キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 『作者』編
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888 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:35:55 ID:sRm
アンデルセン「待ってくれ。眠る前に少し時間をくれないか女王」スッ
雪の女王「何だ?バカバカしいからかいに付き合う気はないぞ?」
アンデルセン「違うさ。明日、彼等に読んで貰う童話が完成したようでね。チャールズがさっき置いていった下書きがあるんだが…興味あるだろう?」
雪の女王「それは当然あるが、読んでも構わないのか?」スッ
アンデルセン「勿論。むしろおとぎ話の世界に住む君にもこれを読んで欲しい」バサッ
雪の女王「どういう事だ…?まぁ、読ませて貰うが…」ペラペラ
雪の女王「……」ペラペラ
雪の女王「……これは凄いな」
アンデルセン「二ヶ月前、初めて彼が書いた作品を目にした時、その実力に驚いたものだ。だがこれはそれを遙かに凌ぐ」
雪の女王「若さ故の成長性と吸収力、といったところか。僅か二ヶ月で…これほどの作品を仕上げるとはな」
アンデルセン「あぁ、本人には言わないで欲しいのだが…この物語はプロ作家の作品と遜色ない。だが私は彼の書く童話で注目すべき点は別の部分にあると考える」スッ
雪の女王「別の部分…?」
アンデルセン「あぁ、彼が書く童話には…私の作品を含む、世に知られている童話とは違う部分がある。そしてそれは彼のおとぎ話で唯一の弱点とも言える」
889 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:38:09 ID:sRm
雪の女王「チャールズが書く童話と広く読まれている有名な作品、明らかに違う、そして弱点となっている点…か」
アンデルセン「あぁ、技量の違いなんかじゃない。彼が今までに書いた試作にも共通する事だ」
雪の女王「……教訓。教訓の有無だな?」
アンデルセン「流石は女王、その通りだ。彼の作品で最も目を付けるべき所は、彼が書く全ての作品に教訓が存在しないことだ」
アンデルセン「これは些細なことに見えるが、実はとても大きな事だ」
雪の女王「確かに…童話、おとぎ話というのは基本的に子供に聞かせるもの。故に大抵の童話には教訓が存在する」
雪の女王「【シンデレラ】が『逆境でも清く生きれば救いがある』と伝えているように【赤ずきん】が『約束を守らなければ酷い目に合う』と語っているように【裸の王様】が『見栄を張ることの愚かさ』を述べているように」
雪の女王「【マッチ売りの少女】が『優しい心を持つ為に不遇な者の存在を伝える』意味があるように…聞き手である子供達の教育に繋がる教訓がほぼ全てのおとぎ話に存在する」
アンデルセン「だが…彼の童話は違う。完全な娯楽だ。終始、可愛らしい幼女が愉快で楽しい経験をする物語だ」
アンデルセン「この物語はとても素晴らしい、彼のような趣味のない私でも主人公の少女を可愛いと感じる。なにより読んでいて楽しい気分になれるし子供達はこれを読んで笑顔になれるだろう」
雪の女王「アンデルセン、私には何が弱点なのか解らない。例え教訓がなくても彼の作品は素晴らしい、それでは駄目なのか?」
アンデルセン「私は君と同じ考えだ。チャールズの童話のように楽しいだけ愉快なだけなおとぎ話、それに何の問題もないと考える。だが…」
アンデルセン「…世間はそうは思ってくれない。悲しいことにな」
・・・
890 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:41:08 ID:sRm
翌日
アンデルセンの自宅 リビング
チャールズ「うーん…うーん…。あー、手持ち無沙汰だなー…」ウロウロ
チャールズ「ねぇ先輩。アナスン先生遅くないですかー?グリム先生方のお迎えに出てから結構時間経ってますよ」
雪の女王「あぁ…そうだな」ウトウト
チャールズ「俺、作品読んで貰うこと考えたらもう気が気じゃなくって!そりゃあアナスン先生が認めてくれたんで自信はありますけど、…あー、ドキドキする」
チャールズ「そうだ!俺ちょっと街に出て幼女の数数えてきます!そしたら気持ちも落ち着くと思うんで!」
雪の女王「あぁ…わかった…」ウツラウツラ
チャールズ「先輩!ちゃんと止めてくれないと俺マジで幼女数えに行きますよ!?そしたら警察まで迎えにこなきゃいけないかも知れないんですよ!?いいんですか!?」
雪の女王「自覚があるならやめればいいだろう…。悪いが寝不足なんだ、彼らが帰ってくるまで仮眠させてくれ」
チャールズ「もーっ、でも先輩が寝不足とか珍しいですよね」
雪の女王「少し気になることがあってな…一晩中その事が頭に残って眠れなかった」
雪の女王(アンデルセンが言う、チャールズの童話の弱点…結局なんなのか解らなかった。しかもそれが気になって寝付けずにいる始末)
雪の女王(彼が将来をどうするかはおいておいて…童話作家になると決めたとき、その弱点とやらが彼の障害になるとすれば私はそれを取り除きたい)
雪の女王(なんだかんだで彼の努力はよく知っているからな。だが弱点がなんなのか解らないことにはどうしようもない)
チャールズ「そういえば昨日、先生も遅くまで起きていたみたいでし…ははぁん、わかりましたよぉ〜。二人して夜遅くまであれでしょ?愛を語りあっていt」
ドスッ
チャールズ「痛いっ!単なるジョークですから!手加減してくださいって!」
891 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:45:08 ID:sRm
雪の女王「次、その手のジョークを口にしたら全身の血液を凍らせる。心臓から遠い場所からじわじわと凍らせる」
チャールズ「怖っ!何なんですかその発想!」
雪の女王「…冗談さ。アンデルセンの童話【雪の女王】の魔女でもなければどんな芸当出来ないだろう?」
チャールズ「まぁそうですよね!普通の人間である先輩に魔法なんか使えない…って言うか現実に魔法なんか無いですからね!俺が凍ることは無いって事です」ハハハ
雪の女王「やれやれ…だが君を一発叩いたら少し眠気が覚めたよ」フフッ
チャールズ「どういう理屈なんですかそれー!しっかし、遅いですねー…トラブルとか無ければいいけど、っていうか有名人だからファンに囲まれてるとか!?」
雪の女王「君は本当に落ち着きがないというか…賑やかな奴だな」クスクス
チャールズ「そりゃあ苦しいことや辛いことより楽しいことの方がいいですからね!それにはまず明るい空気ですよ!」
雪の女王「君の童話が明るく愉快なものばかりなのも、その信条に則ってか?」
チャールズ「あれっ?先輩、俺の作品読んでくれたんですか?どうでした?楽しかったです?」ワクワク
雪の女王「あぁ、愉快な物語だったよ。楽しい童話だった」
チャールズ「それはよかったです!幼女の可愛さも知って欲しいですけど、読んでくれた人を楽しませたいって気持ちはやっぱありますからね〜」
892 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:46:35 ID:sRm
チャールズ「先生が書くおとぎ話ってちょっと暗い物語多いじゃないですか。【人魚姫】とか【マッチ売りの少女】とか…あと【ヒナギク】とかヤバいですよね」
雪の女王「確かにそうだな、だが彼の童話は意味もなく暗いわけじゃあ…」
チャールズ「いやいや!わかってますよ?暗い話なのには理由があるって事は。それも物語の形の一つだと思うしその事にまぁ文句とかはないんですけど」
チャールズ「でも俺ってやっぱまだ子供なんですかねー?意味や理由があってもやっぱり童話はハッピーエンドが一番だと思うんですよー。少なくとも俺が書く童話はそうありたいなって」アハハ
雪の女王「まぁ…それに越したことはないが」
チャールズ「でしょっ?その方が幼女も喜んで読んでくれますよ!俺の持論なんですけど幼女が一番輝くときは笑顔の時なんですよ!もちろん喜怒哀楽どんな表情でも幼女は天使なわけですけどねっ!」
雪の女王「フフッ、そうか。まぁどんな弱点があろうと君なら乗り越えられそうだな、なんとなくだがそう思うよ」
チャールズ「えーっ?弱点ってなんの話です?」
雪の女王「何でもないさ、気にせず君は好きなように童話を書けばいいしなりたいものなればいい」
チャールズ「ちょい気になりますけど、了解です。…んっ?」
ゴンゴンッ
雪の女王「どうやら来客だな…ようやくアンデルセン達が帰ってきたのかも知れない」
チャールズ「そんじゃ俺出迎え行ってきますよ!先輩はお茶の準備とかして貰ってて良いですよ!」スタスタスタ
893 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:48:41 ID:sRm
ゴンゴンッ
チャールズ「はいはーい、今あけますよ〜っと」スタスタスタ ガチャッ
ガチャッ
チャールズ「アナスン先生!おかえりなさい!いやー、遅かっ…ムグッ」ガシッ
大柄な老人「……相手を確認せず鍵を開けるとは愚かな奴め」
チャールズ「何だこの人いきなり胸ぐらを…!くっ、老人なのになんて力だ、離してくれ!離せっ!」ジタバタ
大柄な老人「俺のような老人の腕を振り解く事さえ出来んか、若造」ググッ
チャールズ「まさかあんた…先生の作品を狙う賊か!?クッ、離せ!先生の留守は俺が守る!」ギロリ
大柄な老人「ほう、目つきが変わったな。師の作品に対する敬意はあるようだ、だが…心持ちで何かを守れる程甘くは無い」
大柄な老人「離せと言ったな、その要求飲んでやる」ググッ
チャールズ「こいつ…!まさか俺をぶん投げるつもりか、マジか…!」
大柄な老人「そこまで予想が出来ているのなら、貴様がすべき事は一つのはずだな」フンッ
ブンッ ガッシャーン
チャールズ「ぐあっ…!グッ…なんなんだこのジーサン…!」
大柄な老人「フンッ、とっさに身体を捻って利き腕が叩きつけられる事だけは防いだか」
大柄な老人「どうやら作家としての自覚はあるようだな若造」
894 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:52:56 ID:sRm
雪の女王「大きな音がしたが、何かあったのかチャールズ!」バッ
チャールズ「先輩!このジーサン、先生の財産を狙う賊に違いないです!警官呼んでください!ここは俺が食い止めます!」
雪の女王「賊、だと…!?」バッ
大柄な老人「薄着の若い女、貴様はアナスンの助手だな」
雪の女王「アナスン…?チャールズ!この老人は本当に賊なのか?」スッ
大柄な老人「フンッ、どうやら頭が回るのはこの女の方らしいな。おい、若造俺は賊では無い」ガシッ
チャールズ「うぐっ…!だったらいきなり襲いかかってきて何が目的なんだ!」
大柄の老人「黙って質問に答えろ。貴様は何故童話を書く。何のために筆をとる」
チャールズ「…幼女の可愛さを世に伝える為、そして幼女を笑顔にするためだ!」
チャールズ「そんな事を聞いてどうするって言うんだ…このっ!」ブンッ
大柄な老人「届かぬ拳を握るか。だが怒りを纏ってなお利き手を庇う点は評価してやる」
雪の女王「この老人、やはり…!」
大柄な老人「この若造の気概は計れた。出てきて構わんぞ、ヴィルヘルム、アナスン」フンッ
895 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:55:39 ID:sRm
優しげな老人「兄さんは手荒過ぎるんだよ。アナスンの大切な弟子を怪我させたらどう責任をとるんだい?」
大柄な老人「フンッ、この程度で怪我をするようでは作家としての見込み無しだ」
アンデルセン「チャールズ、すまない。君の話をしたら『作家としての自覚、素質を計る』と言って聞かなくてね…加減はしてくれたと思うが、怪我は無いか?」
チャールズ「いや、怪我はしてないんですけど…っていうことはこの人達があの!?」
優しげな老人「君がチャールズ君、だね?話はアナスンから聞いているよ。兄さんが乱暴な真似をしてすまなかったね、アナスンの初弟子だから期待しているみたいでね、許してやって欲しい」
ヴィルヘルム「僕はグリム童話集の編者の一人、ヴィルヘルム・カール・グリム。グリム兄弟の弟の方ね、よろしく」スッ
チャールズ「あっ、よろしくお願いします!俺、チャールズっていいます」
ヴィルヘルム「うんうん、よろしくね。…ほら、兄さん」
大柄な老人「グリム童話集の編者というのも今となっては過去の話。『グリム兄弟』などと一纏めで呼ばれる事を俺は好まん」フンッ
ヤーコプ「俺はヴィルヘルムの兄、名はヤーコプ・ルートヴィヒ・カール・グリム。覚えておけ、若造」
チャールズ「うわーっ!やらかした!す、すんませんさっきジーサンとか言っちゃって!」
ヤーコプ「俺はお前に暴力を振るった事を謝罪するつもりは無い。故にお前の無礼を咎めるつもりもない。些末なことだ、気にするな」
896 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:57:59 ID:sRm
チャールズ「へーっ、いきなり掴みかかってくるからヤーコプ先生って怖くて厳しいのかなって思いましたけど、結構理解あってよかったー!ビビって損したなー!あははは!」バシバシ
ヤーコプ「……」ゴッ
チャールズ「うぐっ…ゲホゲホッ!えーっ!?なんで蹴るんですか!?」
ヤーコプ「おい、弟子に舐めた口をきいても良いと教育しているのか、アナスン」
アンデルセン「最低限の礼節があればいいという方針ですね。私も他人に誇れるような人間ではないので。でもチャールズ、解ったと思うがヤーコプさんはこういう人だから今後気を付けなさい」フフッ
チャールズ「そーいうのは事前情報が欲しかったですよ先生…」
ヴィルヘルム「ハハッ…そして君はアナスンの助手さんだね。よろしく」スッ
雪の女王「こちらこそよろしく頼む」スッ
ヤーコプ「フンッ、多少は頭が回るようだが…随分と尊大な女だな、気に食わん」
雪の女王「貴様も似たようなものだろう?もののついでに言わせて貰うが貴様が破壊した玄関の修繕費、忘れないようにな」
ヤーコプ「ほう、口の達者な女だ。だが愛嬌の一つも無く人付き合いが多くなる作家の助手が勤まるのか甚だ疑問だな」フンッ
雪の女王「あいにくだが勤まっているからここにいる。貴様も童話作家ならばその程度の想像は働かせて欲しいものだ」フイッ
ヴィルヘルム「兄さんも助手さんも落ち着いて、せっかくデンマークまで来たんだから言い争いなんて止めよう兄さん」
アンデルセン「何にせよこんな所で話していても仕方がない。二人ともリビングへどうぞ、チャールズもだ。助手クンは人数分の紅茶を頼むよ」
897 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:00:51 ID:sRm
アンデルセンの自宅 リビング
チャールズ「でもドイツからデンマークって、一見近そうですけど実際旅するとなると大変だったんじゃないですか?ヴィル先生ー」
ヴィルヘルム「そうは言っても僕達は観光で来たからね、旅っていうのは道中の旅情を楽しむものだから。その土地の風景や人柄に振れたりね」
チャールズ「あっ、わかりますわかります!!旅の途中にその土地に住む幼女見かけると嬉しくなっちゃいますもんね!わかりますわかります!」
ヴィルヘルム「いや、そんな話はしていないのだけど」
ヤーコプ「……」フンッ
ヴィルヘルム「しかし、変な話僕達はそこそこ名が知れてるから君のような作家見習いは萎縮しちゃって話しかけてくれないことが多いんだけど、チャールズ君はどんどん話しかけてくるね」
チャールズ「あっ、長旅で疲れてるのに迷惑でしたか?」
ヴィルヘルム「いいや、兄さんは気にくわないようだけど僕は親しく話しかけてくれた方が嬉しいよ」
アンデルセン「買い被りすぎです、彼の場合は場の空気を読むつもりが無いだけですよ」フフッ
チャールズ「ちょっ、そんな事無いですってー!」ハハハ
雪の女王「有名な童話集の編者だからお高く止まっているのではと思ったが…随分と親しみのある老人だな、アンデルセン」
アンデルセン「ヴィルヘルムさんは優しい人だよ。心優しいあまりおとぎ話の内容を変えてしまうくらいだから」クスクス
雪の女王「おとぎ話の内容を…?」
898 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:05:08 ID:sRm
雪の女王「アンデルセン、それは一体どういう…」
ヤーコプ「アナスン、もう茶は結構。わざわざデンマークにまで足を運んだんだいつまでも世間話をしているというのも時間の浪費に思える」
アンデルセン「そういう時間も必要だと思いますけどね、ですが確かにせっかくこの街に来たのですから街の名所でも案内しましょうか?」
ヤーコプ「結構。それは明日にでも頼む」
ヤーコプ「若造、お前も長々と世間話などせず早急に例の物を出せ」
チャールズ「例の物…?あっ、あーあー!先生方に見ていただく童話ですよね!すっかり忘れちゃってました!」アハハ
ヤーコプ「忘れていただと…?アナスンが是非と言うから見習いであるお前の童話を読んでやることに了承したのだ、それをお前は…忘れていただと?」ギロリ
チャールズ「じょ、ジョークですよ!バッチリ覚えてますから!」アワアワ
チャールズ「先生!怖くないですか!?俺はヤーコプ先生マジ怖いです!」ヒソヒソ
アンデルセン「確かに怖いな、私も昔はそうだったな。だが彼が恐ろしいというのなら私に話しかけている場合ではないんじゃないか?」
ヤーコプ「若造、アナスンと何やら相談する余裕があるのなら早急に作品の原稿を渡せ。あまりもたつくと再びお前を投げつけることになるが?」
チャールズ「ええぇ!?わかりましたぁ!これです!」バサッ
チャールズ「俺が今の技術を使って作ったおとぎ話です。長旅でお疲れでしょうが、評価して貰いたいんです!」」
899 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:17:00 ID:sRm
・・・しばらくして
ヴィルヘルム「この童話…本当にチャールズ君が一人で?アナスンが部分的に書いたとかではなく?」
アナスン「私にはこんな細かく幼い少女を描写するなんて出来ませんよ」フフッ
チャールズ「ちょっとした助言はして貰いましたけど内容とかは全部自分で考えてます。ですよね先輩?」
雪の女王「あぁ、私が証明しよう」
ヴィルヘルム「……これは凄いね兄さん。プロの作品としても通用するよ。本当に完成度高いよ、素人の作品とは思えない」ペラペラ
ヤーコプ「……」ペラペラ
チャールズ「いやー、びっくりしたよチャールズ君!まさかここまで完成度が高く纏まっているとは!才能なのか努力なのか解らないけど、素質があると僕は思うよ」
チャールズ「ま、マジですか!うわー、ヴィル先生にそう言って貰えると自信付くなぁー」
ヴィルヘルム「ほら兄さんも何かあるでしょ、せっかく僕達を頼って童話を読んでくれって言っているんだから何か感想とか言ってあげてよ」
ヤーコプ「若造、お前の作品悪くはない。だが…お前の童話には教訓がない、あるいは私が見逃しているのか?もしもそうだというのならどんな教訓を込めたのか聞かせろ」
チャールズ「あっ、いや、元々教訓なんか入れていないんですよ。僕みたいな若造が教訓なんて掲げでもって感じですし、何より明るい話の方がいいです」
ヤーコプ「…話にならんな。私は認めるわけにはいかない」フゥ
チャールズ「えぇっ!?何処が駄目なんですか!?」
ヤーコプ「お前は何もわかってはいない」
ヤーコプ「この世界で作家を名乗ること。こと童話作家を目指すと言うことがどれだけ難しいか、」
ヤーコプ「「世間の連中は童話を文学とすら思っていない」のだぞ」
900 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:26:59 ID:sRm
今日はここまで 『作者』編 次回へ続きます
アンデルセン、ヤーコプ、ヴィルヘルム
凄まじいコネを持つ男、チャールズ
次回
世間の連中は童話を文学と思っていない、そう言い放つヤーコプ。
グリム童話を編集した彼等は童話とは何か童話作家とは何なのか語り始める
作者編、次回お楽しみに!
新規の人結構いて嬉しい!前から読んでくれてる人にももちろん感謝!
901 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)01:29:58 ID:xmt
乙ー
凄い年寄り来たーw
そして37ロリまで行ったかチャールズwww
902 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)07:52:10 ID:4Or
乙!
教訓…なあ
現代の漫画とか小説その他娯楽の為の物にはほぼないよねえ
903 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)08:53:04 ID:9zX
乙です!
37ロリ…
逆に読んでみたいな…(笑)
にしても教訓か、確かに
続き待ってます!!
910 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:16:14 ID:A18
チャールズ「世間が童話を文学だと思ってない…?それってどういう意味なんです…?」
ヤーコプ「言葉通りの意味だ。若造、文学作品の種類をいくつか述べてみろ、それくらい出来るだろう」
チャールズ「えぇっと…まず小説ですよね。あと詩と、他には…」
ヴィルヘルム「著名人が記した伝記なんかもそれに該当するね」コソッ
ヤーコプ「ヴィルヘルム、助言をするな」
ヴィルヘルム「大丈夫、大したことは教えてないよ」
チャールズ「あとは…あっ、先輩!こないだ本棚整理してた時、旅の記録を記した本が出てきましたよね。あれも文学の一つですよね?」
雪の女王「あぁ、いわゆる紀行というものだな。旅先での体験や出会い、交流を記したものがそれにあたる。あれも立派な文学のひとつだ」
アンデルセン「他には随筆や演劇の為に書かれた脚本、戯曲なんかも文学として数えられるな」
ヤーコプ「助言をするなというのにお前達は…俺はこの若造に聞いている、外野が口を挟むな」
チャールズ「あははっ、ヤーコプ先生!別に良いじゃないですかー、細かいこと言いっこ無しですよー!」ヘラヘラ
ヤーコプ「真面目な話に最中に何をヘラヘラしている」ドゴォ
チャールズ「痛いっ!スンマセンッ!」
911 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:19:10 ID:A18
ヤーコプ「いいか、若造。そもそも文学作品というのは『言語を用いた芸術作品』を指す」
ヤーコプ「小説にしろ伝記にしろ紀行にしろ、言語によって人の心を打つ事が出来る芸術作品を文学作品と呼ぶ」
チャールズ「うーん…それはわかるんですけど、でもそれだとおかしくないですか?」
ヤーコプ「何がだ?言ってみろ」
チャールズ「先生はさっき『世間は童話を文学と思っていない』って言ってましたよね?でもその定義でいくと童話だって『言語を用いた芸術作品』になるわけで…」
チャールズ「やっぱ童話は絶対に文学ですよ、心を打つ作品も多いですもん。それなのに世間には認められていないっていう主張は…矛盾しちゃいません?」
ヤーコプ「気付いたな。この話の主題となるのはそこだ、若造」
チャールズ「……?」
ヴィルヘルム「兄さん、その話をする必要あるかい?チャールズ君の夢を壊すことになる。触れなくていい闇に触れて、才能ある若い芽を摘んでしまっては……」
ヤーコプ「この若造は確かな才を持っている、それならば尚更知っている必要があるだろう。童話作家という人間と童話という作品が置かれている現状を。違うか?」
ヴィルヘルム「それは…」
ヤーコプ「若造…いいや、チャールズ。童話作家を志すお前にとっては酷な話になるが、よく聞いておけ」
ヤーコプ「世間はお前が思っているほど、童話を必要としていない。童話など文学と呼ぶに値しない、芸術作品としての価値など無い、そういった考えが大多数だ」
912 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:21:22 ID:A18
チャールズ「ちょ、何でそーなるんですか!童話は間違いなく文学ですって!」
ヤーコプ「喚くな。俺の意見ではなく一般論だ」
チャールズ「いや、おかしいでしょ!だって俺、アナスン先生の童話に心打たれてここにいるんですよ!?それなのにあの作品達が価値のないものだなんて…そんなことないですって!」
ヤーコプ「俺はなにもお前の師を否定したいわけではない、アナスンの童話に限らずこの世界の童話は等しく無価値だと思われていると言うことだ、多くの人間にな」
チャールズ「いや、でも…そんな話おかしいでしょ!」
ヤーコプ「繰り返すがこれは俺の意見ではない。信じられないならばお前の師に聞いてみろ」
チャールズ「アナスン先生…!」バッ
アンデルセン「彼の言葉に偽りはない。以前と比べれば随分マシにはなったが、それでも童話を文学作品のジャンルの一つとして認めるという声はまだまだ大きなものではない」
アンデルセン「君が私の童話を読み、心を打たれたというのならそれは喜ばしい事だ。同じように私の童話に好意的な意見を寄せてくれる読者も多い、著名人や権力者にも私の童話を認めてくれる者はいる。だが…」
アンデルセン「それでも世間一般では…まだ童話は文学と呼ぶに値しないという意見は多い」
チャールズ「マジですか…こんなに素晴らしいものなのに、何で認められないんだ…」
アンデルセン「私も若い頃、君と同じ事で随分と悩んだよ。当時は今以上に童話という作品に対する理解が浅かったからね」
アンデルセン「童話に限った話では無いが、良い物が必ず世間でも正当に評価されるというわけでは無いんだよチャールズ」
913 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:24:09 ID:A18
雪の女王「確か…お前は以前、私に話してくれたな。童話【火打ち箱】を世間に発表したときの話を」
アンデルセン「あぁ、そんな話もしたかな」
チャールズ「【火打ち箱】なら俺も読みましたけど…何かあったんですか?」
ヤーコプ「信じられないかも知れないが、稀代の童話作家アンデルセンは初めて出版した童話を世間から酷評されている」
チャールズ「えぇっ!?先生の童話がですか!?」ガタッ
ヴィルヘルム「あれは目を覆いたくなるほどの酷評だったよ。なまじ『即興詩人』という小説で名が売れていただけにね」
アンデルセン「即興詩人ほどの小説が書けるのに何故こんな駄作に時間を割くのか?童話などという子供だましに手を出す暇があるなら真っ当な小説を書け、と言った評価が主だったな」
アンデルセン「中には好意的な意見もあったが…世間の評価は概ね同じ。童話なんかに時間を割くな、童話なんてものを何故書く?直ちにやめろとな、一見好意的に見える手紙も小説方面で頑張って欲しいという内容だったりな」
チャールズ「童話だっていう理由だけでそんな酷評を…俺、許せませんよ!不当じゃないですかそんな評価!」
アンデルセン「それだけ童話という作品が世間に認められていなかったという事だ。私の作家としての未熟さも当然あったとは思うがな」
チャールズ「……」
ヴィルヘルム「チャールズ君、二人が話していることは紛れもない事実だ。でもそう悲観することはないんだよ」
ヴィルヘルム「確かに昔は酷いものだったし今もまだ童話や童話作家が置かれている状況は良いとは言えない。でもこの先、きっと童話を取り巻く環境はずっと良くなる」
ヴィルヘルム「僕はね、そう信じているんだ。いいや、確信さえしているよ」
アンデルセン「待ってくれ。眠る前に少し時間をくれないか女王」スッ
雪の女王「何だ?バカバカしいからかいに付き合う気はないぞ?」
アンデルセン「違うさ。明日、彼等に読んで貰う童話が完成したようでね。チャールズがさっき置いていった下書きがあるんだが…興味あるだろう?」
雪の女王「それは当然あるが、読んでも構わないのか?」スッ
アンデルセン「勿論。むしろおとぎ話の世界に住む君にもこれを読んで欲しい」バサッ
雪の女王「どういう事だ…?まぁ、読ませて貰うが…」ペラペラ
雪の女王「……」ペラペラ
雪の女王「……これは凄いな」
アンデルセン「二ヶ月前、初めて彼が書いた作品を目にした時、その実力に驚いたものだ。だがこれはそれを遙かに凌ぐ」
雪の女王「若さ故の成長性と吸収力、といったところか。僅か二ヶ月で…これほどの作品を仕上げるとはな」
アンデルセン「あぁ、本人には言わないで欲しいのだが…この物語はプロ作家の作品と遜色ない。だが私は彼の書く童話で注目すべき点は別の部分にあると考える」スッ
雪の女王「別の部分…?」
アンデルセン「あぁ、彼が書く童話には…私の作品を含む、世に知られている童話とは違う部分がある。そしてそれは彼のおとぎ話で唯一の弱点とも言える」
889 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:38:09 ID:sRm
雪の女王「チャールズが書く童話と広く読まれている有名な作品、明らかに違う、そして弱点となっている点…か」
アンデルセン「あぁ、技量の違いなんかじゃない。彼が今までに書いた試作にも共通する事だ」
雪の女王「……教訓。教訓の有無だな?」
アンデルセン「流石は女王、その通りだ。彼の作品で最も目を付けるべき所は、彼が書く全ての作品に教訓が存在しないことだ」
アンデルセン「これは些細なことに見えるが、実はとても大きな事だ」
雪の女王「確かに…童話、おとぎ話というのは基本的に子供に聞かせるもの。故に大抵の童話には教訓が存在する」
雪の女王「【シンデレラ】が『逆境でも清く生きれば救いがある』と伝えているように【赤ずきん】が『約束を守らなければ酷い目に合う』と語っているように【裸の王様】が『見栄を張ることの愚かさ』を述べているように」
雪の女王「【マッチ売りの少女】が『優しい心を持つ為に不遇な者の存在を伝える』意味があるように…聞き手である子供達の教育に繋がる教訓がほぼ全てのおとぎ話に存在する」
アンデルセン「だが…彼の童話は違う。完全な娯楽だ。終始、可愛らしい幼女が愉快で楽しい経験をする物語だ」
アンデルセン「この物語はとても素晴らしい、彼のような趣味のない私でも主人公の少女を可愛いと感じる。なにより読んでいて楽しい気分になれるし子供達はこれを読んで笑顔になれるだろう」
雪の女王「アンデルセン、私には何が弱点なのか解らない。例え教訓がなくても彼の作品は素晴らしい、それでは駄目なのか?」
アンデルセン「私は君と同じ考えだ。チャールズの童話のように楽しいだけ愉快なだけなおとぎ話、それに何の問題もないと考える。だが…」
アンデルセン「…世間はそうは思ってくれない。悲しいことにな」
・・・
890 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:41:08 ID:sRm
翌日
アンデルセンの自宅 リビング
チャールズ「うーん…うーん…。あー、手持ち無沙汰だなー…」ウロウロ
チャールズ「ねぇ先輩。アナスン先生遅くないですかー?グリム先生方のお迎えに出てから結構時間経ってますよ」
雪の女王「あぁ…そうだな」ウトウト
チャールズ「俺、作品読んで貰うこと考えたらもう気が気じゃなくって!そりゃあアナスン先生が認めてくれたんで自信はありますけど、…あー、ドキドキする」
チャールズ「そうだ!俺ちょっと街に出て幼女の数数えてきます!そしたら気持ちも落ち着くと思うんで!」
雪の女王「あぁ…わかった…」ウツラウツラ
チャールズ「先輩!ちゃんと止めてくれないと俺マジで幼女数えに行きますよ!?そしたら警察まで迎えにこなきゃいけないかも知れないんですよ!?いいんですか!?」
雪の女王「自覚があるならやめればいいだろう…。悪いが寝不足なんだ、彼らが帰ってくるまで仮眠させてくれ」
チャールズ「もーっ、でも先輩が寝不足とか珍しいですよね」
雪の女王「少し気になることがあってな…一晩中その事が頭に残って眠れなかった」
雪の女王(アンデルセンが言う、チャールズの童話の弱点…結局なんなのか解らなかった。しかもそれが気になって寝付けずにいる始末)
雪の女王(彼が将来をどうするかはおいておいて…童話作家になると決めたとき、その弱点とやらが彼の障害になるとすれば私はそれを取り除きたい)
雪の女王(なんだかんだで彼の努力はよく知っているからな。だが弱点がなんなのか解らないことにはどうしようもない)
チャールズ「そういえば昨日、先生も遅くまで起きていたみたいでし…ははぁん、わかりましたよぉ〜。二人して夜遅くまであれでしょ?愛を語りあっていt」
ドスッ
チャールズ「痛いっ!単なるジョークですから!手加減してくださいって!」
891 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:45:08 ID:sRm
雪の女王「次、その手のジョークを口にしたら全身の血液を凍らせる。心臓から遠い場所からじわじわと凍らせる」
チャールズ「怖っ!何なんですかその発想!」
雪の女王「…冗談さ。アンデルセンの童話【雪の女王】の魔女でもなければどんな芸当出来ないだろう?」
チャールズ「まぁそうですよね!普通の人間である先輩に魔法なんか使えない…って言うか現実に魔法なんか無いですからね!俺が凍ることは無いって事です」ハハハ
雪の女王「やれやれ…だが君を一発叩いたら少し眠気が覚めたよ」フフッ
チャールズ「どういう理屈なんですかそれー!しっかし、遅いですねー…トラブルとか無ければいいけど、っていうか有名人だからファンに囲まれてるとか!?」
雪の女王「君は本当に落ち着きがないというか…賑やかな奴だな」クスクス
チャールズ「そりゃあ苦しいことや辛いことより楽しいことの方がいいですからね!それにはまず明るい空気ですよ!」
雪の女王「君の童話が明るく愉快なものばかりなのも、その信条に則ってか?」
チャールズ「あれっ?先輩、俺の作品読んでくれたんですか?どうでした?楽しかったです?」ワクワク
雪の女王「あぁ、愉快な物語だったよ。楽しい童話だった」
チャールズ「それはよかったです!幼女の可愛さも知って欲しいですけど、読んでくれた人を楽しませたいって気持ちはやっぱありますからね〜」
892 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:46:35 ID:sRm
チャールズ「先生が書くおとぎ話ってちょっと暗い物語多いじゃないですか。【人魚姫】とか【マッチ売りの少女】とか…あと【ヒナギク】とかヤバいですよね」
雪の女王「確かにそうだな、だが彼の童話は意味もなく暗いわけじゃあ…」
チャールズ「いやいや!わかってますよ?暗い話なのには理由があるって事は。それも物語の形の一つだと思うしその事にまぁ文句とかはないんですけど」
チャールズ「でも俺ってやっぱまだ子供なんですかねー?意味や理由があってもやっぱり童話はハッピーエンドが一番だと思うんですよー。少なくとも俺が書く童話はそうありたいなって」アハハ
雪の女王「まぁ…それに越したことはないが」
チャールズ「でしょっ?その方が幼女も喜んで読んでくれますよ!俺の持論なんですけど幼女が一番輝くときは笑顔の時なんですよ!もちろん喜怒哀楽どんな表情でも幼女は天使なわけですけどねっ!」
雪の女王「フフッ、そうか。まぁどんな弱点があろうと君なら乗り越えられそうだな、なんとなくだがそう思うよ」
チャールズ「えーっ?弱点ってなんの話です?」
雪の女王「何でもないさ、気にせず君は好きなように童話を書けばいいしなりたいものなればいい」
チャールズ「ちょい気になりますけど、了解です。…んっ?」
ゴンゴンッ
雪の女王「どうやら来客だな…ようやくアンデルセン達が帰ってきたのかも知れない」
チャールズ「そんじゃ俺出迎え行ってきますよ!先輩はお茶の準備とかして貰ってて良いですよ!」スタスタスタ
ゴンゴンッ
チャールズ「はいはーい、今あけますよ〜っと」スタスタスタ ガチャッ
ガチャッ
チャールズ「アナスン先生!おかえりなさい!いやー、遅かっ…ムグッ」ガシッ
大柄な老人「……相手を確認せず鍵を開けるとは愚かな奴め」
チャールズ「何だこの人いきなり胸ぐらを…!くっ、老人なのになんて力だ、離してくれ!離せっ!」ジタバタ
大柄な老人「俺のような老人の腕を振り解く事さえ出来んか、若造」ググッ
チャールズ「まさかあんた…先生の作品を狙う賊か!?クッ、離せ!先生の留守は俺が守る!」ギロリ
大柄な老人「ほう、目つきが変わったな。師の作品に対する敬意はあるようだ、だが…心持ちで何かを守れる程甘くは無い」
大柄な老人「離せと言ったな、その要求飲んでやる」ググッ
チャールズ「こいつ…!まさか俺をぶん投げるつもりか、マジか…!」
大柄な老人「そこまで予想が出来ているのなら、貴様がすべき事は一つのはずだな」フンッ
ブンッ ガッシャーン
チャールズ「ぐあっ…!グッ…なんなんだこのジーサン…!」
大柄な老人「フンッ、とっさに身体を捻って利き腕が叩きつけられる事だけは防いだか」
大柄な老人「どうやら作家としての自覚はあるようだな若造」
894 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:52:56 ID:sRm
雪の女王「大きな音がしたが、何かあったのかチャールズ!」バッ
チャールズ「先輩!このジーサン、先生の財産を狙う賊に違いないです!警官呼んでください!ここは俺が食い止めます!」
雪の女王「賊、だと…!?」バッ
大柄な老人「薄着の若い女、貴様はアナスンの助手だな」
雪の女王「アナスン…?チャールズ!この老人は本当に賊なのか?」スッ
大柄な老人「フンッ、どうやら頭が回るのはこの女の方らしいな。おい、若造俺は賊では無い」ガシッ
チャールズ「うぐっ…!だったらいきなり襲いかかってきて何が目的なんだ!」
大柄の老人「黙って質問に答えろ。貴様は何故童話を書く。何のために筆をとる」
チャールズ「…幼女の可愛さを世に伝える為、そして幼女を笑顔にするためだ!」
チャールズ「そんな事を聞いてどうするって言うんだ…このっ!」ブンッ
大柄な老人「届かぬ拳を握るか。だが怒りを纏ってなお利き手を庇う点は評価してやる」
雪の女王「この老人、やはり…!」
大柄な老人「この若造の気概は計れた。出てきて構わんぞ、ヴィルヘルム、アナスン」フンッ
895 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:55:39 ID:sRm
優しげな老人「兄さんは手荒過ぎるんだよ。アナスンの大切な弟子を怪我させたらどう責任をとるんだい?」
大柄な老人「フンッ、この程度で怪我をするようでは作家としての見込み無しだ」
アンデルセン「チャールズ、すまない。君の話をしたら『作家としての自覚、素質を計る』と言って聞かなくてね…加減はしてくれたと思うが、怪我は無いか?」
チャールズ「いや、怪我はしてないんですけど…っていうことはこの人達があの!?」
優しげな老人「君がチャールズ君、だね?話はアナスンから聞いているよ。兄さんが乱暴な真似をしてすまなかったね、アナスンの初弟子だから期待しているみたいでね、許してやって欲しい」
ヴィルヘルム「僕はグリム童話集の編者の一人、ヴィルヘルム・カール・グリム。グリム兄弟の弟の方ね、よろしく」スッ
チャールズ「あっ、よろしくお願いします!俺、チャールズっていいます」
ヴィルヘルム「うんうん、よろしくね。…ほら、兄さん」
大柄な老人「グリム童話集の編者というのも今となっては過去の話。『グリム兄弟』などと一纏めで呼ばれる事を俺は好まん」フンッ
ヤーコプ「俺はヴィルヘルムの兄、名はヤーコプ・ルートヴィヒ・カール・グリム。覚えておけ、若造」
チャールズ「うわーっ!やらかした!す、すんませんさっきジーサンとか言っちゃって!」
ヤーコプ「俺はお前に暴力を振るった事を謝罪するつもりは無い。故にお前の無礼を咎めるつもりもない。些末なことだ、気にするな」
896 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)00:57:59 ID:sRm
チャールズ「へーっ、いきなり掴みかかってくるからヤーコプ先生って怖くて厳しいのかなって思いましたけど、結構理解あってよかったー!ビビって損したなー!あははは!」バシバシ
ヤーコプ「……」ゴッ
チャールズ「うぐっ…ゲホゲホッ!えーっ!?なんで蹴るんですか!?」
ヤーコプ「おい、弟子に舐めた口をきいても良いと教育しているのか、アナスン」
アンデルセン「最低限の礼節があればいいという方針ですね。私も他人に誇れるような人間ではないので。でもチャールズ、解ったと思うがヤーコプさんはこういう人だから今後気を付けなさい」フフッ
チャールズ「そーいうのは事前情報が欲しかったですよ先生…」
ヴィルヘルム「ハハッ…そして君はアナスンの助手さんだね。よろしく」スッ
雪の女王「こちらこそよろしく頼む」スッ
ヤーコプ「フンッ、多少は頭が回るようだが…随分と尊大な女だな、気に食わん」
雪の女王「貴様も似たようなものだろう?もののついでに言わせて貰うが貴様が破壊した玄関の修繕費、忘れないようにな」
ヤーコプ「ほう、口の達者な女だ。だが愛嬌の一つも無く人付き合いが多くなる作家の助手が勤まるのか甚だ疑問だな」フンッ
雪の女王「あいにくだが勤まっているからここにいる。貴様も童話作家ならばその程度の想像は働かせて欲しいものだ」フイッ
ヴィルヘルム「兄さんも助手さんも落ち着いて、せっかくデンマークまで来たんだから言い争いなんて止めよう兄さん」
アンデルセン「何にせよこんな所で話していても仕方がない。二人ともリビングへどうぞ、チャールズもだ。助手クンは人数分の紅茶を頼むよ」
897 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:00:51 ID:sRm
アンデルセンの自宅 リビング
チャールズ「でもドイツからデンマークって、一見近そうですけど実際旅するとなると大変だったんじゃないですか?ヴィル先生ー」
ヴィルヘルム「そうは言っても僕達は観光で来たからね、旅っていうのは道中の旅情を楽しむものだから。その土地の風景や人柄に振れたりね」
チャールズ「あっ、わかりますわかります!!旅の途中にその土地に住む幼女見かけると嬉しくなっちゃいますもんね!わかりますわかります!」
ヴィルヘルム「いや、そんな話はしていないのだけど」
ヤーコプ「……」フンッ
ヴィルヘルム「しかし、変な話僕達はそこそこ名が知れてるから君のような作家見習いは萎縮しちゃって話しかけてくれないことが多いんだけど、チャールズ君はどんどん話しかけてくるね」
チャールズ「あっ、長旅で疲れてるのに迷惑でしたか?」
ヴィルヘルム「いいや、兄さんは気にくわないようだけど僕は親しく話しかけてくれた方が嬉しいよ」
アンデルセン「買い被りすぎです、彼の場合は場の空気を読むつもりが無いだけですよ」フフッ
チャールズ「ちょっ、そんな事無いですってー!」ハハハ
雪の女王「有名な童話集の編者だからお高く止まっているのではと思ったが…随分と親しみのある老人だな、アンデルセン」
アンデルセン「ヴィルヘルムさんは優しい人だよ。心優しいあまりおとぎ話の内容を変えてしまうくらいだから」クスクス
雪の女王「おとぎ話の内容を…?」
898 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:05:08 ID:sRm
雪の女王「アンデルセン、それは一体どういう…」
ヤーコプ「アナスン、もう茶は結構。わざわざデンマークにまで足を運んだんだいつまでも世間話をしているというのも時間の浪費に思える」
アンデルセン「そういう時間も必要だと思いますけどね、ですが確かにせっかくこの街に来たのですから街の名所でも案内しましょうか?」
ヤーコプ「結構。それは明日にでも頼む」
ヤーコプ「若造、お前も長々と世間話などせず早急に例の物を出せ」
チャールズ「例の物…?あっ、あーあー!先生方に見ていただく童話ですよね!すっかり忘れちゃってました!」アハハ
ヤーコプ「忘れていただと…?アナスンが是非と言うから見習いであるお前の童話を読んでやることに了承したのだ、それをお前は…忘れていただと?」ギロリ
チャールズ「じょ、ジョークですよ!バッチリ覚えてますから!」アワアワ
チャールズ「先生!怖くないですか!?俺はヤーコプ先生マジ怖いです!」ヒソヒソ
アンデルセン「確かに怖いな、私も昔はそうだったな。だが彼が恐ろしいというのなら私に話しかけている場合ではないんじゃないか?」
ヤーコプ「若造、アナスンと何やら相談する余裕があるのなら早急に作品の原稿を渡せ。あまりもたつくと再びお前を投げつけることになるが?」
チャールズ「ええぇ!?わかりましたぁ!これです!」バサッ
チャールズ「俺が今の技術を使って作ったおとぎ話です。長旅でお疲れでしょうが、評価して貰いたいんです!」」
899 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:17:00 ID:sRm
・・・しばらくして
ヴィルヘルム「この童話…本当にチャールズ君が一人で?アナスンが部分的に書いたとかではなく?」
アナスン「私にはこんな細かく幼い少女を描写するなんて出来ませんよ」フフッ
チャールズ「ちょっとした助言はして貰いましたけど内容とかは全部自分で考えてます。ですよね先輩?」
雪の女王「あぁ、私が証明しよう」
ヴィルヘルム「……これは凄いね兄さん。プロの作品としても通用するよ。本当に完成度高いよ、素人の作品とは思えない」ペラペラ
ヤーコプ「……」ペラペラ
チャールズ「いやー、びっくりしたよチャールズ君!まさかここまで完成度が高く纏まっているとは!才能なのか努力なのか解らないけど、素質があると僕は思うよ」
チャールズ「ま、マジですか!うわー、ヴィル先生にそう言って貰えると自信付くなぁー」
ヴィルヘルム「ほら兄さんも何かあるでしょ、せっかく僕達を頼って童話を読んでくれって言っているんだから何か感想とか言ってあげてよ」
ヤーコプ「若造、お前の作品悪くはない。だが…お前の童話には教訓がない、あるいは私が見逃しているのか?もしもそうだというのならどんな教訓を込めたのか聞かせろ」
チャールズ「あっ、いや、元々教訓なんか入れていないんですよ。僕みたいな若造が教訓なんて掲げでもって感じですし、何より明るい話の方がいいです」
ヤーコプ「…話にならんな。私は認めるわけにはいかない」フゥ
チャールズ「えぇっ!?何処が駄目なんですか!?」
ヤーコプ「お前は何もわかってはいない」
ヤーコプ「この世界で作家を名乗ること。こと童話作家を目指すと言うことがどれだけ難しいか、」
ヤーコプ「「世間の連中は童話を文学とすら思っていない」のだぞ」
900 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/03(月)01:26:59 ID:sRm
今日はここまで 『作者』編 次回へ続きます
アンデルセン、ヤーコプ、ヴィルヘルム
凄まじいコネを持つ男、チャールズ
次回
世間の連中は童話を文学と思っていない、そう言い放つヤーコプ。
グリム童話を編集した彼等は童話とは何か童話作家とは何なのか語り始める
作者編、次回お楽しみに!
新規の人結構いて嬉しい!前から読んでくれてる人にももちろん感謝!
901 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)01:29:58 ID:xmt
乙ー
凄い年寄り来たーw
そして37ロリまで行ったかチャールズwww
902 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)07:52:10 ID:4Or
乙!
教訓…なあ
現代の漫画とか小説その他娯楽の為の物にはほぼないよねえ
903 :名無しさん@おーぷん :2016/10/03(月)08:53:04 ID:9zX
乙です!
37ロリ…
逆に読んでみたいな…(笑)
にしても教訓か、確かに
続き待ってます!!
910 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:16:14 ID:A18
チャールズ「世間が童話を文学だと思ってない…?それってどういう意味なんです…?」
ヤーコプ「言葉通りの意味だ。若造、文学作品の種類をいくつか述べてみろ、それくらい出来るだろう」
チャールズ「えぇっと…まず小説ですよね。あと詩と、他には…」
ヴィルヘルム「著名人が記した伝記なんかもそれに該当するね」コソッ
ヤーコプ「ヴィルヘルム、助言をするな」
ヴィルヘルム「大丈夫、大したことは教えてないよ」
チャールズ「あとは…あっ、先輩!こないだ本棚整理してた時、旅の記録を記した本が出てきましたよね。あれも文学の一つですよね?」
雪の女王「あぁ、いわゆる紀行というものだな。旅先での体験や出会い、交流を記したものがそれにあたる。あれも立派な文学のひとつだ」
アンデルセン「他には随筆や演劇の為に書かれた脚本、戯曲なんかも文学として数えられるな」
ヤーコプ「助言をするなというのにお前達は…俺はこの若造に聞いている、外野が口を挟むな」
チャールズ「あははっ、ヤーコプ先生!別に良いじゃないですかー、細かいこと言いっこ無しですよー!」ヘラヘラ
ヤーコプ「真面目な話に最中に何をヘラヘラしている」ドゴォ
チャールズ「痛いっ!スンマセンッ!」
911 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:19:10 ID:A18
ヤーコプ「いいか、若造。そもそも文学作品というのは『言語を用いた芸術作品』を指す」
ヤーコプ「小説にしろ伝記にしろ紀行にしろ、言語によって人の心を打つ事が出来る芸術作品を文学作品と呼ぶ」
チャールズ「うーん…それはわかるんですけど、でもそれだとおかしくないですか?」
ヤーコプ「何がだ?言ってみろ」
チャールズ「先生はさっき『世間は童話を文学と思っていない』って言ってましたよね?でもその定義でいくと童話だって『言語を用いた芸術作品』になるわけで…」
チャールズ「やっぱ童話は絶対に文学ですよ、心を打つ作品も多いですもん。それなのに世間には認められていないっていう主張は…矛盾しちゃいません?」
ヤーコプ「気付いたな。この話の主題となるのはそこだ、若造」
チャールズ「……?」
ヴィルヘルム「兄さん、その話をする必要あるかい?チャールズ君の夢を壊すことになる。触れなくていい闇に触れて、才能ある若い芽を摘んでしまっては……」
ヤーコプ「この若造は確かな才を持っている、それならば尚更知っている必要があるだろう。童話作家という人間と童話という作品が置かれている現状を。違うか?」
ヴィルヘルム「それは…」
ヤーコプ「若造…いいや、チャールズ。童話作家を志すお前にとっては酷な話になるが、よく聞いておけ」
ヤーコプ「世間はお前が思っているほど、童話を必要としていない。童話など文学と呼ぶに値しない、芸術作品としての価値など無い、そういった考えが大多数だ」
912 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:21:22 ID:A18
チャールズ「ちょ、何でそーなるんですか!童話は間違いなく文学ですって!」
ヤーコプ「喚くな。俺の意見ではなく一般論だ」
チャールズ「いや、おかしいでしょ!だって俺、アナスン先生の童話に心打たれてここにいるんですよ!?それなのにあの作品達が価値のないものだなんて…そんなことないですって!」
ヤーコプ「俺はなにもお前の師を否定したいわけではない、アナスンの童話に限らずこの世界の童話は等しく無価値だと思われていると言うことだ、多くの人間にな」
チャールズ「いや、でも…そんな話おかしいでしょ!」
ヤーコプ「繰り返すがこれは俺の意見ではない。信じられないならばお前の師に聞いてみろ」
チャールズ「アナスン先生…!」バッ
アンデルセン「彼の言葉に偽りはない。以前と比べれば随分マシにはなったが、それでも童話を文学作品のジャンルの一つとして認めるという声はまだまだ大きなものではない」
アンデルセン「君が私の童話を読み、心を打たれたというのならそれは喜ばしい事だ。同じように私の童話に好意的な意見を寄せてくれる読者も多い、著名人や権力者にも私の童話を認めてくれる者はいる。だが…」
アンデルセン「それでも世間一般では…まだ童話は文学と呼ぶに値しないという意見は多い」
チャールズ「マジですか…こんなに素晴らしいものなのに、何で認められないんだ…」
アンデルセン「私も若い頃、君と同じ事で随分と悩んだよ。当時は今以上に童話という作品に対する理解が浅かったからね」
アンデルセン「童話に限った話では無いが、良い物が必ず世間でも正当に評価されるというわけでは無いんだよチャールズ」
913 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/10/10(月)00:24:09 ID:A18
雪の女王「確か…お前は以前、私に話してくれたな。童話【火打ち箱】を世間に発表したときの話を」
アンデルセン「あぁ、そんな話もしたかな」
チャールズ「【火打ち箱】なら俺も読みましたけど…何かあったんですか?」
ヤーコプ「信じられないかも知れないが、稀代の童話作家アンデルセンは初めて出版した童話を世間から酷評されている」
チャールズ「えぇっ!?先生の童話がですか!?」ガタッ
ヴィルヘルム「あれは目を覆いたくなるほどの酷評だったよ。なまじ『即興詩人』という小説で名が売れていただけにね」
アンデルセン「即興詩人ほどの小説が書けるのに何故こんな駄作に時間を割くのか?童話などという子供だましに手を出す暇があるなら真っ当な小説を書け、と言った評価が主だったな」
アンデルセン「中には好意的な意見もあったが…世間の評価は概ね同じ。童話なんかに時間を割くな、童話なんてものを何故書く?直ちにやめろとな、一見好意的に見える手紙も小説方面で頑張って欲しいという内容だったりな」
チャールズ「童話だっていう理由だけでそんな酷評を…俺、許せませんよ!不当じゃないですかそんな評価!」
アンデルセン「それだけ童話という作品が世間に認められていなかったという事だ。私の作家としての未熟さも当然あったとは思うがな」
チャールズ「……」
ヴィルヘルム「チャールズ君、二人が話していることは紛れもない事実だ。でもそう悲観することはないんだよ」
ヴィルヘルム「確かに昔は酷いものだったし今もまだ童話や童話作家が置かれている状況は良いとは言えない。でもこの先、きっと童話を取り巻く環境はずっと良くなる」
ヴィルヘルム「僕はね、そう信じているんだ。いいや、確信さえしているよ」
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 『作者』編
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