キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 桃太郎編
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209 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)21:17:19 ID:ymp
ティンカーベル「チルチルって・・・【青い鳥】の主人公の!」
キモオタ「【青い鳥】というと・・・以前ティンカーベル殿を誘拐した!」
ティンカーベル「そうだよ!あのファミチキのとこの主人公の兄妹!」
赤ずきん「兄のチルチルを人質にして妹のミチルに無理矢理アリスを演じさせる。そうやって自分のおとぎ話の消滅を防いでまで、あなたは別の世界に行きたかった・・・」
アリス「ふふっ、その通りだ・・・それに、ボクには世界を渡る手段がないからね。それを解決するためにもチルチルには犠牲になってもらったんだ」
赤鬼「自分の目的に為に関係ない奴を犠牲にするとは・・・!」
アリス「そんな事より今はボクがこの世界でなにをするつもりなのかのほうが大切なんじゃないかな?」
赤ずきん「・・・そうね、私たちと遭遇することも計算済みなんでしょう?」
アリス「そうだよ。ボクはこの【桃太郎】のおとぎ話を消すつもりでここにいる。なんて言えば君達はそれを阻止する、そうだろう?」
キモオタ「もちろんでござろう!我々はそのためにここにいるのでござるからな!」
アリス「頼もしいね。現実世界の人間のくせに、自分たちに何でもできるとでも思っているのかな」
アリス「特別に答えを教えてあげるよ。桃太郎」
桃太郎「・・・何を言うつもりだ?」
アリス「ボクは鬼ヶ島の鬼の味方をする。だから次に君たちに会うときはおもいきり潰しにいくよ。言っておくけれどボクの戦力はまだまだこんなもんじゃないよ?」
桃太郎「・・・・・・」
210 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)21:32:37 ID:ymp
アリス「それじゃあ次は、鬼ヶ島で会おう。ほら、ライオンもいつまでもビクビクしてないで」
ライオン「だって!アリスちゃんと喋りながらたまにこっち睨んできてたんだよ、あの娘!でもお話終わったなら逃げるんだね!うんうん、それがいいよ最善だよ!」
アリス「さぁ、トランプ兵士!撤退する、戻ってくるんだ」ヒョイ
シュルルルルッ
桃太郎「兵士たちが紙へと戻っていく・・・!」
キモオタ「アリス殿!ちょっと待つですぞ!」
赤鬼「おう、あんな話を聞いてこのままほっては置けないよなぁ!」
ティンカーベル「そうだよ!ここで捕まえてやるんだからね!逃がす訳ないんだもん!」
赤ずきん「ええ、私達の目的はあなたとおしゃべりだけする事じゃあ無いのよ」ジャキッ
アリス「ふふっ、そう来ると思ったよ。でも、君達はボクを倒せない」
ライオン「いいからいいから!挑発とかやめようよ!はやく行こうよ!」
アリス「それじゃあ、鬼ヶ島でまた会おう。次はもっとすごい玩具で相手をしてあげるよ」
ヒュン
ティンカーベル「待てー!逃げるなー!」
キモオタ「一瞬のうちに姿を消しましたな・・・」
211 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)21:43:17 ID:ymp
赤鬼「また魔法具って奴を使ったのかもしれないな・・・」
赤ずきん「でしょうね、どちらにしても私たちの目的もはっきりしたわね」
桃太郎「あの娘は鬼ヶ島へ行くと行っていたな・・・」
ティンカーベル「鬼の味方するとも言ってたね!」
キモオタ「桃太郎殿の鬼退治を妨害するつもりですな・・・」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「桃太郎・・・頑張ってあいつらなんとかしようね?」
桃太郎「・・・・・・」
赤ずきん「逃げるなんて選択肢、あなたには無いわよ?」
桃太郎「・・・・・・頼みがある」
キモオタ「何ですかなwww」
桃太郎「・・・・・・鬼ヶ島の悪鬼に加えて妖術使いの娘に猛獣。まとめて相手をするとなると拙者たちだけでは厳しい。お主等の実力を見込んで頼みたい。」
桃太郎「お主等に拙者の鬼退治を手伝って欲しい」
214 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:00:51 ID:ymp
キモオタ「もちろんですぞwwwアリス殿の悪巧みを止めねばwww」
赤鬼「退治・・・必要だと思うが、できれば更正させたいんだ。俺としては」
赤ずきん「それは先の問題ね、私達はどちらにしても鬼を無力化しなければいけない。まぁ、マスケットの出力は調整しておくわね」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「ねぇねぇ、桃太郎」
桃太郎「どうした、ティンカーベル」
ティンカーベル「赤鬼もね赤ずきんも強いよ。私とキモオタはちょっと頼りないかもだけど・・・だからさ」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「怖がらなくっても大丈夫だよ」ヒソヒソ
桃太郎「・・・・・・かたじけない」ボソッ
キモオタ「では城下の被害を何とかしたら準備をして鬼ヶ島へ行きますかなwww」
桃太郎「そうするとしよう。拙者は怪我人の治癒へ・・・」
赤鬼「オイラは力仕事を手伝ってくるかな!」
キモオタ「我輩はも行きますぞwww」
赤ずきん「キモオタ、あなたとティンクは私と一緒に来て欲しいわね」
ティンカーベル「どうしたの?」
赤ずきん「アリスの戦力について・・・情報をまとめておきましょう」
215 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:21:31 ID:ymp
城下町の隅
キモオタ「アリス殿の情報をまとめるんでしたな・・・」
赤ずきん「ええ、片鱗とはいえ黒幕側の戦力を知ることが出来たものね。きちんと戦闘に活かさなければ、勝てるものも勝てないわよ」
ティンカーベル「魔法具もたくさん持ってるみたいだしね・・・」
赤ずきん「そうね、まずは私達が知っている範囲でのアリスの魔法具を書き出してみましょうか・・・キモオタ、お願いできる?」
キモオタ「おまかせあれwwwどんどんいってくだされwww書いていく故www」
ティンカーベル「えっとねぇ・・・アレとアレと・・・」
アリスの魔法具
兵士に変化するトランプ
食べると大きくなるキノコ
食べると小さくなるキノコ
ティンカーベル「こんな感じかな?フラミンゴをちっちゃくしたならきっと小さくなる方のキノコもあるよね」
赤ずきん「そうね、あと推測の段階だけど・・・これも持っているはずよ」カキカキ
世界移動ができる帽子
キモオタ「それもアリス殿のおとぎ話に出てくるのですかなwww」
216 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:40:37 ID:ymp
赤ずきん「違うわ。アリスの世界では不思議な出来事が多すぎるから、どの魔法具を持っているか特定するのは難しいわね」
ティンカーベル「この世界移動の帽子ってチルチルのだよね?」
赤ずきん「アリスは言っていたでしょう?世界を渡る手段がないからチルチルに犠牲になってもらったって」
キモオタ「言っていましたな!ではその帽子をチルチル殿から奪ったということですかな」
赤ずきん「そうでしょうね・・・当然これ以外にも魔法具を持っているでしょうけど」
キモオタ「アリスの代役をミチル殿という女の子に無理矢理させているとも言っていましたな・・・ティンカーベル殿、この兄妹はどういった人物ですかな?」
ティンカーベル「仲がいい兄妹だよ、青い鳥を探していろんな世界をチルチルの帽子を使って一緒に冒険したんだよ。でも【青い鳥】はもう消滅してる・・・だからこそアリスはチルチルを人質にとってミチルを従わせているんだよ・・・許せない!」
赤ずきん「私のおとぎ話は消滅しているのに知名度が高いなんて言っていたもの。それって・・・意図的に消したってことになるものね。もう一人の娘かアリスか、どっちの仕業か知らないけれど」
赤ずきん「黒幕側におとぎ話を消す罪悪感なんて存在しない。だから平気でおとぎ話を消す、そして関係ないチルチルミチル兄妹を犠牲にできるのね」
ティンカーベル「絶対にこの世界を消させない!それにミチルもチルチルも助ける!」
赤ずきん「チルチルが人質になっている以上・・・アリスの世界に易々とは手が出せないわよ?」
ティンカーベル「でもいつかは絶対に助ける!今じゃなくても!」
キモオタ「そうですな、まずは鬼ヶ島へ行くでござる。これですな!アリス殿の思い通りにはさせませんぞ!」
217 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:49:05 ID:ymp
今日はここまで!
世界移動について。ちょっと重要だから補足
大きく分けて二種類あります
裸王が体験したように、海の底や洞窟などが別世界へ繋がっているケース。
これは自分の好きな場所へ行けるわけではないです
もう一個は魔法や魔法具で移動するケース。
これはものにもよるけど行き先を指定したり、相手だけ飛ばしたり出来ます
後者の魔法具は現時点でこんなかんじ
ティンカーベルの羽根
赤ずきんのずきん
黒幕の女の子の靴
チルチルの帽子(アリスが所有?)
だいたいこんな感じ
桃太郎編 次回に続きます
218 :名無しさん@おーぷん :2015/01/03(土)23:33:19 ID:sJj
乙です!
237 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:08:01 ID:qjd
城下町・壊れた家屋
赤鬼(笠装備)「資材はここに置いたらいいのか?」
町民「あぁ、そこに置いてくれ。すまねぇな、旅の途中だっていうのに・・・」
赤鬼「いやいや、困ったときはお互い様だ、なんでもいってくれ」ドサッ
町民「ありがとな、けど運ぶ資材はもうこれで最後だ。それにしても兄ちゃんいいガタイしてるなぁ!力持ちだし、こりゃあ鬼も真っ青じゃねぇか!」ハッハッハ
赤鬼「お、おう・・・・・・ん?」チラッ
・・・
町のおっさん「いや、一時はどうなるかと思ったが桃太郎が来てくれて助かったなぁ」
町の商人「そうだなぁ、桃太郎に任せておけば鬼も猛獣も怖くねぇやな!怪我人の治療も頼めるしなぁ」
町のおっさん「流石は正義の英雄だぁ、困ったこたぁ全部解決してくれるもんなぁ・・・」
町の商人「んだなぁ、あんな立派な奴ぁ他にいねぇぞぉ」
・・・
赤鬼「・・・・・・」
239 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:18:05 ID:qjd
赤鬼(桃太郎は間違いなく町人達の英雄だが・・・)
赤鬼(これは・・・桃太郎が受ける重圧も相当なものだろうな・・・)
赤鬼(桃太郎は・・・治療の最中か)
シュゥゥゥゥ
桃太郎「・・・・・・これで傷の治療は完了した。おばあさん、しばらくは無理なされぬよう」
町のばあさん「ありがたいですだぁ・・・ナンマンダブナンマンダブ・・・」
桃太郎「うむ・・・これで治療は終了か・・・キモオタ達の所へ向かうとしよう」
赤鬼「桃太郎。終わったか?」ヌッ
桃太郎「・・・・・・」ビクッ
赤鬼「・・・どうかしたか?」
ズズッ
桃太郎「い、いや、なんでもない・・・キモオタ達の所へ行くのであろう?」
赤鬼(さりげなく距離取られたな・・・ちょっと傷つくぞこれは)
240 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:33:00 ID:qjd
赤鬼「桃太郎はこのあたりに住んでいるのか?」
ザザッ
桃太郎「いや・・・この城下町は大きな町、だからか鬼の襲撃も多い。そのため一時的にこの辺りで野宿をしている」
赤鬼「野宿は大変だろう?オイラと赤ずきんが滞在している宿を紹介しようか?そこそこ安いぞ」
ザザッ
桃太郎「・・・ありがたい話だが遠慮しておく。拙者には鳥獣の供がいる・・・それに拙者を狙う悪鬼に襲撃されては関係ない民まで巻き込むことになる」
赤鬼「そうか・・・いや、そういうことならいいんだが。うちはほら、赤ずきんがいるだろう?年頃の娘だ、なるべくなら野宿は避けたいと思っているんだ。あいつは気にしてねぇみたいだがなぁ」
ザザッ
桃太郎「・・・気にしているにしろしていないにしろ、安全が確保できるならそれに越したことはないであろう」
赤鬼「桃太郎・・・」
ザザッ
桃太郎「どうかしたか・・・?」
赤鬼「少しずつ距離をとるのは止めてくれ、流石に傷つくぞ」
桃太郎「・・・・・・善処いたす」スッ
241 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:54:12 ID:qjd
赤鬼「やはり鬼は憎いか?」
桃太郎「・・・憎くないと言えば偽りとなる」
赤鬼「・・・そりゃあ、仕方ねぇ事だな・・・・・・悪鬼といえど鬼は鬼。この城下町で悪さしてる奴もオイラと同じ種族には違いないからなぁ」
桃太郎「ただ・・・先ほど自ら針鼠の討伐を請け負い、町の修繕に手を貸す姿。なによりあの赤いずきんの娘やキモオタ、ティンクがお主を恐れていない様子を見ると・・・赤鬼殿は悪鬼ではないのだと解る。おそらく、鬼とは言え優しきものやおとなしき者もいるのだろう。だが・・・」
赤鬼「・・・・・・」
桃太郎「悪鬼でなくとも鬼は鬼。やはり、恐ろしい」ボソッ
赤鬼「まぁ、そりゃあ仕方ねぇなぁ・・・」
桃太郎「しかし・・・優しき鬼おとなしき鬼がいるならば・・・お主が善き鬼だと言うのならば・・・恐怖に捕らわれ、浅はかな偏見でお主を始めとする善き鬼を避け続けるのは不誠実というもの・・・とは言え」
赤鬼「・・・・・・」
桃太郎「今しばらく、時間を頂戴したい。この性格は幼少よりのもの・・・そう容易くは、改善できぬのだ」
赤鬼「焦ることはない。オイラはこの世のすべての鬼が悪鬼ではないとわかってもらえれば、それでいいんだ」
桃太郎「・・・・・・かたじけない」
242 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:08:55 ID:qjd
城下町の隅
ティンカーベル「あっ!桃太郎!赤鬼!もう終わった?早かったね!」
桃太郎「拙者の治癒能力が必要な程、重傷を負った者は少なかったのでな・・・」
赤鬼「オイラの方は、旅人だからって遠慮されたような気がするが・・・まぁもういいって言ってくれたからな、引き上げてきた」
赤ずきん「そう。それなら準備を整えて、鬼ヶ島へ出発する準備を整えましょう・・・それと、桃太郎」
桃太郎「どうしたのだ・・・?」
赤ずきん「あなたのお供・・・ハリネズミの討伐に行くと言って町を出て行ったけれど・・・平気なの?」
桃太郎「そうか、拙者の供は見た目以上に戦える。安心せよ。おそらく、鬼ヶ島へ旅立つ前の露払いを買って出たのであろう・・・」
キモオタ「なんと気が利く仲間でござるかwww」
桃太郎「拙者が故郷の村を出発した頃からの長い付き合いとなる供なのでな・・・」
ティンカーベル「あの子達の前だと思った桃太郎も素になるもんね!」
桃太郎「ティンクよ、拙者はいつだってありのままの姿だが・・・?」
桃太郎(んもぉぉぉ!そろそろ慣れてよ!)ジッ
ティンカーベル(桃太郎の反応面白いなぁ・・・)
244 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:35:38 ID:qjd
キモオタ「とりあえず必要な物を揃えますぞwww食料は必須でござるなwww米とwww肉とwww」コポォ
赤鬼「ぶれないなキモオタは!ガッハッハ!」
ティンカーベル「・・・桃太郎はさ、鬼ヶ島までの道のりわかる?どうやって行くのかわかんないんだけど、私達・・・」
桃太郎「ここからなら少し距離はあるが道のりはわかりやすい。このまま南に降ると港がある、とはいえ寂れた村だが・・・そこで舟を借りる。そこまで行けば鬼ヶ島の姿を見ることが出来る、あとは漕いでいくだけというわけだ・・・」
赤ずきん「なんだか大人数になってしまうけれど、平気かしら?」
テ桃太郎「問題は無いだろう。もし難しければ二隻借りてもいい・・・しかし、問題は舟よりも・・・この人数で鬼ヶ島に潜入できるかどうかだ」
キモオタ「舟で簡単にいけるのでござろうwww上陸するのは容易いのではwww」
ティンカーベル「うーん・・・そうかなぁ?桃太郎が三人の悪鬼を追い払ったとき、リーダーっぽい鬼が逃げていったでしょ?見張りとかいるよ、多分だけどさ」
キモオタ「確かにそう言われると難しくも思えますな・・・」
赤ずきん「・・・私は、逆に容易いと思うわよ?アリスの目的はこのおとぎ話を消すこと・・・それなら侵入を防ぐよりも、あえて進入を許して・・・」
赤ずきん「鬼ヶ島から逃げ場をなくした上で、私達を・・・桃太郎を潰しに掛かると思うけれど」
桃太郎「・・・・・・」
キモオタ「赤ずきん殿wwwもう少しオブラートに包んでいただきたいwww」コポォ
赤ずきん「・・・味方に気を使うよりも、確実に勝利する手段を模索しなさい、キモオタ。出発は明日の早朝、各々で準備を済ませてもう一度ここに集まりましょう」
キモオタ「んんwww把握しましたぞwww」
ティンカーベル「うん!しっかりと準備しないとね・・・」
桃太郎「長く険しい道のりになる・・・それぞれ、心して掛かろうぞ」
赤鬼「荷物は俺に任せろ!」
赤ずきん「それじゃあ、明日・・・全員揃ったら、鬼ヶ島へ出発。いいわね?」
247 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:48:42 ID:qjd
同時刻・鬼ヶ島
門番の悪鬼1「・・・ふぅ、暇だな。門番っつってもこんな所に来る奴いねぇよ」
門番の悪鬼2「まぁな。・・・そういやぁ、こないだ余所者の鬼が来たっていう話聞いたか?」
門番の悪鬼1「おう、聞いた聞いた!なんでもよその町で悪事を働いて、そこに要られなくなったとかなんとか・・・そういや、そいつはどうなったんだ?」
門番の悪鬼2「さぁなぁ・・・なんでも大親分に『うちでの小槌』のありかを聞いたもんだから、大親分の怒りにふれて・・・どうなったかまではしらねぇな・・・」
門番の悪鬼1「ふーん・・・ん?・・・おい、舟が一隻来るぞ」
門番の悪鬼2「なにっ?桃太郎とかいう奴か?それともまた余所者の鬼か?」
門番の悪鬼1「・・・いや、どっちでもねぇ・・・ありゃあ、人間の娘っ子か・・・?」
248 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)22:09:24 ID:qjd
アリス「海、ひさしぶりだな・・・潮風が気持ちいい。そうだろう、かかし、ライオン」
かかし「まったク・・・自分が非力だからってオレに梶を任せるかネ?」ギーコギーコ
ライオン「ま、まぁいいじゃない。持ちつ持たれつってやつだよ・・・アリスちゃんは戦いでは一番大切な役割なんだし・・・」オドオド
かかし「お前はそうやっテ!アリスを甘やかし過ぎだゾ!こいつはあくまで俺たちと同列なんダ!」ギーコギーコ
ライオン「で、でもぉ・・・」
かかし「まぁ確かニ、アリスには戦闘で頑張って貰ウ。しょうがないナ・・・今はしっかりと休んでおケ」ギーコギーコ
アリス「ありがとね、かかし。お礼においしいオレンジマーマレードをあげるよ。ボクの大好物なんだ、どうだい?」フキフキ
かかし「お前の食べ残しなんかいらんワ!・・・待て待テ!オレの服でべたべたした手を拭くんじゃなイ!」
アリス「ふふっ、まぁいいじゃないか。そろそろ上陸の準備をしないといけないからさ」スクッ
ライオン「つ、強そうな鬼が二人もいるよぉ・・・どうする?僕もいかなきゃまずい?できれば、アリスちゃんにお願いしたいけど・・・あ、でもあくまでできればだよ?それに僕みたいな奴の意見を聞いてやる気無くなっちゃったなら僕がお詫びに戦うけど・・・」
アリス「いいよ、ライオン。ボクが行く」
かかし「相手は鬼だゾ?平気なのカ?」
アリス「もちろん、全然平気さ・・・そうだ、今回はあれを使ってみようかな」
ライオン「あれ?あれってどれ?どの魔法具?」
アリス「ふふっ、戦いって言うのは攻撃だけじゃないのさ。ボクは大好物のオレンジマーマレードを食べて幸せな気分だからね」スタッ
アリス「彼等にも幸せな気持ちになってもらおうかな」カチャッ
249 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)22:14:28 ID:qjd
今日はここまで
【不思議の国のアリス】を読めば展開が予測できるSSはここだけ!
桃太郎編 次回に続きます
251 :名無しさん@おーぷん :2015/01/05(月)22:30:23 ID:xgy
乙です!!!
アリスマーマレード好きなのかwwwかわええなwww
そして俺の中ではどうしてもライオンがポンデライオンに変換されてどうしよう
264 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/06(火)20:58:16 ID:pO3
翌日早朝 城下町
桃太郎「・・・・・・拙者が一番乗りか」
キジ「流石に早く来すぎたんじゃないだろうか・・・」
犬「誰も来てないですからねー・・・ちょっと張り切りすぎましたかね」
猿「いやいや、鬼ヶ島へ行くにあたって主役となるのは桃太郎だ。ビシッと決めておく必要がある」
桃太郎「・・・・・・」
赤鬼「・・・おお、桃太郎もう来てたか!おはようさん」
赤ずきん「・・・ぉはよ」グシグシ
桃太郎「おはよう。どうしたのだ、赤ずきんは随分と眠そうだが・・・」
赤ずきん「・・・・・・手入れしてて・・・マスケットの・・・・・・夜更かししちゃっただけ・・・」グシグシ
赤鬼「そのうち完全に目が覚めるから、こいつは朝弱いみたいでな・・・半分寝てるんだよ」ガッハッハ
赤ずきん「・・・ねてない」ペチン
桃太郎「そういう事ならばよい、あとはキモオタとティンクだが・・・」
赤鬼「・・・おっ、来たみたいだぞ」
ティンカーベル「キモオタ!私たちが最後だよ!急いで急いで!」
キモオタ「ぶひぃぃぃwww目覚ましも無いというのにこんな早朝によく起きれますなwww申し訳ないwwwおはようござるwww」コポォ
265 :名無しさん@おーぷん :2015/01/06(火)21:02:24 ID:TcV
照れる赤ずきんかわいい
ティンカーベル「チルチルって・・・【青い鳥】の主人公の!」
キモオタ「【青い鳥】というと・・・以前ティンカーベル殿を誘拐した!」
ティンカーベル「そうだよ!あのファミチキのとこの主人公の兄妹!」
赤ずきん「兄のチルチルを人質にして妹のミチルに無理矢理アリスを演じさせる。そうやって自分のおとぎ話の消滅を防いでまで、あなたは別の世界に行きたかった・・・」
アリス「ふふっ、その通りだ・・・それに、ボクには世界を渡る手段がないからね。それを解決するためにもチルチルには犠牲になってもらったんだ」
赤鬼「自分の目的に為に関係ない奴を犠牲にするとは・・・!」
アリス「そんな事より今はボクがこの世界でなにをするつもりなのかのほうが大切なんじゃないかな?」
赤ずきん「・・・そうね、私たちと遭遇することも計算済みなんでしょう?」
アリス「そうだよ。ボクはこの【桃太郎】のおとぎ話を消すつもりでここにいる。なんて言えば君達はそれを阻止する、そうだろう?」
キモオタ「もちろんでござろう!我々はそのためにここにいるのでござるからな!」
アリス「頼もしいね。現実世界の人間のくせに、自分たちに何でもできるとでも思っているのかな」
アリス「特別に答えを教えてあげるよ。桃太郎」
桃太郎「・・・何を言うつもりだ?」
アリス「ボクは鬼ヶ島の鬼の味方をする。だから次に君たちに会うときはおもいきり潰しにいくよ。言っておくけれどボクの戦力はまだまだこんなもんじゃないよ?」
桃太郎「・・・・・・」
210 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)21:32:37 ID:ymp
アリス「それじゃあ次は、鬼ヶ島で会おう。ほら、ライオンもいつまでもビクビクしてないで」
ライオン「だって!アリスちゃんと喋りながらたまにこっち睨んできてたんだよ、あの娘!でもお話終わったなら逃げるんだね!うんうん、それがいいよ最善だよ!」
アリス「さぁ、トランプ兵士!撤退する、戻ってくるんだ」ヒョイ
シュルルルルッ
桃太郎「兵士たちが紙へと戻っていく・・・!」
キモオタ「アリス殿!ちょっと待つですぞ!」
赤鬼「おう、あんな話を聞いてこのままほっては置けないよなぁ!」
ティンカーベル「そうだよ!ここで捕まえてやるんだからね!逃がす訳ないんだもん!」
赤ずきん「ええ、私達の目的はあなたとおしゃべりだけする事じゃあ無いのよ」ジャキッ
アリス「ふふっ、そう来ると思ったよ。でも、君達はボクを倒せない」
ライオン「いいからいいから!挑発とかやめようよ!はやく行こうよ!」
アリス「それじゃあ、鬼ヶ島でまた会おう。次はもっとすごい玩具で相手をしてあげるよ」
ヒュン
ティンカーベル「待てー!逃げるなー!」
キモオタ「一瞬のうちに姿を消しましたな・・・」
211 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)21:43:17 ID:ymp
赤鬼「また魔法具って奴を使ったのかもしれないな・・・」
赤ずきん「でしょうね、どちらにしても私たちの目的もはっきりしたわね」
桃太郎「あの娘は鬼ヶ島へ行くと行っていたな・・・」
ティンカーベル「鬼の味方するとも言ってたね!」
キモオタ「桃太郎殿の鬼退治を妨害するつもりですな・・・」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「桃太郎・・・頑張ってあいつらなんとかしようね?」
桃太郎「・・・・・・」
赤ずきん「逃げるなんて選択肢、あなたには無いわよ?」
桃太郎「・・・・・・頼みがある」
キモオタ「何ですかなwww」
桃太郎「・・・・・・鬼ヶ島の悪鬼に加えて妖術使いの娘に猛獣。まとめて相手をするとなると拙者たちだけでは厳しい。お主等の実力を見込んで頼みたい。」
桃太郎「お主等に拙者の鬼退治を手伝って欲しい」
214 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:00:51 ID:ymp
キモオタ「もちろんですぞwwwアリス殿の悪巧みを止めねばwww」
赤鬼「退治・・・必要だと思うが、できれば更正させたいんだ。俺としては」
赤ずきん「それは先の問題ね、私達はどちらにしても鬼を無力化しなければいけない。まぁ、マスケットの出力は調整しておくわね」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「ねぇねぇ、桃太郎」
桃太郎「どうした、ティンカーベル」
ティンカーベル「赤鬼もね赤ずきんも強いよ。私とキモオタはちょっと頼りないかもだけど・・・だからさ」
桃太郎「・・・・・・」
ティンカーベル「怖がらなくっても大丈夫だよ」ヒソヒソ
桃太郎「・・・・・・かたじけない」ボソッ
キモオタ「では城下の被害を何とかしたら準備をして鬼ヶ島へ行きますかなwww」
桃太郎「そうするとしよう。拙者は怪我人の治癒へ・・・」
赤鬼「オイラは力仕事を手伝ってくるかな!」
キモオタ「我輩はも行きますぞwww」
赤ずきん「キモオタ、あなたとティンクは私と一緒に来て欲しいわね」
ティンカーベル「どうしたの?」
赤ずきん「アリスの戦力について・・・情報をまとめておきましょう」
215 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:21:31 ID:ymp
城下町の隅
キモオタ「アリス殿の情報をまとめるんでしたな・・・」
赤ずきん「ええ、片鱗とはいえ黒幕側の戦力を知ることが出来たものね。きちんと戦闘に活かさなければ、勝てるものも勝てないわよ」
ティンカーベル「魔法具もたくさん持ってるみたいだしね・・・」
赤ずきん「そうね、まずは私達が知っている範囲でのアリスの魔法具を書き出してみましょうか・・・キモオタ、お願いできる?」
キモオタ「おまかせあれwwwどんどんいってくだされwww書いていく故www」
ティンカーベル「えっとねぇ・・・アレとアレと・・・」
アリスの魔法具
兵士に変化するトランプ
食べると大きくなるキノコ
食べると小さくなるキノコ
ティンカーベル「こんな感じかな?フラミンゴをちっちゃくしたならきっと小さくなる方のキノコもあるよね」
赤ずきん「そうね、あと推測の段階だけど・・・これも持っているはずよ」カキカキ
世界移動ができる帽子
キモオタ「それもアリス殿のおとぎ話に出てくるのですかなwww」
赤ずきん「違うわ。アリスの世界では不思議な出来事が多すぎるから、どの魔法具を持っているか特定するのは難しいわね」
ティンカーベル「この世界移動の帽子ってチルチルのだよね?」
赤ずきん「アリスは言っていたでしょう?世界を渡る手段がないからチルチルに犠牲になってもらったって」
キモオタ「言っていましたな!ではその帽子をチルチル殿から奪ったということですかな」
赤ずきん「そうでしょうね・・・当然これ以外にも魔法具を持っているでしょうけど」
キモオタ「アリスの代役をミチル殿という女の子に無理矢理させているとも言っていましたな・・・ティンカーベル殿、この兄妹はどういった人物ですかな?」
ティンカーベル「仲がいい兄妹だよ、青い鳥を探していろんな世界をチルチルの帽子を使って一緒に冒険したんだよ。でも【青い鳥】はもう消滅してる・・・だからこそアリスはチルチルを人質にとってミチルを従わせているんだよ・・・許せない!」
赤ずきん「私のおとぎ話は消滅しているのに知名度が高いなんて言っていたもの。それって・・・意図的に消したってことになるものね。もう一人の娘かアリスか、どっちの仕業か知らないけれど」
赤ずきん「黒幕側におとぎ話を消す罪悪感なんて存在しない。だから平気でおとぎ話を消す、そして関係ないチルチルミチル兄妹を犠牲にできるのね」
ティンカーベル「絶対にこの世界を消させない!それにミチルもチルチルも助ける!」
赤ずきん「チルチルが人質になっている以上・・・アリスの世界に易々とは手が出せないわよ?」
ティンカーベル「でもいつかは絶対に助ける!今じゃなくても!」
キモオタ「そうですな、まずは鬼ヶ島へ行くでござる。これですな!アリス殿の思い通りにはさせませんぞ!」
217 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/03(土)22:49:05 ID:ymp
今日はここまで!
世界移動について。ちょっと重要だから補足
大きく分けて二種類あります
裸王が体験したように、海の底や洞窟などが別世界へ繋がっているケース。
これは自分の好きな場所へ行けるわけではないです
もう一個は魔法や魔法具で移動するケース。
これはものにもよるけど行き先を指定したり、相手だけ飛ばしたり出来ます
後者の魔法具は現時点でこんなかんじ
ティンカーベルの羽根
赤ずきんのずきん
黒幕の女の子の靴
チルチルの帽子(アリスが所有?)
だいたいこんな感じ
桃太郎編 次回に続きます
218 :名無しさん@おーぷん :2015/01/03(土)23:33:19 ID:sJj
乙です!
237 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:08:01 ID:qjd
城下町・壊れた家屋
赤鬼(笠装備)「資材はここに置いたらいいのか?」
町民「あぁ、そこに置いてくれ。すまねぇな、旅の途中だっていうのに・・・」
赤鬼「いやいや、困ったときはお互い様だ、なんでもいってくれ」ドサッ
町民「ありがとな、けど運ぶ資材はもうこれで最後だ。それにしても兄ちゃんいいガタイしてるなぁ!力持ちだし、こりゃあ鬼も真っ青じゃねぇか!」ハッハッハ
赤鬼「お、おう・・・・・・ん?」チラッ
・・・
町のおっさん「いや、一時はどうなるかと思ったが桃太郎が来てくれて助かったなぁ」
町の商人「そうだなぁ、桃太郎に任せておけば鬼も猛獣も怖くねぇやな!怪我人の治療も頼めるしなぁ」
町のおっさん「流石は正義の英雄だぁ、困ったこたぁ全部解決してくれるもんなぁ・・・」
町の商人「んだなぁ、あんな立派な奴ぁ他にいねぇぞぉ」
・・・
赤鬼「・・・・・・」
239 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:18:05 ID:qjd
赤鬼(桃太郎は間違いなく町人達の英雄だが・・・)
赤鬼(これは・・・桃太郎が受ける重圧も相当なものだろうな・・・)
赤鬼(桃太郎は・・・治療の最中か)
シュゥゥゥゥ
桃太郎「・・・・・・これで傷の治療は完了した。おばあさん、しばらくは無理なされぬよう」
町のばあさん「ありがたいですだぁ・・・ナンマンダブナンマンダブ・・・」
桃太郎「うむ・・・これで治療は終了か・・・キモオタ達の所へ向かうとしよう」
赤鬼「桃太郎。終わったか?」ヌッ
桃太郎「・・・・・・」ビクッ
赤鬼「・・・どうかしたか?」
ズズッ
桃太郎「い、いや、なんでもない・・・キモオタ達の所へ行くのであろう?」
赤鬼(さりげなく距離取られたな・・・ちょっと傷つくぞこれは)
240 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:33:00 ID:qjd
赤鬼「桃太郎はこのあたりに住んでいるのか?」
ザザッ
桃太郎「いや・・・この城下町は大きな町、だからか鬼の襲撃も多い。そのため一時的にこの辺りで野宿をしている」
赤鬼「野宿は大変だろう?オイラと赤ずきんが滞在している宿を紹介しようか?そこそこ安いぞ」
ザザッ
桃太郎「・・・ありがたい話だが遠慮しておく。拙者には鳥獣の供がいる・・・それに拙者を狙う悪鬼に襲撃されては関係ない民まで巻き込むことになる」
赤鬼「そうか・・・いや、そういうことならいいんだが。うちはほら、赤ずきんがいるだろう?年頃の娘だ、なるべくなら野宿は避けたいと思っているんだ。あいつは気にしてねぇみたいだがなぁ」
ザザッ
桃太郎「・・・気にしているにしろしていないにしろ、安全が確保できるならそれに越したことはないであろう」
赤鬼「桃太郎・・・」
ザザッ
桃太郎「どうかしたか・・・?」
赤鬼「少しずつ距離をとるのは止めてくれ、流石に傷つくぞ」
桃太郎「・・・・・・善処いたす」スッ
241 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)20:54:12 ID:qjd
赤鬼「やはり鬼は憎いか?」
桃太郎「・・・憎くないと言えば偽りとなる」
赤鬼「・・・そりゃあ、仕方ねぇ事だな・・・・・・悪鬼といえど鬼は鬼。この城下町で悪さしてる奴もオイラと同じ種族には違いないからなぁ」
桃太郎「ただ・・・先ほど自ら針鼠の討伐を請け負い、町の修繕に手を貸す姿。なによりあの赤いずきんの娘やキモオタ、ティンクがお主を恐れていない様子を見ると・・・赤鬼殿は悪鬼ではないのだと解る。おそらく、鬼とは言え優しきものやおとなしき者もいるのだろう。だが・・・」
赤鬼「・・・・・・」
桃太郎「悪鬼でなくとも鬼は鬼。やはり、恐ろしい」ボソッ
赤鬼「まぁ、そりゃあ仕方ねぇなぁ・・・」
桃太郎「しかし・・・優しき鬼おとなしき鬼がいるならば・・・お主が善き鬼だと言うのならば・・・恐怖に捕らわれ、浅はかな偏見でお主を始めとする善き鬼を避け続けるのは不誠実というもの・・・とは言え」
赤鬼「・・・・・・」
桃太郎「今しばらく、時間を頂戴したい。この性格は幼少よりのもの・・・そう容易くは、改善できぬのだ」
赤鬼「焦ることはない。オイラはこの世のすべての鬼が悪鬼ではないとわかってもらえれば、それでいいんだ」
桃太郎「・・・・・・かたじけない」
242 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:08:55 ID:qjd
城下町の隅
ティンカーベル「あっ!桃太郎!赤鬼!もう終わった?早かったね!」
桃太郎「拙者の治癒能力が必要な程、重傷を負った者は少なかったのでな・・・」
赤鬼「オイラの方は、旅人だからって遠慮されたような気がするが・・・まぁもういいって言ってくれたからな、引き上げてきた」
赤ずきん「そう。それなら準備を整えて、鬼ヶ島へ出発する準備を整えましょう・・・それと、桃太郎」
桃太郎「どうしたのだ・・・?」
赤ずきん「あなたのお供・・・ハリネズミの討伐に行くと言って町を出て行ったけれど・・・平気なの?」
桃太郎「そうか、拙者の供は見た目以上に戦える。安心せよ。おそらく、鬼ヶ島へ旅立つ前の露払いを買って出たのであろう・・・」
キモオタ「なんと気が利く仲間でござるかwww」
桃太郎「拙者が故郷の村を出発した頃からの長い付き合いとなる供なのでな・・・」
ティンカーベル「あの子達の前だと思った桃太郎も素になるもんね!」
桃太郎「ティンクよ、拙者はいつだってありのままの姿だが・・・?」
桃太郎(んもぉぉぉ!そろそろ慣れてよ!)ジッ
ティンカーベル(桃太郎の反応面白いなぁ・・・)
244 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:35:38 ID:qjd
キモオタ「とりあえず必要な物を揃えますぞwww食料は必須でござるなwww米とwww肉とwww」コポォ
赤鬼「ぶれないなキモオタは!ガッハッハ!」
ティンカーベル「・・・桃太郎はさ、鬼ヶ島までの道のりわかる?どうやって行くのかわかんないんだけど、私達・・・」
桃太郎「ここからなら少し距離はあるが道のりはわかりやすい。このまま南に降ると港がある、とはいえ寂れた村だが・・・そこで舟を借りる。そこまで行けば鬼ヶ島の姿を見ることが出来る、あとは漕いでいくだけというわけだ・・・」
赤ずきん「なんだか大人数になってしまうけれど、平気かしら?」
テ桃太郎「問題は無いだろう。もし難しければ二隻借りてもいい・・・しかし、問題は舟よりも・・・この人数で鬼ヶ島に潜入できるかどうかだ」
キモオタ「舟で簡単にいけるのでござろうwww上陸するのは容易いのではwww」
ティンカーベル「うーん・・・そうかなぁ?桃太郎が三人の悪鬼を追い払ったとき、リーダーっぽい鬼が逃げていったでしょ?見張りとかいるよ、多分だけどさ」
キモオタ「確かにそう言われると難しくも思えますな・・・」
赤ずきん「・・・私は、逆に容易いと思うわよ?アリスの目的はこのおとぎ話を消すこと・・・それなら侵入を防ぐよりも、あえて進入を許して・・・」
赤ずきん「鬼ヶ島から逃げ場をなくした上で、私達を・・・桃太郎を潰しに掛かると思うけれど」
桃太郎「・・・・・・」
キモオタ「赤ずきん殿wwwもう少しオブラートに包んでいただきたいwww」コポォ
赤ずきん「・・・味方に気を使うよりも、確実に勝利する手段を模索しなさい、キモオタ。出発は明日の早朝、各々で準備を済ませてもう一度ここに集まりましょう」
キモオタ「んんwww把握しましたぞwww」
ティンカーベル「うん!しっかりと準備しないとね・・・」
桃太郎「長く険しい道のりになる・・・それぞれ、心して掛かろうぞ」
赤鬼「荷物は俺に任せろ!」
赤ずきん「それじゃあ、明日・・・全員揃ったら、鬼ヶ島へ出発。いいわね?」
247 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)21:48:42 ID:qjd
同時刻・鬼ヶ島
門番の悪鬼1「・・・ふぅ、暇だな。門番っつってもこんな所に来る奴いねぇよ」
門番の悪鬼2「まぁな。・・・そういやぁ、こないだ余所者の鬼が来たっていう話聞いたか?」
門番の悪鬼1「おう、聞いた聞いた!なんでもよその町で悪事を働いて、そこに要られなくなったとかなんとか・・・そういや、そいつはどうなったんだ?」
門番の悪鬼2「さぁなぁ・・・なんでも大親分に『うちでの小槌』のありかを聞いたもんだから、大親分の怒りにふれて・・・どうなったかまではしらねぇな・・・」
門番の悪鬼1「ふーん・・・ん?・・・おい、舟が一隻来るぞ」
門番の悪鬼2「なにっ?桃太郎とかいう奴か?それともまた余所者の鬼か?」
門番の悪鬼1「・・・いや、どっちでもねぇ・・・ありゃあ、人間の娘っ子か・・・?」
248 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)22:09:24 ID:qjd
アリス「海、ひさしぶりだな・・・潮風が気持ちいい。そうだろう、かかし、ライオン」
かかし「まったク・・・自分が非力だからってオレに梶を任せるかネ?」ギーコギーコ
ライオン「ま、まぁいいじゃない。持ちつ持たれつってやつだよ・・・アリスちゃんは戦いでは一番大切な役割なんだし・・・」オドオド
かかし「お前はそうやっテ!アリスを甘やかし過ぎだゾ!こいつはあくまで俺たちと同列なんダ!」ギーコギーコ
ライオン「で、でもぉ・・・」
かかし「まぁ確かニ、アリスには戦闘で頑張って貰ウ。しょうがないナ・・・今はしっかりと休んでおケ」ギーコギーコ
アリス「ありがとね、かかし。お礼においしいオレンジマーマレードをあげるよ。ボクの大好物なんだ、どうだい?」フキフキ
かかし「お前の食べ残しなんかいらんワ!・・・待て待テ!オレの服でべたべたした手を拭くんじゃなイ!」
アリス「ふふっ、まぁいいじゃないか。そろそろ上陸の準備をしないといけないからさ」スクッ
ライオン「つ、強そうな鬼が二人もいるよぉ・・・どうする?僕もいかなきゃまずい?できれば、アリスちゃんにお願いしたいけど・・・あ、でもあくまでできればだよ?それに僕みたいな奴の意見を聞いてやる気無くなっちゃったなら僕がお詫びに戦うけど・・・」
アリス「いいよ、ライオン。ボクが行く」
かかし「相手は鬼だゾ?平気なのカ?」
アリス「もちろん、全然平気さ・・・そうだ、今回はあれを使ってみようかな」
ライオン「あれ?あれってどれ?どの魔法具?」
アリス「ふふっ、戦いって言うのは攻撃だけじゃないのさ。ボクは大好物のオレンジマーマレードを食べて幸せな気分だからね」スタッ
アリス「彼等にも幸せな気持ちになってもらおうかな」カチャッ
249 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/05(月)22:14:28 ID:qjd
今日はここまで
【不思議の国のアリス】を読めば展開が予測できるSSはここだけ!
桃太郎編 次回に続きます
251 :名無しさん@おーぷん :2015/01/05(月)22:30:23 ID:xgy
乙です!!!
アリスマーマレード好きなのかwwwかわええなwww
そして俺の中ではどうしてもライオンがポンデライオンに変換されてどうしよう
264 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/01/06(火)20:58:16 ID:pO3
翌日早朝 城下町
桃太郎「・・・・・・拙者が一番乗りか」
キジ「流石に早く来すぎたんじゃないだろうか・・・」
犬「誰も来てないですからねー・・・ちょっと張り切りすぎましたかね」
猿「いやいや、鬼ヶ島へ行くにあたって主役となるのは桃太郎だ。ビシッと決めておく必要がある」
桃太郎「・・・・・・」
赤鬼「・・・おお、桃太郎もう来てたか!おはようさん」
赤ずきん「・・・ぉはよ」グシグシ
桃太郎「おはよう。どうしたのだ、赤ずきんは随分と眠そうだが・・・」
赤ずきん「・・・・・・手入れしてて・・・マスケットの・・・・・・夜更かししちゃっただけ・・・」グシグシ
赤鬼「そのうち完全に目が覚めるから、こいつは朝弱いみたいでな・・・半分寝てるんだよ」ガッハッハ
赤ずきん「・・・ねてない」ペチン
桃太郎「そういう事ならばよい、あとはキモオタとティンクだが・・・」
赤鬼「・・・おっ、来たみたいだぞ」
ティンカーベル「キモオタ!私たちが最後だよ!急いで急いで!」
キモオタ「ぶひぃぃぃwww目覚ましも無いというのにこんな早朝によく起きれますなwww申し訳ないwwwおはようござるwww」コポォ
265 :名無しさん@おーぷん :2015/01/06(火)21:02:24 ID:TcV
照れる赤ずきんかわいい
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 桃太郎編
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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」一覧に戻る
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