ナース騎士「くっ、コール押せ!!」
Part1
1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:29:42 ID:.3ogTQak
オーク「オークの誇りにかけて人間の手で生き長らえようとは思わん!いっそ殺せ!!」
ナース騎士「馬鹿な!受け持ちの患者を死なすなど看護師としての恥!」
オーク「ていうかお前だろ俺を斬りつけてきたのは!!」
ナース騎士「敵を目の前にして逃げ出すなど騎士としての恥!」
オーク「なんなんだよこいつ」
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:30:15 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さぁ口を開けろ、食事の時間だ!」
オーク「人間の用意した食物など口にするものか!」
ナース騎士「心配するな。オークの身体に合った栄養バランスにしてある。さぁ口を開けろ!」
オーク「どうせ毒でも入ってるんだろ!!」
ナース騎士「毒と薬は紙一重だ」
オーク「やべぇマジでなんか入ってんのかよ」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:30:49 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さぁ食え!」
オーク「がっ、やめ・・・アツゥイ!!」
ナース騎士「なんだ貴様!オークのくせに猫舌か」
オーク「そらそんな湯気がもうもうと出てる粥いきなり突っ込まれたらそうなるわ!」
ナース騎士「むっ・・・ふー、ふー・・・大丈夫かな・・・よし、冷めたぞ食え!」
オーク「もうやだなにこの人」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:31:22 ID:.3ogTQak
ナース騎士「待て、どこへ行く」
オーク「小便」
ナース騎士「ダメだ。傷に障る!」
オーク「だからその傷は誰が作ったんだよ」
ナース騎士「尿瓶を持ってきた。さあ!」
オーク「なにがさあ!だよSURFACEかお前」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:33:33 ID:.3ogTQak
ナース騎士「ふんッ!はアッ!!」ブンブン
オーク「なにをしている」
ナース騎士「看護師とはいえ、私も騎士の端くれだからな。こうして日々鍛錬を重ねているのだ」
オーク「・・・そうか」
ナース騎士「ていッ!!とりゃァッ!!」
オーク「とりあえず病室で剣を振るうな」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:34:03 ID:.3ogTQak
ナース騎士「消灯の時間だ」
オーク「もうゆっくり寝かせてくれ・・・」
ナース騎士「何かあったらナースコールで私を呼べ」
オーク「はいはい、いいからもう出てってくれ」
ナース騎士「それじゃあおやすみなさい」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:34:35 ID:.3ogTQak
オーク「・・・行ったか。やれやれ、随分身体が鈍っちまった」
オーク「傷の具合は・・・かなり良くなってきたな。よし、これならいける・・・」
オーク「いつまでも人間の虜囚でいられるか!ここから逃げ出してやるぜ!」
ナース騎士「逃がすものか!今こそ我が剣を喰らえ!!」ズバァン
オーク「ぎゃあああああああ!!お前なんなんだよもう!!!!」ブシャー
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:35:11 ID:.3ogTQak
・・・
オーク「・・・」←大けが
ナース騎士「バカめ。せっかく回復しかけていたものを。また流動食からやり直しだぞ」
オーク「もう疲れた・・・」
ナース騎士「身体が弱っていると心も弱る。それはオークとて同じはずだ。今はしっかり身体を休めるといい」
オーク「もう全部お前のせいだよほんと全部お前のせいだよ」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:36:20 ID:.3ogTQak
ナース騎士「これに懲りたら2度とこの病院から逃げ出そうとしてくれるな」
オーク「・・・そうか、分かったぞ。こうして俺たちオークを生かさず殺さずの状態で幽閉し、人間どもに危害を与えないよう見張っているというわけか。おそらく、ほかの部屋にも俺と同じようにオークの連中が・・・」
ナース騎士「何を言っている!ここにいるオークはお前だけだ!」
オーク「えっ」
ナース騎士「人間にこれほど簡単に捕らえられるオークなどそう多くはない!オークだけにな!!」
オーク「野郎ダブルでハートをえぐってきやがった」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:37:05 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さあ点滴だ、腕を出せ」
オーク「なるほど・・・こうして俺を実験台に・・・」
ナース騎士「そうじゃない。流動食しか取れていないせいで、不足した栄養を補うためだ」
オーク「全部お前のせいなんだけどな」
ナース騎士「さあ腕をだせ!・・・はい、ちょっと手グーパーグーパーして」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:37:39 ID:.3ogTQak
・・・
オーク(ここに捕らわれて早数か月・・・)
オーク(俺は今でもこうして生かさず殺さず人間どもの用意した病室のベッドの上に繋ぎとめられている・・・)
オーク(なんたる屈辱・・・あの女め・・・いつか殺してや・・・)
ナース騎士「回診の時間だ!!」
オーク「病室では静かにしろ!!」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:38:18 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士(今日は一段と冷えるな・・・)
ナース騎士「どうだ。何か変わりはな・・・」
オーク「」ガクガク
ナース騎士「なぜそんなに凍えている!?」
オーク「部屋が寒いからだよ!!」ブルブル
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:39:09 ID:.3ogTQak
ナース騎士「くっ、何故窓を開けておいたのだ!?」
オーク「お前だろ!お前が今朝の巡回のときに窓全開にしていったんだろ!!」ガチガチ
ナース騎士「あっ・・・い、いやしかし定期的な部屋の換気は重要だ!」
オーク「限度考えろバカ!!」プルプル
ナース騎士「そこで待っていろ!いま毛布と湯たんぽ持ってくる!!」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:40:10 ID:.3ogTQak
ナース騎士「よし、入浴だ」
オーク「は?」
ナース騎士「身体を清潔に保つことは重要だからな」
オーク「ふん。人間みてぇにいつも身体を小奇麗にしとくなんざぁバカバカしくてやってられ・・・」
ナース騎士「さぁ行くぞ!」
オーク「おねがい話聞いて」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:40:46 ID:.3ogTQak
ナース騎士「熱かったら言えよ」グツグツ
オーク「おいお前その煮えたぎった湯をどうするつもりだ」
ナース騎士「オークの皮膚は人間より厚い。全身の血行を良くするためにはこれぐらい必要なはずだ」
オーク「だから限度考えろバカ!!>>3のくだり見ただろ!?」
ナース騎士「じゃあ背中から流しますね」ザパァン
オーク「ぐあああああああああああ!!!」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:41:31 ID:.3ogTQak
・・・
オーク「・・・」←大やけど
ナース騎士「オークの皮膚も思ったほど強くはないのだな・・・」
オーク「もうひと思いに殺して・・・」
ナース騎士「心を強くもて。そうすれば、いつか必ず傷は癒える」
オーク「お前のせいで心の傷は残ったままだよ」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:42:21 ID:.3ogTQak
ナース騎士「食事だ」
オーク「また粥か・・・たまには肉が食いてぇ」
ナース騎士「消化器官が弱ってるんだ。我慢しろ」
オーク「・・・」
ナース騎士「ふーふー・・・熱くないよね・・・よし。ほら、口を開けろ」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:42:57 ID:.3ogTQak
オーク「そこに置いといてくれ・・・後で食う」
ナース騎士「食事の時間は決まっている。食わないなら下げるぞ」
オーク「・・・」
ナース騎士「・・・ここに置いておく。食い終わったら、コールを押せ」
オーク「・・・ああ」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:43:29 ID:.3ogTQak
・・・
オーク(もう我慢できねぇ・・・何でもいい、どこかに肉は・・・)コソコソ
ナース騎士「何をしている」
オーク「ぐっ・・・!」
ナース騎士「病室を抜け出して、何をしていると聞いている」
オーク(ダメだ・・・ろくに食ってねえせえで身体に力が入らねえ・・・今の俺じゃコイツを倒せそうにねえ・・・)ガックリ
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:44:06 ID:.3ogTQak
ナース騎士「・・・」スッ
オーク「へへっ・・・今度は何を取り出すつもりだ?またあの剣で俺を斬りつけ・・・」
ナース騎士「いいか、バレないように食えよ」
オーク「えっ」
ナース騎士「私の分の食事から抜いてきた。量は少ないが、肉が入っている」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:44:53 ID:.3ogTQak
オーク「お前・・・」
ナース騎士「ふふ・・・こう見えても私はお前の担当看護師だからな」
オーク「あのごめん。なんかそれ以外にも剣っぽいの持ってるよね、持ってるでしょ。見えるよ?」
ナース騎士「これで満足しないというのなら、もう一度ここでお前を食い止める!」ジャキッ
オーク「あっすんませんこれでいいっす満足っすハイ、喜んで食うっす」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:45:36 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士「やはりオークの回復力は人間のそれとはちがうな」
オーク「っていうかいつになったら俺はここから出られるんだよ・・・」
ナース騎士「身体の傷が癒えてからだ」
オーク「癒えかけたところで毎回お前に怪我させられてるんだけど」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:46:55 ID:.3ogTQak
ナース騎士「よし、それではリハビリといくか」スチャ
オーク「待ってなんで剣を構えるの」
ナース騎士「人間とオークが対等に身体を動かすというのなら、お互いに戦うのが一番だろう」
オーク「どんな理論だよどこの戦闘民族だお前」
ナース騎士「そっちがこないならこっちから行くぞッ!」
オーク「な、ちょ、バカやめ!来るなあああああああああ!!」ブシャー
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:47:36 ID:.3ogTQak
オーク「・・・」←大けが(2回目)
ナース騎士「やはりまだ本調子ではなかったようだな」
オーク「あのさぁ。捕虜虐待で訴えたら勝てるよこれ」
ナース騎士「ここを退院したければ私を倒してから行くんだな」
オーク「なんだよお前ラスボスだったのかよ」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:48:40 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士「回診・・・なんだ、珍しいな。本を読んでるのか」
オーク「もう下手に暴れてお前に怪我させられたくないしな」
ナース騎士「オークに書物を読む知能があったとは」
オーク「むしろこれまでの流れを見れば10人中9人は俺の方が常識的だって答えるんじゃないかな」
ナース騎士「愚弄するか!!」ジャキッ
オーク「そういうところがダメだって言ってんだよ」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:49:12 ID:.3ogTQak
僧侶「失礼します」
オーク「誰だお前」
僧侶「騎士さんに代わって今日は私が回診させていただきます」
オーク「へー」
僧侶「ああ、なんという酷い怪我を・・・オークとはいえ、その身に受ける苦痛は人と変わらないでしょうに」
オーク「やったのはお前の仲間なんだけどね」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:49:57 ID:.3ogTQak
僧侶「効果があるかはわかりませんが、回復魔法をかけて差し上げましょう」
オーク「ていうか久々にまともなコミュニケーションがとれる相手で一安心だよ」
僧侶「・・・いかがでしょう?」
オーク「おぉー、すげぇ。これが回復魔法か」
ナース騎士「僧侶、遅くなってすまない・・・貴様ァ!僧侶に何をした!!」ジャキッ
オーク「来たよバーサーカーが」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:50:41 ID:.3ogTQak
ナース騎士「お前の主担当はこの私だ!他のものに迷惑をかけるようなことは慎んでもらおうか!」
オーク「別に迷惑かけてねえとおもうんだけどなあ。ねえ?」
僧侶「ええ」
ナース騎士「くっ・・・この間書物を読んでいたのは人間を洗脳するためだったのか!!」
オーク「こいつ、いつもこんな感じなの?」
僧侶「ええ」
オーク「オークの誇りにかけて人間の手で生き長らえようとは思わん!いっそ殺せ!!」
ナース騎士「馬鹿な!受け持ちの患者を死なすなど看護師としての恥!」
オーク「ていうかお前だろ俺を斬りつけてきたのは!!」
ナース騎士「敵を目の前にして逃げ出すなど騎士としての恥!」
オーク「なんなんだよこいつ」
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:30:15 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さぁ口を開けろ、食事の時間だ!」
オーク「人間の用意した食物など口にするものか!」
ナース騎士「心配するな。オークの身体に合った栄養バランスにしてある。さぁ口を開けろ!」
オーク「どうせ毒でも入ってるんだろ!!」
ナース騎士「毒と薬は紙一重だ」
オーク「やべぇマジでなんか入ってんのかよ」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:30:49 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さぁ食え!」
オーク「がっ、やめ・・・アツゥイ!!」
ナース騎士「なんだ貴様!オークのくせに猫舌か」
オーク「そらそんな湯気がもうもうと出てる粥いきなり突っ込まれたらそうなるわ!」
ナース騎士「むっ・・・ふー、ふー・・・大丈夫かな・・・よし、冷めたぞ食え!」
オーク「もうやだなにこの人」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:31:22 ID:.3ogTQak
ナース騎士「待て、どこへ行く」
オーク「小便」
ナース騎士「ダメだ。傷に障る!」
オーク「だからその傷は誰が作ったんだよ」
ナース騎士「尿瓶を持ってきた。さあ!」
オーク「なにがさあ!だよSURFACEかお前」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:33:33 ID:.3ogTQak
ナース騎士「ふんッ!はアッ!!」ブンブン
オーク「なにをしている」
ナース騎士「看護師とはいえ、私も騎士の端くれだからな。こうして日々鍛錬を重ねているのだ」
オーク「・・・そうか」
ナース騎士「ていッ!!とりゃァッ!!」
オーク「とりあえず病室で剣を振るうな」
ナース騎士「消灯の時間だ」
オーク「もうゆっくり寝かせてくれ・・・」
ナース騎士「何かあったらナースコールで私を呼べ」
オーク「はいはい、いいからもう出てってくれ」
ナース騎士「それじゃあおやすみなさい」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:34:35 ID:.3ogTQak
オーク「・・・行ったか。やれやれ、随分身体が鈍っちまった」
オーク「傷の具合は・・・かなり良くなってきたな。よし、これならいける・・・」
オーク「いつまでも人間の虜囚でいられるか!ここから逃げ出してやるぜ!」
ナース騎士「逃がすものか!今こそ我が剣を喰らえ!!」ズバァン
オーク「ぎゃあああああああ!!お前なんなんだよもう!!!!」ブシャー
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:35:11 ID:.3ogTQak
・・・
オーク「・・・」←大けが
ナース騎士「バカめ。せっかく回復しかけていたものを。また流動食からやり直しだぞ」
オーク「もう疲れた・・・」
ナース騎士「身体が弱っていると心も弱る。それはオークとて同じはずだ。今はしっかり身体を休めるといい」
オーク「もう全部お前のせいだよほんと全部お前のせいだよ」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:36:20 ID:.3ogTQak
ナース騎士「これに懲りたら2度とこの病院から逃げ出そうとしてくれるな」
オーク「・・・そうか、分かったぞ。こうして俺たちオークを生かさず殺さずの状態で幽閉し、人間どもに危害を与えないよう見張っているというわけか。おそらく、ほかの部屋にも俺と同じようにオークの連中が・・・」
ナース騎士「何を言っている!ここにいるオークはお前だけだ!」
オーク「えっ」
ナース騎士「人間にこれほど簡単に捕らえられるオークなどそう多くはない!オークだけにな!!」
オーク「野郎ダブルでハートをえぐってきやがった」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:37:05 ID:.3ogTQak
ナース騎士「さあ点滴だ、腕を出せ」
オーク「なるほど・・・こうして俺を実験台に・・・」
ナース騎士「そうじゃない。流動食しか取れていないせいで、不足した栄養を補うためだ」
オーク「全部お前のせいなんだけどな」
ナース騎士「さあ腕をだせ!・・・はい、ちょっと手グーパーグーパーして」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:37:39 ID:.3ogTQak
・・・
オーク(ここに捕らわれて早数か月・・・)
オーク(俺は今でもこうして生かさず殺さず人間どもの用意した病室のベッドの上に繋ぎとめられている・・・)
オーク(なんたる屈辱・・・あの女め・・・いつか殺してや・・・)
ナース騎士「回診の時間だ!!」
オーク「病室では静かにしろ!!」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:38:18 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士(今日は一段と冷えるな・・・)
ナース騎士「どうだ。何か変わりはな・・・」
オーク「」ガクガク
ナース騎士「なぜそんなに凍えている!?」
オーク「部屋が寒いからだよ!!」ブルブル
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:39:09 ID:.3ogTQak
ナース騎士「くっ、何故窓を開けておいたのだ!?」
オーク「お前だろ!お前が今朝の巡回のときに窓全開にしていったんだろ!!」ガチガチ
ナース騎士「あっ・・・い、いやしかし定期的な部屋の換気は重要だ!」
オーク「限度考えろバカ!!」プルプル
ナース騎士「そこで待っていろ!いま毛布と湯たんぽ持ってくる!!」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:40:10 ID:.3ogTQak
ナース騎士「よし、入浴だ」
オーク「は?」
ナース騎士「身体を清潔に保つことは重要だからな」
オーク「ふん。人間みてぇにいつも身体を小奇麗にしとくなんざぁバカバカしくてやってられ・・・」
ナース騎士「さぁ行くぞ!」
オーク「おねがい話聞いて」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:40:46 ID:.3ogTQak
ナース騎士「熱かったら言えよ」グツグツ
オーク「おいお前その煮えたぎった湯をどうするつもりだ」
ナース騎士「オークの皮膚は人間より厚い。全身の血行を良くするためにはこれぐらい必要なはずだ」
オーク「だから限度考えろバカ!!>>3のくだり見ただろ!?」
ナース騎士「じゃあ背中から流しますね」ザパァン
オーク「ぐあああああああああああ!!!」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:41:31 ID:.3ogTQak
・・・
オーク「・・・」←大やけど
ナース騎士「オークの皮膚も思ったほど強くはないのだな・・・」
オーク「もうひと思いに殺して・・・」
ナース騎士「心を強くもて。そうすれば、いつか必ず傷は癒える」
オーク「お前のせいで心の傷は残ったままだよ」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:42:21 ID:.3ogTQak
ナース騎士「食事だ」
オーク「また粥か・・・たまには肉が食いてぇ」
ナース騎士「消化器官が弱ってるんだ。我慢しろ」
オーク「・・・」
ナース騎士「ふーふー・・・熱くないよね・・・よし。ほら、口を開けろ」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:42:57 ID:.3ogTQak
オーク「そこに置いといてくれ・・・後で食う」
ナース騎士「食事の時間は決まっている。食わないなら下げるぞ」
オーク「・・・」
ナース騎士「・・・ここに置いておく。食い終わったら、コールを押せ」
オーク「・・・ああ」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:43:29 ID:.3ogTQak
・・・
オーク(もう我慢できねぇ・・・何でもいい、どこかに肉は・・・)コソコソ
ナース騎士「何をしている」
オーク「ぐっ・・・!」
ナース騎士「病室を抜け出して、何をしていると聞いている」
オーク(ダメだ・・・ろくに食ってねえせえで身体に力が入らねえ・・・今の俺じゃコイツを倒せそうにねえ・・・)ガックリ
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:44:06 ID:.3ogTQak
ナース騎士「・・・」スッ
オーク「へへっ・・・今度は何を取り出すつもりだ?またあの剣で俺を斬りつけ・・・」
ナース騎士「いいか、バレないように食えよ」
オーク「えっ」
ナース騎士「私の分の食事から抜いてきた。量は少ないが、肉が入っている」
オーク「お前・・・」
ナース騎士「ふふ・・・こう見えても私はお前の担当看護師だからな」
オーク「あのごめん。なんかそれ以外にも剣っぽいの持ってるよね、持ってるでしょ。見えるよ?」
ナース騎士「これで満足しないというのなら、もう一度ここでお前を食い止める!」ジャキッ
オーク「あっすんませんこれでいいっす満足っすハイ、喜んで食うっす」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:45:36 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士「やはりオークの回復力は人間のそれとはちがうな」
オーク「っていうかいつになったら俺はここから出られるんだよ・・・」
ナース騎士「身体の傷が癒えてからだ」
オーク「癒えかけたところで毎回お前に怪我させられてるんだけど」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:46:55 ID:.3ogTQak
ナース騎士「よし、それではリハビリといくか」スチャ
オーク「待ってなんで剣を構えるの」
ナース騎士「人間とオークが対等に身体を動かすというのなら、お互いに戦うのが一番だろう」
オーク「どんな理論だよどこの戦闘民族だお前」
ナース騎士「そっちがこないならこっちから行くぞッ!」
オーク「な、ちょ、バカやめ!来るなあああああああああ!!」ブシャー
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:47:36 ID:.3ogTQak
オーク「・・・」←大けが(2回目)
ナース騎士「やはりまだ本調子ではなかったようだな」
オーク「あのさぁ。捕虜虐待で訴えたら勝てるよこれ」
ナース騎士「ここを退院したければ私を倒してから行くんだな」
オーク「なんだよお前ラスボスだったのかよ」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:48:40 ID:.3ogTQak
・・・
ナース騎士「回診・・・なんだ、珍しいな。本を読んでるのか」
オーク「もう下手に暴れてお前に怪我させられたくないしな」
ナース騎士「オークに書物を読む知能があったとは」
オーク「むしろこれまでの流れを見れば10人中9人は俺の方が常識的だって答えるんじゃないかな」
ナース騎士「愚弄するか!!」ジャキッ
オーク「そういうところがダメだって言ってんだよ」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:49:12 ID:.3ogTQak
僧侶「失礼します」
オーク「誰だお前」
僧侶「騎士さんに代わって今日は私が回診させていただきます」
オーク「へー」
僧侶「ああ、なんという酷い怪我を・・・オークとはいえ、その身に受ける苦痛は人と変わらないでしょうに」
オーク「やったのはお前の仲間なんだけどね」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:49:57 ID:.3ogTQak
僧侶「効果があるかはわかりませんが、回復魔法をかけて差し上げましょう」
オーク「ていうか久々にまともなコミュニケーションがとれる相手で一安心だよ」
僧侶「・・・いかがでしょう?」
オーク「おぉー、すげぇ。これが回復魔法か」
ナース騎士「僧侶、遅くなってすまない・・・貴様ァ!僧侶に何をした!!」ジャキッ
オーク「来たよバーサーカーが」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2015/07/30(木) 20:50:41 ID:.3ogTQak
ナース騎士「お前の主担当はこの私だ!他のものに迷惑をかけるようなことは慎んでもらおうか!」
オーク「別に迷惑かけてねえとおもうんだけどなあ。ねえ?」
僧侶「ええ」
ナース騎士「くっ・・・この間書物を読んでいたのは人間を洗脳するためだったのか!!」
オーク「こいつ、いつもこんな感じなの?」
僧侶「ええ」
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