神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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580: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/13(木) 23:56:12 ID:Qvq90ftc
神様「私はお前が人を傷つけたところを見たことないけど?」
大神「・・・・・・」
神様「私の記憶だとお前の刀には一度も血が付いたことはなかった」
大神「美化しすぎだ」
神様「私の目は節穴じゃないよん。 よくあんな事が出来るな」
大神「私の勝手なこだわりだ。 さすが神ちゃん、よく気がついたな」
神様「私だけじゃなくて上の方の武将とかは気付いてたみたいだけど?」
大神「・・・・・・」
神様「まぁ、それ込みでお前を武神として崇敬してた訳だけど」
大神「皆を騙せていたと思っていたが・・・」フッ
神様「しかし、あんだけ偉いさんから崇敬されてた武神さまがこんなボロ神社の主神とはねぇ〜」
大神「確かに。 私を慕ってくれた者達に顔向けできないな」
581: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/13(木) 23:56:59 ID:Qvq90ftc
神様「寄付金、断ってるんだって?」
大神「何の役にも立たない私がもらう価値などない」
神様「私なら一日中寝て過ごしたとしても貰うけどなぁ〜」
大神「・・・・・・。 神ちゃんの役割と私の役割は違う」
神様「でも、村の農作物を守っているんだし少し位は良いんじゃない?」
大神「対価などモロコシ1本でも多い位だよ」
神様「お堅いね〜」
大神「すまないな、面倒な性格で」
神様「武神ではなく普通の神じゃダメか?」
大神「私には他に才がない。 この神社の姿を見れば分かるだろ?」
神様「狼娘はどうするんだ?」
大神「・・・・・・」
582: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:01:45 ID:iH9wdNQw
神様「話を変える。 あの駄菓子屋は?」
大神「話が変わってないな」フッ
大神「狼娘が小さかったとき・・・ まだこの神社に人の参拝があったときだが、あいつは人の子とじゃれ合うのが好きでな」
大神「神使になることが出来たら、駄菓子屋を作りたいと夢を語ってくれた」
神様「・・・・・・」
大神「私がいなくなっても狼娘が暮らしていけるようと、あれを拵えたんだが」
神様「鎧、売ったんだって?」
大神「あぁ、さすがに赤字が酷くてな。 鎧で夢は買えぬが、金に変えれば駄菓子屋は作れる」
神様「それでも神宮からの寄付金は使わずか」
大神「私の手で何とかしてやりたかった。 それだけだ」
神様「相変わらず不器用さんだね〜」
大神「そうだな、私は面倒な性格でしかも不器用だ。 自分でもそう思うよ」
583: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:02:33 ID:iH9wdNQw
大神「狼娘は私の宝、鎧なんかと比べられる物ではない。 迷いもなかったし後悔もない」
大神「駄菓子屋でも作るか、と言ったときのアイツの顔・・・ 今でもハッキリと覚えている。 作って良かった」
神様「そう」
大神「でも、ご覧の通り村から子供だけでなく人すら少なくなってな・・・」
神様「どこも同じだ。 散々見てきた」
大神「アイツには逆に苦労を背負わせてしまったようだが」ハハハ
神様「・・・・・・」
大神「神ちゃん、偉そうなことを散々言っておいて勝手な願いだが・・・ 狼娘を頼めないだろうか?」
神様「・・・・・・」
584: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:03:24 ID:iH9wdNQw
大神「私がいなくなったらアイツは・・・」
狼娘「いや・・・ うそ・・・」
大神「」チラッ
神様「・・・・・・」
狼娘「イヤだ!」タッタッタッ
神使「あっ、狼娘さん!」
大神「・・・・・・」ハァ
神使「神様! 狼娘さんが外に!」
大神「すまん・・・ 神ちゃんに任せても良いだろうか。 私はこういう事が苦手でな・・・」
神様「分かった。 私に全て任せておけ」
大神「恩に着る」スタスタ
585: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:04:33 ID:iH9wdNQw
スタスタ
神使「神様・・・」
神様「・・・・・・」
神使「まさかこんな事になっているだなんて・・・」
神様「」ニタァ
神使(うっ・・・ なぜこの状況で神様はこんな笑みを・・・)
神様「神使君や、ここへ電話を繋いでくれたまへ」スッ
神使「ここは?」
神様「神ちゃんプレゼンツショーの始まりだよ」ウヒャヒャ
589: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:10:08 ID:vEtqBjXo
─── 駄菓子屋前
狼娘「・・・大神さま」グスッ
神様「狼娘ちゃん」
狼娘「・・・・・・」
神様「お願いがある」
狼娘「嫌です!」
神使「狼娘さん・・・」
神様「この私が手塩に掛けて育てた神を、そう易々と諦めるとでも思うのかい?」ニヤッ
狼娘「え?」クルッ
神使「駄菓子屋の地下倉庫を見せてもらえる?」
狼娘「倉庫?」
590: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:11:28 ID:vEtqBjXo
─── 深夜・駄菓子屋地下倉庫
ギーッ
神様「うはっ! ゴミ屋敷!」
神使「これは、また凄いことになっていますね・・・」
狼娘「すいません・・・」
神様「倉庫って言ってももう少し綺麗に使わないと」
神使「神宮にある神様の私物倉庫と同じようなもんじゃないですか」
神様「もっと綺麗ですぅ〜」ゲシッ
狼娘「こんな時間に倉庫に来てどうするんですか?」
神様「決ってんじゃん。 片づけるんだよ」
狼娘・神使「え!?」
591: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:12:32 ID:vEtqBjXo
神様「明日の朝までにここを道場に戻す」
狼娘「道場に!?」
神様「時間がないし、ちゃっちゃとやるよ〜」トテトテ
狼娘「で、でも・・・」
神様「狼娘ちゃんは掃除機持ってきて」
狼娘「掃除機は・・・ 無いです・・・」
神様「は?」
狼娘「そういう高い物は・・・」
神様「あ〜・・・ じゃぁ箒とちりとりでも・・・」
狼娘「それならありますが」
神様「大神を助けたいんだろ?」
狼娘「すぐ持ってきます!」タッタッタッ
592: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:13:32 ID:vEtqBjXo
神様「いや〜 これはやりがいがあるねぇ〜」
神使「朝までに終わるんでしょうか?」
神様「終わらせるしかない」キッ
神使「神様・・・」
神様「さて、んじゃ大物から始めて神使君」
神使「え? ・・・神様は?」
神様「膝に水が溜っててさ、ドクターストップかかってんだよ」
神使「・・・・・・」ハァ
593: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:14:20 ID:vEtqBjXo
─── 2時間後
神様「お〜 だいぶ片づいてきたね。 がんばれ〜」
神使「神様も少しは手伝って下さいよ・・・」
神様「さっき言っただろうが、腰やっちゃってドクターストップかかってんだよ」
神使「膝の水はどうしたんですか・・・」
狼娘「あっ、私バケツの水を取り替えてきますね」スタスタ
神様「よろぴこ〜 ついでに何か駄菓子差し入れで持ってきて〜」
狼娘「は〜い」
594: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:15:50 ID:vEtqBjXo
神使「しかし、どういう事ですか? あの電話は」
神様「あ?」
神使「さらなる剣の上達に一生懸命な腕利きの剣道バカを紹介しろだなんて」
神様「いや、剣道“バカ”までは言ってないと思うけど・・・」
神使「とりあえず、明日は神宮付属道場の師範の方が来るそうですが」
神様「へぇ〜 剣道バカなの?」
神使「1年中剣道のことばかり考えている方で、凄腕の剣士がいると聞くとすぐに手合わせに行く位だとか」
神様「あ〜 バカだねぇ〜」
神使「でも剣道界で名は知れ渡っていて協会の理事も務めていると聞きました」
神様「それは良いカモだ! いや〜 楽しみだ」ウヒャヒャ
595: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:17:26 ID:vEtqBjXo
─── 翌日・鳥居前
神使「神様、あの方ではないですか?」
神様「お〜 間違いないね。 お〜い!」
剣士「?」スタスタ
神使「遠いところご苦労様です」
剣士「神宮付属武道館の剣士と申します」ペコリ
神使「神使と申します」ペコリ
神様「かわゆい神ちゃんと申します」ペコリ
剣士「凄腕の女剣士がいると聞き参上しました」
神様「いや〜 凄いよ? 剣道界の勢力図を塗り替える逸材だね、あれは」
剣士「ほぉ〜 それは楽しみですね。 しかし、それは私が剣を交えてから判断させて頂きましょう」
神様「ビビるなよ?」ニヤッ
596: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:18:25 ID:vEtqBjXo
─── 本殿
大神「・・・・・・」ハァ
コンコン
大神「?」
ギーッ
狼娘「失礼します」ペコリ
大神「狼娘・・・」
狼娘「大神さま、お話しがございます。 一緒に来て頂けますでしょうか」
大神「・・・・・・」
狼娘「お願いします」キッ
大神「・・・・・・。 分かった」スタスタ
597: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:19:17 ID:vEtqBjXo
─── 駄菓子屋・廊下
狼娘「・・・・・・」スタスタ
大神「狼娘、昨日の話のことだが・・・」スタスタ
狼娘「」スタスタ
大神「・・・・・・」ハァ
狼娘「どうぞお入り下さい」
大神「ん? ここは・・・ 倉庫じゃないか」
ギッー
大神「!?」
598: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/09/15(土) 08:59:40 ID:BUFUnxdo
ホラーハウス的方向での再建かと思ったがこっちの方向か
楽しみだわ
599: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/09/15(土) 10:27:16 ID:c4ik04a.
神ちゃんバカ連発
600: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:05:24 ID:vEtqBjXo
─── 倉庫改め道場
神様「お、来たか」
大神「これは・・・ 一体どういう事だ!?」
神様「いや〜 お前ガラクタ置きすぎ。 掃除するの大変だったんだから」
神使「神様は何もしていませんが・・・」
神様「古くさいけど結構良い道場じゃん」
大神「なぜこんな事を・・・」
神様「ちょうど狼娘と稽古の時間だろ?」
大神「まさか、ここで狼娘と稽古をしろと?」
神様「狼娘ちゃんはケガのため見学」
大神「ケガ?」
601: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:06:45 ID:vEtqBjXo
神様「今日のお相手はこちらの方です! ババン!」
スタスタ
剣士「よろしくお願いします」フカブカ
大神「・・・・・・。 だれだ?」
剣士「神宮付属武道館の剣士と申します」
大神「で?」
神様「ちょっとあの人と勝負して?」
大神「は?」
神様「狼娘ちゃんが稽古できないからこの人と勝負して?」
大神「意味が分からんのだが・・・」
剣士「あなたが剣に自信があると聞き、手合わせをお願いできればと参上しました」
大神「・・・・・・」
602: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:07:59 ID:vEtqBjXo
神様「実は〜ぁ」サササッ
大神「うっ、何だ近いな・・・」
神様「狼娘ちゃんがアレにコテンパンにやられちゃって〜」ボソッ
大神「何? 本当か狼娘」
狼娘「え? あ、はい。 痛い痛い〜」スリスリ
神使(見事な棒読みですね・・・)
神様「次は私と神使君をボコするって。 まぁ神使君はどうでも良いんだけど私は流石にね〜」ボソッ
大神「・・・・・・」チラッ
剣士「?」
大神「」ハァ
603: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:09:12 ID:vEtqBjXo
神様「あの男、強いよ? お前でも厳しいかもなぁ〜」
大神「」ピクッ
神様「武の達人ってああいうのを言うんだろうな〜 やっぱお前でも難しいかなぁ〜」
大神「・・・・・・。 何を考えているのか知らんが、良いだろう。 守る必要があるのであれば私の意に反しない」
神様「そうこなくちゃ!」
大神「おい、そこの剣士」
剣士「?」
大神「手を抜くな。 どうなっても知らんぞ?」
剣士「望むところ」
大神「狼娘、竹刀を」
狼娘「はい!」スッ
大神「ん」
剣士「」ゴクリ
神様「はじめ!」
神様「私はお前が人を傷つけたところを見たことないけど?」
大神「・・・・・・」
神様「私の記憶だとお前の刀には一度も血が付いたことはなかった」
大神「美化しすぎだ」
神様「私の目は節穴じゃないよん。 よくあんな事が出来るな」
大神「私の勝手なこだわりだ。 さすが神ちゃん、よく気がついたな」
神様「私だけじゃなくて上の方の武将とかは気付いてたみたいだけど?」
大神「・・・・・・」
神様「まぁ、それ込みでお前を武神として崇敬してた訳だけど」
大神「皆を騙せていたと思っていたが・・・」フッ
神様「しかし、あんだけ偉いさんから崇敬されてた武神さまがこんなボロ神社の主神とはねぇ〜」
大神「確かに。 私を慕ってくれた者達に顔向けできないな」
581: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/13(木) 23:56:59 ID:Qvq90ftc
神様「寄付金、断ってるんだって?」
大神「何の役にも立たない私がもらう価値などない」
神様「私なら一日中寝て過ごしたとしても貰うけどなぁ〜」
大神「・・・・・・。 神ちゃんの役割と私の役割は違う」
神様「でも、村の農作物を守っているんだし少し位は良いんじゃない?」
大神「対価などモロコシ1本でも多い位だよ」
神様「お堅いね〜」
大神「すまないな、面倒な性格で」
神様「武神ではなく普通の神じゃダメか?」
大神「私には他に才がない。 この神社の姿を見れば分かるだろ?」
神様「狼娘はどうするんだ?」
大神「・・・・・・」
582: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:01:45 ID:iH9wdNQw
神様「話を変える。 あの駄菓子屋は?」
大神「話が変わってないな」フッ
大神「狼娘が小さかったとき・・・ まだこの神社に人の参拝があったときだが、あいつは人の子とじゃれ合うのが好きでな」
大神「神使になることが出来たら、駄菓子屋を作りたいと夢を語ってくれた」
神様「・・・・・・」
大神「私がいなくなっても狼娘が暮らしていけるようと、あれを拵えたんだが」
神様「鎧、売ったんだって?」
大神「あぁ、さすがに赤字が酷くてな。 鎧で夢は買えぬが、金に変えれば駄菓子屋は作れる」
神様「それでも神宮からの寄付金は使わずか」
大神「私の手で何とかしてやりたかった。 それだけだ」
神様「相変わらず不器用さんだね〜」
大神「そうだな、私は面倒な性格でしかも不器用だ。 自分でもそう思うよ」
583: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:02:33 ID:iH9wdNQw
大神「狼娘は私の宝、鎧なんかと比べられる物ではない。 迷いもなかったし後悔もない」
大神「駄菓子屋でも作るか、と言ったときのアイツの顔・・・ 今でもハッキリと覚えている。 作って良かった」
神様「そう」
大神「でも、ご覧の通り村から子供だけでなく人すら少なくなってな・・・」
神様「どこも同じだ。 散々見てきた」
大神「アイツには逆に苦労を背負わせてしまったようだが」ハハハ
神様「・・・・・・」
大神「神ちゃん、偉そうなことを散々言っておいて勝手な願いだが・・・ 狼娘を頼めないだろうか?」
神様「・・・・・・」
584: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/14(金) 00:03:24 ID:iH9wdNQw
大神「私がいなくなったらアイツは・・・」
狼娘「いや・・・ うそ・・・」
大神「」チラッ
神様「・・・・・・」
狼娘「イヤだ!」タッタッタッ
神使「あっ、狼娘さん!」
大神「・・・・・・」ハァ
神使「神様! 狼娘さんが外に!」
大神「すまん・・・ 神ちゃんに任せても良いだろうか。 私はこういう事が苦手でな・・・」
神様「分かった。 私に全て任せておけ」
大神「恩に着る」スタスタ
スタスタ
神使「神様・・・」
神様「・・・・・・」
神使「まさかこんな事になっているだなんて・・・」
神様「」ニタァ
神使(うっ・・・ なぜこの状況で神様はこんな笑みを・・・)
神様「神使君や、ここへ電話を繋いでくれたまへ」スッ
神使「ここは?」
神様「神ちゃんプレゼンツショーの始まりだよ」ウヒャヒャ
589: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:10:08 ID:vEtqBjXo
─── 駄菓子屋前
狼娘「・・・大神さま」グスッ
神様「狼娘ちゃん」
狼娘「・・・・・・」
神様「お願いがある」
狼娘「嫌です!」
神使「狼娘さん・・・」
神様「この私が手塩に掛けて育てた神を、そう易々と諦めるとでも思うのかい?」ニヤッ
狼娘「え?」クルッ
神使「駄菓子屋の地下倉庫を見せてもらえる?」
狼娘「倉庫?」
590: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:11:28 ID:vEtqBjXo
─── 深夜・駄菓子屋地下倉庫
ギーッ
神様「うはっ! ゴミ屋敷!」
神使「これは、また凄いことになっていますね・・・」
狼娘「すいません・・・」
神様「倉庫って言ってももう少し綺麗に使わないと」
神使「神宮にある神様の私物倉庫と同じようなもんじゃないですか」
神様「もっと綺麗ですぅ〜」ゲシッ
狼娘「こんな時間に倉庫に来てどうするんですか?」
神様「決ってんじゃん。 片づけるんだよ」
狼娘・神使「え!?」
591: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:12:32 ID:vEtqBjXo
神様「明日の朝までにここを道場に戻す」
狼娘「道場に!?」
神様「時間がないし、ちゃっちゃとやるよ〜」トテトテ
狼娘「で、でも・・・」
神様「狼娘ちゃんは掃除機持ってきて」
狼娘「掃除機は・・・ 無いです・・・」
神様「は?」
狼娘「そういう高い物は・・・」
神様「あ〜・・・ じゃぁ箒とちりとりでも・・・」
狼娘「それならありますが」
神様「大神を助けたいんだろ?」
狼娘「すぐ持ってきます!」タッタッタッ
592: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:13:32 ID:vEtqBjXo
神様「いや〜 これはやりがいがあるねぇ〜」
神使「朝までに終わるんでしょうか?」
神様「終わらせるしかない」キッ
神使「神様・・・」
神様「さて、んじゃ大物から始めて神使君」
神使「え? ・・・神様は?」
神様「膝に水が溜っててさ、ドクターストップかかってんだよ」
神使「・・・・・・」ハァ
593: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:14:20 ID:vEtqBjXo
─── 2時間後
神様「お〜 だいぶ片づいてきたね。 がんばれ〜」
神使「神様も少しは手伝って下さいよ・・・」
神様「さっき言っただろうが、腰やっちゃってドクターストップかかってんだよ」
神使「膝の水はどうしたんですか・・・」
狼娘「あっ、私バケツの水を取り替えてきますね」スタスタ
神様「よろぴこ〜 ついでに何か駄菓子差し入れで持ってきて〜」
狼娘「は〜い」
594: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:15:50 ID:vEtqBjXo
神使「しかし、どういう事ですか? あの電話は」
神様「あ?」
神使「さらなる剣の上達に一生懸命な腕利きの剣道バカを紹介しろだなんて」
神様「いや、剣道“バカ”までは言ってないと思うけど・・・」
神使「とりあえず、明日は神宮付属道場の師範の方が来るそうですが」
神様「へぇ〜 剣道バカなの?」
神使「1年中剣道のことばかり考えている方で、凄腕の剣士がいると聞くとすぐに手合わせに行く位だとか」
神様「あ〜 バカだねぇ〜」
神使「でも剣道界で名は知れ渡っていて協会の理事も務めていると聞きました」
神様「それは良いカモだ! いや〜 楽しみだ」ウヒャヒャ
595: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:17:26 ID:vEtqBjXo
─── 翌日・鳥居前
神使「神様、あの方ではないですか?」
神様「お〜 間違いないね。 お〜い!」
剣士「?」スタスタ
神使「遠いところご苦労様です」
剣士「神宮付属武道館の剣士と申します」ペコリ
神使「神使と申します」ペコリ
神様「かわゆい神ちゃんと申します」ペコリ
剣士「凄腕の女剣士がいると聞き参上しました」
神様「いや〜 凄いよ? 剣道界の勢力図を塗り替える逸材だね、あれは」
剣士「ほぉ〜 それは楽しみですね。 しかし、それは私が剣を交えてから判断させて頂きましょう」
神様「ビビるなよ?」ニヤッ
596: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:18:25 ID:vEtqBjXo
─── 本殿
大神「・・・・・・」ハァ
コンコン
大神「?」
ギーッ
狼娘「失礼します」ペコリ
大神「狼娘・・・」
狼娘「大神さま、お話しがございます。 一緒に来て頂けますでしょうか」
大神「・・・・・・」
狼娘「お願いします」キッ
大神「・・・・・・。 分かった」スタスタ
597: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 00:19:17 ID:vEtqBjXo
─── 駄菓子屋・廊下
狼娘「・・・・・・」スタスタ
大神「狼娘、昨日の話のことだが・・・」スタスタ
狼娘「」スタスタ
大神「・・・・・・」ハァ
狼娘「どうぞお入り下さい」
大神「ん? ここは・・・ 倉庫じゃないか」
ギッー
大神「!?」
598: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/09/15(土) 08:59:40 ID:BUFUnxdo
ホラーハウス的方向での再建かと思ったがこっちの方向か
楽しみだわ
599: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/09/15(土) 10:27:16 ID:c4ik04a.
神ちゃんバカ連発
600: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:05:24 ID:vEtqBjXo
─── 倉庫改め道場
神様「お、来たか」
大神「これは・・・ 一体どういう事だ!?」
神様「いや〜 お前ガラクタ置きすぎ。 掃除するの大変だったんだから」
神使「神様は何もしていませんが・・・」
神様「古くさいけど結構良い道場じゃん」
大神「なぜこんな事を・・・」
神様「ちょうど狼娘と稽古の時間だろ?」
大神「まさか、ここで狼娘と稽古をしろと?」
神様「狼娘ちゃんはケガのため見学」
大神「ケガ?」
601: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:06:45 ID:vEtqBjXo
神様「今日のお相手はこちらの方です! ババン!」
スタスタ
剣士「よろしくお願いします」フカブカ
大神「・・・・・・。 だれだ?」
剣士「神宮付属武道館の剣士と申します」
大神「で?」
神様「ちょっとあの人と勝負して?」
大神「は?」
神様「狼娘ちゃんが稽古できないからこの人と勝負して?」
大神「意味が分からんのだが・・・」
剣士「あなたが剣に自信があると聞き、手合わせをお願いできればと参上しました」
大神「・・・・・・」
602: ◆8YCWQhLlF2 :2018/09/15(土) 23:07:59 ID:vEtqBjXo
神様「実は〜ぁ」サササッ
大神「うっ、何だ近いな・・・」
神様「狼娘ちゃんがアレにコテンパンにやられちゃって〜」ボソッ
大神「何? 本当か狼娘」
狼娘「え? あ、はい。 痛い痛い〜」スリスリ
神使(見事な棒読みですね・・・)
神様「次は私と神使君をボコするって。 まぁ神使君はどうでも良いんだけど私は流石にね〜」ボソッ
大神「・・・・・・」チラッ
剣士「?」
大神「」ハァ
神様「あの男、強いよ? お前でも厳しいかもなぁ〜」
大神「」ピクッ
神様「武の達人ってああいうのを言うんだろうな〜 やっぱお前でも難しいかなぁ〜」
大神「・・・・・・。 何を考えているのか知らんが、良いだろう。 守る必要があるのであれば私の意に反しない」
神様「そうこなくちゃ!」
大神「おい、そこの剣士」
剣士「?」
大神「手を抜くな。 どうなっても知らんぞ?」
剣士「望むところ」
大神「狼娘、竹刀を」
狼娘「はい!」スッ
大神「ん」
剣士「」ゴクリ
神様「はじめ!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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