キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ヘンゼルとグレーテル編
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152 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:08:10 ID:wfY
現実世界 キモオタの部屋 司書との約束当日
キモオタ「ラプンツェル殿www昨日選んでいただいた服を着たのでござるがwwwなんか違う感じになるのでござるwww助けていただきたいwww」ピチピチー
ティンカーベル「あれっ!?昨日お店で試着した時はかっこよかったのになんかハムみたいになってる!」
ラプンツェル「んー…っとね、全部ボタン留めちゃってピチピチな感じになってるから、ここをふわーって感じにしたらかっこいいよ!」ニコニコ
ファサファサ フワー
ラプンツェル「それとキモオタは髪の毛もっさーってしてるからちゃんと梳かさないとね!私は髪の毛梳かすの世界で一番得意だからね!まかせていいよ!」フンス
キモオタ「確かにwwwそれだけ長い髪の毛を毎日梳かしてたら得意にもなりますなwww」
トカシトカシ
ラプンツェル「はいっ!でーきた!いつもよりずーっとカッコイイキモオタになったよ」ニコニコ
キモオタ「おおwwwイケメン…とまではいかないもののwwwそこそこのぽっちゃり系が鏡の中にwww」コポォ
ティンカーベル「キチンと身だしなみ整えたらキモオタでもまぁまぁにはなれるんだねー…ラプンツェルのおかげだね!感謝しなきゃだよキモオタ!」
キモオタ「そうですなwww帰ったらサイゼリアに行くでござるよwww我輩、御馳走するでござるwww」
ラプンツェル「やった!でもこれならキモオタ誘ってくれた女の子も一緒に居て恥ずかしくない格好だよ!楽しいデートになると良いね」ニコニコ
キモオタ「ラプンツェル殿にお願いして正解でしたなwwwこの格好なら少なくとも引かれる事は無いでござろうwww」コポォ
153 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:09:41 ID:wfY
キモオタ「さて……まだ時間はあるでござるが早めに出発するでござるwww待ち合わせに遅れては一大事ですからなwwww」
ティンカーベル「そっか、忘れ物ない?お財布にお金入れた?ハンカチ持った?スマホの着信音アニメの歌じゃない奴に変えた?」
キモオタ「ちょwwwお主は我輩の母親でござるかwww問題無いですぞwww着信音も待ち受け画面も変えましたぞwww」
ティンカーベル「うん、キモオタは調子に乗ると失敗するから気をつけてね!あと司書さんに恥かかせない事!わかった?」フワフワ
ラプンツェル「ティンクと一緒にお留守番しとくから、私達の事は気にしないで楽しんできてね」ニコニコ
キモオタ「わかりましたぞwwwそれではいってくるでござるwww我輩、一世一代のチャンスをものにしてきますぞぉぉぉ!!」ウオオオォォ
ガチャッ ドスドスドス
ラプンツェル「すんごく気合い入れて行ったねー、キモオタ大丈夫かなー?」
ティンカーベル「大丈夫!…って言いきれないね、キモオタこういうの初めてだし。じゃあ私達もそろそろ、行こうか。はい、変装メガネと帽子」ゴソゴソ
ラプンツェル「うん!今日の私達はキモオタを影から見守り隊だね!相手の女の子どんな人かなー、可愛いかなー美人かなー」ワクワク
ティンカーベル「そんなじゃ駄目だよラプンツェル!これは遊びじゃないんだから!キモオタにもしもの事があったりなにか失敗しちゃったらフォローする大切な役目なんだから!」
ラプンツェル「そっか!友達が幸せになってくれたら私たちみんな嬉しいもんね、うまくいってほしいもんね!」
ティンカーベル「そうだよ!だから今日は絶対寄り道しない!約束ね!それじゃあ私達も出発しよー!」フワフワ
154 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:11:35 ID:wfY
現実世界 街
キモオタ「……先に司書殿が来ていたら時間に遅れてなくても『待たせて申し訳ないですな』……我輩が先に着いたらどれだけ待っても『今来たところですぞ』……それから」ブツブツ
ティンカーベル「なんかブツブツ言ってるけどイメージトレーニングかなあれ……」コソコソ
ティンカーベル「緊張しすぎて失敗しなけりゃいいけどなぁー」コソコソ
クイクイ
ラプンツェル「……ねぇねぇティンク、あの女の子達が食べてるのってなに?みんな同じお店から出てくるよ?」
ティンカーベル「あれはアイスクリームっていう冷たくて甘いお菓子だよ、口の中でとろけるの!それにあのサーティワンってお店にはいろんな味のアイスがあるよ。けど…」
ラプンツェル「アイス…口の中でとろける冷たいお菓子…!ティンクティンク、あれ買って半分こにしよーよ」ニコニコ
ティンカーベル「ほらー!言うと思ったよ!駄目駄目、今日はキモオタを見守るんだから寄り道なんかしてる暇は無いの!」
ラプンツェル「でも今なら二段のアイスと同じお金で三段に出来るみたいだよ?お得なんだね!半分こしてもたくさん食べれるよー!」ニコニコ
ティンカーベル「うっ…で、でも私はそんな甘い言葉に乗せられないんだから……!」グヌヌ
ラプンツェル「私はキモオタみたいにたくさん食べないからティンクはいっつもよりたくさん食べれるよ?それに二種類ティンクが選んでもいいからさ!ね?」ニコニコ
ティンカーベル「二種類……!ほらラプンツェル急ぐよ!早く買っちゃおう!キモオタを見失っちゃったら面倒だからね!」ウキウキ
ウィーン
イラッシャイマセー
155 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:13:06 ID:wfY
現実世界 待ち合わせ場所・待ち合わせ時間10分前
キモオタ「……」ソワソワ
キモオタ(ラプンツェル殿には洋服を見立ててもらい、ティンカーベル殿もああ言ってはいたものの心配してくれてるようでござるし…)
キモオタ(必ずや司書殿を見事にエスコートし、サイゼリアで良い結果を二人に報告できるよう頑張らねばなりませんな……!)ゴゴゴ
司書「あの、もしかして……キモオタさんですか?」ヒョコ
キモオタ「ファッ!?ししし、司書殿。そうですぞ、キモオタですぞw時間どおりですなw」
司書「よかった、なんだか今日はいつもとは全然雰囲気が違ったから人違いだったらどうしようかと思いました」フフッ
キモオタ「い、いやぁ、実は司書殿と出かけるという事で友人に服を見立ててもらったのでw」
司書「えっ、いつも通りでよかったんですよ?なんだか手間を掛けさせちゃいましたか?」
キモオタ「いやいや、あれでござるから、我輩は今日をとても楽しみにしていたのでw」
司書「ふふっ、そう言ってくれると嬉しいです。私達も随分と楽しみにしていたんです。ねっ?」ニコッ
キモオタ「私『達』……?」
司書「ほら、二人ともキチンとキモオタさんにご挨拶してね」
グレーテル「……こんにちわ」ボソッ
ヘンゼル「始めまして、キモオタお兄さん」ニコッ
キモオタ「…………へっ?」ポカーン
156 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:15:17 ID:wfY
司書「この子たちは私の家族で、二人は兄妹なんです。お兄ちゃんのヘンゼルと妹ちゃんのグレーテルです」ニコッ
キモオタ「二人ともよろしくでござるw我輩はキモオタでござるよw」
司書「実は今日の童話展、私も楽しみにしてるんですけど一番楽しみにしていたのはグレーテルなんです。もう何日も前からカレンダーに印をつけていたくらいで」ウフフ
グレーテル「そういうの……よその人に言わないで……」クイクイ
司書「みての通り、グレーテルはヘンゼルと違って少し人見知りするので私はそれが心配で…家族以外にも親しく出来る相手が居ないと寂しいだろうなって思ってたんですけど」
司書「キモオタさんなら子供好きそうでしたし、童話も大好きみたいなのでグレーテルも仲良く出来るかなと思って…だから思いきって誘っちゃいました」ウフフ
キモオタ「あ、あー…なるほどwwwつまり司書殿と我輩とヘンゼル殿とグレーテル殿の四人で童話展に行くという事ですなwww」
司書「はい!こういう童話展に二人を連れて来るのは初めてでしたし、実は一人で二人も面倒見れないかもって思って心細かったんです。あっ、サイン会まであまり時間が無いのでそろそろ行きましょうか」ニコッ
キモオタ「そうですなwww下調べしたのですが会場の○○ホールに一番近い道は向こうの通りの……」
キモオタ(ちょwwwデートじゃwwwなかwwwったwww)
キモオタ(これはwwwみんなにwww合わせる顔がないwwwティンカーベル殿は恐らく大爆笑でござろうなこれwww)
キモオタ(しかしwww折角なので楽しみますぞwwwそれにおとぎ話の世界を冒険するヒントがあるかもしれませんからなwww)コポォ
クイクイ
グレーテル「ねぇ……キモオタお兄ちゃん……こっち、来て……おはなし、あるの……」ヒソヒソ
157 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:17:18 ID:wfY
キモオタ「裾引っ張り幼女とはwww可愛いですなwwwどうしましたかな、グレーテル殿www」ヒソヒソ
グレーテル「……なんで、来たの?」ボソボソ
キモオタ「なんでってwww司書殿に誘われたのでwww」
グレーテル「……キモオタお兄ちゃんは私と約束したよ、お姉ちゃんに……近づかないって……やっぱりキモオタお兄ちゃんもウソツキなの?」ジーッ
グレーテル「大人はみんなウソツキだから……キモオタお兄ちゃんも私との約束、破るの……?」
キモオタ「いや、嘘とかではなく…いや、結果的にそうなってしまいましたな、申し訳ない。しかし司書殿がグレーテル殿の姉上とは知らなかったので…大目に見てくれませんかな?」
グレーテル「知らなかったなら……仕方ないね……私も言ってなかったかも……でももう知ってるでしょ……?だからもう一度約束して、キモオタお兄ちゃん……」ボソボソ
キモオタ「大丈夫ですぞwww指切りげんまんしますかな?www」
グレーテル「針千本だと足りないから……やんない。そのかわり……お姉ちゃん傷つけたら……かまど、だよ……?」
キモオタ「グレーテル殿はかまど好きなんですかなwwwこないだもかまどかまど言ってましたがwww」
グレーテル「うん、好きよ……私は力も魔力もない女の子だけど、かまどがあればお兄ちゃん救える…お姉ちゃんもきっと守れる……魔女も殺せる……だから好きよ」ボソボソ
キモオタ「……」
グレーテル「私はキモオタお兄ちゃんの事まだ好きでも嫌いでもないの……だから、できればかまどに押し込まないで済む方がいいなぁ……だから約束……ね?」ボソボソ
キモオタ「我輩もそれを切に願いますぞwww」
テクテク
ヘンゼル「……」
158 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:19:45 ID:wfY
○○ホール 世界の童話展会場 某童話作家のサイン会場
ザワザワ
司書「やっぱりサイン目的で並んでいる人多いです、滅多に無い事だから県外のお客さんも多いのかもしれないですね」
ヘンゼル「多い…かな?あの作家さんの知名度からすればむしろ少ないように思えるけど」
グレーテル「多くても……少なくても関係ないよ……私はこの作家さんの童話、好きよ。だから……会えるの、嬉しいの……」
キモオタ「ほうw有名な作家なのですかなw」
司書「という事はご存じないんですね……おとぎ話や童話というジャンルがそもそも下火ですからあまり有名じゃないんでしょうか……少しショックです」
キモオタ「なんだか申し訳ないw不勉強でしたなw」コポォ
司書「いいえ、でもキモオタさんも名前くらいは聞いたことあると思いますよ?童話作家では相当有名な方です、外国の方なんですけどあの天才童話作家の再来とまで言われていてですね!なんとあの童話作家と同じ……」
キモオタ(司書殿が語りだしましたなwwwなんとなく意外でござるがwww本が好きでこの仕事してるでござろうし当然と言えば当然でござるなwww)
係員「次の方ー、どうぞー」
ヘンゼル「熱く語るチャンス、逃しちゃったね」クスクス
司書「うん、残念……童話展の後でたくさんお話ししましょうねキモオタさん。それでは私達先に行ってきます、ヘンゼルとグレーテルは私と一緒に行こうね」ニコニコ
ヘンゼル「僕はキモオタさんと行くよ、その方がグレーテルが少しでも作家さんとお話し出来るでしょ。そもそも時間あまりないんだし」スッ
グレーテル「ヘンゼルお兄ちゃん……優しい。私、ヘンゼルお兄ちゃん……大好き……」
司書「では終わったら童話展の入口にもう一度集まりましょうか。人が少ないとはいえ、わかり易い所で待ち合わせないとはぐれてしまいますから」ニコッ
キモオタ「わかりましたぞwヘンゼル殿は我輩に任せていただきたいw」コポォ
159 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:22:01 ID:wfY
キモオタ「しかしヘンゼル殿は妹思いですなwww若いのにしっかりしてますぞwww」
キモオタ(先日聞いたグレーテル殿の話では過保護な兄のイメージでしたがwwwこうして見るとただの妹思いの兄ですなwww)
キモオタ(司書殿に近づくなというグレーテル殿といい、妹思いのヘンゼル殿といい、家族を大切にしているのでござるなwww感心ですぞwww)
ヘンゼル「しっかりなんかしてないよ。グレーテルの方が出来た妹で、僕はいつも兄としての立場が無いくらいだから」フフッ
キモオタ「謙遜するなんてヘンゼル殿は大人ですなwww」コポォ
ヘンゼル「……僕は子供だよ、キモオタお兄さん。だからもう二度と、僕が大人だなんて言わないで欲しいな」
キモオタ「……そうでござるか?褒めたつもりだったのでござるがwww」
ヘンゼル「それより…もう単刀直入に聞くけどキモオタお兄さんはあいつの事……お姉ちゃんの事好きなの?」
キモオタ「ファッ!?いや、いやいやwwwヘンゼル殿ませてますなぁwwwしかし公の場でそういう事をあまり聞くものじゃありませんぞwww」
ヘンゼル「僕は家族として知っておきたいだけだよ、だからはぐらかさないで欲しいな」フフッ
キモオタ「うーむwww司書殿はキモオタの我輩にも普通に接してくれますからなwww好きかそうでないかなら前者でござるなぁwwwしかしそれだけでござるよwww他意はござらんwww」
ヘンゼル「へぇ、そうなの……」
係員「はい、では次の方どうぞー」
キモオタ「おおwwwではヘンゼル殿、行きますかなwww」
ヘンゼル「……うん、行こう」
160 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:23:47 ID:wfY
キモオタ「失礼いたしますぞwww」スッ
童話作家の老人「はい、こんにちは……」ピクッ
キモオタ「っと…海外の方でござったwww我輩は英語できないでござるwwwヘンゼル殿お願いしたいwww」
ヘンゼル「日本人じゃないから英語が喋れるっていう発想は間違いだよ…大丈夫だと思うよ、日本語で」
童話作家の老人「ええ、日本語で大丈夫。少し間違っているかもしれないけれど、大目に見てくれると助かるよ」フフッ
キモオタ「こっちこそ助かりましたぞwww自信無げでござるが流暢ではござらんかwww」
童話作家の老人「しかし、驚いた。僕のファンは女性や子供が多いから君の様な若い男性は初めてだ」
童話作家の老人「僕達の業界も随分と需要が無くなってしまったから、君の様な若者が興味を持ってくれているとは嬉しい。さぁ、何にサインをしようか?絵本かい?童話集かな?」
キモオタ「それがあいにく本は持ってきていないのでござるwww今更ながら売店で買っておけばよかったですなwww」コポォ
ヘンゼル「こういうサイン会って、普通は本を買った人にサインするものだって聞いたけど…違うんだね」
童話作家の老人「そうだね、そういうケースも多いらしいね。でも僕は商売に来たわけじゃないんだ。ファンとの交流が出来るのは僕にとっても嬉しい事だからね。色紙しかないけど、これで構わないかな?」サラサラー
童話作家の老人「はい、どうぞ。僕の作品を…とは言わないから、これからもいろんな童話を読んで欲しいね。童話やおとぎ話は大人になってから読んでも面白いものだから」フフッ
キモオタ「そうですなwwwそれに関しては痛感していますぞwwwお主の作品も是非読むでござるwww」
童話作家の老人「そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいね。大勢の人に読んでもらうのが僕達の夢だったからね」フフッ
・・・
161 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:25:02 ID:wfY
・・・
キモオタ「いやはやwww童話作家に会うのなんて初めてでござったからwww緊張しましたなwww」コポォ
ヘンゼル「とてもそんな風には見えなかったけれどね」フフッ
キモオタ「ところでグレーテル殿や司書殿は本好きなのはわかったでござるがwwwヘンゼル殿はそうでもないのですかなwww先ほどもそんなにテンション高くなかったでござるしwww」
ヘンゼル「嫌いではないよ、でもグレーテル程じゃないんだ。今日のこれだってグレーテルが心配で付き添いに来ただけだからね」
キモオタ「なるほどwwwヘンゼル殿の兄弟愛はとどまる事を知りませんなwww」コポォ
ヘンゼル「まぁ…唯一の血縁だから……そんなの関係無くても家族は大切だけどね……グレーテルもお姉ちゃんも、他の家族も」
ヘンゼル「だから……許さないよ、僕は」ボソッ
キモオタ「…?申し訳ないwwwちょっと聞こえなかったでござるwww何といいましたかなwww」
ヘンゼル「たいしたことじゃないからいいよ。それに出口にうろうろしていたら邪魔になるから移動しよう」
キモオタ「ではwww司書殿とグレーテル殿が待っているでござるから急ぎますかなwww」コポォ
ヘンゼル「……僕はその前にトイレに行っておきたいんだけどいいかな?」
キモオタ「確かにwww行けるときに行っておいた方がいいですなwww我輩も付き合いますぞwww」
ヘンゼル「確か、あっちにあったと思うんだ。行こうか、キモオタお兄さん」
・・・
162 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:26:28 ID:wfY
○○ホール 男子トイレ
ジャー
キモオタ「連れションなど何年ぶりでござろうかwwwしかもヘンゼル殿の様なイケメンショタと一緒とはwww」コポォ
ヘンゼル「……」キュッ
キモオタ「おおっとwww我輩決してそっち方向の趣味は無いので安心していただきたいwwwって、わからんでござるよねwwwスルーしていただいて良いですぞwww」コポォ
ヘンゼル「…キモオタお兄さん」
キモオタ「どうしましたかなwwwもしやハンカチを忘れてしまったとかwww」
ヘンゼル「うん、そうなんだ。だからハンカチを貸してくれると嬉しいんだけど……」
キモオタ「確かwwwバックに入れていたのでござるよwwwどこにしまいましたかなwww」
ゴソゴソ
ヘンゼル「ねぇ、キモオタお兄さん」
キモオタ「ちょwwwちょっと待っていただきたいwww確かにどこかに入れたのでござるがwwwちょっと見当たらないwww」
ヘンゼル「ひとつ、聞きたいんだけど」
キモオタ「なんですかなwwwっと、ありましたぞwwwヘンゼル殿、はんかt」
ゴゴゴゴゴゴ
キモオタ「ヘンゼル殿……?」
ヘンゼル「教えて欲しいな、どーして……僕の大切な妹に近づくのか」
163 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:28:06 ID:wfY
キモオタ「ちょ、どうしたでござるか…?我輩、グレーテル殿に何かした覚えはないでござるよ!?」
ヘンゼル「グレーテルに既に何かしたってならもうあんたはここには居ないさ。僕が言ってるのは未来の話、これからの事だよ」
キモオタ「ヘンゼル殿……?」
ヘンゼル「あんたが何の目的であいつらに…僕の妹に近づいたのか、その理由を聞いているんだ」
キモオタ「いや、目的も何も……ただ我輩は図書館でグレーテル殿と知りあって少し話をしただけで…」
ヘンゼル「あくまではぐらかすんだな、口を割らないってのならそれでもいいけど」
キモオタ「一体どうしたというのでござるか…?なにをそんなに……」
ヘンゼル「知らないとでも思った?僕は知っているんだ、君がおとぎ話の世界に係わっている事を」
ゴゴゴゴゴ
キモオタ(……っ!あれはサイリウムの特訓で魔法使い殿が生成していたものと似てますぞ……!)
キモオタ「ど、どうしてヘンゼル殿が…魔法使い殿と同じ『圧縮した魔力』を……!?」
ヘンゼル「へぇ、これがどういうものかわかるくらいには修羅場をくぐりぬけてきたのかな。でも……」
スッ
ヘンゼル「隙しかないけど、大丈夫?魔力を持ってるやつ相手に触れられるって、相当な危機だよ?」スッ
164 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:30:32 ID:wfY
ヘンゼル「ちょっとは修羅場越えてきたのかなって思ってたけど、何もわかってないんだね…あんたは油断するって事がどういうことかわかってない」サワッ
キモオタ「どういうことd」ヒュッ
ドゴシャアアァァ
キモオタ「ガッ……!ゲホゲホッ……」ボタボタ
ヘンゼル「いろいろと無事じゃあ居られないよって事だよ。内臓とか、そういうのがさ」
キモオタ「……ゲホッゲホゲホッ」ボタボタ
キモオタ(なんでござるか……これ……!まともに声が出せないでござる……!)
ヘンゼル「でもまだ聞きたい事はたくさんあるからだんまりは困るよ。少しは喋れる程度に加減はしたんだ、出来ているかどうかは別だけど」
キモオタ「……何の、ために……こんな事、を……」
ヘンゼル「質問に答えなきゃ内臓全損するよって言う警告だよ。あんたは大人なんだ、子供の質問に答える義務があるだろう?」
キモオタ「……お主、は一体…何者……」ゲホゲホ
ヘンゼル「今更そんな事聞くんだね?あー、でも僕達のおとぎ話は消えているからあんたは知らないか。だったら改めて自己紹介するよ」
ヘンゼル「【ヘンゼルとグレーテル】の主人公のひとり、ヘンゼル。おとぎ話の内容は……説明しなくていいか」
ヘンゼル「加減したつもりだけど、なんだかもう虫の息だもんね。説明してもきっと、無駄になる」
ヘンゼル「ただ息絶える前に僕の質問には答えてもらうよ、キモオタお兄さん?」
165 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:34:59 ID:wfY
今日はここまで
圧縮した魔力→魔力を持つ人物がそれを圧縮して放出する行為
魔力を放出しているだけなので厳密には魔法ではないが威力は魔力の大きさに比例する
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます
167 :名無しさん@おーぷん :2015/07/13(月)23:43:34 ID:DHu
今回もとてもわくわくしました!
次の更新も楽しみにしてます(^ν^)
168 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)14:31:37 ID:et5
そうか、これがヤンデレ(違
169 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)18:13:22 ID:ne0
乙!
>グレーテル「針千本だと足りないから……やんない。そのかわり……お姉ちゃん傷つけたら……かまど、だよ……?」
この台詞かわいい
ダウナー系ジト目ロリとか俺得
絵師がいたら検討して欲しい、オナシャス!
170 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)22:29:05 ID:fdE
恐ろしいガキだな・・・。
171 :名無しさん@おーぷん :2015/07/15(水)02:16:50 ID:Rk4
なに、この兄妹
怖いよ、怖いよ…
>>1さん乙です!
更新ありがとうございます!!
次回も楽しみです!!
177 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/19(日)22:37:15 ID:Age
キモオタ「しかし、答えようにも我輩どてっ腹に一撃貰ってますからな…声が出せぬかもしれませんぞ」ゲホゲホ
ヘンゼル「大丈夫でしょ、現にあんたは喋っているし多少なら余裕もありそうに見えるけど」
キモオタ「余裕なんてとんでもないですな。我輩、今相当無理をして立っているでござるよ…」
ヘンゼル「そうなんだ、でもどうだっていいさそんな事。それよりも僕の問いに答えてもらうよ」スッ
ゴゴゴゴゴ
ヘンゼル「断るならもう一度あんたの内臓を圧迫する。そうしたらその贅肉まみれの身体も多少は軽くなるかもしれないよ?」
キモオタ(圧縮した魔力……先ほどは右腕に集中させてござったが、次は左腕でござるか…?)
キモオタ「そんな度胸は無いですぞ、故にここは大人しくヘンゼル殿の問いに答えるでござるよ、さぁ質問とやらを続けてくだされ」
キモオタ(いけませんな、完全に油断していたでござる…現実世界で、しかもヘンゼル殿に攻撃されるなど予想してませんでしたからな。思いっきり食らってしまいましたぞ)
キモオタ(自分でもこれだけの痛みを抱えて意識を保っていられるのが不思議ですぞ…しかし、いつまで耐えられますかな……)
キモオタ(あれだけの強力な魔力を撃ちこまれれば当然でござるが……内臓のどこかしらがやられてるかもしれませんな、一刻も早く病院へ……いや、桃太郎殿を呼んだ方がいいですな。しかし、おはなしウォッチはバッグの中にありますからな……)
キモオタ(それにヘンゼル殿が居てはおはなしウォッチを使う事が出来ませんぞ。とにかく今はヘンゼル殿の問いかけとやらに答えるのが先決、口ぶりから察するにアリス殿とは無関係の様でござるし……)
キモオタ(ここは冷静に対応してヘンゼル殿が去るのを待つでござる、そして早いところ桃太郎殿に来てもらうしかないですな……手遅れになる前に)
ヘンゼル「質問を続けるも何も、先の質問にまともに答えてもらっていないんだけど。もう一度あらためて聞こうか」
ヘンゼル「どうして僕の妹に近づいたのか……聞かせてもらうよ、お兄さん」
178 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/19(日)22:38:56 ID:Age
キモオタ「さっきも言ったでござるが、グレーテル殿とは図書館で知り合って少し話をした事があるだけでござる」
ヘンゼル「それを僕に信じろって言うのか。それにしては随分と完成度の低い良い逃れだね」
キモオタ「良い逃れなどと言われても、事実でござるからな……これ以上何も言えませんぞ。嘘いつわりのない真実でござるから」
ヘンゼル「あんたは僕を知らないだろうが僕はあんたを知ってる……あいつが少し前に教えてくれたんだ、自分が働いている図書館に妖精を連れた男が来たと」
ヘンゼル「信じられなかったよ、現実世界の大人が妖精を見る事が出来るなんて極々稀というかほぼ無理だから。だから僕は気になって君の事を観察していたんだ」
キモオタ「観察ですと……?我輩、まったく気が付きませんでしたな…」
ヘンゼル「驚いたよ、妖精の名前はティンカーベル…消滅したおとぎ話【ピーターパン】の妖精だ。そしてあんた達はおとぎ話の消滅を防ぐためにあちこちの物語を旅をしているという事も知った。
どうやら【不思議の国のアリス】のアリスと【オズの魔法使い】のドロシーが騒ぎの元凶だという事もね」
ヘンゼル「あんた達が彼女達と戦う力を欲している事もだ……僕が何を言いたいか、もうわかるだろ?」
キモオタ「我輩がアリス殿を倒すという目的の為にグレーテル殿を利用しようとしていると…言いたいのでござろう?」
ヘンゼル「察しは良いみたいだね。君達が自分の利益の為にグレーテル達を利用しようとしてる、僕はそう疑っている」
キモオタ「しかし、それはあまりにも疑いが過ぎますぞ」
キモオタ「ヘンゼル殿が妹であるグレーテル殿を大切に思うのはわかるでござるが…我々が無関係のグレーテル殿を利用するなんて発想はあまりに突飛ではないですかな?」
ヘンゼル「そうかな?僕はそうは思わないよ。だって、そうじゃないか」
ヘンゼル「大人っていうのはいつだって子供を自分達の都合の良いように利用する。そういう連中だ」
ヘンゼル「特にあんた達みたいな現実世界の大人は、僕達おとぎ話の世界の子供をいいように利用する。僕はとてもじゃあないがあんたを信用できないよ」
現実世界 キモオタの部屋 司書との約束当日
キモオタ「ラプンツェル殿www昨日選んでいただいた服を着たのでござるがwwwなんか違う感じになるのでござるwww助けていただきたいwww」ピチピチー
ティンカーベル「あれっ!?昨日お店で試着した時はかっこよかったのになんかハムみたいになってる!」
ラプンツェル「んー…っとね、全部ボタン留めちゃってピチピチな感じになってるから、ここをふわーって感じにしたらかっこいいよ!」ニコニコ
ファサファサ フワー
ラプンツェル「それとキモオタは髪の毛もっさーってしてるからちゃんと梳かさないとね!私は髪の毛梳かすの世界で一番得意だからね!まかせていいよ!」フンス
キモオタ「確かにwwwそれだけ長い髪の毛を毎日梳かしてたら得意にもなりますなwww」
トカシトカシ
ラプンツェル「はいっ!でーきた!いつもよりずーっとカッコイイキモオタになったよ」ニコニコ
キモオタ「おおwwwイケメン…とまではいかないもののwwwそこそこのぽっちゃり系が鏡の中にwww」コポォ
ティンカーベル「キチンと身だしなみ整えたらキモオタでもまぁまぁにはなれるんだねー…ラプンツェルのおかげだね!感謝しなきゃだよキモオタ!」
キモオタ「そうですなwww帰ったらサイゼリアに行くでござるよwww我輩、御馳走するでござるwww」
ラプンツェル「やった!でもこれならキモオタ誘ってくれた女の子も一緒に居て恥ずかしくない格好だよ!楽しいデートになると良いね」ニコニコ
キモオタ「ラプンツェル殿にお願いして正解でしたなwwwこの格好なら少なくとも引かれる事は無いでござろうwww」コポォ
153 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:09:41 ID:wfY
キモオタ「さて……まだ時間はあるでござるが早めに出発するでござるwww待ち合わせに遅れては一大事ですからなwwww」
ティンカーベル「そっか、忘れ物ない?お財布にお金入れた?ハンカチ持った?スマホの着信音アニメの歌じゃない奴に変えた?」
キモオタ「ちょwwwお主は我輩の母親でござるかwww問題無いですぞwww着信音も待ち受け画面も変えましたぞwww」
ティンカーベル「うん、キモオタは調子に乗ると失敗するから気をつけてね!あと司書さんに恥かかせない事!わかった?」フワフワ
ラプンツェル「ティンクと一緒にお留守番しとくから、私達の事は気にしないで楽しんできてね」ニコニコ
キモオタ「わかりましたぞwwwそれではいってくるでござるwww我輩、一世一代のチャンスをものにしてきますぞぉぉぉ!!」ウオオオォォ
ガチャッ ドスドスドス
ラプンツェル「すんごく気合い入れて行ったねー、キモオタ大丈夫かなー?」
ティンカーベル「大丈夫!…って言いきれないね、キモオタこういうの初めてだし。じゃあ私達もそろそろ、行こうか。はい、変装メガネと帽子」ゴソゴソ
ラプンツェル「うん!今日の私達はキモオタを影から見守り隊だね!相手の女の子どんな人かなー、可愛いかなー美人かなー」ワクワク
ティンカーベル「そんなじゃ駄目だよラプンツェル!これは遊びじゃないんだから!キモオタにもしもの事があったりなにか失敗しちゃったらフォローする大切な役目なんだから!」
ラプンツェル「そっか!友達が幸せになってくれたら私たちみんな嬉しいもんね、うまくいってほしいもんね!」
ティンカーベル「そうだよ!だから今日は絶対寄り道しない!約束ね!それじゃあ私達も出発しよー!」フワフワ
154 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:11:35 ID:wfY
現実世界 街
キモオタ「……先に司書殿が来ていたら時間に遅れてなくても『待たせて申し訳ないですな』……我輩が先に着いたらどれだけ待っても『今来たところですぞ』……それから」ブツブツ
ティンカーベル「なんかブツブツ言ってるけどイメージトレーニングかなあれ……」コソコソ
ティンカーベル「緊張しすぎて失敗しなけりゃいいけどなぁー」コソコソ
クイクイ
ラプンツェル「……ねぇねぇティンク、あの女の子達が食べてるのってなに?みんな同じお店から出てくるよ?」
ティンカーベル「あれはアイスクリームっていう冷たくて甘いお菓子だよ、口の中でとろけるの!それにあのサーティワンってお店にはいろんな味のアイスがあるよ。けど…」
ラプンツェル「アイス…口の中でとろける冷たいお菓子…!ティンクティンク、あれ買って半分こにしよーよ」ニコニコ
ティンカーベル「ほらー!言うと思ったよ!駄目駄目、今日はキモオタを見守るんだから寄り道なんかしてる暇は無いの!」
ラプンツェル「でも今なら二段のアイスと同じお金で三段に出来るみたいだよ?お得なんだね!半分こしてもたくさん食べれるよー!」ニコニコ
ティンカーベル「うっ…で、でも私はそんな甘い言葉に乗せられないんだから……!」グヌヌ
ラプンツェル「私はキモオタみたいにたくさん食べないからティンクはいっつもよりたくさん食べれるよ?それに二種類ティンクが選んでもいいからさ!ね?」ニコニコ
ティンカーベル「二種類……!ほらラプンツェル急ぐよ!早く買っちゃおう!キモオタを見失っちゃったら面倒だからね!」ウキウキ
ウィーン
イラッシャイマセー
155 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:13:06 ID:wfY
現実世界 待ち合わせ場所・待ち合わせ時間10分前
キモオタ「……」ソワソワ
キモオタ(ラプンツェル殿には洋服を見立ててもらい、ティンカーベル殿もああ言ってはいたものの心配してくれてるようでござるし…)
キモオタ(必ずや司書殿を見事にエスコートし、サイゼリアで良い結果を二人に報告できるよう頑張らねばなりませんな……!)ゴゴゴ
司書「あの、もしかして……キモオタさんですか?」ヒョコ
キモオタ「ファッ!?ししし、司書殿。そうですぞ、キモオタですぞw時間どおりですなw」
司書「よかった、なんだか今日はいつもとは全然雰囲気が違ったから人違いだったらどうしようかと思いました」フフッ
キモオタ「い、いやぁ、実は司書殿と出かけるという事で友人に服を見立ててもらったのでw」
司書「えっ、いつも通りでよかったんですよ?なんだか手間を掛けさせちゃいましたか?」
キモオタ「いやいや、あれでござるから、我輩は今日をとても楽しみにしていたのでw」
司書「ふふっ、そう言ってくれると嬉しいです。私達も随分と楽しみにしていたんです。ねっ?」ニコッ
キモオタ「私『達』……?」
司書「ほら、二人ともキチンとキモオタさんにご挨拶してね」
グレーテル「……こんにちわ」ボソッ
ヘンゼル「始めまして、キモオタお兄さん」ニコッ
キモオタ「…………へっ?」ポカーン
156 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:15:17 ID:wfY
司書「この子たちは私の家族で、二人は兄妹なんです。お兄ちゃんのヘンゼルと妹ちゃんのグレーテルです」ニコッ
キモオタ「二人ともよろしくでござるw我輩はキモオタでござるよw」
司書「実は今日の童話展、私も楽しみにしてるんですけど一番楽しみにしていたのはグレーテルなんです。もう何日も前からカレンダーに印をつけていたくらいで」ウフフ
グレーテル「そういうの……よその人に言わないで……」クイクイ
司書「みての通り、グレーテルはヘンゼルと違って少し人見知りするので私はそれが心配で…家族以外にも親しく出来る相手が居ないと寂しいだろうなって思ってたんですけど」
司書「キモオタさんなら子供好きそうでしたし、童話も大好きみたいなのでグレーテルも仲良く出来るかなと思って…だから思いきって誘っちゃいました」ウフフ
キモオタ「あ、あー…なるほどwwwつまり司書殿と我輩とヘンゼル殿とグレーテル殿の四人で童話展に行くという事ですなwww」
司書「はい!こういう童話展に二人を連れて来るのは初めてでしたし、実は一人で二人も面倒見れないかもって思って心細かったんです。あっ、サイン会まであまり時間が無いのでそろそろ行きましょうか」ニコッ
キモオタ「そうですなwww下調べしたのですが会場の○○ホールに一番近い道は向こうの通りの……」
キモオタ(ちょwwwデートじゃwwwなかwwwったwww)
キモオタ(これはwwwみんなにwww合わせる顔がないwwwティンカーベル殿は恐らく大爆笑でござろうなこれwww)
キモオタ(しかしwww折角なので楽しみますぞwwwそれにおとぎ話の世界を冒険するヒントがあるかもしれませんからなwww)コポォ
クイクイ
グレーテル「ねぇ……キモオタお兄ちゃん……こっち、来て……おはなし、あるの……」ヒソヒソ
キモオタ「裾引っ張り幼女とはwww可愛いですなwwwどうしましたかな、グレーテル殿www」ヒソヒソ
グレーテル「……なんで、来たの?」ボソボソ
キモオタ「なんでってwww司書殿に誘われたのでwww」
グレーテル「……キモオタお兄ちゃんは私と約束したよ、お姉ちゃんに……近づかないって……やっぱりキモオタお兄ちゃんもウソツキなの?」ジーッ
グレーテル「大人はみんなウソツキだから……キモオタお兄ちゃんも私との約束、破るの……?」
キモオタ「いや、嘘とかではなく…いや、結果的にそうなってしまいましたな、申し訳ない。しかし司書殿がグレーテル殿の姉上とは知らなかったので…大目に見てくれませんかな?」
グレーテル「知らなかったなら……仕方ないね……私も言ってなかったかも……でももう知ってるでしょ……?だからもう一度約束して、キモオタお兄ちゃん……」ボソボソ
キモオタ「大丈夫ですぞwww指切りげんまんしますかな?www」
グレーテル「針千本だと足りないから……やんない。そのかわり……お姉ちゃん傷つけたら……かまど、だよ……?」
キモオタ「グレーテル殿はかまど好きなんですかなwwwこないだもかまどかまど言ってましたがwww」
グレーテル「うん、好きよ……私は力も魔力もない女の子だけど、かまどがあればお兄ちゃん救える…お姉ちゃんもきっと守れる……魔女も殺せる……だから好きよ」ボソボソ
キモオタ「……」
グレーテル「私はキモオタお兄ちゃんの事まだ好きでも嫌いでもないの……だから、できればかまどに押し込まないで済む方がいいなぁ……だから約束……ね?」ボソボソ
キモオタ「我輩もそれを切に願いますぞwww」
テクテク
ヘンゼル「……」
158 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:19:45 ID:wfY
○○ホール 世界の童話展会場 某童話作家のサイン会場
ザワザワ
司書「やっぱりサイン目的で並んでいる人多いです、滅多に無い事だから県外のお客さんも多いのかもしれないですね」
ヘンゼル「多い…かな?あの作家さんの知名度からすればむしろ少ないように思えるけど」
グレーテル「多くても……少なくても関係ないよ……私はこの作家さんの童話、好きよ。だから……会えるの、嬉しいの……」
キモオタ「ほうw有名な作家なのですかなw」
司書「という事はご存じないんですね……おとぎ話や童話というジャンルがそもそも下火ですからあまり有名じゃないんでしょうか……少しショックです」
キモオタ「なんだか申し訳ないw不勉強でしたなw」コポォ
司書「いいえ、でもキモオタさんも名前くらいは聞いたことあると思いますよ?童話作家では相当有名な方です、外国の方なんですけどあの天才童話作家の再来とまで言われていてですね!なんとあの童話作家と同じ……」
キモオタ(司書殿が語りだしましたなwwwなんとなく意外でござるがwww本が好きでこの仕事してるでござろうし当然と言えば当然でござるなwww)
係員「次の方ー、どうぞー」
ヘンゼル「熱く語るチャンス、逃しちゃったね」クスクス
司書「うん、残念……童話展の後でたくさんお話ししましょうねキモオタさん。それでは私達先に行ってきます、ヘンゼルとグレーテルは私と一緒に行こうね」ニコニコ
ヘンゼル「僕はキモオタさんと行くよ、その方がグレーテルが少しでも作家さんとお話し出来るでしょ。そもそも時間あまりないんだし」スッ
グレーテル「ヘンゼルお兄ちゃん……優しい。私、ヘンゼルお兄ちゃん……大好き……」
司書「では終わったら童話展の入口にもう一度集まりましょうか。人が少ないとはいえ、わかり易い所で待ち合わせないとはぐれてしまいますから」ニコッ
キモオタ「わかりましたぞwヘンゼル殿は我輩に任せていただきたいw」コポォ
159 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:22:01 ID:wfY
キモオタ「しかしヘンゼル殿は妹思いですなwww若いのにしっかりしてますぞwww」
キモオタ(先日聞いたグレーテル殿の話では過保護な兄のイメージでしたがwwwこうして見るとただの妹思いの兄ですなwww)
キモオタ(司書殿に近づくなというグレーテル殿といい、妹思いのヘンゼル殿といい、家族を大切にしているのでござるなwww感心ですぞwww)
ヘンゼル「しっかりなんかしてないよ。グレーテルの方が出来た妹で、僕はいつも兄としての立場が無いくらいだから」フフッ
キモオタ「謙遜するなんてヘンゼル殿は大人ですなwww」コポォ
ヘンゼル「……僕は子供だよ、キモオタお兄さん。だからもう二度と、僕が大人だなんて言わないで欲しいな」
キモオタ「……そうでござるか?褒めたつもりだったのでござるがwww」
ヘンゼル「それより…もう単刀直入に聞くけどキモオタお兄さんはあいつの事……お姉ちゃんの事好きなの?」
キモオタ「ファッ!?いや、いやいやwwwヘンゼル殿ませてますなぁwwwしかし公の場でそういう事をあまり聞くものじゃありませんぞwww」
ヘンゼル「僕は家族として知っておきたいだけだよ、だからはぐらかさないで欲しいな」フフッ
キモオタ「うーむwww司書殿はキモオタの我輩にも普通に接してくれますからなwww好きかそうでないかなら前者でござるなぁwwwしかしそれだけでござるよwww他意はござらんwww」
ヘンゼル「へぇ、そうなの……」
係員「はい、では次の方どうぞー」
キモオタ「おおwwwではヘンゼル殿、行きますかなwww」
ヘンゼル「……うん、行こう」
160 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:23:47 ID:wfY
キモオタ「失礼いたしますぞwww」スッ
童話作家の老人「はい、こんにちは……」ピクッ
キモオタ「っと…海外の方でござったwww我輩は英語できないでござるwwwヘンゼル殿お願いしたいwww」
ヘンゼル「日本人じゃないから英語が喋れるっていう発想は間違いだよ…大丈夫だと思うよ、日本語で」
童話作家の老人「ええ、日本語で大丈夫。少し間違っているかもしれないけれど、大目に見てくれると助かるよ」フフッ
キモオタ「こっちこそ助かりましたぞwww自信無げでござるが流暢ではござらんかwww」
童話作家の老人「しかし、驚いた。僕のファンは女性や子供が多いから君の様な若い男性は初めてだ」
童話作家の老人「僕達の業界も随分と需要が無くなってしまったから、君の様な若者が興味を持ってくれているとは嬉しい。さぁ、何にサインをしようか?絵本かい?童話集かな?」
キモオタ「それがあいにく本は持ってきていないのでござるwww今更ながら売店で買っておけばよかったですなwww」コポォ
ヘンゼル「こういうサイン会って、普通は本を買った人にサインするものだって聞いたけど…違うんだね」
童話作家の老人「そうだね、そういうケースも多いらしいね。でも僕は商売に来たわけじゃないんだ。ファンとの交流が出来るのは僕にとっても嬉しい事だからね。色紙しかないけど、これで構わないかな?」サラサラー
童話作家の老人「はい、どうぞ。僕の作品を…とは言わないから、これからもいろんな童話を読んで欲しいね。童話やおとぎ話は大人になってから読んでも面白いものだから」フフッ
キモオタ「そうですなwwwそれに関しては痛感していますぞwwwお主の作品も是非読むでござるwww」
童話作家の老人「そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいね。大勢の人に読んでもらうのが僕達の夢だったからね」フフッ
・・・
161 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:25:02 ID:wfY
・・・
キモオタ「いやはやwww童話作家に会うのなんて初めてでござったからwww緊張しましたなwww」コポォ
ヘンゼル「とてもそんな風には見えなかったけれどね」フフッ
キモオタ「ところでグレーテル殿や司書殿は本好きなのはわかったでござるがwwwヘンゼル殿はそうでもないのですかなwww先ほどもそんなにテンション高くなかったでござるしwww」
ヘンゼル「嫌いではないよ、でもグレーテル程じゃないんだ。今日のこれだってグレーテルが心配で付き添いに来ただけだからね」
キモオタ「なるほどwwwヘンゼル殿の兄弟愛はとどまる事を知りませんなwww」コポォ
ヘンゼル「まぁ…唯一の血縁だから……そんなの関係無くても家族は大切だけどね……グレーテルもお姉ちゃんも、他の家族も」
ヘンゼル「だから……許さないよ、僕は」ボソッ
キモオタ「…?申し訳ないwwwちょっと聞こえなかったでござるwww何といいましたかなwww」
ヘンゼル「たいしたことじゃないからいいよ。それに出口にうろうろしていたら邪魔になるから移動しよう」
キモオタ「ではwww司書殿とグレーテル殿が待っているでござるから急ぎますかなwww」コポォ
ヘンゼル「……僕はその前にトイレに行っておきたいんだけどいいかな?」
キモオタ「確かにwww行けるときに行っておいた方がいいですなwww我輩も付き合いますぞwww」
ヘンゼル「確か、あっちにあったと思うんだ。行こうか、キモオタお兄さん」
・・・
162 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:26:28 ID:wfY
○○ホール 男子トイレ
ジャー
キモオタ「連れションなど何年ぶりでござろうかwwwしかもヘンゼル殿の様なイケメンショタと一緒とはwww」コポォ
ヘンゼル「……」キュッ
キモオタ「おおっとwww我輩決してそっち方向の趣味は無いので安心していただきたいwwwって、わからんでござるよねwwwスルーしていただいて良いですぞwww」コポォ
ヘンゼル「…キモオタお兄さん」
キモオタ「どうしましたかなwwwもしやハンカチを忘れてしまったとかwww」
ヘンゼル「うん、そうなんだ。だからハンカチを貸してくれると嬉しいんだけど……」
キモオタ「確かwwwバックに入れていたのでござるよwwwどこにしまいましたかなwww」
ゴソゴソ
ヘンゼル「ねぇ、キモオタお兄さん」
キモオタ「ちょwwwちょっと待っていただきたいwww確かにどこかに入れたのでござるがwwwちょっと見当たらないwww」
ヘンゼル「ひとつ、聞きたいんだけど」
キモオタ「なんですかなwwwっと、ありましたぞwwwヘンゼル殿、はんかt」
ゴゴゴゴゴゴ
キモオタ「ヘンゼル殿……?」
ヘンゼル「教えて欲しいな、どーして……僕の大切な妹に近づくのか」
163 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:28:06 ID:wfY
キモオタ「ちょ、どうしたでござるか…?我輩、グレーテル殿に何かした覚えはないでござるよ!?」
ヘンゼル「グレーテルに既に何かしたってならもうあんたはここには居ないさ。僕が言ってるのは未来の話、これからの事だよ」
キモオタ「ヘンゼル殿……?」
ヘンゼル「あんたが何の目的であいつらに…僕の妹に近づいたのか、その理由を聞いているんだ」
キモオタ「いや、目的も何も……ただ我輩は図書館でグレーテル殿と知りあって少し話をしただけで…」
ヘンゼル「あくまではぐらかすんだな、口を割らないってのならそれでもいいけど」
キモオタ「一体どうしたというのでござるか…?なにをそんなに……」
ヘンゼル「知らないとでも思った?僕は知っているんだ、君がおとぎ話の世界に係わっている事を」
ゴゴゴゴゴ
キモオタ(……っ!あれはサイリウムの特訓で魔法使い殿が生成していたものと似てますぞ……!)
キモオタ「ど、どうしてヘンゼル殿が…魔法使い殿と同じ『圧縮した魔力』を……!?」
ヘンゼル「へぇ、これがどういうものかわかるくらいには修羅場をくぐりぬけてきたのかな。でも……」
スッ
ヘンゼル「隙しかないけど、大丈夫?魔力を持ってるやつ相手に触れられるって、相当な危機だよ?」スッ
164 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:30:32 ID:wfY
ヘンゼル「ちょっとは修羅場越えてきたのかなって思ってたけど、何もわかってないんだね…あんたは油断するって事がどういうことかわかってない」サワッ
キモオタ「どういうことd」ヒュッ
ドゴシャアアァァ
キモオタ「ガッ……!ゲホゲホッ……」ボタボタ
ヘンゼル「いろいろと無事じゃあ居られないよって事だよ。内臓とか、そういうのがさ」
キモオタ「……ゲホッゲホゲホッ」ボタボタ
キモオタ(なんでござるか……これ……!まともに声が出せないでござる……!)
ヘンゼル「でもまだ聞きたい事はたくさんあるからだんまりは困るよ。少しは喋れる程度に加減はしたんだ、出来ているかどうかは別だけど」
キモオタ「……何の、ために……こんな事、を……」
ヘンゼル「質問に答えなきゃ内臓全損するよって言う警告だよ。あんたは大人なんだ、子供の質問に答える義務があるだろう?」
キモオタ「……お主、は一体…何者……」ゲホゲホ
ヘンゼル「今更そんな事聞くんだね?あー、でも僕達のおとぎ話は消えているからあんたは知らないか。だったら改めて自己紹介するよ」
ヘンゼル「【ヘンゼルとグレーテル】の主人公のひとり、ヘンゼル。おとぎ話の内容は……説明しなくていいか」
ヘンゼル「加減したつもりだけど、なんだかもう虫の息だもんね。説明してもきっと、無駄になる」
ヘンゼル「ただ息絶える前に僕の質問には答えてもらうよ、キモオタお兄さん?」
165 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/13(月)23:34:59 ID:wfY
今日はここまで
圧縮した魔力→魔力を持つ人物がそれを圧縮して放出する行為
魔力を放出しているだけなので厳密には魔法ではないが威力は魔力の大きさに比例する
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます
167 :名無しさん@おーぷん :2015/07/13(月)23:43:34 ID:DHu
今回もとてもわくわくしました!
次の更新も楽しみにしてます(^ν^)
168 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)14:31:37 ID:et5
そうか、これがヤンデレ(違
169 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)18:13:22 ID:ne0
乙!
>グレーテル「針千本だと足りないから……やんない。そのかわり……お姉ちゃん傷つけたら……かまど、だよ……?」
この台詞かわいい
ダウナー系ジト目ロリとか俺得
絵師がいたら検討して欲しい、オナシャス!
170 :名無しさん@おーぷん :2015/07/14(火)22:29:05 ID:fdE
恐ろしいガキだな・・・。
171 :名無しさん@おーぷん :2015/07/15(水)02:16:50 ID:Rk4
なに、この兄妹
怖いよ、怖いよ…
>>1さん乙です!
更新ありがとうございます!!
次回も楽しみです!!
177 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/19(日)22:37:15 ID:Age
キモオタ「しかし、答えようにも我輩どてっ腹に一撃貰ってますからな…声が出せぬかもしれませんぞ」ゲホゲホ
ヘンゼル「大丈夫でしょ、現にあんたは喋っているし多少なら余裕もありそうに見えるけど」
キモオタ「余裕なんてとんでもないですな。我輩、今相当無理をして立っているでござるよ…」
ヘンゼル「そうなんだ、でもどうだっていいさそんな事。それよりも僕の問いに答えてもらうよ」スッ
ゴゴゴゴゴ
ヘンゼル「断るならもう一度あんたの内臓を圧迫する。そうしたらその贅肉まみれの身体も多少は軽くなるかもしれないよ?」
キモオタ(圧縮した魔力……先ほどは右腕に集中させてござったが、次は左腕でござるか…?)
キモオタ「そんな度胸は無いですぞ、故にここは大人しくヘンゼル殿の問いに答えるでござるよ、さぁ質問とやらを続けてくだされ」
キモオタ(いけませんな、完全に油断していたでござる…現実世界で、しかもヘンゼル殿に攻撃されるなど予想してませんでしたからな。思いっきり食らってしまいましたぞ)
キモオタ(自分でもこれだけの痛みを抱えて意識を保っていられるのが不思議ですぞ…しかし、いつまで耐えられますかな……)
キモオタ(あれだけの強力な魔力を撃ちこまれれば当然でござるが……内臓のどこかしらがやられてるかもしれませんな、一刻も早く病院へ……いや、桃太郎殿を呼んだ方がいいですな。しかし、おはなしウォッチはバッグの中にありますからな……)
キモオタ(それにヘンゼル殿が居てはおはなしウォッチを使う事が出来ませんぞ。とにかく今はヘンゼル殿の問いかけとやらに答えるのが先決、口ぶりから察するにアリス殿とは無関係の様でござるし……)
キモオタ(ここは冷静に対応してヘンゼル殿が去るのを待つでござる、そして早いところ桃太郎殿に来てもらうしかないですな……手遅れになる前に)
ヘンゼル「質問を続けるも何も、先の質問にまともに答えてもらっていないんだけど。もう一度あらためて聞こうか」
ヘンゼル「どうして僕の妹に近づいたのか……聞かせてもらうよ、お兄さん」
キモオタ「さっきも言ったでござるが、グレーテル殿とは図書館で知り合って少し話をした事があるだけでござる」
ヘンゼル「それを僕に信じろって言うのか。それにしては随分と完成度の低い良い逃れだね」
キモオタ「良い逃れなどと言われても、事実でござるからな……これ以上何も言えませんぞ。嘘いつわりのない真実でござるから」
ヘンゼル「あんたは僕を知らないだろうが僕はあんたを知ってる……あいつが少し前に教えてくれたんだ、自分が働いている図書館に妖精を連れた男が来たと」
ヘンゼル「信じられなかったよ、現実世界の大人が妖精を見る事が出来るなんて極々稀というかほぼ無理だから。だから僕は気になって君の事を観察していたんだ」
キモオタ「観察ですと……?我輩、まったく気が付きませんでしたな…」
ヘンゼル「驚いたよ、妖精の名前はティンカーベル…消滅したおとぎ話【ピーターパン】の妖精だ。そしてあんた達はおとぎ話の消滅を防ぐためにあちこちの物語を旅をしているという事も知った。
どうやら【不思議の国のアリス】のアリスと【オズの魔法使い】のドロシーが騒ぎの元凶だという事もね」
ヘンゼル「あんた達が彼女達と戦う力を欲している事もだ……僕が何を言いたいか、もうわかるだろ?」
キモオタ「我輩がアリス殿を倒すという目的の為にグレーテル殿を利用しようとしていると…言いたいのでござろう?」
ヘンゼル「察しは良いみたいだね。君達が自分の利益の為にグレーテル達を利用しようとしてる、僕はそう疑っている」
キモオタ「しかし、それはあまりにも疑いが過ぎますぞ」
キモオタ「ヘンゼル殿が妹であるグレーテル殿を大切に思うのはわかるでござるが…我々が無関係のグレーテル殿を利用するなんて発想はあまりに突飛ではないですかな?」
ヘンゼル「そうかな?僕はそうは思わないよ。だって、そうじゃないか」
ヘンゼル「大人っていうのはいつだって子供を自分達の都合の良いように利用する。そういう連中だ」
ヘンゼル「特にあんた達みたいな現実世界の大人は、僕達おとぎ話の世界の子供をいいように利用する。僕はとてもじゃあないがあんたを信用できないよ」
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 ヘンゼルとグレーテル編
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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
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