しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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924 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:26:12.33 ID:hqUZpqG30
グラジオ「決まりだな。後でそれぞれに財団専用の回線を使っている通信端末を渡しておく。連絡手段はそれで取ってくれ」
ククイ博士「それともう一つ。これも渡しておこうと思う」
ひろし「それは?」
ククイ博士「ウルトラホールみっけマーク3(※命名マーマネ)。ウルトラホールの発するエネルギーを探知できる機械で、もしビーストに近づいたり、ホールが開きそうになったら音と振動で伝えてくれるそうだ」
グラジオ「よくそんなものを……まだ各島に穴が開いてそう日は経っていないはずだが」
ククイ博士「ホラクニ岳の天文台所長で発明好きの親友と、カンタイにある空間研究所の所長の妻がいるからね。僕がパイプになって、ウルトラホールの情報や天文台の技術を交換しあっているから出来たことなのさ!」
みさえ「博士って……思ったよりすごい人なんですね……」
ククイ博士「あはは、これを機に見直してくれると嬉しいですよ、奥さん」
ハウ「それじゃあ早くしまキングたちのところに行こうよー!」ピョンピョン!
グラジオ「ああ」
925 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:26:59.88 ID:hqUZpqG30
ひろしたちは会議室を出て行くと、非常階段を下って船着場へ出た。船着場には、財団のが使用する小型船、グラジオの小型船、ククイ博士のクラシックヨットが並んでいた。
各々がそれぞれの船に乗ると、エンジンを起動させた。
最初にひろしとハウの乗った小型船が、次にグラジオの船、最後にククイ博士のヨットが、ビーストたちの蔓延るアローラの島へ向けて大海原を走り出した。
みさえ「あなた……」
リーリエ「みなさん……気をつけて」
アセロラ「頑張ってねー!」
ひまわりを抱えたみさえとリーリエが4人の身を案じるように、アセロラと彼女の連れてきた子供たちは4人を応援するように手を振って見送った。
926 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:28:39.72 ID:hqUZpqG30
ーー時間は遡って、しんのすけがルザミーネに攫われる直後
しんのすけ「おわぁぁっ! リーリエちゃんっ! リーリエちゃんっ!」ズズズッ
リーリエ「しんちゃーーーんっ!!」
みさえ&ひろし「しんのすけーーーっ!」
しんのすけ「とーちゃん! 『やんちゃDEブリーダー』録画しといてぇぇぇぇ!!」
ルザミーネの触手に引っ張られて、ウルトラホールの中に引きずり込まれるしんのすけ。ひろしとみさえ、そしてリーリエの姿も一瞬のうちに見えなくなってしまった。
一瞬全身がひねるような感覚がしたかと思うと、今度はしんのすけのZリングが熱くなるのがわかった。
そして気が付くと、しんのすけたちはポニの大峡谷から奇妙な植物の生えた、洞窟の中へと場所が変化していた。
しんのすけ「なに? ここ……」
ルザミーネ「ようこそ、わたくしとビーストちゃんだけの甘くて美しい真実のパラダイス、『ウルトラスペース』へ……!」
しんのすけ「えぇ? ここのどこがパラダイス? 甘いならお菓子とか用意してよね」
ルザミーネ「そういう意味での甘い、じゃないのよ」
しんのすけ「てゆうか、そろそろ離してよ。苦しいってば」
ルザミーネ「離すものですか。あなたは、何をしでかすか分かったものじゃないですからね……フフ、アクジキングの餌にでもすれば、喜ぶかしらね」
しんのすけ「あ……オラ、おしっこしたくなっちゃった」ブルッ
927 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:31:36.70 ID:hqUZpqG30
ルザミーネ「そんなつまらない脅しで、わたくしに揺さぶりをかけてもーー」
ジョボボボ
しんのすけ「おおう……おう」ブルブルッ
ルザミーネ「汚らわしいっ!!」ブンッ!
ルザミーネは用を足しているしんのすけを、勢いよく地面に投げつけた!
しんのすけ「いぢぢぢぢ! なにすんの! オラのきんのたま潰れるところだったじゃないか!」
ルザミーネ「よくも……よくもわたくしとビーストの世界にそのような汚物を!」ワナワナ
しんのすけ「汚物なんて……そんな放送禁止用語、使っちゃいけません」
ルザミーネ「下半身を丸出しにしているあなたに言われたくありません!」ブンッ!
しんのすけ「!」サッ
ルザミーネは怒りに身を任せるように触手をしんのすけの脳天めがけて振り下ろした。すかさずしんのすけが横に回避すると同時に、地面が揺れて砂煙があがる。
ドゴォッ!
ルザミーネ「あああうっ!!」ドンドンドンッ!!
ルザミーネがパワージェムをしんのすけに向けて放つ!
ドカンドカンドカンッ!
928 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:32:17.66 ID:hqUZpqG30
ルザミーネ「ちょこまかと……おいでなさい! ビーストちゃん!」ヒョイッ
ウツロイド「じぇるるっぷ……」ポンッ!
デンジュモク「デンデンッ!」ポンッ!
テッカグヤ「フー……!」ポンッ!
しんのすけ「ぬー! こっちだって、カザマくん、レッツラ……」
ボールを出そうと腰に手を触れるが、肝心のボールそのものは、向こうのズボンのベルトにくっついていることを、しんのすけは忘れていた。
しんのすけ「やべ……みんな忘れてきちゃった」
ルザミーネ「しんのすけ君を始末なさい!」
ウツロイド「じぇるるっぷ……!」
ウツロイドとデンジュモクがしんのすけに接近し、テッカグヤが腕の先をしんのすけへと向ける!
しんのすけ「ど、どうしよ~きゅうすがバンジーしてなんて言うんだっけ~!」
929 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:35:34.06 ID:hqUZpqG30
『……!』ダッ!
しんのすけ「うぉ、なんだ?」フッ
その時、しんのすけの身体が何者かに掴まれ、一瞬のうちに姿を消してしまった!
ウツロイド「じぇる……!」ドカッ!
デンジュモク「デンッ……!?」バキッ!
すると、次の瞬間ウツロイドたちに強烈な打撃が入り、その身体をふらつかせた。
ルザミーネ「!?」
ルザミーネ「今のは野生のビースト? でも、なぜしんのすけ君を助ける真似を……?」
ルザミーネ「……ともかく、しんのすけ君を早急に始末しなくてはいけませんね! ホールを開けつつ、消えたしんのすけ君を探さないと」
しかし、ルザミーネはふと足を止めて、考え込んだ。
ルザミーネ「……でも、しんのすけ君のあの身体能力……それに5歳ながら島巡りで大試練をこなしたものね。Zリングも持っている……」
すると、ルザミーネの頭の中に、悪魔のような発想が生まれた。このままあの幼くて強い子供を始末するのは非常に惜しい。だったら……。
そう考えると、かえってしんのすけの存在が愛おしく思えてきた。彼をどうにか掌中に収めることができれば、ビーストも……。
ルザミーネ「フフフッ……あはははっ!! しんのすけくん……あなたは殺さないであげる。たくさんたくさん、溢れるほどの深い愛をあなたに注いであげるわ」
ルザミーネ「愛に満たされて、わたくしのことしか考えられないくらいに、ね……」
930 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:36:51.33 ID:hqUZpqG30
今日はここまで。
次回の更新はいつものように明日の夜です。
じゃ、そゆことで~
【ポケモン】しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」その2【クレしん】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497270152/
1 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 21:22:32.99 ID:hqUZpqG30
・クレヨンしんちゃんとポケモンSMのクロスオーバーSS
・ストーリーの流れはムーン版準拠。カットしている場面(スクールやジガルデ等)や設定改変、シナリオ改変、キャラ崩壊、敵の手持ちの変更あり
・戦闘描写も適当に書いているので技構成など相当ガバガバです
・ネタバレが多いのでご注意ください
・取り扱っている作品が作品なので、下ネタ多し
・前スレ→http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1496394783/
次レスから再開します。
2 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 21:22:55.02 ID:hqUZpqG30
『……!』ダッ!
しんのすけ「うぉ、なんだ?」フッ
その時、しんのすけの身体が何者かに掴まれ、一瞬のうちに姿を消してしまった!
ウツロイド「じぇる……!」ドカッ!
デンジュモク「デンッ……!?」バキッ!
すると、次の瞬間ウツロイドたちに強烈な打撃が入り、その身体をふらつかせた。
ルザミーネ「!?」
ルザミーネ「今のは野生のビースト? でも、なぜしんのすけ君を助ける真似を……?」
ルザミーネ「……ともかく、しんのすけ君を早急に始末しなくてはいけませんね! ホールを開けつつ、消えたしんのすけ君を探さないと」
しかし、ルザミーネはふと足を止めて、考え込んだ。
ルザミーネ「……でも、しんのすけ君のあの身体能力……それに5歳ながら島巡りで大試練をこなしたものね。Zリングも持っている……」
すると、ルザミーネの頭の中に、悪魔のような発想が生まれた。このままあの幼くて強い子供を始末するのは非常に惜しい。だったら……。
そう考えると、かえってしんのすけの存在が愛おしく思えてきた。彼をどうにか掌中に収めることができれば、ビーストも……。
ルザミーネ「フフフッ……あはははっ!! しんのすけくん……あなたは殺さないであげる。たくさんたくさん、溢れるほどの深い愛をあなたに注いであげるわ」
ルザミーネ「愛に満たされて、わたくしのことしか考えられないくらいに、ね……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/12(月) 21:30:42.98 ID:j+Xqfkjd0
乙です
そういやしんのすけが操られるって展開はないな、周りの人間は度々あるけど(ハイグレとかオトナ帝国とか)
映画の味方キャラが死んだのって戦国とロボとーちゃんだけだっけ?
トッペマは本体無事だったし、つばきちゃんは行方不明だし
4 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 06:58:49.08 ID:31e3ztue0
前スレの>>915 修正
細かい箇所ですが、一応修正です
ジュナイパー「……ホー」
リーリエの言葉を聞いたカザマたちは示し合わせたようにそれぞれの顔を見合わせ、互いに頷く。
ジュナイパー「……」スッ
最初にカザマが片翼を前に出した、続いて単独の姿に戻ったマサオがヒレを翼の上に重ね、その上にネネが黒い大きな手を、ボーちゃんが影の手をそれぞれ重ねてリーリエを見据える。
リーリエ「……!」スッ
リーリエが最後に手を重ねると、カザマたちは自らボールに戻り、リーリエの胸へ飛び込んだ!
ハウ「これって……」
グラジオ「リーリエを認めたのか……」
リーリエ「……カザマさん……みなさん……ありがとうございます!」ギュッ
リーリエ「必ず、みんなでしんちゃんを助けましょう!」
ハウ「じゃーリーリエ! さっそくおれと戦ってみよーよ! でさ、カザマたちがどんな技使うのか分析してみよーね!」
リーリエ「はい!」
5 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:13:38.39 ID:31e3ztue0
更新……の前にちょっと修正
前スレ
>>914
さらわれこと→さらわれたこと
前スレ
>>920
月の素材は→月の笛の素材は
うーむちゃんと推敲しなきゃダメですね
6 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:15:23.11 ID:31e3ztue0
メレメレ島(ひろし&ハウ)
ひろしとハウがメレメレ島に近付いてまず気がついたのは、島のあちらこちらから黒煙が上がっていることだった。接近するにつれて、ハウオリシティの建物から火の手が出ている事実を2人に突きつけた。
船着場に着いたところで、2人は街の惨状と事態の重さを改めて実感した。
ハウ「これ……みんなビーストがやったのー……?」
ひろし「ひでぇ……最初に来た時とはえらい違いだ……」
ハウ「うんー……みんな、無事だといいけどー」
すると、遠くからハウの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
???「ハウくん!」
ひろし&ハウ「!」
ハウ「イリマさんー!」
現れたイリマは、相変わらずの爽やかな表情ではあるものの、鮮やかなピンク色の髪やトレーナーズスクールの制服が、ところどころ煤で汚れていたり、破れている。
イリマ「はい! キャプテンのイリマです! あなたがたが船でやってくるのが見えたので、駆けつけてきました! どうなさったんですか?」
7 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:27:46.43 ID:31e3ztue0
ハウ「おれたちーじーちゃんを探しに来たんだー。今、じーちゃんはどこにいるのー?」
イリマ「ハラさんですか? ハラさんはリリィタウンで、巨大ポケモンから逃げてきた人たちの保護に当たっています。なにかあったのですか?」
ハウ「実は月の笛を直すのに、カプのかがやく石が必要でー……」
…… …… ……
ハウとひろしはイリマにこれまでのことを説明した。
…… …… ……
イリマ「なるほど……あれはビーストと言うのですね。では僕がハラさんのところまでご案内いたします!」
ひろし「その前に、俺たちは博士の研究所に行って、ポケモンを保護しに行かなくっちゃいけないんだ。一番道路のところで待ち合わせ……ということには出来ないかな?」
イリマ「そうですね……今はビーストの攻撃も収まっていますし。分かりました。では1番道路に向かうよう、ハラさんに伝えておきますね!」
ひろし「よし、なら俺たちも急いで研究所に向かおう。研究所のポケモンを、急いで保護しなくっちゃな!」
ハウ「うんー、イリマさん、お願いー!」
イリマ「任せてください!」
8 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:30:12.47 ID:31e3ztue0
1番道路 博士の研究所前
ひろし「くそっ、ビーストの奴ら、俺たちの新しい家まで……!」
ひろしは、ハウオリシティはずれにある自宅の焼かれていた姿を思い出して、ビーストとルザミーネに対して怒りに震えていた。
ハウ「おじさん……」
ひろし「……ああ、ごめんなハウくん。今は怒ってる場合じゃないな。早いとこ博士のポケモンを見つけなきゃ」
ハウ「そうだねー……とりあえず、研究所は無事みたいだけどー」
ガチャ
ひろし「博士のポケモンはみんなボールの中に入ってるって言ってたよな」
ハウ「うんー博士が留守にするときは水槽の中のポケモン以外はボールに入れてあるんだー。じゃないと脱走しちゃったりするしー」
ひろしは水槽を覗くと、サニーゴやラブカスと目を合わせた。どちらとも、今何が起きているのか、本能で分かっているのか不安そうな視線を送っている。
ラブカス「ラブゥ……」
サニーゴ「サニーゴ……」
9 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:31:01.42 ID:31e3ztue0
ハウ「よしよしーみんなボールに戻って博士のところにいこー!」
ひろし「俺は地下の方を探してみるよ」
ひろしは水槽のすぐそばにある階段を降りて、地下室へと降りていった。電気は止められているのか、あたりは真っ暗で、持っていたスマートフォンのライト機能を明かりにして探し回る。
ひろし「……あった!」
博士の机の上にいくつものモンスターボールが置かれているのをひろしは見つけた。それらを回収しようと手を伸ばした時だった。
ピーピーピー!
ヴ-ヴ-ヴ-!
ひろし「!」
10 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:45:24.62 ID:31e3ztue0
ハウ「おじさんっ! ビーストが近くに来てるよー!」
ひろし「ああ、わかってる!」
ひろしは急いでモンスターボールを回収すると階段を駆け上って、ハウと研究所を飛び出した。
ドカァァァン!!
ひろし&ハウ「!」
ハウ「研究所がー!」
何者かの攻撃を受けて炎上する研究所。
炎の向こうに、巨大な影が現れたことにハウとひろしは気付いて身構える。
テッカグヤ「フゥー……」ゴゴゴ
ひろし「でけぇ……! ポニ島で見たやつより倍はあるぞ!」
ハウ「おじさん離れててー!」スッ!
ハウ「行くよー! ガオガエン!」ヒョイッ
ガオガエン「ガオォォォッ!」ポンッ
ハウ「ガオガエン、DDラリアットー!」
ガオガエン「オオオッ!」ギュルルンッ!
11 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:47:34.49 ID:31e3ztue0
ガオガエンは両手に闇の力が宿った炎を纏うと、両腕を広げてテッカグヤに突進した! テッカグヤは2つの噴射口から銀色に輝く弾丸を発射するが、ひるまずテッカグヤにタックルを食らわせた。
ガオガエン「ガォオォォッ!」
ズズンッ!
テッカグヤ「フゥー……?!」グラリ
ひろし「効いたか?」
ハウ「……」
テッカグヤは傾いた身体を持ち直すと、なんと身体の下部と両腕の噴射口が点火して空へ飛び始めた。その衝撃と熱で、ガオガエンはおろか、ひろしとハウが吹っ飛ばされる。
ハウ「うわっ……!」
ひろし「ハウくん、大丈夫か?!」
ハウ「平気ー!」
ハウは吹っ飛ばされてもなお、テッカグヤへと視線を向けていた。テッカグヤは空高く上昇していた。そのままどこかへ飛び去っていくのかと思いきや、大きく旋回して身体の先端をこっちに向けて落下し始めた。
12 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:49:17.84 ID:31e3ztue0
キィィィィン!
ひろし「おいおいおい! こっちに落ちてくるぞ!」
ハウ「ガオガエン! 逃げてー!」
ガオガエン「ガォォォッ!」ダッ
2人と1匹が草むらの中を走り出してきた頃、上空からテッカグヤの落下音が轟いた。そして大音量の破壊音と衝撃が背中を襲い、再びひろしとハウ、そしてガオガエンは吹き飛ばされた。
ゴゴゴゴ……
ハウ「ガオガエン、おじさん、だいじょーぶ?」
ひろし「く、ううっ……今のはヘビーボンバーか……?! あんな巨体が落ちてくるなんて……」
ガオガエン「ガオオ……」
テッカグヤ「フー……」
落下地点とおぼしきクレーターから、テッカグヤが起き上がって、こちらへ顔を覗かせてていた。
グラジオ「決まりだな。後でそれぞれに財団専用の回線を使っている通信端末を渡しておく。連絡手段はそれで取ってくれ」
ククイ博士「それともう一つ。これも渡しておこうと思う」
ひろし「それは?」
ククイ博士「ウルトラホールみっけマーク3(※命名マーマネ)。ウルトラホールの発するエネルギーを探知できる機械で、もしビーストに近づいたり、ホールが開きそうになったら音と振動で伝えてくれるそうだ」
グラジオ「よくそんなものを……まだ各島に穴が開いてそう日は経っていないはずだが」
ククイ博士「ホラクニ岳の天文台所長で発明好きの親友と、カンタイにある空間研究所の所長の妻がいるからね。僕がパイプになって、ウルトラホールの情報や天文台の技術を交換しあっているから出来たことなのさ!」
みさえ「博士って……思ったよりすごい人なんですね……」
ククイ博士「あはは、これを機に見直してくれると嬉しいですよ、奥さん」
ハウ「それじゃあ早くしまキングたちのところに行こうよー!」ピョンピョン!
グラジオ「ああ」
925 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:26:59.88 ID:hqUZpqG30
ひろしたちは会議室を出て行くと、非常階段を下って船着場へ出た。船着場には、財団のが使用する小型船、グラジオの小型船、ククイ博士のクラシックヨットが並んでいた。
各々がそれぞれの船に乗ると、エンジンを起動させた。
最初にひろしとハウの乗った小型船が、次にグラジオの船、最後にククイ博士のヨットが、ビーストたちの蔓延るアローラの島へ向けて大海原を走り出した。
みさえ「あなた……」
リーリエ「みなさん……気をつけて」
アセロラ「頑張ってねー!」
ひまわりを抱えたみさえとリーリエが4人の身を案じるように、アセロラと彼女の連れてきた子供たちは4人を応援するように手を振って見送った。
926 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:28:39.72 ID:hqUZpqG30
ーー時間は遡って、しんのすけがルザミーネに攫われる直後
しんのすけ「おわぁぁっ! リーリエちゃんっ! リーリエちゃんっ!」ズズズッ
リーリエ「しんちゃーーーんっ!!」
みさえ&ひろし「しんのすけーーーっ!」
しんのすけ「とーちゃん! 『やんちゃDEブリーダー』録画しといてぇぇぇぇ!!」
ルザミーネの触手に引っ張られて、ウルトラホールの中に引きずり込まれるしんのすけ。ひろしとみさえ、そしてリーリエの姿も一瞬のうちに見えなくなってしまった。
一瞬全身がひねるような感覚がしたかと思うと、今度はしんのすけのZリングが熱くなるのがわかった。
そして気が付くと、しんのすけたちはポニの大峡谷から奇妙な植物の生えた、洞窟の中へと場所が変化していた。
しんのすけ「なに? ここ……」
ルザミーネ「ようこそ、わたくしとビーストちゃんだけの甘くて美しい真実のパラダイス、『ウルトラスペース』へ……!」
しんのすけ「えぇ? ここのどこがパラダイス? 甘いならお菓子とか用意してよね」
ルザミーネ「そういう意味での甘い、じゃないのよ」
しんのすけ「てゆうか、そろそろ離してよ。苦しいってば」
ルザミーネ「離すものですか。あなたは、何をしでかすか分かったものじゃないですからね……フフ、アクジキングの餌にでもすれば、喜ぶかしらね」
しんのすけ「あ……オラ、おしっこしたくなっちゃった」ブルッ
927 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:31:36.70 ID:hqUZpqG30
ルザミーネ「そんなつまらない脅しで、わたくしに揺さぶりをかけてもーー」
ジョボボボ
しんのすけ「おおう……おう」ブルブルッ
ルザミーネ「汚らわしいっ!!」ブンッ!
ルザミーネは用を足しているしんのすけを、勢いよく地面に投げつけた!
しんのすけ「いぢぢぢぢ! なにすんの! オラのきんのたま潰れるところだったじゃないか!」
ルザミーネ「よくも……よくもわたくしとビーストの世界にそのような汚物を!」ワナワナ
しんのすけ「汚物なんて……そんな放送禁止用語、使っちゃいけません」
ルザミーネ「下半身を丸出しにしているあなたに言われたくありません!」ブンッ!
しんのすけ「!」サッ
ルザミーネは怒りに身を任せるように触手をしんのすけの脳天めがけて振り下ろした。すかさずしんのすけが横に回避すると同時に、地面が揺れて砂煙があがる。
ドゴォッ!
ルザミーネ「あああうっ!!」ドンドンドンッ!!
ルザミーネがパワージェムをしんのすけに向けて放つ!
ドカンドカンドカンッ!
928 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:32:17.66 ID:hqUZpqG30
ルザミーネ「ちょこまかと……おいでなさい! ビーストちゃん!」ヒョイッ
ウツロイド「じぇるるっぷ……」ポンッ!
デンジュモク「デンデンッ!」ポンッ!
テッカグヤ「フー……!」ポンッ!
しんのすけ「ぬー! こっちだって、カザマくん、レッツラ……」
ボールを出そうと腰に手を触れるが、肝心のボールそのものは、向こうのズボンのベルトにくっついていることを、しんのすけは忘れていた。
しんのすけ「やべ……みんな忘れてきちゃった」
ルザミーネ「しんのすけ君を始末なさい!」
ウツロイド「じぇるるっぷ……!」
ウツロイドとデンジュモクがしんのすけに接近し、テッカグヤが腕の先をしんのすけへと向ける!
しんのすけ「ど、どうしよ~きゅうすがバンジーしてなんて言うんだっけ~!」
『……!』ダッ!
しんのすけ「うぉ、なんだ?」フッ
その時、しんのすけの身体が何者かに掴まれ、一瞬のうちに姿を消してしまった!
ウツロイド「じぇる……!」ドカッ!
デンジュモク「デンッ……!?」バキッ!
すると、次の瞬間ウツロイドたちに強烈な打撃が入り、その身体をふらつかせた。
ルザミーネ「!?」
ルザミーネ「今のは野生のビースト? でも、なぜしんのすけ君を助ける真似を……?」
ルザミーネ「……ともかく、しんのすけ君を早急に始末しなくてはいけませんね! ホールを開けつつ、消えたしんのすけ君を探さないと」
しかし、ルザミーネはふと足を止めて、考え込んだ。
ルザミーネ「……でも、しんのすけ君のあの身体能力……それに5歳ながら島巡りで大試練をこなしたものね。Zリングも持っている……」
すると、ルザミーネの頭の中に、悪魔のような発想が生まれた。このままあの幼くて強い子供を始末するのは非常に惜しい。だったら……。
そう考えると、かえってしんのすけの存在が愛おしく思えてきた。彼をどうにか掌中に収めることができれば、ビーストも……。
ルザミーネ「フフフッ……あはははっ!! しんのすけくん……あなたは殺さないであげる。たくさんたくさん、溢れるほどの深い愛をあなたに注いであげるわ」
ルザミーネ「愛に満たされて、わたくしのことしか考えられないくらいに、ね……」
930 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 20:36:51.33 ID:hqUZpqG30
今日はここまで。
次回の更新はいつものように明日の夜です。
じゃ、そゆことで~
【ポケモン】しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」その2【クレしん】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497270152/
1 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 21:22:32.99 ID:hqUZpqG30
・クレヨンしんちゃんとポケモンSMのクロスオーバーSS
・ストーリーの流れはムーン版準拠。カットしている場面(スクールやジガルデ等)や設定改変、シナリオ改変、キャラ崩壊、敵の手持ちの変更あり
・戦闘描写も適当に書いているので技構成など相当ガバガバです
・ネタバレが多いのでご注意ください
・取り扱っている作品が作品なので、下ネタ多し
・前スレ→http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1496394783/
次レスから再開します。
2 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/12(月) 21:22:55.02 ID:hqUZpqG30
『……!』ダッ!
しんのすけ「うぉ、なんだ?」フッ
その時、しんのすけの身体が何者かに掴まれ、一瞬のうちに姿を消してしまった!
ウツロイド「じぇる……!」ドカッ!
デンジュモク「デンッ……!?」バキッ!
すると、次の瞬間ウツロイドたちに強烈な打撃が入り、その身体をふらつかせた。
ルザミーネ「!?」
ルザミーネ「今のは野生のビースト? でも、なぜしんのすけ君を助ける真似を……?」
ルザミーネ「……ともかく、しんのすけ君を早急に始末しなくてはいけませんね! ホールを開けつつ、消えたしんのすけ君を探さないと」
しかし、ルザミーネはふと足を止めて、考え込んだ。
ルザミーネ「……でも、しんのすけ君のあの身体能力……それに5歳ながら島巡りで大試練をこなしたものね。Zリングも持っている……」
すると、ルザミーネの頭の中に、悪魔のような発想が生まれた。このままあの幼くて強い子供を始末するのは非常に惜しい。だったら……。
そう考えると、かえってしんのすけの存在が愛おしく思えてきた。彼をどうにか掌中に収めることができれば、ビーストも……。
ルザミーネ「フフフッ……あはははっ!! しんのすけくん……あなたは殺さないであげる。たくさんたくさん、溢れるほどの深い愛をあなたに注いであげるわ」
ルザミーネ「愛に満たされて、わたくしのことしか考えられないくらいに、ね……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/12(月) 21:30:42.98 ID:j+Xqfkjd0
乙です
そういやしんのすけが操られるって展開はないな、周りの人間は度々あるけど(ハイグレとかオトナ帝国とか)
映画の味方キャラが死んだのって戦国とロボとーちゃんだけだっけ?
トッペマは本体無事だったし、つばきちゃんは行方不明だし
4 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 06:58:49.08 ID:31e3ztue0
前スレの>>915 修正
細かい箇所ですが、一応修正です
ジュナイパー「……ホー」
リーリエの言葉を聞いたカザマたちは示し合わせたようにそれぞれの顔を見合わせ、互いに頷く。
ジュナイパー「……」スッ
最初にカザマが片翼を前に出した、続いて単独の姿に戻ったマサオがヒレを翼の上に重ね、その上にネネが黒い大きな手を、ボーちゃんが影の手をそれぞれ重ねてリーリエを見据える。
リーリエ「……!」スッ
リーリエが最後に手を重ねると、カザマたちは自らボールに戻り、リーリエの胸へ飛び込んだ!
ハウ「これって……」
グラジオ「リーリエを認めたのか……」
リーリエ「……カザマさん……みなさん……ありがとうございます!」ギュッ
リーリエ「必ず、みんなでしんちゃんを助けましょう!」
ハウ「じゃーリーリエ! さっそくおれと戦ってみよーよ! でさ、カザマたちがどんな技使うのか分析してみよーね!」
リーリエ「はい!」
5 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:13:38.39 ID:31e3ztue0
更新……の前にちょっと修正
前スレ
>>914
さらわれこと→さらわれたこと
前スレ
>>920
月の素材は→月の笛の素材は
うーむちゃんと推敲しなきゃダメですね
6 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:15:23.11 ID:31e3ztue0
メレメレ島(ひろし&ハウ)
ひろしとハウがメレメレ島に近付いてまず気がついたのは、島のあちらこちらから黒煙が上がっていることだった。接近するにつれて、ハウオリシティの建物から火の手が出ている事実を2人に突きつけた。
船着場に着いたところで、2人は街の惨状と事態の重さを改めて実感した。
ハウ「これ……みんなビーストがやったのー……?」
ひろし「ひでぇ……最初に来た時とはえらい違いだ……」
ハウ「うんー……みんな、無事だといいけどー」
すると、遠くからハウの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
???「ハウくん!」
ひろし&ハウ「!」
ハウ「イリマさんー!」
現れたイリマは、相変わらずの爽やかな表情ではあるものの、鮮やかなピンク色の髪やトレーナーズスクールの制服が、ところどころ煤で汚れていたり、破れている。
イリマ「はい! キャプテンのイリマです! あなたがたが船でやってくるのが見えたので、駆けつけてきました! どうなさったんですか?」
7 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:27:46.43 ID:31e3ztue0
ハウ「おれたちーじーちゃんを探しに来たんだー。今、じーちゃんはどこにいるのー?」
イリマ「ハラさんですか? ハラさんはリリィタウンで、巨大ポケモンから逃げてきた人たちの保護に当たっています。なにかあったのですか?」
ハウ「実は月の笛を直すのに、カプのかがやく石が必要でー……」
…… …… ……
ハウとひろしはイリマにこれまでのことを説明した。
…… …… ……
イリマ「なるほど……あれはビーストと言うのですね。では僕がハラさんのところまでご案内いたします!」
ひろし「その前に、俺たちは博士の研究所に行って、ポケモンを保護しに行かなくっちゃいけないんだ。一番道路のところで待ち合わせ……ということには出来ないかな?」
イリマ「そうですね……今はビーストの攻撃も収まっていますし。分かりました。では1番道路に向かうよう、ハラさんに伝えておきますね!」
ひろし「よし、なら俺たちも急いで研究所に向かおう。研究所のポケモンを、急いで保護しなくっちゃな!」
ハウ「うんー、イリマさん、お願いー!」
イリマ「任せてください!」
8 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:30:12.47 ID:31e3ztue0
1番道路 博士の研究所前
ひろし「くそっ、ビーストの奴ら、俺たちの新しい家まで……!」
ひろしは、ハウオリシティはずれにある自宅の焼かれていた姿を思い出して、ビーストとルザミーネに対して怒りに震えていた。
ハウ「おじさん……」
ひろし「……ああ、ごめんなハウくん。今は怒ってる場合じゃないな。早いとこ博士のポケモンを見つけなきゃ」
ハウ「そうだねー……とりあえず、研究所は無事みたいだけどー」
ガチャ
ひろし「博士のポケモンはみんなボールの中に入ってるって言ってたよな」
ハウ「うんー博士が留守にするときは水槽の中のポケモン以外はボールに入れてあるんだー。じゃないと脱走しちゃったりするしー」
ひろしは水槽を覗くと、サニーゴやラブカスと目を合わせた。どちらとも、今何が起きているのか、本能で分かっているのか不安そうな視線を送っている。
ラブカス「ラブゥ……」
サニーゴ「サニーゴ……」
9 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:31:01.42 ID:31e3ztue0
ハウ「よしよしーみんなボールに戻って博士のところにいこー!」
ひろし「俺は地下の方を探してみるよ」
ひろしは水槽のすぐそばにある階段を降りて、地下室へと降りていった。電気は止められているのか、あたりは真っ暗で、持っていたスマートフォンのライト機能を明かりにして探し回る。
ひろし「……あった!」
博士の机の上にいくつものモンスターボールが置かれているのをひろしは見つけた。それらを回収しようと手を伸ばした時だった。
ピーピーピー!
ヴ-ヴ-ヴ-!
ひろし「!」
10 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:45:24.62 ID:31e3ztue0
ハウ「おじさんっ! ビーストが近くに来てるよー!」
ひろし「ああ、わかってる!」
ひろしは急いでモンスターボールを回収すると階段を駆け上って、ハウと研究所を飛び出した。
ドカァァァン!!
ひろし&ハウ「!」
ハウ「研究所がー!」
何者かの攻撃を受けて炎上する研究所。
炎の向こうに、巨大な影が現れたことにハウとひろしは気付いて身構える。
テッカグヤ「フゥー……」ゴゴゴ
ひろし「でけぇ……! ポニ島で見たやつより倍はあるぞ!」
ハウ「おじさん離れててー!」スッ!
ハウ「行くよー! ガオガエン!」ヒョイッ
ガオガエン「ガオォォォッ!」ポンッ
ハウ「ガオガエン、DDラリアットー!」
ガオガエン「オオオッ!」ギュルルンッ!
11 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:47:34.49 ID:31e3ztue0
ガオガエンは両手に闇の力が宿った炎を纏うと、両腕を広げてテッカグヤに突進した! テッカグヤは2つの噴射口から銀色に輝く弾丸を発射するが、ひるまずテッカグヤにタックルを食らわせた。
ガオガエン「ガォオォォッ!」
ズズンッ!
テッカグヤ「フゥー……?!」グラリ
ひろし「効いたか?」
ハウ「……」
テッカグヤは傾いた身体を持ち直すと、なんと身体の下部と両腕の噴射口が点火して空へ飛び始めた。その衝撃と熱で、ガオガエンはおろか、ひろしとハウが吹っ飛ばされる。
ハウ「うわっ……!」
ひろし「ハウくん、大丈夫か?!」
ハウ「平気ー!」
ハウは吹っ飛ばされてもなお、テッカグヤへと視線を向けていた。テッカグヤは空高く上昇していた。そのままどこかへ飛び去っていくのかと思いきや、大きく旋回して身体の先端をこっちに向けて落下し始めた。
12 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/13(火) 18:49:17.84 ID:31e3ztue0
キィィィィン!
ひろし「おいおいおい! こっちに落ちてくるぞ!」
ハウ「ガオガエン! 逃げてー!」
ガオガエン「ガォォォッ!」ダッ
2人と1匹が草むらの中を走り出してきた頃、上空からテッカグヤの落下音が轟いた。そして大音量の破壊音と衝撃が背中を襲い、再びひろしとハウ、そしてガオガエンは吹き飛ばされた。
ゴゴゴゴ……
ハウ「ガオガエン、おじさん、だいじょーぶ?」
ひろし「く、ううっ……今のはヘビーボンバーか……?! あんな巨体が落ちてくるなんて……」
ガオガエン「ガオオ……」
テッカグヤ「フー……」
落下地点とおぼしきクレーターから、テッカグヤが起き上がって、こちらへ顔を覗かせてていた。
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
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