神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part51
396: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 20:59:00 ID:m/Y0H7iA
ーーー帰り道
テクテク
神使「無事解決できて良かったですね」
神様「かわゆい神ちゃんの手にかかれば全てがOKなのよ♪」
狐神「ハァ〜・・・」ゲンナリ
神使「神様に神勅を任せた時点でこうなる事は、ある程度予想できたかと・・・」
狐神「まぁ、それはいいんだけどさぁ」
神使「まだ、何かあるんですか?」
397: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 20:59:42 ID:m/Y0H7iA
狐神「神ちゃん、あんたどういうつもりなの?」
神様「あ?」
狐神「おらおら宮司の件よ!」
神使「そういえば・・・ おらおら神社の宮司さんはどうされたんですか?」
狐神「聞いてよ神使君!」
神使「はい・・・」
狐神「神ちゃん、おらおら宮司を神宮にスカウトしてんの!」
神使「えっ!?」
398: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:01:57 ID:m/Y0H7iA
狐神「なんで神宮がクビにしたヤツを神宮に向かえ入れんのさ・・・」
神様「お前も聞いてたろ? 交換条件だよ」
神使「私その場にいなかったので聞いていないのですが、どういう交換条件だったんですか?」
狐神「よわよわ稲荷の土地とおらおら神社の放棄を条件に、全ての問題帳消しとおらおら宮司を神宮の神職として迎える」
神使「それは・・・ 随分とおらおら宮司さんに都合がいい条件ですね・・・」
狐神「警察に突き出すとかいくらでも出来たでしょ?」
神様「あの男、凄いぞ?」
狐神「何、そのアホっぽい言い方・・・」
399: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:02:59 ID:m/Y0H7iA
神様「本格的な巫女カフェを作るという発想が気に入ったんだよ」
狐神「はぁ?」
神様「それに、鳴かず飛ばずだったおらおら神社をあそこまで立て直した点も評価できる」
狐神「それは、よわよわ稲荷を潰したおかげでしょうが」
神様「いや、それだけではあそこまで大きく出来ない」
狐神「そりゃそうかも知れないけど・・・」
神様「あいつの能力は高く評価できる。 このまま捨ててしまうのは勿体ないぞ?」
400: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:03:45 ID:m/Y0H7iA
狐神「ねぇ神使君、どう思う?」
神使「神様がそう決めたのであれば、きっと正しい選択であったと私は思います」
狐神「さすが神ちゃんの神使だね〜 頭下がるよ」ハァ
神様「大丈夫だよ、神宮でしっかり管理させるから〜」
狐神「本当・・・ 神ちゃん優しすぎだよ・・・」
神使「神様から巫女と優しさを取ったら、悪ガキ成分しか残りませんから」
神様「うっせーよ! 極悪邪道腐れ犬ころ変態神使!」ゲシッ
神使「痛っ!」
狐神「全く・・・ 昔から何にも変わらないわね、神ちゃんは」フッ
401: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:04:50 ID:m/Y0H7iA
ーーー翌日・廃神社
神使「神様、忘れ物ございませんか?」
神様「大丈夫」
狐神「あんた達、次はどこいくの?」
神様「どこ行くんだ? 犬ころ」
狐神「あんた、知らないの・・・?」
神様「こいつ、いつも教えてくれないんだよ」
神使「教えてしまうと神様が行くのを嫌がりますので」
神様「つまり、人もいないような超ド田舎って事だと思う」
狐神「そうなんだ・・・」
402: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:05:44 ID:m/Y0H7iA
神様「お前はどうすんの?」
狐神「私は、よわよわ稲荷再建の手続きで今週まではここにいる予定」
神様「あっそ。まぁ頑張れや」
狐神「本当は神勅出したあんたがやる事なのよ?」
神様「私がそんな面倒くさい事なんかしないって知ってんだろ?」
狐神「“しない”じゃなくて“できない”でしょ?」
神様「・・・・・・」
神使「さすが狐神様。 神様の事をよく分かっていらっしゃいます」
神様「だから、お前一言多いんだよ! 神罰」ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ! 痛いですよ!」
403: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:06:46 ID:m/Y0H7iA
狐神「相変わらず良いコンビね」
神様「・・・おい犬ころ、この狐ガブッといったれ!」
神使「何を言っているんですか・・・」
狐神「まっ、元気でね。 何かあったら連絡頂戴」
神様「あぁ、よわよわ稲荷よろしく頼んだ」
狐神「分かったわ」
神様「んじゃ、行くか犬ころ」
神使「巫女カフェの皆さんに挨拶していかなくても良いんですか?」
神様「忙しいだろうし、いいよ」
狐神「みんな寂しがるよ?」
神様「大丈夫だよ」
404: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:07:40 ID:m/Y0H7iA
狐神「そう言うと思って、呼んであるんだけどね」
神様「あ?」
テクテク
巫女B「あっ、神ちゃんだ」
巫女A「神ちゃん、この廃神社に住んでたんでたの?」
C子「ここって住むところあったっけ?」
神様「・・・・・・」
狐神「本殿六畳に三人で寝泊まりしてたんだよねー」
神使「神様は広いところが苦手なのでこのくらいの部屋じゃないと緊張しーーー」
神様「アチョー」ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ!」
405: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:08:47 ID:m/Y0H7iA
巫女B「神ちゃんここを立つって狐神様から聞いて」
巫女A「せめて最後にお礼をと思ったの」
神様「そんなの気にしなくて良いのに、私の仕事なんだから」
C子「私達にとっては今後の運命を左右するくらいお世話になったから・・・」
神様「・・・そう言ってもらえると嬉しい」
C子「神様、ありがとうございました」フカブカ
巫女A・B「ありがとうございました」フカブカ
神様「あ〜 そういうの照れちゃうから・・・」
C子「でも、何かお礼をしないと」
406: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:09:41 ID:m/Y0H7iA
巫女B「私、これから毎日神ちゃんに朝拝と夕拝する!」
巫女A「私も!」
C子「そうね」
神様「いや・・・ そういうの本当やめて下さい・・・」
狐神「神にとっては毎日朝夕挨拶してもらえるなんて嬉しい事じゃない」
神様「そんな事されてもその場に居なけりゃ分かんないじゃんよ」
狐神「だから、そういう古くから伝わる儀式の根底をひっくり返すような事を暴露するなよ・・・」
407: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:11:42 ID:m/Y0H7iA
巫女B「あっ、これお店で買ったんだけど電車の中で食べてよ」スッ
神様「ん?」パカッ
神様「うわっ! これ向かいのお店で売ってる団子じゃん! しかも一番高いヤツ!」
神使「良かったですね。 神様こちらに来て少ないお小遣い全部使って買ったのに、一つも食べられませんでしたからね」
狐神「そうなの?」
神様「そう! 猿に全部取られたんだよ」
神使「今度は取られないようにしないとですね」
神様「もうここ出るし〜 取られる心配ナッシング!」
神使「それでは、皆さんお世話になりました」ペコリ
神様「ありがとね」
C子「お気をつけて」
408: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:12:17 ID:m/Y0H7iA
神様「そうだ、三人にプレゼントあげる」コトッ
神様「えっと〜」ゴソゴソ
C子「?」
神様「はいこれ」スッ
C子「お守り?」
巫女B「うわー ありがとう」
巫女A「どこのお守り?」
神様「私が昔作ったヤツで、御利益薄いけどこんな物しか持ってないから」
409: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:12:56 ID:m/Y0H7iA
狐神「神ちゃんお手製のお守りは、この世で一番貴重なお守りだよ?」
C子「ありがとう」
巫女A「大切にするね」
巫女B「私も、肌身離さず持つ」
神様「そこまで大切に扱わなくても良いって」
神使「あっ!?」
神様「何だよ犬ころ。 大声上げて」
神使「神様がもらったお団子が!」
神様「えっ!?」クルッ
ウキッ
410: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:13:34 ID:m/Y0H7iA
神様「!? てめぇ!! また私の団子を!!」
猿「ウキキ」タッ タッ タッ
神様「待て! さすがに今度ばかりは許さないぞ!!」タッ タッ タッ
狐神「も〜 そんなところに置くからよ」
神使「神様も学習しないですね・・・」
神様「止まれ猿!! お願い! 止まって!」
猿「ウキキッ」タッ タッ タッ
神様「団子〜 私の団子〜〜」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#10 ーEND
411: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:16:59 ID:m/Y0H7iA
着地点決めずに書き始めたから長くなってしまいました……
反省!
412: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/21(水) 21:32:39 ID:YuaTTxak
乙でした。
413: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 00:04:58 ID:70dPK/r2
乙
続きまってるぜ?
414: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 08:25:38 ID:kWeUsLaM
乙
次は何処の神社かな?
415: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 17:37:08 ID:LDNyiMcY
乙です
素の狐神さんがイイと思います
419: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:21:06 ID:Fei3cbIY
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
テクテク
神様「いや〜 京都より西に来たのって久しぶりだよ」
神使「最後にいらしたのはいつ位ですか?」
神様「いつだったかな〜 確か神使2〜3人連れて歩いて来た気がする」
神使「神様って昔はそんなにお付きの神使がいたんですね」
神様「道中長いからね〜 途中で神使見つけたり神にしたりしながら旅したんだよ」
神使「そうなんですか!?」
神様「神宮が今の体系になる前だから結構昔だけど」
神使「今度昔のお話も聞かせて下さい」
神様「大して面白い話なんかないけどね〜」
神使「あっ、そろそろ次の目的地の神社に着きますね」
420: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:21:56 ID:Fei3cbIY
〜あらすじ〜
神様「私は神様! 神宮に籍を置くとっても立派でかわゆい理想の女神!」
神使(訳)「神宮が誇る最大の問題児! 減給・左遷を総なめにする絵に描いたようなダメ神です」
神様「悪の手先からの激しい嫌がらせにも負けず今日も私を待つ者へ神の力を授ける旅をする」
神使(訳)「悪知恵ばかり働く神様に業を煮やした神宮は無期の長期出向を命じたのでした」
神様「そう、私は強大な神力を持つ心優しき立派な神様だ!」
神使(訳)「神力ゼロです」
421: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:23:00 ID:Fei3cbIY
【#11】
ーーーもももも神社
神様「・・・・・・ねぇ、神使君?」
神使「?」
神様「なにこの神社の名前・・・」
神使「もももも神社です」
神様「いや、見りゃ分かるけど・・・ 読みにくすぎだろ」
神使「おとぎ話に出てくる桃太郎さんを祀っているんじゃないか、と言われているそうです」
神様「へぇ〜 桃太郎ねぇ〜・・・」フム
422: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:23:53 ID:Fei3cbIY
神使「どうされました?」
神様「ん? 別に。 で、何するんだこんなところで」
神使「実は長く封印されていた開かずの宝物の開封式があるそうでして」
神様「開かずの宝物?」
神使「はい、その立ち会い依頼が神宮に来ていまして」
神様「私達がその立会人ってこと?」
神使「そうなりますね」
神様「・・・・・・」
423: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:24:58 ID:Fei3cbIY
神使「神様?」
神様「えっ!?」
神使「何かマズい事を思い出した時のような挙動ですね」
神様「いや全然だよ? 何言ってんの神使君」
神使「お心当たりがあるんですね?」
神様「いやだな〜 そんなことないですよ」
神使「明らかに変なんですが・・・」
神様「お前変に疑いすぎ! 取りあえず面倒くさいし帰らない?」
神使「ダメに決まっているじゃないですか。 行きますよ?」
神様「マジかよ」
424: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:25:41 ID:Fei3cbIY
ーーー 社務所
トントン
巫女「は〜い」
ガラガラ
神使「神宮から参りました神使と申します」
神様「神ちゃんです!」
巫女「ご苦労様です。 どうぞお入り下さい」
神使「失礼いたします」
神様「おじゃま〜」
テクテク
425: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:26:15 ID:Fei3cbIY
ガチャッ
巫女「宮司を呼んで参りますので、こちらの部屋でお待ち下さい」
神使「ありがとうございます」
神使「立派な神社ですね」
神様「結構古いよね〜」
神使「何か思い出しましたか?」
神様「さっぱり。 たぶん私とは無関係だと思う訳よ」
神使「だと良いのですが・・・」
426: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:27:03 ID:Fei3cbIY
ガチャッ
宮司「お待たせいたしました」
神使「はじめまして、神宮より参りました神使と申します」
宮司「ももも神社の宮司でございます」
神様「“も”足りなくない? やっぱ言いにくいよね・・・」
宮司「わざわざ遠いところ、ありがとうございます」ペコリ
神使「こちらは、神宮所属の神で内宮神籍の神様です」
神様「かわゆい神ちゃんと呼んで欲しい」
宮司「神宮の神さま!?」
ーーー帰り道
テクテク
神使「無事解決できて良かったですね」
神様「かわゆい神ちゃんの手にかかれば全てがOKなのよ♪」
狐神「ハァ〜・・・」ゲンナリ
神使「神様に神勅を任せた時点でこうなる事は、ある程度予想できたかと・・・」
狐神「まぁ、それはいいんだけどさぁ」
神使「まだ、何かあるんですか?」
397: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 20:59:42 ID:m/Y0H7iA
狐神「神ちゃん、あんたどういうつもりなの?」
神様「あ?」
狐神「おらおら宮司の件よ!」
神使「そういえば・・・ おらおら神社の宮司さんはどうされたんですか?」
狐神「聞いてよ神使君!」
神使「はい・・・」
狐神「神ちゃん、おらおら宮司を神宮にスカウトしてんの!」
神使「えっ!?」
398: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:01:57 ID:m/Y0H7iA
狐神「なんで神宮がクビにしたヤツを神宮に向かえ入れんのさ・・・」
神様「お前も聞いてたろ? 交換条件だよ」
神使「私その場にいなかったので聞いていないのですが、どういう交換条件だったんですか?」
狐神「よわよわ稲荷の土地とおらおら神社の放棄を条件に、全ての問題帳消しとおらおら宮司を神宮の神職として迎える」
神使「それは・・・ 随分とおらおら宮司さんに都合がいい条件ですね・・・」
狐神「警察に突き出すとかいくらでも出来たでしょ?」
神様「あの男、凄いぞ?」
狐神「何、そのアホっぽい言い方・・・」
399: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:02:59 ID:m/Y0H7iA
神様「本格的な巫女カフェを作るという発想が気に入ったんだよ」
狐神「はぁ?」
神様「それに、鳴かず飛ばずだったおらおら神社をあそこまで立て直した点も評価できる」
狐神「それは、よわよわ稲荷を潰したおかげでしょうが」
神様「いや、それだけではあそこまで大きく出来ない」
狐神「そりゃそうかも知れないけど・・・」
神様「あいつの能力は高く評価できる。 このまま捨ててしまうのは勿体ないぞ?」
400: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:03:45 ID:m/Y0H7iA
狐神「ねぇ神使君、どう思う?」
神使「神様がそう決めたのであれば、きっと正しい選択であったと私は思います」
狐神「さすが神ちゃんの神使だね〜 頭下がるよ」ハァ
神様「大丈夫だよ、神宮でしっかり管理させるから〜」
狐神「本当・・・ 神ちゃん優しすぎだよ・・・」
神使「神様から巫女と優しさを取ったら、悪ガキ成分しか残りませんから」
神様「うっせーよ! 極悪邪道腐れ犬ころ変態神使!」ゲシッ
神使「痛っ!」
狐神「全く・・・ 昔から何にも変わらないわね、神ちゃんは」フッ
ーーー翌日・廃神社
神使「神様、忘れ物ございませんか?」
神様「大丈夫」
狐神「あんた達、次はどこいくの?」
神様「どこ行くんだ? 犬ころ」
狐神「あんた、知らないの・・・?」
神様「こいつ、いつも教えてくれないんだよ」
神使「教えてしまうと神様が行くのを嫌がりますので」
神様「つまり、人もいないような超ド田舎って事だと思う」
狐神「そうなんだ・・・」
402: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:05:44 ID:m/Y0H7iA
神様「お前はどうすんの?」
狐神「私は、よわよわ稲荷再建の手続きで今週まではここにいる予定」
神様「あっそ。まぁ頑張れや」
狐神「本当は神勅出したあんたがやる事なのよ?」
神様「私がそんな面倒くさい事なんかしないって知ってんだろ?」
狐神「“しない”じゃなくて“できない”でしょ?」
神様「・・・・・・」
神使「さすが狐神様。 神様の事をよく分かっていらっしゃいます」
神様「だから、お前一言多いんだよ! 神罰」ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ! 痛いですよ!」
403: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:06:46 ID:m/Y0H7iA
狐神「相変わらず良いコンビね」
神様「・・・おい犬ころ、この狐ガブッといったれ!」
神使「何を言っているんですか・・・」
狐神「まっ、元気でね。 何かあったら連絡頂戴」
神様「あぁ、よわよわ稲荷よろしく頼んだ」
狐神「分かったわ」
神様「んじゃ、行くか犬ころ」
神使「巫女カフェの皆さんに挨拶していかなくても良いんですか?」
神様「忙しいだろうし、いいよ」
狐神「みんな寂しがるよ?」
神様「大丈夫だよ」
404: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:07:40 ID:m/Y0H7iA
狐神「そう言うと思って、呼んであるんだけどね」
神様「あ?」
テクテク
巫女B「あっ、神ちゃんだ」
巫女A「神ちゃん、この廃神社に住んでたんでたの?」
C子「ここって住むところあったっけ?」
神様「・・・・・・」
狐神「本殿六畳に三人で寝泊まりしてたんだよねー」
神使「神様は広いところが苦手なのでこのくらいの部屋じゃないと緊張しーーー」
神様「アチョー」ゲシッ ゲシッ
神使「痛っ!」
405: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:08:47 ID:m/Y0H7iA
巫女B「神ちゃんここを立つって狐神様から聞いて」
巫女A「せめて最後にお礼をと思ったの」
神様「そんなの気にしなくて良いのに、私の仕事なんだから」
C子「私達にとっては今後の運命を左右するくらいお世話になったから・・・」
神様「・・・そう言ってもらえると嬉しい」
C子「神様、ありがとうございました」フカブカ
巫女A・B「ありがとうございました」フカブカ
神様「あ〜 そういうの照れちゃうから・・・」
C子「でも、何かお礼をしないと」
406: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:09:41 ID:m/Y0H7iA
巫女B「私、これから毎日神ちゃんに朝拝と夕拝する!」
巫女A「私も!」
C子「そうね」
神様「いや・・・ そういうの本当やめて下さい・・・」
狐神「神にとっては毎日朝夕挨拶してもらえるなんて嬉しい事じゃない」
神様「そんな事されてもその場に居なけりゃ分かんないじゃんよ」
狐神「だから、そういう古くから伝わる儀式の根底をひっくり返すような事を暴露するなよ・・・」
407: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:11:42 ID:m/Y0H7iA
巫女B「あっ、これお店で買ったんだけど電車の中で食べてよ」スッ
神様「ん?」パカッ
神様「うわっ! これ向かいのお店で売ってる団子じゃん! しかも一番高いヤツ!」
神使「良かったですね。 神様こちらに来て少ないお小遣い全部使って買ったのに、一つも食べられませんでしたからね」
狐神「そうなの?」
神様「そう! 猿に全部取られたんだよ」
神使「今度は取られないようにしないとですね」
神様「もうここ出るし〜 取られる心配ナッシング!」
神使「それでは、皆さんお世話になりました」ペコリ
神様「ありがとね」
C子「お気をつけて」
408: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:12:17 ID:m/Y0H7iA
神様「そうだ、三人にプレゼントあげる」コトッ
神様「えっと〜」ゴソゴソ
C子「?」
神様「はいこれ」スッ
C子「お守り?」
巫女B「うわー ありがとう」
巫女A「どこのお守り?」
神様「私が昔作ったヤツで、御利益薄いけどこんな物しか持ってないから」
409: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:12:56 ID:m/Y0H7iA
狐神「神ちゃんお手製のお守りは、この世で一番貴重なお守りだよ?」
C子「ありがとう」
巫女A「大切にするね」
巫女B「私も、肌身離さず持つ」
神様「そこまで大切に扱わなくても良いって」
神使「あっ!?」
神様「何だよ犬ころ。 大声上げて」
神使「神様がもらったお団子が!」
神様「えっ!?」クルッ
ウキッ
410: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:13:34 ID:m/Y0H7iA
神様「!? てめぇ!! また私の団子を!!」
猿「ウキキ」タッ タッ タッ
神様「待て! さすがに今度ばかりは許さないぞ!!」タッ タッ タッ
狐神「も〜 そんなところに置くからよ」
神使「神様も学習しないですね・・・」
神様「止まれ猿!! お願い! 止まって!」
猿「ウキキッ」タッ タッ タッ
神様「団子〜 私の団子〜〜」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#10 ーEND
411: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/21(水) 21:16:59 ID:m/Y0H7iA
着地点決めずに書き始めたから長くなってしまいました……
反省!
412: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/21(水) 21:32:39 ID:YuaTTxak
乙でした。
413: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 00:04:58 ID:70dPK/r2
乙
続きまってるぜ?
414: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 08:25:38 ID:kWeUsLaM
乙
次は何処の神社かな?
415: 以下、名無しが深夜にお送りします :2016/09/22(木) 17:37:08 ID:LDNyiMcY
乙です
素の狐神さんがイイと思います
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
テクテク
神様「いや〜 京都より西に来たのって久しぶりだよ」
神使「最後にいらしたのはいつ位ですか?」
神様「いつだったかな〜 確か神使2〜3人連れて歩いて来た気がする」
神使「神様って昔はそんなにお付きの神使がいたんですね」
神様「道中長いからね〜 途中で神使見つけたり神にしたりしながら旅したんだよ」
神使「そうなんですか!?」
神様「神宮が今の体系になる前だから結構昔だけど」
神使「今度昔のお話も聞かせて下さい」
神様「大して面白い話なんかないけどね〜」
神使「あっ、そろそろ次の目的地の神社に着きますね」
420: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:21:56 ID:Fei3cbIY
〜あらすじ〜
神様「私は神様! 神宮に籍を置くとっても立派でかわゆい理想の女神!」
神使(訳)「神宮が誇る最大の問題児! 減給・左遷を総なめにする絵に描いたようなダメ神です」
神様「悪の手先からの激しい嫌がらせにも負けず今日も私を待つ者へ神の力を授ける旅をする」
神使(訳)「悪知恵ばかり働く神様に業を煮やした神宮は無期の長期出向を命じたのでした」
神様「そう、私は強大な神力を持つ心優しき立派な神様だ!」
神使(訳)「神力ゼロです」
421: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:23:00 ID:Fei3cbIY
【#11】
ーーーもももも神社
神様「・・・・・・ねぇ、神使君?」
神使「?」
神様「なにこの神社の名前・・・」
神使「もももも神社です」
神様「いや、見りゃ分かるけど・・・ 読みにくすぎだろ」
神使「おとぎ話に出てくる桃太郎さんを祀っているんじゃないか、と言われているそうです」
神様「へぇ〜 桃太郎ねぇ〜・・・」フム
422: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:23:53 ID:Fei3cbIY
神使「どうされました?」
神様「ん? 別に。 で、何するんだこんなところで」
神使「実は長く封印されていた開かずの宝物の開封式があるそうでして」
神様「開かずの宝物?」
神使「はい、その立ち会い依頼が神宮に来ていまして」
神様「私達がその立会人ってこと?」
神使「そうなりますね」
神様「・・・・・・」
423: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:24:58 ID:Fei3cbIY
神使「神様?」
神様「えっ!?」
神使「何かマズい事を思い出した時のような挙動ですね」
神様「いや全然だよ? 何言ってんの神使君」
神使「お心当たりがあるんですね?」
神様「いやだな〜 そんなことないですよ」
神使「明らかに変なんですが・・・」
神様「お前変に疑いすぎ! 取りあえず面倒くさいし帰らない?」
神使「ダメに決まっているじゃないですか。 行きますよ?」
神様「マジかよ」
424: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:25:41 ID:Fei3cbIY
ーーー 社務所
トントン
巫女「は〜い」
ガラガラ
神使「神宮から参りました神使と申します」
神様「神ちゃんです!」
巫女「ご苦労様です。 どうぞお入り下さい」
神使「失礼いたします」
神様「おじゃま〜」
テクテク
425: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:26:15 ID:Fei3cbIY
ガチャッ
巫女「宮司を呼んで参りますので、こちらの部屋でお待ち下さい」
神使「ありがとうございます」
神使「立派な神社ですね」
神様「結構古いよね〜」
神使「何か思い出しましたか?」
神様「さっぱり。 たぶん私とは無関係だと思う訳よ」
神使「だと良いのですが・・・」
426: ◆8YCWQhLlF2 :2016/09/26(月) 23:27:03 ID:Fei3cbIY
ガチャッ
宮司「お待たせいたしました」
神使「はじめまして、神宮より参りました神使と申します」
宮司「ももも神社の宮司でございます」
神様「“も”足りなくない? やっぱ言いにくいよね・・・」
宮司「わざわざ遠いところ、ありがとうございます」ペコリ
神使「こちらは、神宮所属の神で内宮神籍の神様です」
神様「かわゆい神ちゃんと呼んで欲しい」
宮司「神宮の神さま!?」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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