しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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214 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:39:47.74 ID:hGqQJJjA0
リーリエ「今まで攻撃を受けてがまんした分、思いっきり暴れてくださいっ!」
キテルグマ「クーーーッ!!」ガバッ!
元気を取り戻したようにネネが起き上がり、ピッピ人形をぐるんぐるんと振り回しながらデンジュモクへと急接近した。
そして、デンジュモクの目の前で垂直にジャンプすると、勢いに任せてピッピ人形をデンジュモクの脳天に向けて振り下ろした!
ド ス ン ッ ! !
デンジュモク「デン゛ッ!??」
ルザミーネ「!?」
キテルグマ「フンッ! フンッ! フンッ!」ドゴドゴドゴッ!!
今までの攻撃全てを倍返しをするように、ネネは何度もデンジュモクを殴りつけると、コードを束ねたようなの胴体を掴み、そのままネネがでんじほうを受けて直撃した岩盤へと投げつけた!
キテルグマ「クァァァッ!!」
ドゴッ!
パラパラ……
デンジュモク「デ、デン……!」
ルザミーネ「いったいどこからそんな力が……!」
215 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:45:16.67 ID:hGqQJJjA0
リーリエ「ネネちゃんさんは、常に自分が威力の高い技を喰らえば喰らうほど、その分倍返しにして相手を攻撃する、がまんがあるんです」
ルザミーネ「威力の高い技を喰らうほど……っ」
ルザミーネ「まさか、デンジュモクがビーストブーストで技の威力を高めることを読んでいたというの? ビーストではない普通のポケモンが、デンジュモクの攻撃を耐え切ると本気で思っていたの?!」
リーリエ「わたしは最初から、ネネちゃんさんの力を信じてました。それだけです!」
キテルグマ「クーッ!」
ネネはリーリエの言葉を肯定するように声を上げると、しんのすけへ振り向いた。
キテルグマ「クー……クゥーッ!」
しんのすけ「……」
ネネがしんのすけに対して呼びかけらしき唸り声を出すと、背後で岩盤に叩きつけられたデンジュモクがふらりと立ち上がった。ネネもデンジュモクの存在に気づいて向き直る。
デンジュモク「デンジュゥ……」ユラッ
キテルグマ「クーッ……!」
ルザミーネ「デンジュモク……ほうでんよ!」
リーリエ「ネネちゃんさん! アームハンマーです!」
216 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:46:12.74 ID:hGqQJJjA0
デンジュモク「デンジュッ!!」バチチチッ!
キテルグマ「クーーッ!!」ダッ!
デンジュモクが自身を中心に電撃を発し、ネネがピッピ人形を掴んで腕の筋肉に力を込める。
電撃が空中を走り、それがネネに当たるものの、一切怯まずデンジュモクに接近する。そして再びデンジュモクに向けて、ピッピ人形を叩きつける!
キテルグマ「クゥゥゥーーッ!!」
ド ゴ ッ !
デンジュモク「デンッデ……!」
そこでネネの体力が尽きてしまったのか、デンジュモクにのしかかる形で、両者が倒れ込んだ。
ドサッ
キテルグマ「ク……クッ」ガクッ
デンジュモク「デ……デンジュッ……」パタッ
デンジュモクも一度、空に向かって腕を伸ばしたものの、そのままパタリと音を立てて崩れ落ちてしまった。
ひろし「引き分け……」
ルザミーネ「そんな……たかがキテルグマに、ビーストブーストで力を高めたビーストちゃんと引き分けるなんて!」
217 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:49:08.93 ID:hGqQJJjA0
2体のビーストが倒れて屈辱と焦りを見せるルザミーネとは対照的に、リーリエはねぎらうようにネネへ話しかける。
リーリエ「ネネちゃんさん、お疲れ様です。ゆっくり休んでください……」シュン
ここまではうまくいった。残りはお互いに2匹。ここが正念場だ。相手が何を出してくるか、そしてその後に行われる戦いの勝敗で全てが決まる。
リーリエ「カザマさん! お願いします!」ヒョイッ
ジュナイパー「ホーッ!」ポンッ
ルザミーネ「ジュナイパー……。知っているわ。確か、しんのすけ君が連れていたフクスローの進化系ね。なら……!」スッ
ルザミーネ「行きなさい! ウツロイド!」ヒョイッ
ウツロイド「じぇるるっぷ……」ポンッ!
ジュナイパー「……ホーッ!」バサッ
ルザミーネ「ウフフ! デジャヴを感じますわ……。こういう趣向もありだと思ったのだけど、ねぇひろしさん」
ひろし「……!」
リーリエ(ウツロイドさん……。以前、パラダイスでしんちゃんとカザマさんが一度、相手にしたとひろしさんとハウさんがおっしゃってた……だからかあさまは出したのですね)
218 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:52:16.78 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「あの時の決着、付けてもよくってよ。ウツロイド、ヘドロばくだん!」
リーリエ「カザマさん! かげぬいです!」
ウツロイド「じぇるるっ!」バシャッ!
ジュナイパー「ホーッ!」グググッ
カザマが2本の矢羽根をつがえ、ウツロイドが毒の塊を精製し先に発射した!
放物線を描きながら飛んでくるヘドロばくだんを、カザマが矢羽根をつがえたまま横に跳躍しつつ回避、しかしウツロイドもカザマを追うようにヘドロばくだんを次々と発射する。
ジュナイパー「じぇるるっぷ……!」バシャッバシャッバシャッ!
ジュナイパー「ホーッ!」バシュッ!
ウツロイドが新しいヘドロばくだんを精製するタイミングを見計らい、引き絞った弦から手を放した。同時にヘドロばくだんも飛び出す。
1本目の矢羽根がヘドロばくだんを貫いて破裂させ、もう1本の矢羽根がウツロイドの影に突き刺さり、黒い爆発を起こした!
ドゴォォォン!
ウツロイド「じぇるっ……!」
リーリエ「更にリーフブレードですっ!」
ジュナイパー「ホーッ!」ジャキンッ!
カザマはウツロイドに接近すると、自らの翼を鋭く逆立て、ウツロイドへと斬りかかる!
219 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:57:21.56 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「ウツロイド、ヘドロウェーブ!」
ウツロイド「じぇるるっぷ!」グワッ!
ウツロイドの全身から毒液がにじみ出ると、自らの触手にまとって身体を回転させると、大量の毒が周囲に拡散していく。
ジュナイパー「ホッ……!」
ウツロイドの放った毒の波状攻撃がカザマに直撃し、リーフブレードが空振りに終わってしまう。
ルザミーネ「まだまだよ……! アシッドボム!」
今度はウツロイドの身体から酸性の毒が発射された。ヘドロウェーブのダメージにひるんでいるカザマに直撃し、煙を上げながら、身体を溶かしていく。
ジュナイパー「ホ、ホーッ!」ジュウウ
リーリエ「カザマさんっ!」
220 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:59:30.97 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「そして、パワージェム!」
ウツロイド「じぇるるっぷ!」ブゥゥン!
ウツロイドの周囲に輝く岩石が作り出されたかと思うと、そこから次々と弱ったジュナイパーに向けて光線が照射される!
ドンドンドンッ!
ジュナイパー「ホーーッ!?」
リーリエ「!」
パワージェムの光に当たったカザマが、リーリエの立っている方向へと飛ばされ、彼女に激突して空中に吹っ飛ばされる!
リーリエ「きゃああっ……!!」
しんのすけ「……!」
目の前の景色が何度も回転したかと思うと、リーリエは頭を打って、カザマと一緒に地面に転がってしまった。今まで感じたことのない、意識を失いそうな鈍い痛みがリーリエを襲い、うつ伏せに倒れる。
リーリエ「あっ……う、うぅ……」
みさえ「リーリエちゃん!」
ひろし「大丈夫か!?」
ロトム図鑑「そもそも、どくタイプの技を使うやつにカザマを出してもな……Zリングも持ってないし」
みさえ「弱気になってどうするのよ! リーリエちゃんは勝つわ!」
221 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:00:28.27 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「これでわかったでしょう? Zリングも持ってないアナタが、ビーストちゃんに……このわたくしに勝てると本気で思ってるの?」
ルザミーネ「そもそも! 子供が親に逆らい、あまつさえ歯向かおうとするなんて……傲慢にもほどがあります! これは罰です!!」
リーリエ「……」ユラッ
ジュナイパー「ホー……!」ユラッ
ルザミーネ「まだ戦うというの?」
ルザミーネが追い打ちをかけるように言葉を投げかけるが、リーリエとカザマはふらふらと、それでいてしっかりとした足取りで立ち上がった。頭を打った時に擦りむいたのか血が流れ、腕でこすって拭き取る。
222 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:01:46.93 ID:hGqQJJjA0
リーリエ(しんちゃん……! あなたはいつもお下品で、ナンパして、周りを困らせて……。今だって、かあさまに操られているのにインドぞうさん丸出しで……)
ーーケツだけ星人~ぶりぶり~ぶりぶり~
ーーまったく参っちゃうよね。方向音痴を探すのにも一苦労ですよ
ーーほほーう? オラたちが待ってる間にお洋服を買ってたのですか。それも、気合を入れないと着れそうもない服なんて買って
リーリエ(でも! あなたは、わたしを守ってくれました! わたしを変えてくれました!)
ーーハァーやれやれ、しょーがないなぁ
ーーリーリエちゃんには指一本触れさせないゾ!
ーー今日はオラが布団になったげるから。いっぱい泣いていいよ
リーリエ(しんちゃんーーわたしの夢で、憧れで、ほしぐもちゃんと同じくらいかけがえのない大切な人……あなたを、失いたくないです!)
ーーずっと、わたしを守ってくれてありがとうね。今度はわたしが、ゼンリョクであなたを守ってみせますから。しんちゃんが、わたしを守ってくれたように
リーリエ「わたしは約束したんです! しんちゃんを守るって! だから……」
ーーリーリエちゃん
リーリエ「絶対にーー負けられないんですっ!!」ギンッ!
ジュナイパー「ホーーーーッ!」ゴウッ
223 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:04:57.84 ID:hGqQJJjA0
みさえ「その勢いよ! リーリエちゃん!」
ひろし(カザマくんに一瞬、赤いオーラが?)
しんのすけ「……」
ルザミーネ「打ちのめしても何度も何度も立ち上がって……本当に目障りなコね!」
ルザミーネ「ウツロイド、もう一度ヘドロばくd……」
ヒュンヒュンヒュンッ!
ウツロイド「じぇるるっ……!?」ドスドスドスッ!
ルザミーネ「矢が……?!」
ジュナイパー「……ホー!」
リーリエ「ふいうち、です」
リーリエ「そしてカザマさん! 続けてかげぬいです!」
ジュナイパー「ホッホーッ!」
224 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:06:38.29 ID:hGqQJJjA0
ヘドロばくだんやヘドロウェーブに当たらないためにウツロイドと距離をとったカザマは3本の矢をつがえると、上空に向けて矢を一斉に曲射した。
影の矢が放物線軌道を描いて、次々とウツロイドに向けて勢いよく落ちていく!
ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ!
ウツロイド「じぇ……じぇるっ!」
ルザミーネ「こうなったら……しんのすけくん!」
しんのすけ「……!」ピクッ
再びしんのすけが、ルザミーネの前に出てくる。
リーリエ「……また、しんちゃんを盾にするつもりですか!」
しかし、ルザミーネは笑顔を浮かべたまま、首を横に振って否定した。
ルザミーネ「リーリエ。わたくしがなぜ、しんのすけ君を息子として迎え入れたのか、その理由を見せてあげますわ。さぁ、しんのすけ君! ウツロイドにZパワーを与えなさい」
しんのすけ「ほい……」
しんのすけはZリングを掲げると、構えを取り始めた。
ジュナイパー「ホホーッ!?」
みさえ「あの構えって……」
リーリエ「しんちゃんを利用して……Zワザを使うつもりですか!」
ひろし「きたねーぞてめぇ!!」
225 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:07:35.36 ID:hGqQJJjA0
バッ バッ ゴポポポッ ブリッ!
ルザミーネ「おしりは見せなくていいの!」
ピカッ! ゴウッ!!
ウツロイドは Zパワーを 身体に まとった!
ウツロイドが 解き放つ
全力の Zワザ!
ウツロイド「じぇるるっぷ……!!」
ア シ ッ ド ポ イ ズ ン デ リ ー ト !
ウツロイドは触手を大きく広げると、毒の奔流が周りに広がっていく。
やがて、猛毒の雨あられが降り注ぐ中、毒の沼と化した地面が柔らかくなっていく。
ジュナイパー「ホ、ホーッ!」ズブッ
リーリエ「カザマさんっ!」
すると、カザマがどんどん、毒の沼へと沈んでいく。翼をジタバタさせて暴れるも、余計に深く落ちていくだけだ。
ズブズブズブ……
ジュナイパー「……!」
そして、完全にカザマの姿が毒の沼へと姿を消してしまった。
226 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:09:48.25 ID:hGqQJJjA0
ひろし「どくタイプのZワザ……これじゃあ……」
ルザミーネ「ふふ、これで終わり……」
ヒュンヒュンヒュンッ!!
その時、次々とかげぬいによる矢が飛来し、ウツロイドに襲いかかった!
ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ!
ウツロイド「じぇるっ!?」
ジュナイパー「ホー!」ググッ
リーリエ「カザマさんっ! 無事だったんですね!」
ルザミーネ「そんな……なぜ?!」
離れた所からかげぬいで射撃をしているカザマの姿に仰天したルザミーネは、カザマが沈んだ場所をみやった。
ルザミーネ「あれはっ……!」
そこには、草で編まれた人形が転がっていた。
ひろし「そうか、みがわりか!」
227 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:11:31.35 ID:hGqQJJjA0
リーリエ「これならっ! カザマさん! ブレイブバードです!」
ジュナイパー「ホーーッ!!」ゴウッ!!
かげぬいのダメージで動けないところで、カザマが地上からジャンプし、勢いよく滑空して一直線にウツロイドへ向かっていく!
ドンッ!!
ウツロイド「じぇるっ……!!」
カザマ自身が1本の巨大な矢になったかのように、ウツロイドへと突進し、吹っ飛ばしていく。ウツロイドは悲鳴を上げるまもなく、ウルトラスペースの空を舞い、地面へと落下して動かなくなった。
ウツロイド「」ピクピクッ
ルザミーネ「……ウツロイドまで!」キッ!
ひろし「よしっ、これであいつは最後の1匹だ!」
みさえ「リーリエちゃん! もう少し! もう少しで勝てるわよっ!」
ひまわり「たいやーっ!」
ロトム図鑑「ビーストもたいしたことないな」
ジュナイパー「ホホーッ! ホーッ!」ダカラオマエガエラソウニスルナッ!!
228 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:12:56.58 ID:hGqQJJjA0
ジュナイパー「ホッ……!」ガクッ
みさえ「どうしたの?」
ひろし「おそらく、弱点の攻撃を食らったことに加えて、みがわりとブレイブバードによる反動だろう。どくタイプの相手によくやったぜ、カザマくん……」
リーリエ「カザマさん、もう大丈夫です。後はわたしとボーちゃんに任せてください!」
ジュナイパー「ホッホー……」シュンッ!
ひろし「しんのすけ! もう少し待ってろ! もうすぐお前を助けてやるからな!」
ルザミーネが全身を震わせながら、最後に残ったウルトラボールを掲げる。
ルザミーネ「まだよ……! まだわたくしにはフェローチェがいます!」
ルザミーネ「行きなさい! フェローチェ!」ヒョイッ!
フェローチェ「フェローッ!!」ポンッ!
ルザミーネ「ウツロイドを失ってしまったのは惜しいですけれども、しんのすけ君のエースポケモンが倒れた今、あなたの残りのポケモンを倒すにはこの子で充分です!」
リーリエ「……」
ルザミーネ「どうしたのかしら? 勝てないと悟って、降参する覚悟を決めたのかしら」
リーリエ「……この時を、待ってました」
229 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:18:24.74 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「……?」
リーリエ「わたしは待っていたんです。かあさまの最後のポケモンが、フェローチェさんになったこの時を!」スッ
ルザミーネ「なんですって……!」
リーリエ「わたしの最後のポケモンさん。この子で、フェローチェさんを倒します! ボーちゃんさんっ!」ヒョイッ
ミミッキュ「ボ!」ポンッ!
ルザミーネ「そのポケモン……確かにゴーストタイプだから、フェローチェのかくとう技は防げますわ。けれど、それで勝ったと思わないことね」
ルザミーネ「そのまま今度こそ、Zワザで倒してあげる!しんのすけ君!」
しんのすけ「……」
しんのすけは再びZリングを掲げると、構えを取り始めた。
リーリエ「かあさま……またZワザを使う気ですか! そんなことしたらしんちゃんが!」
ひろし「やめろ! Zワザはしんのすけの体力を使っちまうんだぞっ!」
しんのすけ「……!」ブルブル
しかし、ひろしの言葉を無視するように、しんのすけは震える手でZワザのポーズを取り始める。
230 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:19:55.25 ID:hGqQJJjA0
バッ バッ ブリブリ ジャキンッ!
ピカッ! ゴウッ!!
フェローチェは Zパワーを 身体に まとった!
フェローチェが 解き放つ
全力の Zワザ!
フェローチェ「フェローッ!!」
ぜ っ た い ほ し ょ く か い て ん ざ ん !
しんのすけ「ああんっ……」フラッ
ドサッ!
ひろし「し、しんのすけっ!」
みさえ「そんなっ!」
リーリエ「しんちゃん!」
思わず駆け寄ろうとするが、なんとか踏みとどまった。今はまだ勝負の最中だ。
それに、相手は目論見通りフェローチェのみになったけれども、ここで隙を見せたら逆転を許してしまいかねない。
焦る気持ちを落ち着かせて、冷静さを取り戻す。
リーリエ「今まで攻撃を受けてがまんした分、思いっきり暴れてくださいっ!」
キテルグマ「クーーーッ!!」ガバッ!
元気を取り戻したようにネネが起き上がり、ピッピ人形をぐるんぐるんと振り回しながらデンジュモクへと急接近した。
そして、デンジュモクの目の前で垂直にジャンプすると、勢いに任せてピッピ人形をデンジュモクの脳天に向けて振り下ろした!
ド ス ン ッ ! !
デンジュモク「デン゛ッ!??」
ルザミーネ「!?」
キテルグマ「フンッ! フンッ! フンッ!」ドゴドゴドゴッ!!
今までの攻撃全てを倍返しをするように、ネネは何度もデンジュモクを殴りつけると、コードを束ねたようなの胴体を掴み、そのままネネがでんじほうを受けて直撃した岩盤へと投げつけた!
キテルグマ「クァァァッ!!」
ドゴッ!
パラパラ……
デンジュモク「デ、デン……!」
ルザミーネ「いったいどこからそんな力が……!」
215 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:45:16.67 ID:hGqQJJjA0
リーリエ「ネネちゃんさんは、常に自分が威力の高い技を喰らえば喰らうほど、その分倍返しにして相手を攻撃する、がまんがあるんです」
ルザミーネ「威力の高い技を喰らうほど……っ」
ルザミーネ「まさか、デンジュモクがビーストブーストで技の威力を高めることを読んでいたというの? ビーストではない普通のポケモンが、デンジュモクの攻撃を耐え切ると本気で思っていたの?!」
リーリエ「わたしは最初から、ネネちゃんさんの力を信じてました。それだけです!」
キテルグマ「クーッ!」
ネネはリーリエの言葉を肯定するように声を上げると、しんのすけへ振り向いた。
キテルグマ「クー……クゥーッ!」
しんのすけ「……」
ネネがしんのすけに対して呼びかけらしき唸り声を出すと、背後で岩盤に叩きつけられたデンジュモクがふらりと立ち上がった。ネネもデンジュモクの存在に気づいて向き直る。
デンジュモク「デンジュゥ……」ユラッ
キテルグマ「クーッ……!」
ルザミーネ「デンジュモク……ほうでんよ!」
リーリエ「ネネちゃんさん! アームハンマーです!」
216 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:46:12.74 ID:hGqQJJjA0
デンジュモク「デンジュッ!!」バチチチッ!
キテルグマ「クーーッ!!」ダッ!
デンジュモクが自身を中心に電撃を発し、ネネがピッピ人形を掴んで腕の筋肉に力を込める。
電撃が空中を走り、それがネネに当たるものの、一切怯まずデンジュモクに接近する。そして再びデンジュモクに向けて、ピッピ人形を叩きつける!
キテルグマ「クゥゥゥーーッ!!」
ド ゴ ッ !
デンジュモク「デンッデ……!」
そこでネネの体力が尽きてしまったのか、デンジュモクにのしかかる形で、両者が倒れ込んだ。
ドサッ
キテルグマ「ク……クッ」ガクッ
デンジュモク「デ……デンジュッ……」パタッ
デンジュモクも一度、空に向かって腕を伸ばしたものの、そのままパタリと音を立てて崩れ落ちてしまった。
ひろし「引き分け……」
ルザミーネ「そんな……たかがキテルグマに、ビーストブーストで力を高めたビーストちゃんと引き分けるなんて!」
217 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:49:08.93 ID:hGqQJJjA0
2体のビーストが倒れて屈辱と焦りを見せるルザミーネとは対照的に、リーリエはねぎらうようにネネへ話しかける。
リーリエ「ネネちゃんさん、お疲れ様です。ゆっくり休んでください……」シュン
ここまではうまくいった。残りはお互いに2匹。ここが正念場だ。相手が何を出してくるか、そしてその後に行われる戦いの勝敗で全てが決まる。
リーリエ「カザマさん! お願いします!」ヒョイッ
ジュナイパー「ホーッ!」ポンッ
ルザミーネ「ジュナイパー……。知っているわ。確か、しんのすけ君が連れていたフクスローの進化系ね。なら……!」スッ
ルザミーネ「行きなさい! ウツロイド!」ヒョイッ
ウツロイド「じぇるるっぷ……」ポンッ!
ジュナイパー「……ホーッ!」バサッ
ルザミーネ「ウフフ! デジャヴを感じますわ……。こういう趣向もありだと思ったのだけど、ねぇひろしさん」
ひろし「……!」
リーリエ(ウツロイドさん……。以前、パラダイスでしんちゃんとカザマさんが一度、相手にしたとひろしさんとハウさんがおっしゃってた……だからかあさまは出したのですね)
218 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:52:16.78 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「あの時の決着、付けてもよくってよ。ウツロイド、ヘドロばくだん!」
リーリエ「カザマさん! かげぬいです!」
ウツロイド「じぇるるっ!」バシャッ!
ジュナイパー「ホーッ!」グググッ
カザマが2本の矢羽根をつがえ、ウツロイドが毒の塊を精製し先に発射した!
放物線を描きながら飛んでくるヘドロばくだんを、カザマが矢羽根をつがえたまま横に跳躍しつつ回避、しかしウツロイドもカザマを追うようにヘドロばくだんを次々と発射する。
ジュナイパー「じぇるるっぷ……!」バシャッバシャッバシャッ!
ジュナイパー「ホーッ!」バシュッ!
ウツロイドが新しいヘドロばくだんを精製するタイミングを見計らい、引き絞った弦から手を放した。同時にヘドロばくだんも飛び出す。
1本目の矢羽根がヘドロばくだんを貫いて破裂させ、もう1本の矢羽根がウツロイドの影に突き刺さり、黒い爆発を起こした!
ドゴォォォン!
ウツロイド「じぇるっ……!」
リーリエ「更にリーフブレードですっ!」
ジュナイパー「ホーッ!」ジャキンッ!
カザマはウツロイドに接近すると、自らの翼を鋭く逆立て、ウツロイドへと斬りかかる!
ルザミーネ「ウツロイド、ヘドロウェーブ!」
ウツロイド「じぇるるっぷ!」グワッ!
ウツロイドの全身から毒液がにじみ出ると、自らの触手にまとって身体を回転させると、大量の毒が周囲に拡散していく。
ジュナイパー「ホッ……!」
ウツロイドの放った毒の波状攻撃がカザマに直撃し、リーフブレードが空振りに終わってしまう。
ルザミーネ「まだまだよ……! アシッドボム!」
今度はウツロイドの身体から酸性の毒が発射された。ヘドロウェーブのダメージにひるんでいるカザマに直撃し、煙を上げながら、身体を溶かしていく。
ジュナイパー「ホ、ホーッ!」ジュウウ
リーリエ「カザマさんっ!」
220 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 21:59:30.97 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「そして、パワージェム!」
ウツロイド「じぇるるっぷ!」ブゥゥン!
ウツロイドの周囲に輝く岩石が作り出されたかと思うと、そこから次々と弱ったジュナイパーに向けて光線が照射される!
ドンドンドンッ!
ジュナイパー「ホーーッ!?」
リーリエ「!」
パワージェムの光に当たったカザマが、リーリエの立っている方向へと飛ばされ、彼女に激突して空中に吹っ飛ばされる!
リーリエ「きゃああっ……!!」
しんのすけ「……!」
目の前の景色が何度も回転したかと思うと、リーリエは頭を打って、カザマと一緒に地面に転がってしまった。今まで感じたことのない、意識を失いそうな鈍い痛みがリーリエを襲い、うつ伏せに倒れる。
リーリエ「あっ……う、うぅ……」
みさえ「リーリエちゃん!」
ひろし「大丈夫か!?」
ロトム図鑑「そもそも、どくタイプの技を使うやつにカザマを出してもな……Zリングも持ってないし」
みさえ「弱気になってどうするのよ! リーリエちゃんは勝つわ!」
221 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:00:28.27 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「これでわかったでしょう? Zリングも持ってないアナタが、ビーストちゃんに……このわたくしに勝てると本気で思ってるの?」
ルザミーネ「そもそも! 子供が親に逆らい、あまつさえ歯向かおうとするなんて……傲慢にもほどがあります! これは罰です!!」
リーリエ「……」ユラッ
ジュナイパー「ホー……!」ユラッ
ルザミーネ「まだ戦うというの?」
ルザミーネが追い打ちをかけるように言葉を投げかけるが、リーリエとカザマはふらふらと、それでいてしっかりとした足取りで立ち上がった。頭を打った時に擦りむいたのか血が流れ、腕でこすって拭き取る。
222 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:01:46.93 ID:hGqQJJjA0
リーリエ(しんちゃん……! あなたはいつもお下品で、ナンパして、周りを困らせて……。今だって、かあさまに操られているのにインドぞうさん丸出しで……)
ーーケツだけ星人~ぶりぶり~ぶりぶり~
ーーまったく参っちゃうよね。方向音痴を探すのにも一苦労ですよ
ーーほほーう? オラたちが待ってる間にお洋服を買ってたのですか。それも、気合を入れないと着れそうもない服なんて買って
リーリエ(でも! あなたは、わたしを守ってくれました! わたしを変えてくれました!)
ーーハァーやれやれ、しょーがないなぁ
ーーリーリエちゃんには指一本触れさせないゾ!
ーー今日はオラが布団になったげるから。いっぱい泣いていいよ
リーリエ(しんちゃんーーわたしの夢で、憧れで、ほしぐもちゃんと同じくらいかけがえのない大切な人……あなたを、失いたくないです!)
ーーずっと、わたしを守ってくれてありがとうね。今度はわたしが、ゼンリョクであなたを守ってみせますから。しんちゃんが、わたしを守ってくれたように
リーリエ「わたしは約束したんです! しんちゃんを守るって! だから……」
ーーリーリエちゃん
リーリエ「絶対にーー負けられないんですっ!!」ギンッ!
ジュナイパー「ホーーーーッ!」ゴウッ
223 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:04:57.84 ID:hGqQJJjA0
みさえ「その勢いよ! リーリエちゃん!」
ひろし(カザマくんに一瞬、赤いオーラが?)
しんのすけ「……」
ルザミーネ「打ちのめしても何度も何度も立ち上がって……本当に目障りなコね!」
ルザミーネ「ウツロイド、もう一度ヘドロばくd……」
ヒュンヒュンヒュンッ!
ウツロイド「じぇるるっ……!?」ドスドスドスッ!
ルザミーネ「矢が……?!」
ジュナイパー「……ホー!」
リーリエ「ふいうち、です」
リーリエ「そしてカザマさん! 続けてかげぬいです!」
ジュナイパー「ホッホーッ!」
224 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:06:38.29 ID:hGqQJJjA0
ヘドロばくだんやヘドロウェーブに当たらないためにウツロイドと距離をとったカザマは3本の矢をつがえると、上空に向けて矢を一斉に曲射した。
影の矢が放物線軌道を描いて、次々とウツロイドに向けて勢いよく落ちていく!
ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ!
ウツロイド「じぇ……じぇるっ!」
ルザミーネ「こうなったら……しんのすけくん!」
しんのすけ「……!」ピクッ
再びしんのすけが、ルザミーネの前に出てくる。
リーリエ「……また、しんちゃんを盾にするつもりですか!」
しかし、ルザミーネは笑顔を浮かべたまま、首を横に振って否定した。
ルザミーネ「リーリエ。わたくしがなぜ、しんのすけ君を息子として迎え入れたのか、その理由を見せてあげますわ。さぁ、しんのすけ君! ウツロイドにZパワーを与えなさい」
しんのすけ「ほい……」
しんのすけはZリングを掲げると、構えを取り始めた。
ジュナイパー「ホホーッ!?」
みさえ「あの構えって……」
リーリエ「しんちゃんを利用して……Zワザを使うつもりですか!」
ひろし「きたねーぞてめぇ!!」
225 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:07:35.36 ID:hGqQJJjA0
バッ バッ ゴポポポッ ブリッ!
ルザミーネ「おしりは見せなくていいの!」
ピカッ! ゴウッ!!
ウツロイドは Zパワーを 身体に まとった!
ウツロイドが 解き放つ
全力の Zワザ!
ウツロイド「じぇるるっぷ……!!」
ア シ ッ ド ポ イ ズ ン デ リ ー ト !
ウツロイドは触手を大きく広げると、毒の奔流が周りに広がっていく。
やがて、猛毒の雨あられが降り注ぐ中、毒の沼と化した地面が柔らかくなっていく。
ジュナイパー「ホ、ホーッ!」ズブッ
リーリエ「カザマさんっ!」
すると、カザマがどんどん、毒の沼へと沈んでいく。翼をジタバタさせて暴れるも、余計に深く落ちていくだけだ。
ズブズブズブ……
ジュナイパー「……!」
そして、完全にカザマの姿が毒の沼へと姿を消してしまった。
226 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:09:48.25 ID:hGqQJJjA0
ひろし「どくタイプのZワザ……これじゃあ……」
ルザミーネ「ふふ、これで終わり……」
ヒュンヒュンヒュンッ!!
その時、次々とかげぬいによる矢が飛来し、ウツロイドに襲いかかった!
ドカンッ! ドカンッ! ドカンッ!
ウツロイド「じぇるっ!?」
ジュナイパー「ホー!」ググッ
リーリエ「カザマさんっ! 無事だったんですね!」
ルザミーネ「そんな……なぜ?!」
離れた所からかげぬいで射撃をしているカザマの姿に仰天したルザミーネは、カザマが沈んだ場所をみやった。
ルザミーネ「あれはっ……!」
そこには、草で編まれた人形が転がっていた。
ひろし「そうか、みがわりか!」
227 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:11:31.35 ID:hGqQJJjA0
リーリエ「これならっ! カザマさん! ブレイブバードです!」
ジュナイパー「ホーーッ!!」ゴウッ!!
かげぬいのダメージで動けないところで、カザマが地上からジャンプし、勢いよく滑空して一直線にウツロイドへ向かっていく!
ドンッ!!
ウツロイド「じぇるっ……!!」
カザマ自身が1本の巨大な矢になったかのように、ウツロイドへと突進し、吹っ飛ばしていく。ウツロイドは悲鳴を上げるまもなく、ウルトラスペースの空を舞い、地面へと落下して動かなくなった。
ウツロイド「」ピクピクッ
ルザミーネ「……ウツロイドまで!」キッ!
ひろし「よしっ、これであいつは最後の1匹だ!」
みさえ「リーリエちゃん! もう少し! もう少しで勝てるわよっ!」
ひまわり「たいやーっ!」
ロトム図鑑「ビーストもたいしたことないな」
ジュナイパー「ホホーッ! ホーッ!」ダカラオマエガエラソウニスルナッ!!
228 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:12:56.58 ID:hGqQJJjA0
ジュナイパー「ホッ……!」ガクッ
みさえ「どうしたの?」
ひろし「おそらく、弱点の攻撃を食らったことに加えて、みがわりとブレイブバードによる反動だろう。どくタイプの相手によくやったぜ、カザマくん……」
リーリエ「カザマさん、もう大丈夫です。後はわたしとボーちゃんに任せてください!」
ジュナイパー「ホッホー……」シュンッ!
ひろし「しんのすけ! もう少し待ってろ! もうすぐお前を助けてやるからな!」
ルザミーネが全身を震わせながら、最後に残ったウルトラボールを掲げる。
ルザミーネ「まだよ……! まだわたくしにはフェローチェがいます!」
ルザミーネ「行きなさい! フェローチェ!」ヒョイッ!
フェローチェ「フェローッ!!」ポンッ!
ルザミーネ「ウツロイドを失ってしまったのは惜しいですけれども、しんのすけ君のエースポケモンが倒れた今、あなたの残りのポケモンを倒すにはこの子で充分です!」
リーリエ「……」
ルザミーネ「どうしたのかしら? 勝てないと悟って、降参する覚悟を決めたのかしら」
リーリエ「……この時を、待ってました」
229 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:18:24.74 ID:hGqQJJjA0
ルザミーネ「……?」
リーリエ「わたしは待っていたんです。かあさまの最後のポケモンが、フェローチェさんになったこの時を!」スッ
ルザミーネ「なんですって……!」
リーリエ「わたしの最後のポケモンさん。この子で、フェローチェさんを倒します! ボーちゃんさんっ!」ヒョイッ
ミミッキュ「ボ!」ポンッ!
ルザミーネ「そのポケモン……確かにゴーストタイプだから、フェローチェのかくとう技は防げますわ。けれど、それで勝ったと思わないことね」
ルザミーネ「そのまま今度こそ、Zワザで倒してあげる!しんのすけ君!」
しんのすけ「……」
しんのすけは再びZリングを掲げると、構えを取り始めた。
リーリエ「かあさま……またZワザを使う気ですか! そんなことしたらしんちゃんが!」
ひろし「やめろ! Zワザはしんのすけの体力を使っちまうんだぞっ!」
しんのすけ「……!」ブルブル
しかし、ひろしの言葉を無視するように、しんのすけは震える手でZワザのポーズを取り始める。
230 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/16(金) 22:19:55.25 ID:hGqQJJjA0
バッ バッ ブリブリ ジャキンッ!
ピカッ! ゴウッ!!
フェローチェは Zパワーを 身体に まとった!
フェローチェが 解き放つ
全力の Zワザ!
フェローチェ「フェローッ!!」
ぜ っ た い ほ し ょ く か い て ん ざ ん !
しんのすけ「ああんっ……」フラッ
ドサッ!
ひろし「し、しんのすけっ!」
みさえ「そんなっ!」
リーリエ「しんちゃん!」
思わず駆け寄ろうとするが、なんとか踏みとどまった。今はまだ勝負の最中だ。
それに、相手は目論見通りフェローチェのみになったけれども、ここで隙を見せたら逆転を許してしまいかねない。
焦る気持ちを落ち着かせて、冷静さを取り戻す。
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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