しんのすけ「いい所に、おでかけだゾ!」
Part6
235 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 20:07:57.85 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「オラ達、日曜日にお出かけするんだぞ」
ボーちゃん「!」
しんのすけ「でも母ちゃんは誰にも言うなって、絶対に秘密だぞ?」
ボーちゃん「…何処に行くの?」
しんのすけ「いい所」
ボーちゃん「!」
236 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 20:11:42.56 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「いい…所って?」
しんのすけ「ん?いい所って?」
ボーちゃん「今、しんのすけ君がそう言って…」
しんのすけ「オラ、何処に行くか『知らない』って答えたぞ?」
ボーちゃん「…そっか。僕の聞き間違え」
しんのすけ「全く、若いんだからしっかりするんだぞ?」
~~~~~~~~~~
240 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 20:58:46.50 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「という事が、あった」
ネネ「何で、そういう大事な話を先に言わないの!」
風間「どういう事だ?しんのすけは、覚えてないんだろ?」
ボーちゃん「覚えてない…筈」
ネネ「筈って、何よ!」
241 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:01:33.01 ID:4j++4rZDO
風間「…今日は前回と違かったんだろ?」
ボーちゃん「違う。何もかもが」
風間「なのに、また…死にに行くのかよ!」
ボーちゃん「…うん、もしかしたら」
ネネ「何でよ?!」
242 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:02:35.34 ID:LSEWP7i9O
心中するという結果があって全ては過程にすぎないとか
244 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:05:03.50 ID:4j++4rZDO
ネネ「今日、お腹いっぱい食べたじゃない?助けてくれる人がいるって、支えが出来たじゃない?!」
ネネ「なのに…またしんちゃんが、怖くて苦しい思いを…しなくちゃいけないの?」グスッ…
ボーちゃん「…」
風間「…」
マサオ「…あの」
247 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:14:28.58 ID:4j++4rZDO
ネネ「何よ?!」ギロッ
マサオ「ひぃっ?!」
風間「ネネちゃん、落ち着いて」
ボーちゃん「マサオ君、なに?」
マサオ「えっと…僕が思うに…しんちゃんは怖くて苦しい思いなんか、してないんだよ」
248 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:21:21.95 ID:4j++4rZDO
ネネ「…あんた!」
風間「ネネちゃん…最後まで話を聞こう」
マサオ「…みんな、噂は聞いた事あるよね?日曜日に掛かってくる、出前の電話の話」
ボーちゃん「しんちゃん達の住所に届ける様に言う、電話の話だよね?」
風間「この町では、誰かのいたずらって事になってるけど」
マサオ「うん。今でこそ、届けにいく人は滅多にいないけど…前に知り合いのお兄さんが間違えて届けに行ったんだってさ」
249 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:25:10.75 ID:4j++4rZDO
マサオ「でね、届けに行ったお兄さんの話では、家から凄く楽しそうな声がしたんだって」
ネネ「…」
マサオ「多分、車で自殺の場所に行く時か…死んで家に帰って来る時なのかな?」
マサオ「月曜日からの一週間の辛さなんか目じゃないくらい、楽しかったんじゃないのかな…て、思うんだけど…」
風間「…」
ボーちゃん「…」
250 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:27:06.73 ID:4j++4rZDO
風間「じゃあ、しんのすけ達が望んで、繰り返してるって事か?」
マサオ「ま、間違ってるかもしれないけど…」
ボーちゃん「いや、多分そうだ」
251 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:29:44.12 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕もしんちゃん達が…死んだ家族が帰って来る話は知ってた筈なのに…」
ボーちゃん「最後の楽しみの為に…敢えて繰り返しているとは思ってもみなかった」
ネネ「…じゃあ、どうするの?」
ボーちゃん「止めるよ」
252 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:34:19.07 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「やっぱりこんなのは、間違ってる」
風間「じゃあ、作戦を練り直す必要があるな?」
ボーちゃん「そうだね」
マサオ「…」
ネネ「…」
トントン
風間ママ「トオルちゃん、紅茶とお茶お持ちしましたよー」
風間「ママ!だからいらないって、言っただろ!」
254 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:58:32.27 ID:4j++4rZDO
ー金曜日ー
しんのすけ「お!お兄さん!」タタッ
ボーちゃん「しんのすけ君、おはよう。お出かけ?」
しんのすけ「おう、今からお兄さんのスーパーに行こうと思ってた所」
ボーちゃん「そう?僕は今日、お休みなんだ」
しんのすけ「えー、お休みなのー?」
255 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:01:31.83 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「ひまわりちゃんは?」
しんのすけ「今日は、母ちゃんと家」
ボーちゃん(去年、同じ事をしんちゃんに聞いた時、しんちゃんは言い難そうにして答えなかった…)
ボーちゃん(今年はみんながいる…だから、大丈夫。絶対、助けるんだ…)
しんのすけ「お兄さん?」
ボーちゃん「あ、ごめん。ちょっと、ボーッとしてた」
256 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:04:10.55 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕、これからデートなんだ」
しんのすけ「ほうほう?昨日のお姉さんと?」
ボーちゃん「そう。しんのすけ君も来る?」
しんのすけ「えー、どうしてもって言うなら」
ボーちゃん「どうしても」
しんのすけ「…あ、じゃあ…そこまで言うなら」
257 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:06:37.75 ID:4j++4rZDO
テクテクテクテク…
しんのすけ「デートって、何処でするんだ?」
ボーちゃん「着いてからの、お楽しみ」
しんのすけ「お兄さんがどうしてもって言うから、ついて行くけど、大丈夫なの?デートなんだよね?」
ボーちゃん「大丈夫」
258 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:09:10.37 ID:4j++4rZDO
ネネ「しんちゃん、おはよう」ニコッ
しんのすけ「おはようなぎ!そしてお姉さん、オラはこっちだぞ」
ボーちゃん「じゃあ、中に入ろうか」
しんのすけ「もしかして、此処でデートするの?」
ボーちゃん「そう」
しんのすけ「言っとくけど、此処は幼稚園だぞ?」
259 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:11:27.31 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「幼稚園で、デートなんだ。ナウなヤングの間で、流行ってる」
しんのすけ「ほうほう」
ボーちゃん「来ないの?」
しんのすけ「だって、オラ、今日お休みのお電話したから…」
ボーちゃん「此処、しんのすけ君の幼稚園?」
しんのすけ「うん」
297 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/20(金) 18:26:31.33 ID:LD/FRaQDO
ミスった。
>>259と>>260の間に
ボーちゃん「大丈夫。しんのすけ君が来てくれた方が、みんな喜ぶよ」
しんのすけ「!」
ボーちゃん「だから、一緒に行こう」
しんのすけ「…うん!」
が、入る。
298
260 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:15:42.70 ID:4j++4rZDO
【アクション幼稚園】
しんのすけ「おはよう!組長!」
園長「あ、ボーちゃんとネネちゃん…」
しんのすけ「ボーちゃんとネネちゃん?いないぞ?」キョロキョロ
ボーちゃん「先生…」
園長「え?ああ…いるんですか?」
ボーちゃん「はい、此処に」
しんのすけ「?」
261 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:20:01.00 ID:4j++4rZDO
園長「えっと…おはようございます、しんのすけ君」
しんのすけ「組長、少し見ない間に老けた?」
ボーちゃん「部屋、お借りします」
園長「ええ…『前の』ひまわり組の教室ですよね?他の二人は、もう中で待ってますよ」
ボーちゃん「ありがとうございます」
しんのすけ「組長、ボーちゃんとネネちゃんが何処にいたんだぞ?」
ボーちゃん「来て、しんのすけ君」ぐいっ
しんのすけ「ああ、もう…強引なんだから」
262 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:21:56.41 ID:4j++4rZDO
【元ひまわり組教室】
ガラッ
しんのすけ「みんなーおひさしぶ、りー…」
風間「…」
マサオ「」ビクッ
しんのすけ「…あれ?」
263 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:23:54.05 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「おっかしいな…お休みじゃないのに、何でみんないないんだ?教室、間違っちゃった?」
ボーちゃん「此処はひまわり組だよ。『元』だけどね」
しんのすけ「元?」
264 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:27:42.29 ID:4j++4rZDO
風間「ボーちゃん、その…しんのすけ、今いるのか?」
ボーちゃん「此処」ポンッ
しんのすけ「?」
マサオ「う…やっぱり何か怖い…」
ネネ「しんちゃんなんだから、怖い訳ないでしょ!」
265 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:31:12.10 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「お兄さん、みんなは何処?風間君、マサオ君、ネネちゃん、ボーちゃん、吉永先生は何処に行ったの?」
ボーちゃん「風間君は、あのお兄さん」
しんのすけ「!」
ボーちゃん「マサオ君はその隣のお兄さん、ネネちゃんはこのお姉さん」
しんのすけ「え?」
ボーちゃん「そして僕が、ボーちゃん」
266 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:34:21.39 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「あは…はははは…笑えない冗談だぞ」
ボーちゃん「冗談じゃ、ない」
しんのすけ「だ、だって!みんな、オラと同じで5歳だぞ?お兄さん達は大人じゃないか!」
ボーちゃん「本当だよ」
しんのすけ「違う…」
267 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:37:11.06 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「お兄さんの嘘つき!!信じてたのに!!」
ボーちゃん「嘘じゃ、ない」
しんのすけ「酷いよ!『また』嘘をついた!」
ボーちゃん「!」
268 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:39:57.42 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「…また?しんのすけ君、今、『また』嘘をついたって言った?」
しんのすけ「言ってないぞ!誤魔化すな!オラ、帰るぞ!」
ボーちゃん「待って!」ぎゅう
しんのすけ「放せ!放すんだぞ!」
ボーちゃん「…」
269 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:42:17.25 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「聞いて、しんのすけ君」
しんのすけ「嫌だ!オラ、何も聞きたくないー!」
ボーちゃん「しんのすけ君、君はもう死んでいる」
しんのすけ「!」
270 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:45:51.17 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「ちが、違う!オラは生きてる!まだ、生きてるもん!」
ボーちゃん「やっぱり死んでからの事、少しは覚えてるんだ…」
風間「え?覚えてるって?」
ボーちゃん「本人は気づいてないけど、深層意識で覚えてる」
しんのすけ「何言ってるか、意味分かんないぞ!」
271 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:48:23.33 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「去年、僕らは会ってる」
しんのすけ「会ってない!」
ボーちゃん「去年、しんのすけ君に同じ話をした時も、そう言ったね」
しんのすけ「オラは何にも知らない!」
風間「いい加減にしろ!!」
272 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:53:30.32 ID:4j++4rZDO
風間「しんのすけ!聞け、お前は15年前に死んだんだ」
しんのすけ「!」
風間「車で、家族みんなで死んだ…死んじゃったんだ…」
しんのすけ「…風間、くん?」
ネネ「どうせ信じられなくてゴネてるんでしょうけど、聞きなさい!私達は、しんちゃんを助けたいの!」
マサオ「そ、そうだよ!お願いだから、信じてよ…」
しんのすけ「…ネネちゃんと、マサオ君?」
ボーちゃん「しんちゃん…」
しんのすけ「!」
273 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:54:57.59 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「…ボーちゃん?」
ボーちゃん「うん」
しんのすけ「本当に、ボーちゃんなの?」
ボーちゃん「…本当」
しんのすけ「…」
274 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:58:43.08 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「…オカシイと思ってた」
ボーちゃん「しんちゃん…」
しんのすけ「何だ。オラ、死んじゃったのか」
ボーちゃん「そう、15年前に」
しんのすけ「…家の周りに居た、怖い人達は?」
ボーちゃん「もういない」
しんのすけ「そっか。良かった」
ボーちゃん「…」
275 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:01:29.25 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「しかし、みーんな変わっちゃったぞ」
しんのすけ「ボーちゃんは、眼鏡かけてるし、風間君は今時の大学生だし、マサオ君は頭に海苔が生えたし、ネネちゃんは…何か、ネネちゃんのママにそっくりになったぞ」
風間「どう、ボーちゃん?しんのすけの説得は出来た?」
ボーちゃん「うん」
しんのすけ「?」
276 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:04:06.75 ID:4j++4rZDO
テクテクテクテク…
しんのすけ「…」じぃ…
ネネ「そっかぁ、良かった」
マサオ「これでしんちゃんを救えるね!」
しんのすけ「…ボーちゃん。みんな、オラが見えないの?」
ボーちゃん「うん」
277 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:06:52.91 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「それに言ってる事も、聞こえない」
しんのすけ「オラが、死んじゃってるから?」
ボーちゃん「そう」
しんのすけ「ボーちゃんは、何で聞こえるの?」
ボーちゃん「分からないけど、何年か前から聞こえて見えるようになった」
しんのすけ「ほう…大変だな」
278 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:09:41.14 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「しんちゃん、覚えてないかもしれないけど。15年前から、毎年同じ時期に同じ一週間を繰り返してるんだよ」
しんのすけ「…最後は、凄く楽しいんだぞ?」
ボーちゃん「思い出したの?」
しんのすけ「…死んでるって言われてから、少しだけ」
279 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:13:19.17 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「朝からみんな仲良しで、まあ、ちょっと夫婦喧嘩はあったけど。で、帰って来て、みんなでご馳走食べていっぱいいっぱい笑うんだ」
しんのすけ「それで凄く…幸せだなって、思うんだぞ」
ボーちゃん「…」
しんのすけ「でも、それじゃいけないんだよね?」
ボーちゃん「うん…」
280 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:15:22.37 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕らは、しんちゃん達を助けたい。今度こそ」
しんのすけ「…オラは、何をすれば良いの?」
しんのすけ「オラ達、日曜日にお出かけするんだぞ」
ボーちゃん「!」
しんのすけ「でも母ちゃんは誰にも言うなって、絶対に秘密だぞ?」
ボーちゃん「…何処に行くの?」
しんのすけ「いい所」
ボーちゃん「!」
236 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 20:11:42.56 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「いい…所って?」
しんのすけ「ん?いい所って?」
ボーちゃん「今、しんのすけ君がそう言って…」
しんのすけ「オラ、何処に行くか『知らない』って答えたぞ?」
ボーちゃん「…そっか。僕の聞き間違え」
しんのすけ「全く、若いんだからしっかりするんだぞ?」
~~~~~~~~~~
240 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 20:58:46.50 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「という事が、あった」
ネネ「何で、そういう大事な話を先に言わないの!」
風間「どういう事だ?しんのすけは、覚えてないんだろ?」
ボーちゃん「覚えてない…筈」
ネネ「筈って、何よ!」
241 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:01:33.01 ID:4j++4rZDO
風間「…今日は前回と違かったんだろ?」
ボーちゃん「違う。何もかもが」
風間「なのに、また…死にに行くのかよ!」
ボーちゃん「…うん、もしかしたら」
ネネ「何でよ?!」
242 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:02:35.34 ID:LSEWP7i9O
心中するという結果があって全ては過程にすぎないとか
ネネ「今日、お腹いっぱい食べたじゃない?助けてくれる人がいるって、支えが出来たじゃない?!」
ネネ「なのに…またしんちゃんが、怖くて苦しい思いを…しなくちゃいけないの?」グスッ…
ボーちゃん「…」
風間「…」
マサオ「…あの」
247 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:14:28.58 ID:4j++4rZDO
ネネ「何よ?!」ギロッ
マサオ「ひぃっ?!」
風間「ネネちゃん、落ち着いて」
ボーちゃん「マサオ君、なに?」
マサオ「えっと…僕が思うに…しんちゃんは怖くて苦しい思いなんか、してないんだよ」
248 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:21:21.95 ID:4j++4rZDO
ネネ「…あんた!」
風間「ネネちゃん…最後まで話を聞こう」
マサオ「…みんな、噂は聞いた事あるよね?日曜日に掛かってくる、出前の電話の話」
ボーちゃん「しんちゃん達の住所に届ける様に言う、電話の話だよね?」
風間「この町では、誰かのいたずらって事になってるけど」
マサオ「うん。今でこそ、届けにいく人は滅多にいないけど…前に知り合いのお兄さんが間違えて届けに行ったんだってさ」
249 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:25:10.75 ID:4j++4rZDO
マサオ「でね、届けに行ったお兄さんの話では、家から凄く楽しそうな声がしたんだって」
ネネ「…」
マサオ「多分、車で自殺の場所に行く時か…死んで家に帰って来る時なのかな?」
マサオ「月曜日からの一週間の辛さなんか目じゃないくらい、楽しかったんじゃないのかな…て、思うんだけど…」
風間「…」
ボーちゃん「…」
250 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:27:06.73 ID:4j++4rZDO
風間「じゃあ、しんのすけ達が望んで、繰り返してるって事か?」
マサオ「ま、間違ってるかもしれないけど…」
ボーちゃん「いや、多分そうだ」
251 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:29:44.12 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕もしんちゃん達が…死んだ家族が帰って来る話は知ってた筈なのに…」
ボーちゃん「最後の楽しみの為に…敢えて繰り返しているとは思ってもみなかった」
ネネ「…じゃあ、どうするの?」
ボーちゃん「止めるよ」
252 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:34:19.07 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「やっぱりこんなのは、間違ってる」
風間「じゃあ、作戦を練り直す必要があるな?」
ボーちゃん「そうだね」
マサオ「…」
ネネ「…」
トントン
風間ママ「トオルちゃん、紅茶とお茶お持ちしましたよー」
風間「ママ!だからいらないって、言っただろ!」
254 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 21:58:32.27 ID:4j++4rZDO
ー金曜日ー
しんのすけ「お!お兄さん!」タタッ
ボーちゃん「しんのすけ君、おはよう。お出かけ?」
しんのすけ「おう、今からお兄さんのスーパーに行こうと思ってた所」
ボーちゃん「そう?僕は今日、お休みなんだ」
しんのすけ「えー、お休みなのー?」
255 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:01:31.83 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「ひまわりちゃんは?」
しんのすけ「今日は、母ちゃんと家」
ボーちゃん(去年、同じ事をしんちゃんに聞いた時、しんちゃんは言い難そうにして答えなかった…)
ボーちゃん(今年はみんながいる…だから、大丈夫。絶対、助けるんだ…)
しんのすけ「お兄さん?」
ボーちゃん「あ、ごめん。ちょっと、ボーッとしてた」
256 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:04:10.55 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕、これからデートなんだ」
しんのすけ「ほうほう?昨日のお姉さんと?」
ボーちゃん「そう。しんのすけ君も来る?」
しんのすけ「えー、どうしてもって言うなら」
ボーちゃん「どうしても」
しんのすけ「…あ、じゃあ…そこまで言うなら」
257 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:06:37.75 ID:4j++4rZDO
テクテクテクテク…
しんのすけ「デートって、何処でするんだ?」
ボーちゃん「着いてからの、お楽しみ」
しんのすけ「お兄さんがどうしてもって言うから、ついて行くけど、大丈夫なの?デートなんだよね?」
ボーちゃん「大丈夫」
258 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:09:10.37 ID:4j++4rZDO
ネネ「しんちゃん、おはよう」ニコッ
しんのすけ「おはようなぎ!そしてお姉さん、オラはこっちだぞ」
ボーちゃん「じゃあ、中に入ろうか」
しんのすけ「もしかして、此処でデートするの?」
ボーちゃん「そう」
しんのすけ「言っとくけど、此処は幼稚園だぞ?」
259 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:11:27.31 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「幼稚園で、デートなんだ。ナウなヤングの間で、流行ってる」
しんのすけ「ほうほう」
ボーちゃん「来ないの?」
しんのすけ「だって、オラ、今日お休みのお電話したから…」
ボーちゃん「此処、しんのすけ君の幼稚園?」
しんのすけ「うん」
297 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/20(金) 18:26:31.33 ID:LD/FRaQDO
ミスった。
>>259と>>260の間に
ボーちゃん「大丈夫。しんのすけ君が来てくれた方が、みんな喜ぶよ」
しんのすけ「!」
ボーちゃん「だから、一緒に行こう」
しんのすけ「…うん!」
が、入る。
298
260 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:15:42.70 ID:4j++4rZDO
【アクション幼稚園】
しんのすけ「おはよう!組長!」
園長「あ、ボーちゃんとネネちゃん…」
しんのすけ「ボーちゃんとネネちゃん?いないぞ?」キョロキョロ
ボーちゃん「先生…」
園長「え?ああ…いるんですか?」
ボーちゃん「はい、此処に」
しんのすけ「?」
園長「えっと…おはようございます、しんのすけ君」
しんのすけ「組長、少し見ない間に老けた?」
ボーちゃん「部屋、お借りします」
園長「ええ…『前の』ひまわり組の教室ですよね?他の二人は、もう中で待ってますよ」
ボーちゃん「ありがとうございます」
しんのすけ「組長、ボーちゃんとネネちゃんが何処にいたんだぞ?」
ボーちゃん「来て、しんのすけ君」ぐいっ
しんのすけ「ああ、もう…強引なんだから」
262 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:21:56.41 ID:4j++4rZDO
【元ひまわり組教室】
ガラッ
しんのすけ「みんなーおひさしぶ、りー…」
風間「…」
マサオ「」ビクッ
しんのすけ「…あれ?」
263 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:23:54.05 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「おっかしいな…お休みじゃないのに、何でみんないないんだ?教室、間違っちゃった?」
ボーちゃん「此処はひまわり組だよ。『元』だけどね」
しんのすけ「元?」
264 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:27:42.29 ID:4j++4rZDO
風間「ボーちゃん、その…しんのすけ、今いるのか?」
ボーちゃん「此処」ポンッ
しんのすけ「?」
マサオ「う…やっぱり何か怖い…」
ネネ「しんちゃんなんだから、怖い訳ないでしょ!」
265 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:31:12.10 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「お兄さん、みんなは何処?風間君、マサオ君、ネネちゃん、ボーちゃん、吉永先生は何処に行ったの?」
ボーちゃん「風間君は、あのお兄さん」
しんのすけ「!」
ボーちゃん「マサオ君はその隣のお兄さん、ネネちゃんはこのお姉さん」
しんのすけ「え?」
ボーちゃん「そして僕が、ボーちゃん」
266 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:34:21.39 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「あは…はははは…笑えない冗談だぞ」
ボーちゃん「冗談じゃ、ない」
しんのすけ「だ、だって!みんな、オラと同じで5歳だぞ?お兄さん達は大人じゃないか!」
ボーちゃん「本当だよ」
しんのすけ「違う…」
267 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:37:11.06 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「お兄さんの嘘つき!!信じてたのに!!」
ボーちゃん「嘘じゃ、ない」
しんのすけ「酷いよ!『また』嘘をついた!」
ボーちゃん「!」
268 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:39:57.42 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「…また?しんのすけ君、今、『また』嘘をついたって言った?」
しんのすけ「言ってないぞ!誤魔化すな!オラ、帰るぞ!」
ボーちゃん「待って!」ぎゅう
しんのすけ「放せ!放すんだぞ!」
ボーちゃん「…」
269 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:42:17.25 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「聞いて、しんのすけ君」
しんのすけ「嫌だ!オラ、何も聞きたくないー!」
ボーちゃん「しんのすけ君、君はもう死んでいる」
しんのすけ「!」
270 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:45:51.17 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「ちが、違う!オラは生きてる!まだ、生きてるもん!」
ボーちゃん「やっぱり死んでからの事、少しは覚えてるんだ…」
風間「え?覚えてるって?」
ボーちゃん「本人は気づいてないけど、深層意識で覚えてる」
しんのすけ「何言ってるか、意味分かんないぞ!」
271 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:48:23.33 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「去年、僕らは会ってる」
しんのすけ「会ってない!」
ボーちゃん「去年、しんのすけ君に同じ話をした時も、そう言ったね」
しんのすけ「オラは何にも知らない!」
風間「いい加減にしろ!!」
272 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:53:30.32 ID:4j++4rZDO
風間「しんのすけ!聞け、お前は15年前に死んだんだ」
しんのすけ「!」
風間「車で、家族みんなで死んだ…死んじゃったんだ…」
しんのすけ「…風間、くん?」
ネネ「どうせ信じられなくてゴネてるんでしょうけど、聞きなさい!私達は、しんちゃんを助けたいの!」
マサオ「そ、そうだよ!お願いだから、信じてよ…」
しんのすけ「…ネネちゃんと、マサオ君?」
ボーちゃん「しんちゃん…」
しんのすけ「!」
273 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:54:57.59 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「…ボーちゃん?」
ボーちゃん「うん」
しんのすけ「本当に、ボーちゃんなの?」
ボーちゃん「…本当」
しんのすけ「…」
274 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 22:58:43.08 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「…オカシイと思ってた」
ボーちゃん「しんちゃん…」
しんのすけ「何だ。オラ、死んじゃったのか」
ボーちゃん「そう、15年前に」
しんのすけ「…家の周りに居た、怖い人達は?」
ボーちゃん「もういない」
しんのすけ「そっか。良かった」
ボーちゃん「…」
275 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:01:29.25 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「しかし、みーんな変わっちゃったぞ」
しんのすけ「ボーちゃんは、眼鏡かけてるし、風間君は今時の大学生だし、マサオ君は頭に海苔が生えたし、ネネちゃんは…何か、ネネちゃんのママにそっくりになったぞ」
風間「どう、ボーちゃん?しんのすけの説得は出来た?」
ボーちゃん「うん」
しんのすけ「?」
276 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:04:06.75 ID:4j++4rZDO
テクテクテクテク…
しんのすけ「…」じぃ…
ネネ「そっかぁ、良かった」
マサオ「これでしんちゃんを救えるね!」
しんのすけ「…ボーちゃん。みんな、オラが見えないの?」
ボーちゃん「うん」
277 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:06:52.91 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「それに言ってる事も、聞こえない」
しんのすけ「オラが、死んじゃってるから?」
ボーちゃん「そう」
しんのすけ「ボーちゃんは、何で聞こえるの?」
ボーちゃん「分からないけど、何年か前から聞こえて見えるようになった」
しんのすけ「ほう…大変だな」
278 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:09:41.14 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「しんちゃん、覚えてないかもしれないけど。15年前から、毎年同じ時期に同じ一週間を繰り返してるんだよ」
しんのすけ「…最後は、凄く楽しいんだぞ?」
ボーちゃん「思い出したの?」
しんのすけ「…死んでるって言われてから、少しだけ」
279 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:13:19.17 ID:4j++4rZDO
しんのすけ「朝からみんな仲良しで、まあ、ちょっと夫婦喧嘩はあったけど。で、帰って来て、みんなでご馳走食べていっぱいいっぱい笑うんだ」
しんのすけ「それで凄く…幸せだなって、思うんだぞ」
ボーちゃん「…」
しんのすけ「でも、それじゃいけないんだよね?」
ボーちゃん「うん…」
280 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/19(木) 23:15:22.37 ID:4j++4rZDO
ボーちゃん「僕らは、しんちゃん達を助けたい。今度こそ」
しんのすけ「…オラは、何をすれば良いの?」
しんのすけ「いい所に、おでかけだゾ!」
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