神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part6
173: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 20:50:47 ID:BekBNgaQ
神娘「(例えば一人から信仰を集めすぎると必然的にその者とも精神的なつながりは濃くなる)」
神娘「(しかし…それはあくまでも微量、取るに足らない違い…繋がりを持つ者は沢山いた)」
神娘「(だがそれは昔の話、今の私は一人の人に全ての信仰を委ねている…)」
男「神様ー!」
神娘「なんだ」
男「なんか考え事してたから」
神娘「当然だろう、考えなければどうしようもない」
男「まあ、こっちは何もできないから神様に全部委ねるけどさ」
神娘「任しておくがよい」
神娘「(全部委ねる、か)」
神娘「(私も、この人の子に全てを委ねているのだろうか?)」
174: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 20:54:41 ID:BekBNgaQ
神娘「ふむ…では一つ目”私とこれから関わらない”」
男「断る」
神娘「随分とまあざっくりと言うな」
男「本末転倒だろうがそれは」
神娘「まあこれを受諾されたらどうしようかと思った」
男「傷つくか?」
神娘「いずれ辿るはずだった道をまた繰り返すだけさ、なにもない」
175: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 20:59:55 ID:BekBNgaQ
神娘「二つ目、”専門の者に見てもらう”」
男「これは?」
神娘「昔はそれ専門の道具を作る者が居たのだよ、魔除けなり呪符なりの道具を作る職人がな」
男「中々興味深いな」
神娘「そういった類の家系がまだ現存していれば、だがの…」
男「……無理かもな、このご時世」
神娘「…そうか」
176: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 21:04:10 ID:BekBNgaQ
男「それで、次は?」
神娘「あ、ああ…三つ目な」
男「……」
神娘「……」
男「…なんだ」
神娘「正直言って、これはおすすめしないのだが」
男「構わない、他の方法が取れない以上それに頼るかもしれない」
神娘「危険が伴うかもしれん、最悪死ぬかも」
男「でも死なないかもしれないんだろう?」
神様「…『いっその事どっぷりとこっちの世界に入り込む』これが三つ目だ」
177: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 21:26:50 ID:BekBNgaQ
神娘「逃げられないならいっその事突っ込んでいく…無謀だが現状最も有力だ」
男「成程」
神娘「出来るだけこちらでも援助はするが…やはり限界がある」
男「……」
神娘「出来れば、お前を危険にさらしたくはない…信仰は要るがその為に人を危険にさらすのとは別だ」
男「大丈夫だ」
神娘「その自信はどこから来る?無謀と勇敢は違うのだぞ?」
男「…何というかなー、神様を信じているからかな?」
神娘「…は?」
178: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 21:45:44 ID:BekBNgaQ
男「神様を信じてるんだ、きっと危ないときに護ってくれるって」
神娘「……」
男「違うか?」
神娘「…ふ、ふふふ…流石、それでこそわが信者よ!」
男「神様!」
神娘「着いて来い人の子!私がお前を護ってやる!」
男「(なんか知らんがラッキーな気がする)」
179: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:03:02 ID:BekBNgaQ
神娘「さて、ふむ…”本体”の方も起動したようだな」
男「ほんとだ、なんか体が浮き上がるみたい」
神娘「では今日神社に来い、対策は早いうちがいいからな…」
男「分かった」
神娘「待ってるからな」
男「分かってるって」
180: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:51:35 ID:BekBNgaQ
友「……おっ、起きたな」
男「酷い具合だ」
友「お前具合悪そうだったもんよ…ってなにそれ」
男「ああん?」
友「ほら、お前が持ってるそれ」
男「…鈴?」
チリン チリーン
友「……なんだろう、凄く神々しい?音が…」
男「(…なるほど)」
友「それいいなぁ、どこで売ってたん?」
男「親が買ってきたからわからん」
友「そっかー…」
181: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:56:39 ID:BekBNgaQ
男「……」
チリーン
男「(白い鈴だ)」
チリーン
男「(聞いてると心が落ち着くみたいな…)」
チリン
男「(あいつの加護の一つかな)」
チリリーン
男「(まるであの森の中に居るみたいだ)」
182: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:28:37 ID:BekBNgaQ
神娘「ふむ、気に入ったようだな」
男「良い鈴だけど…なんだこりゃ」
神娘「魔除けの加護が施された鈴、きつくなったときに振ればある程度の輩なら退けられる」
男「あくまである程度、か」
神娘「勘違いしている様だから言っておくが”そう言ったもの”の力なんてピンきりで強い奴は我々でも手こずるのだぞ?」
男「うっへぇ…」
神娘「まあ普通に暮らしてる分には問題なかろうて…うむ」
男「ありがたいな」
183: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:29:15 ID:BekBNgaQ
男「で、他にもあるんだろう?この鈴」
神娘「流石お目が高い、この鈴は我の神力をもって作り上げた逸物」
男「今作ったわけ…じゃないよな」
神娘「無論、これは我の一番強かった時期に作り上げたもの…効果のほどは相当だぞ」
男「それで、これを鳴らすとこの森と同じような気配がしたのか…」
神娘「まあそう言う事になるな、神の気質は消そうと思っても消しきれん」
男「ふーん…これが神様の気質ね」
神娘「何か問題が?」
男「安心する」
神娘「褒めるな、何も出んぞ」
184: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:46:01 ID:BekBNgaQ
神娘「それで、だ…ここからが最も重要」
男「うむ」
神娘「正直に言うと、私はこうなっては欲しくなかった」
男「……」
神娘「怖れていた…と言っても良い、こっちに踏み込んでしまったら最後”飛び込む”か”さっぱり関わりを絶つ”かなくなる」
男「神様とも会えなくなるのか」
神娘「そうだ、故に私はお前がこちらに入り込まないように注意をしていた…まあ今となっては無駄な事だったが」
男「無駄じゃないさ」
神娘「そうだといいが…まあ今は詮無きことだ」
185: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:09:25 ID:5ceTIg3I
神娘「と、言う訳で」ズビシッ
男「なにがと言う訳でだ」
神娘「今日からお前は私の出来るだけ傍に居ろ」
男「…つながりが分からない」
神娘「簡単な話、中途半端より完璧にこっち側に来た方が早い」
男「でも今だって毎日のようにこっちに来てるじゃないか」
神娘「そうだな、お前は本当によくやっている」
男「今更これ以上どうしろと」
186: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:12:11 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子よ」
男「あん?」
神娘「今まで私が入れた事の無い場所だ」
男「…本殿?」
神娘「然様、私の気が染みついた故に今まではお前を通すわけにはいかなかった」
男「今までは」
神娘「そう、今までは」
男「…なるほど」
神娘「それで、その事なのだがな…」
男「これ以上何かあるのか」
187:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:16:11 ID:WnhkICcY
どうしても妖狐しか想像出来んぜよ
188: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:18:50 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子よ、そこに座るがよい」
男「ああ」
神娘「これはまあ…個人的な願いでもあるのだが、聞け」
男「分かった」
神娘「本殿に入る事の出来る人間は限られている…阿保らしいが形式と言うのは大事だ」
男「なんか聞いたことはある」
神娘「…お前は私の為に色々とやってきてくれたな」
男「まあ適当にだが」
神娘「お前の功績は私が知っているし、それは言葉では言い表せない」
男「………」
神娘「なあ人の子、そんなお前に頼みがある」
男「なんだ」
神娘「お前、ここの神主になってくれないか?」
189:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:22:31 ID:n29FJF1I
ZUN誕生秘話
190: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:32:11 ID:5ceTIg3I
男「……は?」
神娘「簡単な話だ、ただ了解してくれればいい」
男「でも、神主って偉い役職じゃないのか?」
神娘「神の住居に入れる程にはな」
男「作法も何も知らんぞ」
神娘「構わん、必要なら教える」
男「でも「くどい」
神娘「一回しか言わん、良く聞け人の子 私はお前に神主になってもらいたい…そう思っている」
男「……」
神娘「お前は神に認められたのだ、受けろ」
男「……」
神娘「私の神主になってくれ…頼む」
男「…謹んで、お受けするよ」
神娘「そうか!受けてくれるか!」パァッ
男「(断る訳に行かんだろう)」
191: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:38:26 ID:5ceTIg3I
男「で、どうすればいいんだ?」
神娘「いつも通りで良い」
男「拍子抜けだな」
神娘「表面上はな、だが私としては非常にやり易い」
男「そうなのか?」
神娘「私はお前の信仰を受け取り易くなったし、お前は私の加護を受けやすくなった」
男「そりゃ便利なもんだね」
神娘「それに色々と特典がだな」
男「…その為に神主にしたんじゃないだろうな」
神娘「そんなわけないだろう」
192: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:44:11 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子…いや神主と言った方がいいか?」
男「どっちでもいいよ」
神娘「まあいいか…座るといい」
男「ん?ああ」
神娘「違う、そこじゃない」
男「地べたに座っちゃいかんのか?」
神娘「そうではない、だがお前は本殿に立ち入る資格を持っているのだぞ?」
男「まあそうだな」
神娘「なら必然的に座る場所は決まっておろう」
男「……」
神娘「さあ座れ、遠慮するな」
193: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:49:54 ID:5ceTIg3I
神娘「……」
男「……」
ミーンミーン…
神娘「こうして隣に座るのは初めてだな」
男「だって神様って基本的に本殿から出ませんから」
神娘「仕方ないだろう、基本的に供給源は一人なんだ」
194: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:56:39 ID:5ceTIg3I
神娘「なあ、神主」
男「ああ」
神娘「あんだけ言ってなんだが…嫌なら言うのだぞ?」
男「別に、そんな事は思ってないさ」
神娘「……そうか」
チリンッ チリィィン
195:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:58:07 ID:q4Aq9m9c
神娘様に一杯信仰を捧げますので全身ぺろぺろさせて下さい!
196:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 11:34:00 ID:qA3G0fH6
>>195
お前信仰がやましいぞ
神様踏んでくれればいくらでも信仰を捧げます
197:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 11:38:33 ID:x2Bx8dRw
神様!一発やらせてください!お金は払います
198:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 12:51:38 ID:6ktXfSfg
ろくな信者がいねぇ…
199: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 12:56:01 ID:3HqnT.2g
神娘「貴様らそこに直れ、説教してやる・・・なに案ずるな、軽く三日三晩ほどだ」
200:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 13:11:44 ID:x2Bx8dRw
三日三晩4Pですかヤッター
201:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 13:14:13 ID:6ktXfSfg
俺は無実だーっ!
202:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:10:09 ID:qA3G0fH6
三日三晩神様に罵倒してもらえるとかご褒美以外の何物でも無いな
203: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 14:24:17 ID:HLGLWBOw
男「神様が若干涙目なので自重してください」
神娘「泣いとらんわい!」
204:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:26:49 ID:6ktXfSfg
神様の涙ペロペ…はっ!ち、違うんです!
205:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:41:16 ID:x2Bx8dRw
かみちゃまの涙gkgk
206:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 15:26:57 ID:wMbY6ipQ
これが良く鍛えられた信者達か……
207:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 17:18:45 ID:2qCRGpYQ
何ここ怖い
208: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 20:01:37 ID:5ceTIg3I
友「それでさー…あんなことがあってだな」
男「ああ、うむ…ふむふむ」
友「…おーい?また具合が悪いとか無いよな?」
男「ん?ああ…そんなこと全然ないから大丈夫」
友「ならいいんだが…」
209:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 20:15:00 ID:FovF5VcE
神すら泣かす信者すごい
210: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 20:54:23 ID:5ceTIg3I
男「(あれから神主としてあの神社に通い詰めてもう二週間になる)」
友「全く先生もひでえよなー」
男「(「もう大丈夫だ」とは神様も言っていたが…つまりそう言う事だろうな)」
友「”修学旅行”なんてな、本当は三年のやる事だぜ?」
男「ああ、そうだな……」チラッ
??「………」ボォォォォ
??「………」ケタケタケタ
男「(すっごく”見える”ようになったからな…まあこっちに来ないからいいんだが)」
友「おい、おーい」
―――神娘「我の神力が利いているうちは余程の物好き以外は近寄るまいよ」
男「(神様ってすげえ)」
211:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:18:40 ID:q4Aq9m9c
神様!髪の毛とかさせてください!
もしたまたまぐうぜん運悪くその美しいおむねに手が当たってしまったらすいません!
212:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:22:46 ID:yXg/pcIk
神様、魔法のステッキでこいつらの煩悩を消してやって下さいな
つ金属バット
213:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:32:28 ID:eNBdhm.o
神様!貴方の頭をなでなでしてもよろしゅうございましょうか!
214: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 21:33:13 ID:5ceTIg3I
神娘「いやなぁ…そう言われても私神様だし…」
215:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:37:59 ID:eNBdhm.o
お願いします!貴方をなでなでしないと死んでしまう病気なんです!
216: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 21:44:25 ID:5ceTIg3I
神様「ま、まあちょっとだけなら まあ」
217:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:46:26 ID:q4Aq9m9c
とか言っちゃうから襲われちゃうんですよ!
神娘「(例えば一人から信仰を集めすぎると必然的にその者とも精神的なつながりは濃くなる)」
神娘「(しかし…それはあくまでも微量、取るに足らない違い…繋がりを持つ者は沢山いた)」
神娘「(だがそれは昔の話、今の私は一人の人に全ての信仰を委ねている…)」
男「神様ー!」
神娘「なんだ」
男「なんか考え事してたから」
神娘「当然だろう、考えなければどうしようもない」
男「まあ、こっちは何もできないから神様に全部委ねるけどさ」
神娘「任しておくがよい」
神娘「(全部委ねる、か)」
神娘「(私も、この人の子に全てを委ねているのだろうか?)」
174: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 20:54:41 ID:BekBNgaQ
神娘「ふむ…では一つ目”私とこれから関わらない”」
男「断る」
神娘「随分とまあざっくりと言うな」
男「本末転倒だろうがそれは」
神娘「まあこれを受諾されたらどうしようかと思った」
男「傷つくか?」
神娘「いずれ辿るはずだった道をまた繰り返すだけさ、なにもない」
175: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 20:59:55 ID:BekBNgaQ
神娘「二つ目、”専門の者に見てもらう”」
男「これは?」
神娘「昔はそれ専門の道具を作る者が居たのだよ、魔除けなり呪符なりの道具を作る職人がな」
男「中々興味深いな」
神娘「そういった類の家系がまだ現存していれば、だがの…」
男「……無理かもな、このご時世」
神娘「…そうか」
176: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 21:04:10 ID:BekBNgaQ
男「それで、次は?」
神娘「あ、ああ…三つ目な」
男「……」
神娘「……」
男「…なんだ」
神娘「正直言って、これはおすすめしないのだが」
男「構わない、他の方法が取れない以上それに頼るかもしれない」
神娘「危険が伴うかもしれん、最悪死ぬかも」
男「でも死なないかもしれないんだろう?」
神様「…『いっその事どっぷりとこっちの世界に入り込む』これが三つ目だ」
177: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 21:26:50 ID:BekBNgaQ
神娘「逃げられないならいっその事突っ込んでいく…無謀だが現状最も有力だ」
男「成程」
神娘「出来るだけこちらでも援助はするが…やはり限界がある」
男「……」
神娘「出来れば、お前を危険にさらしたくはない…信仰は要るがその為に人を危険にさらすのとは別だ」
男「大丈夫だ」
神娘「その自信はどこから来る?無謀と勇敢は違うのだぞ?」
男「…何というかなー、神様を信じているからかな?」
神娘「…は?」
男「神様を信じてるんだ、きっと危ないときに護ってくれるって」
神娘「……」
男「違うか?」
神娘「…ふ、ふふふ…流石、それでこそわが信者よ!」
男「神様!」
神娘「着いて来い人の子!私がお前を護ってやる!」
男「(なんか知らんがラッキーな気がする)」
179: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:03:02 ID:BekBNgaQ
神娘「さて、ふむ…”本体”の方も起動したようだな」
男「ほんとだ、なんか体が浮き上がるみたい」
神娘「では今日神社に来い、対策は早いうちがいいからな…」
男「分かった」
神娘「待ってるからな」
男「分かってるって」
180: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:51:35 ID:BekBNgaQ
友「……おっ、起きたな」
男「酷い具合だ」
友「お前具合悪そうだったもんよ…ってなにそれ」
男「ああん?」
友「ほら、お前が持ってるそれ」
男「…鈴?」
チリン チリーン
友「……なんだろう、凄く神々しい?音が…」
男「(…なるほど)」
友「それいいなぁ、どこで売ってたん?」
男「親が買ってきたからわからん」
友「そっかー…」
181: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 22:56:39 ID:BekBNgaQ
男「……」
チリーン
男「(白い鈴だ)」
チリーン
男「(聞いてると心が落ち着くみたいな…)」
チリン
男「(あいつの加護の一つかな)」
チリリーン
男「(まるであの森の中に居るみたいだ)」
182: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:28:37 ID:BekBNgaQ
神娘「ふむ、気に入ったようだな」
男「良い鈴だけど…なんだこりゃ」
神娘「魔除けの加護が施された鈴、きつくなったときに振ればある程度の輩なら退けられる」
男「あくまである程度、か」
神娘「勘違いしている様だから言っておくが”そう言ったもの”の力なんてピンきりで強い奴は我々でも手こずるのだぞ?」
男「うっへぇ…」
神娘「まあ普通に暮らしてる分には問題なかろうて…うむ」
男「ありがたいな」
183: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:29:15 ID:BekBNgaQ
男「で、他にもあるんだろう?この鈴」
神娘「流石お目が高い、この鈴は我の神力をもって作り上げた逸物」
男「今作ったわけ…じゃないよな」
神娘「無論、これは我の一番強かった時期に作り上げたもの…効果のほどは相当だぞ」
男「それで、これを鳴らすとこの森と同じような気配がしたのか…」
神娘「まあそう言う事になるな、神の気質は消そうと思っても消しきれん」
男「ふーん…これが神様の気質ね」
神娘「何か問題が?」
男「安心する」
神娘「褒めるな、何も出んぞ」
184: ◆lwQY2qw84A:2013/09/17(火) 23:46:01 ID:BekBNgaQ
神娘「それで、だ…ここからが最も重要」
男「うむ」
神娘「正直に言うと、私はこうなっては欲しくなかった」
男「……」
神娘「怖れていた…と言っても良い、こっちに踏み込んでしまったら最後”飛び込む”か”さっぱり関わりを絶つ”かなくなる」
男「神様とも会えなくなるのか」
神娘「そうだ、故に私はお前がこちらに入り込まないように注意をしていた…まあ今となっては無駄な事だったが」
男「無駄じゃないさ」
神娘「そうだといいが…まあ今は詮無きことだ」
185: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:09:25 ID:5ceTIg3I
神娘「と、言う訳で」ズビシッ
男「なにがと言う訳でだ」
神娘「今日からお前は私の出来るだけ傍に居ろ」
男「…つながりが分からない」
神娘「簡単な話、中途半端より完璧にこっち側に来た方が早い」
男「でも今だって毎日のようにこっちに来てるじゃないか」
神娘「そうだな、お前は本当によくやっている」
男「今更これ以上どうしろと」
186: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:12:11 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子よ」
男「あん?」
神娘「今まで私が入れた事の無い場所だ」
男「…本殿?」
神娘「然様、私の気が染みついた故に今まではお前を通すわけにはいかなかった」
男「今までは」
神娘「そう、今までは」
男「…なるほど」
神娘「それで、その事なのだがな…」
男「これ以上何かあるのか」
187:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:16:11 ID:WnhkICcY
どうしても妖狐しか想像出来んぜよ
188: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:18:50 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子よ、そこに座るがよい」
男「ああ」
神娘「これはまあ…個人的な願いでもあるのだが、聞け」
男「分かった」
神娘「本殿に入る事の出来る人間は限られている…阿保らしいが形式と言うのは大事だ」
男「なんか聞いたことはある」
神娘「…お前は私の為に色々とやってきてくれたな」
男「まあ適当にだが」
神娘「お前の功績は私が知っているし、それは言葉では言い表せない」
男「………」
神娘「なあ人の子、そんなお前に頼みがある」
男「なんだ」
神娘「お前、ここの神主になってくれないか?」
189:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:22:31 ID:n29FJF1I
ZUN誕生秘話
190: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:32:11 ID:5ceTIg3I
男「……は?」
神娘「簡単な話だ、ただ了解してくれればいい」
男「でも、神主って偉い役職じゃないのか?」
神娘「神の住居に入れる程にはな」
男「作法も何も知らんぞ」
神娘「構わん、必要なら教える」
男「でも「くどい」
神娘「一回しか言わん、良く聞け人の子 私はお前に神主になってもらいたい…そう思っている」
男「……」
神娘「お前は神に認められたのだ、受けろ」
男「……」
神娘「私の神主になってくれ…頼む」
男「…謹んで、お受けするよ」
神娘「そうか!受けてくれるか!」パァッ
男「(断る訳に行かんだろう)」
191: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:38:26 ID:5ceTIg3I
男「で、どうすればいいんだ?」
神娘「いつも通りで良い」
男「拍子抜けだな」
神娘「表面上はな、だが私としては非常にやり易い」
男「そうなのか?」
神娘「私はお前の信仰を受け取り易くなったし、お前は私の加護を受けやすくなった」
男「そりゃ便利なもんだね」
神娘「それに色々と特典がだな」
男「…その為に神主にしたんじゃないだろうな」
神娘「そんなわけないだろう」
192: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:44:11 ID:5ceTIg3I
神娘「人の子…いや神主と言った方がいいか?」
男「どっちでもいいよ」
神娘「まあいいか…座るといい」
男「ん?ああ」
神娘「違う、そこじゃない」
男「地べたに座っちゃいかんのか?」
神娘「そうではない、だがお前は本殿に立ち入る資格を持っているのだぞ?」
男「まあそうだな」
神娘「なら必然的に座る場所は決まっておろう」
男「……」
神娘「さあ座れ、遠慮するな」
神娘「……」
男「……」
ミーンミーン…
神娘「こうして隣に座るのは初めてだな」
男「だって神様って基本的に本殿から出ませんから」
神娘「仕方ないだろう、基本的に供給源は一人なんだ」
194: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 00:56:39 ID:5ceTIg3I
神娘「なあ、神主」
男「ああ」
神娘「あんだけ言ってなんだが…嫌なら言うのだぞ?」
男「別に、そんな事は思ってないさ」
神娘「……そうか」
チリンッ チリィィン
195:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 00:58:07 ID:q4Aq9m9c
神娘様に一杯信仰を捧げますので全身ぺろぺろさせて下さい!
196:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 11:34:00 ID:qA3G0fH6
>>195
お前信仰がやましいぞ
神様踏んでくれればいくらでも信仰を捧げます
197:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 11:38:33 ID:x2Bx8dRw
神様!一発やらせてください!お金は払います
198:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 12:51:38 ID:6ktXfSfg
ろくな信者がいねぇ…
199: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 12:56:01 ID:3HqnT.2g
神娘「貴様らそこに直れ、説教してやる・・・なに案ずるな、軽く三日三晩ほどだ」
200:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 13:11:44 ID:x2Bx8dRw
三日三晩4Pですかヤッター
201:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 13:14:13 ID:6ktXfSfg
俺は無実だーっ!
202:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:10:09 ID:qA3G0fH6
三日三晩神様に罵倒してもらえるとかご褒美以外の何物でも無いな
203: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 14:24:17 ID:HLGLWBOw
男「神様が若干涙目なので自重してください」
神娘「泣いとらんわい!」
204:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:26:49 ID:6ktXfSfg
神様の涙ペロペ…はっ!ち、違うんです!
205:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 14:41:16 ID:x2Bx8dRw
かみちゃまの涙gkgk
206:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 15:26:57 ID:wMbY6ipQ
これが良く鍛えられた信者達か……
207:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 17:18:45 ID:2qCRGpYQ
何ここ怖い
208: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 20:01:37 ID:5ceTIg3I
友「それでさー…あんなことがあってだな」
男「ああ、うむ…ふむふむ」
友「…おーい?また具合が悪いとか無いよな?」
男「ん?ああ…そんなこと全然ないから大丈夫」
友「ならいいんだが…」
209:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 20:15:00 ID:FovF5VcE
神すら泣かす信者すごい
210: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 20:54:23 ID:5ceTIg3I
男「(あれから神主としてあの神社に通い詰めてもう二週間になる)」
友「全く先生もひでえよなー」
男「(「もう大丈夫だ」とは神様も言っていたが…つまりそう言う事だろうな)」
友「”修学旅行”なんてな、本当は三年のやる事だぜ?」
男「ああ、そうだな……」チラッ
??「………」ボォォォォ
??「………」ケタケタケタ
男「(すっごく”見える”ようになったからな…まあこっちに来ないからいいんだが)」
友「おい、おーい」
―――神娘「我の神力が利いているうちは余程の物好き以外は近寄るまいよ」
男「(神様ってすげえ)」
211:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:18:40 ID:q4Aq9m9c
神様!髪の毛とかさせてください!
もしたまたまぐうぜん運悪くその美しいおむねに手が当たってしまったらすいません!
212:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:22:46 ID:yXg/pcIk
神様、魔法のステッキでこいつらの煩悩を消してやって下さいな
つ金属バット
213:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:32:28 ID:eNBdhm.o
神様!貴方の頭をなでなでしてもよろしゅうございましょうか!
214: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 21:33:13 ID:5ceTIg3I
神娘「いやなぁ…そう言われても私神様だし…」
215:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:37:59 ID:eNBdhm.o
お願いします!貴方をなでなでしないと死んでしまう病気なんです!
216: ◆lwQY2qw84A:2013/09/18(水) 21:44:25 ID:5ceTIg3I
神様「ま、まあちょっとだけなら まあ」
217:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 21:46:26 ID:q4Aq9m9c
とか言っちゃうから襲われちゃうんですよ!
神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
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