キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 かぐや姫とオズの魔法使い編
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800 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:14:13 ID:cXr
現在
かぐや姫の世界 悟空達が住む小屋
かぐや「それから程なくして、私はお父様の能力で日ノ本に降り立った」
かぐや「王族という立場も歪んだ価値観も捨てて、今度こそ本当の意味で誰かを救える人間になれるよう…私は赤子からやり直す事にしたの」
かぐや「あとはみんなが知っている通りね。竹林で拾われた私はお爺様とお婆様に大切に育てて貰って、そして順調に成長していった」
孫悟空「そんで俺や玉龍に出会って、今に至るって訳だな」
かぐや「そうね。赤子になったと言っても能力を捨てる事は出来なかったし記憶も残したままだったから、別世界の貴方達に出会った時はとても驚いたけれどね」
かぐや「月とは文化も環境も違うこの地で暮らして行く中で私は変わる事が出来たわ、もう生まれ変わる前の私じゃない。これも周囲の人たちのおかげね」
フフッ
玉龍「つまりうちのおかげでもあるって事ッスか。いやぁ〜、そう言われると照れるッスね!うちは何にもしてないッスよ〜」ヘラヘラ
孫悟空「ジジィやバーさんには感謝すべきだけどよ、玉龍テメェは本当に何もしてねぇだろ…」
かぐや「うふふっ、でも変われたと言ってもネロや今までに私が消滅させた世界の人たちに償いは出来てない。だからむしろこれからの方が重要ね」
かぐや「まだ【かぐや姫】は結末を迎えていないから、私は自由に別世界へいけない。私が償いを果たす事が出来るのはもう少し先になるわね」
ドロシー「……」
玉龍「ん?うつむいちゃってどうしたんすか、ドロシー?」
ドロシー「うぅ…だって、だってこんなの辛すぎるじゃないですかぁ…かぐやさんはネロ君を助けたかっただけなのに…こんなのって辛すぎますよぉ…」ポロポロ
801 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:15:57 ID:cXr
ドロシー「ぐすんぐすん…確かにかぐやさんの行動には、間違ってるところがあったかもしれないですけど…でも仲良くなったネロ君とこんな最期になるなんて悲しすぎます…」ボロボロ
かぐや「そんなに号泣することないのよ。私がもっと精神的に大人ならあんな事にはならなかった…だから私はもう受け入れたわ、この結果は私の傲慢さが招いた結果なんだから」
かぐや「ネロには本当に申し訳ない事をしてしまったけれどね…数え切れないほどの物を奪ってしまったから。でも私の事はいいのよ」
ドロシー「で、でもぉ…」ボロボロ
玉龍「しっかし、ネロはすごいっすよね。まだ若いのに自分の意思をキチンと持ってるというか、芯がしっかりしているというか…平たく言えば精神的に大人ッスよね」
ティンカーベル「うんうん、そうだよね!メンタル強いよね!私の友達に豆腐メンタルな侍居るけど、とてもネロの方が年下とは思えないよー!」
孫悟空「薄々気がついちゃあいたけどよ、テメェは仲間だろうと容赦なく毒吐くよな」
ティンカーベル「違うよ、信頼してるからこそ遠慮なくモノが言えるんだよ!」
玉龍「なんか良い感じの事言ってるけど、それただ口汚いだけッスね」ケラケラ
キモオタ「しかし、我輩としては…【フランダースの犬】の作者であるウィーダ殿が自らその世界に訪れたという事が気になりますぞ」
ティンカーベル「んー?なんでなんで?キモオタだって現実世界の人間だけどおとぎ話の世界に行けるじゃん」
キモオタ「いやいやwwwそれは我輩の力で無くティンカーベル殿の力でござろうwww」
キモオタ「現実世界の人間はおとぎ話の事を単なる創作された物語としてしか認識していないのでござるから、現実世界にはそもそもおとぎ話の世界へ渡る力など存在しないのでござるwww」
ティンカーベル「確かにそっか…じゃあウィーダって人もおとぎ話の住人に協力してもらってネロの所に行ったんじゃない?」
802 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:18:13 ID:cXr
キモオタ「おそらくそうでござる。ならば、一体何者が…?何の理由で…?」
ティンカーベル「わかんないけど…っていうかそれって重要な事かな?気にする所じゃ無くない?」
キモオタ「しかし、考えても見るでござるよ。例えば…ティンカーベル殿が現実世界に来たのは【ピーターパン】の崩壊から逃れるためでござるよね?」
ティンカーベル「うん、そうだよ。あの時は緊急事態だったからね」
キモオタ「そうでござる、世界の崩壊は命にかかわる緊急事態でござる。しかし、そんな事でも起きなければ現実世界に来ることなどありましたかな?」
ティンカーベル「…そう言われると確かに無いかも。だって私たちみたいなおとぎ話の住人にとって現実世界に行く理由なんて…特にないしね?だよね?」
孫悟空「あぁ、そうだな。そもそもおとぎ話の住人にとっちゃそれぞれが住む世界こそが現実の世界だ。現実世界の存在なんか知らない奴の方が多い」
ドロシー「私達は例外で現実世界の存在を知ってますけど…知っていたとしても、用事があるわけでもありませんから…」
玉龍「作者に頼んでうちを名実ともに女の子にして貰うとかならやってみたいッスけど、もう死んでると思うッス。そうなるとやっぱり別に用事ないッスね」
かぐや「それこそティンクちゃんのように命の危険が迫っている時か、あるいは…アリスのように何らかの強い目的意識を持っている時に限るでしょうね」
ティンカーベル「アリス!だったらあれだよ!アリスの仕業だよ!あいつならやるよ!」
キモオタ「流石にそれは暴論でござろうwww【フランダースの犬】が消えた原因では無いのでござるし、アリス殿にメリットは無いでござるwww」
ティンカーベル「じゃあ…アリス以外に、現実世界とおとぎ話の世界を行き来できる誰かがウィーダにその方法を教えたって事?」
かぐや「ネロの口ぶりだと…彼の元に現れたのは彼女一人。何者かの協力があったとして、それは私やティンクちゃんのように魔法や身体能力を使った物というよりは…」
キモオタ「赤ずきん殿や悟空殿のように、魔法具を使って世界を移動できる者の協力…として考える方が妥当でござろうな」
803 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:20:49 ID:cXr
ティンカーベル「そう考えると、気になってきたかも…。だって世界移動出来る魔法具なんて結構な重要アイテムだよ?」
ドロシー「大抵は物語のなかで重要な道具だから…人に貸したりなんて、簡単にはできませんよね…」
キモオタ「ウィーダ殿が世界移動出来たという事実が今の我々の状況と関係あるかどうかは正直わからんでござる。しかし…妙なことであるには変わりないでござるな」
玉龍「案外、ただどこかのおとぎ話の住人が気まぐれで現実世界にいっただけかも知れないッスけどねー」
キモオタ「ちょwwwそれを言われてしまうと我輩の主張がまったくの無意味になるでござるwww」
孫悟空「実際がどうであれ、おとぎ話の住人が大した理由なく現実世界に行ってそこの人間に手を貸す…しかもそいつが作者だったって可能性がどれほどのもんかって話だ」
孫悟空「キモオタや俺達が置かれている状況が既に普通じゃねぇんだ。少しでも不可解な事は気にしておいて損はねぇだろ」
ティンカーベル「まぁ、そうだよね。一応覚えておく事にしよっか」
ドロシー「それにしても…ウィーダさんって凄く勇気ありますよね。私だったら恐くて…謝る事も出来ないかもしれません」
玉龍「まぁ悲惨な目にあわせた相手に、自分が原因だって白状するようなもんッスからね。そう考えるとすごい話ッスよね」
かぐや「ネロにあの結末を背負わせてでも、それを書いたのは自分だと明かす事で恨みを買う事になっても、それでも読者に伝えたい事が作者のウィーダにはあったんでしょうね」
孫悟空「おとぎ話の世界、主人公の運命ってのは結局の所…作者が伝えたい想いが映し出されてるもんだからな。そいつにも思う所があったんだろ」
ドロシー「でも、私が言うのもおかしい話だけど…結末はやっぱりハッピーエンドが良いです…」
ドロシー「誰かが騙されたり死んじゃう話は…悲しいです」
804 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:25:28 ID:cXr
かぐや「ドロシーは、ネロの本来の結末…幸せだと思えない?」
ドロシー「それは……その……。言いにくいというか……」
かぐや「私はね、自分の行いを悔いて。この地で生活して…長い時間をかけてもう一度考えてみたの。ネロの本来の結末が幸せなものかどうかをね」
かぐや「長い長い時間ずっと考えて…悟空や玉龍、村の人やお爺様お婆様…いろんな人といろんな経験をして、改めてネロの本来の結末について考えてみたの」
ドロシー「……」
かぐや「でも、やっぱりダメ。今でも私にとってネロは不幸で可哀そうな少年、全っ然幸せだなんて思えないのよ」
ドロシー「えっ…!?」
ティンカーベル「えーっ!?考えが変わったんじゃないの!?」ガビーン
キモオタ「ちょwww今までの話はwww一体www」コポォ
かぐや「うふふっ、でもそれはそうでしょ…貧しい少年が友達も仕事も夢も失って死ぬんだから。そんな物語悲しいに決まってるでしょ?」
かぐや「でもどんなに悲しい物語でもネロにとっては幸せだったって事、今の私は少しも疑っていないわ」
かぐや「私や読者にとってネロの結末は不幸。でもネロにとっては幸せな結末、以前の私はそこに正反対の感情が生まれる事がおかしいと思っていたけど、何もおかしくは無かったんだって思えるようになったわ」
かぐや「それはネロが言っていた通りよ。自分が幸せかどうか、何ができるか、どう生きるか、他人がどう思おうとそれは自由だけど…本当にそうかどうかを決めるのは他人じゃない、自分自身よ」
かぐや「あなただって一緒よ、ドロシー。あなたが償いを果たすかとか、いつか普通の女の子になれるか…なんて他人が決める事じゃないでしょ?」
ドロシー「あっ…」
かぐや「帽子屋君や心無い人たちに何を言われてもね、私達がどんなに言葉を掛けても…あなたの事を決められるのはあなた自身だけよ」
805 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:27:07 ID:cXr
ドロシー「そうですよね…ネロさんみたいに強い心を持てれば、帽子屋さんとかアリスちゃんの言葉に惑わされなくてもすむんだ…」
かぐや「そうよ、あなたが出来ると決めたのなら何だってできる。だったらあなたがする事は…なにかしら?」
ドロシー「あっ、あの…えっと…私、ぜ、絶対に償い果たしてみせます…時間はかかるかもしれないけど、それでも…やるって決めたから、します!」
かぐや「うん、やってみせなさい。周りがなんて言おうともあなたが出来ると決めたなら、きっと出来る」ポンポン
ドロシー「あと、今の私はたくさん悪い事をしてしまった罪人だけど…いつか普通の女の子に戻りたいです…じゃなくて、なれるように頑張ります!」
玉龍「それについては必要無いと思うッスけどね。ドロシーは初めてあった時から魔法も妖術も使えないフツーの女の子ッス。むしろ身体的な意味で女の子になりたいのはこっちッスよ!」
孫悟空「テメェが口出すとおかしいことになるから黙ってろ、玉龍」ゴッ
かぐや「うふふっ、普通の女の子みたいな生活を取り戻したい…きっと出来るわ。そしてあなたが憧れている恋愛でもなんでも好きな事をして平和に暮らすこともね」ウフフ
玉龍「ほう…それならドロシーが願いをかなえた暁にはうちが恋バナの相手をしてあげるッスよ!もちろんうちと悟空s」ドヤァ
孫悟空「おい、その恋バナとかいう捏造話に俺の名前を出すな」
玉龍「じゃあどうやって語れって言うんスか!無茶を言うのはやめて欲しいッス!」バンッ
孫悟空「なんでテメェがキレてんだ!お前がそういう事言うたび俺まで変態扱いされんだよ、お前いい加減にしろ!」
ドロシー「あのその、違うんです、そういう恋とかそういうのに憧れてるわけじゃなくてあのその…」アワアワ
かぐや「うふふふっ」ニコニコ
806 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:28:29 ID:cXr
キモオタ「ティンカーベル殿…強い意思というのは人から人に受け継がれていくものでござるな」キリッ
ティンカーベル「えっ?あ、うん、そうだね。キリッとしてどうしたの?」
キモオタ「誰かに同情されようと、不幸だと言われようと、自分の運命を決めるのは自分だけ。この強い想いはネロ殿からかぐや殿へそして、ドロシー殿へと受け継がれていくのでごz」
ピルルルル
孫悟空「おい、キモオタ。時計鳴ってんぞ、誰かから連絡なんじゃねぇのか?」
キモオタ「ちょwww我輩がキメ台詞でかっこよくまとめようとしている時に限ってwww我輩の見せ場を奪わないでいただきたいwww」コポォ
ティンカーベル「大丈夫だよ、別にかっこよくキメれてなかったから」
キモオタ「くぅwww辛辣wwwそれはさておき誰から連絡ですかなwww」コポォ
チラッ
キモオタ「……おうふ」ガタガタ
ティンカーベル「? どーしたの?誰から連絡があったのか知らないけど、どーしてでないの?早くでればいいじゃん!」
キモオタ「ティンカーベル殿…誰からの着信かわかってもそんなことが言えますかな……?」スッ
ティンカーベル「なに深刻な顔してんのさー!おはなしウォッチに連絡してくる人は私達の仲間だけなんだからそんなビビる必要なんか……」
チラッ
ティンカーベル「……ああぁぁ」ガタガタ
[着信]
芽吹きの魔女 ゴーテル
807 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:30:40 ID:cXr
キモオタ「な、何故ゴーテル殿から着信が…」ガタガタブルブル
ティンカーベル「き、決まってるじゃん…ラプンツェルの事知っちゃったんだよ…!」ガタガタブルブル
かぐや「大丈夫…?二人とも汗がものすごいわよ?」
ドロシー「ゴーテルさんって…魔法植物の栽培に長けた魔女さんで、確かラプンツェルさんのお母さん…ですよね?」
孫悟空「ラプ公の母親か。だったら何をそんなに震えてんだ?あいつの母親ならお前達の仲間でもあるんだろ?」
ティンカーベル「そうだよ…ゴーテルは私達の仲間だよ。少なくとも私が知ってるゴーテルはね…今はどうかしらないけど」ボソッ
キモオタ「ゴーテル殿は頼りになる優秀な魔女でござるが…その、愛娘のラプンツェル殿を誰より何より愛していて、その子煩悩たるや彼女が傷付けられようものならその原因を塵にしても不自然じゃないレベルで…」
孫悟空「おいおい、ラプ公は確か現実世界のあの廃墟でアリスに七星剣で腹を裂かれて魔力を弱体化されたんじゃなかったか…?」
キモオタ「そうでござる、ラプンツェル殿も心配をかけたくないと内緒にしていたでござるがバレてしまったのでござろうな…。しかも現実世界に来る前、我々に強く念を押してましたからな。彼女を傷つけぬようにと…」
玉龍「うわー、それはヤバいッスね。二人とも大丈夫なんスか?」
キモティン「「多分塵にされると思う」でござる」
一同「……」
ティンカーベル「わ、私!ちょっと用事思い出した!じゃあまたね、キモオタ!」スッ
キモオタ「ちょ、ズルイですぞ!我輩一人に消し炭になれというのですかな!?」ガシッ
808 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:32:16 ID:cXr
ピルルルルル
かぐや「とりあえず出た方が良いんじゃない?」
孫悟空「居留守使ったところで後で気まずくなるだけだぞ?」
キモティン「「……」」
ティンカーベル「……塵にされてもご飯食べられるかな」
キモオタ「多分無理でござろう…。しかし、覚悟決めますかな…」
ピッ
ゴーテルの声「おお、ようやくでおった!何をもたもたしているんじゃ、キモオタ!」
キモオタ「ご、ゴーテル殿!本日はお日柄もよく足もとの悪い中、我輩のようなものに連絡をしていただいて誠にありがとうござる」ヘラヘラ
ゴーテルの声「どっちなんじゃそれ。それより今話せるじゃろ?ティンカーベルもおるな?お主だけでなく二人に用事があるんじゃが」
ティンカーベル(居ませんって言って!ホントにお願い!まだ【ピーターパン】復活させられてないし…塵になるのはいやだから!)
キモオタ「も、もちろん居ますともwwwバッチリいますぞwwwははは…」
ティンカーベル「うわー!裏切り者ー!」ポカポカポカ
キモオタ「どっちがでござるかwww死ぬ時は一緒ですぞwww」
ゴーテルの声「何なんじゃさっきから…あまり時間が無いんじゃ、さっさと本題に移りたいんじゃが構わんな?」
キモティン「「はいっ!大丈夫ですっ!」」
809 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:33:56 ID:cXr
ゴーテルの声「実はじゃな…」
キモティン「「……」」ドキドキドキドキ
ゴーテルの声「【シンデレラ】の世界で問題が発生したんじゃ、今日はその件でお前達に連絡した」
ティンカーベル「シンデレラのとこで?ほ、本当に…?騙しとかじゃなくて?」
ゴーテルの声「なんじゃ騙しって。こんなもん嘘ついてどうするんじゃい!」
ティンカーベル(この感じ…きっとラプンツェルの事はゴーテルには…)チラッ
キモオタ(バレて無い…でござるな!)チラッ
ゴーテルの声「……続けても構わんか?」
キモオタ「勿論ですぞwwwどうぞ続けてくだされwww」コポォ
ゴーテルの声「まぁいい。隠しても仕方がないから言ってしまうが…シンデレラが行方不明だ、数日前から所在がつかめておらんらしい」
キモオタ「なん…ですと…」
ティンカーベル「シンデレラが!?またあの悪い大臣の仕業?でもあいつは牢屋だし…」
ゴーテルの声「さらわれたという確信は無い。じゃが、状況から考えてもそう考えるのが自然じゃな…そうなれば大方、犯人の目星は付く」
ティンカーベル「……アリス達。だね!?あっちこっちで悪さしてもぉー!」プンスカ
810 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:38:53 ID:cXr
キモオタ「そう決めつけるのは早計ですぞ。シンデレラ殿は今や王妃様でござる、【シンデレラ】の世界の何者かにさらわれたとかではござらんか?」
ゴーテルの声「あやつにはガラスの靴という魔法具があるというのに、易々とさらわれるとは思えんがな…それにあやつは有名すぎる。手を出すような愚か者はおるまい」
キモオタ「……」
ゴーテルの声「わしは【シンデレラ】の世界に居るんじゃが、その件で魔法使いから頼みがあるということでな、シンデレラにゆかりのある者達に集まって貰っているのだ」
ゴーテルの声「お前達以外には大方声を掛け終えたところじゃ。桃太郎、赤ずきんと赤鬼、裸の王、そしてもちろん我が娘ラプンツェルにもな」
キモティン「「……っ」」ギクッ
ゴーテルの声「お前達は見たかの?我が愛娘、なんとショートカットになっておってな、初めて見た時はどこの天使かと思ったが良く見たら我が娘じゃったわ」
ティンカーベル「へ、へぇー…まだ全然絶対見てないし知らなかったよー」
キモオタ「し、しかしラプンツェル殿の事でござるから超絶可愛いのでござろうなwww」
ゴーテルの声「あたりまえじゃろ!じゃが…流石のわしも魔法使いの気持ちを考えると、娘自慢をする気にはなれぬ」
キモオタ「娘煩悩なゴーテル殿をそんな気持ちにさせるとは…魔法使い殿相当ダメージを受けているのでござるな?」
ゴーテルの声「…致し方あるまい。あやつにとってシンデレラは年老いてできた娘も同然なんじゃから」
ティンカーベル「それは心配だね…私達すんごくお世話になってるから力になりたいよ。ねっ、キモオタ?」
キモオタ「もちろんですぞ、シンデレラ殿にも魔法使い殿にも世話になりっぱなしですからな」
ゴーテルの声「じゃったらなるべく早くあやつの屋敷に来てはくれぬか?わしが声を掛けた者達もじきに集まるだろう」
811 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:41:18 ID:cXr
キモオタ「…という事なんでござるが、いいでござるかね?かぐや殿。折角招待していただいたのでござるが…」
かぐや「もちろん、すぐに向かってあげるといいわ。あなた達へのお礼は改めてさせて貰うから、それよりシンデレラさんが心配だものね」
キモオタ「かたじけないですぞ。…ゴーテル殿、我輩達もすぐにそちらに向かう故、魔法使い殿にそう伝えておいていただきたい」
ゴーテルの声「うむ、わかった。伝えておこう」
ティンカーベル「あっ、でも赤ずきん達はともかく桃太郎や裸王は世界移動できないんじゃない?私、お手伝いに行こうか?」
ゴーテルの声「それには及ばん、桃太郎はわしが直接連れて来る手はずになっておるし、裸の王の元には丁度世界移動の術を持った少年が居ると聞いた」
キモオタ「おそらくヘンゼル殿の事ですな【裸の王様】の世界へ向かうということでござったし」
ティンカーベル「ヘンゼルが裸王を連れて来てくれるって事は…それなりに馴染めたのかな?あの世界に」
ゴーテルの声「詳しくは知らぬが…裸の王はその少年と共に魔法使いの屋敷に来ると言っていた、険悪な仲というわけではないだろう」
キモオタ「それならひと安心でござるwww」
ゴーテルの声「わしからは以上じゃ、他にもすべき事があるからのぉ。お前達も気をつけてくるといい」
キモオタ「わかりましたぞ!チョッパヤで向かいますぞ!」
ティンカーベル「うんうん!友達のピンチならいつだって駈けつけるよ!」
ゴーテルの声「そうかそうか、二つ返事で駆けつけてくれるとはシンデレラは良い友人を持ったのぉ。じゃが、まぁ…我が娘の身を護る事は出来んかったようじゃがな」
キモティン「「えっ……」」
ゴーテルの声「言っておくがわしは知らぬわけではないからな?ラプンツェルが現実世界で怪我を負った事をな…。まぁその件については後日じっくり話すとしよう。そう、じっくりとな…」
ツーッツーッツーッ
812 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:43:05 ID:cXr
キモオタ「完全に知ってたのでござるなぁ…。我々が甘かったでござる…これ最悪のパターンでござるよ…」ズーン
ティンカーベル「素直に謝っとけばよかった…あわよくば知らない事にしようとしてたのが絶対にばれたよ…最悪だよ…」ズーン
かぐや「キチンと謝罪して、知らないふりしようとした事も素直に謝るしかないわね。それで許してもらえればいいのだけど…」
孫悟空「流石の俺も蘇生の妖術までは会得してねぇからな…仙桃やら金丹がありゃあ不老不死にもなれるが【孫悟空】の世界は消えちまってるしな…」
キモオタ「何で死ぬこと前提なのでござるかwww…と突っ込むところでござろうが、割と現実的な対策なのでござるよねそれ…」
ティンカーベル「はっ…!私に変化した玉龍が代わりに行ってくれればあるいは…?」ブツブツ
玉龍「絶対に嫌ッスよ!魔女を騙す自信ないッス」
孫悟空「まぁ落ち込むな。お師匠様が言ってたぜ?例え死んでも来世・来来世で徳を積めば良いんだ、そうすりゃいずれ…」
キモオタ「ここぞとばかりに布教しなくていいでござるよ…」
ドロシー「あの、私に何かお手伝いできることがあれば何でもするんですけど…」
ティンカーベル「……そうだ、キモオタ!ドロシーにも来てもらおうよ!魔法使いの所にさ!で、一緒に謝って貰おう!」
ドロシー「わ、私も謝るんですか?何でもとは言いましたけど…お邪魔にならないですかね…」
キモオタ「ふむ…名案かもしれませんな、内気ガールのドロシー殿が一緒に謝ってくれればゴーテル殿も全力で怒ったりしないでござろうし…」
ティンカーベル「お願いしてもいいよねドロシー!頼むよ、私達の生死がかかってるんだよ!」
キモオタ「この通りですぞ!土下座でも焼き土下座でも何でもするでござるから」
ドロシー「わ、わかりました。力になれるか解らないけど、一緒に行きますね…ちょっと、ううん大分恐いけど…これも償いの一つ…」
813 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:44:45 ID:cXr
・・・
ティンカーベル「ドロシー、準備できた?」
ドロシー「う、うん。この身なりなら…初めて会う人でも大丈夫だと思う、おかしくないですか?かぐやさん?」
かぐや「大丈夫よ、いつもどおり可愛いわ。キモオタ君達の命を救ってきてあげなさい」ウフフ
キモオタ「ではドロシー殿をしばらくお借りするでござる。ご安心をwww彼女の命までは流石に奪わんでござろうしwww」
ティンカーベル「魔法使いとのお話がひと段落したらちゃんとこの世界に送り届けるから安心してね!」
孫悟空「悪かったな、折角招いたのに飯も食いそびれちまっただろ?次はたらふく食わせてやるからな!」
玉龍「ドロシー、時間に余裕があったら西洋のお土産が欲しいッス!こうお洒落な装飾品辺り…期待してるッス!」
かぐや「初めて会う人だからって、あまり気負いしないようにね。彼等の仲間ならあなたを糾弾したりしないでしょうから安心していきなさい」
ドロシー「わかりました、私…がんばってきます」グッ
キモオタ「それではかぐや殿、悟空殿、玉龍殿またwww」
ティンカーベル「それじゃあ早速行くよー!【シンデレラ】の世界へ…!」
ヒュンッ
玉龍「行っちゃったっすね、大丈夫ッスかねドロシーは」
孫悟空「オドオドしてて気が弱いからな、あいつらがいりゃあ問題ないとは思うがな」
かぐや「大丈夫でしょう。それに多くの人と出会う事はドロシーにとっても良い事だと思うもの、今回はキモオタ君達の手助けだけどきっと彼女にも得るものがあるはずよ」
814 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:46:57 ID:cXr
玉龍「かぐやは本当にドロシーの事お気に入りッスよねー、さっき話してくれた事はかぐやにとっても忘れたい程の過去ッスよね?それを軽々と話しちゃうんスから」
かぐや「誰にだって話すわけじゃないわよ、あなた達やキモオタ君達になら話してもいいと思えたし私の過去がドロシーの役に立つのなら聞いて欲しかったからね」
孫悟空「あいつの為にはなったんじゃねぇか?自分に自信がないみてぇだったからな、お前の話を聞いて少しはしっかりするんじゃねぇか」
かぐや「結局はドロシーが決める事だけどね、私達はそうなる様に応援するだけね」
孫悟空「そうだな。さぁて、話も付いたし…俺は避難してるジジィや村の連中に事の顛末を伝えてくるとするか」
かぐや「そうね、お爺様やお婆様…みんなを少しでも安心させてあげたいわ」
玉龍「うちも行くッスよ!うちみたいな女の子も居た方がこう言う時は順調に事が運びやすいッス!」
孫悟空「ああ、そうだな」スッ
玉龍「おぉっ!ついにうちの事を認めてくれたんスね!?」
孫悟空「違ぇよ!無視してんだろうが気付け!おら、馬鹿な事言ってねぇで行くぞ!っと…思ったがここはかぐやも俺達と来た方が良いな、一人だけ残すのは心配だ」
かぐや「大丈夫よ。私の顔見たらお爺様の事だから取り乱しちゃうだろうし、私は村の方に行ってみるわ。今のままじゃ住めないけど瓦礫の除去くらいはできるもの」
玉龍「ははぁん、重力の能力で瓦礫を浮かせて避けるンスね?そりゃあ効率的ッス!」
かぐや「本来、力っていうのはこういう事に使うべきだからね。だからそっちは二人に任せるわ」
孫悟空「そうか、じゃあ俺と玉龍で行ってくる。お前も無理すんじゃねぇぞ?」
かぐや「えぇ、また後で」ウフフ
???「……」スッ
現在
かぐや姫の世界 悟空達が住む小屋
かぐや「それから程なくして、私はお父様の能力で日ノ本に降り立った」
かぐや「王族という立場も歪んだ価値観も捨てて、今度こそ本当の意味で誰かを救える人間になれるよう…私は赤子からやり直す事にしたの」
かぐや「あとはみんなが知っている通りね。竹林で拾われた私はお爺様とお婆様に大切に育てて貰って、そして順調に成長していった」
孫悟空「そんで俺や玉龍に出会って、今に至るって訳だな」
かぐや「そうね。赤子になったと言っても能力を捨てる事は出来なかったし記憶も残したままだったから、別世界の貴方達に出会った時はとても驚いたけれどね」
かぐや「月とは文化も環境も違うこの地で暮らして行く中で私は変わる事が出来たわ、もう生まれ変わる前の私じゃない。これも周囲の人たちのおかげね」
フフッ
玉龍「つまりうちのおかげでもあるって事ッスか。いやぁ〜、そう言われると照れるッスね!うちは何にもしてないッスよ〜」ヘラヘラ
孫悟空「ジジィやバーさんには感謝すべきだけどよ、玉龍テメェは本当に何もしてねぇだろ…」
かぐや「うふふっ、でも変われたと言ってもネロや今までに私が消滅させた世界の人たちに償いは出来てない。だからむしろこれからの方が重要ね」
かぐや「まだ【かぐや姫】は結末を迎えていないから、私は自由に別世界へいけない。私が償いを果たす事が出来るのはもう少し先になるわね」
ドロシー「……」
玉龍「ん?うつむいちゃってどうしたんすか、ドロシー?」
ドロシー「うぅ…だって、だってこんなの辛すぎるじゃないですかぁ…かぐやさんはネロ君を助けたかっただけなのに…こんなのって辛すぎますよぉ…」ポロポロ
801 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:15:57 ID:cXr
ドロシー「ぐすんぐすん…確かにかぐやさんの行動には、間違ってるところがあったかもしれないですけど…でも仲良くなったネロ君とこんな最期になるなんて悲しすぎます…」ボロボロ
かぐや「そんなに号泣することないのよ。私がもっと精神的に大人ならあんな事にはならなかった…だから私はもう受け入れたわ、この結果は私の傲慢さが招いた結果なんだから」
かぐや「ネロには本当に申し訳ない事をしてしまったけれどね…数え切れないほどの物を奪ってしまったから。でも私の事はいいのよ」
ドロシー「で、でもぉ…」ボロボロ
玉龍「しっかし、ネロはすごいっすよね。まだ若いのに自分の意思をキチンと持ってるというか、芯がしっかりしているというか…平たく言えば精神的に大人ッスよね」
ティンカーベル「うんうん、そうだよね!メンタル強いよね!私の友達に豆腐メンタルな侍居るけど、とてもネロの方が年下とは思えないよー!」
孫悟空「薄々気がついちゃあいたけどよ、テメェは仲間だろうと容赦なく毒吐くよな」
ティンカーベル「違うよ、信頼してるからこそ遠慮なくモノが言えるんだよ!」
玉龍「なんか良い感じの事言ってるけど、それただ口汚いだけッスね」ケラケラ
キモオタ「しかし、我輩としては…【フランダースの犬】の作者であるウィーダ殿が自らその世界に訪れたという事が気になりますぞ」
ティンカーベル「んー?なんでなんで?キモオタだって現実世界の人間だけどおとぎ話の世界に行けるじゃん」
キモオタ「いやいやwwwそれは我輩の力で無くティンカーベル殿の力でござろうwww」
キモオタ「現実世界の人間はおとぎ話の事を単なる創作された物語としてしか認識していないのでござるから、現実世界にはそもそもおとぎ話の世界へ渡る力など存在しないのでござるwww」
ティンカーベル「確かにそっか…じゃあウィーダって人もおとぎ話の住人に協力してもらってネロの所に行ったんじゃない?」
802 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:18:13 ID:cXr
キモオタ「おそらくそうでござる。ならば、一体何者が…?何の理由で…?」
ティンカーベル「わかんないけど…っていうかそれって重要な事かな?気にする所じゃ無くない?」
キモオタ「しかし、考えても見るでござるよ。例えば…ティンカーベル殿が現実世界に来たのは【ピーターパン】の崩壊から逃れるためでござるよね?」
ティンカーベル「うん、そうだよ。あの時は緊急事態だったからね」
キモオタ「そうでござる、世界の崩壊は命にかかわる緊急事態でござる。しかし、そんな事でも起きなければ現実世界に来ることなどありましたかな?」
ティンカーベル「…そう言われると確かに無いかも。だって私たちみたいなおとぎ話の住人にとって現実世界に行く理由なんて…特にないしね?だよね?」
孫悟空「あぁ、そうだな。そもそもおとぎ話の住人にとっちゃそれぞれが住む世界こそが現実の世界だ。現実世界の存在なんか知らない奴の方が多い」
ドロシー「私達は例外で現実世界の存在を知ってますけど…知っていたとしても、用事があるわけでもありませんから…」
玉龍「作者に頼んでうちを名実ともに女の子にして貰うとかならやってみたいッスけど、もう死んでると思うッス。そうなるとやっぱり別に用事ないッスね」
かぐや「それこそティンクちゃんのように命の危険が迫っている時か、あるいは…アリスのように何らかの強い目的意識を持っている時に限るでしょうね」
ティンカーベル「アリス!だったらあれだよ!アリスの仕業だよ!あいつならやるよ!」
キモオタ「流石にそれは暴論でござろうwww【フランダースの犬】が消えた原因では無いのでござるし、アリス殿にメリットは無いでござるwww」
ティンカーベル「じゃあ…アリス以外に、現実世界とおとぎ話の世界を行き来できる誰かがウィーダにその方法を教えたって事?」
かぐや「ネロの口ぶりだと…彼の元に現れたのは彼女一人。何者かの協力があったとして、それは私やティンクちゃんのように魔法や身体能力を使った物というよりは…」
キモオタ「赤ずきん殿や悟空殿のように、魔法具を使って世界を移動できる者の協力…として考える方が妥当でござろうな」
803 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:20:49 ID:cXr
ティンカーベル「そう考えると、気になってきたかも…。だって世界移動出来る魔法具なんて結構な重要アイテムだよ?」
ドロシー「大抵は物語のなかで重要な道具だから…人に貸したりなんて、簡単にはできませんよね…」
キモオタ「ウィーダ殿が世界移動出来たという事実が今の我々の状況と関係あるかどうかは正直わからんでござる。しかし…妙なことであるには変わりないでござるな」
玉龍「案外、ただどこかのおとぎ話の住人が気まぐれで現実世界にいっただけかも知れないッスけどねー」
キモオタ「ちょwwwそれを言われてしまうと我輩の主張がまったくの無意味になるでござるwww」
孫悟空「実際がどうであれ、おとぎ話の住人が大した理由なく現実世界に行ってそこの人間に手を貸す…しかもそいつが作者だったって可能性がどれほどのもんかって話だ」
孫悟空「キモオタや俺達が置かれている状況が既に普通じゃねぇんだ。少しでも不可解な事は気にしておいて損はねぇだろ」
ティンカーベル「まぁ、そうだよね。一応覚えておく事にしよっか」
ドロシー「それにしても…ウィーダさんって凄く勇気ありますよね。私だったら恐くて…謝る事も出来ないかもしれません」
玉龍「まぁ悲惨な目にあわせた相手に、自分が原因だって白状するようなもんッスからね。そう考えるとすごい話ッスよね」
かぐや「ネロにあの結末を背負わせてでも、それを書いたのは自分だと明かす事で恨みを買う事になっても、それでも読者に伝えたい事が作者のウィーダにはあったんでしょうね」
孫悟空「おとぎ話の世界、主人公の運命ってのは結局の所…作者が伝えたい想いが映し出されてるもんだからな。そいつにも思う所があったんだろ」
ドロシー「でも、私が言うのもおかしい話だけど…結末はやっぱりハッピーエンドが良いです…」
ドロシー「誰かが騙されたり死んじゃう話は…悲しいです」
804 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:25:28 ID:cXr
かぐや「ドロシーは、ネロの本来の結末…幸せだと思えない?」
ドロシー「それは……その……。言いにくいというか……」
かぐや「私はね、自分の行いを悔いて。この地で生活して…長い時間をかけてもう一度考えてみたの。ネロの本来の結末が幸せなものかどうかをね」
かぐや「長い長い時間ずっと考えて…悟空や玉龍、村の人やお爺様お婆様…いろんな人といろんな経験をして、改めてネロの本来の結末について考えてみたの」
ドロシー「……」
かぐや「でも、やっぱりダメ。今でも私にとってネロは不幸で可哀そうな少年、全っ然幸せだなんて思えないのよ」
ドロシー「えっ…!?」
ティンカーベル「えーっ!?考えが変わったんじゃないの!?」ガビーン
キモオタ「ちょwww今までの話はwww一体www」コポォ
かぐや「うふふっ、でもそれはそうでしょ…貧しい少年が友達も仕事も夢も失って死ぬんだから。そんな物語悲しいに決まってるでしょ?」
かぐや「でもどんなに悲しい物語でもネロにとっては幸せだったって事、今の私は少しも疑っていないわ」
かぐや「私や読者にとってネロの結末は不幸。でもネロにとっては幸せな結末、以前の私はそこに正反対の感情が生まれる事がおかしいと思っていたけど、何もおかしくは無かったんだって思えるようになったわ」
かぐや「それはネロが言っていた通りよ。自分が幸せかどうか、何ができるか、どう生きるか、他人がどう思おうとそれは自由だけど…本当にそうかどうかを決めるのは他人じゃない、自分自身よ」
かぐや「あなただって一緒よ、ドロシー。あなたが償いを果たすかとか、いつか普通の女の子になれるか…なんて他人が決める事じゃないでしょ?」
ドロシー「あっ…」
かぐや「帽子屋君や心無い人たちに何を言われてもね、私達がどんなに言葉を掛けても…あなたの事を決められるのはあなた自身だけよ」
ドロシー「そうですよね…ネロさんみたいに強い心を持てれば、帽子屋さんとかアリスちゃんの言葉に惑わされなくてもすむんだ…」
かぐや「そうよ、あなたが出来ると決めたのなら何だってできる。だったらあなたがする事は…なにかしら?」
ドロシー「あっ、あの…えっと…私、ぜ、絶対に償い果たしてみせます…時間はかかるかもしれないけど、それでも…やるって決めたから、します!」
かぐや「うん、やってみせなさい。周りがなんて言おうともあなたが出来ると決めたなら、きっと出来る」ポンポン
ドロシー「あと、今の私はたくさん悪い事をしてしまった罪人だけど…いつか普通の女の子に戻りたいです…じゃなくて、なれるように頑張ります!」
玉龍「それについては必要無いと思うッスけどね。ドロシーは初めてあった時から魔法も妖術も使えないフツーの女の子ッス。むしろ身体的な意味で女の子になりたいのはこっちッスよ!」
孫悟空「テメェが口出すとおかしいことになるから黙ってろ、玉龍」ゴッ
かぐや「うふふっ、普通の女の子みたいな生活を取り戻したい…きっと出来るわ。そしてあなたが憧れている恋愛でもなんでも好きな事をして平和に暮らすこともね」ウフフ
玉龍「ほう…それならドロシーが願いをかなえた暁にはうちが恋バナの相手をしてあげるッスよ!もちろんうちと悟空s」ドヤァ
孫悟空「おい、その恋バナとかいう捏造話に俺の名前を出すな」
玉龍「じゃあどうやって語れって言うんスか!無茶を言うのはやめて欲しいッス!」バンッ
孫悟空「なんでテメェがキレてんだ!お前がそういう事言うたび俺まで変態扱いされんだよ、お前いい加減にしろ!」
ドロシー「あのその、違うんです、そういう恋とかそういうのに憧れてるわけじゃなくてあのその…」アワアワ
かぐや「うふふふっ」ニコニコ
806 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:28:29 ID:cXr
キモオタ「ティンカーベル殿…強い意思というのは人から人に受け継がれていくものでござるな」キリッ
ティンカーベル「えっ?あ、うん、そうだね。キリッとしてどうしたの?」
キモオタ「誰かに同情されようと、不幸だと言われようと、自分の運命を決めるのは自分だけ。この強い想いはネロ殿からかぐや殿へそして、ドロシー殿へと受け継がれていくのでごz」
ピルルルル
孫悟空「おい、キモオタ。時計鳴ってんぞ、誰かから連絡なんじゃねぇのか?」
キモオタ「ちょwww我輩がキメ台詞でかっこよくまとめようとしている時に限ってwww我輩の見せ場を奪わないでいただきたいwww」コポォ
ティンカーベル「大丈夫だよ、別にかっこよくキメれてなかったから」
キモオタ「くぅwww辛辣wwwそれはさておき誰から連絡ですかなwww」コポォ
チラッ
キモオタ「……おうふ」ガタガタ
ティンカーベル「? どーしたの?誰から連絡があったのか知らないけど、どーしてでないの?早くでればいいじゃん!」
キモオタ「ティンカーベル殿…誰からの着信かわかってもそんなことが言えますかな……?」スッ
ティンカーベル「なに深刻な顔してんのさー!おはなしウォッチに連絡してくる人は私達の仲間だけなんだからそんなビビる必要なんか……」
チラッ
ティンカーベル「……ああぁぁ」ガタガタ
[着信]
芽吹きの魔女 ゴーテル
807 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:30:40 ID:cXr
キモオタ「な、何故ゴーテル殿から着信が…」ガタガタブルブル
ティンカーベル「き、決まってるじゃん…ラプンツェルの事知っちゃったんだよ…!」ガタガタブルブル
かぐや「大丈夫…?二人とも汗がものすごいわよ?」
ドロシー「ゴーテルさんって…魔法植物の栽培に長けた魔女さんで、確かラプンツェルさんのお母さん…ですよね?」
孫悟空「ラプ公の母親か。だったら何をそんなに震えてんだ?あいつの母親ならお前達の仲間でもあるんだろ?」
ティンカーベル「そうだよ…ゴーテルは私達の仲間だよ。少なくとも私が知ってるゴーテルはね…今はどうかしらないけど」ボソッ
キモオタ「ゴーテル殿は頼りになる優秀な魔女でござるが…その、愛娘のラプンツェル殿を誰より何より愛していて、その子煩悩たるや彼女が傷付けられようものならその原因を塵にしても不自然じゃないレベルで…」
孫悟空「おいおい、ラプ公は確か現実世界のあの廃墟でアリスに七星剣で腹を裂かれて魔力を弱体化されたんじゃなかったか…?」
キモオタ「そうでござる、ラプンツェル殿も心配をかけたくないと内緒にしていたでござるがバレてしまったのでござろうな…。しかも現実世界に来る前、我々に強く念を押してましたからな。彼女を傷つけぬようにと…」
玉龍「うわー、それはヤバいッスね。二人とも大丈夫なんスか?」
キモティン「「多分塵にされると思う」でござる」
一同「……」
ティンカーベル「わ、私!ちょっと用事思い出した!じゃあまたね、キモオタ!」スッ
キモオタ「ちょ、ズルイですぞ!我輩一人に消し炭になれというのですかな!?」ガシッ
808 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:32:16 ID:cXr
ピルルルルル
かぐや「とりあえず出た方が良いんじゃない?」
孫悟空「居留守使ったところで後で気まずくなるだけだぞ?」
キモティン「「……」」
ティンカーベル「……塵にされてもご飯食べられるかな」
キモオタ「多分無理でござろう…。しかし、覚悟決めますかな…」
ピッ
ゴーテルの声「おお、ようやくでおった!何をもたもたしているんじゃ、キモオタ!」
キモオタ「ご、ゴーテル殿!本日はお日柄もよく足もとの悪い中、我輩のようなものに連絡をしていただいて誠にありがとうござる」ヘラヘラ
ゴーテルの声「どっちなんじゃそれ。それより今話せるじゃろ?ティンカーベルもおるな?お主だけでなく二人に用事があるんじゃが」
ティンカーベル(居ませんって言って!ホントにお願い!まだ【ピーターパン】復活させられてないし…塵になるのはいやだから!)
キモオタ「も、もちろん居ますともwwwバッチリいますぞwwwははは…」
ティンカーベル「うわー!裏切り者ー!」ポカポカポカ
キモオタ「どっちがでござるかwww死ぬ時は一緒ですぞwww」
ゴーテルの声「何なんじゃさっきから…あまり時間が無いんじゃ、さっさと本題に移りたいんじゃが構わんな?」
キモティン「「はいっ!大丈夫ですっ!」」
809 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:33:56 ID:cXr
ゴーテルの声「実はじゃな…」
キモティン「「……」」ドキドキドキドキ
ゴーテルの声「【シンデレラ】の世界で問題が発生したんじゃ、今日はその件でお前達に連絡した」
ティンカーベル「シンデレラのとこで?ほ、本当に…?騙しとかじゃなくて?」
ゴーテルの声「なんじゃ騙しって。こんなもん嘘ついてどうするんじゃい!」
ティンカーベル(この感じ…きっとラプンツェルの事はゴーテルには…)チラッ
キモオタ(バレて無い…でござるな!)チラッ
ゴーテルの声「……続けても構わんか?」
キモオタ「勿論ですぞwwwどうぞ続けてくだされwww」コポォ
ゴーテルの声「まぁいい。隠しても仕方がないから言ってしまうが…シンデレラが行方不明だ、数日前から所在がつかめておらんらしい」
キモオタ「なん…ですと…」
ティンカーベル「シンデレラが!?またあの悪い大臣の仕業?でもあいつは牢屋だし…」
ゴーテルの声「さらわれたという確信は無い。じゃが、状況から考えてもそう考えるのが自然じゃな…そうなれば大方、犯人の目星は付く」
ティンカーベル「……アリス達。だね!?あっちこっちで悪さしてもぉー!」プンスカ
810 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:38:53 ID:cXr
キモオタ「そう決めつけるのは早計ですぞ。シンデレラ殿は今や王妃様でござる、【シンデレラ】の世界の何者かにさらわれたとかではござらんか?」
ゴーテルの声「あやつにはガラスの靴という魔法具があるというのに、易々とさらわれるとは思えんがな…それにあやつは有名すぎる。手を出すような愚か者はおるまい」
キモオタ「……」
ゴーテルの声「わしは【シンデレラ】の世界に居るんじゃが、その件で魔法使いから頼みがあるということでな、シンデレラにゆかりのある者達に集まって貰っているのだ」
ゴーテルの声「お前達以外には大方声を掛け終えたところじゃ。桃太郎、赤ずきんと赤鬼、裸の王、そしてもちろん我が娘ラプンツェルにもな」
キモティン「「……っ」」ギクッ
ゴーテルの声「お前達は見たかの?我が愛娘、なんとショートカットになっておってな、初めて見た時はどこの天使かと思ったが良く見たら我が娘じゃったわ」
ティンカーベル「へ、へぇー…まだ全然絶対見てないし知らなかったよー」
キモオタ「し、しかしラプンツェル殿の事でござるから超絶可愛いのでござろうなwww」
ゴーテルの声「あたりまえじゃろ!じゃが…流石のわしも魔法使いの気持ちを考えると、娘自慢をする気にはなれぬ」
キモオタ「娘煩悩なゴーテル殿をそんな気持ちにさせるとは…魔法使い殿相当ダメージを受けているのでござるな?」
ゴーテルの声「…致し方あるまい。あやつにとってシンデレラは年老いてできた娘も同然なんじゃから」
ティンカーベル「それは心配だね…私達すんごくお世話になってるから力になりたいよ。ねっ、キモオタ?」
キモオタ「もちろんですぞ、シンデレラ殿にも魔法使い殿にも世話になりっぱなしですからな」
ゴーテルの声「じゃったらなるべく早くあやつの屋敷に来てはくれぬか?わしが声を掛けた者達もじきに集まるだろう」
811 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:41:18 ID:cXr
キモオタ「…という事なんでござるが、いいでござるかね?かぐや殿。折角招待していただいたのでござるが…」
かぐや「もちろん、すぐに向かってあげるといいわ。あなた達へのお礼は改めてさせて貰うから、それよりシンデレラさんが心配だものね」
キモオタ「かたじけないですぞ。…ゴーテル殿、我輩達もすぐにそちらに向かう故、魔法使い殿にそう伝えておいていただきたい」
ゴーテルの声「うむ、わかった。伝えておこう」
ティンカーベル「あっ、でも赤ずきん達はともかく桃太郎や裸王は世界移動できないんじゃない?私、お手伝いに行こうか?」
ゴーテルの声「それには及ばん、桃太郎はわしが直接連れて来る手はずになっておるし、裸の王の元には丁度世界移動の術を持った少年が居ると聞いた」
キモオタ「おそらくヘンゼル殿の事ですな【裸の王様】の世界へ向かうということでござったし」
ティンカーベル「ヘンゼルが裸王を連れて来てくれるって事は…それなりに馴染めたのかな?あの世界に」
ゴーテルの声「詳しくは知らぬが…裸の王はその少年と共に魔法使いの屋敷に来ると言っていた、険悪な仲というわけではないだろう」
キモオタ「それならひと安心でござるwww」
ゴーテルの声「わしからは以上じゃ、他にもすべき事があるからのぉ。お前達も気をつけてくるといい」
キモオタ「わかりましたぞ!チョッパヤで向かいますぞ!」
ティンカーベル「うんうん!友達のピンチならいつだって駈けつけるよ!」
ゴーテルの声「そうかそうか、二つ返事で駆けつけてくれるとはシンデレラは良い友人を持ったのぉ。じゃが、まぁ…我が娘の身を護る事は出来んかったようじゃがな」
キモティン「「えっ……」」
ゴーテルの声「言っておくがわしは知らぬわけではないからな?ラプンツェルが現実世界で怪我を負った事をな…。まぁその件については後日じっくり話すとしよう。そう、じっくりとな…」
ツーッツーッツーッ
812 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:43:05 ID:cXr
キモオタ「完全に知ってたのでござるなぁ…。我々が甘かったでござる…これ最悪のパターンでござるよ…」ズーン
ティンカーベル「素直に謝っとけばよかった…あわよくば知らない事にしようとしてたのが絶対にばれたよ…最悪だよ…」ズーン
かぐや「キチンと謝罪して、知らないふりしようとした事も素直に謝るしかないわね。それで許してもらえればいいのだけど…」
孫悟空「流石の俺も蘇生の妖術までは会得してねぇからな…仙桃やら金丹がありゃあ不老不死にもなれるが【孫悟空】の世界は消えちまってるしな…」
キモオタ「何で死ぬこと前提なのでござるかwww…と突っ込むところでござろうが、割と現実的な対策なのでござるよねそれ…」
ティンカーベル「はっ…!私に変化した玉龍が代わりに行ってくれればあるいは…?」ブツブツ
玉龍「絶対に嫌ッスよ!魔女を騙す自信ないッス」
孫悟空「まぁ落ち込むな。お師匠様が言ってたぜ?例え死んでも来世・来来世で徳を積めば良いんだ、そうすりゃいずれ…」
キモオタ「ここぞとばかりに布教しなくていいでござるよ…」
ドロシー「あの、私に何かお手伝いできることがあれば何でもするんですけど…」
ティンカーベル「……そうだ、キモオタ!ドロシーにも来てもらおうよ!魔法使いの所にさ!で、一緒に謝って貰おう!」
ドロシー「わ、私も謝るんですか?何でもとは言いましたけど…お邪魔にならないですかね…」
キモオタ「ふむ…名案かもしれませんな、内気ガールのドロシー殿が一緒に謝ってくれればゴーテル殿も全力で怒ったりしないでござろうし…」
ティンカーベル「お願いしてもいいよねドロシー!頼むよ、私達の生死がかかってるんだよ!」
キモオタ「この通りですぞ!土下座でも焼き土下座でも何でもするでござるから」
ドロシー「わ、わかりました。力になれるか解らないけど、一緒に行きますね…ちょっと、ううん大分恐いけど…これも償いの一つ…」
813 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:44:45 ID:cXr
・・・
ティンカーベル「ドロシー、準備できた?」
ドロシー「う、うん。この身なりなら…初めて会う人でも大丈夫だと思う、おかしくないですか?かぐやさん?」
かぐや「大丈夫よ、いつもどおり可愛いわ。キモオタ君達の命を救ってきてあげなさい」ウフフ
キモオタ「ではドロシー殿をしばらくお借りするでござる。ご安心をwww彼女の命までは流石に奪わんでござろうしwww」
ティンカーベル「魔法使いとのお話がひと段落したらちゃんとこの世界に送り届けるから安心してね!」
孫悟空「悪かったな、折角招いたのに飯も食いそびれちまっただろ?次はたらふく食わせてやるからな!」
玉龍「ドロシー、時間に余裕があったら西洋のお土産が欲しいッス!こうお洒落な装飾品辺り…期待してるッス!」
かぐや「初めて会う人だからって、あまり気負いしないようにね。彼等の仲間ならあなたを糾弾したりしないでしょうから安心していきなさい」
ドロシー「わかりました、私…がんばってきます」グッ
キモオタ「それではかぐや殿、悟空殿、玉龍殿またwww」
ティンカーベル「それじゃあ早速行くよー!【シンデレラ】の世界へ…!」
ヒュンッ
玉龍「行っちゃったっすね、大丈夫ッスかねドロシーは」
孫悟空「オドオドしてて気が弱いからな、あいつらがいりゃあ問題ないとは思うがな」
かぐや「大丈夫でしょう。それに多くの人と出会う事はドロシーにとっても良い事だと思うもの、今回はキモオタ君達の手助けだけどきっと彼女にも得るものがあるはずよ」
814 :◆oBwZbn5S8kKC :2016/02/15(月)00:46:57 ID:cXr
玉龍「かぐやは本当にドロシーの事お気に入りッスよねー、さっき話してくれた事はかぐやにとっても忘れたい程の過去ッスよね?それを軽々と話しちゃうんスから」
かぐや「誰にだって話すわけじゃないわよ、あなた達やキモオタ君達になら話してもいいと思えたし私の過去がドロシーの役に立つのなら聞いて欲しかったからね」
孫悟空「あいつの為にはなったんじゃねぇか?自分に自信がないみてぇだったからな、お前の話を聞いて少しはしっかりするんじゃねぇか」
かぐや「結局はドロシーが決める事だけどね、私達はそうなる様に応援するだけね」
孫悟空「そうだな。さぁて、話も付いたし…俺は避難してるジジィや村の連中に事の顛末を伝えてくるとするか」
かぐや「そうね、お爺様やお婆様…みんなを少しでも安心させてあげたいわ」
玉龍「うちも行くッスよ!うちみたいな女の子も居た方がこう言う時は順調に事が運びやすいッス!」
孫悟空「ああ、そうだな」スッ
玉龍「おぉっ!ついにうちの事を認めてくれたんスね!?」
孫悟空「違ぇよ!無視してんだろうが気付け!おら、馬鹿な事言ってねぇで行くぞ!っと…思ったがここはかぐやも俺達と来た方が良いな、一人だけ残すのは心配だ」
かぐや「大丈夫よ。私の顔見たらお爺様の事だから取り乱しちゃうだろうし、私は村の方に行ってみるわ。今のままじゃ住めないけど瓦礫の除去くらいはできるもの」
玉龍「ははぁん、重力の能力で瓦礫を浮かせて避けるンスね?そりゃあ効率的ッス!」
かぐや「本来、力っていうのはこういう事に使うべきだからね。だからそっちは二人に任せるわ」
孫悟空「そうか、じゃあ俺と玉龍で行ってくる。お前も無理すんじゃねぇぞ?」
かぐや「えぇ、また後で」ウフフ
???「……」スッ
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 かぐや姫とオズの魔法使い編
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