神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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385: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/12(月) 22:04:20 ID:NeT/D3MI
――― 廊下
prrr prrr
神使『はい神使です』
神様「あっ、犬ころか? これから皆でそっち行くから」
神使『皆って、まさか少女さんもですか!?』
神様「そう。 少女ちゃん含めクラスメイト3人」
神使『何が事前に準備しておくことはございますでしょうか』
神様「お菓子、ケーキ、コーラ、間に合えばピザも。 後は~」
神使『いえ、そういう意味ではなく・・・』
神様「いいか? 私のこれからの学生生活の立ち位置がかかっている。 手を抜くなよ」
神使『ちょ、かm―――』
ピッ
神様「さ~て、どう出てくるかな?」ニヤッ
386: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/13(火) 06:28:20 ID:OeJtC9EE
犬ころの活躍が見られるか?
387: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 02:58:25 ID:7L0fanAA
――― 山之神社
神様「ささ、みんな上がって」
生徒A「ねぇ神ちゃん、ここって本殿って言うところでしょ?」
神様「よく知ってるね」
生徒B「本殿って神聖な場所だよね。 勝手に入っちゃっても良いの?」
神様「神聖? 金と欲にまみれた願いを聞くための穢れた場所だよ」
生徒A「そうなんだ・・・」
少女「・・・・・・」
神様「ま、立ち話も何だし早く中に入って」ニコッ
一同「お邪魔しま~す」
388: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 02:59:20 ID:7L0fanAA
生徒A「うわ~ 凄い豪華」キョロキョロ
生徒B「壁がキラキラしてる」キョロキョロ
神様「こういうのにお金使わないと色々とうるさいんだって。 税金対策って言うの?」
トントン
神様「だれ?」
神使「私です。 お菓子をお持ちしました」
神様「お~ サンキュ」
神使「皆さん、ようこそいらっしゃいました」ペコリ
生徒A・B(格好いい!!)キュン
389: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:00:19 ID:7L0fanAA
神様「おい犬ころ、ピザとケーキがないんだけど」ゴソゴソ
神使「そんな物すぐに用意できるわけないじゃないですか・・・」
神様「ったく、使えねーな」チッ
生徒A「ちょっと神ちゃん、こちらの方は?」コソッ
神様「ん? こいつは、え~と・・・」
神使「神宮の神職で神使と申します」
神様「そうそう、私のお付きとして連れてきた犬ころ」
神使「お付きというかお守りですね。 皆さん、どうぞよろしくお願いします」ニコッ
生徒A・B(凄く格好いい!!)キュン
390: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:01:40 ID:7L0fanAA
神様「そうだ神使君、巫女ちゃんを紹介したいから呼んできて」
神使「それが、先程急用で主神さ・・・ お二人で一緒に外に出られました」
神様「そうなの?」
神使「戻りは遅くなるようです」
神様「ふ~ん」チラッ
少女「」ホッ
神様「・・・・・・」
神様「よーし! それじゃ、神ちゃん歓迎会スタートゥ!」
391: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:02:53 ID:7L0fanAA
――― 1時間後
神様「――という訳で全部私の物になった訳よ」
生徒A「神ちゃん面白い!」ケラケラ
生徒B「もうダメ、笑いすぎてお腹痛い」ヒーヒー
神様「どうよ少女ちゃん、私の武勇伝は」
少女「これ以上笑えない・・・ 腹筋が死んだ」ピクピク
神様「おまる」ボソッ
少女「ダメ! それ以上言わないで」プッ クスクス
神様「まぁ私にかかればこんなもんよ」フンスッ
生徒A「神ちゃん、お手洗い借りてもいい?」
神様「おまる貸そうか?」
生徒A「もう良いって! これ以上笑ったら漏れちゃう」クスクス
神様「建物が複雑だから案内してあげる」
392: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:03:29 ID:7L0fanAA
――― 廊下
生徒A「大きい神社だね。 確かにこれは迷うわ」テクテク
神様「間借りしてるだけだから、私の家じゃないけどね」トテトテ
生徒A「隣町のちっこい神社とは大違い」
神様「あれ? 隣町には神社がないって聞いてるけど」
生徒A「あ~ 昔はあったんだよ」
神様「学校で少女ちゃんの家も神社だって言ってたね」
生徒A「あっ・・・ うん・・・」
神様「言いたくなければ無理には聞かないけど」
生徒A「そういう訳じゃないんだけど・・・」
神様「?」
393: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:04:04 ID:7L0fanAA
生徒A「隣町にあった神社って、元々少女ちゃんの家だったんだよ」
神様「だった?」
生徒A「詳しい理由は知らないけど、廃止されたって聞いてる」
神様「廃止・・・ それっていつ頃?」
生徒A「確か3年くらい前だったかな」
神様「・・・・・・。 少女ちゃんてその神社で巫女さんとかしてたの?」
生徒A「まだ小学生だったし、そういう事はしてなかったんじゃないかな」
神様「そっか・・・」
生徒A「でも、神社がなくなってから大変なんだよ」ハァ
神様「何が?」
394: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:04:35 ID:7L0fanAA
生徒A「出るらしいよ~ 先週、うちのクラスのC子ちゃんが見たんだって」
神様「・・・何を見たのでしょうか」
生徒A「カエルの軍曹が、ぴょんぴょん跳ねてるのを!」
神様「・・・・・・」
生徒A「ゲロゲ~ロ! ゲロゲロりんちょ! って追いかけてきて!」ズイッ
神様「・・・・・・」ゴクリ
生徒A「あっ、あそこがトイレ?」
神様「え? あっ、うん」
生徒A「行ってくるね~」タッタッタッ
神様「モノノケやんけ!」
396: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:12:13 ID:BMpIOBj.
――― 町外れの喫茶店
主神「誰も来ませんね」
巫女「隣町で起こっている怪異の件で話があるという事だったのですが」
主神「電話をしてきた方にお心当たりは?」
巫女「」フルフル
prrr prrr
巫女「あっ、すいません。 私の携帯です」
主神「気にせずどうぞ」ニコッ
巫女「もしもし・・・ うん・・・ うん・・・ 分かった」ピッ
主神「私達を呼び出した方からですか?」
巫女「いえ。 ・・・妹です」
主神「そうですか。 もう1時間経ちましたし、今日は帰りましょうか」
巫女「そうですね」
397: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:14:09 ID:BMpIOBj.
――― 神社・本殿
神様「神ちゃんトイレより帰還しました!」
バンッ!
少女「うん、これから帰るから」ピッ
神様「あっ、ごめん電話中だった? 大きな音立ててすまんね」
少女「大丈夫」ニコッ
生徒B「暗くなってきたし、私達そろそろ帰るね」
神様「うちの犬ころに送らせようか?」
少女「まだ明るいし大丈夫」
神様「じゃ、神社の出口まで見送りを」
398: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:14:57 ID:BMpIOBj.
――― 鳥居前
生徒A「今日はありがとね、神ちゃん」
神様「今度は神さまを紹介してあげるから」
生徒B「神さま!?」
生徒A「神ちゃん面白~い」
神様「少女ちゃんも、近いうちにゆっくり話そうね」
少女「そうだね」ニコッ
生徒B「じゃ、また明日学校で」
神使「お気をつけてお帰り下さい」ペコリ
神様「ばいばーい」
399: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:15:44 ID:BMpIOBj.
神様「さてと、社務所戻って残ったお菓子を食べますか」
神使「も~ 神を紹介するだなんて余計なことを話さないで下さいよ・・・」
神様「気にすんなって。 これも作戦よ。さ・く・せ・ん」
神使「本当ですか?」
神様「それより、主神と巫女ちゃんはどこに行ったんだ?」
神使「実は神様達が来る直前に呼び出しの電話がありまして」
神様「急なお祓いの依頼でも入ったか?」
神使「今回の怪異の件で相談があるという内容だったそうです」
神様「は? 相手は」
神使「身に覚えはない方のようです」
神様「ふ~ん」
400: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:16:40 ID:BMpIOBj.
主神「只今戻りました」テクテク
神様「おっ、噂をすれば」
主神「うわっ! 神様眩しいですね。 凄い後光が出てますが・・・」
神様「あ? あ~ 忘れてた。 ゴメンゴメン」シュ~ン
主神「収まりましたね。 流石神様、あれほどの後光を出せるとは」
神使「神様、後光を出されてたんですか?」
神様「あ~ ちょっとね」
神使「それより主神さま、例の呼び出しの件はいかがでしたか?」
主神「それが・・・ ここでは何ですし、社務所の方でお話しを」
401: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:17:18 ID:BMpIOBj.
――― 社務所
神様「怪異の件で呼び出しがあったって聞いたけど」
主神「結局待ち合わせの時間になっても誰も来ませんでした」
神使「内容的に悪戯という事も考えにくいですし、相手の真意が気になりますね」
神様「その呼びだし、ちょっとタイミングが良すぎるな」
神使「どういう事です?」
神様「電話を受けたのはお前か?」
主神「いえ、巫女さんです」
神様「う~ん・・・ あれ? 巫女ちゃんは?」キョロキョロ
402: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:18:27 ID:BMpIOBj.
主神「今日はもう遅いので直帰してもらいました」
神様「残念。 一緒にお風呂入りたかったのに」
神使「お願いですから巫女さんが嫌がることだけは止めて下さい」
神様「分かってるよ・・・ そんなマジになるなって」
神使「それより、神様の方は少女さんの件で何か分かりましたか?」
神様「ん? そうだね~ ちょっと変だな」
主神「やはり、少女さんから何か得体の知れないものを感じたんですか?」
神様「逆。 あれ、どう見ても普通の中学生だぞ」
神使「普通の女子中学生は宙を浮いたり、預言じみた事など出来ないと思うのですが」
神様「さっき私が出してた後光、ずっと少女ちゃんの前でも出してたんだよ」
神使「後光を?」
403: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:19:34 ID:BMpIOBj.
主神「まさか、少女さんは気がつかなかったんですか?」
神様「おかしいだろ? 前に“凄い後光ですね”とか言ったくせに」
神使「気付いていない振りをしていたとか」
神様「それはないって。 あんだけの後光を出されたら眩しくて仕方ないし」
神使「私には分からなかったのですが、そんなに眩しいんですか?」
主神「2万ルーメンくらいはありました」
神使「それは直視できない明るさですね。 かなり眩しいです」
神様「後光は電球かよ・・・」
404: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:20:25 ID:BMpIOBj.
主神「でも、それだけで決めつけるのは早計では?」
神様「他にも色々やったよ。 体に神力流してみたり結界符近づけたりさ」
神使「効果はなかったんですか?」
神様「全く。 久々にすげー勢いで神力使ったから疲れたよ」
神使「あの・・・ その神力はどこから?」
神様「本殿に神力がたんまり詰まった変な像があってさ」
主神「それ・・・ うちのご神体・・・」
神様「そこから吸い取った」
主神「わ、私が丹精込めて貯めた神力が・・・」
神様「半分くらい使っちゃった! ごめーんね」テヘッ
主神「はふっ」ヘナヘナ
405: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/18(日) 12:24:01 ID:V2vY/2bw
安定の神ちゃん
406: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:31:57 ID:P17ezW5U
――― 翌日・学校
先生「――ですから、この和歌を訳すと~」
神様「はぁ~ 暇だなぁ~」ボー
少女「ちゃんと授業聞かないとダメなんじゃないの? 神なんでしょ?」ボソッ
神様「いや~ あの和歌、訳し方を間違ってるし覚えても意味ないって」
少女「何で神ちゃんがそんな事まで知ってるのよ」
神様「だって、あれ作ったの私だもん」
少女「はあ?」
先生「おい少女、何か質問でもあるのか?」
少女「え!? いえ・・・ すみません」ジロッ
神様「なるほど、ここはそう訳すのか。 ためになるなる」フムッ
少女「・・・・・・」イラッ
407: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:33:14 ID:P17ezW5U
先生「ここテストに出るからちゃんと聞いておけよ。 で、次の行は―――」
神様「ごめーんね」ボソッ
少女「もう話しかけないで」キッ
神様「そんなつれないこと言わないでさぁ~」
少女「・・・・・・」
神様「はぁ~ ・・・ん?」
チョロチョロ
神様「・・・・・・。 ねぇ少女ちゃん」
少女「もぉ、今度は何よ」
神様「いや、何か変な生き物が・・・」
少女「変な? どこ?」キョロキョロ
408: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:34:00 ID:P17ezW5U
変な生き物「ハッハー!」
神様「・・・・・・。 ネズミの里?」
少女「は?」
生徒C「キャー!!」
先生「どうしたんです!?」
生徒C「ネズミの里の生き物が!」
先生「ネズミ?」キョロキョロ
ガヤガヤ
409: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:34:52 ID:P17ezW5U
少女「神ちゃん、まさかこの教室に何かいるの?」
神様「いや、だからネズミの・・・ 少女ちゃん見えないの?」
少女「・・・・・・」
変な生き物「ハッハー! ハッハー!」テクテク
生徒C「キャー! こっち来ないで!」
先生「大丈夫ですかC子さん!? ネズミなんかいませんよ?」
神様「マズいな」ガタッ
先生「あっ、神宮さん! 席に戻って―――」
410: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:35:30 ID:P17ezW5U
神様「C子ちゃん、落ち着いて」ボソッ
生徒C「神ちゃん! あれ! アレ! ネズミの・・・ ミッk―――」
神様「それ以上言っちゃダメ、色んな意味で面倒だから」
生徒C「あれ何? 何で・・・ みんなは見えてないの?」
神様「大丈夫、私には見えてる。 悪いけどちょっと眠ってて」ポワッ
生徒C「え?・・・」ガクッ
神様「昨日の神力少し残しておいて良かったわ」
少女「・・・・・・」
411: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:36:43 ID:P17ezW5U
先生「誰かC子さんを保健室に」
神様「なんか気分悪そうなので先にトイレ連れて行きます~」トテトテ
ガヤガヤ
先生「ほら、みんな落ち着いて」
少女「・・・・・・」ガタッ
先生「少女さん、C子さんの方は神宮さんに任せて」
少女「神宮さんは保健室の場所を知りません。 私も付き添います」タッタッタッ
先生「あぁ・・・ そういえば転校してきたばかりだったな・・・」
412: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:37:16 ID:6hwDFBmA
久しぶりに見るリアルタイム更新
ありがと神ちゃん
413: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:37:37 ID:P17ezW5U
――― 数分後・保健室
コンコン
少女「失礼しまーす」ガラガラ
少女「C子ちゃん? 神ちゃん?」キョロキョロ
シーン
少女「あっ、C子ちゃん!」タッタッタッ
C子「・・・・・・」スヤスヤ
少女「寝てる・・・ 神ちゃん? 居ないの?」キョロキョロ
シーン
少女「・・・・・・」ゴソゴソ
少女「ごめんね、C子ちゃん」スッ
ポワポワ
414: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:38:23 ID:P17ezW5U
神様「何やってるのかな?」トテトテ
少女「!?」クルッ
神様「来ると思った」
少女「神ちゃん・・・ 全く気配感じなかったのに・・・」
神様「私をそこらの神と同じに思っちゃダメよん。 それより、今かなり不思議な力を感じたけど」
少女「・・・・・・」コソッ
神様「後ろに隠したのは何かなぁ~? お札かなぁ~?」
少女「何のこと? じゃ、私教室に戻るね」スタスタ
神様「ねぇ、私に協力する気はない?」
少女「え?」
神様「力になれると思うけど?」
少女「・・・私、神って信じてないんです」スタスタ
神様「ん~・・・」
415: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:42:23 ID:P17ezW5U
>>410
なんかトリ抜けた
>>412
ちゃお! 今日はここまで!
416: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:44:30 ID:6hwDFBmA
レスもらえたやったー
のんびり更新まってまーす
418: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:18:33 ID:xEI2jbZY
――― 社務所
神様「たでーま~」トテトテ
神使「お帰りなさいませ」
神様「今日のおやつは?」
神使「“の”って何ですか・・・ そんな習慣は記憶にないですが」
神様「じゃあ巫女ちゃんにもらうし良いよーだ!」ベー
神使「巫女さんは主神さまと一緒にお仕事中です」
神様「主神と仕事・・・ だと!?」
神使「何でそんなに驚いているんですか・・・」
神様「あいつが進んで仕事をする光景を私は一度も見たことがない!」
神使「そんな失礼な・・・ 神様が勝手に神社の神力を使ったからですよ」
神様「あ~ 参拝者を増やして神力をまた貯めたいのか」
神使「神様もお手伝いしないとダメですよ。 さ、行きましょう」ガシッ
神様「え!? 私も手伝うの?」スルズル
419: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:19:27 ID:xEI2jbZY
――― 本殿
主神「ネズミの里?」
神様「そう、学校でハッハー!を見た」
巫女「・・・・・・」
神使「それって、着ぐるみとかそんな感じの物ですか?」
神様「違うって。 ハッハー! は中に人なんかいないし」
神使「設定上はそうですが・・・」
神様「設定とか言うな。 本当だからね? 嘘ついてないからね?」
巫女「あの・・・」
神様「ん?」
420: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:20:32 ID:xEI2jbZY
巫女「それって1体だけですか?」
神様「うん。 私が見たのは1体だけ」
巫女「・・・・・・」
神様「何か思い当たる節でも?」
巫女「いえ、そういう訳では」
主神「確かに巫女さんの言うように、恋人のミギーちゃんやダックもいないと役者が揃いませんよね」
巫女「そういう意味で聞いた訳でもないのですが・・・」
主神「やっぱりモノノケはいるんですね!」
神様「モノノケねぇ~」グテッ
主神「あー! 神様が作ったおみくじ全部大凶って書いてあるじゃないですか!」
神様「どうせ誰も引かないんだし良いだろ。 こっちの方が面白いって」
主神「面白くないですよ・・・ 参拝者来てくれなくなっちゃうじゃないですか・・・」
神様「うるせー」
421: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:21:30 ID:xEI2jbZY
神使「モノノケが出たとなっては学校は大騒ぎだったのでは?」
神様「それが、見えるヤツと見えない奴がいるみたいなんだよね~」
神使「どういう事です?」
神様「ん~」チラッ
巫女「」サラサラ
神様「・・・・・・」ジーッ
巫女「? どうかなさいましたか?」
神様「何書いてるの?」
巫女「これはお守り用のお札です」
神様「ふ~ん・・・ 巫女ちゃんは字が上手だね」
巫女「え? あ、ありがとうございます」
422: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:22:18 ID:xEI2jbZY
神様「ねぇ、“繋”って字書いて」
巫女「繋・・・ ですか?」
神様「私、好きなんだよね~ その字」
巫女「分かりました」サラサラ
神様「・・・・・・」ジー
巫女「どうぞ」スッ
神様「あんがと、やっぱ上手いわ。 この字バランスが難しいんだよね~」
巫女「ありがとうございます」ニコッ
423: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:23:07 ID:xEI2jbZY
神様「じゃ、おやすみ」ゴロン
神使「ちょっと神様、こんな所で寝ないで下さいよ・・・」
神様「色々疲れて、もう無理なんだよ」
主神「夕飯の前にお風呂入りますか? すぐに湧かしますが」
神様「風呂かぁ~」グテー
巫女「あっ、でしたら私が準備して参ります」
神様「巫女ちゃんも一緒に入ってくれる?」
巫女「え!?」
神使「またそんな意味不明なことを・・・」
424: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:23:55 ID:xEI2jbZY
主神「それでしてら、海ノ町にある銭湯にでも行きますか?」
神様「お、いいね!」ガバッ
巫女「・・・・・・」
神様「巫女ちゃんも行くでしょ?」
巫女「あの・・・ 私はおみくじのセットもしないといけないので・・・」
神様「え~ 一緒に行こうよ~」スリスリ
巫女「・・・・・・。 分かりました」
神様「よし、決まり! んじゃ皆で一緒に銭湯へ!」
巫女「折角ですし、ストロベリー温泉に行きませんか?」
神使「ストロベリー温泉?」
425: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:24:30 ID:xEI2jbZY
主神「そういえばそんな温泉がありましたね」
神様「何そのイカした名前の温泉! そこにする!」
主神「結構遠いですよ?」
巫女「この時間でしたら電車を使えば間に合うと思います」
主神「そうですね。 折角の提案ですし、ストロベリー温泉にしましょうか」
神様「ヨッシャ! 燃えたぎってきたぜ!」
――― 廊下
prrr prrr
神使『はい神使です』
神様「あっ、犬ころか? これから皆でそっち行くから」
神使『皆って、まさか少女さんもですか!?』
神様「そう。 少女ちゃん含めクラスメイト3人」
神使『何が事前に準備しておくことはございますでしょうか』
神様「お菓子、ケーキ、コーラ、間に合えばピザも。 後は~」
神使『いえ、そういう意味ではなく・・・』
神様「いいか? 私のこれからの学生生活の立ち位置がかかっている。 手を抜くなよ」
神使『ちょ、かm―――』
ピッ
神様「さ~て、どう出てくるかな?」ニヤッ
386: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/13(火) 06:28:20 ID:OeJtC9EE
犬ころの活躍が見られるか?
387: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 02:58:25 ID:7L0fanAA
――― 山之神社
神様「ささ、みんな上がって」
生徒A「ねぇ神ちゃん、ここって本殿って言うところでしょ?」
神様「よく知ってるね」
生徒B「本殿って神聖な場所だよね。 勝手に入っちゃっても良いの?」
神様「神聖? 金と欲にまみれた願いを聞くための穢れた場所だよ」
生徒A「そうなんだ・・・」
少女「・・・・・・」
神様「ま、立ち話も何だし早く中に入って」ニコッ
一同「お邪魔しま~す」
388: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 02:59:20 ID:7L0fanAA
生徒A「うわ~ 凄い豪華」キョロキョロ
生徒B「壁がキラキラしてる」キョロキョロ
神様「こういうのにお金使わないと色々とうるさいんだって。 税金対策って言うの?」
トントン
神様「だれ?」
神使「私です。 お菓子をお持ちしました」
神様「お~ サンキュ」
神使「皆さん、ようこそいらっしゃいました」ペコリ
生徒A・B(格好いい!!)キュン
389: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:00:19 ID:7L0fanAA
神様「おい犬ころ、ピザとケーキがないんだけど」ゴソゴソ
神使「そんな物すぐに用意できるわけないじゃないですか・・・」
神様「ったく、使えねーな」チッ
生徒A「ちょっと神ちゃん、こちらの方は?」コソッ
神様「ん? こいつは、え~と・・・」
神使「神宮の神職で神使と申します」
神様「そうそう、私のお付きとして連れてきた犬ころ」
神使「お付きというかお守りですね。 皆さん、どうぞよろしくお願いします」ニコッ
生徒A・B(凄く格好いい!!)キュン
神様「そうだ神使君、巫女ちゃんを紹介したいから呼んできて」
神使「それが、先程急用で主神さ・・・ お二人で一緒に外に出られました」
神様「そうなの?」
神使「戻りは遅くなるようです」
神様「ふ~ん」チラッ
少女「」ホッ
神様「・・・・・・」
神様「よーし! それじゃ、神ちゃん歓迎会スタートゥ!」
391: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:02:53 ID:7L0fanAA
――― 1時間後
神様「――という訳で全部私の物になった訳よ」
生徒A「神ちゃん面白い!」ケラケラ
生徒B「もうダメ、笑いすぎてお腹痛い」ヒーヒー
神様「どうよ少女ちゃん、私の武勇伝は」
少女「これ以上笑えない・・・ 腹筋が死んだ」ピクピク
神様「おまる」ボソッ
少女「ダメ! それ以上言わないで」プッ クスクス
神様「まぁ私にかかればこんなもんよ」フンスッ
生徒A「神ちゃん、お手洗い借りてもいい?」
神様「おまる貸そうか?」
生徒A「もう良いって! これ以上笑ったら漏れちゃう」クスクス
神様「建物が複雑だから案内してあげる」
392: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:03:29 ID:7L0fanAA
――― 廊下
生徒A「大きい神社だね。 確かにこれは迷うわ」テクテク
神様「間借りしてるだけだから、私の家じゃないけどね」トテトテ
生徒A「隣町のちっこい神社とは大違い」
神様「あれ? 隣町には神社がないって聞いてるけど」
生徒A「あ~ 昔はあったんだよ」
神様「学校で少女ちゃんの家も神社だって言ってたね」
生徒A「あっ・・・ うん・・・」
神様「言いたくなければ無理には聞かないけど」
生徒A「そういう訳じゃないんだけど・・・」
神様「?」
393: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:04:04 ID:7L0fanAA
生徒A「隣町にあった神社って、元々少女ちゃんの家だったんだよ」
神様「だった?」
生徒A「詳しい理由は知らないけど、廃止されたって聞いてる」
神様「廃止・・・ それっていつ頃?」
生徒A「確か3年くらい前だったかな」
神様「・・・・・・。 少女ちゃんてその神社で巫女さんとかしてたの?」
生徒A「まだ小学生だったし、そういう事はしてなかったんじゃないかな」
神様「そっか・・・」
生徒A「でも、神社がなくなってから大変なんだよ」ハァ
神様「何が?」
394: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/15(木) 03:04:35 ID:7L0fanAA
生徒A「出るらしいよ~ 先週、うちのクラスのC子ちゃんが見たんだって」
神様「・・・何を見たのでしょうか」
生徒A「カエルの軍曹が、ぴょんぴょん跳ねてるのを!」
神様「・・・・・・」
生徒A「ゲロゲ~ロ! ゲロゲロりんちょ! って追いかけてきて!」ズイッ
神様「・・・・・・」ゴクリ
生徒A「あっ、あそこがトイレ?」
神様「え? あっ、うん」
生徒A「行ってくるね~」タッタッタッ
神様「モノノケやんけ!」
396: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:12:13 ID:BMpIOBj.
――― 町外れの喫茶店
主神「誰も来ませんね」
巫女「隣町で起こっている怪異の件で話があるという事だったのですが」
主神「電話をしてきた方にお心当たりは?」
巫女「」フルフル
prrr prrr
巫女「あっ、すいません。 私の携帯です」
主神「気にせずどうぞ」ニコッ
巫女「もしもし・・・ うん・・・ うん・・・ 分かった」ピッ
主神「私達を呼び出した方からですか?」
巫女「いえ。 ・・・妹です」
主神「そうですか。 もう1時間経ちましたし、今日は帰りましょうか」
巫女「そうですね」
397: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:14:09 ID:BMpIOBj.
――― 神社・本殿
神様「神ちゃんトイレより帰還しました!」
バンッ!
少女「うん、これから帰るから」ピッ
神様「あっ、ごめん電話中だった? 大きな音立ててすまんね」
少女「大丈夫」ニコッ
生徒B「暗くなってきたし、私達そろそろ帰るね」
神様「うちの犬ころに送らせようか?」
少女「まだ明るいし大丈夫」
神様「じゃ、神社の出口まで見送りを」
398: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:14:57 ID:BMpIOBj.
――― 鳥居前
生徒A「今日はありがとね、神ちゃん」
神様「今度は神さまを紹介してあげるから」
生徒B「神さま!?」
生徒A「神ちゃん面白~い」
神様「少女ちゃんも、近いうちにゆっくり話そうね」
少女「そうだね」ニコッ
生徒B「じゃ、また明日学校で」
神使「お気をつけてお帰り下さい」ペコリ
神様「ばいばーい」
399: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:15:44 ID:BMpIOBj.
神様「さてと、社務所戻って残ったお菓子を食べますか」
神使「も~ 神を紹介するだなんて余計なことを話さないで下さいよ・・・」
神様「気にすんなって。 これも作戦よ。さ・く・せ・ん」
神使「本当ですか?」
神様「それより、主神と巫女ちゃんはどこに行ったんだ?」
神使「実は神様達が来る直前に呼び出しの電話がありまして」
神様「急なお祓いの依頼でも入ったか?」
神使「今回の怪異の件で相談があるという内容だったそうです」
神様「は? 相手は」
神使「身に覚えはない方のようです」
神様「ふ~ん」
400: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:16:40 ID:BMpIOBj.
主神「只今戻りました」テクテク
神様「おっ、噂をすれば」
主神「うわっ! 神様眩しいですね。 凄い後光が出てますが・・・」
神様「あ? あ~ 忘れてた。 ゴメンゴメン」シュ~ン
主神「収まりましたね。 流石神様、あれほどの後光を出せるとは」
神使「神様、後光を出されてたんですか?」
神様「あ~ ちょっとね」
神使「それより主神さま、例の呼び出しの件はいかがでしたか?」
主神「それが・・・ ここでは何ですし、社務所の方でお話しを」
401: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:17:18 ID:BMpIOBj.
――― 社務所
神様「怪異の件で呼び出しがあったって聞いたけど」
主神「結局待ち合わせの時間になっても誰も来ませんでした」
神使「内容的に悪戯という事も考えにくいですし、相手の真意が気になりますね」
神様「その呼びだし、ちょっとタイミングが良すぎるな」
神使「どういう事です?」
神様「電話を受けたのはお前か?」
主神「いえ、巫女さんです」
神様「う~ん・・・ あれ? 巫女ちゃんは?」キョロキョロ
402: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:18:27 ID:BMpIOBj.
主神「今日はもう遅いので直帰してもらいました」
神様「残念。 一緒にお風呂入りたかったのに」
神使「お願いですから巫女さんが嫌がることだけは止めて下さい」
神様「分かってるよ・・・ そんなマジになるなって」
神使「それより、神様の方は少女さんの件で何か分かりましたか?」
神様「ん? そうだね~ ちょっと変だな」
主神「やはり、少女さんから何か得体の知れないものを感じたんですか?」
神様「逆。 あれ、どう見ても普通の中学生だぞ」
神使「普通の女子中学生は宙を浮いたり、預言じみた事など出来ないと思うのですが」
神様「さっき私が出してた後光、ずっと少女ちゃんの前でも出してたんだよ」
神使「後光を?」
403: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:19:34 ID:BMpIOBj.
主神「まさか、少女さんは気がつかなかったんですか?」
神様「おかしいだろ? 前に“凄い後光ですね”とか言ったくせに」
神使「気付いていない振りをしていたとか」
神様「それはないって。 あんだけの後光を出されたら眩しくて仕方ないし」
神使「私には分からなかったのですが、そんなに眩しいんですか?」
主神「2万ルーメンくらいはありました」
神使「それは直視できない明るさですね。 かなり眩しいです」
神様「後光は電球かよ・・・」
404: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/17(土) 05:20:25 ID:BMpIOBj.
主神「でも、それだけで決めつけるのは早計では?」
神様「他にも色々やったよ。 体に神力流してみたり結界符近づけたりさ」
神使「効果はなかったんですか?」
神様「全く。 久々にすげー勢いで神力使ったから疲れたよ」
神使「あの・・・ その神力はどこから?」
神様「本殿に神力がたんまり詰まった変な像があってさ」
主神「それ・・・ うちのご神体・・・」
神様「そこから吸い取った」
主神「わ、私が丹精込めて貯めた神力が・・・」
神様「半分くらい使っちゃった! ごめーんね」テヘッ
主神「はふっ」ヘナヘナ
405: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/18(日) 12:24:01 ID:V2vY/2bw
安定の神ちゃん
――― 翌日・学校
先生「――ですから、この和歌を訳すと~」
神様「はぁ~ 暇だなぁ~」ボー
少女「ちゃんと授業聞かないとダメなんじゃないの? 神なんでしょ?」ボソッ
神様「いや~ あの和歌、訳し方を間違ってるし覚えても意味ないって」
少女「何で神ちゃんがそんな事まで知ってるのよ」
神様「だって、あれ作ったの私だもん」
少女「はあ?」
先生「おい少女、何か質問でもあるのか?」
少女「え!? いえ・・・ すみません」ジロッ
神様「なるほど、ここはそう訳すのか。 ためになるなる」フムッ
少女「・・・・・・」イラッ
407: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:33:14 ID:P17ezW5U
先生「ここテストに出るからちゃんと聞いておけよ。 で、次の行は―――」
神様「ごめーんね」ボソッ
少女「もう話しかけないで」キッ
神様「そんなつれないこと言わないでさぁ~」
少女「・・・・・・」
神様「はぁ~ ・・・ん?」
チョロチョロ
神様「・・・・・・。 ねぇ少女ちゃん」
少女「もぉ、今度は何よ」
神様「いや、何か変な生き物が・・・」
少女「変な? どこ?」キョロキョロ
408: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:34:00 ID:P17ezW5U
変な生き物「ハッハー!」
神様「・・・・・・。 ネズミの里?」
少女「は?」
生徒C「キャー!!」
先生「どうしたんです!?」
生徒C「ネズミの里の生き物が!」
先生「ネズミ?」キョロキョロ
ガヤガヤ
409: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:34:52 ID:P17ezW5U
少女「神ちゃん、まさかこの教室に何かいるの?」
神様「いや、だからネズミの・・・ 少女ちゃん見えないの?」
少女「・・・・・・」
変な生き物「ハッハー! ハッハー!」テクテク
生徒C「キャー! こっち来ないで!」
先生「大丈夫ですかC子さん!? ネズミなんかいませんよ?」
神様「マズいな」ガタッ
先生「あっ、神宮さん! 席に戻って―――」
410: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:35:30 ID:P17ezW5U
神様「C子ちゃん、落ち着いて」ボソッ
生徒C「神ちゃん! あれ! アレ! ネズミの・・・ ミッk―――」
神様「それ以上言っちゃダメ、色んな意味で面倒だから」
生徒C「あれ何? 何で・・・ みんなは見えてないの?」
神様「大丈夫、私には見えてる。 悪いけどちょっと眠ってて」ポワッ
生徒C「え?・・・」ガクッ
神様「昨日の神力少し残しておいて良かったわ」
少女「・・・・・・」
411: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:36:43 ID:P17ezW5U
先生「誰かC子さんを保健室に」
神様「なんか気分悪そうなので先にトイレ連れて行きます~」トテトテ
ガヤガヤ
先生「ほら、みんな落ち着いて」
少女「・・・・・・」ガタッ
先生「少女さん、C子さんの方は神宮さんに任せて」
少女「神宮さんは保健室の場所を知りません。 私も付き添います」タッタッタッ
先生「あぁ・・・ そういえば転校してきたばかりだったな・・・」
412: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:37:16 ID:6hwDFBmA
久しぶりに見るリアルタイム更新
ありがと神ちゃん
413: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:37:37 ID:P17ezW5U
――― 数分後・保健室
コンコン
少女「失礼しまーす」ガラガラ
少女「C子ちゃん? 神ちゃん?」キョロキョロ
シーン
少女「あっ、C子ちゃん!」タッタッタッ
C子「・・・・・・」スヤスヤ
少女「寝てる・・・ 神ちゃん? 居ないの?」キョロキョロ
シーン
少女「・・・・・・」ゴソゴソ
少女「ごめんね、C子ちゃん」スッ
ポワポワ
414: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:38:23 ID:P17ezW5U
神様「何やってるのかな?」トテトテ
少女「!?」クルッ
神様「来ると思った」
少女「神ちゃん・・・ 全く気配感じなかったのに・・・」
神様「私をそこらの神と同じに思っちゃダメよん。 それより、今かなり不思議な力を感じたけど」
少女「・・・・・・」コソッ
神様「後ろに隠したのは何かなぁ~? お札かなぁ~?」
少女「何のこと? じゃ、私教室に戻るね」スタスタ
神様「ねぇ、私に協力する気はない?」
少女「え?」
神様「力になれると思うけど?」
少女「・・・私、神って信じてないんです」スタスタ
神様「ん~・・・」
415: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/19(月) 22:42:23 ID:P17ezW5U
>>410
なんかトリ抜けた
>>412
ちゃお! 今日はここまで!
416: 以下、名無しが深夜にお送りします :2020/10/19(月) 22:44:30 ID:6hwDFBmA
レスもらえたやったー
のんびり更新まってまーす
418: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:18:33 ID:xEI2jbZY
――― 社務所
神様「たでーま~」トテトテ
神使「お帰りなさいませ」
神様「今日のおやつは?」
神使「“の”って何ですか・・・ そんな習慣は記憶にないですが」
神様「じゃあ巫女ちゃんにもらうし良いよーだ!」ベー
神使「巫女さんは主神さまと一緒にお仕事中です」
神様「主神と仕事・・・ だと!?」
神使「何でそんなに驚いているんですか・・・」
神様「あいつが進んで仕事をする光景を私は一度も見たことがない!」
神使「そんな失礼な・・・ 神様が勝手に神社の神力を使ったからですよ」
神様「あ~ 参拝者を増やして神力をまた貯めたいのか」
神使「神様もお手伝いしないとダメですよ。 さ、行きましょう」ガシッ
神様「え!? 私も手伝うの?」スルズル
419: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:19:27 ID:xEI2jbZY
――― 本殿
主神「ネズミの里?」
神様「そう、学校でハッハー!を見た」
巫女「・・・・・・」
神使「それって、着ぐるみとかそんな感じの物ですか?」
神様「違うって。 ハッハー! は中に人なんかいないし」
神使「設定上はそうですが・・・」
神様「設定とか言うな。 本当だからね? 嘘ついてないからね?」
巫女「あの・・・」
神様「ん?」
420: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:20:32 ID:xEI2jbZY
巫女「それって1体だけですか?」
神様「うん。 私が見たのは1体だけ」
巫女「・・・・・・」
神様「何か思い当たる節でも?」
巫女「いえ、そういう訳では」
主神「確かに巫女さんの言うように、恋人のミギーちゃんやダックもいないと役者が揃いませんよね」
巫女「そういう意味で聞いた訳でもないのですが・・・」
主神「やっぱりモノノケはいるんですね!」
神様「モノノケねぇ~」グテッ
主神「あー! 神様が作ったおみくじ全部大凶って書いてあるじゃないですか!」
神様「どうせ誰も引かないんだし良いだろ。 こっちの方が面白いって」
主神「面白くないですよ・・・ 参拝者来てくれなくなっちゃうじゃないですか・・・」
神様「うるせー」
421: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:21:30 ID:xEI2jbZY
神使「モノノケが出たとなっては学校は大騒ぎだったのでは?」
神様「それが、見えるヤツと見えない奴がいるみたいなんだよね~」
神使「どういう事です?」
神様「ん~」チラッ
巫女「」サラサラ
神様「・・・・・・」ジーッ
巫女「? どうかなさいましたか?」
神様「何書いてるの?」
巫女「これはお守り用のお札です」
神様「ふ~ん・・・ 巫女ちゃんは字が上手だね」
巫女「え? あ、ありがとうございます」
422: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:22:18 ID:xEI2jbZY
神様「ねぇ、“繋”って字書いて」
巫女「繋・・・ ですか?」
神様「私、好きなんだよね~ その字」
巫女「分かりました」サラサラ
神様「・・・・・・」ジー
巫女「どうぞ」スッ
神様「あんがと、やっぱ上手いわ。 この字バランスが難しいんだよね~」
巫女「ありがとうございます」ニコッ
423: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:23:07 ID:xEI2jbZY
神様「じゃ、おやすみ」ゴロン
神使「ちょっと神様、こんな所で寝ないで下さいよ・・・」
神様「色々疲れて、もう無理なんだよ」
主神「夕飯の前にお風呂入りますか? すぐに湧かしますが」
神様「風呂かぁ~」グテー
巫女「あっ、でしたら私が準備して参ります」
神様「巫女ちゃんも一緒に入ってくれる?」
巫女「え!?」
神使「またそんな意味不明なことを・・・」
424: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:23:55 ID:xEI2jbZY
主神「それでしてら、海ノ町にある銭湯にでも行きますか?」
神様「お、いいね!」ガバッ
巫女「・・・・・・」
神様「巫女ちゃんも行くでしょ?」
巫女「あの・・・ 私はおみくじのセットもしないといけないので・・・」
神様「え~ 一緒に行こうよ~」スリスリ
巫女「・・・・・・。 分かりました」
神様「よし、決まり! んじゃ皆で一緒に銭湯へ!」
巫女「折角ですし、ストロベリー温泉に行きませんか?」
神使「ストロベリー温泉?」
425: ◆8YCWQhLlF2 :2020/10/23(金) 21:24:30 ID:xEI2jbZY
主神「そういえばそんな温泉がありましたね」
神様「何そのイカした名前の温泉! そこにする!」
主神「結構遠いですよ?」
巫女「この時間でしたら電車を使えば間に合うと思います」
主神「そうですね。 折角の提案ですし、ストロベリー温泉にしましょうか」
神様「ヨッシャ! 燃えたぎってきたぜ!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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