キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 マッチ売りの少女編
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365 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:15:36 ID:Ojw
街道
シンデレラ「先程はすいませんでした、裸王様・・・せっかく打ち合わせまでしたのに・・・」ショボン
裸王「当初は『力を持つ他国の王族に指摘されたら改善せざるを得ない』だろうということで私とシンデレラで国王を説得するという計画だったな!」
シンデレラ「私、甘すぎました・・・まさかあそこまで国民のことを考えていない、私利私欲にまみれた国王だったなんて・・・見通しが甘かったです」
裸王「ハッハッハ!気にするな、シンデレラよ。お前はまだ若い、そして王族になったばかり、そう始めから思うようにはいかないもんだ!」
シンデレラ「はい・・・そう言って貰えると気が楽です・・・」
裸王「だがやはり、外交に場で相手を蹴り上げるのはよくないぞ!ハッハッハ!」
シンデレラ「うぅ・・・忘れちゃってください・・・思わず飛び出してしまってたんですよ。自分でも忘れたいんですから・・・」
裸王「しかしあの蹴りはなかなか良かったぞ!なかなかさまになってたな!」マッチョ
367 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:24:57 ID:Ojw
裸王「まぁ・・・今回は私が助け船を出せた、それにあの国王のことだ・・・他国の姫に顔を蹴飛ばされた。など、絶対に知られたくないはずだ。彼もこれ以上追求はせんだろう。しかし、今後は注意するようにな」
シンデレラ「・・・切り札でしたよね。裸王様にとって炭鉱経営のノウハウというのは」
裸王「うむ、我が国民の長年の努力と研究の成果だ!そうそう手に入るものじゃない・・・だからこそ王族の顎を砕くという蛮行を帳消しにできたのだ!」マッチョ
シンデレラ「・・・・・・すいません」
裸王「だからもういいと言っているだろう。それに・・・実をいうと、お前のおかげでスッキリした。私が殴ってしまえば、取り返しが付かなかっただろうからな!ハッハッハ!」
シンデレラ「ふふっ、裸王様に殴られたら死んじゃいますよ」
裸王「だろう?だからこれで結果的には良かったのだ!そうだろう、シンデレラよ」
シンデレラ「はい、ありがとうございます。裸王様」ニコッ
368 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:35:53 ID:Ojw
裸王「しかし・・・キモオタやティンクに聞いた話だと、シンデレラはもっと優しくておとなしいという事だったが・・・」
シンデレラ「うぅ・・・イメージと違いましたか」
裸王「いやいや、そう言うことを言っているのではなくてな・・・先程、あの国王を蹴り上げたのは国民の苦しみや無念を憂いての事、それはシンデレラの持つ優しさだと納得できるが・・・あの蹴りはとっさに繰り出したにしてはあまりにもキチンとしたものだった」
シンデレラ「・・・・・・」
裸王「シンデレラ、あれは訓練をした者の蹴りに見えたぞ?」
シンデレラ「・・・バレちゃいますよね、裸王様には」
裸王「うむ!この裸王、自らの筋肉を鍛えるだけではないからな!」
シンデレラ「この魔法具・・・ガラスの靴のおかげで私は驚異的な脚力と跳躍力を持っているんです。それを少しでも役に立てたらいいなって思ったんです」
裸王「ふむ、なるほど」
シンデレラ「キモオタさんのお友達ってみんな戦えますよね、裸王様も・・・赤鬼さんも、赤ずきんちゃんっていう女の子は銃を巧みに操るって聞いてます」
シンデレラ「私も、ティンクちゃん達のお手伝いがしたい。だから少しは私も戦えるようにって・・・思ったんです」
369 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:51:35 ID:Ojw
裸王「そうか、シンデレラの熱い思い!この裸王!しかと聞いた!・・・お主の優しさがあれば、もう力の使い方を誤ることもないだろう」マッチョ
シンデレラ「はい・・・今日のは、反省します。でも、私利私欲の為の暴力はもう絶対に振るいません。私のガラスの靴は・・・そんな事に使うものじゃないから。正義のために使います」
裸王「正義か。うむ!若いというのは羨ましいことだ・・・!ハッハッハ!」
シンデレラ「・・・?」
裸王「何はともあれこれで目的は達成できたわけだ!孤児院は作られる、これでお前の話していたマッチョ売りの少女の願いも・・・」
シンデレラ「裸王様、マッチョじゃないです。マッチです」クスクス
裸王「むむっ!裸王ミステイク!ハッハッハ!」ハッハッハ
シンデレラ「あっ、私、早速ですけどマッチ売りちゃんにこの事をお話します!」
裸王「そうしてやるといい!少女も喜ぶだろう!」マッチョ
シンデレラ「はい!じゃあ、裸王様、今日はありがとうございました。それと・・・できれば・・・」
裸王「むっ?」
シンデレラ「また、王族としていろいろと教えてほしいです。私、立派な姫になりたいんです!そのために出来ることを、もっともっとやりたいんです!」
裸王「もちろんだ!シンデレラはもう私の娘のような者だ、娘の成長に手を貸すのは親父の務め!ハッハッハ!」ムキムキー
シンデレラ「はいっ!では裸王様、ごきげんよう!」ヒュン
青い鳥「・・・・・・」フラフラパタパタ
370 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:02:06 ID:Ojw
マッチ売りの少女が住む町 某所
青い鳥「・・・・・・報告は以上です」フラフラ
大男?「キモオタという男・・・その交友関係は概ね把握していましたが、まさか王族の二人が出向くとは」
女の子「でもシンデレラだっけ?気に入っちゃったな、私!だって国王を蹴っ飛ばすなんて新しいじゃん!そのガラスの靴っていう魔法具も面白そうだよね、ちょっと欲しいかも!」
大男?「ガラスの靴を手に入れても履けない。その靴だって魔法具なんだからな」
女の子「まぁ、そうだけどさ!私じゃなくてもいいわけじゃん?」
大男?「あぁ・・・彼女なら履けるな、しかし・・・あまりにオーバースペックになるぞ?出来ることが多すぎる」
女の子「確かにね!なんていうか、魔法具持ちすぎだもんね、あの子!まぁ・・・でもなんていうかなー」
青い鳥「どうしたのです?」
女の子「シンデレラは気に入ったよ?裸王もね。でもさぁ・・・・・・おかしくない?」
大男?「・・・・・・」
371 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:16:38 ID:Ojw
青い鳥「おかしいとは?」
女の子「まぁ、確かにね?孤児院ができるくらいならこのおとぎ話の内容に直接変化がある訳じゃないし、今夜あたりに死んじゃうマッチ売りちゃんには関係ないってのはわかるけどさぁー」
大男?「何か気に入らないことがあるのか?・・・いや、だいたい察しはつくが」
女の子「あはは、やっぱり鋭いなぁ!」ニコニコ
大男?「どれだけ一緒にいると思ってるんだ、おまえの考えることくらいわかるさ」
青い鳥「・・・僕にはさっぱりわからない。教えてほしいですね・・・何が不満なのか」
女の子「えっとねー・・・このおとぎ話って可哀想なマッチ売りちゃんが可哀想なまま死んじゃうじゃん?でもさぁ、孤児院なんて作ってマッチ売りちゃんの願い叶えちゃったら・・・可哀想指数が下がっちゃう訳じゃん?」
青い鳥「まぁ、確かに・・・」
女の子「そういう中途半端なのって嫌いなんだよ、私!楽しいときはめいっぱい楽しくないとやだし、可哀想なマッチ売りちゃんには救いようがないくらい可哀想になってもらわなきゃさー」
大男?「だが、もう孤児院の件は決まったことだ」
女の子「だったら、もういらないや。せっかくのバッドエンドなににさ、そんな中途半端に救われるんだったらこんなおとぎ話ない方がいいって!・・・ってなわけでちょっと出かけてくる!」ピョン
青い鳥「出かけるって・・・どちらにお出かけを?」
女の子「マッチ売りちゃんのとこ!あの子みたいな純粋で健気で無垢な女の子相手だったらさ、道具も何もいらないんだよね。ああいうこだったらさ、私がちょーっとお話したら簡単に──」
女の子「──このおとぎ話、消滅するよん!きっとね!」クスクス
372 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:19:08 ID:9cl
あ、悪魔だ.... (灰)
373 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:31:44 ID:Ojw
街道
ザワザワ ガヤガヤ
マッチ売り「マッチはいりませんかー、マッチはいりませんかー」
ザワザワ ガヤガヤ
マッチ売り「・・・今日は全然売れないなぁ・・・」ションボリ
マッチ売り「・・・ううん、頑張らなくちゃ。おにいちゃんもあとで来るって言ってくれたし、落ち込んでたら心配かけちゃうもんね」
マッチ売り「マッチー、マッチはいりませんかー?」
女の子「いたいた・・・おーい、マッチ売りちゃん!」ニカッ
マッチ売り「あっ・・・えっと・・・何かな・・・こないだはびっくりしたんだよ・・・?」
女の子(そういやこないだ人質に取ったんだっけ・・・さすがに警戒してるかぁー)
女の子「こないだは人質に取るような真似しちゃってごめんね!でもね、私も脅されて仕方なくやってたの・・・」シクシク
マッチ売り「脅されて・・・?本当に?」
女の子「うん、あの大きな人いたでしょ?あの人に協力しないとうちのお店をめちゃくちゃにするって脅されて・・・私怖くて・・・」シクシク
マッチ売り「そっか・・・大切なお店だって言ってたもんね」
女の子「私のこと、信じてくれる?」シクシク
マッチ売り「うん、もちろんだよ。脅されて怖かっただけだもんね、気にしてないよ、私」ニコッ
374 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:38:40 ID:sPa
お!続きだ!毎回凄く楽しませてもらってるよー
支援
375 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:40:26 ID:Ojw
女の子「本当?マッチ売りちゃん大好き!」スリスリ
マッチ売り「ひゃっ、くすぐったいよー・・・えっと、今日はいつもみたいにマッチ?お店でたくさんいるって言ってたもんね」
女の子「あっ、ううん、マッチじゃないんだ。今日はマッチ売りちゃんに教えてあげることがあってさ!」
マッチ売り「私に・・・?なにかな?」
女の子「マッチ売りちゃんいっつもお仕事がんばってるじゃん?でもずっとお金がなくてお父さんに叩かれて・・・寒いの我慢して働いてるのに誰もマッチを買ってくれない・・・よそには暖かくてごちそう食べてる子だっているのにね・・・」
マッチ売り「・・・えへへ」
女の子「でも大丈夫!」ニコッ
マッチ売り「・・・?」
女の子「マッチ売りちゃん、今夜死ぬから。嫌なことから解放されるよ!」ケラケラ
マッチ売り「えっ・・・?」
376 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:46:32 ID:E7a
ぐう畜
377 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:46:38 ID:sPa
オーバースペックって誰だろう?
まだ不明な登場人物がいるのか
それよりマッチ売りちゃん…
378 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:50:07 ID:p2t
トリオかと思ったらカルテットだったってことか…?
にしては姿が見えないな…
379 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:58:18 ID:Ojw
マッチ売り「冗談にしてもひどいよ女の子ちゃん・・・あはは」
女の子「冗談?私、そんな事言わないよ?」
マッチ売り「・・・・・・」
グイッ
女の子「あのね、マッチ売りちゃん。あんたはねぇ・・・お伽話の世界の住人なの」
マッチ売り「おとぎ話・・・?」
女の子「【マッチ売りの少女】っていうお話なんだよね、あんたが主人公のね。・・・その女の子は貧乏で、不幸で、暴力を振るう父親がいる。でも他には何もない」
女の子「つらい毎日、苦しい生活があるだけ・・・でもさ、その女の子は死ぬことですべてから解放される。それが今日ってわけ!・・・だから」
女の子「あんたに幸せな未来なんてない。必要ないんだよーん。すでにもう結末は決まってる、マッチ売りちゃんは今夜働きながら死ぬんだよ」
マッチ売り「そんなの・・・嘘だよ、だって・・・おにいちゃんが言ってたもん、幸せになれるよって」
女の子「おにいちゃんねぇ・・・じゃあさ、予言してあげるよ!」
マッチ売り「・・・・・・」
女の子「あんたはこの後馬車にひかれそうになって、その時に靴を無くす・・・どう?当たったら信じてよね、私のこと」
女の子「まぁ、絶対に当たるけどさ!なんたって結末はもう決まってるわけだしね!それじゃあ、私は行くね。ばっははーい」フリフリ
マッチ売り「・・・・・・私は今夜・・・死んじゃう?」ブルブル
380 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:59:53 ID:Ojw
きりのいいところで今日はここまで!
死の宣告・・・
マッチ売りの人編 次回に続きます
381 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:03:10 ID:p2t
乙
次回楽しみにしてるよ
382 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:03:29 ID:9cl
乙!
くっそーマッチ売りちゃんになんて酷いことを.... (サラサラ)
383 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:24:49 ID:3yo
黒幕の正体。かなり大ヒント来たな
384 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:31:25 ID:DeN
さっきまでアホな書き込みをしていた自分をぶん殴ってやりたい…
乙乙。続き楽しみにしてるぜよ
416 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:02:44 ID:r3S
宿
ティンカーベル「・・・・・・っ!」ピクッ
キモオタ「どうしたでござるかwwwティンカーベル殿www見えざる何かが見えましたかなwwwスピリチュアルですなwww」コポォ
ティンカーベル「・・・・・・」クンクン
キモオタ「・・・ティンカーベル殿?」
ティンカーベル「急に感じたよ・・・消えちゃう匂い・・・!」
キモオタ「・・・な、なんですと!?このおとぎ話ですかな!?消える気配はなかったのでは?」
ティンカーベル「そうだよ!さっきまではそんな感じ全然無かったのに!急にこのおとぎ話から消えちゃう匂いがした!」
キモオタ「むむむ・・・いや、案外不思議ではないのかもしれませんな・・・この世界にはまだあの女の子がいるのでござろう・・・」
ティンカーベル「あいつらが何かしたのかも・・・!」
ピロリピロリ
キモオタ「おはなしウォッチ・・・シンデレラ殿から通信でござるか・・・どうしましたかな?シンデレラ殿?」
シンデレラの声「キモオタさん!マッチ売りちゃんが・・・どの街道にもいないんです!」
キモオタ「・・・なんですと!?」
417 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:13:52 ID:r3S
シンデレラの声「裸王様と一緒にこの国の王様に話を付けてきたから孤児院は作られることになったんですが・・・それを伝えようと、町中の街道を見て回ったんですが・・・どこにも姿が見えないんです」
キモオタ「・・・マッチ売り殿が仕事をほったらかすとは考えにくいですぞ・・・」
ティンカーベル「・・・タイミングが良すぎるよ、キモオタ!消えそうになっちゃったこのおとぎ話と、居なくなったマッチ売りちゃん・・・絶対関係してる!」
キモオタ「・・・そうですな。シンデレラ殿、我々は心当たりを探してみるでござる!そのまま街道を中心に屋外を探して頂きたい!」
シンデレラの声「わかりました、外は任せてください!」ピッ
キモオタ「・・・黒幕が意図的にマッチ売り殿に接触したのでござろうか・・・」
ティンカーベル「私の時みたいに連れ去られたのかも・・・それか、お仕事を続けていられないような状態になっちゃってるか・・・」
キモオタ「ここは心当たりを探してみますぞ!」
ティンカーベル「心当たり、あるの?キモオタ!」
キモオタ「とりあえず、教会にいってみるでござる。家に戻るとは考えられませんしな、屋外にいないとなると・・・ここではないですかな?」
418 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:23:40 ID:r3S
教会
キモオタ「外にはおりませんな・・・」キョロキョロ
ティンカーベル「中にいるかも!いってみようよ!」
神父「・・・おや、旅のお方。どうかされましたか?」
キモオタ「神父殿!マッチ売り殿を見ませんでしたかな!?」
神父「彼女でしたら・・・聖堂にいますよ。いつもならお仕事の時間のはずなんですが・・・」
ティンカーベル「聖堂!いってみようよキモオタ!」
神父「旅のお方・・・あなたからも優しく声をかけてやってもらいたい。なんだか今日の彼女には元気がないようです」
キモオタ「・・・・・・あの女の子に何か言われたのでござろうか・・・」
ティンカーベル「心配だよ、早くいこうよキモオタ!」
419 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)21:29:51 ID:fSG
こわいけど面白い
多分これの中でティンク物直す妖精とか言ってたからそうだとは思うんだがな、
プリラは妖精の中で唯一住人メインランドに行き来できる妖精だからサ
黒幕誰なのマジで
420 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:38:44 ID:r3S
聖堂
マッチ売り「・・・・・・」
ティンカーベル「いたよっ!おーい!マッチうr」モガモガ
キモオタ「待つでござる!・・・・・・ティンカーベル殿。なんだか様子がおかしいですぞ、ここは我輩にお任せあれ」
ティンカーベル「んーっ!」コクコク
マッチ売り「・・・・・・」
ドスドスドス
キモオタ「マッチ売り殿!どうしたでござるかwww元気ありませんなwww」コポォ
マッチ売り「おにいちゃん・・・・・・」ブルブル
キモオタ「震えてどうしましたかなwww我輩の上着を・・・」ファサッ
マッチ売り「・・・・・・無くなったの」ボソッ
キモオタ「無くなった?なにが・・・ですかな?」
マッチ売り「本当に無くなっちゃったの・・・私の靴・・・」
ティンカーベル「ほんとだ・・・裸足じゃん、危ないよ!」
マッチ売り「・・・馬車にひかれそうになって、無くなっちゃったの・・・本当になっちゃう・・・女の子ちゃんの言うとおりになっちゃう・・・!」ブルブル
キモオタ「ど、どうしたでござる!何をいわれたのでござるか!」
マッチ売り「・・・ねぇ、おにいちゃん。私、今夜死んじゃうの?」
キモオタ「・・・・・・っ!」
421 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:51:04 ID:r3S
キモオタ「誰がそんなことを・・・?」
マッチ売り「女の子ちゃん・・・今日ね、私が馬車にひかれそうになって靴をなくして・・・それでね、今夜私は死んじゃうんだって・・・」
キモオタ「なんという事を・・・!」
マッチ売り「変えられないって、言ってた。この世界はおとぎ話の世界だから結末は変えられないって・・・女の子ちゃん、言ってたの」ブルブル
ティンカーベル「あいつ・・・そんなことまで・・・!」
マッチ売り「・・・おにいちゃん」
キモオタ「・・・なんですかな?」
マッチ売り「おにいちゃん、嘘なんかつかないよね?だからね、教えてほしいの。女の子ちゃんのほうが嘘つきなんだよね?」ジワッ
キモオタ「・・・・・・」
マッチ売り「私、死んじゃったりしないよね?この世界がおとぎ話の世界だっていうのも、両方とも嘘だよね?ねっ?」ポロポロ
ティンカーベル「あのね、マッチ売りちゃん・・・」
マッチ売り「私がなにもできずに死んじゃうのはもう変えられないことだって・・・嘘だよね?」ポロポロ
マッチ売り「おにいちゃん・・・私、銅像の王子様みたいに・・・優しくて立派な大人になれるよね?」ポロポロ
423 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:04:49 ID:r3S
キモオタ「・・・・・・マッチ売り殿」スッ
ティンカーベル「・・・キモオタ、駄目だよ」ボソッ
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「私だって助けたいよ。生きててほしいよ。でも、これがあいつらの狙いだよ。マッチ売りちゃんに本当のことを全部教えて・・・私たちを悩ませて・・・おとぎ話をひっかき回す・・・!」グスングスン
キモオタ「・・・・・・しかし」
ティンカーベル「私だって嫌だよ・・・でも、決めたじゃん・・・もう、どうするか・・・だから!決心が鈍る前に・・・『全部嘘だよ』って、いってあげてよ!」ボソッ
キモオタ「ティンカーベル殿」
ティンカーベル「・・・なに?」
キモオタ「我輩と・・・マッチ売り殿を信じていただきたい」
ティンカーベル「ちょっと・・・キモオタ?」
キモオタ「・・・マッチ売り殿」スッ
マッチ売り「・・・おにいちゃん。全部、嘘だよね?女の子ちゃんの言うこと・・・私が死んじゃうのも、おとぎ話の世界だっていうのも・・・嘘だよね?」ポロポロ
キモオタ「・・・・・・いいや、本当でござる」
ティンカーベル「キモオタ!!」
キモオタ「この世界はおとぎ話の世界でござるし、マッチ売り殿は今晩・・・死んでしまうでござる」
マッチ売り「・・・・・・っ!」ポロポロ
425 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:17:36 ID:r3S
ティンカーベル「キモオタ!!」
キモオタ「この世界は・・・マッチ売り殿が主人公のおとぎ話【マッチ売りの少女】の世界でござる。結末は・・・マッチ売り殿が死んでしまうこと、それが今夜なのでござるよ」
マッチ売り「嘘だよ・・・嘘つき嘘つき!おにいちゃんの嘘つき!」バシバシ
キモオタ「その結末を変えてしまえば・・・このおとぎ話は消滅して・・・現実世界からは消え失せ、この町はまるっきりなくなってしまうでござる」
マッチ売り「・・・・・・」
キモオタ「・・・・・・信じていただきたい」
マッチ売り「・・・おにいちゃん、嘘ついてない目をしてる」
キモオタ「・・・・・・」
マッチ売り「信じる、おにいちゃんの言うこと・・・本当だって信じる。でも・・・嫌だよ・・・」ポロポロ
ティンカーベル「・・・・・・マッチ売りちゃん」ポロポロ
マッチ売り「もっとおにいちゃんやティンクちゃんとお話したいよ、シンデレラお姉ちゃんや神父さんやいっぱいいろんな人とお話ししたいよ・・・死んじゃうのは・・・嫌だよ、おにいちゃん!」ギュッ
キモオタ「・・・・・・」ギュッ
マッチ売り「・・・ぐすっ、ひっく・・・ひっく・・・」ポロポロ
キモオタ「・・・マッチ売り殿、少し話をするでござる。聞いていただきたい」
426 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:32:54 ID:r3S
マッチ売り「なぁに・・・?」グスングスン
キモオタ「シンデレラ殿から聞きましたがな、我輩もマッチ売り殿の願い事・・・聞いてもいいですかな?」
マッチ売り「・・・私は、みんなが幸せになれるお手伝いがしたかったの・・・私と同じ歳くらいの子供たちが苦しい思いをしないようにしたいなって・・・思ってたよ。でも・・・できないよ、私はもう・・・大人になる前に死んじゃうもん」ポロポロ
キモオタ「・・・・・・そんなことはないでござる。マッチ売り殿は子供たちを救える。幸せになる手助けができてるでござる」
マッチ売り「・・・? でも私は今夜、死んじゃうんだよ・・・?」
キモオタ「・・・マッチ売り殿、これから少しだけ・・・我輩に付き合っていただきたい」
マッチ売り「いいよ、でもどこに行くの・・・?」
キモオタ「ティンカーベル殿!我々を連れて行って欲しい場所があるでござる・・・!その間の代役は、考えているでござるよ」
ティンカーベル「・・・・・・キモオタの考えてること、解った。それなら協力する!でも、完全な代役はお願いできないから・・・夜中までには戻らなきゃだよ?」
キモオタ「それで十分ですぞ!」
マッチ売り「・・・?」
ティンカーベル「わかった・・・じゃあ、いくよっ!キモオタ!マッチ売りちゃん!」
ティンカーベル「キモオタの住む町・・・現実世界へ!」
キィィィィィン
427 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:35:00 ID:fSG
おぉ
428 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:37:21 ID:r3S
今日はここまで
補足
完全な代役ができない理由→マッチ売りが死ぬ結末だから完全に代役をさせると代役が死ぬ必要があるから
マッチ売りの少女編 次回に続きます
429 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:43:39 ID:qPI
乙!!
マッチ売りちゃんの健気さと不憫さに涙出てきた(´;ω;`)
430 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:49:46 ID:Myt
いずれこの行動が黒幕の計画を狂わせることになりそう
434 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)23:10:37 ID:3Sb
…こんな健気で優しい、マッチ売りの幼女たんを傷つけた輩はどこのどいつだああああ!?
マツコデラックスぶつけるぞ、クラアアアアアア!!?
439 :名無しさん@おーぷん :2014/12/18(木)00:14:33 ID:33s
乙!もう涙腺が熱くなってしまってる・・・
街道
シンデレラ「先程はすいませんでした、裸王様・・・せっかく打ち合わせまでしたのに・・・」ショボン
裸王「当初は『力を持つ他国の王族に指摘されたら改善せざるを得ない』だろうということで私とシンデレラで国王を説得するという計画だったな!」
シンデレラ「私、甘すぎました・・・まさかあそこまで国民のことを考えていない、私利私欲にまみれた国王だったなんて・・・見通しが甘かったです」
裸王「ハッハッハ!気にするな、シンデレラよ。お前はまだ若い、そして王族になったばかり、そう始めから思うようにはいかないもんだ!」
シンデレラ「はい・・・そう言って貰えると気が楽です・・・」
裸王「だがやはり、外交に場で相手を蹴り上げるのはよくないぞ!ハッハッハ!」
シンデレラ「うぅ・・・忘れちゃってください・・・思わず飛び出してしまってたんですよ。自分でも忘れたいんですから・・・」
裸王「しかしあの蹴りはなかなか良かったぞ!なかなかさまになってたな!」マッチョ
367 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:24:57 ID:Ojw
裸王「まぁ・・・今回は私が助け船を出せた、それにあの国王のことだ・・・他国の姫に顔を蹴飛ばされた。など、絶対に知られたくないはずだ。彼もこれ以上追求はせんだろう。しかし、今後は注意するようにな」
シンデレラ「・・・切り札でしたよね。裸王様にとって炭鉱経営のノウハウというのは」
裸王「うむ、我が国民の長年の努力と研究の成果だ!そうそう手に入るものじゃない・・・だからこそ王族の顎を砕くという蛮行を帳消しにできたのだ!」マッチョ
シンデレラ「・・・・・・すいません」
裸王「だからもういいと言っているだろう。それに・・・実をいうと、お前のおかげでスッキリした。私が殴ってしまえば、取り返しが付かなかっただろうからな!ハッハッハ!」
シンデレラ「ふふっ、裸王様に殴られたら死んじゃいますよ」
裸王「だろう?だからこれで結果的には良かったのだ!そうだろう、シンデレラよ」
シンデレラ「はい、ありがとうございます。裸王様」ニコッ
368 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:35:53 ID:Ojw
裸王「しかし・・・キモオタやティンクに聞いた話だと、シンデレラはもっと優しくておとなしいという事だったが・・・」
シンデレラ「うぅ・・・イメージと違いましたか」
裸王「いやいや、そう言うことを言っているのではなくてな・・・先程、あの国王を蹴り上げたのは国民の苦しみや無念を憂いての事、それはシンデレラの持つ優しさだと納得できるが・・・あの蹴りはとっさに繰り出したにしてはあまりにもキチンとしたものだった」
シンデレラ「・・・・・・」
裸王「シンデレラ、あれは訓練をした者の蹴りに見えたぞ?」
シンデレラ「・・・バレちゃいますよね、裸王様には」
裸王「うむ!この裸王、自らの筋肉を鍛えるだけではないからな!」
シンデレラ「この魔法具・・・ガラスの靴のおかげで私は驚異的な脚力と跳躍力を持っているんです。それを少しでも役に立てたらいいなって思ったんです」
裸王「ふむ、なるほど」
シンデレラ「キモオタさんのお友達ってみんな戦えますよね、裸王様も・・・赤鬼さんも、赤ずきんちゃんっていう女の子は銃を巧みに操るって聞いてます」
シンデレラ「私も、ティンクちゃん達のお手伝いがしたい。だから少しは私も戦えるようにって・・・思ったんです」
369 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)20:51:35 ID:Ojw
裸王「そうか、シンデレラの熱い思い!この裸王!しかと聞いた!・・・お主の優しさがあれば、もう力の使い方を誤ることもないだろう」マッチョ
シンデレラ「はい・・・今日のは、反省します。でも、私利私欲の為の暴力はもう絶対に振るいません。私のガラスの靴は・・・そんな事に使うものじゃないから。正義のために使います」
裸王「正義か。うむ!若いというのは羨ましいことだ・・・!ハッハッハ!」
シンデレラ「・・・?」
裸王「何はともあれこれで目的は達成できたわけだ!孤児院は作られる、これでお前の話していたマッチョ売りの少女の願いも・・・」
シンデレラ「裸王様、マッチョじゃないです。マッチです」クスクス
裸王「むむっ!裸王ミステイク!ハッハッハ!」ハッハッハ
シンデレラ「あっ、私、早速ですけどマッチ売りちゃんにこの事をお話します!」
裸王「そうしてやるといい!少女も喜ぶだろう!」マッチョ
シンデレラ「はい!じゃあ、裸王様、今日はありがとうございました。それと・・・できれば・・・」
裸王「むっ?」
シンデレラ「また、王族としていろいろと教えてほしいです。私、立派な姫になりたいんです!そのために出来ることを、もっともっとやりたいんです!」
裸王「もちろんだ!シンデレラはもう私の娘のような者だ、娘の成長に手を貸すのは親父の務め!ハッハッハ!」ムキムキー
シンデレラ「はいっ!では裸王様、ごきげんよう!」ヒュン
青い鳥「・・・・・・」フラフラパタパタ
370 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:02:06 ID:Ojw
マッチ売りの少女が住む町 某所
青い鳥「・・・・・・報告は以上です」フラフラ
大男?「キモオタという男・・・その交友関係は概ね把握していましたが、まさか王族の二人が出向くとは」
女の子「でもシンデレラだっけ?気に入っちゃったな、私!だって国王を蹴っ飛ばすなんて新しいじゃん!そのガラスの靴っていう魔法具も面白そうだよね、ちょっと欲しいかも!」
大男?「ガラスの靴を手に入れても履けない。その靴だって魔法具なんだからな」
女の子「まぁ、そうだけどさ!私じゃなくてもいいわけじゃん?」
大男?「あぁ・・・彼女なら履けるな、しかし・・・あまりにオーバースペックになるぞ?出来ることが多すぎる」
女の子「確かにね!なんていうか、魔法具持ちすぎだもんね、あの子!まぁ・・・でもなんていうかなー」
青い鳥「どうしたのです?」
女の子「シンデレラは気に入ったよ?裸王もね。でもさぁ・・・・・・おかしくない?」
大男?「・・・・・・」
青い鳥「おかしいとは?」
女の子「まぁ、確かにね?孤児院ができるくらいならこのおとぎ話の内容に直接変化がある訳じゃないし、今夜あたりに死んじゃうマッチ売りちゃんには関係ないってのはわかるけどさぁー」
大男?「何か気に入らないことがあるのか?・・・いや、だいたい察しはつくが」
女の子「あはは、やっぱり鋭いなぁ!」ニコニコ
大男?「どれだけ一緒にいると思ってるんだ、おまえの考えることくらいわかるさ」
青い鳥「・・・僕にはさっぱりわからない。教えてほしいですね・・・何が不満なのか」
女の子「えっとねー・・・このおとぎ話って可哀想なマッチ売りちゃんが可哀想なまま死んじゃうじゃん?でもさぁ、孤児院なんて作ってマッチ売りちゃんの願い叶えちゃったら・・・可哀想指数が下がっちゃう訳じゃん?」
青い鳥「まぁ、確かに・・・」
女の子「そういう中途半端なのって嫌いなんだよ、私!楽しいときはめいっぱい楽しくないとやだし、可哀想なマッチ売りちゃんには救いようがないくらい可哀想になってもらわなきゃさー」
大男?「だが、もう孤児院の件は決まったことだ」
女の子「だったら、もういらないや。せっかくのバッドエンドなににさ、そんな中途半端に救われるんだったらこんなおとぎ話ない方がいいって!・・・ってなわけでちょっと出かけてくる!」ピョン
青い鳥「出かけるって・・・どちらにお出かけを?」
女の子「マッチ売りちゃんのとこ!あの子みたいな純粋で健気で無垢な女の子相手だったらさ、道具も何もいらないんだよね。ああいうこだったらさ、私がちょーっとお話したら簡単に──」
女の子「──このおとぎ話、消滅するよん!きっとね!」クスクス
372 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:19:08 ID:9cl
あ、悪魔だ.... (灰)
373 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:31:44 ID:Ojw
街道
ザワザワ ガヤガヤ
マッチ売り「マッチはいりませんかー、マッチはいりませんかー」
ザワザワ ガヤガヤ
マッチ売り「・・・今日は全然売れないなぁ・・・」ションボリ
マッチ売り「・・・ううん、頑張らなくちゃ。おにいちゃんもあとで来るって言ってくれたし、落ち込んでたら心配かけちゃうもんね」
マッチ売り「マッチー、マッチはいりませんかー?」
女の子「いたいた・・・おーい、マッチ売りちゃん!」ニカッ
マッチ売り「あっ・・・えっと・・・何かな・・・こないだはびっくりしたんだよ・・・?」
女の子(そういやこないだ人質に取ったんだっけ・・・さすがに警戒してるかぁー)
女の子「こないだは人質に取るような真似しちゃってごめんね!でもね、私も脅されて仕方なくやってたの・・・」シクシク
マッチ売り「脅されて・・・?本当に?」
女の子「うん、あの大きな人いたでしょ?あの人に協力しないとうちのお店をめちゃくちゃにするって脅されて・・・私怖くて・・・」シクシク
マッチ売り「そっか・・・大切なお店だって言ってたもんね」
女の子「私のこと、信じてくれる?」シクシク
マッチ売り「うん、もちろんだよ。脅されて怖かっただけだもんね、気にしてないよ、私」ニコッ
374 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:38:40 ID:sPa
お!続きだ!毎回凄く楽しませてもらってるよー
支援
375 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:40:26 ID:Ojw
女の子「本当?マッチ売りちゃん大好き!」スリスリ
マッチ売り「ひゃっ、くすぐったいよー・・・えっと、今日はいつもみたいにマッチ?お店でたくさんいるって言ってたもんね」
女の子「あっ、ううん、マッチじゃないんだ。今日はマッチ売りちゃんに教えてあげることがあってさ!」
マッチ売り「私に・・・?なにかな?」
女の子「マッチ売りちゃんいっつもお仕事がんばってるじゃん?でもずっとお金がなくてお父さんに叩かれて・・・寒いの我慢して働いてるのに誰もマッチを買ってくれない・・・よそには暖かくてごちそう食べてる子だっているのにね・・・」
マッチ売り「・・・えへへ」
女の子「でも大丈夫!」ニコッ
マッチ売り「・・・?」
女の子「マッチ売りちゃん、今夜死ぬから。嫌なことから解放されるよ!」ケラケラ
マッチ売り「えっ・・・?」
376 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:46:32 ID:E7a
ぐう畜
377 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:46:38 ID:sPa
オーバースペックって誰だろう?
まだ不明な登場人物がいるのか
それよりマッチ売りちゃん…
378 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)21:50:07 ID:p2t
トリオかと思ったらカルテットだったってことか…?
にしては姿が見えないな…
379 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:58:18 ID:Ojw
マッチ売り「冗談にしてもひどいよ女の子ちゃん・・・あはは」
女の子「冗談?私、そんな事言わないよ?」
マッチ売り「・・・・・・」
グイッ
女の子「あのね、マッチ売りちゃん。あんたはねぇ・・・お伽話の世界の住人なの」
マッチ売り「おとぎ話・・・?」
女の子「【マッチ売りの少女】っていうお話なんだよね、あんたが主人公のね。・・・その女の子は貧乏で、不幸で、暴力を振るう父親がいる。でも他には何もない」
女の子「つらい毎日、苦しい生活があるだけ・・・でもさ、その女の子は死ぬことですべてから解放される。それが今日ってわけ!・・・だから」
女の子「あんたに幸せな未来なんてない。必要ないんだよーん。すでにもう結末は決まってる、マッチ売りちゃんは今夜働きながら死ぬんだよ」
マッチ売り「そんなの・・・嘘だよ、だって・・・おにいちゃんが言ってたもん、幸せになれるよって」
女の子「おにいちゃんねぇ・・・じゃあさ、予言してあげるよ!」
マッチ売り「・・・・・・」
女の子「あんたはこの後馬車にひかれそうになって、その時に靴を無くす・・・どう?当たったら信じてよね、私のこと」
女の子「まぁ、絶対に当たるけどさ!なんたって結末はもう決まってるわけだしね!それじゃあ、私は行くね。ばっははーい」フリフリ
マッチ売り「・・・・・・私は今夜・・・死んじゃう?」ブルブル
380 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/16(火)21:59:53 ID:Ojw
きりのいいところで今日はここまで!
死の宣告・・・
マッチ売りの人編 次回に続きます
381 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:03:10 ID:p2t
乙
次回楽しみにしてるよ
382 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:03:29 ID:9cl
乙!
くっそーマッチ売りちゃんになんて酷いことを.... (サラサラ)
383 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:24:49 ID:3yo
黒幕の正体。かなり大ヒント来たな
384 :名無しさん@おーぷん :2014/12/16(火)22:31:25 ID:DeN
さっきまでアホな書き込みをしていた自分をぶん殴ってやりたい…
乙乙。続き楽しみにしてるぜよ
416 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:02:44 ID:r3S
宿
ティンカーベル「・・・・・・っ!」ピクッ
キモオタ「どうしたでござるかwwwティンカーベル殿www見えざる何かが見えましたかなwwwスピリチュアルですなwww」コポォ
ティンカーベル「・・・・・・」クンクン
キモオタ「・・・ティンカーベル殿?」
ティンカーベル「急に感じたよ・・・消えちゃう匂い・・・!」
キモオタ「・・・な、なんですと!?このおとぎ話ですかな!?消える気配はなかったのでは?」
ティンカーベル「そうだよ!さっきまではそんな感じ全然無かったのに!急にこのおとぎ話から消えちゃう匂いがした!」
キモオタ「むむむ・・・いや、案外不思議ではないのかもしれませんな・・・この世界にはまだあの女の子がいるのでござろう・・・」
ティンカーベル「あいつらが何かしたのかも・・・!」
ピロリピロリ
キモオタ「おはなしウォッチ・・・シンデレラ殿から通信でござるか・・・どうしましたかな?シンデレラ殿?」
シンデレラの声「キモオタさん!マッチ売りちゃんが・・・どの街道にもいないんです!」
キモオタ「・・・なんですと!?」
シンデレラの声「裸王様と一緒にこの国の王様に話を付けてきたから孤児院は作られることになったんですが・・・それを伝えようと、町中の街道を見て回ったんですが・・・どこにも姿が見えないんです」
キモオタ「・・・マッチ売り殿が仕事をほったらかすとは考えにくいですぞ・・・」
ティンカーベル「・・・タイミングが良すぎるよ、キモオタ!消えそうになっちゃったこのおとぎ話と、居なくなったマッチ売りちゃん・・・絶対関係してる!」
キモオタ「・・・そうですな。シンデレラ殿、我々は心当たりを探してみるでござる!そのまま街道を中心に屋外を探して頂きたい!」
シンデレラの声「わかりました、外は任せてください!」ピッ
キモオタ「・・・黒幕が意図的にマッチ売り殿に接触したのでござろうか・・・」
ティンカーベル「私の時みたいに連れ去られたのかも・・・それか、お仕事を続けていられないような状態になっちゃってるか・・・」
キモオタ「ここは心当たりを探してみますぞ!」
ティンカーベル「心当たり、あるの?キモオタ!」
キモオタ「とりあえず、教会にいってみるでござる。家に戻るとは考えられませんしな、屋外にいないとなると・・・ここではないですかな?」
418 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:23:40 ID:r3S
教会
キモオタ「外にはおりませんな・・・」キョロキョロ
ティンカーベル「中にいるかも!いってみようよ!」
神父「・・・おや、旅のお方。どうかされましたか?」
キモオタ「神父殿!マッチ売り殿を見ませんでしたかな!?」
神父「彼女でしたら・・・聖堂にいますよ。いつもならお仕事の時間のはずなんですが・・・」
ティンカーベル「聖堂!いってみようよキモオタ!」
神父「旅のお方・・・あなたからも優しく声をかけてやってもらいたい。なんだか今日の彼女には元気がないようです」
キモオタ「・・・・・・あの女の子に何か言われたのでござろうか・・・」
ティンカーベル「心配だよ、早くいこうよキモオタ!」
419 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)21:29:51 ID:fSG
こわいけど面白い
多分これの中でティンク物直す妖精とか言ってたからそうだとは思うんだがな、
プリラは妖精の中で唯一住人メインランドに行き来できる妖精だからサ
黒幕誰なのマジで
420 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:38:44 ID:r3S
聖堂
マッチ売り「・・・・・・」
ティンカーベル「いたよっ!おーい!マッチうr」モガモガ
キモオタ「待つでござる!・・・・・・ティンカーベル殿。なんだか様子がおかしいですぞ、ここは我輩にお任せあれ」
ティンカーベル「んーっ!」コクコク
マッチ売り「・・・・・・」
ドスドスドス
キモオタ「マッチ売り殿!どうしたでござるかwww元気ありませんなwww」コポォ
マッチ売り「おにいちゃん・・・・・・」ブルブル
キモオタ「震えてどうしましたかなwww我輩の上着を・・・」ファサッ
マッチ売り「・・・・・・無くなったの」ボソッ
キモオタ「無くなった?なにが・・・ですかな?」
マッチ売り「本当に無くなっちゃったの・・・私の靴・・・」
ティンカーベル「ほんとだ・・・裸足じゃん、危ないよ!」
マッチ売り「・・・馬車にひかれそうになって、無くなっちゃったの・・・本当になっちゃう・・・女の子ちゃんの言うとおりになっちゃう・・・!」ブルブル
キモオタ「ど、どうしたでござる!何をいわれたのでござるか!」
マッチ売り「・・・ねぇ、おにいちゃん。私、今夜死んじゃうの?」
キモオタ「・・・・・・っ!」
421 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)21:51:04 ID:r3S
キモオタ「誰がそんなことを・・・?」
マッチ売り「女の子ちゃん・・・今日ね、私が馬車にひかれそうになって靴をなくして・・・それでね、今夜私は死んじゃうんだって・・・」
キモオタ「なんという事を・・・!」
マッチ売り「変えられないって、言ってた。この世界はおとぎ話の世界だから結末は変えられないって・・・女の子ちゃん、言ってたの」ブルブル
ティンカーベル「あいつ・・・そんなことまで・・・!」
マッチ売り「・・・おにいちゃん」
キモオタ「・・・なんですかな?」
マッチ売り「おにいちゃん、嘘なんかつかないよね?だからね、教えてほしいの。女の子ちゃんのほうが嘘つきなんだよね?」ジワッ
キモオタ「・・・・・・」
マッチ売り「私、死んじゃったりしないよね?この世界がおとぎ話の世界だっていうのも、両方とも嘘だよね?ねっ?」ポロポロ
ティンカーベル「あのね、マッチ売りちゃん・・・」
マッチ売り「私がなにもできずに死んじゃうのはもう変えられないことだって・・・嘘だよね?」ポロポロ
マッチ売り「おにいちゃん・・・私、銅像の王子様みたいに・・・優しくて立派な大人になれるよね?」ポロポロ
423 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:04:49 ID:r3S
キモオタ「・・・・・・マッチ売り殿」スッ
ティンカーベル「・・・キモオタ、駄目だよ」ボソッ
キモオタ「・・・・・・」
ティンカーベル「私だって助けたいよ。生きててほしいよ。でも、これがあいつらの狙いだよ。マッチ売りちゃんに本当のことを全部教えて・・・私たちを悩ませて・・・おとぎ話をひっかき回す・・・!」グスングスン
キモオタ「・・・・・・しかし」
ティンカーベル「私だって嫌だよ・・・でも、決めたじゃん・・・もう、どうするか・・・だから!決心が鈍る前に・・・『全部嘘だよ』って、いってあげてよ!」ボソッ
キモオタ「ティンカーベル殿」
ティンカーベル「・・・なに?」
キモオタ「我輩と・・・マッチ売り殿を信じていただきたい」
ティンカーベル「ちょっと・・・キモオタ?」
キモオタ「・・・マッチ売り殿」スッ
マッチ売り「・・・おにいちゃん。全部、嘘だよね?女の子ちゃんの言うこと・・・私が死んじゃうのも、おとぎ話の世界だっていうのも・・・嘘だよね?」ポロポロ
キモオタ「・・・・・・いいや、本当でござる」
ティンカーベル「キモオタ!!」
キモオタ「この世界はおとぎ話の世界でござるし、マッチ売り殿は今晩・・・死んでしまうでござる」
マッチ売り「・・・・・・っ!」ポロポロ
425 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:17:36 ID:r3S
ティンカーベル「キモオタ!!」
キモオタ「この世界は・・・マッチ売り殿が主人公のおとぎ話【マッチ売りの少女】の世界でござる。結末は・・・マッチ売り殿が死んでしまうこと、それが今夜なのでござるよ」
マッチ売り「嘘だよ・・・嘘つき嘘つき!おにいちゃんの嘘つき!」バシバシ
キモオタ「その結末を変えてしまえば・・・このおとぎ話は消滅して・・・現実世界からは消え失せ、この町はまるっきりなくなってしまうでござる」
マッチ売り「・・・・・・」
キモオタ「・・・・・・信じていただきたい」
マッチ売り「・・・おにいちゃん、嘘ついてない目をしてる」
キモオタ「・・・・・・」
マッチ売り「信じる、おにいちゃんの言うこと・・・本当だって信じる。でも・・・嫌だよ・・・」ポロポロ
ティンカーベル「・・・・・・マッチ売りちゃん」ポロポロ
マッチ売り「もっとおにいちゃんやティンクちゃんとお話したいよ、シンデレラお姉ちゃんや神父さんやいっぱいいろんな人とお話ししたいよ・・・死んじゃうのは・・・嫌だよ、おにいちゃん!」ギュッ
キモオタ「・・・・・・」ギュッ
マッチ売り「・・・ぐすっ、ひっく・・・ひっく・・・」ポロポロ
キモオタ「・・・マッチ売り殿、少し話をするでござる。聞いていただきたい」
426 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:32:54 ID:r3S
マッチ売り「なぁに・・・?」グスングスン
キモオタ「シンデレラ殿から聞きましたがな、我輩もマッチ売り殿の願い事・・・聞いてもいいですかな?」
マッチ売り「・・・私は、みんなが幸せになれるお手伝いがしたかったの・・・私と同じ歳くらいの子供たちが苦しい思いをしないようにしたいなって・・・思ってたよ。でも・・・できないよ、私はもう・・・大人になる前に死んじゃうもん」ポロポロ
キモオタ「・・・・・・そんなことはないでござる。マッチ売り殿は子供たちを救える。幸せになる手助けができてるでござる」
マッチ売り「・・・? でも私は今夜、死んじゃうんだよ・・・?」
キモオタ「・・・マッチ売り殿、これから少しだけ・・・我輩に付き合っていただきたい」
マッチ売り「いいよ、でもどこに行くの・・・?」
キモオタ「ティンカーベル殿!我々を連れて行って欲しい場所があるでござる・・・!その間の代役は、考えているでござるよ」
ティンカーベル「・・・・・・キモオタの考えてること、解った。それなら協力する!でも、完全な代役はお願いできないから・・・夜中までには戻らなきゃだよ?」
キモオタ「それで十分ですぞ!」
マッチ売り「・・・?」
ティンカーベル「わかった・・・じゃあ、いくよっ!キモオタ!マッチ売りちゃん!」
ティンカーベル「キモオタの住む町・・・現実世界へ!」
キィィィィィン
427 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:35:00 ID:fSG
おぉ
428 :◆oBwZbn5S8kKC :2014/12/17(水)22:37:21 ID:r3S
今日はここまで
補足
完全な代役ができない理由→マッチ売りが死ぬ結末だから完全に代役をさせると代役が死ぬ必要があるから
マッチ売りの少女編 次回に続きます
429 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:43:39 ID:qPI
乙!!
マッチ売りちゃんの健気さと不憫さに涙出てきた(´;ω;`)
430 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)22:49:46 ID:Myt
いずれこの行動が黒幕の計画を狂わせることになりそう
434 :名無しさん@おーぷん :2014/12/17(水)23:10:37 ID:3Sb
…こんな健気で優しい、マッチ売りの幼女たんを傷つけた輩はどこのどいつだああああ!?
マツコデラックスぶつけるぞ、クラアアアアアア!!?
439 :名無しさん@おーぷん :2014/12/18(木)00:14:33 ID:33s
乙!もう涙腺が熱くなってしまってる・・・
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」 マッチ売りの少女編
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