キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 かぐや姫とオズの魔法使い編
Part4
Part1
Part2
Part3
Part4
Part5
Part6
Part7
Part8
>>Part28
評価する!(2687)
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
評価する!(2687)
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
94 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/26(月)00:23:48 ID:RAx
ドロシー「よっしっ!これでさっき散々追っかけまわされたかりは返しましたよーっ♪そうだ、ついでに魔法の鍵も奪っておこう」ゴソゴソ
ドロシー「ちゃんと仕返ししておかないとね、借りた狩りはキッチリ返すのがドロシーちゃんスタイルだからね〜」フフーン
フラッ
ドロシー「…うわっ、良い気分の時に限ってまたあの最悪の目眩か……」フラフラ
アリス「あぁ、まずいね。どうするんだい、ブリキ?」クスクス
ブリキ「クソッ、なんてタイミングだ……まずい。ドロシー!こっちに来い、早く…!」ギリッ
ドロシー「ちょっと、ブリキ…あの薬最近効かないよ?もうちょっと…あ、だめだ…我慢できないや」フラッ
フッ
ブリキ「……クソッ」
ドロシー「あっ……あれっ?私、ベッドに横になっていたはずなのに……あれ、ブリキ……?」
ドロシー「なんだろ、なんだか生臭いっていうか変なにおい……」スンスン
ベットリ
ドロシー「な、な、なんなのこれ…!床じゅうが血まみれで…!このひと達、さ、さっきのお屋敷に居た人たちで、私を追いかけて来た人たちで……!」
ドロシー「わ、私の靴も血まみれ……ソックスも、洋服も血まみれで、あ、あ、これって…私が…!?」ガタガタ
ブリキ「違う!違うんだ、ドロシー!お前は何もしていない!」
ドロシー「ち、違う。そんなはずないよ、私が、このひと達を……!」ガタガタブルブル
アリス「……」フフッ
ドロシー「いっ…いやああぁぁっ!!」ブルブルブル
95 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/26(月)00:26:01 ID:RAx
今日はここまでです
ここまでに出たおとぎ話紹介
【裸の王様】
アンデルセン童話のひとつ。愚か者には見えない服に翻弄される見栄っ張りな王様と大人達のおとぎ話。詳しくは一冊目をどうぞ。
元のおとぎ話に王様の名前の記述が無いのでこのssでは裸王と呼びます。名前の由来は『裸』の『王』様。それにムッキムキの某世紀末覇者の名前が掛かっています。
一冊目の事件後も変わらず、国民に愛される非常に豊かな国を収めているようです。時は経過しても筋肉信仰は変わらず、鍛錬は欠かしていません。
六冊目で赤ずきん達が訪れた際に取り組んでいた観光客向けの取り組みの他にも新たな事業にも参加し、さらに国に利益をもたらし国民からの厚い信頼を得ているようです。
国王と言う立場と常に民衆の声に耳を傾け続けるという現場主義が原因で、シンデレラや赤ずきんのように他の主人公との交流がなかなかできていないのが最近の悩み
【王様の耳はロバの耳】
ギリシャ神話のエピソードの一部。
愚かな願い事をした為、ロバの耳を与えられてしまった王様のおとぎ話。
自分の耳がロバの耳だという事を隠そうとする王様ですが、結局民衆にその事実が知れ渡ってしまいます
その事に怒り、犯人捜しをしようと考えた王様でしたが…
かぐや姫とオズの魔法使い編 次回に続きます
96 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)00:35:31 ID:fe1
ぐおおお続きが楽しみ
97 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)00:38:11 ID:QSO
>>1さん、乙です!
ドロシーも悲しいですね…オズの世界がどうなったか気になります。次回の更新も楽しみです!!
100 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)04:17:30 ID:Qhc
乙です!!
ドロシーは許せないことをしていたけど、
彼女も彼女で被害者だったね。
さあ、どうなるのか!
112 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:37:41 ID:6cS
ドロシー「い、いやっ…!私だ……!私がやったんだ…!私が……!殺した……!私が……!」ガタガタブルブル
ブリキ「落ち着けドロシー!お前は悪くない!」
ライオン「そ、そうだよドロシーちゃん!死んじゃった人見て気が動転してるだけだよ、ど、ドロシーちゃんは悪くないよぉ」
かかし「そうだゾ!こんな場所にいちゃあ良くなイ、ひとまず部屋の外ニ…」
ドロシー「嘘…!だって、私今まで夢で見ていたの…!凶悪な私が、青ひげさんと奥さんに復讐する為に……魔法の靴で、何度も何度も何度も……!」ブルブル
ブリキ「それは夢だ、ただ偶然夢と現実が少し似ていただけだ、この騒ぎを起こしたのはお前じゃなくて別の…」
ドロシー「やめて…!ブリキ…本当の事、知ってるんでしょ……?」ブルブル
ブリキ「……」
ドロシー「夢の中での私はいろんな人に酷い事を言ってたくさんの人を傷つけてた。でもそれは酷い悪夢なんだって、病気が見せてる辛い夢なんだってずっと信じてた。でも、違うんでしょ?」
ドロシー「どれも夢なんかじゃない!全て現実なんだよね?どういう訳かわからないけど性格が変わっちゃった私が…いろんな人を傷つけて、殺してた…そうなんだよね……?それを私が夢だって思いこんでただけ……」
ブリキ「……いや、違う。ドロシー、聞いてくれ。それは…」
アリス「そうだ、ドロシー。君は知らず知らずのうちに多くの世界を消滅させて、数え切れないほどの人間を殺しているんだ」
ドロシー「……っ!」
アリス「キミが見てきた悪夢は、本当は悪夢なんかじゃない。全て現実での出来事だよ。ドロシー」
ブリキ「アリス…お前……!」ギリッ
113 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:41:02 ID:6cS
ドロシー「やっぱり……!やっぱりそうなんだ。たくさんの人が殺されたあの世界の夢も、無実の人が死んじゃうことになったあの世界の夢も現実で…私が全部引き起こしたんだ…!」
ブリキ「アリス!お前…なんでそんな事を…!」
アリス「ブリキ、ボクは嘘もついていなければ騙そうとしてるわけでもない。真実を口にしただけ。それに…なんだか、もういいかなって思ってね」
かかし「アリス…!もういいっテ…どういうことダ!?」
アリス「……こう言う事だよ」
スッ
ドロシー「キャッ」トスッ
ライオン「あ、あれっ?ドロシーちゃん急に転んだりしてどうしたの……ああっ、ドロシーちゃん!魔法の靴、どうしたの!?無くなっちゃってる!?」
アリス「慌てないでよライオン、これからはドロシーの魔法の靴はボクが使う」キュッ
ドロシー「い、いつのまに…私の靴、返して…アリスちゃん!」
ブリキ「アリス…お前、まさか俺達を切り捨てるつもりか!散々利用しておいて…!」
アリス「そのまさかだ、もうキミ達には十分に働いてもらったよ。本当はもう少し働いてもらおうと思ったけれど…」
アリス「真実を知って怯えているような女の子は、かえって足手まといになるだけだろうからね。薬が利かなくなったドロシーじゃあ、ボクの願いの邪魔になるだけだ」
カツンカツン
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:43:43 ID:6cS
アリス「ここからの戦いはきっと激化する。キモオタも力を付けているだろうし、他の連中もね」
アリス「だから足手まといはいらない。キミ達にはこの世界から出て行ってもらうよ。今までお疲れ様、【オズの魔法使い】の主人公たち」クスクス
ブォン
かかし「世界移動のゲート…!あいつ、俺達を別の世界に飛ばすつもりダ…!みんな一か所にかたまレ!別々の世界に飛ばされでもしたら厄介だゾ!」
アリス「無駄だ。キミ達に一緒に居られても困る、別々の世界に飛ばしてあげよう。この魔法の靴でね」
カツンカツンッ
ライオン「うわぁぁぁ!!みんな、離れ離れになるなんて恐い怖い!!いやだあぁぁぁ!!」ビュオォォォォッ
かかし「落ち着ケ!こうなりゃあもう逃げられなイ!それぞれが何とかして無事でいるんダ!生きてりゃあまた会うことだってできル!」
ドロシー「きゃ、きゃあっ!助けて…!ブリキ!ライオン!かかし!」ビュオォォッ
ブリキ「ドロシー!かかし!ライオン!待ってろ、どこに居ようともお前達の元に必ずたどり着く!必ずだ!」ビュオォォォッ
ヒュンッ
アリス「……ふぅ、もう少し利用できれば良かったけれど仕方ないか。あいつ等が居なくても、新しい戦力のアテはあるんだ…慌てる必要なんかない」
アリス「さて、お茶会に戻ろう。本当の仲間たちがボクを待っているからね」
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:45:41 ID:6cS
蛙の王子の世界 城の訓練所
・・・
桃太郎「……」ジリジリ
ハインリヒ「もう随分と時間が経過しましたが…いつまでそうやっておられるおつもりですか?」スッ
ハインリヒ「私は貴方に『一撃浴びせてみなさい』と言ったのです。私はあなたの力量を測りたいのです、いつまでも間合いを取っているようでは特訓になりませんよ」
桃太郎「…ハインリヒ殿、拙者はお主に異国の剣術を指南して頂くべくこの世界へ参った」
ハインリヒ「ええ、存じておりますとも。だからこそ貴方の剣術を間近で拝見したいのです、そうでなければ指南などできません」
桃太郎「そうだとしても、お主が手にしているのは正真正銘の真剣。拙者の鬼屠りとて同様、訓練に真剣を用いるなど……」
ハインリヒ「赤ずきん様から貴方は日ノ本一の侍であると伺っております。国一番の戦士が鍛錬とはいえ、いまさら木製の剣や訓練用の剣を使うのですか?」
桃太郎「ハインリヒ殿、いくらお主がこの国で一番の騎士であるとはいえ…真剣での手合わせが危険である事に変わりは無い、今からでも訓練用の武器を用いるべきではないか」
ハインリヒ「愉快な事を口になさるのですね、桃太郎殿。では問いますが…危険ではない戦いなどあるのですか?」
桃太郎「…否、戦いとは常に死と隣り合わせ。覚悟と共に刃を振るう事こそ、戦い也」
ハインリヒ「我々は戦場に赴く身、木製の剣など使えば体に染みついた覚悟が抜け落ちてしまいます。私達戦士はいかなる時も覚悟を纏い、いつ訪れるとも解らない戦いに備えなければなりません」
ハインリヒ「騎士であろうと侍であろうと、その本質に大きな違いなど無い筈です。それでも貴方が刃を抜くことに戸惑うのならば」
シュバッ
桃太郎「…っ!なんと俊敏な動き…!」
ハインリヒ「私の方から攻めさせて頂きます。当然、手加減など致しませんのでそのつもりで」シュッ
116 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:47:35 ID:6cS
桃太郎(もぉぉぉ!!なんなのこの人!?なんで真剣勝負させられてんの!?拙者は西洋の剣術を教わりに来ただけなのにぃィ!!)
桃太郎(物腰丁寧だから落ち着いた人かと思ったのに、この人絶対戦うことに喜びを見出してるタイプだよ!拙者が一番苦手なタイプだよもう勘弁してよぉぉ!!)
ガキンッ!!
桃太郎「くっ…!なんと重い一撃、その細い体のどこにその様な馬力が……!」グググッ
ハインリヒ「流石は日ノ本一の侍…全身全霊の力を込めても受け切られてしまいますか、感服いたしました」
ハインリヒ「しかし貴方が刃を抜かないと仰るのならば、私は何度でも貴方に斬りかかります。我を通せば私が折れるなどと思わぬように」スラッ
桃太郎「これほどのつわものの攻撃いつまでも防げるものではない…やむを得ぬ」ビュオッ
バスッ ガキンッ
ハインリヒ「なるほど、素晴らしい太刀筋です。と言いたいところですが…ようやく刃を抜いたと思えば峰打ち、ですか。随分と舐められているようですね、鬼のような強靭な相手でなければ刃を向ける事が躊躇われますか?」
桃太郎「拙者はお主に剣術指南を受ける為に参った!意味を持たない殺生を行う為にこの国に訪れたのではない!」
ハインリヒ「ご安心を、私も国一の騎士と呼ばれる身…この場で生を全うするつもりなど一切ありません。当然、日ノ本一のあなたに後れを取るつもりも」
ヒュバッ
ハインリヒ「私は国王様より『鉄』の二つ名を賜りし騎士ハインリヒ。鋼鉄を断ち切る事など出来ぬように…貴方の刃が私を打ち破る事は叶いませんよ、桃太郎殿」
桃太郎「拙者とは考え方に大きな隔たりがあるようだ。しかし、拙者は教えを乞う身…ハインリヒ殿の意を汲まず防戦一方という訳にも行くまい……桃太郎、参るッ!」スッ
ガキンッ! ヒュバッ!
桃太郎(防戦一方じゃ絶対そのうち殺される…!とにかく死なないように立ち回らないと…もうこれ剣術指南どころじゃ無いじゃんこれ…!)
117 :名無しさん@おーぷん :2015/10/30(金)23:49:04 ID:bAa
アリス鬼畜
118 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:49:28 ID:6cS
ヒュッ ガキンッ! ジャキーン!
新米兵士「す、すげぇ…あの桃太郎とかいう東洋の戦士、ハインリヒ様と渡りあっている…!でも真剣勝負なんて恐くないのかな?お互い相手は国一の戦士なのに」
ベテラン兵士「相手が自分と同等以上だからこそ恐怖など無いのだろう。それに強くなればなるほど、強敵と戦う事は叶わなくなる。ハインリヒ様も久々の強者との戦いに胸躍っておられるのだ」
ベテラン兵士「桃太郎殿も口ではああ言っているが、自身に流れる戦士の血には抗えないのだろう…強敵を目の前にして闘志がたぎっているに違いない」
新米兵士「戦士たるもの強者と刃を交える事こそ一番血わき肉躍る時ですもんね!」
桃太郎(そんなわけねぇだろぉぉぉ!!こちとら既に後悔しとるわ!ハインリヒ殿めっちゃこぇぇよ!殺しにかかってる目だよあれぇぇぇ!!)
ベテラン兵士「しかもだ、桃太郎殿は悪鬼征伐を果たしたらしいが……聞いた話だと数万の悪鬼を相手に単身戦いを挑んだらしい」
新米兵士「す、数万!?マジですかそれ!?しかも勝っちゃったんでしょ?すげぇ…日ノ本一の侍ともなれば、一人で数万の鬼を倒すなんて容易いんでしょうね…」
桃太郎(容易くねぇよ!せいぜい数十だったしこっちももっと仲間居たわ!なんでそんなに話が大きくなってるんだよ!)
新米兵士「もしかして、奥義とかあるんですかね?こう、鬼をも一撃で倒せるような必殺技が」
ベテラン兵士「そりゃあ当然あるだろう。奥義の一つも無くして日ノ本の侍と言えるか?桃太郎殿にも必殺の太刀は当然存在するだろう」
桃太郎(別にそんなの無いよ!日ノ本の侍に夢見過ぎだろぉぉ!でも、期待を裏切って『日ノ本の侍ってなんだかガッカリ』とか思われるのも辛いしなぁ、ここはひとつ適当に……)
ジャキンッ
桃太郎「ハインリヒ殿、覚悟していただこう……!桃太郎奥義…ッ!万鬼殲滅の太刀ッ!!」スバー
ハインリヒ「くっ…!何という気迫!これが数万の鬼を殲滅したという伝説の太刀……!」バッ
ベテラン兵士「おぉ!なんという一撃…!あのハインリヒ様が防御の構えをなさるとは、流石は桃太郎殿の奥義!」
新米兵士「すげぇー!今、桃太郎殿の向こうに鬼ヶ島が見えましたよ、俺!」
桃太郎(そんなわけねぇだろ!今考えた技なんだから!拙者、鬼ヶ島でこんな技使っとらんわ!)
・・・
119 :名無しさん@おーぷん :2015/10/30(金)23:51:13 ID:bAa
ワロタwww
120 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:52:00 ID:6cS
数時間後
蛙の王子の世界 城の近くの森
桃太郎「はぁー、森の中すっげぇ落ち着く……犬猿キジと野宿してた頃思い出すわ。あー、きびだんごうまいなー…」フゥ…
桃太郎「ハインリヒ殿がわざわざ客室を準備してくれたけど、拙者はこーゆう場所の方が安心できるわ。豪華な部屋は性にあわないっていうかなんというかね、違うよね」
桃太郎「でも駄目だなぁ、観衆に期待されるとつい良い所みせようとするのは拙者の悪い癖だよホントに……」
桃太郎「結局、拙者が即席奥義なんか出しちゃうからハインリヒ殿も火がついちゃって必殺技の応酬みたいになっちゃったし。四回は死を覚悟したよね、マジで」
桃太郎「でもまぁ正直めっちゃ怖かったけど、ハインリヒ殿との手合わせで学んだ事はすごくたくさんあったし、強者と刃を交えるってのは確かに得るモノも多いんだなぁ…いやもうやりたくないけども」
桃太郎「キモオタ達も来たる戦いの時に備えて特訓してるみたいだし、拙者も頑張らないとなぁ。拙者は唯一戦いを生業としてるんだし、何倍も努力しないと」
桃太郎「さてと、一息ついたし…犬猿キジの土産でも見に行こうかな。ハインリヒ殿紹介してくれたお礼に赤ずきんにも髪飾りとか買って行こうかな」スッ
ガサガサッ
桃太郎「! 茂みの向こうに何かが居る…っ!もしも化け物や猛獣なら征伐しないとマズイかも、城も近いし。ここは勇気出して挑むか……!」チャキッ
ガサガサ ガサッ!
ライオン「わああぁぁ!!どこなのココ!?みんなどこに行っちゃったの!?」ドサー
桃太郎「うわああああぁぁぁ!アリスと一緒に居たライオンじゃねぇかああぁぁぁ!拙者が一人の所を狙って殺しに来たんだあああわわわわ」ガタガタ
ライオン「えっ?うわああああぁぁ!も、桃太郎さんだぁ!!ぼ、ぼ、僕今一人なのに!鬼でも敵わないのに僕なんかじゃ相手にならないよぉぉぉ!!」ビクビク
桃太郎・ライオン「「うわああぁぁ!!無理無理ぃ!!もう嫌だあぁぁぁ!誰か助けてぇぇぇ!!」」ジタバタ
桃太郎・ライオン「「えっ」」
121 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:54:29 ID:6cS
アラビアンナイトの世界 街 賑やかな通り
・・・
ザワザワ ザワザワ
屋台のおっさん「らっしゃいらっしゃい!ボリュームたっぷりの作りたてコロッケだよー!らっしゃいらっしゃい!」
じいさん「相変わらず威勢がいいねぇ、今日もいつものを貰おうか」チャリーン
屋台のおっさん「へいまいどっ!熱いから気を付けてな、じーさん」スッ
じいさん「おお、今日もうまそうじゃ。どうじゃな、景気の方は」
屋台のおっさん「ヘヘッ、少しばかり上向きってところだよ、おかげさんでな。これもシェヘラザード王妃様のおかげだ」
じいさん「そうじゃな、この国も少しずつ良い方向にむかっておる。王妃様のおかげでもうこの国の娘が国王に殺される事は無くなったんじゃから、ありがたいことじゃよ」
屋台のおっさん「少しずつだが女の旅人も見かけるようになったしな、以前よりは治安も良くなったし少しずつ状況は良くなって来てるな」
じいさん「ありがたいことじゃな。感謝しなけりゃあいかんぞ、お前さんところの娘さんも殺されずにすんだんじゃろう?」
屋台のおっさん「ん?俺ん所に若い娘なんかいねぇよ?」
じいさん「いやいや、前に売り子をしていた髪の長い金髪の娘さんがおったじゃろ?お前さんところの娘じゃないのかい?」
屋台のおっさん「あぁ、ラプちゃんか、あの子はうちの娘じゃないんだよ。余所の国から観光だかで来てた娘でな、あれでもとある国の王子の許嫁なんだとよ」
じいさん「ほぉ、じゃあ将来はお妃様か…。おおっと、早く帰らんとバァさんにどやされるからのぉ、また来るよ」
スタスタ
屋台のおっさん「おう、毎度ー!……にしてもラプちゃんか、故郷に帰るって言ってたが今頃何してんのかねぇあの娘は」フフッ
ラプンツェル「えっ?おじさんの後ろでコロッケ食べてるよー?」モシャモシャ
屋台のおっさん「!?」ビクッ
122 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:56:39 ID:6cS
屋台のおっさん「ら、ラプちゃんか!?おめぇ故郷に帰ったんじゃなかったのか!?」
ラプンツェル「うん、帰ったよー?でもまた来たんだー。おじさんにはこないだいっぱいコロッケ貰ったからお土産持ってきたよ!はいっ!」ニコニコ
屋台のおっさん「おっ、そいつぁありがとよ。それよりよぉ、ラプちゃんは髪の毛切っちまったのか?おめぇ長い髪が特徴的だったから一瞬誰だか分らなかったよ」
ラプンツェル「うんっ!バッサリ切ったよ!でもショートカットってなんだか首がスースーするよー、変な感じー」ニコニコ
屋台のおっさん「女が髪切るのは失恋したときだっていうけどよ、まさかおめぇ…王子と破局になっちまったとかか?」
ラプンツェル「もーっ、違うよ!えっとね、私の魔力は髪の毛にしかないからー、今は魔力を弱める為に髪の毛切ってるんだよー。魔法使いがそうしなさいって言ってたー」ニコニコ
屋台のおっさん「お、おう…何言ってるかよくわからねぇけど。しかし、あれからそんなに日も経ってねぇってのにまた来てくれるたぁ、余程この国の事気に言ってくれたんだなぁ」
ラプンツェル「うん!この国にはお友達が居るからね!あっ、来た来た!おじさん、あの子がこの国に住んでる私のお友達だよっ!」ニコニコ
屋台のおっさん「へぇ、ラプちゃんの友達か。それならあいさつ代わりにコロッケでもごちそうしてやろうかねぇ」クルッ
シェヘラザード「ラプンツェルさん!なんでひとりで走って行っちゃうんですか!私、身体動かすのあんまり得意じゃないんですから…」ハァハァ
屋台のおっさん「おっ、うおっ!?お、王妃様!?どうしてこのような場所に……っておいおい、ラプちゃんの友達ってまさか」
ラプンツェル「うん、シェヘラザードだよ?どーかしたの?それよりシェヘラザードもコロッケ食べようよ、おいしいよ」モシャモシャ
シェヘラザード「もう、また好意に甘えて遠慮なく食べたのですね?申し訳ありません店主殿、お代は私がお支払いします。おいくらですか?」
屋台のおっさん「い、いやいやいや!本当、お代とかいいので!好きなだけもってっちゃってください王妃様!」
ラプンツェル「やった!好きなだけ食べて良いって!やったねシェヘラザード!」
シェヘラザード「はぁ……シンドバッドといいあなたといい私の周りにはどうしてこう破天荒な方ばかり集まるのでしょうか……」ハァ…
123 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/31(土)00:00:30 ID:HL3
シェヘラザード「いいですか?あなたはゆくゆくは王妃となる方なんですから。もう少しキチンとしてですね、王妃としての立場をわきまえるべきです」
ラプンツェル「えーっ?わきまえる?どーしたらいいの、それー」モシャモシャ
シェヘラザード「とりあえず歩きながらコロッケを食べるのはやめてください」
ラプンツェル「うん、わかった!急いで飲み込むっ」モグモグゴクン
シェヘラザード「もう…あなたは母上様に心配をかけたくないから…魔法効果を持つ剣で腹部を裂かれた事を知られたくないからこの世界に来ているのですよね?ならば大人しくしておくべきですよ」
ラプンツェル「わかったー!心配かけたくないからママには会わないようにしなきゃ!あっ、でもせっかく髪の毛切ったんだしママに見せてあげたいって気持ちもあるんだよね」
シェヘラザード「どっちなのですか。髪の毛を切る事になったのはあなたを貫いた七星剣に魔法が掛けられていたからですよ?相手は魔女、あなたに魔法が掛けられている事など会えば必ず見抜かれます」
ラプンツェル「とーぜんだよっ!ママは世界一優しくて立派な魔女だからね!」フンス
シェヘラザード「なんで得意げなのですか。しばらくは宮殿に住まう事も王は許して下さいました、この世界では目立たないように過ごしましょう」
ラプンツェル「そうだね!魔法使いが私に掛けられた魔法を解く薬を作ってもらってるみたいだからしばらくの間は大人しくしてなきゃ。でも退屈だよね、何か面白い事して遊ぼうよシェヘラz」
シェヘラザード「…ラプンツェルさん。止まってください、前方から何かやってきます」スッ
ザッザッザッ
かかし「あんタ、シェヘラザードだナ……?」
シェヘラザード「…ええ、そうです。私には藁でできた知人はいなかったと思うのですが……どちらさまでしょうか?」
かかし「俺ハ【オズの魔法使い】のかかしダ。訳あってこの世界に居ル……あんたをこのおとぎ話の主人公と見込んで頼みがあル。話だけでも聞いてくれないカ?」
シェヘラザード「やはり【オズの魔法使い】の…いいでしょう。お話だけは伺います」
かかし「すまなイ、助かル…」
ラプンツェル「すごいすごい!かかしなのに喋って生きてる…!」ワクワク
124 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/31(土)00:02:49 ID:HL3
裸の王様の世界 町はずれの小道
・・・
ワー…ワー…
ムキムキ兵士「あーあ、なーんでこんな日に警備の順番が回ってくるのかねぇー」
マッチョ兵士「そういうなって、パレードの日は国民も観光客も裸王様のお姿を一目見ようとメインストリートに集まる」
マッチョ兵士「となるとこのあたりはまるっきり人気が無くなる、誰も居ない時に火事とか事故とかあったら対応が遅れる。それを防ぐためのパトロールだって国を護るために大切な役割だぜ」
ムキムキ兵士「そりゃあわかってるけどさ、今日は特別なパレードなんだぜ?」
マッチョ兵士「ああ、もちろん知ってる。裸王様の新しいポージングお披露目会も兼ねてるんだよな」
ムキムキ兵士「そうだよ!なんでも近隣の国から偉い学者を集めてだな…生物学、医学、数学、その他もろもろのあらゆる学術の観点から見て最も美しい上腕二頭筋のアピール方法を確立したらしい」
マッチョ兵士「相変わらず裸王様の向上心は留まる事を知らない。この功績も我が国の歴史に刻まれる事だろう」
ムキムキ兵士「あーっ!裸王様のニューポージング今すぐに見に行きてぇぇー!なぁなぁ、警備サボってパレード見に行こうぜ!」
マッチョ兵士「駄目だ、パレード中に国民に何かあれば一番悲しまれるのは裸王様だ。それに新しいポージングは次のパレードでも見られるだろ」
ムキムキ兵士「俺は今、今日と言う日の裸王様の筋肉を拝みたいんだよ!」
マッチョ兵士「あのなぁ…お前新しい物好きも大概にしろよ?まずはキッチリ仕事をしてからだな…」
ムキムキ兵士「お、おい…!そんなことよりあれ!あれ見ろよ!」
ガシャン ガシャン
マッチョ兵士「な、なんだ…鎧の戦士ってわけでもなさそうだが…声かけて見るか。そこの鎧?の人ー!」
ブリキ「……」ギロリ
125 :名無しさん@おーぷん :2015/10/31(土)00:03:05 ID:xAj
なるほど、似た者同士が引きつけられるのかな。ワクワク。
ドロシー「よっしっ!これでさっき散々追っかけまわされたかりは返しましたよーっ♪そうだ、ついでに魔法の鍵も奪っておこう」ゴソゴソ
ドロシー「ちゃんと仕返ししておかないとね、借りた狩りはキッチリ返すのがドロシーちゃんスタイルだからね〜」フフーン
フラッ
ドロシー「…うわっ、良い気分の時に限ってまたあの最悪の目眩か……」フラフラ
アリス「あぁ、まずいね。どうするんだい、ブリキ?」クスクス
ブリキ「クソッ、なんてタイミングだ……まずい。ドロシー!こっちに来い、早く…!」ギリッ
ドロシー「ちょっと、ブリキ…あの薬最近効かないよ?もうちょっと…あ、だめだ…我慢できないや」フラッ
フッ
ブリキ「……クソッ」
ドロシー「あっ……あれっ?私、ベッドに横になっていたはずなのに……あれ、ブリキ……?」
ドロシー「なんだろ、なんだか生臭いっていうか変なにおい……」スンスン
ベットリ
ドロシー「な、な、なんなのこれ…!床じゅうが血まみれで…!このひと達、さ、さっきのお屋敷に居た人たちで、私を追いかけて来た人たちで……!」
ドロシー「わ、私の靴も血まみれ……ソックスも、洋服も血まみれで、あ、あ、これって…私が…!?」ガタガタ
ブリキ「違う!違うんだ、ドロシー!お前は何もしていない!」
ドロシー「ち、違う。そんなはずないよ、私が、このひと達を……!」ガタガタブルブル
アリス「……」フフッ
ドロシー「いっ…いやああぁぁっ!!」ブルブルブル
95 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/26(月)00:26:01 ID:RAx
今日はここまでです
ここまでに出たおとぎ話紹介
【裸の王様】
アンデルセン童話のひとつ。愚か者には見えない服に翻弄される見栄っ張りな王様と大人達のおとぎ話。詳しくは一冊目をどうぞ。
元のおとぎ話に王様の名前の記述が無いのでこのssでは裸王と呼びます。名前の由来は『裸』の『王』様。それにムッキムキの某世紀末覇者の名前が掛かっています。
一冊目の事件後も変わらず、国民に愛される非常に豊かな国を収めているようです。時は経過しても筋肉信仰は変わらず、鍛錬は欠かしていません。
六冊目で赤ずきん達が訪れた際に取り組んでいた観光客向けの取り組みの他にも新たな事業にも参加し、さらに国に利益をもたらし国民からの厚い信頼を得ているようです。
国王と言う立場と常に民衆の声に耳を傾け続けるという現場主義が原因で、シンデレラや赤ずきんのように他の主人公との交流がなかなかできていないのが最近の悩み
【王様の耳はロバの耳】
ギリシャ神話のエピソードの一部。
愚かな願い事をした為、ロバの耳を与えられてしまった王様のおとぎ話。
自分の耳がロバの耳だという事を隠そうとする王様ですが、結局民衆にその事実が知れ渡ってしまいます
その事に怒り、犯人捜しをしようと考えた王様でしたが…
かぐや姫とオズの魔法使い編 次回に続きます
96 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)00:35:31 ID:fe1
ぐおおお続きが楽しみ
97 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)00:38:11 ID:QSO
>>1さん、乙です!
ドロシーも悲しいですね…オズの世界がどうなったか気になります。次回の更新も楽しみです!!
100 :名無しさん@おーぷん :2015/10/26(月)04:17:30 ID:Qhc
乙です!!
ドロシーは許せないことをしていたけど、
彼女も彼女で被害者だったね。
さあ、どうなるのか!
ドロシー「い、いやっ…!私だ……!私がやったんだ…!私が……!殺した……!私が……!」ガタガタブルブル
ブリキ「落ち着けドロシー!お前は悪くない!」
ライオン「そ、そうだよドロシーちゃん!死んじゃった人見て気が動転してるだけだよ、ど、ドロシーちゃんは悪くないよぉ」
かかし「そうだゾ!こんな場所にいちゃあ良くなイ、ひとまず部屋の外ニ…」
ドロシー「嘘…!だって、私今まで夢で見ていたの…!凶悪な私が、青ひげさんと奥さんに復讐する為に……魔法の靴で、何度も何度も何度も……!」ブルブル
ブリキ「それは夢だ、ただ偶然夢と現実が少し似ていただけだ、この騒ぎを起こしたのはお前じゃなくて別の…」
ドロシー「やめて…!ブリキ…本当の事、知ってるんでしょ……?」ブルブル
ブリキ「……」
ドロシー「夢の中での私はいろんな人に酷い事を言ってたくさんの人を傷つけてた。でもそれは酷い悪夢なんだって、病気が見せてる辛い夢なんだってずっと信じてた。でも、違うんでしょ?」
ドロシー「どれも夢なんかじゃない!全て現実なんだよね?どういう訳かわからないけど性格が変わっちゃった私が…いろんな人を傷つけて、殺してた…そうなんだよね……?それを私が夢だって思いこんでただけ……」
ブリキ「……いや、違う。ドロシー、聞いてくれ。それは…」
アリス「そうだ、ドロシー。君は知らず知らずのうちに多くの世界を消滅させて、数え切れないほどの人間を殺しているんだ」
ドロシー「……っ!」
アリス「キミが見てきた悪夢は、本当は悪夢なんかじゃない。全て現実での出来事だよ。ドロシー」
ブリキ「アリス…お前……!」ギリッ
113 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:41:02 ID:6cS
ドロシー「やっぱり……!やっぱりそうなんだ。たくさんの人が殺されたあの世界の夢も、無実の人が死んじゃうことになったあの世界の夢も現実で…私が全部引き起こしたんだ…!」
ブリキ「アリス!お前…なんでそんな事を…!」
アリス「ブリキ、ボクは嘘もついていなければ騙そうとしてるわけでもない。真実を口にしただけ。それに…なんだか、もういいかなって思ってね」
かかし「アリス…!もういいっテ…どういうことダ!?」
アリス「……こう言う事だよ」
スッ
ドロシー「キャッ」トスッ
ライオン「あ、あれっ?ドロシーちゃん急に転んだりしてどうしたの……ああっ、ドロシーちゃん!魔法の靴、どうしたの!?無くなっちゃってる!?」
アリス「慌てないでよライオン、これからはドロシーの魔法の靴はボクが使う」キュッ
ドロシー「い、いつのまに…私の靴、返して…アリスちゃん!」
ブリキ「アリス…お前、まさか俺達を切り捨てるつもりか!散々利用しておいて…!」
アリス「そのまさかだ、もうキミ達には十分に働いてもらったよ。本当はもう少し働いてもらおうと思ったけれど…」
アリス「真実を知って怯えているような女の子は、かえって足手まといになるだけだろうからね。薬が利かなくなったドロシーじゃあ、ボクの願いの邪魔になるだけだ」
カツンカツン
114 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:43:43 ID:6cS
アリス「ここからの戦いはきっと激化する。キモオタも力を付けているだろうし、他の連中もね」
アリス「だから足手まといはいらない。キミ達にはこの世界から出て行ってもらうよ。今までお疲れ様、【オズの魔法使い】の主人公たち」クスクス
ブォン
かかし「世界移動のゲート…!あいつ、俺達を別の世界に飛ばすつもりダ…!みんな一か所にかたまレ!別々の世界に飛ばされでもしたら厄介だゾ!」
アリス「無駄だ。キミ達に一緒に居られても困る、別々の世界に飛ばしてあげよう。この魔法の靴でね」
カツンカツンッ
ライオン「うわぁぁぁ!!みんな、離れ離れになるなんて恐い怖い!!いやだあぁぁぁ!!」ビュオォォォォッ
かかし「落ち着ケ!こうなりゃあもう逃げられなイ!それぞれが何とかして無事でいるんダ!生きてりゃあまた会うことだってできル!」
ドロシー「きゃ、きゃあっ!助けて…!ブリキ!ライオン!かかし!」ビュオォォッ
ブリキ「ドロシー!かかし!ライオン!待ってろ、どこに居ようともお前達の元に必ずたどり着く!必ずだ!」ビュオォォォッ
ヒュンッ
アリス「……ふぅ、もう少し利用できれば良かったけれど仕方ないか。あいつ等が居なくても、新しい戦力のアテはあるんだ…慌てる必要なんかない」
アリス「さて、お茶会に戻ろう。本当の仲間たちがボクを待っているからね」
115 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:45:41 ID:6cS
蛙の王子の世界 城の訓練所
・・・
桃太郎「……」ジリジリ
ハインリヒ「もう随分と時間が経過しましたが…いつまでそうやっておられるおつもりですか?」スッ
ハインリヒ「私は貴方に『一撃浴びせてみなさい』と言ったのです。私はあなたの力量を測りたいのです、いつまでも間合いを取っているようでは特訓になりませんよ」
桃太郎「…ハインリヒ殿、拙者はお主に異国の剣術を指南して頂くべくこの世界へ参った」
ハインリヒ「ええ、存じておりますとも。だからこそ貴方の剣術を間近で拝見したいのです、そうでなければ指南などできません」
桃太郎「そうだとしても、お主が手にしているのは正真正銘の真剣。拙者の鬼屠りとて同様、訓練に真剣を用いるなど……」
ハインリヒ「赤ずきん様から貴方は日ノ本一の侍であると伺っております。国一番の戦士が鍛錬とはいえ、いまさら木製の剣や訓練用の剣を使うのですか?」
桃太郎「ハインリヒ殿、いくらお主がこの国で一番の騎士であるとはいえ…真剣での手合わせが危険である事に変わりは無い、今からでも訓練用の武器を用いるべきではないか」
ハインリヒ「愉快な事を口になさるのですね、桃太郎殿。では問いますが…危険ではない戦いなどあるのですか?」
桃太郎「…否、戦いとは常に死と隣り合わせ。覚悟と共に刃を振るう事こそ、戦い也」
ハインリヒ「我々は戦場に赴く身、木製の剣など使えば体に染みついた覚悟が抜け落ちてしまいます。私達戦士はいかなる時も覚悟を纏い、いつ訪れるとも解らない戦いに備えなければなりません」
ハインリヒ「騎士であろうと侍であろうと、その本質に大きな違いなど無い筈です。それでも貴方が刃を抜くことに戸惑うのならば」
シュバッ
桃太郎「…っ!なんと俊敏な動き…!」
ハインリヒ「私の方から攻めさせて頂きます。当然、手加減など致しませんのでそのつもりで」シュッ
116 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:47:35 ID:6cS
桃太郎(もぉぉぉ!!なんなのこの人!?なんで真剣勝負させられてんの!?拙者は西洋の剣術を教わりに来ただけなのにぃィ!!)
桃太郎(物腰丁寧だから落ち着いた人かと思ったのに、この人絶対戦うことに喜びを見出してるタイプだよ!拙者が一番苦手なタイプだよもう勘弁してよぉぉ!!)
ガキンッ!!
桃太郎「くっ…!なんと重い一撃、その細い体のどこにその様な馬力が……!」グググッ
ハインリヒ「流石は日ノ本一の侍…全身全霊の力を込めても受け切られてしまいますか、感服いたしました」
ハインリヒ「しかし貴方が刃を抜かないと仰るのならば、私は何度でも貴方に斬りかかります。我を通せば私が折れるなどと思わぬように」スラッ
桃太郎「これほどのつわものの攻撃いつまでも防げるものではない…やむを得ぬ」ビュオッ
バスッ ガキンッ
ハインリヒ「なるほど、素晴らしい太刀筋です。と言いたいところですが…ようやく刃を抜いたと思えば峰打ち、ですか。随分と舐められているようですね、鬼のような強靭な相手でなければ刃を向ける事が躊躇われますか?」
桃太郎「拙者はお主に剣術指南を受ける為に参った!意味を持たない殺生を行う為にこの国に訪れたのではない!」
ハインリヒ「ご安心を、私も国一の騎士と呼ばれる身…この場で生を全うするつもりなど一切ありません。当然、日ノ本一のあなたに後れを取るつもりも」
ヒュバッ
ハインリヒ「私は国王様より『鉄』の二つ名を賜りし騎士ハインリヒ。鋼鉄を断ち切る事など出来ぬように…貴方の刃が私を打ち破る事は叶いませんよ、桃太郎殿」
桃太郎「拙者とは考え方に大きな隔たりがあるようだ。しかし、拙者は教えを乞う身…ハインリヒ殿の意を汲まず防戦一方という訳にも行くまい……桃太郎、参るッ!」スッ
ガキンッ! ヒュバッ!
桃太郎(防戦一方じゃ絶対そのうち殺される…!とにかく死なないように立ち回らないと…もうこれ剣術指南どころじゃ無いじゃんこれ…!)
117 :名無しさん@おーぷん :2015/10/30(金)23:49:04 ID:bAa
アリス鬼畜
118 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:49:28 ID:6cS
ヒュッ ガキンッ! ジャキーン!
新米兵士「す、すげぇ…あの桃太郎とかいう東洋の戦士、ハインリヒ様と渡りあっている…!でも真剣勝負なんて恐くないのかな?お互い相手は国一の戦士なのに」
ベテラン兵士「相手が自分と同等以上だからこそ恐怖など無いのだろう。それに強くなればなるほど、強敵と戦う事は叶わなくなる。ハインリヒ様も久々の強者との戦いに胸躍っておられるのだ」
ベテラン兵士「桃太郎殿も口ではああ言っているが、自身に流れる戦士の血には抗えないのだろう…強敵を目の前にして闘志がたぎっているに違いない」
新米兵士「戦士たるもの強者と刃を交える事こそ一番血わき肉躍る時ですもんね!」
桃太郎(そんなわけねぇだろぉぉぉ!!こちとら既に後悔しとるわ!ハインリヒ殿めっちゃこぇぇよ!殺しにかかってる目だよあれぇぇぇ!!)
ベテラン兵士「しかもだ、桃太郎殿は悪鬼征伐を果たしたらしいが……聞いた話だと数万の悪鬼を相手に単身戦いを挑んだらしい」
新米兵士「す、数万!?マジですかそれ!?しかも勝っちゃったんでしょ?すげぇ…日ノ本一の侍ともなれば、一人で数万の鬼を倒すなんて容易いんでしょうね…」
桃太郎(容易くねぇよ!せいぜい数十だったしこっちももっと仲間居たわ!なんでそんなに話が大きくなってるんだよ!)
新米兵士「もしかして、奥義とかあるんですかね?こう、鬼をも一撃で倒せるような必殺技が」
ベテラン兵士「そりゃあ当然あるだろう。奥義の一つも無くして日ノ本の侍と言えるか?桃太郎殿にも必殺の太刀は当然存在するだろう」
桃太郎(別にそんなの無いよ!日ノ本の侍に夢見過ぎだろぉぉ!でも、期待を裏切って『日ノ本の侍ってなんだかガッカリ』とか思われるのも辛いしなぁ、ここはひとつ適当に……)
ジャキンッ
桃太郎「ハインリヒ殿、覚悟していただこう……!桃太郎奥義…ッ!万鬼殲滅の太刀ッ!!」スバー
ハインリヒ「くっ…!何という気迫!これが数万の鬼を殲滅したという伝説の太刀……!」バッ
ベテラン兵士「おぉ!なんという一撃…!あのハインリヒ様が防御の構えをなさるとは、流石は桃太郎殿の奥義!」
新米兵士「すげぇー!今、桃太郎殿の向こうに鬼ヶ島が見えましたよ、俺!」
桃太郎(そんなわけねぇだろ!今考えた技なんだから!拙者、鬼ヶ島でこんな技使っとらんわ!)
・・・
119 :名無しさん@おーぷん :2015/10/30(金)23:51:13 ID:bAa
ワロタwww
120 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:52:00 ID:6cS
数時間後
蛙の王子の世界 城の近くの森
桃太郎「はぁー、森の中すっげぇ落ち着く……犬猿キジと野宿してた頃思い出すわ。あー、きびだんごうまいなー…」フゥ…
桃太郎「ハインリヒ殿がわざわざ客室を準備してくれたけど、拙者はこーゆう場所の方が安心できるわ。豪華な部屋は性にあわないっていうかなんというかね、違うよね」
桃太郎「でも駄目だなぁ、観衆に期待されるとつい良い所みせようとするのは拙者の悪い癖だよホントに……」
桃太郎「結局、拙者が即席奥義なんか出しちゃうからハインリヒ殿も火がついちゃって必殺技の応酬みたいになっちゃったし。四回は死を覚悟したよね、マジで」
桃太郎「でもまぁ正直めっちゃ怖かったけど、ハインリヒ殿との手合わせで学んだ事はすごくたくさんあったし、強者と刃を交えるってのは確かに得るモノも多いんだなぁ…いやもうやりたくないけども」
桃太郎「キモオタ達も来たる戦いの時に備えて特訓してるみたいだし、拙者も頑張らないとなぁ。拙者は唯一戦いを生業としてるんだし、何倍も努力しないと」
桃太郎「さてと、一息ついたし…犬猿キジの土産でも見に行こうかな。ハインリヒ殿紹介してくれたお礼に赤ずきんにも髪飾りとか買って行こうかな」スッ
ガサガサッ
桃太郎「! 茂みの向こうに何かが居る…っ!もしも化け物や猛獣なら征伐しないとマズイかも、城も近いし。ここは勇気出して挑むか……!」チャキッ
ガサガサ ガサッ!
ライオン「わああぁぁ!!どこなのココ!?みんなどこに行っちゃったの!?」ドサー
桃太郎「うわああああぁぁぁ!アリスと一緒に居たライオンじゃねぇかああぁぁぁ!拙者が一人の所を狙って殺しに来たんだあああわわわわ」ガタガタ
ライオン「えっ?うわああああぁぁ!も、桃太郎さんだぁ!!ぼ、ぼ、僕今一人なのに!鬼でも敵わないのに僕なんかじゃ相手にならないよぉぉぉ!!」ビクビク
桃太郎・ライオン「「うわああぁぁ!!無理無理ぃ!!もう嫌だあぁぁぁ!誰か助けてぇぇぇ!!」」ジタバタ
桃太郎・ライオン「「えっ」」
121 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:54:29 ID:6cS
アラビアンナイトの世界 街 賑やかな通り
・・・
ザワザワ ザワザワ
屋台のおっさん「らっしゃいらっしゃい!ボリュームたっぷりの作りたてコロッケだよー!らっしゃいらっしゃい!」
じいさん「相変わらず威勢がいいねぇ、今日もいつものを貰おうか」チャリーン
屋台のおっさん「へいまいどっ!熱いから気を付けてな、じーさん」スッ
じいさん「おお、今日もうまそうじゃ。どうじゃな、景気の方は」
屋台のおっさん「ヘヘッ、少しばかり上向きってところだよ、おかげさんでな。これもシェヘラザード王妃様のおかげだ」
じいさん「そうじゃな、この国も少しずつ良い方向にむかっておる。王妃様のおかげでもうこの国の娘が国王に殺される事は無くなったんじゃから、ありがたいことじゃよ」
屋台のおっさん「少しずつだが女の旅人も見かけるようになったしな、以前よりは治安も良くなったし少しずつ状況は良くなって来てるな」
じいさん「ありがたいことじゃな。感謝しなけりゃあいかんぞ、お前さんところの娘さんも殺されずにすんだんじゃろう?」
屋台のおっさん「ん?俺ん所に若い娘なんかいねぇよ?」
じいさん「いやいや、前に売り子をしていた髪の長い金髪の娘さんがおったじゃろ?お前さんところの娘じゃないのかい?」
屋台のおっさん「あぁ、ラプちゃんか、あの子はうちの娘じゃないんだよ。余所の国から観光だかで来てた娘でな、あれでもとある国の王子の許嫁なんだとよ」
じいさん「ほぉ、じゃあ将来はお妃様か…。おおっと、早く帰らんとバァさんにどやされるからのぉ、また来るよ」
スタスタ
屋台のおっさん「おう、毎度ー!……にしてもラプちゃんか、故郷に帰るって言ってたが今頃何してんのかねぇあの娘は」フフッ
ラプンツェル「えっ?おじさんの後ろでコロッケ食べてるよー?」モシャモシャ
屋台のおっさん「!?」ビクッ
122 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/30(金)23:56:39 ID:6cS
屋台のおっさん「ら、ラプちゃんか!?おめぇ故郷に帰ったんじゃなかったのか!?」
ラプンツェル「うん、帰ったよー?でもまた来たんだー。おじさんにはこないだいっぱいコロッケ貰ったからお土産持ってきたよ!はいっ!」ニコニコ
屋台のおっさん「おっ、そいつぁありがとよ。それよりよぉ、ラプちゃんは髪の毛切っちまったのか?おめぇ長い髪が特徴的だったから一瞬誰だか分らなかったよ」
ラプンツェル「うんっ!バッサリ切ったよ!でもショートカットってなんだか首がスースーするよー、変な感じー」ニコニコ
屋台のおっさん「女が髪切るのは失恋したときだっていうけどよ、まさかおめぇ…王子と破局になっちまったとかか?」
ラプンツェル「もーっ、違うよ!えっとね、私の魔力は髪の毛にしかないからー、今は魔力を弱める為に髪の毛切ってるんだよー。魔法使いがそうしなさいって言ってたー」ニコニコ
屋台のおっさん「お、おう…何言ってるかよくわからねぇけど。しかし、あれからそんなに日も経ってねぇってのにまた来てくれるたぁ、余程この国の事気に言ってくれたんだなぁ」
ラプンツェル「うん!この国にはお友達が居るからね!あっ、来た来た!おじさん、あの子がこの国に住んでる私のお友達だよっ!」ニコニコ
屋台のおっさん「へぇ、ラプちゃんの友達か。それならあいさつ代わりにコロッケでもごちそうしてやろうかねぇ」クルッ
シェヘラザード「ラプンツェルさん!なんでひとりで走って行っちゃうんですか!私、身体動かすのあんまり得意じゃないんですから…」ハァハァ
屋台のおっさん「おっ、うおっ!?お、王妃様!?どうしてこのような場所に……っておいおい、ラプちゃんの友達ってまさか」
ラプンツェル「うん、シェヘラザードだよ?どーかしたの?それよりシェヘラザードもコロッケ食べようよ、おいしいよ」モシャモシャ
シェヘラザード「もう、また好意に甘えて遠慮なく食べたのですね?申し訳ありません店主殿、お代は私がお支払いします。おいくらですか?」
屋台のおっさん「い、いやいやいや!本当、お代とかいいので!好きなだけもってっちゃってください王妃様!」
ラプンツェル「やった!好きなだけ食べて良いって!やったねシェヘラザード!」
シェヘラザード「はぁ……シンドバッドといいあなたといい私の周りにはどうしてこう破天荒な方ばかり集まるのでしょうか……」ハァ…
123 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/31(土)00:00:30 ID:HL3
シェヘラザード「いいですか?あなたはゆくゆくは王妃となる方なんですから。もう少しキチンとしてですね、王妃としての立場をわきまえるべきです」
ラプンツェル「えーっ?わきまえる?どーしたらいいの、それー」モシャモシャ
シェヘラザード「とりあえず歩きながらコロッケを食べるのはやめてください」
ラプンツェル「うん、わかった!急いで飲み込むっ」モグモグゴクン
シェヘラザード「もう…あなたは母上様に心配をかけたくないから…魔法効果を持つ剣で腹部を裂かれた事を知られたくないからこの世界に来ているのですよね?ならば大人しくしておくべきですよ」
ラプンツェル「わかったー!心配かけたくないからママには会わないようにしなきゃ!あっ、でもせっかく髪の毛切ったんだしママに見せてあげたいって気持ちもあるんだよね」
シェヘラザード「どっちなのですか。髪の毛を切る事になったのはあなたを貫いた七星剣に魔法が掛けられていたからですよ?相手は魔女、あなたに魔法が掛けられている事など会えば必ず見抜かれます」
ラプンツェル「とーぜんだよっ!ママは世界一優しくて立派な魔女だからね!」フンス
シェヘラザード「なんで得意げなのですか。しばらくは宮殿に住まう事も王は許して下さいました、この世界では目立たないように過ごしましょう」
ラプンツェル「そうだね!魔法使いが私に掛けられた魔法を解く薬を作ってもらってるみたいだからしばらくの間は大人しくしてなきゃ。でも退屈だよね、何か面白い事して遊ぼうよシェヘラz」
シェヘラザード「…ラプンツェルさん。止まってください、前方から何かやってきます」スッ
ザッザッザッ
かかし「あんタ、シェヘラザードだナ……?」
シェヘラザード「…ええ、そうです。私には藁でできた知人はいなかったと思うのですが……どちらさまでしょうか?」
かかし「俺ハ【オズの魔法使い】のかかしダ。訳あってこの世界に居ル……あんたをこのおとぎ話の主人公と見込んで頼みがあル。話だけでも聞いてくれないカ?」
シェヘラザード「やはり【オズの魔法使い】の…いいでしょう。お話だけは伺います」
かかし「すまなイ、助かル…」
ラプンツェル「すごいすごい!かかしなのに喋って生きてる…!」ワクワク
124 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/10/31(土)00:02:49 ID:HL3
裸の王様の世界 町はずれの小道
・・・
ワー…ワー…
ムキムキ兵士「あーあ、なーんでこんな日に警備の順番が回ってくるのかねぇー」
マッチョ兵士「そういうなって、パレードの日は国民も観光客も裸王様のお姿を一目見ようとメインストリートに集まる」
マッチョ兵士「となるとこのあたりはまるっきり人気が無くなる、誰も居ない時に火事とか事故とかあったら対応が遅れる。それを防ぐためのパトロールだって国を護るために大切な役割だぜ」
ムキムキ兵士「そりゃあわかってるけどさ、今日は特別なパレードなんだぜ?」
マッチョ兵士「ああ、もちろん知ってる。裸王様の新しいポージングお披露目会も兼ねてるんだよな」
ムキムキ兵士「そうだよ!なんでも近隣の国から偉い学者を集めてだな…生物学、医学、数学、その他もろもろのあらゆる学術の観点から見て最も美しい上腕二頭筋のアピール方法を確立したらしい」
マッチョ兵士「相変わらず裸王様の向上心は留まる事を知らない。この功績も我が国の歴史に刻まれる事だろう」
ムキムキ兵士「あーっ!裸王様のニューポージング今すぐに見に行きてぇぇー!なぁなぁ、警備サボってパレード見に行こうぜ!」
マッチョ兵士「駄目だ、パレード中に国民に何かあれば一番悲しまれるのは裸王様だ。それに新しいポージングは次のパレードでも見られるだろ」
ムキムキ兵士「俺は今、今日と言う日の裸王様の筋肉を拝みたいんだよ!」
マッチョ兵士「あのなぁ…お前新しい物好きも大概にしろよ?まずはキッチリ仕事をしてからだな…」
ムキムキ兵士「お、おい…!そんなことよりあれ!あれ見ろよ!」
ガシャン ガシャン
マッチョ兵士「な、なんだ…鎧の戦士ってわけでもなさそうだが…声かけて見るか。そこの鎧?の人ー!」
ブリキ「……」ギロリ
125 :名無しさん@おーぷん :2015/10/31(土)00:03:05 ID:xAj
なるほど、似た者同士が引きつけられるのかな。ワクワク。
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 かぐや姫とオズの魔法使い編
Part1 Part2 Part3 Part4 Part5 Part6 Part7 Part8 >>Part28
評価する!(2687)
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む