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神様「科学の神様だ」

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Part10
213 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 07:54:47 ID:SPv0KEJU
男「よく分かんないけど、照射やめろーって言えば済むんじゃないの?」
神様「一時的に止めただけではダメなのだ。ほとぼりが冷めれば必ず再運用を行う」
男「でも壊してもまた作るだけじゃない?」
神様「今から作り直しても10年はかかる。 その頃には危険性も把握できている」
男「なるほどね」
店主「一つずつの破壊では問題があるのでしょうか?」
神様「いずれかのシステムが運用不能となった際は他の施設で出力を倍に上げた照射実験を行っている」
神様「次にソレをやられるとマズい」
男「それで一斉に壊す必要があると」
神様「あぁ」

214 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 07:56:01 ID:SPv0KEJU
店主「で、その施設はどこに?」
神様「それが問題なのだ」
女「場所が分からないということですか?」
神様「いや、場所は分かっているが運用がスタンドアロンなのだ」
男「スタンドアロン?」
神様「外部と物理的に通信を絶っている独立したシステムだ」
店主「ネット経由では無理か・・・」
男「爆撃とかじゃダメ?」
神様「店主よ、スマホは持っているか?」
店主「スマホもタブレットもノートPCも全て」ガチャガチャ
神様「よし、そのタブレットに情報を送る」

215 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 07:57:20 ID:SPv0KEJU
 ピピッ
店主「来た」
神様「各施設の衛星写真だ」
店主「どれどれ・・・」
男「うわ、世界中に散らばってんじゃん」
店主「ん? この隣の施設は・・・」
神様「あぁ、動力源である小型原子炉だ」
男「原子炉!?」
女「これは近すぎますね」
男「爆撃がダメな理由はこれか~」
店主「それに、同じような施設に6カ所も爆撃なんかしたら変だろ?」
男「難易度激高ってやつ?」

216 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 07:58:45 ID:SPv0KEJU
店主「期限は?」
神様「2週間以内だ」
店主「全力を尽くします」
神様「よろしく頼む」
神様「女よ」
女「はい」
神様「すまないがメガミーラインの状態を調べてもらえるか?」
女「承知いたしました」
神様「メガミーラインのうち小箱側に繋がる全回線は52年前に破壊したままだ」
女「・・・はい」
神様「今は小箱が男のスマホを経由してメガミーラインの空き回線に入っている」
女「スマホ・・・」
神様「どうにかして帯域を増やしたい」
女「早急にお調べいたします」

217 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 07:59:55 ID:SPv0KEJU
神様「店主」
店主「なんでしょう」
神様「女の作業とは別に演算能力を増やせないか調べてもらえるであろうか」
店主「演算能力ですか?」
神様「訳あってエネルギーを押さえたい。そのために外部に演算を任せたいのだ」
店主「それなら、女の方が適任かと」
神様「そうなのか?」
店主「女は量子コンピュータが専門です」
女「あら、知っていたのですか?」
店主「この業界で知らないヤツなんかいねーよ」


218 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 08:02:19 ID:SPv0KEJU
神様「女よ、何か手はあるか?」
女「どの程度の追加演算能力が必要でしょうか」
神様「正直、稼働中のスーパーコンピュータを全て並列で動かしても足りない」
男「あ~、そういえば神様スパコンにハッキングしてるもんね」
女「まだ実験中ですが200qubitの量子コンピュータでしたら用意できます」
神様「ほぉ、素晴らしい! メガミーラインに接続できるであろうか?」
女「至急確認いたします」
神様「頼んだ」

219 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 08:04:06 ID:SPv0KEJU
神様「それと事が収まるまで皆この建物から一歩も出ないでくれ」
男「まじで?」
神様「何かあれば官僚を使え」
男「官僚さん俺より雑用で可哀想・・・」
神様「なにか質問はあるか?」
店主「施設内で使用しているシステムのうち、いくつかを取り替えたいのですが」
神様「リストアップして手配してくれ。 お金はいくら使っても構わない」
女「電波強度を上げるため付近の回線切断と基地局の増強をご提案いたします」
神様「衛星は全てメガミーラインの制御下に入っている。 基地局に関しては調整を頼む」

220 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 08:05:04 ID:SPv0KEJU
男「・・・・・・」
神様「どうしたんだ? 男」チラッ
男「いや、凄いなって」
神様「?」
男「なんか神様格好いい」
神様「なっ! 何を急に・・・ そんなことは・・・ ///」

221 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 08:06:23 ID:SPv0KEJU
男「あれ? 照れてる?」
神様「照れてなどいない! ごちそうさま!」
男「神様食べてないじゃん」
神様「うるさい!」
 バリッ!
男「うひゃ!静電気!」ビクッ
神様「神罰だ、ざまぁ見ろ!!」
女「ふふっ」
店主「ふははっ」
神様「お・・・ お前達まで何を笑っているんだー ///」

222 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:05:37 ID:SPv0KEJU
 prpr prpr
 ガチャ
男「あ~ もしもし官僚さんですか?」
官僚『大神官様?』
男「その呼び方、やめて下さい・・・」
官僚『しかし、女神様のご指示もありますので』
男「じゃぁ、神様がいないときは普通に接して下さい」
官僚『で、何かご用でしょうか?』

223 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:06:39 ID:SPv0KEJU
男「夕飯まだですよね」
官僚『お気遣いすいません。 コンビニで買いますので大丈夫です』
男「熱々のシチューがあります」
官僚『シチュー・・・』
男「運転手さんもいますよね」
官僚『はい、守衛室に二人でおります』
男「じゃぁ今から持って行きますので」
官僚『ありがとうございます、ところで・・・』
男「なんでしょう」

224 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:09:04 ID:SPv0KEJU
官僚『女神様は、いつもあの様な感じなのでしょうか?』
男「と言うと?」
官僚『高圧的・・・ いや威厳と言いますか』
男「あ~、あれは立場上そうしているだけですよ」
官僚『そうなんですか?』
男「偉そうに見えるでしょ? あぁ見えて結構乙女チックなーーー」
神様『オイ』
官僚『・・・・・・』
男「・・・・・・」
官僚『夕飯楽しみにしております、大神官様・・・』
男「はい、失礼します」
 ガチャ

225 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:10:18 ID:SPv0KEJU
男「なんで神様が割り込んでくるんだよー」
神様「私が作った回線だ、聞いているに決まっているだろうが」パッ
男「うわ~ビックリした。 急に出てこないでよ」
神様「全く、男は油断も隙もないな」
男「その言葉、そのまま全反射でお返しします」

226 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:11:55 ID:SPv0KEJU
 カタ カタ カタ カタ
男「あっ、お運びくん」
神様「これは汎用型のお運びちゃんだ。 夕飯を持たせるのであろう?」
男「あ~ オレ持って行くよ。 すぐそこだし」
神様「先ほど一歩も出るなと言っただろうが」
男「え~、守衛室もダメなの?」
神様「我慢しろ」
男「でもこれおぼんとかどうやって載せるの?」
神様「頭に乗せれば自動でバランスを取る」
女「男さん、官僚さん達の夕飯用意できましたよ」スタスタ

227 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:13:01 ID:SPv0KEJU
女「あら、お運びちゃんじゃないですか。 懐かしいわ」
神様「この愛くるしい動きがたまらん」ニンマリ
男「おぼんを頭の上に・・・」ソー
 ピタッ
男「すげー」
 カタ カタ カタ カタ
男「ねぇ、どうやって動かしてんの?」
神様「私が動かしている」
男「あ~、そこは手動なんだ」

228 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:14:21 ID:SPv0KEJU
神様「そのテレビに映像と音声が出るぞ」
 ブォン
男「あっ、写ってる」
女「ふふ、面白い」
 カタ カタ カタ カタ スゥー カタ カタ カタ カタ
男「ねぇ、今ドア開けないで外に出て行ったんだけど」
神様「凄いであろう」
男「うん、凄すぎる」

229 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:16:07 ID:SPv0KEJU
 カタ カタ カタ カタ
官僚『うわ~なんだコレ』
運転手『狐のぬいぐるみ?』
神様『夕飯を持ってきてやった』
官僚『女神様!?』
神様『そうだ、私が自ら操作して持ってきてやったのだ。 早く受け取れ』
官僚『わ・・・わざわざ すいません』イソイソ

230 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/19(火) 23:17:46 ID:SPv0KEJU
神様『女の作った最高のシチューだ。 残したらどうなるか分かっているであろうな?』
官僚『そんな、残すだなんて滅相もございません』
神様『うむ、これはお前達が食べ終わるまで置いておく。 おかわりが欲しければお運びちゃんの鼻を押せ。 私と通話が出来る』
官僚『は、はい・・・』
神様『3食は必ず届けてやる。 その代わりたっぷりと働け』
官僚『承知いたしました・・・』
 プツッ
男「1日3回官僚さん達にとっては拷問だよな。 しかもおかわりしづらいし」

231 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/01/19(火) 23:23:20 ID:BsfjUsPM
wkwk

232 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/20(水) 01:08:20 ID:58rM90mM
神様「さてと、今日はもう休むとしよう」
男「どこか寝られるところある?」
神様「男は1階の神官宿直室を、女は私の執務室を使ってくれ」
女「はい」
神様「それと1階の突き当たりに温泉がある。 先ほど湯を張ったので使ってくれ」
男「すげー 温泉もあるんだ」
女「とても素晴らしい温泉なのよ?」
男「楽しみ! あっ、着替えとかないや。 なにかある?」
神様「当時の服でよければリンネル室にあるはずだ。 すまないが、女よ確認しておいてくれるであろうか」
女「承知いたしました」
神様「では明日。 良い夢が見られるよう」
女「ありがとうございます」


233 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/20(水) 01:09:38 ID:58rM90mM
神様「あっ、男」
男「なに?」
神様「明日は朝8時に私のところに来てくれるか」
男「何かあるの?」
神様「幼の件で演算の結果が出るはずだ」
男「分かった」
神様「寝坊するなよ。 では良い夢を」スッー
女「じゃぁ温泉にいきましょうか」
男「はい」
 スタスタ

234 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/20(水) 01:11:05 ID:58rM90mM
ーーー 温泉
女「ここが当館自慢、女神の湯でございます」ニコッ
男「うわ、旅館の温泉みたいな入り口」
女「着替えは脱衣所に持って行くので先に入っていて下さい」
男「ありがとうございます」
男「青い方の入り口で良いんですよね」
女「はい、そちらが男湯です」

235 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/20(水) 01:13:32 ID:58rM90mM
男「脱衣所は、昔ながらの旅館って感じだな」ヌギヌギ
 ガラガラ
男「・・・・・・すごい」
店主「おー、雑用君じゃないか」
男「店主さん」
店主「どうだ、凄いだろこの温泉は」
男「凄すぎるんですけど。 一般に解放すれば結構稼げますよ」
店主「違いない」
男「なんで温泉なのに舞台とかまであるんですか・・・」
店主「俺もいろいろな温泉に行ったがここより凄いところはなかったな」
男「でしょうね・・・」

236 : ◆8YCWQhLlF2:2016/01/20(水) 01:15:28 ID:58rM90mM
店主「ふ~」チャポン
男「・・・・・・」
男「店主さん」
店主「あ~ん」
男「店主さんって何者?」
店主「ん?」
男「いや、お店で譲ってもらった機械とかこの時代の技術の物じゃないんでしょ?」
男「神様も直ったやつべた褒めしてたし。 普通じゃ直せないんですよね?」
店主「女神様に褒められるとは嬉しいねぇ~ 涙が出そうだよ」

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