神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part64
789: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/02(水) 01:20:29 ID:cuozD91I
ガチャッ
狐娘「!?」ビクッ
神使「うわっ! 狐娘さん!」
狐娘「あっ、すいません。 神宮神様は大丈夫でしょうか」
神使「先ほどは驚かせてしまって申し訳ありません」ペコリ
狐娘「あっ、いえ」
神使「コーラを冷やしたいのですが冷蔵庫をお借りしてもよろしいでしょうか?」
狐娘「コーラですか?」
神使「神様の大好物でして・・・ コーラを切らすと風当たりが強いもので」
狐娘「台所に私物入れの冷蔵庫があります。 ご案内します」
神使「ありがとうございます」
スタスタ
790: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/02(水) 04:19:42 ID:Fw2m6ErQ
乙乙!
神使君モテモテだなぁ
791: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/02(水) 04:39:07 ID:1trCOZE.
毎回楽しいな
792: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:30:46 ID:fpk2ek/M
神様「Zzz・・・」グガー
猫神『神ちゃ〜ん、起きないとお説教だよ〜』
神様「!?」
猫神『神ちゃ〜ん、そんなにお説教されたいの〜』
神様「まって! 起きる!!」ガバッ
猫神『神ちゃ〜ん、起きないとお説教だよ〜』
神様「・・・目覚ましかよ。 何だよこの悪趣味なアラームは・・・」
ポチッ
793: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:31:41 ID:fpk2ek/M
神様「ハァ〜 最悪の目覚め・・・ おい犬ころ!」
シーン
神様「そういえば買い物行くって言ってたな・・・ まだ戻ってないのか」
神様「・・・・・・」ブルッ
神様「お花を摘みに行きたい。 そう思う神ちゃんであった」トテトテ
ガチャッ
794: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:32:17 ID:fpk2ek/M
ーーー 廊下
神様「も〜 広すぎてトイレの場所わかんねーよ〜」トテトテ
神使『へぇ〜 そうだったんですか』
狐娘『はい、面白いですよね』クスクス
神様「ん? 犬ころと狐娘ちゃん・・・」ニヤリ
神様「」コソッ
795: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:33:07 ID:fpk2ek/M
ーーー 台所
神使「では、そろそろ神様が起きる時間ですので」
狐娘「ぁ・・・ あの神使先輩!」
神使「はい?」
狐娘「その・・・/// 先輩ってお付き合いされている方とかいるんですか?」
神使「え!? 私ですか?」
狐娘「先輩、すごくモテてましたから・・・ 今はどうなのかなぁって」
神使「そんな事ありませんよ。 そのような方はおりませんよ?」
狐娘「そうなんですか!?」パァ
796: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:34:46 ID:fpk2ek/M
神使「狐娘さんは、おられるのですか?」
狐娘「いえ・・・ あの、憧れている方はいるのですが・・・ ///」モジモジ
神使「あっ、では私と同じですね」
狐娘「えっ、えっ!?」ソワソワ
神使「私もお慕いしている方はおります。 全く相手にされていないんですが」ハハッ
狐娘「え・・・?」
神使「私はその方をとても尊敬しております。 私にとっても女神様ですね」ニコッ
狐娘「それって・・・ お気持ちは、お伝えになったのですか?」
神使「まさか。 私がそのような事を口にするのは大変失礼ですし、その資格はございませんから」
狐娘「・・・・・・」
797: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:35:51 ID:fpk2ek/M
神様「・・・・・・」
トテトテ
神様「・・・///」
タッタッタッ
798: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:39:02 ID:fpk2ek/M
ーーー 客間
ガチャッ
神様「!?」
神使「あっ、神様起きておられてのですね」
神様「!? んぁ!? あ・・・ あぁ」
神使「どうされたんですか? 顔真っ赤ですよ? まさか熱があるんじゃ!」
神様「え!? いや、ほら今日暑いじゃん? ///」パタパタ
神使「そんな事はないと思いますが。 まさか凄爺様が嫌で清祓いをして逆に祟られたとか!?」
神様「しねーよそんな事! あの・・・ あっ、目覚まし! 目覚ましに驚いたの!」
神使「あぁ〜 やはり効果覿面でしたか」
神様「何だよあの目覚まし・・・ 悪質ないじめだぞ?」
799: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:40:01 ID:fpk2ek/M
神使「先日、猫神様に神様が中々起きないと相談したら目覚ましに声を吹き込んでくれまして」
神様「なんだよそれ・・・」
神使「猫神様がこれなら絶対に神様は起きるからと」
神様「猫神のヤツ・・・」
神使「そうだ。 先ほどコーラ買ってきましたのでお飲みになります?」
神様「飲む」
神使「はい、どうぞ」スッ
神様「わ〜 瓶コーラじゃん。 すげー」
神使「特売で売っていまして。 瓶は返すと10円戻してくれるそうですから飲み終わったら渡して下さい」
神様「うん」プシュッ
800: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:41:48 ID:fpk2ek/M
神使「それより神様、凄爺様の件はどうされますか?」
神様「ん〜 そうだな〜・・・」ゴクゴク
神使「何か難しい問題でもあるんでしょうか?」
神様「いや、そっちは簡単だけど・・・ もう一つが・・・」ゲップ
神使「もう一つ?」
神様「明日、ジジイの所に行くか・・・」
神使「神様、凄爺様の居場所をご存じなんですか?」
神様「まぁ・・・ その〜 お前も一緒に来る?」
神使「そのつもりですが?」キョトン
神様「いや〜 でも、どうすっかな〜・・・」ウーン
神使「?」
801: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/03(木) 07:48:52 ID:zMfLGsuo
神ちゃんモテるな
802: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:09:22 ID:fpk2ek/M
ーーー 翌日・ひねくれ神社
神使「ここは?」
狐娘「確かうちの兼務社で“ひねくれ神社”・・・」
キャッ キャッ
ワー ワー
神使「随分と賑やかな場所ですね・・・」
狐娘「神社を囲むように公園と幼稚園があるんです」
神様「元々この一帯はひねくれ神社の神域だったんだよ」
神使「え? そうなんですか?」
神様「でも今は小さいよね〜 この鳥居も・・・ !?」ハッ
タッ タッ タッ
神使「神様! 急にどうされたんですか〜」
803: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:10:36 ID:fpk2ek/M
ーーー ひねくれ神社・本殿
バンッ
神様「!?」
神使「神様、急に走ってどうされ・・・ これは!?」
狐娘「凄爺神様!!」
神様「おい、凄爺! どうした! おい!!」ユサユサ
神使「これは一体・・・」
神様「そこの座布団を並べて凄爺を寝かせるぞ。 急げ!」
神使「はっ、はい」
神様「しっかりしろ! 凄爺!」
凄爺「・・・・・・」
804: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:12:05 ID:fpk2ek/M
ーーー 1時間後
凄爺「・・・・・・ん」
神様「気づいたか」
狐娘「凄爺様!」
凄爺「お前は・・・ りんごちゃんの狐娘か」
狐娘「はい。 よかった」ホッ
凄爺「牡蠣ガキも一緒か」チッ
神様「命の恩人にその態度はないんじゃな〜い?」ニヤッ
凄爺「神がそう簡単に死ぬわけないだろ!」
神様「へぇ〜」
805: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:12:56 ID:fpk2ek/M
凄爺「・・・ん? となりのヤツは誰だ?」
神使「申し遅れました。 神様の使いで狛犬の神使と申します」フカブカ
凄爺「その声・・・ 確かあにあに神社でも聞いたな」
神使「恐縮でございます」
凄爺「賢そうな狛犬だ」
神使「私などまだまだ右も左も分からない未熟者でございます」
凄爺「・・・なるほどな」チラッ
神様「何だよジジイ・・・」プイッ
806: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:14:08 ID:fpk2ek/M
狐娘「それより凄爺様、どうしてこのような場所に」
凄爺「お前らに話す事ではない」
狐娘「・・・・・・」シュン
神様「ご神体の神力が枯渇してるけど?」
凄爺「牡蠣ガキ! お前ワシの神体を勝手に覗いたのか!」
神様「覗いてないって。 神力の量なんて見れば分かるっつーの」
凄爺「相変わらず神力操作だけは得意だな」
神様「何その言い方・・・」
凄爺「褒めてやったんだ、感謝しろ」
神様「へいへい。 で? りんごちゃん神宮の神力全部使ってまで何したんだよ」
凄爺「大した事じゃないわ! とっとと帰れ牡蠣ガキ!」
神様「うへ〜 面倒くさ〜・・・」ゲンナリ
神使(なるほど、確かに面倒ですね・・・)
807: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:15:09 ID:fpk2ek/M
狐娘「凄爺神様、りんごちゃん神宮の皆も心配しています。 お戻り頂けませんでしょうか?」
凄爺「まだ戻れん。 そう伝えてくれ」
狐娘「・・・・・・」
神様「だから何やってるか言わないと心配すんだろーが。 向こうじゃ出来ないのかよ」
凄爺「ワシの仕事に一々口を出す出ない!」
神様「仕事だったら向こうでも良いだろーが」
神使「確か凄爺神様は守護神様でしたよね」
凄爺「・・・・・・」
神様「まさか、ジジイ・・・」
凄爺「なんだ」
神様「あにあに神社の時、動けないとか言ってたな」
凄爺「・・・変な事だけは覚えているんだな」
808: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:16:17 ID:fpk2ek/M
神様「神体を借りるぞ」スタスタ
凄爺「バカ! 神体に触れるでない!」
狐娘「凄爺様、お体に触ります」
神様「我、神体の神力を解放す。 我の問いに答えたまえ」
ポワポワ
神様「!?」
神使「神様?」
神様「嘘だろ・・・」
凄爺「」チッ
809: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:18:08 ID:fpk2ek/M
神使「神様? どうされたんです?」
神様「四柱結界が壊れてる・・・」
神使「えっ!?」
狐娘「四柱・・・ 結界?」
神様「凄爺、いつからだ?」
凄爺「・・・・・・」
神様「凄爺!!」
凄爺「亀裂が入り始めたのは百年前。 決壊が発生し始めたのは三年ほど前だ」
神様「なんで黙ってたんだよ!」
凄爺「四柱結界の守護は私の仕事だ。 それに十分修復も可能だ」
810: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:19:36 ID:fpk2ek/M
神様「・・・・・・まさか私が神力を使えなくなってからずっと一人で・・・」
凄爺「勝手に神力を失いおって。 ガキの力なんか無くてもワシ一人でどうにでもなるわい」
神様「・・・・・・」
凄爺「すぐに神力は満杯になる。 あと数回再結界を行えば維持できる」
神様「すまない・・・」シュン
凄爺「お前が一々責任を感じる事では無い。 ワシが守ると約束したんだ」
神様「・・・・・・」グッ
811: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:21:02 ID:fpk2ek/M
神使「神宮から行うのはダメなのでしょうか? あそこならりんごちゃん神宮より強い神力が・・・」
凄爺「四柱結界の基盤はこの場所で行った。 この場所以外で修復は行えん」
神使「そうでしたか。 失礼いたしました」
神様「・・・・・・」
凄爺「おい牡蠣ガキ、ワシはお前との約束を果たしている。 お前も果たしに来たと思って良いのか?」チラッ
神使「?」
神様「・・・・・・」テクテク
ギィ
神使「あっ、神様」スタスタ
狐娘「」スタスタ
凄爺「ったく、だから誰も知らせたくなかったのだ」ハァ
812: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:22:08 ID:fpk2ek/M
ーーー 境内
神使「神様?」
神様「私はやっぱりダメ神だな・・・」
神使「そんな事はございませんよ? とてもご立派な女神様です」
神様「優しいな・・・ でも私はお前が思っているような・・・ そんな立派な神じゃない」グッ
神使「神様・・・」
狐娘「・・・・・・」
神様「私は、自分勝手だ。 神にしている者も私の友達・・・ いや、ただ友達になりたいヤツだけで」
神使「・・・・・・」
神様「面倒くさい事は他の神に全部押しつけて・・・ 私は毎日ただ遊んでいるだけで・・・」
神使「そんな事は・・・」
813: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:23:13 ID:fpk2ek/M
神様「神力も使えない神なんて、お前の主神である資格すらもないしな」
神使「そんな事ありませんよ? 神様は私が尊敬する主神さまです」
神様「・・・」フッ
神様「いや。 自分の事は自分が一番分かっている。 だから・・・」
神様「潮時かもな。 潔く神なんか辞めてニートにでもなっーーー」
神使「神様!!」
神様「!?」ビクッ
814: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:23:56 ID:fpk2ek/M
神使「見損ないました」
神様「ぇ・・・」
神使「私の知っている神様はどんな状況でも絶対に諦めたりしません」
神使「私の知っている神様は神力がなくてもどんな願いだって叶えてくれます」
神使「そんな神様を私は・・・」
神使「今の神様は、私の知っている神様ではありません」ウルウル
神様「・・・・・・神使」
神使「失礼します」スタスタ
狐娘「あっ、先輩・・・」
ガチャッ
狐娘「!?」ビクッ
神使「うわっ! 狐娘さん!」
狐娘「あっ、すいません。 神宮神様は大丈夫でしょうか」
神使「先ほどは驚かせてしまって申し訳ありません」ペコリ
狐娘「あっ、いえ」
神使「コーラを冷やしたいのですが冷蔵庫をお借りしてもよろしいでしょうか?」
狐娘「コーラですか?」
神使「神様の大好物でして・・・ コーラを切らすと風当たりが強いもので」
狐娘「台所に私物入れの冷蔵庫があります。 ご案内します」
神使「ありがとうございます」
スタスタ
790: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/02(水) 04:19:42 ID:Fw2m6ErQ
乙乙!
神使君モテモテだなぁ
791: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/02(水) 04:39:07 ID:1trCOZE.
毎回楽しいな
792: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:30:46 ID:fpk2ek/M
神様「Zzz・・・」グガー
猫神『神ちゃ〜ん、起きないとお説教だよ〜』
神様「!?」
猫神『神ちゃ〜ん、そんなにお説教されたいの〜』
神様「まって! 起きる!!」ガバッ
猫神『神ちゃ〜ん、起きないとお説教だよ〜』
神様「・・・目覚ましかよ。 何だよこの悪趣味なアラームは・・・」
ポチッ
793: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:31:41 ID:fpk2ek/M
神様「ハァ〜 最悪の目覚め・・・ おい犬ころ!」
シーン
神様「そういえば買い物行くって言ってたな・・・ まだ戻ってないのか」
神様「・・・・・・」ブルッ
神様「お花を摘みに行きたい。 そう思う神ちゃんであった」トテトテ
ガチャッ
ーーー 廊下
神様「も〜 広すぎてトイレの場所わかんねーよ〜」トテトテ
神使『へぇ〜 そうだったんですか』
狐娘『はい、面白いですよね』クスクス
神様「ん? 犬ころと狐娘ちゃん・・・」ニヤリ
神様「」コソッ
795: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:33:07 ID:fpk2ek/M
ーーー 台所
神使「では、そろそろ神様が起きる時間ですので」
狐娘「ぁ・・・ あの神使先輩!」
神使「はい?」
狐娘「その・・・/// 先輩ってお付き合いされている方とかいるんですか?」
神使「え!? 私ですか?」
狐娘「先輩、すごくモテてましたから・・・ 今はどうなのかなぁって」
神使「そんな事ありませんよ。 そのような方はおりませんよ?」
狐娘「そうなんですか!?」パァ
796: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:34:46 ID:fpk2ek/M
神使「狐娘さんは、おられるのですか?」
狐娘「いえ・・・ あの、憧れている方はいるのですが・・・ ///」モジモジ
神使「あっ、では私と同じですね」
狐娘「えっ、えっ!?」ソワソワ
神使「私もお慕いしている方はおります。 全く相手にされていないんですが」ハハッ
狐娘「え・・・?」
神使「私はその方をとても尊敬しております。 私にとっても女神様ですね」ニコッ
狐娘「それって・・・ お気持ちは、お伝えになったのですか?」
神使「まさか。 私がそのような事を口にするのは大変失礼ですし、その資格はございませんから」
狐娘「・・・・・・」
797: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:35:51 ID:fpk2ek/M
神様「・・・・・・」
トテトテ
神様「・・・///」
タッタッタッ
798: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:39:02 ID:fpk2ek/M
ーーー 客間
ガチャッ
神様「!?」
神使「あっ、神様起きておられてのですね」
神様「!? んぁ!? あ・・・ あぁ」
神使「どうされたんですか? 顔真っ赤ですよ? まさか熱があるんじゃ!」
神様「え!? いや、ほら今日暑いじゃん? ///」パタパタ
神使「そんな事はないと思いますが。 まさか凄爺様が嫌で清祓いをして逆に祟られたとか!?」
神様「しねーよそんな事! あの・・・ あっ、目覚まし! 目覚ましに驚いたの!」
神使「あぁ〜 やはり効果覿面でしたか」
神様「何だよあの目覚まし・・・ 悪質ないじめだぞ?」
799: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:40:01 ID:fpk2ek/M
神使「先日、猫神様に神様が中々起きないと相談したら目覚ましに声を吹き込んでくれまして」
神様「なんだよそれ・・・」
神使「猫神様がこれなら絶対に神様は起きるからと」
神様「猫神のヤツ・・・」
神使「そうだ。 先ほどコーラ買ってきましたのでお飲みになります?」
神様「飲む」
神使「はい、どうぞ」スッ
神様「わ〜 瓶コーラじゃん。 すげー」
神使「特売で売っていまして。 瓶は返すと10円戻してくれるそうですから飲み終わったら渡して下さい」
神様「うん」プシュッ
800: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 02:41:48 ID:fpk2ek/M
神使「それより神様、凄爺様の件はどうされますか?」
神様「ん〜 そうだな〜・・・」ゴクゴク
神使「何か難しい問題でもあるんでしょうか?」
神様「いや、そっちは簡単だけど・・・ もう一つが・・・」ゲップ
神使「もう一つ?」
神様「明日、ジジイの所に行くか・・・」
神使「神様、凄爺様の居場所をご存じなんですか?」
神様「まぁ・・・ その〜 お前も一緒に来る?」
神使「そのつもりですが?」キョトン
神様「いや〜 でも、どうすっかな〜・・・」ウーン
神使「?」
801: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/11/03(木) 07:48:52 ID:zMfLGsuo
神ちゃんモテるな
802: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:09:22 ID:fpk2ek/M
ーーー 翌日・ひねくれ神社
神使「ここは?」
狐娘「確かうちの兼務社で“ひねくれ神社”・・・」
キャッ キャッ
ワー ワー
神使「随分と賑やかな場所ですね・・・」
狐娘「神社を囲むように公園と幼稚園があるんです」
神様「元々この一帯はひねくれ神社の神域だったんだよ」
神使「え? そうなんですか?」
神様「でも今は小さいよね〜 この鳥居も・・・ !?」ハッ
タッ タッ タッ
神使「神様! 急にどうされたんですか〜」
803: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:10:36 ID:fpk2ek/M
ーーー ひねくれ神社・本殿
バンッ
神様「!?」
神使「神様、急に走ってどうされ・・・ これは!?」
狐娘「凄爺神様!!」
神様「おい、凄爺! どうした! おい!!」ユサユサ
神使「これは一体・・・」
神様「そこの座布団を並べて凄爺を寝かせるぞ。 急げ!」
神使「はっ、はい」
神様「しっかりしろ! 凄爺!」
凄爺「・・・・・・」
804: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:12:05 ID:fpk2ek/M
ーーー 1時間後
凄爺「・・・・・・ん」
神様「気づいたか」
狐娘「凄爺様!」
凄爺「お前は・・・ りんごちゃんの狐娘か」
狐娘「はい。 よかった」ホッ
凄爺「牡蠣ガキも一緒か」チッ
神様「命の恩人にその態度はないんじゃな〜い?」ニヤッ
凄爺「神がそう簡単に死ぬわけないだろ!」
神様「へぇ〜」
805: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:12:56 ID:fpk2ek/M
凄爺「・・・ん? となりのヤツは誰だ?」
神使「申し遅れました。 神様の使いで狛犬の神使と申します」フカブカ
凄爺「その声・・・ 確かあにあに神社でも聞いたな」
神使「恐縮でございます」
凄爺「賢そうな狛犬だ」
神使「私などまだまだ右も左も分からない未熟者でございます」
凄爺「・・・なるほどな」チラッ
神様「何だよジジイ・・・」プイッ
806: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:14:08 ID:fpk2ek/M
狐娘「それより凄爺様、どうしてこのような場所に」
凄爺「お前らに話す事ではない」
狐娘「・・・・・・」シュン
神様「ご神体の神力が枯渇してるけど?」
凄爺「牡蠣ガキ! お前ワシの神体を勝手に覗いたのか!」
神様「覗いてないって。 神力の量なんて見れば分かるっつーの」
凄爺「相変わらず神力操作だけは得意だな」
神様「何その言い方・・・」
凄爺「褒めてやったんだ、感謝しろ」
神様「へいへい。 で? りんごちゃん神宮の神力全部使ってまで何したんだよ」
凄爺「大した事じゃないわ! とっとと帰れ牡蠣ガキ!」
神様「うへ〜 面倒くさ〜・・・」ゲンナリ
神使(なるほど、確かに面倒ですね・・・)
807: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:15:09 ID:fpk2ek/M
狐娘「凄爺神様、りんごちゃん神宮の皆も心配しています。 お戻り頂けませんでしょうか?」
凄爺「まだ戻れん。 そう伝えてくれ」
狐娘「・・・・・・」
神様「だから何やってるか言わないと心配すんだろーが。 向こうじゃ出来ないのかよ」
凄爺「ワシの仕事に一々口を出す出ない!」
神様「仕事だったら向こうでも良いだろーが」
神使「確か凄爺神様は守護神様でしたよね」
凄爺「・・・・・・」
神様「まさか、ジジイ・・・」
凄爺「なんだ」
神様「あにあに神社の時、動けないとか言ってたな」
凄爺「・・・変な事だけは覚えているんだな」
808: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:16:17 ID:fpk2ek/M
神様「神体を借りるぞ」スタスタ
凄爺「バカ! 神体に触れるでない!」
狐娘「凄爺様、お体に触ります」
神様「我、神体の神力を解放す。 我の問いに答えたまえ」
ポワポワ
神様「!?」
神使「神様?」
神様「嘘だろ・・・」
凄爺「」チッ
神使「神様? どうされたんです?」
神様「四柱結界が壊れてる・・・」
神使「えっ!?」
狐娘「四柱・・・ 結界?」
神様「凄爺、いつからだ?」
凄爺「・・・・・・」
神様「凄爺!!」
凄爺「亀裂が入り始めたのは百年前。 決壊が発生し始めたのは三年ほど前だ」
神様「なんで黙ってたんだよ!」
凄爺「四柱結界の守護は私の仕事だ。 それに十分修復も可能だ」
810: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:19:36 ID:fpk2ek/M
神様「・・・・・・まさか私が神力を使えなくなってからずっと一人で・・・」
凄爺「勝手に神力を失いおって。 ガキの力なんか無くてもワシ一人でどうにでもなるわい」
神様「・・・・・・」
凄爺「すぐに神力は満杯になる。 あと数回再結界を行えば維持できる」
神様「すまない・・・」シュン
凄爺「お前が一々責任を感じる事では無い。 ワシが守ると約束したんだ」
神様「・・・・・・」グッ
811: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:21:02 ID:fpk2ek/M
神使「神宮から行うのはダメなのでしょうか? あそこならりんごちゃん神宮より強い神力が・・・」
凄爺「四柱結界の基盤はこの場所で行った。 この場所以外で修復は行えん」
神使「そうでしたか。 失礼いたしました」
神様「・・・・・・」
凄爺「おい牡蠣ガキ、ワシはお前との約束を果たしている。 お前も果たしに来たと思って良いのか?」チラッ
神使「?」
神様「・・・・・・」テクテク
ギィ
神使「あっ、神様」スタスタ
狐娘「」スタスタ
凄爺「ったく、だから誰も知らせたくなかったのだ」ハァ
812: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:22:08 ID:fpk2ek/M
ーーー 境内
神使「神様?」
神様「私はやっぱりダメ神だな・・・」
神使「そんな事はございませんよ? とてもご立派な女神様です」
神様「優しいな・・・ でも私はお前が思っているような・・・ そんな立派な神じゃない」グッ
神使「神様・・・」
狐娘「・・・・・・」
神様「私は、自分勝手だ。 神にしている者も私の友達・・・ いや、ただ友達になりたいヤツだけで」
神使「・・・・・・」
神様「面倒くさい事は他の神に全部押しつけて・・・ 私は毎日ただ遊んでいるだけで・・・」
神使「そんな事は・・・」
813: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:23:13 ID:fpk2ek/M
神様「神力も使えない神なんて、お前の主神である資格すらもないしな」
神使「そんな事ありませんよ? 神様は私が尊敬する主神さまです」
神様「・・・」フッ
神様「いや。 自分の事は自分が一番分かっている。 だから・・・」
神様「潮時かもな。 潔く神なんか辞めてニートにでもなっーーー」
神使「神様!!」
神様「!?」ビクッ
814: ◆8YCWQhLlF2 :2016/11/03(木) 22:23:56 ID:fpk2ek/M
神使「見損ないました」
神様「ぇ・・・」
神使「私の知っている神様はどんな状況でも絶対に諦めたりしません」
神使「私の知っている神様は神力がなくてもどんな願いだって叶えてくれます」
神使「そんな神様を私は・・・」
神使「今の神様は、私の知っている神様ではありません」ウルウル
神様「・・・・・・神使」
神使「失礼します」スタスタ
狐娘「あっ、先輩・・・」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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