エレン「ユミルと結婚する」ユミル「エレンを殺す」
Part2
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 20:56:29 ID:DuBU8KjM
エレン「婚約指輪に代わるものを探してるんだが」
ユミル「エレンを強制的に無力化する方法を探してるんだが」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
アニ「……」
エレン「なあアニ。女性にとって婚約指輪の代わりになりそうなものって」
ユミル「なあアニ。エレンを殺さずに黙らせる方法って」
エレユミ「どんなのがある?」
アニ「……その前になんでその問いを私に投げかけるのか、聞いてもいい?」
エレン「ああそっか」
ユミル「つまりだな……」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:02:58 ID:DuBU8KjM
アニ「……また下らない話だね。私には何の関係もない」
エレン「下らないとか言うなよ。オレは真剣なんだぞ。頼む」
ユミル「私も真剣に困ってるんだ。それにお前がこの疑問に答えるのに最適だと判断したから聞きに来たんだぞ」
アニ「……はあ、じゃあ順番ね。まずはユミルから」
ユミル「ああ」
エレン「また後回しか」
アニ「それで、無力化させる方法か……確かにいくつかある。一撃で気絶させる技、とか」
ユミル「お、本当かよ」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:12:51 ID:DuBU8KjM
アニ「まあね。上手く扱うためにはそれなりの練習が必要だけど、あんた身体能力自体は高そうだし、いけるかな」
アニ「対人格闘の訓練ではいつも怠けてるけど私から見れば丸分かり。お相手のクリスタは全力のようだけど」
ユミル「よく見てやがるな、お前……それで、その技を私に教えてくれるのか?」
アニ「面倒だしできればやりたくないけど……それに、あんたが技を習得したとして、まだ問題が残ってる」
ユミル「あ? その技でエレンをぶちのめせば済む話だろ?」
アニ「あいつが気絶させられたとして、その程度で諦めると思う?」
ユミル「……」
アニ「今までに何度拒否しても諦めなかったんでしょ、あいつ。多少の痛みくらいでそれが変わるとは思えない」
アニ「もう少し、やり方を変えてみたら?」
ユミル「……と言うと?」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:22:52 ID:DuBU8KjM
アニ「殺すとか無力化するとかさ、無理矢理引き離そうとしてもあいつは諦めないと思う」
アニ「だからそんな物騒なやり方じゃなく、もっと平和的にやった方があいつも納得するんじゃない?」
ユミル「……へえー」
アニ「……なに?」
ユミル「いんや、本当によく見てるなと思ってさ、誰かさんのこと」
アニ「なにが言いたいわけ?」
ユミル「べつにー……お前の意見はなかなか良かったなと思っただけだ。だからその平和的に解決する方法を」
アニ「悪いけどそれは別の奴に聞いて。次はエレンの番」
ユミル「おいおい……ま、礼は言っとく」
アニ「そりゃどうも」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:29:56 ID:DuBU8KjM
アニ「エレン。婚約指輪の代わりのことだけど」
エレン「お、ようやくか……それで、アニは婚約指輪の代わりには何がいいと思う?」
アニ「その前に確認したいことがある」
エレン「なんだ?」
アニ「あんたはさ、ユミルと付き合ってるの?」
エレン「え?」
アニ「さっきの説明だと、ユミルを好きになってすぐ求婚を始めたみたいだけど、それならあんたたちは付き合ってないんじゃないかって」
エレン「……ああ、そうだな。その通りだ」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:31:20 ID:DuBU8KjM
アニ「やっぱりか……呆れた。求婚や婚約指輪の前にもっとやることがあるでしょ」
アニ「そんなんじゃユミルに相手されなくて当然。好きな人ができたからって舞い上がってないでちゃんと段階を踏みな」
エレン「それ、ミカサにも言われた」
アニ「ったく……」
エレン「婚約指輪はまだ先の話なのか……じゃあその段階ってのは具体的に何のことなんだ?」
アニ「少しは自分で考えたら? さっき付き合ってるのかって聞いたでしょ」
アニ「付き合ってもいないのに結婚しようだなんてバカがすること。あんたのことだエレン」
エレン「お、おう。そうだよな……じゃあユミルと付き合えるように頑張るよ。ありがとなアニ」
アニ「もうこんな厄介事持ち込まないでよね」
???「……」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:35:53 ID:DuBU8KjM
エレン「ユミルと付き合いたいんだが」
ユミル「エレンを平和的にどうにかしたいんだが」
エレン「サシャ」
ユミル「コニー」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
サシャ「もぐもぐむしゃむしゃばくばく」
コニー「汚ねぇな! もっと落ち着いて食え!」
エレユミ「……おい」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:41:41 ID:DuBU8KjM
サシャ「んぐっ……そうはいきません。早く食べないと料理がなくなってしまいます」
コニー「料理をなくしてるのはお前だよ」
エレユミ「……聞けよ!」
サシャ「ん? ユミルにエレン?」
コニー「なんだお前ら、いたのか」
ユミル「さっきからいたっての。全く聞いてねぇんだからお前は」
エレン「もう面倒くさいからこっちから説明するぞ」
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:48:12 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……どうすればいいと思う?」
サシャ「はあ……ユミルと付き合いたい、ですか」
コニー「エレンを平和的にどうにかする、か」
エレン「サシャってユミルとそこそこ付き合いあるだろ? 何か知ってそうだなと考えたわけだ」
ユミル「コニーってバカだろ? 何か閃かないかと考えたわけだ」
サシャ「そう言われましても……私だって異性と付き合ったことなんてないですし、ましてやユミルのことなんて」
コニー「バカじゃなくて天才の間違いだろ。でも確かにオレの閃きはすげぇからな、少し考えてやる。えーと……」
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:53:11 ID:DuBU8KjM
エレン「ちょっとしたことでもいいんだ。ユミルと付き合うにはどうすればいいと思う?」
ユミル「ちょっとしたことでいいからな。エレンを平和的にどうにかするにはどうすればいいと思う?」
サシャ「そうですね……ユミルと、というよりも一般的な答えになってしまいますが」
コニー「……あ、閃いた」
エレユミ「なんだなんだ?」
サシャ「付き合うということはつまりお互いに好き合っているということですから、やはりお互いのことをよく知っていないとダメなはずです」
コニー「ユミルはエレンの求婚を拒絶してたみたいだけどさ、どうせその拒絶の仕方って興味ないとか気色悪いとか、そんな素っ気ない感じだろ」
エレユミ「……確かに」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:54:39 ID:DuBU8KjM
サシャ「ですから人と付き合うためには、自分のことを知って貰って、同時に相手のことを知らなければなりません」
サシャ「そうすることで相手の知らなかった一面を見ることがあるかもしれませんし、逆に今までの自分にない一面が出てくるかもしれません」
サシャ「そういうところも込みで好き合えるのなら、付き合うという関係になるんじゃないですかね」
コニー「そうやって一方的にあしらってるだけだからちゃんと伝わらねぇんじゃないか?」
コニー「いくらエレンをどうにかする方法を探したって、お前がそんな態度だと状況はずっと変わらないぞ」
コニー「エレンがうざいのも分けるけどよ、真剣に向き合ってやめてくれって言えばあいつだってやめると思うしさ」
エレユミ「……なるほど」
エレン「まずはユミルとお互いのことを知り合えってことだな!」
ユミル「まずは私もエレンに対して真剣に向き合えってことか」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:58:55 ID:DuBU8KjM
エレン「ありがとな、サシャ」
ユミル「ありがとよ、コニー」
サシャ「いえいえ、どういたしまして」
コニー「相談事の一つや二つ、オレは気にしないぜ」
エレユミ「でも……まさかお前からこんな良い答えが聞けるとは思ってなかったけどな」
サシャ「失礼な!」
コニー「やっぱバカにしてんだろ!」
エレユミ「ははは」
???「……」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 22:42:57 ID:jLtNokiU
大将クリスタの出番ですか!?
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:06:10 ID:DuBU8KjM
エレン「確かに今までは一方的なアプローチばかりだったな……自分のことしか考えてなかった」
ユミル「確かに今までは適当に拒絶するだけだったな……少しはエレンのことも考えてやるべきだったか」
エレン「でも実際やってみると難しそうだよな……ユミルはオレと知り合おうとしてくれるのか?」
ユミル「でもエレンと付き合うつもりはないしな……向き合ってみればその考えも変わるのか?」
エレユミ「うーん……」
ジャン「……」
マルコ「……」
エレユミ「うーん……」
ジャン「……あれ!? 素通り!?」
マルコ「今までの流れなら僕たちにも相談に来たはずなのにね……」
???「……」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:11:21 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……というわけで」
エレン「ユミルと知り合いたいんだが」
ユミル「エレンと向き合いたいんだが」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
クリスタ「……そんなの簡単だよ」
エレユミ「簡単?」
クリスタ「二人きりで、話してみればいいじゃない。知り合うのも、向き合うのも、まずは会話から始まるはずだから」
エレユミ「……あ、そっか」
クリスタ「がんばって!」
???「……」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:15:15 ID:DuBU8KjM
エレン「ユミルと」
ユミル「エレンと」
エレユミ「二人きりで話す」
エレユミ「……には、どうすればいいと思う?」
???「……」
エレユミ「なあ、アルミン」
アルミン「……」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:21:54 ID:DuBU8KjM
アルミン「……もう好きにしたらいいんじゃないかな」
アルミン「実はミカサに頼まれて、二人がアニに相談するあたりから尾行させて貰ったんだけど、もう見てられなかったよ」
エレン「全然気付かなかった」
ユミル「なんとなく人の気配は感じていたが、お前だったのか」
アルミン「まったく……君たちは人に相談しないと話すこともできないの?」
アルミン「なかなか二人きりになれないとかなら分かるけどさ、今日ずっと一緒だったじゃないか」
アルミン「二人はバラバラに相談相手を探していたはずなのに行く先々で鉢合わせするとか何の偶然だよ」
アルミン「他にも今日だけで二十回以上ハモってるしさ、どれだけ息合ってるんだ」
エレユミ「え、そんなに?」
41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:26:07 ID:DuBU8KjM
アルミン「また一回増えたね……つまり僕に相談するまでもなくいくらでも機会があっただろ、ってこと」
エレユミ「……そう言えば」
アルミン「わざとじゃなかったのか……あと、もうカウントしないから」
アルミン「だからさ、今から思う存分二人きりで話せばいいよ。邪魔が入らないように僕が何とかしておくから」
エレン「悪いな、アルミン」
ユミル「助かる」
アルミン「そう思うなら二人ともがちゃんと納得できるような会話をするんだよ……わざわざ相談に乗ってくれた皆のためにも、ね」
アルミン「じゃあまた、後で」
42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:32:37 ID:DuBU8KjM
エレン「……」
ユミル「……」
エレユミ「……」
エレユミ「……あの」
エレユミ「……」
エレン「……ユミル、先言えよ」
ユミル「……お前こそ、先に言え」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:34:25 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……」
エレン「……試しに、同時に言ってみるか?」
ユミル「……そうだな。アルミン曰く、何度もハモってたみたいだし」
エレン「二人して全く同じことを言いそうな気がするんだが」
ユミル「奇遇だな。私もだ」
エレン「……それじゃあ」
ユミル「せーの……」
44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:35:18 ID:DuBU8KjM
エレン「オレと」
ユミル「私と」
エレユミ「ーー二人きりで話してくれ!」
おわり
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:36:17 ID:DuBU8KjM
短いけど以上です
ちょっと変則的?なエレユミが書きたかった
読んでくれた人ありがとう
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:38:52 ID:/qiMEV2.
面白かった。乙
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 00:38:38 ID:fy/0N3/w
良かった
乙乙
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 07:00:05 ID:riKspy8I
メッチャ良かった!
また書いてくれ
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 09:37:35 ID:aKWgIFH2
スピード感あって面白いわww
エレン「婚約指輪に代わるものを探してるんだが」
ユミル「エレンを強制的に無力化する方法を探してるんだが」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
アニ「……」
エレン「なあアニ。女性にとって婚約指輪の代わりになりそうなものって」
ユミル「なあアニ。エレンを殺さずに黙らせる方法って」
エレユミ「どんなのがある?」
アニ「……その前になんでその問いを私に投げかけるのか、聞いてもいい?」
エレン「ああそっか」
ユミル「つまりだな……」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:02:58 ID:DuBU8KjM
アニ「……また下らない話だね。私には何の関係もない」
エレン「下らないとか言うなよ。オレは真剣なんだぞ。頼む」
ユミル「私も真剣に困ってるんだ。それにお前がこの疑問に答えるのに最適だと判断したから聞きに来たんだぞ」
アニ「……はあ、じゃあ順番ね。まずはユミルから」
ユミル「ああ」
エレン「また後回しか」
アニ「それで、無力化させる方法か……確かにいくつかある。一撃で気絶させる技、とか」
ユミル「お、本当かよ」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:12:51 ID:DuBU8KjM
アニ「まあね。上手く扱うためにはそれなりの練習が必要だけど、あんた身体能力自体は高そうだし、いけるかな」
アニ「対人格闘の訓練ではいつも怠けてるけど私から見れば丸分かり。お相手のクリスタは全力のようだけど」
ユミル「よく見てやがるな、お前……それで、その技を私に教えてくれるのか?」
アニ「面倒だしできればやりたくないけど……それに、あんたが技を習得したとして、まだ問題が残ってる」
ユミル「あ? その技でエレンをぶちのめせば済む話だろ?」
アニ「あいつが気絶させられたとして、その程度で諦めると思う?」
ユミル「……」
アニ「今までに何度拒否しても諦めなかったんでしょ、あいつ。多少の痛みくらいでそれが変わるとは思えない」
アニ「もう少し、やり方を変えてみたら?」
ユミル「……と言うと?」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:22:52 ID:DuBU8KjM
アニ「殺すとか無力化するとかさ、無理矢理引き離そうとしてもあいつは諦めないと思う」
アニ「だからそんな物騒なやり方じゃなく、もっと平和的にやった方があいつも納得するんじゃない?」
ユミル「……へえー」
アニ「……なに?」
ユミル「いんや、本当によく見てるなと思ってさ、誰かさんのこと」
アニ「なにが言いたいわけ?」
ユミル「べつにー……お前の意見はなかなか良かったなと思っただけだ。だからその平和的に解決する方法を」
アニ「悪いけどそれは別の奴に聞いて。次はエレンの番」
ユミル「おいおい……ま、礼は言っとく」
アニ「そりゃどうも」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:29:56 ID:DuBU8KjM
アニ「エレン。婚約指輪の代わりのことだけど」
エレン「お、ようやくか……それで、アニは婚約指輪の代わりには何がいいと思う?」
アニ「その前に確認したいことがある」
エレン「なんだ?」
アニ「あんたはさ、ユミルと付き合ってるの?」
エレン「え?」
アニ「さっきの説明だと、ユミルを好きになってすぐ求婚を始めたみたいだけど、それならあんたたちは付き合ってないんじゃないかって」
エレン「……ああ、そうだな。その通りだ」
アニ「やっぱりか……呆れた。求婚や婚約指輪の前にもっとやることがあるでしょ」
アニ「そんなんじゃユミルに相手されなくて当然。好きな人ができたからって舞い上がってないでちゃんと段階を踏みな」
エレン「それ、ミカサにも言われた」
アニ「ったく……」
エレン「婚約指輪はまだ先の話なのか……じゃあその段階ってのは具体的に何のことなんだ?」
アニ「少しは自分で考えたら? さっき付き合ってるのかって聞いたでしょ」
アニ「付き合ってもいないのに結婚しようだなんてバカがすること。あんたのことだエレン」
エレン「お、おう。そうだよな……じゃあユミルと付き合えるように頑張るよ。ありがとなアニ」
アニ「もうこんな厄介事持ち込まないでよね」
???「……」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:35:53 ID:DuBU8KjM
エレン「ユミルと付き合いたいんだが」
ユミル「エレンを平和的にどうにかしたいんだが」
エレン「サシャ」
ユミル「コニー」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
サシャ「もぐもぐむしゃむしゃばくばく」
コニー「汚ねぇな! もっと落ち着いて食え!」
エレユミ「……おい」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:41:41 ID:DuBU8KjM
サシャ「んぐっ……そうはいきません。早く食べないと料理がなくなってしまいます」
コニー「料理をなくしてるのはお前だよ」
エレユミ「……聞けよ!」
サシャ「ん? ユミルにエレン?」
コニー「なんだお前ら、いたのか」
ユミル「さっきからいたっての。全く聞いてねぇんだからお前は」
エレン「もう面倒くさいからこっちから説明するぞ」
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:48:12 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……どうすればいいと思う?」
サシャ「はあ……ユミルと付き合いたい、ですか」
コニー「エレンを平和的にどうにかする、か」
エレン「サシャってユミルとそこそこ付き合いあるだろ? 何か知ってそうだなと考えたわけだ」
ユミル「コニーってバカだろ? 何か閃かないかと考えたわけだ」
サシャ「そう言われましても……私だって異性と付き合ったことなんてないですし、ましてやユミルのことなんて」
コニー「バカじゃなくて天才の間違いだろ。でも確かにオレの閃きはすげぇからな、少し考えてやる。えーと……」
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:53:11 ID:DuBU8KjM
エレン「ちょっとしたことでもいいんだ。ユミルと付き合うにはどうすればいいと思う?」
ユミル「ちょっとしたことでいいからな。エレンを平和的にどうにかするにはどうすればいいと思う?」
サシャ「そうですね……ユミルと、というよりも一般的な答えになってしまいますが」
コニー「……あ、閃いた」
エレユミ「なんだなんだ?」
サシャ「付き合うということはつまりお互いに好き合っているということですから、やはりお互いのことをよく知っていないとダメなはずです」
コニー「ユミルはエレンの求婚を拒絶してたみたいだけどさ、どうせその拒絶の仕方って興味ないとか気色悪いとか、そんな素っ気ない感じだろ」
エレユミ「……確かに」
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:54:39 ID:DuBU8KjM
サシャ「ですから人と付き合うためには、自分のことを知って貰って、同時に相手のことを知らなければなりません」
サシャ「そうすることで相手の知らなかった一面を見ることがあるかもしれませんし、逆に今までの自分にない一面が出てくるかもしれません」
サシャ「そういうところも込みで好き合えるのなら、付き合うという関係になるんじゃないですかね」
コニー「そうやって一方的にあしらってるだけだからちゃんと伝わらねぇんじゃないか?」
コニー「いくらエレンをどうにかする方法を探したって、お前がそんな態度だと状況はずっと変わらないぞ」
コニー「エレンがうざいのも分けるけどよ、真剣に向き合ってやめてくれって言えばあいつだってやめると思うしさ」
エレユミ「……なるほど」
エレン「まずはユミルとお互いのことを知り合えってことだな!」
ユミル「まずは私もエレンに対して真剣に向き合えってことか」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 21:58:55 ID:DuBU8KjM
エレン「ありがとな、サシャ」
ユミル「ありがとよ、コニー」
サシャ「いえいえ、どういたしまして」
コニー「相談事の一つや二つ、オレは気にしないぜ」
エレユミ「でも……まさかお前からこんな良い答えが聞けるとは思ってなかったけどな」
サシャ「失礼な!」
コニー「やっぱバカにしてんだろ!」
エレユミ「ははは」
???「……」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 22:42:57 ID:jLtNokiU
大将クリスタの出番ですか!?
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:06:10 ID:DuBU8KjM
エレン「確かに今までは一方的なアプローチばかりだったな……自分のことしか考えてなかった」
ユミル「確かに今までは適当に拒絶するだけだったな……少しはエレンのことも考えてやるべきだったか」
エレン「でも実際やってみると難しそうだよな……ユミルはオレと知り合おうとしてくれるのか?」
ユミル「でもエレンと付き合うつもりはないしな……向き合ってみればその考えも変わるのか?」
エレユミ「うーん……」
ジャン「……」
マルコ「……」
エレユミ「うーん……」
ジャン「……あれ!? 素通り!?」
マルコ「今までの流れなら僕たちにも相談に来たはずなのにね……」
???「……」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:11:21 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……というわけで」
エレン「ユミルと知り合いたいんだが」
ユミル「エレンと向き合いたいんだが」
エレユミ「どうすればいいと思う?」
クリスタ「……そんなの簡単だよ」
エレユミ「簡単?」
クリスタ「二人きりで、話してみればいいじゃない。知り合うのも、向き合うのも、まずは会話から始まるはずだから」
エレユミ「……あ、そっか」
クリスタ「がんばって!」
???「……」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:15:15 ID:DuBU8KjM
エレン「ユミルと」
ユミル「エレンと」
エレユミ「二人きりで話す」
エレユミ「……には、どうすればいいと思う?」
???「……」
エレユミ「なあ、アルミン」
アルミン「……」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:21:54 ID:DuBU8KjM
アルミン「……もう好きにしたらいいんじゃないかな」
アルミン「実はミカサに頼まれて、二人がアニに相談するあたりから尾行させて貰ったんだけど、もう見てられなかったよ」
エレン「全然気付かなかった」
ユミル「なんとなく人の気配は感じていたが、お前だったのか」
アルミン「まったく……君たちは人に相談しないと話すこともできないの?」
アルミン「なかなか二人きりになれないとかなら分かるけどさ、今日ずっと一緒だったじゃないか」
アルミン「二人はバラバラに相談相手を探していたはずなのに行く先々で鉢合わせするとか何の偶然だよ」
アルミン「他にも今日だけで二十回以上ハモってるしさ、どれだけ息合ってるんだ」
エレユミ「え、そんなに?」
41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:26:07 ID:DuBU8KjM
アルミン「また一回増えたね……つまり僕に相談するまでもなくいくらでも機会があっただろ、ってこと」
エレユミ「……そう言えば」
アルミン「わざとじゃなかったのか……あと、もうカウントしないから」
アルミン「だからさ、今から思う存分二人きりで話せばいいよ。邪魔が入らないように僕が何とかしておくから」
エレン「悪いな、アルミン」
ユミル「助かる」
アルミン「そう思うなら二人ともがちゃんと納得できるような会話をするんだよ……わざわざ相談に乗ってくれた皆のためにも、ね」
アルミン「じゃあまた、後で」
42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:32:37 ID:DuBU8KjM
エレン「……」
ユミル「……」
エレユミ「……」
エレユミ「……あの」
エレユミ「……」
エレン「……ユミル、先言えよ」
ユミル「……お前こそ、先に言え」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:34:25 ID:DuBU8KjM
エレユミ「……」
エレン「……試しに、同時に言ってみるか?」
ユミル「……そうだな。アルミン曰く、何度もハモってたみたいだし」
エレン「二人して全く同じことを言いそうな気がするんだが」
ユミル「奇遇だな。私もだ」
エレン「……それじゃあ」
ユミル「せーの……」
エレン「オレと」
ユミル「私と」
エレユミ「ーー二人きりで話してくれ!」
おわり
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:36:17 ID:DuBU8KjM
短いけど以上です
ちょっと変則的?なエレユミが書きたかった
読んでくれた人ありがとう
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:38:52 ID:/qiMEV2.
面白かった。乙
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 00:38:38 ID:fy/0N3/w
良かった
乙乙
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 07:00:05 ID:riKspy8I
メッチャ良かった!
また書いてくれ
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 09:37:35 ID:aKWgIFH2
スピード感あって面白いわww
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む