは判るけどさ。そのいらいらを下とか
新人にぶつけてさ。
それで、人が居着かないでどんどん辞めて行ってさ――」
新人女「……」
女「で、うちらが新人を守ろうって作ったマニュアルなんよ。
だからちょっと古いんだけどね~。そこは勘弁してね」
新人女「いえ。大事なことが大事なこと順に書いてあって
判りやすいです」
女「あははは。普通のマニュアルって、アルファベット順とか
開発者の書きたい順だもんね~」
336:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:42:02.76 ID:vIdZBssS0
―― 19:00 駅前ラーメン「柴犬」
女「ここだっ」
新人女「わー」
女「ごめんねー。汚いし狭いんだけどさ。
ここらじゃね。ここのトンコツラーメンが一番美味いんよ」
新人女「はい」
女「豚骨焦がしネギ~。えーっと。一緒で良い?」
新人女「はい」
女「を、ふたつ」
親父「あいよ」ぼそっ
女「愛想もないけどね」
新人女「ですね」くすっ
女「ずっ……♪ んまー」
新人女「ず、ちゅ……」
女「どう?」
新人女「美味しいですよ?」
女「よし、合格」
新人女「?」
341:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:45:25.78 ID:vIdZBssS0
―― 19:30 駅
女「んじゃ、お疲れ様!」
新人女「はい。……女さんは?」
女「あー。うちは会社にまだ用事残ってる」
新人女「はい」
女「では、また明日! 明日は池袋に出るんで
あえるかどうかは判らないけれど」
新人女「はいっ」
女「今度、一段落したら飲み会やろー!
歓迎会くらいはちゃんとするよ~」
新人女「ありがとうございます」ぱたぱた
女「……」
女「……」
女「男はあの娘と二人っきりなのかぁ……。なんかなぁ」
女「しかしっ! ウォリアはそう言うことを
感じたり思ったりしないのだっ!!」
女「邪魔なファイルはゴミ箱に捨てて消去っと」
349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:50:16.15 ID:vIdZBssS0
みんな次々に落ちてくな。
かくいうおいらも寝ます。テキストが怪しくなってきた。
残ってればちゃんと続き書くよー。支援してくれた人、
ありがとね(´∇`)ママレードサンド、やる。
感想書いてくれたひと、超あんがとね。マーガリンサンドもやる。
あ、あと。よい子のみんなと約束だ!
普通の会社のSEやPGはここまで奴隷じゃないです!!
これはフィクションです。社会は良いところよ?
マジアンシンシテヘイキダヨ。タブン。
ではでは!
360:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 02:59:06.56 ID:+WnRSQaf0
あぁ、支援は任せろ
寝たい奴寝ていいぞ。>>1以外。
466:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:40:54.74 ID:vIdZBssS0
おはようございます。
みんな、あさごはんくいましたか。俺まだ眠いです。
保守ありがとうございます。
書き貯めないから、書き貯めしてくるお。
469:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:53:19.25 ID:vIdZBssS0
暇つぶしに置いておくお。全く読まなくて良い解説(1)
出向先の会社:
男達が派遣されている先の会社。業務用のアプリ開発や
データベースの作成を受注している。
お茶の水に本社(司令部/ヘッドクォーター)、
神楽坂(男+新人女がいる)と池袋(いまは、女+B+C)に
作業事務所あり。そのほか、クライアントの会社で作業をする
ことも。正直かなりブラック。
統括部、営業部、開発部、データ管理部があるが、働いている
人間の半分以上は派遣社員。社長が二代目(つまり創業者の息子)
で、どんぶり勘定+ワンマン経営。
派遣会社A:
男達が所属している会社。実はそんなにブラックじゃない。
男、女、新人女、B男、C男はここの所属。解散した池袋チーム
も他二名はここの所属だった。派遣先のブラック会社は
派遣の人件費を極端に値切っている。そのため、新人女のような
スキルの怪しい新兵を送ってごまかす対応をせざるを得なかった。
派遣会社B:
本編では全く登場しないが、背景としては結構面白い位置の
派遣会社。池袋チームのマネジはここの人間だった。
実はブラックの開発班(プログラマ)は、ほぼ全員B社の派遣。
PGに強い派遣会社なのだ。逆にデータ入力はあまりに派遣先が
派遣社員に酷い扱いをするので、人件費交渉で高い金額をふっか
けて、スタッフを引き上げた。派遣会社にも実は戦略がある。
この作戦が(男達は知るよしもないが)今回の惨劇の原因の
一つとなってしまった。
471:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 10:57:04.96 ID:vIdZBssS0
全く読まなくて良い解説(2)
男達の業務内容:
業務用のデータベースを移行する際のデータ処理がメイン。
顧客情報をあるデータベースから別のデータ形式に変換して
再入力している。専門的な開発のスキルは必要ないけれど、
精神的タフネスが要求されるハードな仕事。
変換マクロでさくっとうまくいけば良いけれどデータに欠落が
あったりするとトラブルが発生する。そしてトラブルはほぼ確実
に毎回起きている。一つのクライアントにつきだいたい十日ほど
作業に使っている(規模により様々)
変換作業はチームで動いていて2チーム制だったが池袋チームが
つぶれたので、いまは男達のチームしか動いていない。
以前は変換作業のマネジは正社員がやっていたが、正社員にも
(作業がつらくて)不評だったために、派遣に押しつけている。
そんな事情もあって、男の立場は準正社員的に見られている。
データベースの仕様はクライアントごとに違うために、
一回の受注ごとに最適手順は違う。
そのため、営業部(クライアントから直接話を聞いてるはずで、
仕様に詳しいはず。はずってのも当てにならないけど)や
開発部(実際データベースやアプリをプログラムしている。
本当は変換マクロやツールも開発してくれるはず)と協力して
仕事を進めなくてはならない。
だが実際には、営業部(正社員中心)と開発部(技術畑)の
発言力が強く、データ管理部にしわ寄せをあつめる現状になっている。
475:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 11:20:27.00 ID:5RkigCm0O
そこまで考えて書いてるのか・・・!
かなわんな
マクロが全然使えないデータってどんなんだ?
(´・ω・`)
476:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2009/04/08(水) 11:29:18.84 ID:vIdZBssS0
>>475
そもそも顧客側の持ってるデータが紙媒体で
その入力(入力は在宅バイトが別経由で処理することが多い)に
不備があってぼろぼろだとか。
顧客側のデータベースが支店ごとに全部違う形式だったとか。
データ移行の際だから、顧客情報のチェックをしようとか
クライアントが言い出してダイレクトメールを顧客に出したら
3割くらい戻ってきたor変更があったとか。
いやそれ以前に開発側の作った新しいデータベースがうんこだとか。
データに問題がないのに1024件ごとに勝手にハングアップする
クソマクロを送ってよこしたとか。
この話において、男も女も開発ではないですが
簡単なマクロやツールなら書けます。
とはいえその技術は現場で独学で身につけた物。
サバイバルの産物。ユーザーインターフェースや仕様書という
意味ではダメなレベルです。
「目の前のトラブルを切り抜ける道具を自分で作る」仕事で
PGとしては非常にアンバランスなスキルを持ってるという設定。
もっとも開発班のPGは見栄えは良くても中の構造がうんこな
データベースを組み立てたりするのですが……。
本来は3倍の給料をもらっていてもおかしくない
現場の戦争豚である男と女の話です。
続きの記事 同僚女「やっぱり二人っきりになっちゃったね」
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