サシャ「どうぞ、ご賞味ください」
Part4
71 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:22:53 ID:kqWwTdCs
コニー「……そういやいないな」キョロキョロ
アニ「ミーナもいないね。どこ行ったんだろ」
アルミン「僕たちずっとここにいたけど、一度も来なかったよね。サシャもミーナも」
マルコ「もしかして……二人とも、道に迷ったんじゃないよな?」
ミカサ「いえ、サシャが一緒だからそれはないと思う」
エレン「まだ落ち葉拾ってんじゃねえか?」
ベルトルト「それなら、一度もここに来てないのはおかしいよ」
ユミル「まあ、大方サシャが脱線したんだろ。ミーナにあの馬鹿の手綱握れるとは思えねえし」
ジャン「……おい、隅で頭抱えてないで探しに行ってこい。保護者のライナーさんよ」
ライナー「……すぐ戻る」スタスタ...
クリスタ「いってらっしゃい。ーーさつまいも、ちゃんと残しておくからねー!」フリフリ
72 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:24:32 ID:kqWwTdCs
ーー 森の中 大きな栗の木の下
ライナー(……いないな。まだ奥か)スタスタ...
ミーナ「あれっ……? ライナー……?」ヨロヨロ...
ライナー「ミーナか? ーー!? どうした、怪我でもしたのか!?」
ミーナ「ううん、違うよ……? ……でも、あれについてくのは、もう無理……」ユビサシ
ライナー「……なんで木に登ってるんだ、サシャは」
ミーナ「えっとね……アニにあげる栗を落としてるの」
ライナー「アニに? ……あいつ、栗好きだったか?」
ミーナ「え? 違うの? 『栗のお菓子おいしそうに食べてた』って、サシャから聞いたんだけど」
ライナー「……よくよく考えたら、あいつの好みは俺も知らないな」
ミーナ「あまり自分のこと話さないもんね、アニったら」クスッ
73 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:25:40 ID:kqWwTdCs
ライナー「……全然降りてくる気配がないな。疲れたなら先に向こうに帰ってていいぞ、ミーナ」
ミーナ「ごめん、そうするね。ーーあっ、栗は持ってくよ」ガサッ
ライナー「いい、無理はするな。俺たちで手分けして持っていくから」
ミーナ「うーん……気持ちは嬉しいけど、やっぱりこれは私が自分でアニに届けたいから、私がやるよ」
ライナー「なら、半分だけにしろ。そのまま倒れられても困るからな」
ミーナ「……じゃあ、お言葉に甘えてそうしようかな。流石に全部は厳しいし」ヒョイヒョイ
ライナー「ああ。……倒れそうになったら呼べよ?」
ミーナ「ふふっ、お構いなく。……じゃあ、先に行ってるね!」タタタッ
74 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:26:38 ID:kqWwTdCs
ライナー「さてと……おーいサシャ、そろそろ降りてこい!」
サシャ「はーい? なんですかー?」ガサガサ
ライナー「降りてこいって言ったんだ。戻るぞ!」
サシャ「……」
ライナー「……? どうした?」
サシャ「ミーナがライナーに変身した!?」ガーン!!
ライナー「……馬鹿なこと言ってないで早く来い。お前の分の芋も食っちまうぞ」
サシャ「!? それは困ります!」
ライナー「だったら早くそこからーー」
サシャ「じゃあ降りますね!」ピョンッ
ライナー「」
\ドサッ/
75 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:27:46 ID:kqWwTdCs
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ「あの……下敷きになってもらわなくても、私着地できましたよ?」
ライナー「……降りろ」
サシャ「はあ、すみません」モソモソ
ライナー「……」グニッ
サシャ「……いひゃいでふ、らいなー」ミョーン
ライナー「飛び降りるやつがあるか。後先考えろ」
サシャ「らいりょーぶでふってー」ミョーン
ライナー「反省したか?」
サシャ「しまひた、しまひたから」ミョーン
ライナー「……」パッ
サシャ「あうっ。……もう、ほっぺた伸びたらどうするんですか? 責任取れるんですか?」ヒリヒリ サスサス
ライナー「伸ばさなくても元々頬袋でかいだろ」
サシャ「……否定できません」シュン
76 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:28:41 ID:kqWwTdCs
ライナー「ほら、みんな待ってるから帰るぞ。立て」スッ
サシャ「……」
ライナー「? どうした、早くしろ」
サシャ「……はい」ギュッ
サシャ(さりげなく、手を貸してくれるんですよね)
サシャ(こうやって心配してもらえるのも、少し……楽しみだったりして)
サシャ(……悪い子ですね、私)
サシャ「そういえば、落ち葉集めはもう終わったんですか?」
ライナー「お前が栗拾いに熱中している間にな。……暴走するのは勝手だが、ミーナを巻き込むんじゃない。もう少し周りを見ろ」
サシャ「うぅっ……はい、後で謝っときます」ショボーン...
77 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:29:29 ID:kqWwTdCs
ライナー「それにさっきのもだ。……普段からあんな風に降りてるのか?」
サシャ「いえ、いつもはちゃんと木を伝ってますけど……今日は普通に降りるのがもどかしくなっちゃって」エヘヘ
ライナー「だからってあれはないだろあれは。顔に傷でもついたらどうする?」
サシャ(心配してもらえるのは嬉しいですけど、さっきから怒らせてばっかりですね……どうして私ってこうなんでしょう……)ショボーン...
サシャ「ごめんなさい、今度から気をつけーー」
ライナー「せっかくかわいいのに台無しだろうが」
サシャ「」ピタッ
78 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:30:15 ID:kqWwTdCs
ライナー「……」
サシャ「……今」
ライナー「……」
サシャ「今、なんて言いました……?」
ライナー「……今のはだな、言葉の綾と言うか」
サシャ「嘘だったんですか?」
ライナー「いやいや嘘じゃない! 嘘じゃないぞ!!」ブンブン
サシャ「ですよね!? 私の聞き間違いじゃないですよね!?」ガシッ
ライナー「おい襟元掴むな! 伸びるだろ!!」
サシャ「じゃあもう一回! もう一回言ってください!」
ライナー「はぁっ!? ……い、言えるか、恥ずかしい」ボソッ
サシャ「なんでですかぁっ!? もう一回だけ! もう一回だけでいいですから! お願いします!」ユサユサユサユサ
ライナー「わかったわかった! 言ってやるから揺するんじゃない!!」
サシャ「」ピタッ
79 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:31:11 ID:kqWwTdCs
ライナー「……か、かわいいぞ。サシャ」ボソッ
サシャ「……どこが?」
ライナー「ああもう全部だ全部! これでいいよな! な!?」
サシャ「……本当に?」
ライナー「お前、前に嘘は見抜けるって言ってただろ」
サシャ「……………………………………私も」
ライナー「……“も”?」
サシャ「私も…………私も! 私も、ライナーのことかっこいいって思ってますよ!」グイッ
ライナー「そ、そうか?」
サシャ「はい! 頼りがいがあって! 強くて! 頭もよくて! 私のこと、芋女扱いしないでくれましたし! ちゃんと話も聞いてくれますし! ダメなことはダメって教えてくれますし! えーっとえーっとそれからそれから!」グイグイ
ライナー「わかった、わかったから少し落ち着け、な?」グイグイ
80 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:32:28 ID:kqWwTdCs
サシャ「全然わかってませんって! 手も、私よりずーっとずーっと大きくて! あったかくて! それに私にはないものたくさん持ってて、それを分けてくれて!」グイグイグイグイ
ライナー「もういいから、いいからそろそろやめろ、誰か来たらどうするんだ!」グイグイグイグイ
サシャ「何照れてるんですか全部事実なんですからもっと胸張っていいんですよ! ね!?」ググググ...
ライナー「だああああああああもう!! 割とマジでヤバいからくっつくな!! 一旦離れろ!!」ググググ...
サシャ「何がやばいんですか!? どこか痛いとかーー」グンッ
サシャ「あっ」ズルッ
ライナー「馬鹿、押すんじゃーー」グラッ
\ドスンッ/ \ガツッ!/
81 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:34:51 ID:kqWwTdCs
サシャ「いたた……すみませんライナー、また上に乗っちゃいました……」サスサス
サシャ「……あれ? ライナー、どうしました? もしもし?」ツンツン
ライナー「 」チーン
サシャ「」
サシャ「……」
サシャ「えーっと……えーっと! 教官……じゃなくて、医務室……でもなくて! ああもう、なんかやったことありますよこの状況!!」アタフタアタフタ
サシャ「私じゃライナーは運べませんし、だ、誰か呼びに行かないと……」オロオロ
サシャ(取り敢えず私の上着をかけといて……)ファサッ
サシャ「あのっ、人を呼んだらすぐ戻ってきますから! そこで待っててくださいね!?」ダッ
82 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:35:44 ID:kqWwTdCs
ーー 同刻 野原
ユミル「あいつら遅ぇなあ、芋ができちまうぞ」フミッ
ミーナ「何かあったのかな? ……見てきたほうがいい?」フミッ
ミカサ「いい雰囲気だったらもったいない。ので、もう少し待ってもいいと思う」フミッ
エレン「おい、お前ら何やってんだ?」
ミカサ「ミーナが持ってきた栗を割っている。……エレンもやる?」フミッ
エレン「今日履いてきた靴、底が薄いんだよなー……やめとく。他に何か手伝うことあるか?」
ミカサ「じゃあ、割った栗から実を取り出してほしい。トゲが手に刺さらないように気をつけて」
エレン「よっし、任せろ!」パキッ
ジャン「なあミカサ、俺も手伝おうか?」イソイソ
ミカサ「そろそろ割るのは終わるからいらない。エレンを手伝って」
ジャン「……」チラッ
エレン「なんだよ。嫌ならやらなくていいんだぞ」パキッ
ジャン「……誰もやらねえなんて言ってねえだろ。やるっての」パキッ
83 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:36:56 ID:kqWwTdCs
サシャ「ベルトルトー! ベルトルトー!」タタタッ
クリスタ「あ、戻ってきた。ーーサシャ、おかえりー!」フリフリ
ベルトルト「……ん? 僕?」キョトン
ユミル「おいサシャ、ライナーはどうした? 置いてきたのか?」
サシャ「はい、ちょっとトラブルがありまして……ベルトルト!」
ベルトルト「何かあった?」
サシャ「あのっ、ライナーを押し倒したら気絶しちゃったので運ぶの手伝ってください!」
ミカサ「」ベキィッ!!
ジャン「」ザクッ!!
ユミル「」バキッ!!
84 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:38:19 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「ああ……うん、わかったよ。行くよ」
ジャン「!? ベルトルト、お前……行くのかよ?」
ベルトルト「まあ……どうなったか、大体想像つくから。じゃあ、行ってくるね」スタスタ...
ユミル「なんてこった……ベルトルさんまでもが、サシャのお世話係に……」
ミカサ「……お労しや」ホロリ
ユミル「……余った芋はベルトルさんにやろうな。かわいそうだ」
ミカサ「うん、賛成」
ジャン「……なあマルコ、ハンカチ持ってねえか?」
マルコ「涙でも拭くの?」
ジャン「違ぇよ。……トゲが手に刺さった」ダラダラ...
マルコ「君って奴は……」
85 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:39:34 ID:kqWwTdCs
ミーナ「ねえ、たき火で栗も焼けるんだよね? 入れてもいい?」
ミカサ「確か、そのはず。入れよう」
アニ「私、離れてるから。終わったら呼んで」スタスタ...
ミーナ「はーい。……どうやって入れるんだろ、これ」
ミカサ「適当でいいと思う」
ミーナ「適当ね。わかった」ザラザラ...
ユミル「火が通るように底に埋めとくか」ゴソゴソ
アルミン「……」
アニ「アルミン。眉間に皺が寄ってるよ」
アルミン「なんだっけ、昔、こうやって火に栗を放り込んだ話を聞いたことがあるような……」ウーン...
86 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:40:45 ID:kqWwTdCs
コニー「……おい。栗に切り込みいれたか?」
ミーナ「切り込み? なんの?」キョトン
コニー「いや、何のための切り込みかは知らねえんだけどよ。昔たき火で栗焼いた時に、母ちゃんがそうやってーー」
アルミン「ああっ、思い出した!」
アニ「……ちょっと、いきなり大声出さないでよ。びっくりするでしょ」
ミカサ「アルミン、何を思い出したの?」
アルミン「えっと……子どもに聞かせる昔話の一つにね、栗が自分からぶつかっていって相手に復讐するっていう話があるんだ」
ジャン「……なんだそりゃ。今思い出すことか?」
エレン「それ、俺も昔見せてもらったことあるぞ? その部分以外はほとんど内容読めなかったんだよな?」
アルミン「よく覚えてたね、エレン。その通りだよ」
87 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:41:42 ID:kqWwTdCs
クリスタ「それで、そのお話がどうかしたの?」
アルミン「その栗はね、相手に一発お見舞いしてやるために、今みたいな灰の中に隠れてたらしいんだ」
マルコ「……それで?」
アルミン「栗は灰の中にじっと潜んで……自らを爆発させて、相手に一矢報いたんだ。栗をぶつけられた相手は大ヤケドだったらしいよ」
ユミル「まどろっこしいな、とっとと結論言えよ」
アルミン「じゃあ言うけど……今入れた栗って、そのお話と同じ状態だよね?」
ミカサ「……」チラッ
アルミン「……それ、そのうち爆発するんじゃない?」
アルミン以外「……」
88 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:43:23 ID:kqWwTdCs
マルコ「ーー総員退避!!」ダッ
ジャン「お前らふざけんなよ!? 芋ごと危険物になっちまったじゃねえか!!」ダッ
ミーナ「なっ……!? ふざけてやったわけじゃないよ!!」ダッ
ユミル「そーだそーだ! 知らなくてやったんだからノーカンだノーカン!!」ダッ
ミカサ「そーだそーだ」ダッ
エレン「おいアルミン、爆発ってなんだよ地面が吹っ飛ぶのか!?」ダッ
アルミン「違うよ、吹っ飛ぶのは栗!! ーーていうかエレンだってお話読んだでしょ!?」ダッ
コニー「熱くなったまま栗が飛び出してくるんだろ!? 凶器じゃねえか!!」ダッ
アニ「……芋、焦げたらどうしよう」
クリスタ「爆発した後の栗って食べられるのかなー」
89 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:44:24 ID:kqWwTdCs
ーー 森の中 大きな栗の木の下
サシャ「ライナー、まだ目が覚めませんね、大丈夫でしょうか……」オロオロ
ベルトルト「……ねえサシャ、なんだか僕も栗が食べたくなっちゃったな。ちょっとその辺探してきてくれる?」
サシャ「え? もうあっちに残ってないんですか?」
ベルトルト「えーっと……ほら、僕大きいから食べる量が多いんだ。だから足りなくなると思うんだよね。お願いできないかな」
サシャ「そうですか……わかりました、行ってきます!」タタタッ
ベルトルト「うん、よろしくね」
ベルトルト「……さて」チラッ
90 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:45:57 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「とっくに起きてるんだろ? ライナー」
ライナー「……」ムクリ
ベルトルト「感想は?」
ライナー「……びっくりした」
ベルトルト「この前僕が言ったことわかった?」
ライナー「ああ……身に染みた」
ベルトルト「それで、生殺しの次は誉め殺しされたってところかな?」
ライナー「……お前もサシャに言ったのか? ベルトルト」
ベルトルト「うん。『その髪飾りかわいいね』って」
ライナー「……それで?」
ベルトルト「顔を真っ赤にして、『ありがとう』って。……素晴らしい照れっぷりだったよ。あの恥じらいは初回限定だろうなぁ」ウフフ
ライナー「……俺は今、猛烈に後悔している」
ベルトルト「ごちそうさまでした」
ライナー「……この野郎」ガシッ
ベルトルト「自業自得だろ? 僕に当たるのは間違ってるよ、ライナー」
91 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:47:00 ID:kqWwTdCs
サシャ「ベルトルトー、ライナー起きましたかー?」ガサガサ
ベルトルト「うん、ちゃんと起きたよ」
ライナー「」ピタッ
サシャ「……喧嘩してたんですか?」
ベルトルト「違う違う。ライナーが肩を組もうとしてきたから僕が逃げただけ」
サシャ「なら、いいんですけど……」ジーッ...
ベルトルト「みんな待ってるから行こうか。……ほら、ライナーも」
ライナー「……お前後で覚えてろよベルトルト」ボソッ
ベルトルト「あーあー聞こえなーい」
\パンッ!!/
92 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:47:56 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「!? 今のって……」
ライナー「……銃声か?」
サシャ「いえ、それにしては音が軽いような気がーー」
\パンッ!!/ \パンッ!!/ \パンッ!!/ \パンッ!!/
ライナー「……こりゃ何かあったな。戻るぞ!」ダッ
サシャ「は、はい!」ダッ
ベルトルト「なんか、嫌な予感がする……」ダッ
93 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:49:37 ID:kqWwTdCs
ーー 野原
アルミン「ねえミカサってば、君は全身を支配できるんだろ!? 頼むから栗拾ってきてよ!!」ユサユサユサユサ
ミカサ「そんなことを言われても……身体の作りは基本的にアルミンたちと同じだから無理」
アルミン「なんか、えーっと……こう……そうだ、硬化とかできないの!?」
アニ「」ビクッ
ミカサ「無茶を言わないで、できるわけがない。アルミン、落ち着いて」
アルミン「ミカサ、何も難しく考える必要はないんだよ! 火の中の栗を取るような技術があればいいんだ!」
ミカサ「えっ? ……あの、そんなピンポイントな忍術はない」オロオロ
アルミン「いつもニンニンやってるじゃないか、あの要領でいいんだよ!? ……あっそうだ、火中天津甘栗拳とかどうかな!?」
ミカサ「!? 技名を考えないで、無理なものは無理!」ブンブン
コニー「……そういやいないな」キョロキョロ
アニ「ミーナもいないね。どこ行ったんだろ」
アルミン「僕たちずっとここにいたけど、一度も来なかったよね。サシャもミーナも」
マルコ「もしかして……二人とも、道に迷ったんじゃないよな?」
ミカサ「いえ、サシャが一緒だからそれはないと思う」
エレン「まだ落ち葉拾ってんじゃねえか?」
ベルトルト「それなら、一度もここに来てないのはおかしいよ」
ユミル「まあ、大方サシャが脱線したんだろ。ミーナにあの馬鹿の手綱握れるとは思えねえし」
ジャン「……おい、隅で頭抱えてないで探しに行ってこい。保護者のライナーさんよ」
ライナー「……すぐ戻る」スタスタ...
クリスタ「いってらっしゃい。ーーさつまいも、ちゃんと残しておくからねー!」フリフリ
72 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:24:32 ID:kqWwTdCs
ーー 森の中 大きな栗の木の下
ライナー(……いないな。まだ奥か)スタスタ...
ミーナ「あれっ……? ライナー……?」ヨロヨロ...
ライナー「ミーナか? ーー!? どうした、怪我でもしたのか!?」
ミーナ「ううん、違うよ……? ……でも、あれについてくのは、もう無理……」ユビサシ
ライナー「……なんで木に登ってるんだ、サシャは」
ミーナ「えっとね……アニにあげる栗を落としてるの」
ライナー「アニに? ……あいつ、栗好きだったか?」
ミーナ「え? 違うの? 『栗のお菓子おいしそうに食べてた』って、サシャから聞いたんだけど」
ライナー「……よくよく考えたら、あいつの好みは俺も知らないな」
ミーナ「あまり自分のこと話さないもんね、アニったら」クスッ
73 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:25:40 ID:kqWwTdCs
ライナー「……全然降りてくる気配がないな。疲れたなら先に向こうに帰ってていいぞ、ミーナ」
ミーナ「ごめん、そうするね。ーーあっ、栗は持ってくよ」ガサッ
ライナー「いい、無理はするな。俺たちで手分けして持っていくから」
ミーナ「うーん……気持ちは嬉しいけど、やっぱりこれは私が自分でアニに届けたいから、私がやるよ」
ライナー「なら、半分だけにしろ。そのまま倒れられても困るからな」
ミーナ「……じゃあ、お言葉に甘えてそうしようかな。流石に全部は厳しいし」ヒョイヒョイ
ライナー「ああ。……倒れそうになったら呼べよ?」
ミーナ「ふふっ、お構いなく。……じゃあ、先に行ってるね!」タタタッ
74 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:26:38 ID:kqWwTdCs
ライナー「さてと……おーいサシャ、そろそろ降りてこい!」
サシャ「はーい? なんですかー?」ガサガサ
ライナー「降りてこいって言ったんだ。戻るぞ!」
サシャ「……」
ライナー「……? どうした?」
サシャ「ミーナがライナーに変身した!?」ガーン!!
ライナー「……馬鹿なこと言ってないで早く来い。お前の分の芋も食っちまうぞ」
サシャ「!? それは困ります!」
ライナー「だったら早くそこからーー」
サシャ「じゃあ降りますね!」ピョンッ
ライナー「」
\ドサッ/
75 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:27:46 ID:kqWwTdCs
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ「あの……下敷きになってもらわなくても、私着地できましたよ?」
ライナー「……降りろ」
サシャ「はあ、すみません」モソモソ
ライナー「……」グニッ
サシャ「……いひゃいでふ、らいなー」ミョーン
ライナー「飛び降りるやつがあるか。後先考えろ」
サシャ「らいりょーぶでふってー」ミョーン
ライナー「反省したか?」
サシャ「しまひた、しまひたから」ミョーン
ライナー「……」パッ
サシャ「あうっ。……もう、ほっぺた伸びたらどうするんですか? 責任取れるんですか?」ヒリヒリ サスサス
ライナー「伸ばさなくても元々頬袋でかいだろ」
サシャ「……否定できません」シュン
ライナー「ほら、みんな待ってるから帰るぞ。立て」スッ
サシャ「……」
ライナー「? どうした、早くしろ」
サシャ「……はい」ギュッ
サシャ(さりげなく、手を貸してくれるんですよね)
サシャ(こうやって心配してもらえるのも、少し……楽しみだったりして)
サシャ(……悪い子ですね、私)
サシャ「そういえば、落ち葉集めはもう終わったんですか?」
ライナー「お前が栗拾いに熱中している間にな。……暴走するのは勝手だが、ミーナを巻き込むんじゃない。もう少し周りを見ろ」
サシャ「うぅっ……はい、後で謝っときます」ショボーン...
77 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:29:29 ID:kqWwTdCs
ライナー「それにさっきのもだ。……普段からあんな風に降りてるのか?」
サシャ「いえ、いつもはちゃんと木を伝ってますけど……今日は普通に降りるのがもどかしくなっちゃって」エヘヘ
ライナー「だからってあれはないだろあれは。顔に傷でもついたらどうする?」
サシャ(心配してもらえるのは嬉しいですけど、さっきから怒らせてばっかりですね……どうして私ってこうなんでしょう……)ショボーン...
サシャ「ごめんなさい、今度から気をつけーー」
ライナー「せっかくかわいいのに台無しだろうが」
サシャ「」ピタッ
78 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:30:15 ID:kqWwTdCs
ライナー「……」
サシャ「……今」
ライナー「……」
サシャ「今、なんて言いました……?」
ライナー「……今のはだな、言葉の綾と言うか」
サシャ「嘘だったんですか?」
ライナー「いやいや嘘じゃない! 嘘じゃないぞ!!」ブンブン
サシャ「ですよね!? 私の聞き間違いじゃないですよね!?」ガシッ
ライナー「おい襟元掴むな! 伸びるだろ!!」
サシャ「じゃあもう一回! もう一回言ってください!」
ライナー「はぁっ!? ……い、言えるか、恥ずかしい」ボソッ
サシャ「なんでですかぁっ!? もう一回だけ! もう一回だけでいいですから! お願いします!」ユサユサユサユサ
ライナー「わかったわかった! 言ってやるから揺するんじゃない!!」
サシャ「」ピタッ
79 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:31:11 ID:kqWwTdCs
ライナー「……か、かわいいぞ。サシャ」ボソッ
サシャ「……どこが?」
ライナー「ああもう全部だ全部! これでいいよな! な!?」
サシャ「……本当に?」
ライナー「お前、前に嘘は見抜けるって言ってただろ」
サシャ「……………………………………私も」
ライナー「……“も”?」
サシャ「私も…………私も! 私も、ライナーのことかっこいいって思ってますよ!」グイッ
ライナー「そ、そうか?」
サシャ「はい! 頼りがいがあって! 強くて! 頭もよくて! 私のこと、芋女扱いしないでくれましたし! ちゃんと話も聞いてくれますし! ダメなことはダメって教えてくれますし! えーっとえーっとそれからそれから!」グイグイ
ライナー「わかった、わかったから少し落ち着け、な?」グイグイ
80 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:32:28 ID:kqWwTdCs
サシャ「全然わかってませんって! 手も、私よりずーっとずーっと大きくて! あったかくて! それに私にはないものたくさん持ってて、それを分けてくれて!」グイグイグイグイ
ライナー「もういいから、いいからそろそろやめろ、誰か来たらどうするんだ!」グイグイグイグイ
サシャ「何照れてるんですか全部事実なんですからもっと胸張っていいんですよ! ね!?」ググググ...
ライナー「だああああああああもう!! 割とマジでヤバいからくっつくな!! 一旦離れろ!!」ググググ...
サシャ「何がやばいんですか!? どこか痛いとかーー」グンッ
サシャ「あっ」ズルッ
ライナー「馬鹿、押すんじゃーー」グラッ
\ドスンッ/ \ガツッ!/
81 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:34:51 ID:kqWwTdCs
サシャ「いたた……すみませんライナー、また上に乗っちゃいました……」サスサス
サシャ「……あれ? ライナー、どうしました? もしもし?」ツンツン
ライナー「 」チーン
サシャ「」
サシャ「……」
サシャ「えーっと……えーっと! 教官……じゃなくて、医務室……でもなくて! ああもう、なんかやったことありますよこの状況!!」アタフタアタフタ
サシャ「私じゃライナーは運べませんし、だ、誰か呼びに行かないと……」オロオロ
サシャ(取り敢えず私の上着をかけといて……)ファサッ
サシャ「あのっ、人を呼んだらすぐ戻ってきますから! そこで待っててくださいね!?」ダッ
82 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:35:44 ID:kqWwTdCs
ーー 同刻 野原
ユミル「あいつら遅ぇなあ、芋ができちまうぞ」フミッ
ミーナ「何かあったのかな? ……見てきたほうがいい?」フミッ
ミカサ「いい雰囲気だったらもったいない。ので、もう少し待ってもいいと思う」フミッ
エレン「おい、お前ら何やってんだ?」
ミカサ「ミーナが持ってきた栗を割っている。……エレンもやる?」フミッ
エレン「今日履いてきた靴、底が薄いんだよなー……やめとく。他に何か手伝うことあるか?」
ミカサ「じゃあ、割った栗から実を取り出してほしい。トゲが手に刺さらないように気をつけて」
エレン「よっし、任せろ!」パキッ
ジャン「なあミカサ、俺も手伝おうか?」イソイソ
ミカサ「そろそろ割るのは終わるからいらない。エレンを手伝って」
ジャン「……」チラッ
エレン「なんだよ。嫌ならやらなくていいんだぞ」パキッ
ジャン「……誰もやらねえなんて言ってねえだろ。やるっての」パキッ
83 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:36:56 ID:kqWwTdCs
サシャ「ベルトルトー! ベルトルトー!」タタタッ
クリスタ「あ、戻ってきた。ーーサシャ、おかえりー!」フリフリ
ベルトルト「……ん? 僕?」キョトン
ユミル「おいサシャ、ライナーはどうした? 置いてきたのか?」
サシャ「はい、ちょっとトラブルがありまして……ベルトルト!」
ベルトルト「何かあった?」
サシャ「あのっ、ライナーを押し倒したら気絶しちゃったので運ぶの手伝ってください!」
ミカサ「」ベキィッ!!
ジャン「」ザクッ!!
ユミル「」バキッ!!
84 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:38:19 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「ああ……うん、わかったよ。行くよ」
ジャン「!? ベルトルト、お前……行くのかよ?」
ベルトルト「まあ……どうなったか、大体想像つくから。じゃあ、行ってくるね」スタスタ...
ユミル「なんてこった……ベルトルさんまでもが、サシャのお世話係に……」
ミカサ「……お労しや」ホロリ
ユミル「……余った芋はベルトルさんにやろうな。かわいそうだ」
ミカサ「うん、賛成」
ジャン「……なあマルコ、ハンカチ持ってねえか?」
マルコ「涙でも拭くの?」
ジャン「違ぇよ。……トゲが手に刺さった」ダラダラ...
マルコ「君って奴は……」
85 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:39:34 ID:kqWwTdCs
ミーナ「ねえ、たき火で栗も焼けるんだよね? 入れてもいい?」
ミカサ「確か、そのはず。入れよう」
アニ「私、離れてるから。終わったら呼んで」スタスタ...
ミーナ「はーい。……どうやって入れるんだろ、これ」
ミカサ「適当でいいと思う」
ミーナ「適当ね。わかった」ザラザラ...
ユミル「火が通るように底に埋めとくか」ゴソゴソ
アルミン「……」
アニ「アルミン。眉間に皺が寄ってるよ」
アルミン「なんだっけ、昔、こうやって火に栗を放り込んだ話を聞いたことがあるような……」ウーン...
86 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:40:45 ID:kqWwTdCs
コニー「……おい。栗に切り込みいれたか?」
ミーナ「切り込み? なんの?」キョトン
コニー「いや、何のための切り込みかは知らねえんだけどよ。昔たき火で栗焼いた時に、母ちゃんがそうやってーー」
アルミン「ああっ、思い出した!」
アニ「……ちょっと、いきなり大声出さないでよ。びっくりするでしょ」
ミカサ「アルミン、何を思い出したの?」
アルミン「えっと……子どもに聞かせる昔話の一つにね、栗が自分からぶつかっていって相手に復讐するっていう話があるんだ」
ジャン「……なんだそりゃ。今思い出すことか?」
エレン「それ、俺も昔見せてもらったことあるぞ? その部分以外はほとんど内容読めなかったんだよな?」
アルミン「よく覚えてたね、エレン。その通りだよ」
87 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:41:42 ID:kqWwTdCs
クリスタ「それで、そのお話がどうかしたの?」
アルミン「その栗はね、相手に一発お見舞いしてやるために、今みたいな灰の中に隠れてたらしいんだ」
マルコ「……それで?」
アルミン「栗は灰の中にじっと潜んで……自らを爆発させて、相手に一矢報いたんだ。栗をぶつけられた相手は大ヤケドだったらしいよ」
ユミル「まどろっこしいな、とっとと結論言えよ」
アルミン「じゃあ言うけど……今入れた栗って、そのお話と同じ状態だよね?」
ミカサ「……」チラッ
アルミン「……それ、そのうち爆発するんじゃない?」
アルミン以外「……」
88 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:43:23 ID:kqWwTdCs
マルコ「ーー総員退避!!」ダッ
ジャン「お前らふざけんなよ!? 芋ごと危険物になっちまったじゃねえか!!」ダッ
ミーナ「なっ……!? ふざけてやったわけじゃないよ!!」ダッ
ユミル「そーだそーだ! 知らなくてやったんだからノーカンだノーカン!!」ダッ
ミカサ「そーだそーだ」ダッ
エレン「おいアルミン、爆発ってなんだよ地面が吹っ飛ぶのか!?」ダッ
アルミン「違うよ、吹っ飛ぶのは栗!! ーーていうかエレンだってお話読んだでしょ!?」ダッ
コニー「熱くなったまま栗が飛び出してくるんだろ!? 凶器じゃねえか!!」ダッ
アニ「……芋、焦げたらどうしよう」
クリスタ「爆発した後の栗って食べられるのかなー」
89 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:44:24 ID:kqWwTdCs
ーー 森の中 大きな栗の木の下
サシャ「ライナー、まだ目が覚めませんね、大丈夫でしょうか……」オロオロ
ベルトルト「……ねえサシャ、なんだか僕も栗が食べたくなっちゃったな。ちょっとその辺探してきてくれる?」
サシャ「え? もうあっちに残ってないんですか?」
ベルトルト「えーっと……ほら、僕大きいから食べる量が多いんだ。だから足りなくなると思うんだよね。お願いできないかな」
サシャ「そうですか……わかりました、行ってきます!」タタタッ
ベルトルト「うん、よろしくね」
ベルトルト「……さて」チラッ
90 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:45:57 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「とっくに起きてるんだろ? ライナー」
ライナー「……」ムクリ
ベルトルト「感想は?」
ライナー「……びっくりした」
ベルトルト「この前僕が言ったことわかった?」
ライナー「ああ……身に染みた」
ベルトルト「それで、生殺しの次は誉め殺しされたってところかな?」
ライナー「……お前もサシャに言ったのか? ベルトルト」
ベルトルト「うん。『その髪飾りかわいいね』って」
ライナー「……それで?」
ベルトルト「顔を真っ赤にして、『ありがとう』って。……素晴らしい照れっぷりだったよ。あの恥じらいは初回限定だろうなぁ」ウフフ
ライナー「……俺は今、猛烈に後悔している」
ベルトルト「ごちそうさまでした」
ライナー「……この野郎」ガシッ
ベルトルト「自業自得だろ? 僕に当たるのは間違ってるよ、ライナー」
サシャ「ベルトルトー、ライナー起きましたかー?」ガサガサ
ベルトルト「うん、ちゃんと起きたよ」
ライナー「」ピタッ
サシャ「……喧嘩してたんですか?」
ベルトルト「違う違う。ライナーが肩を組もうとしてきたから僕が逃げただけ」
サシャ「なら、いいんですけど……」ジーッ...
ベルトルト「みんな待ってるから行こうか。……ほら、ライナーも」
ライナー「……お前後で覚えてろよベルトルト」ボソッ
ベルトルト「あーあー聞こえなーい」
\パンッ!!/
92 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:47:56 ID:kqWwTdCs
ベルトルト「!? 今のって……」
ライナー「……銃声か?」
サシャ「いえ、それにしては音が軽いような気がーー」
\パンッ!!/ \パンッ!!/ \パンッ!!/ \パンッ!!/
ライナー「……こりゃ何かあったな。戻るぞ!」ダッ
サシャ「は、はい!」ダッ
ベルトルト「なんか、嫌な予感がする……」ダッ
93 : ◆H4iwFNXQsw:2013/09/19(木) 18:49:37 ID:kqWwTdCs
ーー 野原
アルミン「ねえミカサってば、君は全身を支配できるんだろ!? 頼むから栗拾ってきてよ!!」ユサユサユサユサ
ミカサ「そんなことを言われても……身体の作りは基本的にアルミンたちと同じだから無理」
アルミン「なんか、えーっと……こう……そうだ、硬化とかできないの!?」
アニ「」ビクッ
ミカサ「無茶を言わないで、できるわけがない。アルミン、落ち着いて」
アルミン「ミカサ、何も難しく考える必要はないんだよ! 火の中の栗を取るような技術があればいいんだ!」
ミカサ「えっ? ……あの、そんなピンポイントな忍術はない」オロオロ
アルミン「いつもニンニンやってるじゃないか、あの要領でいいんだよ!? ……あっそうだ、火中天津甘栗拳とかどうかな!?」
ミカサ「!? 技名を考えないで、無理なものは無理!」ブンブン
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