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剣士「俺は妻のところに行く!」女騎士「行くなぁぁぁ!」

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Part3
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:11:51.95 ID:VeBKOBfl0
残党A「そろそろいいんじゃねえか?」
残党B「そうだな。そろそろ──」
残党B「ん!?」
ガチャッ……
女騎士「カギをして、と」カチッ
女騎士「…………」タッタッタッ…
残党A「あれは戦士団の女騎士!? なんで剣士の家から出てくるんだ!?」
残党B「多分……なにか用があって、剣士の家に泊まっていたんだろう」
残党B「なんにせよ運がよかった」
残党B「もう少しで女騎士がいるところに乗り込むハメになってたからな」
残党B「これでもう、家の中は剣士の妻一人だけのハズだ!」

65 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) :2013/08/28(水) 23:11:55.46 ID:T6n+SK9I0
残党共…

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:14:58.99 ID:9PyXy6AJ0
まだ諦めるのは早い!
その内剣士の為に女騎士が残党の前で鎧を脱ぐはず!

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:18:00.52 ID:DRbEAo/f0
>>66
お前の人生楽しそうだな

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:15:32.87 ID:rfirycA80
レズNTRだと思ったのに


68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:15:50.48 ID:ZgN3zJuTO
所詮山賊か

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:17:31.94 ID:VeBKOBfl0
残党A「ドアも窓も、全部閉じてやがる。用心深えな」
窓ガラスを割って、家に侵入する残党たち。
ガシャァンッ!
ゾロゾロ……
残党A「よしみんな、妻を探せ!」
残党A「捕まえて、人質にしてやるんだ!」
ザワザワ……
「どこにもいねえ!」 「この家、留守ですぜ!」 「どうなってんだ!?」
残党A「なにぃ……!?」
残党B「もしかしたら、別の出口から出かけた、とかしれないな」
残党B「まあ専業主婦だろうし、すぐ戻ってくるだろう」
残党A「ちっ、しょうがねえ。帰ってくるまで待つか」

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:21:37.09 ID:VeBKOBfl0
< 戦士団詰所 >
金髪「マジッスか!?」
友人「やべえよ、すぐ行かねえと!」
新米「そんな……」
剣士「…………」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
女騎士「どうした、何があった?」
友人「あっ、女騎士さん! たった今、通報伝書鳩で大変な知らせが送られてきて──」
女騎士「大変な知らせ?」
友人「なんでも剣士の家に、ゴロツキの集団がガラスを割って侵入したって……」
女騎士「!?」

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:24:23.90 ID:ZgN3zJuTO
ワロタ

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:27:23.00 ID:M+UEO26V0
残党って頭悪いんだな
だから盗賊やっているのか

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:27:30.58 ID:VeBKOBfl0
友人「今日は黒騎士さんいねえし、どうすれば……!」
剣士「決まってる!」
剣士「俺は今すぐ家に戻る! もし妻の身になにかあったら──」
女騎士「ま、待て!」
剣士「なんだ!?」
女騎士「キサマの妻は……きっと無事だ!」
剣士「なんでアンタにそんなことがいいきれる!?」
女騎士「そ、それは──」
剣士「女騎士さん、いくらアンタの命令でもそれは聞けないな」
剣士「俺は妻のところに行く!」
女騎士「行くなぁぁぁ!」

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:30:46.13 ID:wq6lqea8I
このスレタイ回収は予想できなかった

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:30:49.15 ID:ZgN3zJuTO
回収

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:32:04.35 ID:JMosmSTp0
やると思った

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:32:30.23 ID:VeBKOBfl0
剣士「なぜ止める!?」
剣士「そのゴロツキどもの狙いは分からないが──」
剣士「こうしてる間にも、妻が暴力を振るわれているかもしれないんだ!」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「…………!」ドキッ
女騎士「よく聞こえなかった、もう一回」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「すまん、もう一回」
剣士「世界一愛している俺の妻!」
友人「ちょ、ちょっと、何回聞き返してるんですか!?」
金髪「そうッスよ! どうするか、すぐ考えないとヤバイッスよ!」
女騎士「そ、そうだな」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:36:13.96 ID:VeBKOBfl0
女騎士「よし……まずは私が一人で様子を見に行く!」
友人「いくら女騎士さんでも、一人じゃ危なくないですか?」
女騎士「大勢で向かうと、敵を刺激してしまうかもしれん」
女騎士「女一人であれば、敵も油断するだろうしな」
友人(アンタを見て、油断する敵なんているかぁ……? かえって警戒される気が……)
女騎士「キサマらはそうだな……私が出てから20分後に出発してくれ」
女騎士「絶対にそれより早く出発することがないように! 特に剣士はな」
女騎士「分かったな! これは命令だ!」
剣士「……分かりましたよ」

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:38:55.67 ID:hM/ytOR+0
ダチョウ倶楽部じゃねんかwwwwwwww

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:39:37.82 ID:ZgN3zJuTO
分かってないフラグ

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:42:44.32 ID:VeBKOBfl0
詰め所を出発した女騎士。
< 古着屋 >
女騎士「あのう」
主人「これはこれは、もしや騎士階級の方ですか?」
女騎士「女物の服を……一番安いやつで。あ、あとここで着替えるから」
主人「おやおや、騎士様には特別にいいものをご用意いたしますが──」
女騎士「悪いが、早くしてくれるか!?」ギロッ
主人「は、はいっ!」ビクッ

妻「これでいいかしらねぇ」モゾモゾ…
妻「ありがとうございました~。本当に申し訳ありませんでした」
主人「い、いえいえ……」
主人(女ってのはこうもみごとに化けるのか……)

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:42:58.89 ID:mfA4q90x0
バレるな


85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:47:06.94 ID:VeBKOBfl0
古着屋を出発し、自宅へと急ぐ妻。
妻(これで主人が家に戻っても)
妻(私がいないっていう事態は避けられるわねぇ~)
妻(主人が留守中に浮気してるだなんて、誤解されたくないものねぇ~)
妻(……でも、先に出発した女騎士のことはどう説明しようかしら)
妻(まあ、あとで考えましょ)
妻(鎧や剣を身につけてると、自分が別人になった気がして強気になれるのだけど)
妻(普段着だとどうも、思考までのんびりしてしまうわ)
妻(悪人たちもいつまでも家にいないだろうし、なんとかなるわよね)

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:51:45.99 ID:VeBKOBfl0
< 剣士の家 >
妻「ただいまぁ~」
妻「あら?」
ズラッ……
家に戻った妻を、十数人の悪党が待ち構えていた。
残党A「へっへっへ、待ってたぜ」
残党B「アンタには、人質になってもらう」
妻「あらあら、あなたがたはもしかして西の山で山賊をやっていた方々?」
残党A「ほぉう、よく知っているじゃねえか。夫に聞いたのか?」
妻(きっと、主人に恨みを晴らすためにやってきたのね)
妻(剣も鎧もない今の私じゃ、太刀打ちできそうもないし……)
妻「それじゃ、せっかくなのでお茶でも入れますね」
残党A(なんてのんびりした女だ……やりづれぇ)

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:52:46.99 ID:ZgN3zJuTO
ラブラブやな

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:55:00.44 ID:9PyXy6AJ0
いい奥さんだな

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:55:27.99 ID:VeBKOBfl0
残党B「ん、どうやら戦士団がやってきたようだ」
残党A「はええな、どっかのバカが通報でもしやがったか!」
残党A「まぁいい、こっちには人質がいるんだ」
残党A「勇敢なる戦士団の皆さまと、堂々と対峙してやろうじゃねえか」ニィッ
妻「…………」

剣士の家の近くまでやってきた戦士団。
友人「あれ……? 女騎士さん、先に来てるんじゃねえのかよ」キョロキョロ
金髪「どこにもいないッスね」
新米「と、突撃しますか!?」ドキドキ…
友人「いやいやいや、剣士の奥さんが人質になってるかもしれねえんだ!」
友人「とりあえず、様子を見よう」
友人(くっそぉ~……黒騎士さんも女騎士さんもいないのか……まいったな)

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/28(水) 23:59:34.58 ID:VeBKOBfl0
戦士団を挑発する残党たち。
残党A「オイ、てめえら!」
友人「あ、お前らは……たしか西の山の山賊!」
残党A「おうよ、山賊団を潰された借りを返しに来たのさ!」
残党A「いっとくが、突撃とかバカなこと考えるんじゃないぜぇ~?」
残党A「こっちにゃ人質がいるんだからよ」グイッ…
妻「いたた……皆さん、ごめんなさい……」
友人「あ、奥さん! ……くそっ、これじゃ手は出せねえ!」
残党B「三下に用はない。俺たちの標的(マト)は剣士だ」
残党B「剣士を出してもらおうか?」ニヤッ
友人(剣士……)チラッ
友人(あれ、剣士がどこにもいねえ!? アイツ、どこいきやがった!?)

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/29(木) 00:07:41.34 ID:6KJFInru0
残党A「なにをグダグダやってやがる! とっとと剣士出せや!」
友人「え、えぇ~と……剣士がいねえんだよ、いやマジで!」
残党A「なんだと!? なんでいねえんだ!」
残党B「……ふぅ~ん、さては妻を見捨てて女騎士と浮気でもしてるんじゃないか?」
友人「女騎士さんと? なにいってやがる……!」
残党B「俺たちは見たんだよ」
残党B「今朝、女騎士がこの家から出てくるところをな……!」
友人「な、なんだと……!?」
金髪「マジッスか……!?」
残党B「この状況で、わざわざこんなウソをつく必要はないだろ」
ドヨドヨ……
「女騎士さんもいないし……」 「まさかあの二人……」 「ウソだろ……」
妻(ああ、どうしましょう。私がのこのこ家に戻ったばっかりに……)
妻(戦士団に迷惑をかけ、主人の名誉にまで傷がついて……)

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/29(木) 00:11:43.08 ID:6KJFInru0
友人「バカヤロウッ!!!」
残党A「!?」
友人「俺は剣士とは戦士団に出会って以来の仲で、そんなに長い付き合いでもねえが」
友人「これだけは分かる……」
友人「アイツほど自分の奥さんを愛してるヤツを、俺は知らねえよ!」
友人「たとえ天地がひっくり返ろうが、アイツが浮気なんてありえねえ!」
友人「女騎士さんだって、そんないい加減な女じゃねえ!」
友人「あんな厳しくてまじめな女、今時なかなかいねえよ!」
友人「二人のことをろくに知らないお前らが、適当なことほざくんじゃねえ!」
残党A「う……!」
残党B「ぐ……!」
「そ、そうだ!」 「あの人たちが浮気なんてありえない!」 「さすが友人さん!」

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/29(木) 00:12:26.01 ID:6vj2HeuG0
いい友人だな

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/29(木) 00:16:00.70 ID:6KJFInru0
金髪「山賊ども、友人さんの気迫に飲まれてるッスよ!」
金髪「いやァ~」
金髪「友人さんって戦士団では古株のわりに頼りないイメージだったッスけど」
金髪「いう時はいうんスねえ」
新米「珍しくかっこよかったです!」
友人「やかましい」
ワァァ……! ウォォ……! オォォ……!
残党A「オ、オイ……アイツら、余計に盛り上がっちまったじゃねえか!」
残党B「くそっ……まさか戦士団にあんなタンカを切れるヤツがいたなんてな……」
妻(友人さん……)

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/29(木) 00:20:45.50 ID:6KJFInru0
残党B「だが、かまうもんか! こっちには人質があるんだ!」
残党B「だったら……今のお前とそっちの若いヤツ!」
友人「え!?」
新米「ボクですか!?」
残党B「お前たち二人は、今すぐ俺たちの目の前で──斬り合え」ニヤッ
友人(マ、マジかよ……)
友人(でも……とにかく今はやるしかねえ! 時間を稼がないと……!)
友人「オイ新米、分かってんな。空気読めよ」ボソッ
新米(空気……)
新米(今はとても緊迫している……)
新米(つまり、馴れ合いではなく全力でかかってこい、ということですね!)
新米(胸を貸して下さい、友人さん!)
新米「うおおおおっ!」シュバッ
ギィンッ!

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