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神様「科学の神様だ」

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Part8
160 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:15:01 ID:FYeXTosE
男「まずくね?」
神様「厄介なのは未知の量子レベルの事象であるため、今の科学では原因が全く分からないと言うことだ」
男「爆発とかそういう分かりやすい現象がないってこと?」
神様「あぁ、兆候なしで突然全てが止まる」
男「やばさそうだ」
神様「ただ、これは事前に食い止めることが可能だ。 時間的な猶予もまだある」

161 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:17:21 ID:FYeXTosE
神様「そして問題は2つめ。 幼の存在」
男「あぁ」
神様「肉体を有してアカシックと接続することは250年以内では実現出来ない」
男「昨日そんな事を言ってたね」
神様「250年以上先の情報は劣化が激しく複合を正確に行うことが出来ないのだ」
男「どういう意味?」
神様「つまり・・・ 幼が・・・ その・・・ アカシックと接続するのは不可能ということだ」
男「じゃぁ、幼は人間じゃないと?」

162 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:21:17 ID:FYeXTosE
神様「私が学校に行くため周りの者達へ記憶を追加した際には異常は無かった」
男「確かにみんな神様のことを昔から知っている風だったもんな」
神様「その際の事前スキャンで幼に関する皆の記憶は作られた物ではなことは断言できる」
男「じゃぁ、やっぱり人間ってこと?」
神様「・・・・・・」
男「神様? もしかして言いにくい事だったりする?」
神様「お見通しか・・・」
男「可能であれば、聞かせてほしい」

163 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:22:48 ID:FYeXTosE
神様「まだ仮説だ。 その点は事前に了承してくれ。 最終判断は明日に出す」
男「あぁ」
神様「幼は・・・ すでに亡くなっている、またはそれに近い可能性がある」
男「えっ!?」
神様「アカシックと接続が出来る因子を持つ者は限られる。幼は元々その因子を有していた」
神様「しかし、命宿る肉体のあるうちはアカシックに接続することは出来ない」
男「じゃぁ今まで会った幼は」

164 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:25:29 ID:FYeXTosE
神様「人が亡くなる直前に出す特殊な酵素によってアカシック因子は活動をはじめる」
男「幼が・・・ 死んでいる? うそだろ・・・」
神様「仮説と言った。不確定要素が多すぎるため間違っている可能性の方が高い」
神様「昨日の夜に世界中のスーパーコンピュータにハッキングを行いシミュレーションを行っているところだ」
男「ハッキング!?」
神様「今の私では演算能力が足りない」


165 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 18:26:42 ID:FYeXTosE
男「ハッキングなんて大丈夫なの?」
神様「国連経由でコードレッドを出した」
男「コードレッド?」
神様「生死に繋がる世界的な危機を防ぐため女神が直接出す緊急警報だ」
男「そんなものがあるの?」
神様「初めて使った。 たぶん世界中の上層部が右往左往しているぞ?」
神様「何しろ、52年ぶりに女神の存在が確認できたと思ったらコードレッドなのだからな」

166 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:37:21 ID:FYeXTosE
 キキッ
男「?」
神様「車を用意させた、移動しよう」
 バタン
官僚「失礼ですが女神様で間違いないでしょうか?」
神様「お前達から名を名乗れ、無礼であるぞ」
官僚「失礼いたしました。 国家安全保障局の官僚と申します」
運転手「同じく運転手です」

167 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:40:34 ID:FYeXTosE
神様「私が女神で間違いない」
運転手「どうぞ」
神様「うむ」
男「失礼します・・・」
官僚「そちらの方は?」
神様「私の大神官だ。 口を慎め」
官僚「し、 失礼いたしました」

168 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:43:13 ID:FYeXTosE
男「神様・・・ 怖いです・・・」ボソッ
神様「一応女神としての立場というか・・・ お前も堂々としていろ」ボソッ
男「あぁ、そうなんだ・・・」
官僚「なにか?」
男「いえ何も・・・ 独り言です」ハハハッ
運転手「どちらへ向かえばよろしいでしょうか?」
神様「秋葉原だ」
男「秋葉原?」
神様「あの男の腕が必要だ」
男「あ~、もしかして・・・」
神様「そうだ」

169 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:45:43 ID:FYeXTosE
官僚「女神様、伺いたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
神様「私はいま大神官と話をしているのが分からないのか?」
官僚「・・・失礼いたしました」
男「まぁまぁ、良いじゃんよ神様」
神様「しかしだなぁ・・・」ムッ
男「何ですか? 官僚さん」
官僚「ありがとうございます大神官様」
男「いや、普通に男と呼んで下さい」
官僚「どうも、男さん」
神様「おい、勘違いするな」ギロッ
官僚「・・・・・・」
男「・・・・・・」
官僚「失礼いたしました」

170 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:49:20 ID:FYeXTosE
神様「質問とは何だ」
官僚「はい、コードレッドの内容とは一体何でしょうか」
神様「日付と場所は伏せるが近日中に次元越境粒子によって大きな場の乱れが発生する」
神様「影響はインフラのダウンと経済麻痺。 今の科学水準で防ぐことは不可能であると判断した」
官僚「・・・私たちはどのように?」
神様「お前達のするべきことは2つ。
 一つ目、コードレッドの公表は伏せ通常通りの生活を営め。
 二つ目、メガミーラインからの指示には絶対に従うこと。
 分かったか」
官僚「承知いたしました」

171 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 20:50:54 ID:FYeXTosE
男「めがみーらいんって何?」
神様「私の指示が伝達される特殊な通信ネットワークだ」
男「もしかして女神の回線でメガミーライン? ネーミングセンス酷くね?」
神様「・・・・・・」
官僚「ぷっ」
運転手「ぷっ」
男「だれ付けたの、その変な名前」
神様「私だ・・・」ボソッ
男「あっ・・・」
官僚「・・・・・・」サァー
運転手「・・・・・・」サァー
 シーン

172 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:10:29 ID:FYeXTosE
ーーー秋葉原
運転手「お待たせいたしました」
 ガチャ
神様「うむ」
男「あっ、わざわざすいません」
官僚「私たちは待機でよろしいでしょうか」
神様「メガミーライン! でいくつか指示を出す。早急に対応しろ」
官僚「・・・承知いたしました」アセアセ
神様「いくぞ男」プンプン
男「はい・・・」

173 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:15:49 ID:FYeXTosE
神様「店主よ」
店主「ん? お~ この前の嬢ちゃん達かい」
男「こんちは~」
店主「今日はどうしたんだ?」
神様「先日は量子ペア生成装置を譲って頂き感謝する」
店主「・・・・・・」
神様「女神の技術者として腕はさらに磨きがかかったようだな」
店主「ふっ、やっぱり女神様だったか・・・」
神様「気づかない方が不思議だな。 あのような物を欲しがる女子高生は普通ではない」

174 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:17:32 ID:FYeXTosE
店主「よくご無事で、初めてお目にかかります」
神様「私は店主のことは十分知っているぞ?」
店主「嬉しいお言葉です。 お隣の方は?」
神様「私の大神官である男だ」
店主「大神官!」
男「あ~、普通に男って言って下さい」
神様「店主よ、力を貸して欲しい」フカブカ
店主「ちょ、女神様! そんな頭を上げて下さい」
神様「私のワガママであることに変わりない。 お願いだ」
男「・・・・・・」

175 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:20:04 ID:FYeXTosE
店主「そんな、女神様直々の頼みを断る訳ないじゃないですか」
神様「ほんとか!」パァ
店主(可愛い・・・)
男(可愛い・・・)
神様「?」
店主「あっ、いえ・・・ 退職してやることもないですから、いくらでも協力しますよ?」
神様「恩に着る。 これから出られるか? 詳しく話をしたい」
店主「もちろん! どこへでも」

176 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:22:12 ID:FYeXTosE
神様「男よ、お前を大神官兼店主専属の雑用に任命する」
男「えっ?」
神様「役職は多い方が良いだろ」
男「雑用って役職なの?」
店主「よろしく、雑用くん」ポンポン
神様「よし、では行こう」

177 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:25:05 ID:FYeXTosE
 スタスタ
官僚「女神様、ご指示頂いた全人工衛星の回線を全て制御下に置きました」
神様「よし。 メガミーライン! のC回線に接続しろ」
官僚「は、はい」
男(まだ根にもってんのかよ・・・)
運転手「どうぞ」
店主「すんげー車だなオイ」
 バタン
運転手「次はどちらへ」
神様「国連科学戦略研究所に行け」
運転手「かしこまりました」

178 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 21:59:37 ID:FYeXTosE
ーーー車内
店主「で、何か問題事でしょうか?」
神様「詳しくは後ほど話をするが少し厄介な問題が発生している」
神様「私と男で対処しようと考えてたのだが、別の問題も同時に起こってしまった」
店主「それで私を」
神様「かなり高度な問題のため、店主の技術が必要であると判断した」
店主「承知いたしました」

179 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:01:29 ID:FYeXTosE
 はい、分かりました。
 女神様にお伝えいたします。
 ピッ
官僚「女神様、お話中に申し訳ございません」
神様「なんだ」
官僚「当時の神官の所在が1名分かりました」
神様「!?」
官僚「研究所に向かっているそうです」
神様「本当か! だれだ!」
官僚「申し訳ございません、当時の名前までは・・・ 戸籍を変えていたそうでして」
官僚「それと、他の神官はすでに亡くなっているようです」
神様「・・・・・・」


180 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:04:43 ID:FYeXTosE
ーーー研究所跡
運転手「お待たせいたしました」
店主「おー 懐かしい・・・」
 ガチャ
官僚「私たちは・・・」
神様「伝言があるときは呼ぶ。 そこの守衛室で待機していろ」
官僚「承知いたしました」
神様「それと、私への連絡はお前達二人以外からは受け付けない。 代わりに連絡調整役を任せる」
神様「守衛室へもお前達以外に入室は禁止だ」
官僚・運転手「承知いたしました」

181 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:07:43 ID:FYeXTosE
女「あのー、失礼ですが・・・」
神様「? 女・・・ 女ではないか!」
女「やっぱり? 女神様ですか?」
神様「久しぶりだ、女!」
女「覚えて・・・」
神様「忘れるわけない。私をサポートしてくれた者を誰一人忘れるなんて事は無い」
女「女神様・・・」
神様「そうか、こちらに向かっている神官というのは女であったか」
女「でも良くご無事で・・・」フカブカ

182 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:10:16 ID:FYeXTosE
神様「ちょ、そんな頭を下げなくてはならないのは私の方だ」
神様「私が隔離されてから、神官達の処遇は知っていた。なのにどうすることも出来ず、何も出来きず・・・ 私は・・・」ギリッ
女「女神様がそのような事ご心配なさらずとも・・・」
神様「申し訳ない!」ドゲザ
女「ちょ、女神様おやめ下さい」アタフタ
神様「本当に・・・ 本当に申し訳ない!!」ドゲザ
男「神様・・・」

183 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:12:47 ID:FYeXTosE
女「頭をお上げ下さい。神官は全員無事だったんですから」
神様「全員・・・ 無事? 無事だったのか?!」ハッ
女「はい、誰一人欠くことなく」
神様「そうだったか・・・」
女「はい、念のため全員戸籍関係は変更いたしましたが」
神様「そうか・・・ よかった・・・ 本当によかった・・・」
男「・・・・・・」
神様「よし、心残りが一つ解消された」
男「ほら、神様そんなところに座り込んでないで」
神様「あぁ、そうだな」ンショ
男「神様が大勢の前で土下座って・・・」

184 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/17(日) 22:16:10 ID:FYeXTosE
店主「よっ! ひさしぶり、覚えてるか?」
女「もしかして・・・ 店主? 技術者の!」
店主「50年以上前だからな」
女「でも、面影は残ってる」
男「あの~ はじめまして」
女「はじめまして」ニコッ
神様「あ~ 紹介する。私の神官補佐の補佐の補佐で雑用だ」
男「補佐付きすぎだろ・・・」
神様「女は私がまだその・・・ 女神と呼ばれていたときの神官だ」
女「女と申します」

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