しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
Part6
92 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 20:57:30.09 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「ああ! 言い忘れていたことがひとつあります。強いポケモンがたむろする洞窟ですが、さらに強い『ぬしポケモン』が住み着いています。……試練をクリアするための、最大の障壁となるでしょうね!』
しんのすけ「ほーほー……」
イリマ「ちなみに、試練を達成するまで外に出られませんし、ポケモンも捕獲できませんからよく覚えておいてくださいね」
しんのすけ「おトイレ行きたい時はどーすんの?」
イリマ「そ、それは先に済ませるべきです。というか、今もよおしているんですか?」
しんのすけ「ううん、今は平気」
イリマ「じゃあ用を済ます前に、試練を先に済ませちゃいましょう」
しんのすけ「うまいこというねー」
イリマ「さて、島巡り7つの試練、そのうちの1つーーそれでは……イリマの試練、はじめ!」
試 練 開 始 !
しんのすけ「うっしゃあー! なんでもかかってこーい!」ドタドタドタ!!!
93 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 20:58:52.66 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟の中
キー キー クー クー ワルイデー ザコチャーウ
しんのすけ「いろんなポケモンの鳴き声がするー」テクテク
ロトム図鑑「茂みの洞窟とかけまして、あくむを見せるポケモンと解く」
しんのすけ「その心は?」
ロトム図鑑「だぁー暗い」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんの座布団全部持ってって」
ロトム図鑑「おいっ! そこは「座布団一枚やって」って言うもんだろうが!」
モクロー『おいおい……今は試練中だぞ? ふざけてる場合じゃないだろ』
しんのすけ「あれ? カザマくんいつの間に?」
モクロー『君たちだけだと心配だから出てきたんだよ。それより、早く試練を達成しようよ』
94 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:00:21.17 ID:h8Rc+5Hs0
ダダダダッ!
???「ヨヨヨー!」
しんのすけ「お?」
モクロー『こいつら確か……』
したっぱA「リベンジ・オブ・ポートエリア! おれらのこと、覚えてるか?」クネクネ
しんのすけ「どちら様だっけ?」
したっぱA&B&モクロー「」ガクッ
したっぱB「そうでスカ……」
ロトム図鑑「ネタがベタベタだな。もうちょっと捻りを入れるべきだ」
しんのすけ「あ? やっぱりィ?」
したっぱB「……って、覚えてるじゃないスカ! 忘れたふりッスカ!?」
しんのすけ「んもー分かってるよー。スケスケおパンツ団の人たちでしょ?」
したっぱB「スカル団! いい加減覚えて欲しいッスカ!」
95 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:02:18.74 ID:h8Rc+5Hs0
したっぱA「って、どうでもいいよ! こいつの試練をジャマするため、忍びこんできたんだぜ!!」
したっぱB「そうでした! それではさっそく、コイツのポケモン、奪いまスカ!」
しんのすけ「えー? それじゃあおにいさんのポケモンちょーだい」
したっぱB「それじゃただの交換じゃないッスカ!」
モクロー『てゆうかボクを取引に使うなよ!』
したっぱA「ええい! どうでもいいって言ってるだろ! 始めるぞ!」
スカル団の したっぱが
勝負を しかけてきた!
したっぱA「スリープ! じゃがいも頭をひねり潰せ!」ヒョイッ
ポンッ
スリープ「スリィィィプ!」
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」
モクロー『ったく、トレーナーとしての自覚をもっと持って欲しいよ……』バッ
96 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:03:25.22 ID:h8Rc+5Hs0
したっぱA「スリープ! モクローにねんりきで石を飛ばせ!」
スリープ「スリィィィ……」ムゥ~ン
スリープが目を閉じて一心に念じると、洞窟に転がっている小石や岩がふわりと浮き始めた。
スリープ「……ィィップ!!!!」
スリープが目を見開くと、岩が一斉にカザマへ向かって飛んできた!
モクロー『うわっ! 危ない!』バサッバサッ!
したっぱA「逃がすんじゃねーぞ! 岩でメッタ打ちだ!」
スリープ「スリィィィプ!」
カザマが空中を飛ぶと、その後ろを岩もついていく!
モクロー『くそっ! このままじゃ技が出せないよ!』バサバサバサ!
ロトム図鑑「おいっ、なんとかならんのか?」
したっぱA「なるわけないだろバーカ!」
したっぱB「スーッカスカスカスカ!」
しんのすけ「んー……」
しんのすけはスリープとスカル団、そして岩と逃げるカザマを順に見据える。
97 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:04:27.23 ID:h8Rc+5Hs0
しんのすけ「カザマくん、そのままあっちに突っ込めばいいじゃん」ユビサシッ
カザマ「え? あ、なるほど!」クルッ
したっぱA「はーっはっはっは!」
したっぱB「スーカスカスカ! ……スカ?」
ゴウウウウッ!!
したっぱA「なんかこっち来てないか?」
したっぱB「まさか正真正銘のダイレクトアタックっスカ!?」
カザマはスリープを横切り、更にスカル団も横切っていく。その後にやってくるのは、もちろん……
したっぱたち「うわあああああっ!」
ドカドカドカドカ!!
したっぱA「」ピクッピクッ
したっぱB「」スカッスカッ
スリープ「」ピクッピクッ
ロトム図鑑「フッ、口ほどでもない」
モクロー『だからお前何もやってないだろっ!』
98 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:06:52.67 ID:h8Rc+5Hs0
しんのすけ「じゃ、いこいこ」テクテク
モクロー『でも、相手の攻撃を利用するなんて、しんのすけにしちゃ考えたな』
したっぱB「お、覚えてろ……ッスカ」
したっぱA「……いいか? 相棒がスカ スカ言ってるのは、記憶に残るためだからな……。本当におぼえておけよ……スケスケおパンツって言うなよ……」ガクッ
99 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:07:41.58 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟 ぬしの間
モクロー『あっ、あれがZクリスタルかな?』
しんのすけ達の目の前には、台座があった。その中には、透明のZクリスタルが輝いている。
しんのすけ「ほっほーい!」ダッ!
ロトム図鑑「ふん、結構あっけないもんだったな」
モクロー『でも待って。僕たち、なにか忘れているような……』
???「ぬしゃしゃ!!」
モクロー『!?』
ロトム図鑑「んあ?」
しんのすけ「?」
ピョンッ!
ズシンッ!!
ラッタ「ぬっしゃーっ!」
茂みの洞窟 ぬしポケモン
ラッタ 出現!
100 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:10:07.08 ID:h8Rc+5Hs0
モクロー『そうだ! ぬしポケモンだ!』
ラッタ「ぬっしゃああああっ!」ゴウッ!!
モクロー『なんかオーラ纏ってる!』
しんのすけ「本気でキレた時のかーちゃんみたーい」
ロトム図鑑「どうやら能力が上がっているようだな。あれがぬしポケモンの強さの秘訣か」
モクロー『よーし! 試練達成してZクリスタルを手に入れるぞ! それっ!』バサバサッ
モクローはこのはで、葉っぱ状の羽根がラッタへ飛び散っていく。そしてすぐに急接近するとーー。
モクロー『ばあっ!』ヒョッイッ
ラッタ「キークー?!」ビクッ!
モクロー『よしっ! 今のうちに!』クチバシツキタテッ!
ドスドスドスドス!!!
ラッタ「シャーッ!」
しんのすけ「おおっ、やるー」
ロトム図鑑『いいぞ我がしもべよ。そのままぬしポケモンを蜂の巣にしてしまえ』
101 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:11:26.47 ID:h8Rc+5Hs0
ラッタ「ッシャー!」ブンッ
モクロー『うわっ!』
ラッタがカザマを振り切ると、いきり立って前歯をむき出しにして襲いかかってきたっ!
ガブッ!!
モクロー『いっでぇぇぇっ!』
しんのすけ「おおっ、二度目のかみつき」
ロトム図鑑「いや、あれは『いかりのまえば』だ。死にはしないが、体力の半分は持ってかれたな」
しんのすけ「おいしい?」
ラッタ「ッシャ!」b
モクロー『だからお前はどっちの味方だよっ!』
ラッタ「……キィーッ! シャーッ!」
ラッタがさっきまでと違う、甲高い声を上げた。すると……。
コラッタ「シャー!」ピョンッ
102 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:12:18.35 ID:h8Rc+5Hs0
モクロー『うわっ、なんでコラッタが!?』
しんのすけ「飲みに誘ってきたんじゃない?」
ロトム図鑑「あとはラッタに告白してきたとか」
モクロー『どう見ても違うだろっ!』
コラッタ「ヂュッ!!」ダッ
ドカッ!
モクロー『ぐあっ!』
しんのすけ「カザマくーん!」
ロトム図鑑「今のはでんこうせっか、か」
ラッタ「シャーッ!」
コラッタ「シャー!」
モクロー『いてて……どうしよう、これじゃ2対1だ』
ロトム図鑑「私にいい作戦がある。私一人だけではダメだ。しんのすけも協力する必要がある」
しんのすけ「なに?」
103 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:14:03.02 ID:h8Rc+5Hs0
ロトム図鑑「……カザマをラッタたちの餌にして、その隙にZクリスタルをいただき、ふたり揃って茂みの洞窟を脱出するのだ」
モクロー『…………』ブチッ
ドカッ! ドカッ! バキッ! ドカッ!
モクロー『いいかげんにしろよこのブタ! ガブリアスのサンドバッグにしてやろうか?!』ドカッ! ドカッ!
ロトム図鑑「ジョーク! ジョーク! アローラジョーク! あっいいこと思いついた!」
モクロー『もしまたくだらない作戦だったら、お前をラッタの餌にするからな?』
ロトム図鑑「あれを見よ」ユビサシ
ロトム図鑑が指さした場所……崖の上に、大岩があった。
ロトム図鑑「あれをなんとかラッタの頭に落とせば、それだけで勝てるのではないか?」
しんのすけ「ラッタくんを煽って、壁にぶつければいいんじゃない?」
モクロー『よーし、それでやってみよう』
モクロー『やーい、来てみろ来てみろー!』バッサバッサ!
ラッタ「…………」
テクテク
モクロー『お、おい、どこ行くんだよ?』
104 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:15:16.71 ID:h8Rc+5Hs0
ラッタは大岩のある崖近くに来ると、カザマの方へ一度振り返った。まるで、しんのすけたちを嘲笑うように。そしてーー
ラッタ「ぬっしゃーっ!」タックル!
ドンッ!
ゴロッ…
ズシン! !
モクロー&ロトム図鑑「」
しんのすけ「見抜かれましたな」
ロトム図鑑「この作戦は失敗だな……」
モクロー『なに冷静に実況してんだよ! おバカ!』
ラッタ「シャーッ!」ダッ!!
コラッタ「シャーッ!」ダッ!!
モクロー『うわわわーっ!』
ラッタとコラッタが、前歯をむきだしにしながら、逃がさないと言わんばかりに左右からカザマに挟み撃ちを仕掛けてくる!
105 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:19:19.71 ID:h8Rc+5Hs0
ドドドドド!!!
モクロー『もうダメだー!』
しんのすけ「カザマくん! 上、上!」
カザマ「えっ? ……ハッそうか!」バサッ!!
カザマは飛び出すように上空へ羽ばたいた! そして、後に残ったコラッタとラッタが向かい合うように走ってくる!
ラッタ「シャ?! シャーッ!」バタバタ
コラッタ「シャーッ!?」バタバタ
ドシンッ!
ラッタ「ヌ……シャー……」ピクピク
コラッタ「」ピクピク
モクロー『やった! 同士打ちだ!』
しんのすけ「車は急に止まれないもんだ。気をつけなきゃ」
ラッタ「シャー……」フラフラ
ラッタは 洞窟の奥に 姿を 消した!
106 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:20:20.91 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「なんというトレーナーでしょう!」
しんのすけ「お?」
イリマ「ボクが鍛えに鍛えあげた、ぬしポケモンをああいう形で倒すだなんて……! 悔しいですが、さすがとしか言いようがありません」
ロトム図鑑「ふん、私の完璧な計画が功を奏したな」
モクロー『お前結局役に立ってなかったじゃないか!』
イリマ「ポケモンと力をあわせ、イリマの試練ーー達成です!」
イリマ「さあ、台座のZクリスタルを!」
しんのすけ「ほっほーい!」トテトテ
しんのすけは ノーマルZを 手に入れた!
しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」
試 練 達 成 !
107 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:21:50.79 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「いま、手に入れたのがノーマルタイプのZクリスタル……! その名も、ノーマルZ!」
イリマ「それをたいあたりなど、ノーマルタイプの技を使えるポケモンに持たせて!」
バッ! バッ! バッ! ジャーン!
イリマ「このように、エレガントなポーズをすることで、ノーマルタイプの技を強める、Zパワーを放てますよ!」
しんのすけ「おーっ! かっこいー! オラもやってみよーっと!」
バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!
しんのすけ「こうですな?」
イリマ「お、おしりは出さなくて結構です……」
しんのすけ「んーこの方がしっくりくるんだけど」
108 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:22:41.95 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「コホン……。そうそう、言い忘れていたことがひとつ、ありましたね」
イリマ「試練を行う場所には、先ほどのラッタのように、一際強いポケモンがいます。それに、アローラ地方のポケモンは助け合いなのか、戦いのときに仲間をよぶのですよ!」
モクロー『なるほど、僕はずっとククイ博士の研究所の中で育ってきたから知らなかった……』
しんのすけ「世間知らずだな、カザマくん」
モクロー『るさい』
イリマ「しんのすけ君も、ポケモンもひとまずはお疲れ様です。洞窟の入口まで戻りましょうか」
しんのすけ「ほーい」
109 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:25:29.42 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟 ポケモンセンター前
イリマ「さて、しんのすけ君! メレメレ島にいるキャプテンは、ボク1人! つまり試練も1つです。試練を終えたことを、しまキング……ハラさんに、報告しておいてくださいね!」
しんのすけ「なんで?」
イリマ「島のキャプテンの試練を全て乗り越えたら、今度はしまキングに挑戦するからですよ。それが島巡りのルールなんですから、忘れちゃダメですよ」
ククイ博士「おお! しんのすけ! イリマの顔を見るに、試練達成かな」フリフリ
しんのすけ「ハカセー!」フリフリ
ククイ博士「Zクリスタルを手に入れたみたいだね。では、僕からのプレゼントだ! Zパワーについて、お教えしよう! よーく見ておくんだぜ!」
しんのすけ「なるべくシリプリにね」
イリマ「シンプル、です」
ガサガサッ
ガーディ「アオオオン!」
ククイ博士「ゆけっ、イワンコ!」
イワンコ「ワンッ」
しんのすけ「おおっ、都合よくポケモンが草むらから飛び出してきた!」
イリマ「ああ! 言い忘れていたことがひとつあります。強いポケモンがたむろする洞窟ですが、さらに強い『ぬしポケモン』が住み着いています。……試練をクリアするための、最大の障壁となるでしょうね!』
しんのすけ「ほーほー……」
イリマ「ちなみに、試練を達成するまで外に出られませんし、ポケモンも捕獲できませんからよく覚えておいてくださいね」
しんのすけ「おトイレ行きたい時はどーすんの?」
イリマ「そ、それは先に済ませるべきです。というか、今もよおしているんですか?」
しんのすけ「ううん、今は平気」
イリマ「じゃあ用を済ます前に、試練を先に済ませちゃいましょう」
しんのすけ「うまいこというねー」
イリマ「さて、島巡り7つの試練、そのうちの1つーーそれでは……イリマの試練、はじめ!」
試 練 開 始 !
しんのすけ「うっしゃあー! なんでもかかってこーい!」ドタドタドタ!!!
93 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 20:58:52.66 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟の中
キー キー クー クー ワルイデー ザコチャーウ
しんのすけ「いろんなポケモンの鳴き声がするー」テクテク
ロトム図鑑「茂みの洞窟とかけまして、あくむを見せるポケモンと解く」
しんのすけ「その心は?」
ロトム図鑑「だぁー暗い」
しんのすけ「ぶりぶりざえもんの座布団全部持ってって」
ロトム図鑑「おいっ! そこは「座布団一枚やって」って言うもんだろうが!」
モクロー『おいおい……今は試練中だぞ? ふざけてる場合じゃないだろ』
しんのすけ「あれ? カザマくんいつの間に?」
モクロー『君たちだけだと心配だから出てきたんだよ。それより、早く試練を達成しようよ』
94 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:00:21.17 ID:h8Rc+5Hs0
ダダダダッ!
???「ヨヨヨー!」
しんのすけ「お?」
モクロー『こいつら確か……』
したっぱA「リベンジ・オブ・ポートエリア! おれらのこと、覚えてるか?」クネクネ
しんのすけ「どちら様だっけ?」
したっぱA&B&モクロー「」ガクッ
したっぱB「そうでスカ……」
ロトム図鑑「ネタがベタベタだな。もうちょっと捻りを入れるべきだ」
しんのすけ「あ? やっぱりィ?」
したっぱB「……って、覚えてるじゃないスカ! 忘れたふりッスカ!?」
しんのすけ「んもー分かってるよー。スケスケおパンツ団の人たちでしょ?」
したっぱB「スカル団! いい加減覚えて欲しいッスカ!」
95 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:02:18.74 ID:h8Rc+5Hs0
したっぱA「って、どうでもいいよ! こいつの試練をジャマするため、忍びこんできたんだぜ!!」
したっぱB「そうでした! それではさっそく、コイツのポケモン、奪いまスカ!」
しんのすけ「えー? それじゃあおにいさんのポケモンちょーだい」
したっぱB「それじゃただの交換じゃないッスカ!」
モクロー『てゆうかボクを取引に使うなよ!』
したっぱA「ええい! どうでもいいって言ってるだろ! 始めるぞ!」
スカル団の したっぱが
勝負を しかけてきた!
したっぱA「スリープ! じゃがいも頭をひねり潰せ!」ヒョイッ
ポンッ
スリープ「スリィィィプ!」
しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」
モクロー『ったく、トレーナーとしての自覚をもっと持って欲しいよ……』バッ
96 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:03:25.22 ID:h8Rc+5Hs0
したっぱA「スリープ! モクローにねんりきで石を飛ばせ!」
スリープ「スリィィィ……」ムゥ~ン
スリープが目を閉じて一心に念じると、洞窟に転がっている小石や岩がふわりと浮き始めた。
スリープ「……ィィップ!!!!」
スリープが目を見開くと、岩が一斉にカザマへ向かって飛んできた!
モクロー『うわっ! 危ない!』バサッバサッ!
したっぱA「逃がすんじゃねーぞ! 岩でメッタ打ちだ!」
スリープ「スリィィィプ!」
カザマが空中を飛ぶと、その後ろを岩もついていく!
モクロー『くそっ! このままじゃ技が出せないよ!』バサバサバサ!
ロトム図鑑「おいっ、なんとかならんのか?」
したっぱA「なるわけないだろバーカ!」
したっぱB「スーッカスカスカスカ!」
しんのすけ「んー……」
しんのすけはスリープとスカル団、そして岩と逃げるカザマを順に見据える。
しんのすけ「カザマくん、そのままあっちに突っ込めばいいじゃん」ユビサシッ
カザマ「え? あ、なるほど!」クルッ
したっぱA「はーっはっはっは!」
したっぱB「スーカスカスカ! ……スカ?」
ゴウウウウッ!!
したっぱA「なんかこっち来てないか?」
したっぱB「まさか正真正銘のダイレクトアタックっスカ!?」
カザマはスリープを横切り、更にスカル団も横切っていく。その後にやってくるのは、もちろん……
したっぱたち「うわあああああっ!」
ドカドカドカドカ!!
したっぱA「」ピクッピクッ
したっぱB「」スカッスカッ
スリープ「」ピクッピクッ
ロトム図鑑「フッ、口ほどでもない」
モクロー『だからお前何もやってないだろっ!』
98 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:06:52.67 ID:h8Rc+5Hs0
しんのすけ「じゃ、いこいこ」テクテク
モクロー『でも、相手の攻撃を利用するなんて、しんのすけにしちゃ考えたな』
したっぱB「お、覚えてろ……ッスカ」
したっぱA「……いいか? 相棒がスカ スカ言ってるのは、記憶に残るためだからな……。本当におぼえておけよ……スケスケおパンツって言うなよ……」ガクッ
99 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:07:41.58 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟 ぬしの間
モクロー『あっ、あれがZクリスタルかな?』
しんのすけ達の目の前には、台座があった。その中には、透明のZクリスタルが輝いている。
しんのすけ「ほっほーい!」ダッ!
ロトム図鑑「ふん、結構あっけないもんだったな」
モクロー『でも待って。僕たち、なにか忘れているような……』
???「ぬしゃしゃ!!」
モクロー『!?』
ロトム図鑑「んあ?」
しんのすけ「?」
ピョンッ!
ズシンッ!!
ラッタ「ぬっしゃーっ!」
茂みの洞窟 ぬしポケモン
ラッタ 出現!
100 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:10:07.08 ID:h8Rc+5Hs0
モクロー『そうだ! ぬしポケモンだ!』
ラッタ「ぬっしゃああああっ!」ゴウッ!!
モクロー『なんかオーラ纏ってる!』
しんのすけ「本気でキレた時のかーちゃんみたーい」
ロトム図鑑「どうやら能力が上がっているようだな。あれがぬしポケモンの強さの秘訣か」
モクロー『よーし! 試練達成してZクリスタルを手に入れるぞ! それっ!』バサバサッ
モクローはこのはで、葉っぱ状の羽根がラッタへ飛び散っていく。そしてすぐに急接近するとーー。
モクロー『ばあっ!』ヒョッイッ
ラッタ「キークー?!」ビクッ!
モクロー『よしっ! 今のうちに!』クチバシツキタテッ!
ドスドスドスドス!!!
ラッタ「シャーッ!」
しんのすけ「おおっ、やるー」
ロトム図鑑『いいぞ我がしもべよ。そのままぬしポケモンを蜂の巣にしてしまえ』
101 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:11:26.47 ID:h8Rc+5Hs0
ラッタ「ッシャー!」ブンッ
モクロー『うわっ!』
ラッタがカザマを振り切ると、いきり立って前歯をむき出しにして襲いかかってきたっ!
ガブッ!!
モクロー『いっでぇぇぇっ!』
しんのすけ「おおっ、二度目のかみつき」
ロトム図鑑「いや、あれは『いかりのまえば』だ。死にはしないが、体力の半分は持ってかれたな」
しんのすけ「おいしい?」
ラッタ「ッシャ!」b
モクロー『だからお前はどっちの味方だよっ!』
ラッタ「……キィーッ! シャーッ!」
ラッタがさっきまでと違う、甲高い声を上げた。すると……。
コラッタ「シャー!」ピョンッ
102 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:12:18.35 ID:h8Rc+5Hs0
モクロー『うわっ、なんでコラッタが!?』
しんのすけ「飲みに誘ってきたんじゃない?」
ロトム図鑑「あとはラッタに告白してきたとか」
モクロー『どう見ても違うだろっ!』
コラッタ「ヂュッ!!」ダッ
ドカッ!
モクロー『ぐあっ!』
しんのすけ「カザマくーん!」
ロトム図鑑「今のはでんこうせっか、か」
ラッタ「シャーッ!」
コラッタ「シャー!」
モクロー『いてて……どうしよう、これじゃ2対1だ』
ロトム図鑑「私にいい作戦がある。私一人だけではダメだ。しんのすけも協力する必要がある」
しんのすけ「なに?」
103 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:14:03.02 ID:h8Rc+5Hs0
ロトム図鑑「……カザマをラッタたちの餌にして、その隙にZクリスタルをいただき、ふたり揃って茂みの洞窟を脱出するのだ」
モクロー『…………』ブチッ
ドカッ! ドカッ! バキッ! ドカッ!
モクロー『いいかげんにしろよこのブタ! ガブリアスのサンドバッグにしてやろうか?!』ドカッ! ドカッ!
ロトム図鑑「ジョーク! ジョーク! アローラジョーク! あっいいこと思いついた!」
モクロー『もしまたくだらない作戦だったら、お前をラッタの餌にするからな?』
ロトム図鑑「あれを見よ」ユビサシ
ロトム図鑑が指さした場所……崖の上に、大岩があった。
ロトム図鑑「あれをなんとかラッタの頭に落とせば、それだけで勝てるのではないか?」
しんのすけ「ラッタくんを煽って、壁にぶつければいいんじゃない?」
モクロー『よーし、それでやってみよう』
モクロー『やーい、来てみろ来てみろー!』バッサバッサ!
ラッタ「…………」
テクテク
モクロー『お、おい、どこ行くんだよ?』
104 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:15:16.71 ID:h8Rc+5Hs0
ラッタは大岩のある崖近くに来ると、カザマの方へ一度振り返った。まるで、しんのすけたちを嘲笑うように。そしてーー
ラッタ「ぬっしゃーっ!」タックル!
ドンッ!
ゴロッ…
ズシン! !
モクロー&ロトム図鑑「」
しんのすけ「見抜かれましたな」
ロトム図鑑「この作戦は失敗だな……」
モクロー『なに冷静に実況してんだよ! おバカ!』
ラッタ「シャーッ!」ダッ!!
コラッタ「シャーッ!」ダッ!!
モクロー『うわわわーっ!』
ラッタとコラッタが、前歯をむきだしにしながら、逃がさないと言わんばかりに左右からカザマに挟み撃ちを仕掛けてくる!
105 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:19:19.71 ID:h8Rc+5Hs0
ドドドドド!!!
モクロー『もうダメだー!』
しんのすけ「カザマくん! 上、上!」
カザマ「えっ? ……ハッそうか!」バサッ!!
カザマは飛び出すように上空へ羽ばたいた! そして、後に残ったコラッタとラッタが向かい合うように走ってくる!
ラッタ「シャ?! シャーッ!」バタバタ
コラッタ「シャーッ!?」バタバタ
ドシンッ!
ラッタ「ヌ……シャー……」ピクピク
コラッタ「」ピクピク
モクロー『やった! 同士打ちだ!』
しんのすけ「車は急に止まれないもんだ。気をつけなきゃ」
ラッタ「シャー……」フラフラ
ラッタは 洞窟の奥に 姿を 消した!
106 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:20:20.91 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「なんというトレーナーでしょう!」
しんのすけ「お?」
イリマ「ボクが鍛えに鍛えあげた、ぬしポケモンをああいう形で倒すだなんて……! 悔しいですが、さすがとしか言いようがありません」
ロトム図鑑「ふん、私の完璧な計画が功を奏したな」
モクロー『お前結局役に立ってなかったじゃないか!』
イリマ「ポケモンと力をあわせ、イリマの試練ーー達成です!」
イリマ「さあ、台座のZクリスタルを!」
しんのすけ「ほっほーい!」トテトテ
しんのすけは ノーマルZを 手に入れた!
しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」
試 練 達 成 !
107 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:21:50.79 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「いま、手に入れたのがノーマルタイプのZクリスタル……! その名も、ノーマルZ!」
イリマ「それをたいあたりなど、ノーマルタイプの技を使えるポケモンに持たせて!」
バッ! バッ! バッ! ジャーン!
イリマ「このように、エレガントなポーズをすることで、ノーマルタイプの技を強める、Zパワーを放てますよ!」
しんのすけ「おーっ! かっこいー! オラもやってみよーっと!」
バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!
しんのすけ「こうですな?」
イリマ「お、おしりは出さなくて結構です……」
しんのすけ「んーこの方がしっくりくるんだけど」
108 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:22:41.95 ID:h8Rc+5Hs0
イリマ「コホン……。そうそう、言い忘れていたことがひとつ、ありましたね」
イリマ「試練を行う場所には、先ほどのラッタのように、一際強いポケモンがいます。それに、アローラ地方のポケモンは助け合いなのか、戦いのときに仲間をよぶのですよ!」
モクロー『なるほど、僕はずっとククイ博士の研究所の中で育ってきたから知らなかった……』
しんのすけ「世間知らずだな、カザマくん」
モクロー『るさい』
イリマ「しんのすけ君も、ポケモンもひとまずはお疲れ様です。洞窟の入口まで戻りましょうか」
しんのすけ「ほーい」
109 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/02(金) 21:25:29.42 ID:h8Rc+5Hs0
茂みの洞窟 ポケモンセンター前
イリマ「さて、しんのすけ君! メレメレ島にいるキャプテンは、ボク1人! つまり試練も1つです。試練を終えたことを、しまキング……ハラさんに、報告しておいてくださいね!」
しんのすけ「なんで?」
イリマ「島のキャプテンの試練を全て乗り越えたら、今度はしまキングに挑戦するからですよ。それが島巡りのルールなんですから、忘れちゃダメですよ」
ククイ博士「おお! しんのすけ! イリマの顔を見るに、試練達成かな」フリフリ
しんのすけ「ハカセー!」フリフリ
ククイ博士「Zクリスタルを手に入れたみたいだね。では、僕からのプレゼントだ! Zパワーについて、お教えしよう! よーく見ておくんだぜ!」
しんのすけ「なるべくシリプリにね」
イリマ「シンプル、です」
ガサガサッ
ガーディ「アオオオン!」
ククイ博士「ゆけっ、イワンコ!」
イワンコ「ワンッ」
しんのすけ「おおっ、都合よくポケモンが草むらから飛び出してきた!」
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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