しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
Part39
Part1<<
Part35
Part36
Part37
Part38
Part39
Part40
Part41
Part42
Part43
>>Part81
評価する!(822)
クレしんSS集一覧に戻る
評価する!(822)
クレしんSS集一覧に戻る
695 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:21:46.42 ID:gw+EmeqQ0
グズマ「まさに虫の息ってな! そろそろ、ブッ壊すとするか」
しんのすけ「ネネちゃん、また負けちゃうよ? 悔しくないの?」
ヌイコグマ『悔しいに決まってるでしょ! 同じ相手に負けちゃうなんて、そんなのイヤッ!』
しんのすけ「じゃあ、今思いっきり行っちゃえ!」
ヌイコグマ『うんっ!』ダッ!
ドドドドド!!
ヌイコグマ『うおおおおっ!』
咆哮とともに、今までがまんして溜めてきたエネルギーを解放した、その時!
カッ!
グズマ「なにっ!?」
しんのすけ「ネネちゃんも光った!」
696 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:24:25.67 ID:gw+EmeqQ0
ジュナイパー(ボール)『進化だよ! ネネちゃんが進化するんだ!』
まっすぐグソクムシャに突進しながら、ネネの身体がどんどん巨大化していく。
女の子が抱きかかえられるぬいぐるみから、しんのすけはおろか、グズマでさえ見上げるほどの巨躯へと変わってゆく!
ズズズズ!!
グズマ「グソクムシャ! アクアジェットで止めろ!」
グソクムシャ「ズモォォッ!!」ドドドッ!
ドンッ!
グソクムシャは進化を阻止しようとネネに攻撃を仕掛けようとするが、先ほどのネネとは比べ物にならない力で、アクアジェットを食い止められた。
???「…………」ググッ
グソクムシャ「ズモ……!?」
???『おりゃああああっ!!』ゴウッ!
バキッ!
グソクムシャ「ズモォォォッ!?」グワッ!
697 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:25:09.80 ID:gw+EmeqQ0
光に包まれたネネがグソクムシャの下顎にアッパーを食らわせると、彼の身体が一度宙に浮かんだ!
かろうじて着地して体勢を整えるが、進化したネネのパワーに、全員が驚愕していた。
グズマ「なん……だと?」
グラジオ「……!」
しんのすけ「おおーっ! ネネちゃん!」
キテルグマ(ネネちゃん)『あたしを舐めるんじゃないわよ!』
進化の光が払われると、ネネはヌイグルミの姿から一転、ピンクと黒の体表が目に付く着ぐるみのような姿ーーごうわんポケモンのキテルグマに変わっていた。
しんのすけ「ネネちゃんずいぶん太りましたなー大きくなったゾ」
キテルグマ『あ゛あ゛? 誰が太ったですってぇ?!』ドスドスッ
しんのすけ「おわわっ! なんでもないなんでもない!」
グズマ「なんて奴だ。また進化させやがっただと……」
グソクムシャ「ズモ……ォォッ!」ユラッ
しんのすけ&キテルグマ「!」
698 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:26:53.82 ID:gw+EmeqQ0
キテルグマ『しんちゃん! Zワザで決めちゃいましょ!』
しんのすけ「おうっ!」
バッ! シュッ! ブリッブリッブリッ!
ピカッ! ゴウッ!!
ネネは Zパワーを 身体に まとった!
ネネが 解き放つ
全力の Zワザ!
ぜ ん り ょ く む そ う げ き れ つ け ん !
キテルグマ『オラオラオラオラオラオラオラオラ!!』
グソクムシ「グッ、グモッ!?」
ゼンリョクのネネが放つ無数の拳がグソクムシャを襲う!
ドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!
キテルグマ『オラァッ!』バキッ!
699 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:28:06.24 ID:gw+EmeqQ0
グソクムシャ「グモォォッ!!」
フィニッシュに、キテルグマ自身がオーラを纏って突っ込む!
しんのすけ「ネネちゃん! ファイヤー!」
キテルグマ『おりゃああああっ!』
ドドドドドドド!!!
ドッゴォ!!
グソクムシャ「グモォォォッ!!」
ドサッ ゴロゴロ
グソクムシャ「グ、グモ……」ガクッ
グズマ「グソクムシャーー」
キテルグマ『……ふうっ! ようやくリベンジできたわ』
しんのすけ「まいったか! これがオラたちのゼンリョクだゾ!」
グズマ「…………!」ブルブル
グズマ「グズマァ!! なにやってるんだああ!!」ガクガクッ
700 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:28:42.16 ID:gw+EmeqQ0
しんのすけ「おおっ、また騒いでる。くさやのおじさんカルシウム足りないのかな……?」
グズマ「しょうがねえ……通りな!」スッ
しんのすけ「あ、どうもねー」テクテク
グラジオ「しんのすけ……! 後でオレも追いつく! リーリエと母上を頼む!」
しんのすけ「ほいほーい!」
しんのすけ(ん? 母上?)
グズマ(……あのじゃがいも小僧をブッ壊すには! 俺様をブッ壊すほど追い詰め、自分自身を強くしないとな!!)ガンッ!
701 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:31:08.56 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネの屋敷 屋内
ウィーン!
しんのすけ「ほっほーい! リーリエちゃん生きてる?」
リーリエ&ルザミーネ「……!」
しんのすけ「あ、ルザミーネのおねいさん、やっほ~!」フリフリ
リーリエ「ウソ……です。しんちゃんが、助けに来てくださるなんて……」
しんのすけ「なんか文句ある?」
リーリエ「そ、そういうわけじゃないですけど……」
ルザミーネ「ふうん、知り合いなの。しんのすけ君のような素直で可愛いコと、あなたが仲良くしてるの。わたくし、がっかりです」
しんのすけ「そうかっかしないでおねいさん。オラとリーリエちゃんの仲を嫉妬するのはわかりますけど、別に恋人じゃありませんから……」
リーリエ「かあさまの許しがなくても! わたしはコスモッグを助けます!!」ムシ
ルザミーネ「あなた……よく分からないことを言うのね。だってわたくしには、娘も息子もいないのよ?」
ルザミーネ「わたくしの愛を受け入れずに、いなくなる子供たちなんて!」ギロリ!
リーリエ「……!」
しんのすけ「え? え?」
702 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:32:47.70 ID:gw+EmeqQ0
リーリエ「……!」
しんのすけ「え? え?」
ルザミーネ「それにリーリエ、あなたになにかできて? 親を説得できない! トレーナーとしての強さもない! やったことと言えば、人の実験材料を黙って持ち出したことぐらい」
しんのすけ「あと、方向音痴だったり寄り道して買い物したり」
リーリエ「しんちゃん、今は黙っててください……!」
ルザミーネ「美しさが足りていないのよ……。まあ、いいとしましょう! せっかくですから、ビーストちゃんを招くところ、ご覧なさい」
しんのすけ「ビーストちゃん……?」
リーリエ「ワガママではありません。お願いなのです……! かあさま! ビーストのためにコスモッグを犠牲にしないで!」
リーリエ「ウルトラホールを開ければ……! コスモッグ……死んじゃう……!」
ルザミーネ「そうよね、死んじゃうかも。だって、コスモッグの能力を無理やり使っちゃうもの!」コツコツ
しんのすけ「……!」ピクッ!
703 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:33:31.35 ID:gw+EmeqQ0
スウッ
ルザミーネ「あなたがわたくしの子供なら、少しは考えてあげたかも……なんてね!」ニイッ!
ブゥン
しんのすけ「消えちゃった……」
リーリエ「……しんちゃん、来てくださってありがとうございます」
しんのすけ「まったく、オラがいないとダメなんだから」
リーリエ「そう……ですね。なのにわたし……ワガママしか言えなくて……」
しんのすけ「ほしぐもちゃん、危ないの?」
リーリエ「……はい」
リーリエ「お願いです……ほしぐもちゃんを……! ほしぐもちゃんを助けてくださいッ!」
しんのすけ「よーし、じゃあ行きますか!」
リーリエ「はい! あのワープパネルで追いましょう!」
704 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:34:26.71 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネの屋敷 秘密の地下室
しんのすけ達がルザミーネを追ってワープすると、真っ白な部屋へたどり着いた。
しんのすけ「なにあれ? ポケモン?」キョロキョロ
リーリエ「えぇ……なんですか……?」キョロキョロ
しんのすけ&リーリエ「!」
ルザミーネ「はやくこちらにいらっしゃい」ニヤニヤ
しんのすけ「あれなーに?」
ルザミーネ「あら、しんのすけ君、わたくしのコレクションに興味があるのかしら」
しんのすけ「こねくしょん?」
ルザミーネ「これはわたくしの愛する子供たち……。ポケモンを永遠に飾るの」
リーリエ「そんな……!」
凍ったピカチュウ「」
凍ったヤドン「」
凍ったナマコブシ「」
しんのすけ「みんな凍ってる……」
705 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:35:12.97 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネ「しんのすけ君も、ここのコレクションに加えようかしら?」
しんのすけ「えっ……オラ、いい」ビクッ
ルザミーネ「そう、残念……」
リーリエ「かあさまッ!」
ルザミーネ「まぁいいわ。ねぇしんのすけ君、以前保護区に来たとき、ビーストちゃんと戦ったでしょう? あの時、あなたはビーストちゃんがどんなふうに見えたかしら?」
しんのすけ「んっと……オラを見て一目ぼれした!」
ルザミーネ「ふふ……相変わらず、面白いこと言うのね。わたくしには、こちらの世界に来て、戸惑って暴れちゃったように見えたの」
しんのすけ「ほーほー……」
ルザミーネ「だけど、ケースに閉じ込めるのはかわいそうなのよね……。だからアローラで、気ままに暴れてほしいなって思うの」
しんのすけ「かわいそうならなんで自慢の子供は閉じ込めてんの……?」
ひろし&ハウ「しんのすけーっ!」ドタドタッ
グラジオ「リーリエ!」タタタッ
リーリエ「!」
しんのすけ「とーちゃん! ハウくん! クジラくん!」
706 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:36:40.70 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「あーリーリエ!! わーよかったー!!」ピョンピョン
ひろし「あの子がリーリエちゃんか。それにしても、この部屋……代表はずいぶんまともじゃねぇな。しんのすけ、大丈夫か?」
しんのすけ「まぁね」
ルザミーネ「あら、ハウくんとひろしさんまでいらしたの? ……ふぅ、グズマもだらしないコ」ヤレヤレ
グラジオ「オレからも頼む。ウルトラホールは開けるな! ビーストを暴れさすとか、ない!」
ルザミーネ「…………」コツコツ
グラジオ「…………」
リーリエ「…………」オロオロ
ルザミーネ「コスモッグを連れだす娘に、タイプ:ヌルを奪った息子……。あれだけ愛情を注いだのに、わたくしは裏切られたのよ? 今更なにを聞くと言うの!」ギロッ!
グラジオ「……!」キッ!
ひろし「なに……?」
707 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:37:35.52 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「へえ、娘に息子……」
リーリエ「……」
グラジオ「……」
ハウ「って、えー!! リーリエたち家族なのー!?」
しんのすけ「ハウくん鈍いなぁ」
ハウ「嘘つけーしんのすけも今知ったでしょー!」
ルザミーネ「元家族ね……ハウくん。その人たちは、出ていったのだから」
ひろし「代表……あんたは、本気でそう言ってるのか? 自分の娘と息子だぞ!」
ルザミーネ「なにをおっしゃっているのですか? ひろしさん。親の言うことに従えない子供を、なぜ娘と息子として扱わなければいけませんの?」
ひろし「リーリエちゃんとグラジオくんは、お前の欲を満たす道具だっていうのか?!」
ルザミーネ「ひろしさん……。あなたは聞き分けのいい息子さんを持っているから理解しがたいでしょうね。その子達がわたくしの愛を受けながら身勝手な理由で裏切ったせいで、ここがどれだけの損害を被ったか、どれだけめちゃくちゃになったか分かりますか?」
ひろし「それはお前が子供たちの言葉を聞かなかっただろうが! なんで耳を傾けなかったんだ!」
リーリエ「……」
グラジオ「……ひろし」
708 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:38:46.11 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネ「当然でしょう? この子達は黙ってわたくしの愛を受けて、美しく育っていればそれで良いのですから。わたくしに歯向かうような言葉なんてそんなコト、口を開くことすら許しませんよ」
ひろし「てめぇ、同じ親として許せねぇ……なんてやつだ」ワナワナ
ルザミーネ「というか、そんな下らないこと、どうでもいいの! 財団に残されたコスモッグのガスだけで、ウルトラホールが開いたでしょう?」
ハウ「あの時の揺れかー!」
ルザミーネ「ケージの中のコスモッグをまるごと使えば、ウルトラホールもたくさん……。ふふっ、どれだけのビーストちゃんが来るのかしら?」クルッ
ほしぐもちゃん「ぴゅ……!」
リーリエ「お願い……やめて……。ほしぐもちゃん……力を使うと、動けなくなるの……パラダイスから逃げたあともしばらく……固まっていて……」
リーリエ「力を使いすぎたら、本当に死んじゃいます……!」
しんのすけ「……とーちゃん」ボソッ
ひろし「……ああ」ヌギッ
709 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:41:20.38 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネはリーリエの言葉を無視し、コスモッグの入ったケージを手に持って、しんのすけたちへこれみよがしにぶらさげた。
ルザミーネ「ほら……ウルトラホールを開けるから、おいでなさいビーストちゃーー」
ひろし「しんのすけ! 行けっ!」バッ!
しんのすけ「ほいっ!」ダッ!
ひろしが片方の靴を飛ばすと、走り出したしんのすけが素早くキャッチ。そしてしんのすけは目にも止まらぬスピードで、ルザミーネへ一気に距離を詰めた!
しんのすけ「くらえっ! とーちゃんの靴攻撃!」バッ!
ルザミーネ「!?」
ツーーーン!!
ルザミーネ「ウッ! ゴホッゴホッ!」
パシッ!
しんのすけ「ほしぐもちゃんいただき!」ダッ!
グラジオ「!」
リーリエ「しんちゃん……!」
ひろし「みんな! ここから逃げるぞ!」ダッ
710 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:42:24.17 ID:gw+EmeqQ0
リーリエ「は、はいっ!」
ハウ「待って待ってー!」ダッ
ケージを抱えるしんのすけを先頭に、みんながワープパネルに向かうと、今度はグズマが現れる!
グズマ「代表! 首尾はどう……」
ルザミーネ「グズマ! しんのすけ君を捕まえなさい!」
グズマ「だーー?」
しんのすけ「あ、やば」
???「……!」ヒュンッ!
金ッッ!
グズマ「おおーーーーーッ!! おっ! おおーーーっ!!」
ロトム図鑑「ん~変な感触だ……」
711 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:43:08.93 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「あーっ!」
しんのすけ「ぶりぶりざえもん!」
ロトム図鑑「職員に解体されかけたから逃げてきた」
グラジオ「なにをしてる! 早く行くぞ!」ダッ
シュン! シュン! シュン!
グズマ「あ……ああっ……あ……きんのたまが……」ビクッビクッ
ルザミーネ「……なんてひどいの!」ワナワナ
ルザミーネ「グズマ! 早く追いなさいっ!」ゲシッ!
グズマ「あ、ああっ、わかってる! あのじゃがいも小僧ッ……!」マタヲオサエナガラハシルッ
シュンッ!
ルザミーネ「……行きなさい! 愛しい子供達! コスモッグを取り戻しなさい!」スッ
712 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:44:13.59 ID:gw+EmeqQ0
エーテルパラダイス1F
ドタドタドタ!
ハウ「でかしたよー! しんのすけー!」
しんのすけ「いやぁそれほどでもー!」
グラジオ「船着場に向かうぞ!」
マチヤガレェ!
みんな「!」
グズマ「うおおおお! コスモッグをよこしやがれぇぇ!!」ダダダダダッ!
ハウ「わー! 追ってきたよー!」
ひろし「エレベーターに乗るぞ!」
リーリエ「はいっ!」
ズルズルッ!
ミロカロス「ミロォォッ!」
ハウ「わー! ミロカロス?!」
リーリエ「あのポケモンさんは、かあさまの……!」
グズマ「まさに虫の息ってな! そろそろ、ブッ壊すとするか」
しんのすけ「ネネちゃん、また負けちゃうよ? 悔しくないの?」
ヌイコグマ『悔しいに決まってるでしょ! 同じ相手に負けちゃうなんて、そんなのイヤッ!』
しんのすけ「じゃあ、今思いっきり行っちゃえ!」
ヌイコグマ『うんっ!』ダッ!
ドドドドド!!
ヌイコグマ『うおおおおっ!』
咆哮とともに、今までがまんして溜めてきたエネルギーを解放した、その時!
カッ!
グズマ「なにっ!?」
しんのすけ「ネネちゃんも光った!」
696 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:24:25.67 ID:gw+EmeqQ0
ジュナイパー(ボール)『進化だよ! ネネちゃんが進化するんだ!』
まっすぐグソクムシャに突進しながら、ネネの身体がどんどん巨大化していく。
女の子が抱きかかえられるぬいぐるみから、しんのすけはおろか、グズマでさえ見上げるほどの巨躯へと変わってゆく!
ズズズズ!!
グズマ「グソクムシャ! アクアジェットで止めろ!」
グソクムシャ「ズモォォッ!!」ドドドッ!
ドンッ!
グソクムシャは進化を阻止しようとネネに攻撃を仕掛けようとするが、先ほどのネネとは比べ物にならない力で、アクアジェットを食い止められた。
???「…………」ググッ
グソクムシャ「ズモ……!?」
???『おりゃああああっ!!』ゴウッ!
バキッ!
グソクムシャ「ズモォォォッ!?」グワッ!
697 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:25:09.80 ID:gw+EmeqQ0
光に包まれたネネがグソクムシャの下顎にアッパーを食らわせると、彼の身体が一度宙に浮かんだ!
かろうじて着地して体勢を整えるが、進化したネネのパワーに、全員が驚愕していた。
グズマ「なん……だと?」
グラジオ「……!」
しんのすけ「おおーっ! ネネちゃん!」
キテルグマ(ネネちゃん)『あたしを舐めるんじゃないわよ!』
進化の光が払われると、ネネはヌイグルミの姿から一転、ピンクと黒の体表が目に付く着ぐるみのような姿ーーごうわんポケモンのキテルグマに変わっていた。
しんのすけ「ネネちゃんずいぶん太りましたなー大きくなったゾ」
キテルグマ『あ゛あ゛? 誰が太ったですってぇ?!』ドスドスッ
しんのすけ「おわわっ! なんでもないなんでもない!」
グズマ「なんて奴だ。また進化させやがっただと……」
グソクムシャ「ズモ……ォォッ!」ユラッ
しんのすけ&キテルグマ「!」
698 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:26:53.82 ID:gw+EmeqQ0
キテルグマ『しんちゃん! Zワザで決めちゃいましょ!』
しんのすけ「おうっ!」
バッ! シュッ! ブリッブリッブリッ!
ピカッ! ゴウッ!!
ネネは Zパワーを 身体に まとった!
ネネが 解き放つ
全力の Zワザ!
ぜ ん り ょ く む そ う げ き れ つ け ん !
キテルグマ『オラオラオラオラオラオラオラオラ!!』
グソクムシ「グッ、グモッ!?」
ゼンリョクのネネが放つ無数の拳がグソクムシャを襲う!
ドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!
キテルグマ『オラァッ!』バキッ!
699 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:28:06.24 ID:gw+EmeqQ0
グソクムシャ「グモォォッ!!」
フィニッシュに、キテルグマ自身がオーラを纏って突っ込む!
しんのすけ「ネネちゃん! ファイヤー!」
キテルグマ『おりゃああああっ!』
ドドドドドドド!!!
ドッゴォ!!
グソクムシャ「グモォォォッ!!」
ドサッ ゴロゴロ
グソクムシャ「グ、グモ……」ガクッ
グズマ「グソクムシャーー」
キテルグマ『……ふうっ! ようやくリベンジできたわ』
しんのすけ「まいったか! これがオラたちのゼンリョクだゾ!」
グズマ「…………!」ブルブル
グズマ「グズマァ!! なにやってるんだああ!!」ガクガクッ
しんのすけ「おおっ、また騒いでる。くさやのおじさんカルシウム足りないのかな……?」
グズマ「しょうがねえ……通りな!」スッ
しんのすけ「あ、どうもねー」テクテク
グラジオ「しんのすけ……! 後でオレも追いつく! リーリエと母上を頼む!」
しんのすけ「ほいほーい!」
しんのすけ(ん? 母上?)
グズマ(……あのじゃがいも小僧をブッ壊すには! 俺様をブッ壊すほど追い詰め、自分自身を強くしないとな!!)ガンッ!
701 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:31:08.56 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネの屋敷 屋内
ウィーン!
しんのすけ「ほっほーい! リーリエちゃん生きてる?」
リーリエ&ルザミーネ「……!」
しんのすけ「あ、ルザミーネのおねいさん、やっほ~!」フリフリ
リーリエ「ウソ……です。しんちゃんが、助けに来てくださるなんて……」
しんのすけ「なんか文句ある?」
リーリエ「そ、そういうわけじゃないですけど……」
ルザミーネ「ふうん、知り合いなの。しんのすけ君のような素直で可愛いコと、あなたが仲良くしてるの。わたくし、がっかりです」
しんのすけ「そうかっかしないでおねいさん。オラとリーリエちゃんの仲を嫉妬するのはわかりますけど、別に恋人じゃありませんから……」
リーリエ「かあさまの許しがなくても! わたしはコスモッグを助けます!!」ムシ
ルザミーネ「あなた……よく分からないことを言うのね。だってわたくしには、娘も息子もいないのよ?」
ルザミーネ「わたくしの愛を受け入れずに、いなくなる子供たちなんて!」ギロリ!
リーリエ「……!」
しんのすけ「え? え?」
702 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:32:47.70 ID:gw+EmeqQ0
リーリエ「……!」
しんのすけ「え? え?」
ルザミーネ「それにリーリエ、あなたになにかできて? 親を説得できない! トレーナーとしての強さもない! やったことと言えば、人の実験材料を黙って持ち出したことぐらい」
しんのすけ「あと、方向音痴だったり寄り道して買い物したり」
リーリエ「しんちゃん、今は黙っててください……!」
ルザミーネ「美しさが足りていないのよ……。まあ、いいとしましょう! せっかくですから、ビーストちゃんを招くところ、ご覧なさい」
しんのすけ「ビーストちゃん……?」
リーリエ「ワガママではありません。お願いなのです……! かあさま! ビーストのためにコスモッグを犠牲にしないで!」
リーリエ「ウルトラホールを開ければ……! コスモッグ……死んじゃう……!」
ルザミーネ「そうよね、死んじゃうかも。だって、コスモッグの能力を無理やり使っちゃうもの!」コツコツ
しんのすけ「……!」ピクッ!
703 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:33:31.35 ID:gw+EmeqQ0
スウッ
ルザミーネ「あなたがわたくしの子供なら、少しは考えてあげたかも……なんてね!」ニイッ!
ブゥン
しんのすけ「消えちゃった……」
リーリエ「……しんちゃん、来てくださってありがとうございます」
しんのすけ「まったく、オラがいないとダメなんだから」
リーリエ「そう……ですね。なのにわたし……ワガママしか言えなくて……」
しんのすけ「ほしぐもちゃん、危ないの?」
リーリエ「……はい」
リーリエ「お願いです……ほしぐもちゃんを……! ほしぐもちゃんを助けてくださいッ!」
しんのすけ「よーし、じゃあ行きますか!」
リーリエ「はい! あのワープパネルで追いましょう!」
704 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:34:26.71 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネの屋敷 秘密の地下室
しんのすけ達がルザミーネを追ってワープすると、真っ白な部屋へたどり着いた。
しんのすけ「なにあれ? ポケモン?」キョロキョロ
リーリエ「えぇ……なんですか……?」キョロキョロ
しんのすけ&リーリエ「!」
ルザミーネ「はやくこちらにいらっしゃい」ニヤニヤ
しんのすけ「あれなーに?」
ルザミーネ「あら、しんのすけ君、わたくしのコレクションに興味があるのかしら」
しんのすけ「こねくしょん?」
ルザミーネ「これはわたくしの愛する子供たち……。ポケモンを永遠に飾るの」
リーリエ「そんな……!」
凍ったピカチュウ「」
凍ったヤドン「」
凍ったナマコブシ「」
しんのすけ「みんな凍ってる……」
705 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:35:12.97 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネ「しんのすけ君も、ここのコレクションに加えようかしら?」
しんのすけ「えっ……オラ、いい」ビクッ
ルザミーネ「そう、残念……」
リーリエ「かあさまッ!」
ルザミーネ「まぁいいわ。ねぇしんのすけ君、以前保護区に来たとき、ビーストちゃんと戦ったでしょう? あの時、あなたはビーストちゃんがどんなふうに見えたかしら?」
しんのすけ「んっと……オラを見て一目ぼれした!」
ルザミーネ「ふふ……相変わらず、面白いこと言うのね。わたくしには、こちらの世界に来て、戸惑って暴れちゃったように見えたの」
しんのすけ「ほーほー……」
ルザミーネ「だけど、ケースに閉じ込めるのはかわいそうなのよね……。だからアローラで、気ままに暴れてほしいなって思うの」
しんのすけ「かわいそうならなんで自慢の子供は閉じ込めてんの……?」
ひろし&ハウ「しんのすけーっ!」ドタドタッ
グラジオ「リーリエ!」タタタッ
リーリエ「!」
しんのすけ「とーちゃん! ハウくん! クジラくん!」
706 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:36:40.70 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「あーリーリエ!! わーよかったー!!」ピョンピョン
ひろし「あの子がリーリエちゃんか。それにしても、この部屋……代表はずいぶんまともじゃねぇな。しんのすけ、大丈夫か?」
しんのすけ「まぁね」
ルザミーネ「あら、ハウくんとひろしさんまでいらしたの? ……ふぅ、グズマもだらしないコ」ヤレヤレ
グラジオ「オレからも頼む。ウルトラホールは開けるな! ビーストを暴れさすとか、ない!」
ルザミーネ「…………」コツコツ
グラジオ「…………」
リーリエ「…………」オロオロ
ルザミーネ「コスモッグを連れだす娘に、タイプ:ヌルを奪った息子……。あれだけ愛情を注いだのに、わたくしは裏切られたのよ? 今更なにを聞くと言うの!」ギロッ!
グラジオ「……!」キッ!
ひろし「なに……?」
707 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:37:35.52 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「へえ、娘に息子……」
リーリエ「……」
グラジオ「……」
ハウ「って、えー!! リーリエたち家族なのー!?」
しんのすけ「ハウくん鈍いなぁ」
ハウ「嘘つけーしんのすけも今知ったでしょー!」
ルザミーネ「元家族ね……ハウくん。その人たちは、出ていったのだから」
ひろし「代表……あんたは、本気でそう言ってるのか? 自分の娘と息子だぞ!」
ルザミーネ「なにをおっしゃっているのですか? ひろしさん。親の言うことに従えない子供を、なぜ娘と息子として扱わなければいけませんの?」
ひろし「リーリエちゃんとグラジオくんは、お前の欲を満たす道具だっていうのか?!」
ルザミーネ「ひろしさん……。あなたは聞き分けのいい息子さんを持っているから理解しがたいでしょうね。その子達がわたくしの愛を受けながら身勝手な理由で裏切ったせいで、ここがどれだけの損害を被ったか、どれだけめちゃくちゃになったか分かりますか?」
ひろし「それはお前が子供たちの言葉を聞かなかっただろうが! なんで耳を傾けなかったんだ!」
リーリエ「……」
グラジオ「……ひろし」
708 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:38:46.11 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネ「当然でしょう? この子達は黙ってわたくしの愛を受けて、美しく育っていればそれで良いのですから。わたくしに歯向かうような言葉なんてそんなコト、口を開くことすら許しませんよ」
ひろし「てめぇ、同じ親として許せねぇ……なんてやつだ」ワナワナ
ルザミーネ「というか、そんな下らないこと、どうでもいいの! 財団に残されたコスモッグのガスだけで、ウルトラホールが開いたでしょう?」
ハウ「あの時の揺れかー!」
ルザミーネ「ケージの中のコスモッグをまるごと使えば、ウルトラホールもたくさん……。ふふっ、どれだけのビーストちゃんが来るのかしら?」クルッ
ほしぐもちゃん「ぴゅ……!」
リーリエ「お願い……やめて……。ほしぐもちゃん……力を使うと、動けなくなるの……パラダイスから逃げたあともしばらく……固まっていて……」
リーリエ「力を使いすぎたら、本当に死んじゃいます……!」
しんのすけ「……とーちゃん」ボソッ
ひろし「……ああ」ヌギッ
709 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:41:20.38 ID:gw+EmeqQ0
ルザミーネはリーリエの言葉を無視し、コスモッグの入ったケージを手に持って、しんのすけたちへこれみよがしにぶらさげた。
ルザミーネ「ほら……ウルトラホールを開けるから、おいでなさいビーストちゃーー」
ひろし「しんのすけ! 行けっ!」バッ!
しんのすけ「ほいっ!」ダッ!
ひろしが片方の靴を飛ばすと、走り出したしんのすけが素早くキャッチ。そしてしんのすけは目にも止まらぬスピードで、ルザミーネへ一気に距離を詰めた!
しんのすけ「くらえっ! とーちゃんの靴攻撃!」バッ!
ルザミーネ「!?」
ツーーーン!!
ルザミーネ「ウッ! ゴホッゴホッ!」
パシッ!
しんのすけ「ほしぐもちゃんいただき!」ダッ!
グラジオ「!」
リーリエ「しんちゃん……!」
ひろし「みんな! ここから逃げるぞ!」ダッ
710 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:42:24.17 ID:gw+EmeqQ0
リーリエ「は、はいっ!」
ハウ「待って待ってー!」ダッ
ケージを抱えるしんのすけを先頭に、みんながワープパネルに向かうと、今度はグズマが現れる!
グズマ「代表! 首尾はどう……」
ルザミーネ「グズマ! しんのすけ君を捕まえなさい!」
グズマ「だーー?」
しんのすけ「あ、やば」
???「……!」ヒュンッ!
金ッッ!
グズマ「おおーーーーーッ!! おっ! おおーーーっ!!」
ロトム図鑑「ん~変な感触だ……」
711 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:43:08.93 ID:gw+EmeqQ0
ハウ「あーっ!」
しんのすけ「ぶりぶりざえもん!」
ロトム図鑑「職員に解体されかけたから逃げてきた」
グラジオ「なにをしてる! 早く行くぞ!」ダッ
シュン! シュン! シュン!
グズマ「あ……ああっ……あ……きんのたまが……」ビクッビクッ
ルザミーネ「……なんてひどいの!」ワナワナ
ルザミーネ「グズマ! 早く追いなさいっ!」ゲシッ!
グズマ「あ、ああっ、わかってる! あのじゃがいも小僧ッ……!」マタヲオサエナガラハシルッ
シュンッ!
ルザミーネ「……行きなさい! 愛しい子供達! コスモッグを取り戻しなさい!」スッ
712 :超超ゴルーグロボ ◆g/SXBgh1y6 :2017/06/10(土) 21:44:13.59 ID:gw+EmeqQ0
エーテルパラダイス1F
ドタドタドタ!
ハウ「でかしたよー! しんのすけー!」
しんのすけ「いやぁそれほどでもー!」
グラジオ「船着場に向かうぞ!」
マチヤガレェ!
みんな「!」
グズマ「うおおおお! コスモッグをよこしやがれぇぇ!!」ダダダダダッ!
ハウ「わー! 追ってきたよー!」
ひろし「エレベーターに乗るぞ!」
リーリエ「はいっ!」
ズルズルッ!
ミロカロス「ミロォォッ!」
ハウ「わー! ミロカロス?!」
リーリエ「あのポケモンさんは、かあさまの……!」
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
Part1<< Part35 Part36 Part37 Part38 Part39 Part40 Part41 Part42 Part43 >>Part81
評価する!(822)
クレしんSS集一覧に戻る
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む