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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

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Part10
247 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:42:33 ID:bmynmkO.
 テクテク
神様「ちかれた〜 やっと着いたよ」
神様「さて、どうやって潜入しよっかな〜」ウロウロ
信者「お嬢ちゃん?」
神様「ん?」クルッ
信者「ダメだよ? 潜入とか物騒な事しちゃ」ガシッ
神様「え? うそ。 もう捕まった??」
信者「監視カメラあるからね」
神様「ぎゃー 助けて〜 襲われる〜」ジタバタ
信者「襲わないから、取りあえず事務所来て?」

248 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:43:28 ID:bmynmkO.
ーーー おきつねこんこん教
神様「・・・・・・」
信者「で、なんで勝手に入ろうとしたの?」
神様「昨日来たとき、すごくイカした名前で興味があって」
信者「ん? もしかして昨日逃げた女の子か?」
神様「あいつとは関係ありません。 今日初めて来ました」
信者「言ってること矛盾しまくってるよ?」
 スタスタ
神使「あれ? 神様?」
神様「・・・・・・」

249 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:44:41 ID:bmynmkO.
信者「神様?」
神使「はい、昨日私と一緒に居た・・・」
信者「やっぱ逃げた子じゃん」
神様「すいません」
信者「でもこの子が神様なんですか? 狗神様」
神様「狗神?」
神使「ですから、私は神でなくその方の神使なのですが・・・」
信者「またまた。 狗神様はご冗談もうまいですね」ハハハッ

250 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:45:42 ID:bmynmkO.
神様「おい、犬ころ」
信者「貴様! 狗神様に失礼な呼び方をするな!」
神様「!? はい! すいませんでした!!」
神使「あの・・・ 申し訳ございませんがこの方と二人にして頂けますでしょうか」
信者「大丈夫ですか?」
神使「ご心配なく」
信者「では、なにかございましたらお呼び下さい狗神様」スタスタ
 ガチャ

251 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:46:33 ID:bmynmkO.
神様「ねぇ、神使君っていつの間に神になったの?」
神使「何度も神使だと言ったのですが・・・」
神使「神様に見捨てられた後、びっくりして狛犬になってしまいまして・・・」
神様「あ〜、それでお前を神と勘違いしてんのか。 って言うか見捨ててないし」
神使「いえ、それはもう見事な逃げっぷりでした」
神様「・・・・・・」


252 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:47:45 ID:bmynmkO.
神様「それより、中の様子はどうだ?」
神使「えぇ、昨日から色々内部を見て回っているのですが特に怪しい気配などなく」
神様「そうか・・・」
神使「皆さんご神体に向かって一生懸命お祈りされていましたね」
神様「しかしかのご神体があるのか?」
神使「よく出来ていますが、たぶんレプリカだと思います」
神様「レプリカか・・・ 本物の場所は分かるか?」
神使「いいえ、まだそこまでは」
神様「ん〜・・・」
神使「何かあったのですか?」

253 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:48:50 ID:bmynmkO.
神様「実は、しかしか神社のご神体が神力の入ったまま放置されているらしいんだ」
神使「神力が入ったままですか!?」
神様「あ・・・ うん」
神使「それは問題ですね。 すぐに神宮に連絡した方がよろしいかと」
神様「え? いや・・・ これは私達で解決しようと思う」
神使「しかし、神力が入ったままのご神体放置なんて大問題ですよ?」
神様「そうなの?」
神使「もしかして、200年前の神籍抹消と関係しているのでは・・・」
神様「!? で、でも200年も前だし? 神籍抹消の担当神も分からないし? 」アセアセ
神使「なるほど。 分かりました」
神様「よし!」ホッ

254 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:49:43 ID:bmynmkO.
神使「神籍抹消を担当したのが神様なんですね?」
神様「・・・・・・」
神使「神様のことですから、その際ご神体から神力を抜くのを忘れた、といった所でしょうか」
神様「・・・・・・」
神使「そうなんですね?」
神様「はい・・・ すいません。 その通りです」
神使「やはりそうですか」

255 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:50:37 ID:bmynmkO.
神使「で、どうされるおつもりですか?」
神様「ご神体から神力を抜く」
神使「それは当然ですが作戦は・・・」
神様「う〜ん・・・ お前さぁ、このまま神として振る舞ってろ」
神使「え?」
神様「私はお前の神使・・・ いや動物じゃないから巫女。 うん、それで行こう」
神使「作戦の意図が見えないのですが・・・」
神様「決まりだ! 頼んだぞ狗神様」

256 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:51:24 ID:bmynmkO.
神使「その作戦大丈夫なんですか?」
神様「大丈夫だよ。 私が神だってバレないようにするからさ」
神使「いえ、神様が神だとバレることはないと思うのですが・・・」
神様「ん? どういう意味?」
神使「神様が自分から神だと名乗っても信じる人はいないと思いますので」
神様「あ〜・・・」ゲシッ
神使「痛っ」

257 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/06(日) 05:52:13 ID:bmynmkO.
神様「ほら、行くぞ」
神使「はぁ」
神様「・・・・・・」
神使「・・・・・・」
神様「早く行けよ、お前が神なんだから先に行くんだよ」
神使「あ、はい。 では失礼します」スタスタ

258 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:35:18 ID:qgDacTR6
 ガチッ
信者「あ、狗神様」
神使「お待たせして申し訳ございませんでした」
信者「で、そちらのちっちゃい女の子は一体・・・」
神使「あぁ、え〜と・・・」
神様「私は狗神様の使いで巫女をさせて頂いております。 神ちゃんとでもお呼び下さい」
信者「使いの方でしたか。 通りで馴れ馴れしいと思いました」
神様「・・・・・・」イラッ

259 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:36:15 ID:qgDacTR6
神使「いいえ、これは神ちゃんの最も優れた特技ですから」
信者「なるほど・・・ さすが狗神様、素晴らしい解釈ですね」
神使「そういうつもりではないのですが・・・」
信者「またご謙遜を」
神様「はははっ。 ところで皆さん、この後は?」イライラ
信者「そうだ! 皆が待ってますので続きを」
神使「はい、今行きます」
神様「つづき?」

260 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:36:51 ID:qgDacTR6
 スタスタ
神様「お〜 人がいっぱい居るな〜」ボソッ
神使「おきつねこんこん教の信者の方達です」ボソッ
神様「何か一生懸命書いているみたいだけど何やってんだ?」
神使「祝詞を書いているんです」
神様「祝詞?」
神使「はい、明日の朝に読む分だそうです」
神様「ふ〜ん。 真面目だな」

261 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:37:55 ID:qgDacTR6
女信者「狗神様? お聞きしたいのですがよろしいでしょうか」
神使「はい」スタスタ
女信者「ここなんですけど」
神使「あぁ、これはここで区切ったらどうでしょうか」
女信者「でも、この部分とうまく繋がるかが・・・」
神使「ん? そうですね。 そしたらここでどうでしょうか」
神様「・・・・・・」ジィー

262 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:38:38 ID:qgDacTR6
ーーー 1時間後
信者「では、今日はこの辺で終わりにしましょう」
神使「はい」フゥ
信者「狗神様、今夜も祝詞をお願いできますでしょうか」
神様「? 神が祝詞を朗誦するのか?」
信者「勉強のためにも是非お願いできればと」
神使「分かりました」
神様「・・・・・・」
信者「では、本殿でお待ちしております」スタスタ

263 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:39:19 ID:qgDacTR6
神使「本殿はこの先です。 行きましょうか神様」
神様「神ちゃん」
神使「そうでした。 神ちゃん」
神様「それよりお前さぁ、もう少し神らしくーーー」
女信者「狗神様、一緒に本殿へ行きましょう!」
神使「あ、はい。 神さ・・・ いえ神ちゃんも行きましょう」
神様「はい・・・」
 スタスタ

264 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:40:16 ID:qgDacTR6
ーーー 本殿
神様「あの祭壇の上に乗っかってんのがしかしか神社のご神体か・・・」
神使「レプリカですが、たぶん本物と形は同じだと思います」
神様「きっとこの建物のどこかに隠してあるんだな」
神使「確証はありませんが、幹部室が一番怪しいかと」
神様「幹部室? あの端の部屋か」
神使「唯一鍵がかかっている部屋でしたので」
神様「なるほどな・・・」

265 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:41:42 ID:qgDacTR6
信者「狗神様、準備が出来ましたのでよろしくお願いします」
神使「分かりました。 ではーーー」
神様「まて、いや・・・ お待ち下さい狗神様」
神使「?」
神様「私が朗誦します」
信者「あなたが?」
神様「神に祝詞を朗誦させるなど、私が許さない。 代わりに私が読む」
神使「神さーーー」
神様「狗神様、どうか使いである巫女の私にお任せ下さい」
神使「・・・神ちゃんが言うのでしたら任せます」
信者「では巫女さんお願いします」
神様「稲荷祝詞でいいか? 何も書いていないから略式だぞ」スタスタ

266 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:42:31 ID:qgDacTR6
神様「神聖な祝詞だ。 朗誦中は目を閉じ私の言葉に集中しろ」
神使「皆さん、神ちゃんの言うとおりに」
 ・・・・・・
神様「では」
神様「掛巻も恐き稲荷大神の大前に恐み恐みも白く〜」
信者「・・・・・・」
神様「堅磐に常磐に命長く 子孫の八十連屬に至まで〜」ゴソゴソ
神使「・・・?」
神様「夜の守日の守に守幸へ賜へと〜 恐み恐みも白す〜」


267 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:43:48 ID:qgDacTR6
ーーー 夜・寝室
神使「神様ってあんなにスラスラと祝詞を読めるんですね」
神様「はぁ? お前バカにしてる?」ゲシッ
神使「しかも暗記してるだなんて」
神様「基本くらいは押さえてるっつーの」
神使「はぁ」

268 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:44:39 ID:qgDacTR6
神様「それよりもだ」
神使「?」
神様「お前、形とは言え今は神なんだぞ? もう少し神らしく振る舞えよ」
神使「はい?」
神様「もう少し何というか・・・」
神使「そのお言葉そのまま神様へお返しいたします」
神様「ぅっ・・・ 私はほら、神と言っても神力も使えないランク外だし」
神使「いいえ、同じですよ神様だって立派な神なんですから」ニコッ
神様「ったく、どいつもこいつも・・・」ハァ

269 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:45:19 ID:qgDacTR6
 モソモソ
神使「?」
神様「寝る」
神使「暖房がないので私を抱いて寝ますか?」
神様「・・・好きにしろ」
神使「それ、私の台詞だと思うのですが・・・」
神様「・・・なぁ」
神使「何ですか?」
神様「お前は・・・ 神になりたいと思うか?」
神使「え?」
神様「・・・なんでもない」

270 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:45:58 ID:qgDacTR6
ーーー 翌日
 チュンチュン
神使「神様?」ユサユサ
神様「ん〜ん・・・ あと6時間」
神使「ほら、起きて下さいってば」ユサユサ
神様「なんだよ・・・ 早すぎだろ」ヨイショ

271 : ◆8YCWQhLlF2:2016/03/08(火) 04:46:30 ID:qgDacTR6
神使「朝ご飯持ってきてもらいましたから食べましょう」
神様「朝ご飯? どこ?」キョロキョロ
神使「目の前にあるじゃないですか」
神様「・・・ なにこれ?」
神使「お稲荷さんです」
神様「小さいなぁ・・・」

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