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サシャ「落ち着く味だといいですね」

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Part1
1 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:09:05 ID:wxlWBLdw
・サシャ「……知りたくない味でしたね」の続きです

2 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:10:11 ID:wxlWBLdw
ーー 夕方 女子寮 ユミルたちの部屋
クリスタ「……」アミアミ
クリスタ「えーっと、はさみはさみ……」ウロウロ チョキンッ
クリスタ「……」アミアミ
クリスタ「よし、できたぁー!」ジャーン!!
クリスタ「へへへ……サシャのマフラー完成!」ビローン
クリスタ「どうだー!!」クルクル
クリスタ「あれっ?」ツルッ ビタンッ!!
クリスタ「……」ヒリヒリ
クリスタ「うーん……長すぎたかな」ビローン
クリスタ「……暇だし、ラッピングしようっと」
クリスタ「ふんふんふーん♪」ゴソゴソ

3 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:11:05 ID:wxlWBLdw
ーー 同刻 女子寮廊下
サシャ「ごっはんーごっはんーゆーうごっはんー……んんっ?」ビクッ!!
ユミル「……」
サシャ「ユミル、なんで廊下の真ん中でぶっ倒れてるんです?」
ユミル「きゃわわ」ボソッ
サシャ「なんて言いました?」
ユミル「部屋の中に……天使がいた……」ウットリ
サシャ「天使? ……ああ、クリスタのことですか」
ユミル「しかも『一人でいると私テンション上がっちゃうの』補正でかわいさ倍増だ」
サシャ「そんな補正があるんですか」
ユミル「だってさ、こんなになっがぁーいマフラー持ってさぁ、クルクル回ってさぁっ、自分で端っこ踏んづけて転んでてさぁっ! なあ!! それを見た時の私の心境がわかるか!?」
サシャ「クリスタ、マフラーできたんですかー?」ガチャッ
ユミル「聞けよ人の話ぃっ!!」

4 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:12:18 ID:wxlWBLdw
クリスタ「うん! ーーはいサシャ、プレゼントだよ!」スッ
サシャ「おおおおおおっ……! あ、開けてもいいですか? いいですか?」ソワソワ
クリスタ「もちろん! 長さも見たいから巻いてみてもらえると嬉しいな!」
サシャ「えへへ……じゃあ開けますねー……」ガサゴソ
サシャ「おおー……」ビローン
クリスタ「どう? 気に入った?」
サシャ「……一目惚れしちゃいました」
クリスタ「本当? よかったぁ、好みに合わなかったらどうしようかって思っちゃった」
サシャ「こんなに素敵なのに文句なんかあるわけないですよ! それに、黄色ってあまり身につけたことがない色なので新鮮ですし」
クリスタ「これね、実はちょっと狙って作ったんだ」
サシャ「狙って?」
クリスタ「ミカサと一緒に出かける時があればわかると思うよ。今度三人ででかけようね!」
ユミル「クリスタ私もー私も行くー」クイクイ
クリスタ「わかったわかった」

5 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:13:11 ID:wxlWBLdw
サシャ「でも、この長さならカップル巻きも余裕そうですね」
クリスタ「うん、大丈夫だと思うよ! ……なんなら、ちょっと二人でやってみる?」
ユミル「ならクリスタまずは私とやろう」キリッ
クリスタ「サシャの練習だからダメ。えっと、私が背伸びすればちょうどいいくらいの身長差になるよね? これくらいかな……」プルプルプルプル...
ユミル「あああああああああっ!! 天使の背伸びいいいいいいいいいいいいいっ!!」バンバンバンバンバンバンバンバン
サシャ「ユミル静かにしてくださいねー。ーーじゃあ、巻いてみますね」シュルッ
クリスタ「はーい、いいよー」プルプルプルプル...
サシャ「……」クルクルクルクル...
ユミル「クリスタ、踵に私の手を入れてもいいか? 踏んでくれるか?」
クリスタ「踏まないよ」


6 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:14:30 ID:wxlWBLdw
サシャ「ーーはい、巻き終わりましたよー。あと、私が少し屈みますからクリスタは背伸びやめても大丈夫ですよ」
クリスタ「じゃあそうしようかな……ユミル、手をどけて?」
ユミル「踏んでいいぞ。できれば抉りこむように踵を下ろしてほしい」
クリスタ「ユミル?」
ユミル「……ちぇっ。わかったよ」スッ
クリスタ「ありがとう。……それでどう? カップル巻きした感想は」
サシャ「首の片っぽがすーすーします」
クリスタ「だよね」
サシャ「……」
クリスタ「……」
サシャ「これ、どこがいいんですかね……?」
ユミル「ふっ……それがカップル巻きの真髄よ」キリッ

7 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:15:47 ID:wxlWBLdw
ユミル「首の片側が寒いから、お互い暖まろうとして身を寄せあうだろ? つまり、自然と密着度が高まるってことだ」
サシャ「おんぶして前後で巻いたほうが効率いいですよねー」ヨイショット
クリスタ「ねー」マキマキ
ユミル「だからぁっ!カップル巻きは実用性とかねえの!! いちゃつきたいだけのただの言い訳なの!! わかったら今すぐサシャから降りて私とカップル巻きをしようクリスタ」キリッ
クリスタ「後でね、ユミル。ーーサシャ、降りるよー」
サシャ「ユミルってクリスタのためならなんでもしそうな勢いですよね。ーー落ちないように気をつけてくださいね、クリスタ」
クリスタ「よいしょっと。ーーうーん、いくらユミルでもなんでもはしないんじゃないかなぁ……ねえサシャ、ご飯食べたらこのマフラー巻いてちょっと散歩してきたらどう? 他の服との兼ね合いもあるだろうし」
サシャ「そうですね、このマフラーだけでもかなりあったかいですもんね……じゃあ、ちょっとでかけてくることにします」
クリスタ「うん。あまり遅くならないようにね」
ユミル「なあクリスタ、サシャのマフラーが終わったから次は私の手袋だよな? な?」クイクイ
クリスタ「はいはい。もう編み始めてるから大丈夫だよ。お祭りの前には完成するからね」

8 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:16:44 ID:wxlWBLdw
ーー 夜 営庭隅 とある林の中
アニ「ーーとまあ、私が掴んだのはこれくらい。もう少し探りを入れてみるつもりだけどね」
ライナー「ここに来て、動きが目立つようになってきたな……素性はまだ割れそうにないか?」
アニ「なかなか尻尾を出さないから、もう少し時間がかかりそうかな。赤の他人が尾けてるなんてあっちは思ってないだろうけど、それにしては慎重すぎる。もしかしたらかなり上の人間が差し向けてるのかもしれないね」
ライナー「上……内地の人間か。気をつけろよ?」
アニ「心配しなくても、そう簡単にヘマしないよ」
ライナー「すまんな、お前にばかり危険なことをさせて」
アニ「でかい図体の二人が歩き回るほうが目立つからね。下手に動いて捕まって、私のことまで口を割られたら困るし。だから、これでいいよ」
ライナー「……死んでも仲間を売るような真似はしない」
アニ「そりゃありがたいね。ーーちょっと早いけど今日はこれくらいでいいかな。そっちは用事があるんでしょ?」
ライナー「ああ。この後会議があるんだ」

9 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:17:33 ID:wxlWBLdw
アニ「祭の警備の打ち合わせだよね。……訓練兵にやらせることなんて、たかが知れてるだろうけど」
ライナー「そうだろうが、手を抜くわけにはいかないだろ?」
アニ「……あんた、本当に真面目だね」
ライナー「そりゃ兵士としては、与えられた仕事は全うしないとな」
アニ「ふぅん。……兵士、ね」
ライナー「……あー、悪い。忘れてるわけじゃないんだ」
アニ「言い訳しなくてもわかってるよ。……あんた切り替え下手くそだし、責任感強いからね。とことんやらないと気が済まないんでしょ」
ライナー「……返す言葉がないな」
アニ「だから言い訳はいいってば。でも、決める時にはちゃんと決めてよね」
ライナー「わかってるさ」

10 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:18:30 ID:wxlWBLdw
アニ「じゃあ、また何かあったら教えるから」クルッ
ライナー「送っていくか?」
アニ「いらないよ。早く会議行きな」スタスタ...
ライナー「……いや待った、アニ。お前ベルトルトと喧嘩でもしたのか?」
アニ「……」ピタッ
ライナー「やっぱりか」
アニ「……あいつが悪い」ムスッ
ライナー「そうなんだろうけどな、ベルトルトも反省してたから、そろそろ許してやれ」
アニ「……知らない。じゃあね」スタスタ...
ライナー「おい! ーーったく、あいつらも困ったもんだ」ハァ
ライナー(……おっと、モタモタしてる暇ないな。次は会議だ)スタスタ...

11 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:19:18 ID:wxlWBLdw
ーー 一時間後 兵舎廊下
ライナー「いやー……、モメたなー……」フラフラ...
マルコ「うん、モメたねー……」フラフラ...
ライナー「警備なんて、どこでも変わんねえだろ……」
マルコ「ほら、こだわりがあるんだよ……屋台に近いとか、トイレに近いとか、あと……なんか色々近いとか」
ライナー「近いのか……そうだな、確かに近さは重要だな……」
マルコ「この調子で、当日うまくいくのかな……誰かに代わってほしいくらいだよ」ハァ
ライナー「……マルコが愚痴を言うなんて珍しいな」
マルコ「まあ、あのモメ具合を見ればね……」
ライナー「確かにな。……だが、他に班長になれそうな奴は誰かいるか?」

12 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:20:12 ID:wxlWBLdw
マルコ「そうだなぁ……僕はジャンを推そうかな」
ライナー「ジャンか? あいつは自分のことしか考えてないように見えるが……」
マルコ「ジャンはあの物言いと振る舞いだから誤解されやすいけどね。本当に自分勝手な奴なら誰も寄ってこないさ」
ライナー「……それもそうだな。すまん、適当なことを言った」
マルコ「ううん、いいんだ。こればっかりは近くで見てないとわからないからね。……僕だって、最初はジャンのことを空気の読めない正直者だって思ってたし」
ライナー「マルコ、お前……結構辛辣なこと言うな」
マルコ「それ“だけ”の奴じゃないってことを知ってるからね。ーーライナーは、ジャンが誰かに立体機動を教えてるのを見たことある?」
ライナー「ああ、何度もあるぞ。……そうか、確かにただ単に立体機動が上手い“だけ”の奴なら、誰も聞きには来ないよな」
マルコ「うん、そうなんだよ。ーー最初は悪態吐いてるけど、教えてるうちに親身になってくれるんだよね。装置の整備まで見てやってるのも何度かあったな。……まあ、調子に乗って言わなくていいことまで言っちゃったりするんだけど」
ライナー「そこを直せばなぁ」ウーン...
マルコ「僕もそう思うけど、天は二物を与えずって言うからね」ウーン...

13 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:21:09 ID:wxlWBLdw
マルコ「とにかく……そんな風に弱い人の立場になって考えられるのが、ジャンの強みだと僕は思うな。それでいて、周りが今どんな状況に置かれてるのかを把握する能力も高いからさ」
マルコ「そういう人が指揮役に回ったらーーいったいどうなるんだろうね?」
ライナー「……高く買ってるんだな」
マルコ「まあね。そうでもないと一緒にいたりしないよ。周りからのやっかみも、見てて気持ちがいいくらいスッパリ切っちゃうし……僕にはないところをたくさん持ってるからね。一緒にいて楽しいよ」
マルコ「……なんだか、悩み相談が友人自慢になっちゃったね。長々とごめん」
ライナー「いや、なかなか聞かない話で新鮮だった」
マルコ「そう言ってもらえると嬉しいよ。ーーライナーは何か悩み事はない? 同室の人には話しにくいこともあるだろうし、なんなら僕が話を聞くよ?」
ライナー「悩みか……特に今はないな。大丈夫だ」
マルコ「そうか、ならいいんだけど。ーーじゃあ、僕はこの辺で。まだ掃除当番残ってるから」
ライナー「これからか? 大変そうだな、手伝おうか?」
マルコ「いいよいいよ。みんなの兄貴に、これ以上負担をかけるわけにはいかないからね。今日は早く寝てくれ」

14 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:22:06 ID:wxlWBLdw
ーー 営庭 兵舎から男子寮に移動中
ライナー(……マルコにはああ答えたが、問題は山積みだ)
ライナー(ベルトルトの奴、こじらすと長いからな。そのうち話しておかないとな……それにアニの報告も気になる。一旦情報を整理し直しておいたほうがいいな)
ライナー(会議はほとんど進まないで終わっちまったな……それよりも、訓練兵に任せる仕事なんてたかが知れてると思ってたんだが、結構やること多いぞ……?)
ライナー(あー、頭痛ぇ……こんがらがってきた……)ズキズキ
ライナー(……いかんいかん。俺が弱音吐いてどうする)
ライナー(戦士としての任務と、兵士としての仕事が混ざらないようにうまく切り替えていかないとな……他の奴らの前で口を滑らせたらおしまいだ)
ライナー(今日はゆっくり寝てられないな。帰ったら今までの情報を全部まとめ直して、次回の班会議までに資料を整理して、それからーー)ブツブツ
サシャ「ーーあれっ? こんな遅くに何してるんです?」

15 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:23:04 ID:wxlWBLdw
ライナー「……」
サシャ「……」
ライナー「……」ブンブン
サシャ「……?」ブンブン
ライナー「そうか、ついに幻覚と幻聴まで現れたか……」フッ
サシャ「失礼ですね。ちゃんと本物ですよ」
ライナー「……」ムニュー
サシャ「いはいれふ、らいなー」
ライナー「夢じゃなかったのか……!?」
サシャ「ゆめやないれふよぅ、もうっ!」ペシッ

16 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:24:09 ID:wxlWBLdw
サシャ「出会い頭にいきなり人のほっぺたつまむなんて……幻覚と人の区別がつかないくらい疲れてるんですか? 今まで何してたんです?」ヒリヒリ
ライナー「会議に出てたんだよ。……逆に聞くが、疲れてるように見えるか? 自分じゃわからないんだが」
サシャ「えーっと、そうですね……眉間に皺が寄ってます」ジーッ...
ライナー「どの辺だ?」
サシャ「ちょっと失礼しますね。……この辺、ですかね」ムニムニ
ライナー「指で触られただけじゃわからないな。どんな顔かちょっとやって見せてくれ」
サシャ「え? まあ、いいですけど……こんな感じですかね」ムー...
ライナー「……変な顔だな」プッ
サシャ「!! ちょっと、私は笑いものにされるためにやってみせたわけじゃないですよ!」プンスカ

17 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:25:10 ID:wxlWBLdw
ライナー「悪い悪い。ーーそれで、お前はこんなところで何やってんだ? 髪も解いてるってことは風呂も入ったんだろ?」
サシャ「お風呂はこれからです。今は夜のお散歩中ですよ。消灯時間までまだ時間もありますからね」モフモフ
ライナー「……それ、もしかしてクリスタが編んでたマフラーか? よくできてるな」
サシャ「はい、今日の夕方にもらいました! 器用ですよねぇ、私ならこんなに長く細かく編めません」
ライナー「色は……黄色か。迷子になった時に遠くから見つけやすくていいな」
サシャ「……そんな簡単には迷子になりませんよ」ムスッ
ライナー「ははは、悪い悪い」ワッシャワッシャ
サシャ「わぁっ! ……ちょっとライナー、最近私の頭ぐしゃぐしゃにするのにハマってません?」
ライナー「お前の髪、手触りがよくてなぁ」
サシャ「……とうっ!」セノビ
ライナー「おっと。俺のはそう簡単に触らせん」ペシッ
サシャ「今に見てるといいですよ。そのうち撫でくり回してあげますから……!」ゴゴゴゴ...
ライナー「はっはっは、やれるもんならやってみろ……!」ゴゴゴゴ...

18 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:25:58 ID:wxlWBLdw
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ「……何やってんでしょうね、私たち」
ライナー「そうだな。ーーさて、そろそろ戻るか。風呂に入りそびれちまう」
サシャ「ですね。……じゃあおやすみなさい、ライナー」
ライナー「ああ。おやすみサシャ。あったかくして寝ろよ?」
サシャ「そこまで子どもじゃないですよーだっ」タタタッ
ライナー「……」
ライナー(……なんかスッキリしたな)
ライナー(さてと、寮に帰ってもう少し頑張るか)

19 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:26:48 ID:wxlWBLdw
ーー 女子寮 ユミルたちの部屋
サシャ「ただいま戻りました!」ガチャッ バタンッ
クリスタ「おかえり、どうだった?」
サシャ「ばっちりあったかいです! 早速明日巻いていこうと思います」
クリスタ「明日お出かけするの? だったら私も一緒に行きたいなぁ……ずうっと編み物してたから、一息入れたいんだよね」
サシャ「どうぞどうぞ、一緒に出かけましょう! ユミルはどうしますーーって何泣いてるんですか」
ユミル「私は明日教官の手伝いがあるんだよ……」シクシクシクシク
サシャ「……それはお気の毒に」
ユミル「ズラせ」
サシャ「無理です。私一人で出かけるんじゃないんですから、勝手に決められませんよ」
クリスタ「そうなの? もしかしてデートだった?」

20 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:27:53 ID:wxlWBLdw
サシャ「いえ、明日はコニーとエレンの三人……っと、クリスタもいるので四人ですね。その四人で、川釣りに行くんです」
クリスタ「……川釣り」キラキラキラキラ
サシャ「はい! 楽しくておいしいですよー! みんなでお魚食べちゃいましょう!」
クリスタ「魚かぁ……楽しみだねぇ……」ウットリ
ユミル「……なあ、それライナーは行かないのか?」
サシャ「本当は誘いたかったんですけど……何やら疲れてるように見えたので、声はかけてないです」
ユミル「……ふーん」
サシャ(本当は、もうこういう機会はあまりないでしょうから、一緒に行きたかったんですけど……仕方ないですよね。無理されて倒れちゃっても困りますし)


21 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:28:59 ID:wxlWBLdw
ーー 男子寮 エレンたちの部屋
コニー「おーっす、邪魔するぜー」ガチャッ バタンッ
アルミン「コニー? 僕たちの部屋に来るなんて珍しいね。今日はどうしたの?」
エレン「俺の客だよ。これからちょっと打ち合わせするから、うるさくなるかもしんねえ」
アルミン「僕はいいけど……」チラッ
ライナー「俺は資料を読んでるだけだから別に構わん。だが大声は出すなよ? 他の部屋に迷惑がかかるからな」ペラッ
コニー「おう、気をつける! ……ありゃ? そういやベルトルトはどこ行ったんだ?」
エレン「あそこ」
ベルトルト「……」ドヨーン...
アルミン「ベルトルトはクルマットルト・オフトーンになってるから気にしなくていいよ」
コニー「なんだそのネーミング」

22 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:30:00 ID:wxlWBLdw
アルミン「ところで、二人で何の相談? どこかに遊びに行くの?」
エレン「ああ。明日の午後に釣りに行くんだよ。アルミンも暇なら行こうぜ?」
アルミン「僕も行っていいの? ならお邪魔しようかな」
コニー「よっしゃ、じゃあ決まりな! 糸もちゃんと準備してくからなー」
エレン「糸はいいけどよ、明日は頼むぞ? コニー。大物じゃなくていいから、せめて一匹は食いてえし」
コニー「任せとけって。サシャもいるし空振りにはなんねえよ」
ライナー「サシャがなんだって!?」ガバッ!!
コニー「うぉっ!? なんだよ奇行種みてぇな走り方するなよライナー!」ビクッ!!

23 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:31:06 ID:wxlWBLdw
ライナー「いいからその話詳しく聞かせろ……どこに行くって?」ゴゴゴゴ...
エレン「こ、この前みんなで芋食った野原だよ……あの奥に川があるって俺言ったよな? なあアルミンそうだよな俺と一緒に見たよな!?」
アルミン「僕に振るの!? ええっと、そうだよ川があったよ! 魚もちゃんと泳いでたけど、この前は時間がなくて釣りがちっともできなかったからこういうことになったんだよねコニー!?」
コニー「おぅっ!? お、おおそうだよ、俺は芋食った次の日の対人格闘の時間に誘われた……けど……」ビクビク
ライナー「……ほう、誘われたのか」
コニー「あー、いや、俺が誘ったんだったかなぁ……? なあアルミンどっちだったっけ?」
アルミン「僕が知るわけないだろ!! ーーそれよりエレンはどうだったのさ、いつサシャとそんな話したの!?」
エレン「つ、ついこの前の、山岳訓練の時、だよ……ほら、俺とサシャで火の番してたからさ、その時にたまたま……」ビクビク
ライナー「……へーえ」
エレン(えええええええなんでライナーの奴キレてんだよ意味わかんねえ!!)ビクビク
アルミン(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)カタカタカタカタ
コニー(んん……? 俺が誘ったんだっけ……? サシャに誘われたんだっけ……??)

24 : ◆H4iwFNXQsw:2013/10/04(金) 23:32:14 ID:wxlWBLdw
ライナー(男二人……いや、アルミンも入ったから三人か)
ライナー(さっき会った時、俺にはそんな話一言もしなかったぞ……? 黙って出かけるつもりだったのか、サシャの奴……)イライラ
ライナー「……」スクッ スタスタ...
アルミン「え? ライナー? 何? どこ行くの?」
ライナー「走ってくる」
アルミン「今から!? だってさっき会議から帰ってきてお風呂入ってきたばかりだよ!?」
ライナー「日課を忘れてたんだ。時間帯なんて関係ない。やらないと気がすまん」
アルミン「だめだって! 風邪でもひいたらどうするんだよ!」ガシッ
ライナー「ええいしがみつくなアルミン! 行かせてくれ!」ジタバタジタバタ
アルミン「ダメだってば! ええっと、ベルトルトはーー」
ベルトルト「……zzz」スヤスヤ
アルミン「ダメだもう布団から出て逆立ちになってる! ーーエレン、コニー! 一緒にライナーを止めてぇーっ!」グイグイ

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