神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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281: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:36:13 ID:RXcKkTRQ
祭儀神「おいおい、本当かよ」
神様「私にもよく分からないんだ。 でも何かがいた・・・ いや、あった」
神使「どういう事ですか?」
猫神「昔ね〜 大勢の人があの場所で亡くなったんだよ〜 私は当時出雲にいたから知らないんだけど〜」
神様「亡くなった者は皆、青い龍を見たと言っていた」
一同「・・・・・・」
A子「じゃぁ、あの場所には本当に何かが封印されているって事?」
神様「」コクッ
B夫「亡くなった人だけだ見えた青い龍・・・」
神様「正体は全く分からなかった。 私と一緒にいた者も龍が見えたと言った後に・・・」
神使「それを封印しているのが第零柱という事ですか?」
神様「そう」
祭儀神「それは俺も初耳だな」
神様「零柱に関して知っているのは私と猫神、あとは凄爺だけだ。 神の中でもトップシークレット扱いだし」
282: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:36:54 ID:RXcKkTRQ
長官「もしかして、神宮はそれに気付いているのかな?」
神様「たぶん。 タイミングが良すぎる」
神使「タイミング?」
神様「私と内宮神との意識共有のリンクが切れた」
A子「内宮神ちゃんと!?」
神使「ちょっと待って下さい。 それって・・・ 幼女神さまと同じじゃ・・・」
神様「あぁ。 今の私と内宮神は別者だ」
神使「・・・・・・」
283: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:39:20 ID:RXcKkTRQ
祭儀神「一つ聞いても良いか?」
神様「なに?」
祭儀神「四柱結界と、その第零柱とは関係あるのか?」
猫神「四柱結界は日本の地下に溜る神力放出を抑制する役割がメインだけど〜」
神様「他には、飽和神力を零柱に送って結界維持の強化の役割も担っている」
祭儀神「なるほどな・・・」
神使「それで内宮神様が常に奥社にいると」
神様「そう言う事」
長官「ちょっと待った。 それほど大きな神力結界なら管理神も神力を使う必要があるんじゃないか?」
祭儀神「そうだな。 ・・・まさか神ちゃんが自分の神力を封印している理由って・・・」
神様「いや、ほとんどは内宮神の神力だ。 私は向こうの神力が足りなくなった時にたまに渡す程度」
神使「いざという時のために神力が使えるように貯めていたのですか・・・」
猫神「神を作るため、封印を維持するため・・・ 両方をこなすとなると結構な神力が必要だからね〜」
284: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:40:33 ID:RXcKkTRQ
神様「簡単に説明するとこんな状況。 以上を踏まえて、皆に協力をお願いしたい」
長官「そんな秘密を話さざるを得ない程までに緊迫した状況ということだね」
神様「」コクッ
B夫「オッケ。 俺がすべきことは土地の売却の進行をハッキングで調べればいい訳ね」
神様「もう一つ、封印した物の正体を知りたい」
B夫「それはハイレベル」
神様「今の技術ならもしかしたら正体が分かるかも・・・」
B夫「・・・分かった。 両方とも速攻で調べる」
神様「長官君達は、いざという時のために他の神達に協力を取り付けておいてもらいたい」
長官「お安いご用だ」
285: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:41:50 ID:RXcKkTRQ
A子「ねぇ、それと私が神になる事とどういう関係があるの?」
神様「それは〜・・・」
A子「まさか! 私が生け贄の巫女として龍の怒りを静めるとか!?」
祭儀神「A子ちゃん、話聞いてたのか・・・?」
神様「この先、正直何が起こるか分からない」
A子「マジですか」
神様「万が一・・・ 封印が解かれて再封印を行う必要があった場合・・・ 神を作るために必要な神力が溜るまで時間が必要だ」
A子「どのくらい?」
神様「A子ちゃんに3回位生まれ変わってもらわないといけない位」
A子「そんなに!?」
286: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:42:26 ID:RXcKkTRQ
神様「だから今、二人を神にしたい」
神使「・・・・・・」
A子「神使さんが神になるのは分かるけど、何で私もなの? やっぱり生け贄?」
神様「A子ちゃんを神にしたい理由は・・・」
A子「理由は?」
神様「私が認めた人間だから」ニコッ
──────
────
──
287: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 06:40:44 ID:yp/C6POU
乙
288: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 11:27:31 ID:hBJqxfVo
おつ
神使さらっとのろけたなww
289: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 21:06:38 ID:qMY2vjsE
乙
子供が出来るのも時間の問題だな
290: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:39:19 ID:OBRMEeiE
─── 奥社近辺の森
祭儀神「よしと。 これで全部終わったな」
A子「ちかれた〜」グテッ
祭儀神「予定より早く終わったな」
A子「おっちゃんが、1個設置するごとに休憩なんかしなければもっと早く終わったと思います!」
祭儀神「おれも年なんだよ。 少しは大目に見てくれよ」
A子「私100個も付けたんだよ? おっちゃんは30個しか付けてないじゃん!」
祭儀神「あとでお供え物分けてやるから」
A子「マジで!?」
祭儀神「さっき高級和牛肉のお供えがあったから」
A子「よっしゃー!! おっちゃん偉い!」グッ
祭儀神「そりゃどうも」
A子「私は一生おっちゃん派だよ」
291: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:40:07 ID:OBRMEeiE
祭儀神「ふふ・・・ ふはははっ!」
A子「ちょとどうしたの?」
祭儀神「いやいや、すまない。 おかしくてな」
A子「頭が?」
祭儀神「違うわ。 俺は神宮の神だ」
A子「知ってる」
祭儀神「しかも神の中でも最高位の祭儀神」
A子「最高位なんだ。 はじめて聞いた」
祭儀神「そんな俺に自然に接してきた人間は、A子ちゃんが初めてだ」
A子「?」
祭儀神「神宮歴代の大宮司達でさえ、俺の前では頭を下げ常に一歩引いてんだぞ?」
A子「そうなんだ」
292: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:41:26 ID:OBRMEeiE
祭儀神「それに引き換え、A子ちゃんはただの巫女。 今まで俺はここの巫女とまともに会話すらした事もない」
A子「私はただの巫女じゃありません〜 神宮のミス巫女です〜」ベー
祭儀神「そうかそうか、それはすまないな」ペコリ
A子「分かればよろしい」
祭儀神「神ちゃんがA子ちゃんをどうしても神にしたいのはよく分かる」
A子「どういうこと?」
祭儀神「A子ちゃんは、神ちゃんと同じなんだよ」
A子「私が?」
祭儀神「あぁ、きっと神ちゃんのような神になれる」
A子「それって月給14万のダメ神になるって事?」
祭儀神「はははっ! そうだな、ダメ神だ。 神ちゃん以上のダメ神になれる素質がある」
293: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:42:27 ID:OBRMEeiE
A子「ちょっとおっちゃん、裏まで顔貸してくれる?」
祭儀神「あいにく、俺はこれからキャバクラだ」
A子「このおっさん・・・」
祭儀神「じゃ、戻るか」
A子「あ〜 私ちょっと奥社に行ってくる」
祭儀神「内宮神か?」
A子「うん」
祭儀神「分かった」
A子「じゃ、また後で」タッタッタッ
祭儀神「気をつけろよ」
A子「あいよー」
祭儀神「・・・・・・。 さて、急いで出かけるか」
294: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:43:22 ID:OBRMEeiE
─── 神宮・奥社
コンコン
神聖な社に何用か? 合い言葉を述べよ
A子「知らない」
ギー
内宮神「A子ちゃん」
A子「ちょっとお邪魔しても良い?」
内宮神「もちろん。 上がって」
A子「おじゃましま〜す」
295: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:44:42 ID:OBRMEeiE
内宮神「どったの? お昼は午前中に置いていったお供えをもらったけど」
A子「内宮神ちゃん、神ちゃんと意識が別れたんだって?」
内宮神「・・・あっちから聞いたの?」
A子「うん」
内宮神「そう・・・ 数日前にね」
A子「内宮神ちゃんはこれからどうするの?」
内宮神「私は・・・ 私のやるべき事をやるだけ」
A子「ずっとここに居るの?」
内宮神「封印の事は聞いた?」
A子「うん。 龍だか何だかよく分からない物を封印してるって」
内宮神「この結界だけは絶対に維持しないといけない。 それが私の役目」
A子「でも・・・」
296: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:45:50 ID:OBRMEeiE
内宮神「ここら辺の土地を売り払おうとしているんだって?」
A子「うん」
内宮神「大丈夫。 絶対にそうはならないから」
A子「そうなの?」
内宮神「その為に神ちゃんが策を練っているんでしょ?」
A子「でも、流石にどうなるか・・・」
内宮神「絶対何とかなる。 今までだって守り通してきたんだから」
A子「内宮神ちゃん・・・」
内宮神「この場所が・・・ いや神宮自体が取り壊しになるって話が今まで何度もあったんだ」
A子「え?」
内宮神「そんな危機が何度も何度もあって・・・ でも、ここは何千年も無事にこの場所にある。 今回だってきっと・・・」
内宮神「だから、私は・・・ 神ちゃんを信じる」
A子「・・・・・・」
299: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:25:31 ID:EMPt/aag
─── 喫茶ねこまた・サーバールーム
ガチャッ
猫神「ハロ〜」
B夫「猫神様いらっしゃい」
猫神「祭儀神君から機械の設置が終わったって電話があったよ〜」
B夫「オッケ」
猫神「何を取り付けたの〜?」
B夫「奥社の下に何が埋まっているのかを調べるための測定器」
猫神「でも封印されているから分からないんじゃないの〜?」
B夫「それは計測してみないと。 たぶん10分位で結果が出る」
猫神「ふ〜ん。 で、売却の件の方は何か分かった〜?」
300: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:26:50 ID:EMPt/aag
B夫「これ見て」カタカタ
猫神「メール? ハッキングしたの?」
B夫「宮司会は議事録自体がないし、この件に関する書類は手書き保管されているからさすがに取り出せない」
猫神「じゃぁこのメールは〜?」
B夫「最終的な文章を作るためには下っ端が各所とやり取りをして詰めていく」
猫神「あ〜 なるほど〜 最終文章は分からなくても、直前までのやり取りが分かれば良いって事だね〜」
B夫「ザッツライト。 このメールの最後、“それでは、こちらの契約草案で最終とさせていただきます”って書いてある」
猫神「さすがB夫くん。 怖いね〜」
B夫「その言葉、全反射でお返しします」
猫神「で? メールの中身は〜?」
B夫「今開く」カタカタ
猫神「差出人は〜 神宮の新規開拓室?」
B夫「そう。 相手は、日本新燃準備会社」
猫神「聞いたことない所だね〜? B夫君知ってる〜?」
B夫「・・・・・・」
301: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:28:17 ID:EMPt/aag
ピピピピ
猫神「何の音〜?」キョロキョロ
B夫「簡易測定が終わった。 えーと・・・」
猫神「何これ? 凄い文字の羅列だね〜 Pbって文字がいっぱいあるけど〜」
B夫「・・・やっぱり」
猫神「?」
B夫「猫神様、すぐに神ちゃんのところへ行きましょう」
302: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:29:26 ID:EMPt/aag
─── 神宮近くの裏通り
神様「いや〜 久々の伊勢だね」モグモグ
神使「いつの間に赤福なんか買ったんですか・・・」
神様「お前が駅でおしっこ行っているとき」
神使「大きい声でそう言う事は言わないで下さい///」
神様「お前が聞いたんじゃねぇかよ!」ゲシッ
神使「それより・・・ 神宮に行く道とは違いますね」
神様「考えなしで敵地に乗り込むほど私は愚かじゃないのだよ」
神使「ではどちらへ?」
神様「あった。 ここ」
神使「雑居ビル・・・ のようですが」
303: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:30:51 ID:EMPt/aag
神様「この汚らしい建物は、なんと! 神様機構の本庁舎なのだ!」
神使「え・・・ この壁のコンクリが所々剥がれ落ちている建物がですか?」
神様「うん。 通称ボロビル」
神使「・・・・・・。 表札に“田中”って書いてありますが」
神様「神様機構なんて看板出せるわけないだろ」
神使「それはそうですが・・・ なんで田中なんです?」
神様「ちなみに両隣の建物も機構の持ち物。 中はスッカラカンだけど」
神使「長官さんはこんな所で仕事をしていたのですか・・・」
神様「長官君は神宮にいる事が多いし、ほとんど倉庫代わりだね。 普段は誰もいないはず」
神使「なんか勿体ないですね」
神様「しばらくはここが私達の前線基地」
神使「神宮まで徒歩で10分といった場所ですね」
神様「専用の地下通路があるから5分で着く」
神使「あっ、そういう所は流石ですね」
304: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:31:59 ID:EMPt/aag
prrr prrr
神様「?」ゴソゴソ
神使「メールですか?」
神様「猫神だ。 B夫と猫娘を連れてこっちに来るって」
神使「随分と急ですね。 何か分かったんでしょうか?」
神様「らしいな。 明日から早速行動開始だな」
神使「きちんとした作戦を立てて下さいね?」
神様「へいへい」テクテク
神使「・・・・・・」
305: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/16(水) 06:26:23 ID:v0UJ1GLo
乙
306: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/16(水) 22:17:48 ID:ETea936Y
おつ
ドキドキ
祭儀神「おいおい、本当かよ」
神様「私にもよく分からないんだ。 でも何かがいた・・・ いや、あった」
神使「どういう事ですか?」
猫神「昔ね〜 大勢の人があの場所で亡くなったんだよ〜 私は当時出雲にいたから知らないんだけど〜」
神様「亡くなった者は皆、青い龍を見たと言っていた」
一同「・・・・・・」
A子「じゃぁ、あの場所には本当に何かが封印されているって事?」
神様「」コクッ
B夫「亡くなった人だけだ見えた青い龍・・・」
神様「正体は全く分からなかった。 私と一緒にいた者も龍が見えたと言った後に・・・」
神使「それを封印しているのが第零柱という事ですか?」
神様「そう」
祭儀神「それは俺も初耳だな」
神様「零柱に関して知っているのは私と猫神、あとは凄爺だけだ。 神の中でもトップシークレット扱いだし」
282: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:36:54 ID:RXcKkTRQ
長官「もしかして、神宮はそれに気付いているのかな?」
神様「たぶん。 タイミングが良すぎる」
神使「タイミング?」
神様「私と内宮神との意識共有のリンクが切れた」
A子「内宮神ちゃんと!?」
神使「ちょっと待って下さい。 それって・・・ 幼女神さまと同じじゃ・・・」
神様「あぁ。 今の私と内宮神は別者だ」
神使「・・・・・・」
283: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:39:20 ID:RXcKkTRQ
祭儀神「一つ聞いても良いか?」
神様「なに?」
祭儀神「四柱結界と、その第零柱とは関係あるのか?」
猫神「四柱結界は日本の地下に溜る神力放出を抑制する役割がメインだけど〜」
神様「他には、飽和神力を零柱に送って結界維持の強化の役割も担っている」
祭儀神「なるほどな・・・」
神使「それで内宮神様が常に奥社にいると」
神様「そう言う事」
長官「ちょっと待った。 それほど大きな神力結界なら管理神も神力を使う必要があるんじゃないか?」
祭儀神「そうだな。 ・・・まさか神ちゃんが自分の神力を封印している理由って・・・」
神様「いや、ほとんどは内宮神の神力だ。 私は向こうの神力が足りなくなった時にたまに渡す程度」
神使「いざという時のために神力が使えるように貯めていたのですか・・・」
猫神「神を作るため、封印を維持するため・・・ 両方をこなすとなると結構な神力が必要だからね〜」
284: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:40:33 ID:RXcKkTRQ
神様「簡単に説明するとこんな状況。 以上を踏まえて、皆に協力をお願いしたい」
長官「そんな秘密を話さざるを得ない程までに緊迫した状況ということだね」
神様「」コクッ
B夫「オッケ。 俺がすべきことは土地の売却の進行をハッキングで調べればいい訳ね」
神様「もう一つ、封印した物の正体を知りたい」
B夫「それはハイレベル」
神様「今の技術ならもしかしたら正体が分かるかも・・・」
B夫「・・・分かった。 両方とも速攻で調べる」
神様「長官君達は、いざという時のために他の神達に協力を取り付けておいてもらいたい」
長官「お安いご用だ」
285: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/13(日) 23:41:50 ID:RXcKkTRQ
A子「ねぇ、それと私が神になる事とどういう関係があるの?」
神様「それは〜・・・」
A子「まさか! 私が生け贄の巫女として龍の怒りを静めるとか!?」
祭儀神「A子ちゃん、話聞いてたのか・・・?」
神様「この先、正直何が起こるか分からない」
A子「マジですか」
神様「万が一・・・ 封印が解かれて再封印を行う必要があった場合・・・ 神を作るために必要な神力が溜るまで時間が必要だ」
A子「どのくらい?」
神様「A子ちゃんに3回位生まれ変わってもらわないといけない位」
A子「そんなに!?」
神様「だから今、二人を神にしたい」
神使「・・・・・・」
A子「神使さんが神になるのは分かるけど、何で私もなの? やっぱり生け贄?」
神様「A子ちゃんを神にしたい理由は・・・」
A子「理由は?」
神様「私が認めた人間だから」ニコッ
──────
────
──
287: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 06:40:44 ID:yp/C6POU
乙
288: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 11:27:31 ID:hBJqxfVo
おつ
神使さらっとのろけたなww
289: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/14(月) 21:06:38 ID:qMY2vjsE
乙
子供が出来るのも時間の問題だな
290: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:39:19 ID:OBRMEeiE
─── 奥社近辺の森
祭儀神「よしと。 これで全部終わったな」
A子「ちかれた〜」グテッ
祭儀神「予定より早く終わったな」
A子「おっちゃんが、1個設置するごとに休憩なんかしなければもっと早く終わったと思います!」
祭儀神「おれも年なんだよ。 少しは大目に見てくれよ」
A子「私100個も付けたんだよ? おっちゃんは30個しか付けてないじゃん!」
祭儀神「あとでお供え物分けてやるから」
A子「マジで!?」
祭儀神「さっき高級和牛肉のお供えがあったから」
A子「よっしゃー!! おっちゃん偉い!」グッ
祭儀神「そりゃどうも」
A子「私は一生おっちゃん派だよ」
291: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:40:07 ID:OBRMEeiE
祭儀神「ふふ・・・ ふはははっ!」
A子「ちょとどうしたの?」
祭儀神「いやいや、すまない。 おかしくてな」
A子「頭が?」
祭儀神「違うわ。 俺は神宮の神だ」
A子「知ってる」
祭儀神「しかも神の中でも最高位の祭儀神」
A子「最高位なんだ。 はじめて聞いた」
祭儀神「そんな俺に自然に接してきた人間は、A子ちゃんが初めてだ」
A子「?」
祭儀神「神宮歴代の大宮司達でさえ、俺の前では頭を下げ常に一歩引いてんだぞ?」
A子「そうなんだ」
292: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:41:26 ID:OBRMEeiE
祭儀神「それに引き換え、A子ちゃんはただの巫女。 今まで俺はここの巫女とまともに会話すらした事もない」
A子「私はただの巫女じゃありません〜 神宮のミス巫女です〜」ベー
祭儀神「そうかそうか、それはすまないな」ペコリ
A子「分かればよろしい」
祭儀神「神ちゃんがA子ちゃんをどうしても神にしたいのはよく分かる」
A子「どういうこと?」
祭儀神「A子ちゃんは、神ちゃんと同じなんだよ」
A子「私が?」
祭儀神「あぁ、きっと神ちゃんのような神になれる」
A子「それって月給14万のダメ神になるって事?」
祭儀神「はははっ! そうだな、ダメ神だ。 神ちゃん以上のダメ神になれる素質がある」
293: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:42:27 ID:OBRMEeiE
A子「ちょっとおっちゃん、裏まで顔貸してくれる?」
祭儀神「あいにく、俺はこれからキャバクラだ」
A子「このおっさん・・・」
祭儀神「じゃ、戻るか」
A子「あ〜 私ちょっと奥社に行ってくる」
祭儀神「内宮神か?」
A子「うん」
祭儀神「分かった」
A子「じゃ、また後で」タッタッタッ
祭儀神「気をつけろよ」
A子「あいよー」
祭儀神「・・・・・・。 さて、急いで出かけるか」
294: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:43:22 ID:OBRMEeiE
─── 神宮・奥社
コンコン
神聖な社に何用か? 合い言葉を述べよ
A子「知らない」
ギー
内宮神「A子ちゃん」
A子「ちょっとお邪魔しても良い?」
内宮神「もちろん。 上がって」
A子「おじゃましま〜す」
295: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:44:42 ID:OBRMEeiE
内宮神「どったの? お昼は午前中に置いていったお供えをもらったけど」
A子「内宮神ちゃん、神ちゃんと意識が別れたんだって?」
内宮神「・・・あっちから聞いたの?」
A子「うん」
内宮神「そう・・・ 数日前にね」
A子「内宮神ちゃんはこれからどうするの?」
内宮神「私は・・・ 私のやるべき事をやるだけ」
A子「ずっとここに居るの?」
内宮神「封印の事は聞いた?」
A子「うん。 龍だか何だかよく分からない物を封印してるって」
内宮神「この結界だけは絶対に維持しないといけない。 それが私の役目」
A子「でも・・・」
296: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/15(火) 01:45:50 ID:OBRMEeiE
内宮神「ここら辺の土地を売り払おうとしているんだって?」
A子「うん」
内宮神「大丈夫。 絶対にそうはならないから」
A子「そうなの?」
内宮神「その為に神ちゃんが策を練っているんでしょ?」
A子「でも、流石にどうなるか・・・」
内宮神「絶対何とかなる。 今までだって守り通してきたんだから」
A子「内宮神ちゃん・・・」
内宮神「この場所が・・・ いや神宮自体が取り壊しになるって話が今まで何度もあったんだ」
A子「え?」
内宮神「そんな危機が何度も何度もあって・・・ でも、ここは何千年も無事にこの場所にある。 今回だってきっと・・・」
内宮神「だから、私は・・・ 神ちゃんを信じる」
A子「・・・・・・」
299: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:25:31 ID:EMPt/aag
─── 喫茶ねこまた・サーバールーム
ガチャッ
猫神「ハロ〜」
B夫「猫神様いらっしゃい」
猫神「祭儀神君から機械の設置が終わったって電話があったよ〜」
B夫「オッケ」
猫神「何を取り付けたの〜?」
B夫「奥社の下に何が埋まっているのかを調べるための測定器」
猫神「でも封印されているから分からないんじゃないの〜?」
B夫「それは計測してみないと。 たぶん10分位で結果が出る」
猫神「ふ〜ん。 で、売却の件の方は何か分かった〜?」
300: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:26:50 ID:EMPt/aag
B夫「これ見て」カタカタ
猫神「メール? ハッキングしたの?」
B夫「宮司会は議事録自体がないし、この件に関する書類は手書き保管されているからさすがに取り出せない」
猫神「じゃぁこのメールは〜?」
B夫「最終的な文章を作るためには下っ端が各所とやり取りをして詰めていく」
猫神「あ〜 なるほど〜 最終文章は分からなくても、直前までのやり取りが分かれば良いって事だね〜」
B夫「ザッツライト。 このメールの最後、“それでは、こちらの契約草案で最終とさせていただきます”って書いてある」
猫神「さすがB夫くん。 怖いね〜」
B夫「その言葉、全反射でお返しします」
猫神「で? メールの中身は〜?」
B夫「今開く」カタカタ
猫神「差出人は〜 神宮の新規開拓室?」
B夫「そう。 相手は、日本新燃準備会社」
猫神「聞いたことない所だね〜? B夫君知ってる〜?」
B夫「・・・・・・」
301: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:28:17 ID:EMPt/aag
ピピピピ
猫神「何の音〜?」キョロキョロ
B夫「簡易測定が終わった。 えーと・・・」
猫神「何これ? 凄い文字の羅列だね〜 Pbって文字がいっぱいあるけど〜」
B夫「・・・やっぱり」
猫神「?」
B夫「猫神様、すぐに神ちゃんのところへ行きましょう」
302: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:29:26 ID:EMPt/aag
─── 神宮近くの裏通り
神様「いや〜 久々の伊勢だね」モグモグ
神使「いつの間に赤福なんか買ったんですか・・・」
神様「お前が駅でおしっこ行っているとき」
神使「大きい声でそう言う事は言わないで下さい///」
神様「お前が聞いたんじゃねぇかよ!」ゲシッ
神使「それより・・・ 神宮に行く道とは違いますね」
神様「考えなしで敵地に乗り込むほど私は愚かじゃないのだよ」
神使「ではどちらへ?」
神様「あった。 ここ」
神使「雑居ビル・・・ のようですが」
神様「この汚らしい建物は、なんと! 神様機構の本庁舎なのだ!」
神使「え・・・ この壁のコンクリが所々剥がれ落ちている建物がですか?」
神様「うん。 通称ボロビル」
神使「・・・・・・。 表札に“田中”って書いてありますが」
神様「神様機構なんて看板出せるわけないだろ」
神使「それはそうですが・・・ なんで田中なんです?」
神様「ちなみに両隣の建物も機構の持ち物。 中はスッカラカンだけど」
神使「長官さんはこんな所で仕事をしていたのですか・・・」
神様「長官君は神宮にいる事が多いし、ほとんど倉庫代わりだね。 普段は誰もいないはず」
神使「なんか勿体ないですね」
神様「しばらくはここが私達の前線基地」
神使「神宮まで徒歩で10分といった場所ですね」
神様「専用の地下通路があるから5分で着く」
神使「あっ、そういう所は流石ですね」
304: ◆8YCWQhLlF2 :2018/05/16(水) 00:31:59 ID:EMPt/aag
prrr prrr
神様「?」ゴソゴソ
神使「メールですか?」
神様「猫神だ。 B夫と猫娘を連れてこっちに来るって」
神使「随分と急ですね。 何か分かったんでしょうか?」
神様「らしいな。 明日から早速行動開始だな」
神使「きちんとした作戦を立てて下さいね?」
神様「へいへい」テクテク
神使「・・・・・・」
305: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/16(水) 06:26:23 ID:v0UJ1GLo
乙
306: 以下、名無しが深夜にお送りします :2018/05/16(水) 22:17:48 ID:ETea936Y
おつ
ドキドキ
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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