神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part61
702: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:08:18 ID:OWSVaCCE
ーーー 本あにあに神社
スタスタ
神様「たのも〜!」
村民「!?」クルッ
村長「お前、なんで外にいるんだ! 本殿の中にいるはずじゃ・・・」
神主「・・・・・・」
村長「神主! お前何をしている!」
村人A「巫女まで一緒に!」
神様「あ〜 言いたい事は分かる」ウンウン
村長「うるさい! 捕らえろ!」
ダダダダッ
703: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:09:08 ID:OWSVaCCE
神様「待った!」
村民「!?」ピタッ
神様「山巫女の正体を教えてあげる」
村長「なに?」
神様「1年前から続く様々な異変の元凶に関しても全部教えてあげる」
村長「・・・・・・」
ザワザワ
神様「知りたいでしょ? 本当の事」ニヤッ
704: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:10:11 ID:OWSVaCCE
ーーー 本殿
神主「そろそろ山巫女様が現れる時間です」
神様「なんか、嫌〜な感じの神力が上がってきてるな・・・」
神使「・・・」ゴクリ
ピカッ
神使「目が光った!?」
神様「うへ〜 悪趣味な演出・・・」
村長「山巫女様!」ハハァー
村民「山巫女様だ!」ハハァー
705: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:11:44 ID:OWSVaCCE
山巫女「うむ。 面を上げよ」
神様「声、低! どこのジジイだよ! 巫女ちゃうんかい!」
村長「な! 何を失礼な!」
山巫女「無礼者がいるな」
神様「え!? いや・・・」
山巫女「ん? その声は・・・」
神様「・・・・・・」
山巫女「牡蠣好きのガキか?」
神様「やっぱ凄爺かよ・・・」ハァ
神使「凄爺・・・って、りんごちゃん神宮の凄爺神さまの事ですか?」
神様「だろ」
神使「神階最高位の守護神さまじゃないですか!」
706: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:13:14 ID:OWSVaCCE
神様「なんか、嫌な神力を感じると思ったら・・・」
凄爺「嫌な神力じゃと?」
神様「あっ、いえ何でもありません。 守護神凄爺さま」ドゲザ
凄爺「勝手に正体をばらすでない! ガキが!」
村長「あの山巫女様、これは一体・・・」
神様「山巫女の神力を経由して“りんごちゃん神宮”にいる凄爺が喋ってんだろ」
凄爺「バレてしまったものは仕方が無い。 そのガキが言ったとおり私はりんごちゃん神宮の神じゃ」
村長「今までのお告げは、その・・・ 凄爺神さまが・・・?」
凄爺「うむ」
707: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:14:13 ID:OWSVaCCE
神様「こんなジジイ声の巫女がどこにいるんだよ・・・」
凄爺「おいガキ! 相変わらず生意気な事を! 少しお仕置きが必要じゃな」
神様「出来るもんならしてみろよ〜 おしりペンペ〜ン」ベー
凄爺「・・・次に会ったときは覚悟しておけよ、ガキが」
神使「・・・・・・(神様、本当に子供ですね・・・)」
巫女「あの、どうして凄爺様が山巫女の役など・・・」
凄爺「この地に封じし神力結界が破れつつあった。 故に再封印を行うため指示を出していた」
神主「封印は、先ほど神ちゃん様が・・・」
凄爺「知っておる」
708: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:16:36 ID:OWSVaCCE
村長「この巫女が?」
村人A「お前何者だ?」
凄爺「無礼であるぞお前達!」
村長・村民「!?」
凄爺「そこのガキは見た目はあれだが、この国の守護神! 神の頂点に立つ最高神だぞ!」
一同「!?」
村長「最高神!?」
ザワザワ
709: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:17:37 ID:OWSVaCCE
巫女「そこまで偉い神さまだったんですか・・・ 神ちゃ・・・ 神様」
村民「今までの非礼、お許し下さい」フカブカ
神使(国の守護神?)
神様「あの、内緒にしている事をべらべら喋らないでもらえないでしょうか・・・ 最高機密なんですが・・・」
凄爺「さっきのお返しじゃ」
神様「・・・・・・」チッ
710: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:18:48 ID:OWSVaCCE
神様「回りくどい事を・・・ 凄爺が来て直接やれば良かったと思うの!」
凄爺「わしは今は動けん」
神様「?」
神使「もしかして、宮司の派遣は凄爺様が・・・」
凄爺「そうだ。 しかしこの村の者が全て追い返すもんじゃから、しかたなく暇そうであったお前達を向かわせた」
神様「暇じゃねーよ!」
凄爺「嘘つくでない! 噂では相変わらずそこら中で悪さしているそうじゃないか!」
神様「うぐっ・・・」
凄爺「適任じゃ」
神様「指示が雑! 昔と違うんだからもっと分かりやすく指示しなきゃダメ!」
凄爺「そんな事まで面倒見切れん!」
神様「逆切れかよ・・・」
711: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:19:35 ID:OWSVaCCE
村長「と言う事は、このミイラ・・・ 山巫女様は・・・」
神様「ただのご神体。 勝手に喋ったりすることなんて無いから」
凄爺「さてと、直近の問題も解決したしワシは引き上げるぞ」
神様「とっとと帰れ! 散々掻き回しやがって!」
凄爺「次に会うときが楽しみじゃな。 覚悟しておけ! 牡蠣ガキ」スッ
神様「もう会う事なんてありませんし〜」ベー
神使(神様に伝えた方が良いでしょうか・・・ 次の訪問先の事を・・・)
山巫女「・・・・・・」
神使「消えたようですね」
神様「じじくさい神力が消えたな」
712: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:20:44 ID:OWSVaCCE
神使「しかし、凄爺様も結界が壊れているから直せと神宮に言えば済んだのでは・・・」
神様「四柱結界は最高機密なんだよ。 私も一部の神にしかその存在を知らせてないし、神宮の人間も知らないはずだ」
神使「ここにいる方にはバレてしまいましたが・・・」
神様「大丈夫。 この地に住んでいるものは知る資格があるし、それに・・・」
神使「?」
神様「なんだかんだ言っても、山巫女の存在を今まで秘密にしてこれたんだ。 信頼できる」
713: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:21:33 ID:OWSVaCCE
神様「村長」
村長「?」
神様「そのミイラを山巫女ちゃんとしてゆるキャラを作って、2つのあにあに神社を一般に公開しろ」
村長「え!?」
神様「きっと、大勢の人たちが訪れる。 とても豊かで明るい村に生まれ変わるはずだ」
村長「そんな罰当たりな事・・・」
神様「いいや、そんな事はない。 この巫女も明るい村が好きだったみたいだし・・・ きっと喜ぶと思う」
神使「神様・・・」
714: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:22:10 ID:OWSVaCCE
神様「その代わり一つだけ条件がある」
村長「条件?」
神様「ロイヤリティーとして商品の上代4%を発案者である私に納付する事。 それだけだ」フッ
一同「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・あにあに神社の財源として納付する事」
村長「分かりました」
715: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/23(日) 23:23:08 ID:jSSnwzU6
神ちゃん流石だな
716: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 00:33:40 ID:exeXiXOo
流石神ちゃんぬかりなしw
717: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:35:19 ID:ZgcnK/As
ーーー 翌日
巫女「本当に神ちゃん様にはなんとお礼をしたら良いか」
神主「ありがとうございました」
神様「いやいや〜 元はこっち側の問題だし。 めんごめんご」
神使「では、私達はこれで失礼いたしますので」
神様「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「・・・巫女ちゃんに一つお願いがあるんだけど良い?」
巫女「私ですか?」
718: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:36:22 ID:ZgcnK/As
神様「その・・・ 山巫女のミイラをあんまり嫌いにならないで欲しいなって」
巫女「山巫女様を?」
神様「まぁ、さすがにミイラは私もどん引きしたけど・・・ 山巫女は凄く良い子だったんだよ」
巫女「え?」
神使「神様、山巫女様をご存じなんですか?」
神様「凄く明るくて、楽しくて・・・ 村を本当に大切にしてたんだ。 だから・・・」
巫女「任せて下さい! 山巫女様の代わりは私には出来ないですが・・・ 大切にお守りします!」
神主「それに、この村には国を守る大切なお柱もあるんです。 自慢の村です」
巫女「うん!」
神様「ありがとう」
巫女「きっと山巫女様もまた神様に会えて嬉しかったんじゃないですかね?」フフッ
神様「そうかな。 だと嬉しいな・・・」
719: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:36:55 ID:ZgcnK/As
神使「では、行きましょうか」
神様「あぁ」
神主「道中お気を付け下さい」
神使「神主さん、巫女さん。 どうぞお幸せに」
神主・巫女「ありがとうございます!」
神様「はいばーい!」
720: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:38:36 ID:ZgcnK/As
ーーー 田舎道
テクテク
神使「神様、山巫女様の事知っていたんじゃないですか・・・」
神様「いや、昔はそんな名前じゃなかったし・・・ 正直、第三柱の場所も忘れてた」
神使「きちんと覚えておかないとダメですよ・・・」
神様「千年以上も前なんだ。 全部は覚えきれない・・・ でも・・・ そうだな、忘れちゃダメだったな」
神使「あっ、いえ、別に責めている訳ではないのですが・・・」アセアセ
神様「でも、よく似ていた」
神使「?」
神様「山巫女と・・・ 巫女ちゃん」
神使「もしかして・・・ 山巫女様は巫女ちゃんのご先祖様かも知れませんね」
神様「そうかもな」
721: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:39:09 ID:ZgcnK/As
テクテク
神使「そうだ、一つ気になる事があるのですが」
神様「あ?」
神使「なぜ第三柱が神力放出を起こしたのか・・・」
神様「・・・・・・」
神使「あっ、すいません。 最高機密でしたよね」
神様「四柱結界全体が不安定な状況なんだわ」
神使「え!?」
722: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:39:43 ID:ZgcnK/As
神様「そんな簡単に破られるものじゃないんだけどな」
神使「破る? ・・・だれかが結界を破ったと言う事ですか?」
神様「ん〜・・・ 自然決壊とは考えにくいな」
神使「そんな・・・」
神様「まぁ、分からない物を考えても仕方ないし今はいいや」
神使「きちんと対策した方が良いと思いますが・・・」
神様「大丈夫だよ。 その為に守護神を配置しているんだし」
神使「凄爺神さまですね?」
神様「まぁ、凄爺もそのうちの一人ではあるね」
723: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:41:03 ID:ZgcnK/As
神使「一度お会いしてみたいですね」チラッ
神様「やだ! 絶対に会いたくない! 次に会ったら私は間違いなくコキャとやられる」
神使「そうですか」
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「・・・・・・お前、何隠してる?」ジー
神使「何故そう思ったのですか?」
神様「何故質問に答えず、別の質問で返すのですか?」
神使「・・・・・・」
神使「急ぎましょう、電車に乗り遅れます」
神様「嘘つけよ! さっき社務所に張ってある時刻表見たら次の電車2時間後だったぞ!」
724: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:41:42 ID:ZgcnK/As
神使「一本前に乗ります」
神様「え!? だって後5分しかないよ?」
神使「走ります!」
神様「マジかよ!!」
神使「行きますよ!」タッ タッ タッ
神様「ふざけんなよ! おんぶしろ! おんぶ!! 私は走らないぞ!」
神使「神様が私を追い抜く事が出来れば、途中で牡蠣食べ放題に寄りましょう」
神様「!?」
725: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:42:47 ID:ZgcnK/As
ダダダダ
神様「うひゃひゃ、私に勝とうなんて千年早いわ!」ダダダダ
神使「負けませんよ?」タッ タッ タッ
神様「!? お前、なに本気で走ってんだよ! 牡蠣食わせろよ!」
神使「神様が勝てば良いだけですよ」
ダダダダ
神様「まって! 牡蠣〜! 牡蠣食べたいよ〜!!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#12 ーEND
726: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:43:50 ID:ZgcnK/As
ありがとうございました!<(_ _)>
727: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 01:54:53 ID:nO/uGi.6
乙。安定の神様
つ⌒【銚子の生牡蠣】
728: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 04:40:30 ID:jSN05tTk
乙神!
このシリーズ大好きだ〜
次の話も牡蠣用意して待ってる!
729: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 08:43:00 ID:w0a27p1I
牡蠣鍋を用意して待ってるからな
鳥取のすなすな神社でナマズが変な動きをしてるから神ちゃん行ってあげて
730: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 09:35:33 ID:ArOaoucg
おつ!
ーーー 本あにあに神社
スタスタ
神様「たのも〜!」
村民「!?」クルッ
村長「お前、なんで外にいるんだ! 本殿の中にいるはずじゃ・・・」
神主「・・・・・・」
村長「神主! お前何をしている!」
村人A「巫女まで一緒に!」
神様「あ〜 言いたい事は分かる」ウンウン
村長「うるさい! 捕らえろ!」
ダダダダッ
703: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:09:08 ID:OWSVaCCE
神様「待った!」
村民「!?」ピタッ
神様「山巫女の正体を教えてあげる」
村長「なに?」
神様「1年前から続く様々な異変の元凶に関しても全部教えてあげる」
村長「・・・・・・」
ザワザワ
神様「知りたいでしょ? 本当の事」ニヤッ
704: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:10:11 ID:OWSVaCCE
ーーー 本殿
神主「そろそろ山巫女様が現れる時間です」
神様「なんか、嫌〜な感じの神力が上がってきてるな・・・」
神使「・・・」ゴクリ
ピカッ
神使「目が光った!?」
神様「うへ〜 悪趣味な演出・・・」
村長「山巫女様!」ハハァー
村民「山巫女様だ!」ハハァー
705: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:11:44 ID:OWSVaCCE
山巫女「うむ。 面を上げよ」
神様「声、低! どこのジジイだよ! 巫女ちゃうんかい!」
村長「な! 何を失礼な!」
山巫女「無礼者がいるな」
神様「え!? いや・・・」
山巫女「ん? その声は・・・」
神様「・・・・・・」
山巫女「牡蠣好きのガキか?」
神様「やっぱ凄爺かよ・・・」ハァ
神使「凄爺・・・って、りんごちゃん神宮の凄爺神さまの事ですか?」
神様「だろ」
神使「神階最高位の守護神さまじゃないですか!」
706: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:13:14 ID:OWSVaCCE
神様「なんか、嫌な神力を感じると思ったら・・・」
凄爺「嫌な神力じゃと?」
神様「あっ、いえ何でもありません。 守護神凄爺さま」ドゲザ
凄爺「勝手に正体をばらすでない! ガキが!」
村長「あの山巫女様、これは一体・・・」
神様「山巫女の神力を経由して“りんごちゃん神宮”にいる凄爺が喋ってんだろ」
凄爺「バレてしまったものは仕方が無い。 そのガキが言ったとおり私はりんごちゃん神宮の神じゃ」
村長「今までのお告げは、その・・・ 凄爺神さまが・・・?」
凄爺「うむ」
神様「こんなジジイ声の巫女がどこにいるんだよ・・・」
凄爺「おいガキ! 相変わらず生意気な事を! 少しお仕置きが必要じゃな」
神様「出来るもんならしてみろよ〜 おしりペンペ〜ン」ベー
凄爺「・・・次に会ったときは覚悟しておけよ、ガキが」
神使「・・・・・・(神様、本当に子供ですね・・・)」
巫女「あの、どうして凄爺様が山巫女の役など・・・」
凄爺「この地に封じし神力結界が破れつつあった。 故に再封印を行うため指示を出していた」
神主「封印は、先ほど神ちゃん様が・・・」
凄爺「知っておる」
708: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:16:36 ID:OWSVaCCE
村長「この巫女が?」
村人A「お前何者だ?」
凄爺「無礼であるぞお前達!」
村長・村民「!?」
凄爺「そこのガキは見た目はあれだが、この国の守護神! 神の頂点に立つ最高神だぞ!」
一同「!?」
村長「最高神!?」
ザワザワ
709: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:17:37 ID:OWSVaCCE
巫女「そこまで偉い神さまだったんですか・・・ 神ちゃ・・・ 神様」
村民「今までの非礼、お許し下さい」フカブカ
神使(国の守護神?)
神様「あの、内緒にしている事をべらべら喋らないでもらえないでしょうか・・・ 最高機密なんですが・・・」
凄爺「さっきのお返しじゃ」
神様「・・・・・・」チッ
710: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:18:48 ID:OWSVaCCE
神様「回りくどい事を・・・ 凄爺が来て直接やれば良かったと思うの!」
凄爺「わしは今は動けん」
神様「?」
神使「もしかして、宮司の派遣は凄爺様が・・・」
凄爺「そうだ。 しかしこの村の者が全て追い返すもんじゃから、しかたなく暇そうであったお前達を向かわせた」
神様「暇じゃねーよ!」
凄爺「嘘つくでない! 噂では相変わらずそこら中で悪さしているそうじゃないか!」
神様「うぐっ・・・」
凄爺「適任じゃ」
神様「指示が雑! 昔と違うんだからもっと分かりやすく指示しなきゃダメ!」
凄爺「そんな事まで面倒見切れん!」
神様「逆切れかよ・・・」
711: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:19:35 ID:OWSVaCCE
村長「と言う事は、このミイラ・・・ 山巫女様は・・・」
神様「ただのご神体。 勝手に喋ったりすることなんて無いから」
凄爺「さてと、直近の問題も解決したしワシは引き上げるぞ」
神様「とっとと帰れ! 散々掻き回しやがって!」
凄爺「次に会うときが楽しみじゃな。 覚悟しておけ! 牡蠣ガキ」スッ
神様「もう会う事なんてありませんし〜」ベー
神使(神様に伝えた方が良いでしょうか・・・ 次の訪問先の事を・・・)
山巫女「・・・・・・」
神使「消えたようですね」
神様「じじくさい神力が消えたな」
712: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:20:44 ID:OWSVaCCE
神使「しかし、凄爺様も結界が壊れているから直せと神宮に言えば済んだのでは・・・」
神様「四柱結界は最高機密なんだよ。 私も一部の神にしかその存在を知らせてないし、神宮の人間も知らないはずだ」
神使「ここにいる方にはバレてしまいましたが・・・」
神様「大丈夫。 この地に住んでいるものは知る資格があるし、それに・・・」
神使「?」
神様「なんだかんだ言っても、山巫女の存在を今まで秘密にしてこれたんだ。 信頼できる」
713: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:21:33 ID:OWSVaCCE
神様「村長」
村長「?」
神様「そのミイラを山巫女ちゃんとしてゆるキャラを作って、2つのあにあに神社を一般に公開しろ」
村長「え!?」
神様「きっと、大勢の人たちが訪れる。 とても豊かで明るい村に生まれ変わるはずだ」
村長「そんな罰当たりな事・・・」
神様「いいや、そんな事はない。 この巫女も明るい村が好きだったみたいだし・・・ きっと喜ぶと思う」
神使「神様・・・」
714: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/23(日) 20:22:10 ID:OWSVaCCE
神様「その代わり一つだけ条件がある」
村長「条件?」
神様「ロイヤリティーとして商品の上代4%を発案者である私に納付する事。 それだけだ」フッ
一同「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・あにあに神社の財源として納付する事」
村長「分かりました」
715: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/23(日) 23:23:08 ID:jSSnwzU6
神ちゃん流石だな
716: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 00:33:40 ID:exeXiXOo
流石神ちゃんぬかりなしw
717: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:35:19 ID:ZgcnK/As
ーーー 翌日
巫女「本当に神ちゃん様にはなんとお礼をしたら良いか」
神主「ありがとうございました」
神様「いやいや〜 元はこっち側の問題だし。 めんごめんご」
神使「では、私達はこれで失礼いたしますので」
神様「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「・・・巫女ちゃんに一つお願いがあるんだけど良い?」
巫女「私ですか?」
718: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:36:22 ID:ZgcnK/As
神様「その・・・ 山巫女のミイラをあんまり嫌いにならないで欲しいなって」
巫女「山巫女様を?」
神様「まぁ、さすがにミイラは私もどん引きしたけど・・・ 山巫女は凄く良い子だったんだよ」
巫女「え?」
神使「神様、山巫女様をご存じなんですか?」
神様「凄く明るくて、楽しくて・・・ 村を本当に大切にしてたんだ。 だから・・・」
巫女「任せて下さい! 山巫女様の代わりは私には出来ないですが・・・ 大切にお守りします!」
神主「それに、この村には国を守る大切なお柱もあるんです。 自慢の村です」
巫女「うん!」
神様「ありがとう」
巫女「きっと山巫女様もまた神様に会えて嬉しかったんじゃないですかね?」フフッ
神様「そうかな。 だと嬉しいな・・・」
719: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:36:55 ID:ZgcnK/As
神使「では、行きましょうか」
神様「あぁ」
神主「道中お気を付け下さい」
神使「神主さん、巫女さん。 どうぞお幸せに」
神主・巫女「ありがとうございます!」
神様「はいばーい!」
720: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:38:36 ID:ZgcnK/As
ーーー 田舎道
テクテク
神使「神様、山巫女様の事知っていたんじゃないですか・・・」
神様「いや、昔はそんな名前じゃなかったし・・・ 正直、第三柱の場所も忘れてた」
神使「きちんと覚えておかないとダメですよ・・・」
神様「千年以上も前なんだ。 全部は覚えきれない・・・ でも・・・ そうだな、忘れちゃダメだったな」
神使「あっ、いえ、別に責めている訳ではないのですが・・・」アセアセ
神様「でも、よく似ていた」
神使「?」
神様「山巫女と・・・ 巫女ちゃん」
神使「もしかして・・・ 山巫女様は巫女ちゃんのご先祖様かも知れませんね」
神様「そうかもな」
721: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:39:09 ID:ZgcnK/As
テクテク
神使「そうだ、一つ気になる事があるのですが」
神様「あ?」
神使「なぜ第三柱が神力放出を起こしたのか・・・」
神様「・・・・・・」
神使「あっ、すいません。 最高機密でしたよね」
神様「四柱結界全体が不安定な状況なんだわ」
神使「え!?」
神様「そんな簡単に破られるものじゃないんだけどな」
神使「破る? ・・・だれかが結界を破ったと言う事ですか?」
神様「ん〜・・・ 自然決壊とは考えにくいな」
神使「そんな・・・」
神様「まぁ、分からない物を考えても仕方ないし今はいいや」
神使「きちんと対策した方が良いと思いますが・・・」
神様「大丈夫だよ。 その為に守護神を配置しているんだし」
神使「凄爺神さまですね?」
神様「まぁ、凄爺もそのうちの一人ではあるね」
723: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:41:03 ID:ZgcnK/As
神使「一度お会いしてみたいですね」チラッ
神様「やだ! 絶対に会いたくない! 次に会ったら私は間違いなくコキャとやられる」
神使「そうですか」
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「・・・・・・お前、何隠してる?」ジー
神使「何故そう思ったのですか?」
神様「何故質問に答えず、別の質問で返すのですか?」
神使「・・・・・・」
神使「急ぎましょう、電車に乗り遅れます」
神様「嘘つけよ! さっき社務所に張ってある時刻表見たら次の電車2時間後だったぞ!」
724: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:41:42 ID:ZgcnK/As
神使「一本前に乗ります」
神様「え!? だって後5分しかないよ?」
神使「走ります!」
神様「マジかよ!!」
神使「行きますよ!」タッ タッ タッ
神様「ふざけんなよ! おんぶしろ! おんぶ!! 私は走らないぞ!」
神使「神様が私を追い抜く事が出来れば、途中で牡蠣食べ放題に寄りましょう」
神様「!?」
725: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:42:47 ID:ZgcnK/As
ダダダダ
神様「うひゃひゃ、私に勝とうなんて千年早いわ!」ダダダダ
神使「負けませんよ?」タッ タッ タッ
神様「!? お前、なに本気で走ってんだよ! 牡蠣食わせろよ!」
神使「神様が勝てば良いだけですよ」
ダダダダ
神様「まって! 牡蠣〜! 牡蠣食べたいよ〜!!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#12 ーEND
726: ◆8YCWQhLlF2 :2016/10/24(月) 01:43:50 ID:ZgcnK/As
ありがとうございました!<(_ _)>
727: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 01:54:53 ID:nO/uGi.6
乙。安定の神様
つ⌒【銚子の生牡蠣】
728: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 04:40:30 ID:jSN05tTk
乙神!
このシリーズ大好きだ〜
次の話も牡蠣用意して待ってる!
729: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 08:43:00 ID:w0a27p1I
牡蠣鍋を用意して待ってるからな
鳥取のすなすな神社でナマズが変な動きをしてるから神ちゃん行ってあげて
730: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/10/24(月) 09:35:33 ID:ArOaoucg
おつ!
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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