神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part22
720: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 22:58:33 ID:sbbvZof2
神娘「飯にするか?」
男「んー、まだ早いかな」
神娘「では風呂でも入るか、確かあったはずだが」
男「いいよ、神様が先は入りなよ」
神娘「しかしだな」
男「神様より先に風呂入る神主がどこに居るんだよ」
神娘「…ふぅむ」
721: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:01:17 ID:sbbvZof2
神娘「では、そこに座れ」
男「どした?」
神娘「そのまま私の顔を見ろ」
男「おう」
神娘「……」ジーッ
男「……」ジー
神娘「…ふっ」
男「なんで笑うんだよ」
722: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:04:53 ID:sbbvZof2
神娘「いやなに、滑稽でな」
男「喧嘩売ってるの?」
神娘「んなわけなかろう」
男「でもその口調はどう見てもそうとしか」
神娘「そうなったら私は負けるぞ、信者が居ないからな」
男「喧嘩するわけないじゃないか、神様相手に」
神娘「むむぅ」
723: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:14:12 ID:sbbvZof2
男「今日は夏だな」
神娘「夏の夜は蒸し暑いが過ごしやすい」
男「団扇がこんなに便利なものだとは」パタパタ
神娘「ん、そろそろ飯にするか」
男「もう作ってあった?」
神娘「暇だからな」
男「本当に?」
神娘「(流石に気恥ずかしいがな)」
724: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:36:50 ID:sbbvZof2
男「んむ」パクッ
神娘「どうだ?」
男「…相変わらず美味いよ」
神娘「そうかそうか」
男「……」モグモグ
神娘「…ふふ」
男「あんだい」
神娘「やはり、飯を食う人は見てて楽しい」
男「なんか見られてると恥ずかしいのだが」
神娘「ああ、すまんな」
男「(どうしたんだ一体)」
725:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 00:13:57 ID:J7KLANT.
新婚生活みたいだな
727: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 01:12:30 ID:JD4GLkDw
多分これからこんなのが数発続く予定 いちゃいちゃなのか
728:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 01:16:18 ID:EJG54XgM
>>727
これがいちゃいちゃじゃなかったら…あんたの書くいちゃいちゃで俺がネチョネチョになりそうだ
729:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 05:14:07 ID:XecUrhm2
こんだけ相思相愛なのにくっつけないんだから悲しいな
733: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 23:05:44 ID:JD4GLkDw
「くそっ、もう時間が無い」
「マスコミを抑えるのに手一杯です!」
「分かっている!なぜあの方は見つからん!」
「”座標上にはあるのに見つからない”とのことです」
「く…このままでは我が国は…」
「見つかりましたぞ!」
「なにっ!」
「座標は同じですが次元の違う所にお隠れになっていました!」
「よくやった!今すぐコンタクトに向かう!」
「まさかあのお方を見れる日が来るとは…」
「楽しみなのか?」
「そんなときではないとわかっては居ますが…とても」
「だろうな、私も足が竦む気分だ」
「お察し申し上げる」
「では、”神様”にお目通り願うとするか」
734:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:28:04 ID:JD4GLkDw
―――――
『最近天候の乱れが激しく、気象庁は何らかの異常事態が発生している可能性が…』
男「…ふむ」
神娘「どうした」
男「いや、まず神社にテレビが持ち込まれたことに驚きだが」
神娘「試しにやってみたが面白い出し物はないな」
男「まあニュース見れるだけで助かるよ」
神娘「で、なんだ?」
男「気象が管理局の管制化から外れた行動をとっているらしい」
神娘「確か…完全な管理下の元一定の過ごしやすい気候を作っていたという事だが」
男「最近なにか上手く行かないらしい、その所為で体調を崩す奴が多くなってさ」
神娘「ふん、貧弱だからだ」
男「確かになぁ、ここの変化と比べたら微々たるものだし」
735:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:34:56 ID:JD4GLkDw
神娘「飯だぞ」ゴトッ
男「お、ありがと」
神娘「やはり米は良い、何時の時代も米のうまさは変わらん」
男「うまいなー」ムグムグ
神娘「神主、米粒がついてる」
男「おろ?どこよ」
神娘「だらしないぞ」ヒョイパク
男「すまんすまん」
神娘「一粒の米には七人の神様が居てだな」
男「神様を食うのか」
神娘「八百万の神が居る様に、人に食われる神も居るのさ」
男「…神様?」
神娘「なんだ、今説教中なのだが」
男「人の事言えんぞ」ヒョイパクッ
神娘「むぅっ!?…不覚を取った」
736:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:39:46 ID:JD4GLkDw
男「んじゃ、行ってくる」
神娘「弁当を忘れるなよ」
男「(何時も気合入りすぎて気恥ずかしいのだが)」
神娘「なんだその顔は」
男「いや、なんでも」
神様「では」バッ
男「はいはい」ギューッ
神娘「進行は補給したから行け」
男「つれないねえ」
737: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 23:40:54 ID:JD4GLkDw
酉を付けずに作者を装う不届き者が通報されました
私です
738:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:42:47 ID:bHEdhzPQ
いちゃいちゃしやがって……
もっとやれ
739: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 00:25:25 ID:pdHBs30s
友「あー…だりー…」
男「お前もか」
友「むしろなんでお前は平気なんだよ…」ゲッソリ
男「慣れてるしなぁ」
友「えっ」
男「冗談だ、ただ健康なだけだろ」
友「そっかー…」
男「(あっぶね)」
友「どうして急に機構が乱れたのかね」
男「分からん、体調には気をつけろよ」
友「あいあいさー…」
740: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 01:22:08 ID:pdHBs30s
男「(神様の言っていた嫌な予感と関係するのか?)」
先生「えーでは、体調不良に気を付ける様に」
男「(それとも何か別な事か…気にかかるな)」
友「こんな時にも授業かよー…」
男「我慢しろ」
友「でもよー、管制化にある気象がおかしくなるなんてやばいぜ?」
男「それは、確かにそうだが」
友「陰謀の匂いがするとか」
男「そうか?」
友「そうだよ」
男「分からん」
友「そうだよなあべしぃっ!」バピィン
先生「…後で私の部屋に来るように」
男「なむなむ」
741: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:19:09 ID:pdHBs30s
男「(さて、あいつは居残り確定として…さっさと帰るか)」ガタン
男「(神様に何か買っていこうかな、肉とか)」
男「(それにしても、弁当とか気合入りすぎてこっちが恥ずかしいんだがな)」ハァ
ザワァッ……
男「…なんだ?」ゾワッ
男「(今一瞬、背筋が震えた気がする)」
男「(…気のせいか?)」
男「(取り敢えず神様に聞いてみるか、早く帰ろう)」
742: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:27:02 ID:pdHBs30s
―――――
神娘「さて、今日は夏か…」
神娘「懐かしいな、こうして一人で夏の神社に居ると」
神娘「…今は、一人ではないがな」
神娘「あいつには感謝のしようもなぁ――――っ!?」ゾワァッ
神娘「(なんだ?今一瞬とんでもない悪寒がした)」
神娘「(背筋を這う様な嫌らしい、汚らわしい悪寒…戦争のそれではない、もっとおぞましい何か…)」
コンッ コンッ コンッ
神娘「ん?あいつはもう帰って来たのか…」
コンコンコンッ
神娘「…違う」
神娘「こいつ…神主ではない」
コンッ コンッ
神娘「…何者だ!」
743: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:31:56 ID:pdHBs30s
―――――
男「はっ、はっ」タッタッタッ
男「くそっ、何か嫌な予感がする」タッタッタ
男「…?神様の他に誰か居る?」
男「まさか…くそっ!」ダダダダダ
男「神様ぁ!」バッ
龍女「よう人間、久しぶり」
男「おまえかーい!」ドベシャッ
744: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 12:45:25 ID:pdHBs30s
龍女「ひどいな人間、出会い頭にお前呼ばわりとか」
男「いや、神様に何かあったのかと思ったんだが」
龍女「…ほぉ?相変わらずと言うよりますます”こちら側”に精通している様だな」
男「神主なんだから当たり前だろ」
龍女「くく、あいつも良い神主を持ったな」
男「それで、神様はどこだ?」
龍女「何処だと思う?」クスクス
男「…まさか!」
龍女「どうした人間?そんなに神様が大事か?」
男「友達じゃなかったのかよ…」ザリッ
神娘「いや、普通に友人なのだが」
男「普通に居るのかよ!」
745: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 12:46:52 ID:pdHBs30s
龍女「ちっ、折角興に乗って来たというのに」
神娘「悪かったな、茶が入ったぞ」コトン
龍女「かたじけない」グイッ
男「一瞬ヒヤッとしたよこっちは」チビチビ
龍女「ふむ、中々相思相愛のようで」
神娘「そうか?」
男「そうなのか?」
龍女「…はぁ」
746: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:07:28 ID:pdHBs30s
神娘「それで、いきなり訪れてきて何の用事だ?からかいに来ただけか?」
龍女「いや、警告しに来た」
神娘「警告?」
龍女「昨今天候が不安定になっていることについてだ」
男「なにっ!?何かわかるのか?」
龍女「分かるも何もない、龍は天候を感知する事に長けているのだ」
男「そうか…」
神娘「で、何が起こっているのだ?」
龍女「簡潔に言おう、これは”前触れ”だ」
神娘「…前触れ?」
男「どう言う事だ」
龍女「これは意図的に仕掛けられた”攻撃”だ、少なくともそう見ている」
男「攻撃!?戦争並びにそれに準じた行為は国際間で禁止されているのに…」
龍女「ふん、まだそんな戯言を信じていたのか」
男「……」
747: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:10:54 ID:pdHBs30s
龍女「お前は…流石に気付いているか」
神娘「戦争が簡単になくせるのならばとっくのとうに無くなっている」
龍女「そうだ、戦争は理由があるから起きる、それが痛手をこうむる以上理由なき戦争なぞ存在しない」
男「知ってたよ、でも…小さい頃からそう教えられてきたから」
神娘「だから言ったのだ、甘い考えだと」
龍女「私もここ最近妙な気配を感じたからな、髭を敏感にしていたのだ」
男「髭?」
龍女「おいおい、私は龍だぞ?」
748: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:17:16 ID:pdHBs30s
男「戦争」
龍女「気を付ける事だな、軍靴の足音はいきなり鳴り響くわけではないぞ」
神娘「知ってるさ、痛い程な」
龍女「なお悪い事にだ、これは我々にも関係のある事だぞ」
男「どう言う事だ?」
龍女「まさか人為的に他国に大規模な干渉をして、気候を乱すなんてことが易々と出来ると思うか?」
神娘「”こちら側”の力を使っていると考えた方がいいな」
龍女「そうすれば必然的にお前にも声がかかるだろう」
男「ちょ、ちょっと待ってくれよ」
龍女「なんだ」
男「”こちら側”に声を掛ける奴なんているのか?政府直々に否定されてるんだろ?」
龍女「……お前、案外頭が鈍いのか?お人よしなだけか?」
男「言い過ぎだぞ」
749: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:21:11 ID:pdHBs30s
神娘「国家間のパワーバランスに古代より深く関与してきた”こちら側”それを上が認知しないなんてことがあると思うか?」
男「…まさか」
龍女「摩訶不思議な力を否定しているのは何もしらん奴だけだ、上の人間は全部知っているのさ」
男「隠していたのか?」
龍女「そうだろう?その方が管理しやすい」
男「…っ」
神娘「まあそう苛立つな、”誰しもが知らない”と言う事は悪用が難しいと言う事なのだから」
龍女「確かにな、昔に比べて呪いなんてものが認知されてないから殆ど悪用もされん」
男「そう、なのか」
神娘「視点を一方向ではなく多方向から見る事は大事な事だぞ」
750: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:25:01 ID:pdHBs30s
龍女「(しかしだ、お前に声がかかる事は分かりきっている)」ボソッ
神娘「(出来れば私はなにもせずに居たいが…)」ボソボソ
龍女「(そうもいくまい、確実に声がかかる、居場所が割れるのも時間の問題だろう)」
神娘「(割と派手をしてしまったからな…迂闊だった)」
龍女「(また、この空間を閉じる事も視野に入れた方がいい)」ボソボソ
神娘「(っ…しかし、そうすれば神主が留まるにせよ留まらないにせよ禍根が残る)」ボソボソ
龍女「(…ふむ)」ボソッ
神娘「(なんだ)」ボソッ
龍女「(いやまあ、うん、頑張れ)」ボソッ
神娘「(はぁ?)」
751: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:29:19 ID:pdHBs30s
龍女「(なに、お似合いだよお前らは)」ボソボソ
神娘「(えっ、ちょっと待て、えっ)」ボソッ ボソッ
龍女「(気付かないとでも思ったか?私はあの神主とは違う完全なこちら側だぞ?)」ボソボソボソ
神娘「(えーっ、本当にばれてる?えーっ…)」ボソボソッ…
龍女「(動揺するな、ばれる)」ボソボソ
神娘「(ま、まあな)」ボソッ
龍女「(しっかし、面倒くさいのを選んだな)」ボソボソボソ
神娘「(仕方ないだろう)」ボソボソ
龍女「(人間はこちらに怖れしか抱かんのだぞ、まあ相手としてはお似合いだが)」ボソボソボソ
神娘「(うーむ…)」ボソ…
752: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:33:52 ID:pdHBs30s
男「(女のひそひそ話は聞かない方がいいのは知っているが気になるな)」
神娘「(こればかりは仕方ない事だ、諦めるよ)」ボソボソ
龍女「(友人としては応援したいが…無理なものは無理だ)」ボソボソ
神娘「(私としては、一緒に居られるだけでもいいのだ)」ボソボソ
龍女「(健気な事で、まあそれぐらいが分相当かもしれんな)」ボソ
神娘「(そっちは良い奴は見つかったか?)」ボソボソ
龍女「(駄目だな、もう龍なんてどこにもいないよ)」ボソボソ
神娘「(そうか…)」ボソ
男「(…気になるな)」
神娘「飯にするか?」
男「んー、まだ早いかな」
神娘「では風呂でも入るか、確かあったはずだが」
男「いいよ、神様が先は入りなよ」
神娘「しかしだな」
男「神様より先に風呂入る神主がどこに居るんだよ」
神娘「…ふぅむ」
721: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:01:17 ID:sbbvZof2
神娘「では、そこに座れ」
男「どした?」
神娘「そのまま私の顔を見ろ」
男「おう」
神娘「……」ジーッ
男「……」ジー
神娘「…ふっ」
男「なんで笑うんだよ」
722: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:04:53 ID:sbbvZof2
神娘「いやなに、滑稽でな」
男「喧嘩売ってるの?」
神娘「んなわけなかろう」
男「でもその口調はどう見てもそうとしか」
神娘「そうなったら私は負けるぞ、信者が居ないからな」
男「喧嘩するわけないじゃないか、神様相手に」
神娘「むむぅ」
723: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:14:12 ID:sbbvZof2
男「今日は夏だな」
神娘「夏の夜は蒸し暑いが過ごしやすい」
男「団扇がこんなに便利なものだとは」パタパタ
神娘「ん、そろそろ飯にするか」
男「もう作ってあった?」
神娘「暇だからな」
男「本当に?」
神娘「(流石に気恥ずかしいがな)」
724: ◆lwQY2qw84A:2013/10/24(木) 23:36:50 ID:sbbvZof2
男「んむ」パクッ
神娘「どうだ?」
男「…相変わらず美味いよ」
神娘「そうかそうか」
男「……」モグモグ
神娘「…ふふ」
男「あんだい」
神娘「やはり、飯を食う人は見てて楽しい」
男「なんか見られてると恥ずかしいのだが」
神娘「ああ、すまんな」
男「(どうしたんだ一体)」
新婚生活みたいだな
727: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 01:12:30 ID:JD4GLkDw
多分これからこんなのが数発続く予定 いちゃいちゃなのか
728:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 01:16:18 ID:EJG54XgM
>>727
これがいちゃいちゃじゃなかったら…あんたの書くいちゃいちゃで俺がネチョネチョになりそうだ
729:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 05:14:07 ID:XecUrhm2
こんだけ相思相愛なのにくっつけないんだから悲しいな
733: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 23:05:44 ID:JD4GLkDw
「くそっ、もう時間が無い」
「マスコミを抑えるのに手一杯です!」
「分かっている!なぜあの方は見つからん!」
「”座標上にはあるのに見つからない”とのことです」
「く…このままでは我が国は…」
「見つかりましたぞ!」
「なにっ!」
「座標は同じですが次元の違う所にお隠れになっていました!」
「よくやった!今すぐコンタクトに向かう!」
「まさかあのお方を見れる日が来るとは…」
「楽しみなのか?」
「そんなときではないとわかっては居ますが…とても」
「だろうな、私も足が竦む気分だ」
「お察し申し上げる」
「では、”神様”にお目通り願うとするか」
734:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:28:04 ID:JD4GLkDw
―――――
『最近天候の乱れが激しく、気象庁は何らかの異常事態が発生している可能性が…』
男「…ふむ」
神娘「どうした」
男「いや、まず神社にテレビが持ち込まれたことに驚きだが」
神娘「試しにやってみたが面白い出し物はないな」
男「まあニュース見れるだけで助かるよ」
神娘「で、なんだ?」
男「気象が管理局の管制化から外れた行動をとっているらしい」
神娘「確か…完全な管理下の元一定の過ごしやすい気候を作っていたという事だが」
男「最近なにか上手く行かないらしい、その所為で体調を崩す奴が多くなってさ」
神娘「ふん、貧弱だからだ」
男「確かになぁ、ここの変化と比べたら微々たるものだし」
735:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:34:56 ID:JD4GLkDw
神娘「飯だぞ」ゴトッ
男「お、ありがと」
神娘「やはり米は良い、何時の時代も米のうまさは変わらん」
男「うまいなー」ムグムグ
神娘「神主、米粒がついてる」
男「おろ?どこよ」
神娘「だらしないぞ」ヒョイパク
男「すまんすまん」
神娘「一粒の米には七人の神様が居てだな」
男「神様を食うのか」
神娘「八百万の神が居る様に、人に食われる神も居るのさ」
男「…神様?」
神娘「なんだ、今説教中なのだが」
男「人の事言えんぞ」ヒョイパクッ
神娘「むぅっ!?…不覚を取った」
736:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:39:46 ID:JD4GLkDw
男「んじゃ、行ってくる」
神娘「弁当を忘れるなよ」
男「(何時も気合入りすぎて気恥ずかしいのだが)」
神娘「なんだその顔は」
男「いや、なんでも」
神様「では」バッ
男「はいはい」ギューッ
神娘「進行は補給したから行け」
男「つれないねえ」
737: ◆lwQY2qw84A:2013/10/25(金) 23:40:54 ID:JD4GLkDw
酉を付けずに作者を装う不届き者が通報されました
私です
738:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/25(金) 23:42:47 ID:bHEdhzPQ
いちゃいちゃしやがって……
もっとやれ
739: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 00:25:25 ID:pdHBs30s
友「あー…だりー…」
男「お前もか」
友「むしろなんでお前は平気なんだよ…」ゲッソリ
男「慣れてるしなぁ」
友「えっ」
男「冗談だ、ただ健康なだけだろ」
友「そっかー…」
男「(あっぶね)」
友「どうして急に機構が乱れたのかね」
男「分からん、体調には気をつけろよ」
友「あいあいさー…」
740: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 01:22:08 ID:pdHBs30s
男「(神様の言っていた嫌な予感と関係するのか?)」
先生「えーでは、体調不良に気を付ける様に」
男「(それとも何か別な事か…気にかかるな)」
友「こんな時にも授業かよー…」
男「我慢しろ」
友「でもよー、管制化にある気象がおかしくなるなんてやばいぜ?」
男「それは、確かにそうだが」
友「陰謀の匂いがするとか」
男「そうか?」
友「そうだよ」
男「分からん」
友「そうだよなあべしぃっ!」バピィン
先生「…後で私の部屋に来るように」
男「なむなむ」
741: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:19:09 ID:pdHBs30s
男「(さて、あいつは居残り確定として…さっさと帰るか)」ガタン
男「(神様に何か買っていこうかな、肉とか)」
男「(それにしても、弁当とか気合入りすぎてこっちが恥ずかしいんだがな)」ハァ
ザワァッ……
男「…なんだ?」ゾワッ
男「(今一瞬、背筋が震えた気がする)」
男「(…気のせいか?)」
男「(取り敢えず神様に聞いてみるか、早く帰ろう)」
742: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:27:02 ID:pdHBs30s
―――――
神娘「さて、今日は夏か…」
神娘「懐かしいな、こうして一人で夏の神社に居ると」
神娘「…今は、一人ではないがな」
神娘「あいつには感謝のしようもなぁ――――っ!?」ゾワァッ
神娘「(なんだ?今一瞬とんでもない悪寒がした)」
神娘「(背筋を這う様な嫌らしい、汚らわしい悪寒…戦争のそれではない、もっとおぞましい何か…)」
コンッ コンッ コンッ
神娘「ん?あいつはもう帰って来たのか…」
コンコンコンッ
神娘「…違う」
神娘「こいつ…神主ではない」
コンッ コンッ
神娘「…何者だ!」
743: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 10:31:56 ID:pdHBs30s
―――――
男「はっ、はっ」タッタッタッ
男「くそっ、何か嫌な予感がする」タッタッタ
男「…?神様の他に誰か居る?」
男「まさか…くそっ!」ダダダダダ
男「神様ぁ!」バッ
龍女「よう人間、久しぶり」
男「おまえかーい!」ドベシャッ
龍女「ひどいな人間、出会い頭にお前呼ばわりとか」
男「いや、神様に何かあったのかと思ったんだが」
龍女「…ほぉ?相変わらずと言うよりますます”こちら側”に精通している様だな」
男「神主なんだから当たり前だろ」
龍女「くく、あいつも良い神主を持ったな」
男「それで、神様はどこだ?」
龍女「何処だと思う?」クスクス
男「…まさか!」
龍女「どうした人間?そんなに神様が大事か?」
男「友達じゃなかったのかよ…」ザリッ
神娘「いや、普通に友人なのだが」
男「普通に居るのかよ!」
745: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 12:46:52 ID:pdHBs30s
龍女「ちっ、折角興に乗って来たというのに」
神娘「悪かったな、茶が入ったぞ」コトン
龍女「かたじけない」グイッ
男「一瞬ヒヤッとしたよこっちは」チビチビ
龍女「ふむ、中々相思相愛のようで」
神娘「そうか?」
男「そうなのか?」
龍女「…はぁ」
746: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:07:28 ID:pdHBs30s
神娘「それで、いきなり訪れてきて何の用事だ?からかいに来ただけか?」
龍女「いや、警告しに来た」
神娘「警告?」
龍女「昨今天候が不安定になっていることについてだ」
男「なにっ!?何かわかるのか?」
龍女「分かるも何もない、龍は天候を感知する事に長けているのだ」
男「そうか…」
神娘「で、何が起こっているのだ?」
龍女「簡潔に言おう、これは”前触れ”だ」
神娘「…前触れ?」
男「どう言う事だ」
龍女「これは意図的に仕掛けられた”攻撃”だ、少なくともそう見ている」
男「攻撃!?戦争並びにそれに準じた行為は国際間で禁止されているのに…」
龍女「ふん、まだそんな戯言を信じていたのか」
男「……」
747: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:10:54 ID:pdHBs30s
龍女「お前は…流石に気付いているか」
神娘「戦争が簡単になくせるのならばとっくのとうに無くなっている」
龍女「そうだ、戦争は理由があるから起きる、それが痛手をこうむる以上理由なき戦争なぞ存在しない」
男「知ってたよ、でも…小さい頃からそう教えられてきたから」
神娘「だから言ったのだ、甘い考えだと」
龍女「私もここ最近妙な気配を感じたからな、髭を敏感にしていたのだ」
男「髭?」
龍女「おいおい、私は龍だぞ?」
748: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:17:16 ID:pdHBs30s
男「戦争」
龍女「気を付ける事だな、軍靴の足音はいきなり鳴り響くわけではないぞ」
神娘「知ってるさ、痛い程な」
龍女「なお悪い事にだ、これは我々にも関係のある事だぞ」
男「どう言う事だ?」
龍女「まさか人為的に他国に大規模な干渉をして、気候を乱すなんてことが易々と出来ると思うか?」
神娘「”こちら側”の力を使っていると考えた方がいいな」
龍女「そうすれば必然的にお前にも声がかかるだろう」
男「ちょ、ちょっと待ってくれよ」
龍女「なんだ」
男「”こちら側”に声を掛ける奴なんているのか?政府直々に否定されてるんだろ?」
龍女「……お前、案外頭が鈍いのか?お人よしなだけか?」
男「言い過ぎだぞ」
749: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:21:11 ID:pdHBs30s
神娘「国家間のパワーバランスに古代より深く関与してきた”こちら側”それを上が認知しないなんてことがあると思うか?」
男「…まさか」
龍女「摩訶不思議な力を否定しているのは何もしらん奴だけだ、上の人間は全部知っているのさ」
男「隠していたのか?」
龍女「そうだろう?その方が管理しやすい」
男「…っ」
神娘「まあそう苛立つな、”誰しもが知らない”と言う事は悪用が難しいと言う事なのだから」
龍女「確かにな、昔に比べて呪いなんてものが認知されてないから殆ど悪用もされん」
男「そう、なのか」
神娘「視点を一方向ではなく多方向から見る事は大事な事だぞ」
750: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:25:01 ID:pdHBs30s
龍女「(しかしだ、お前に声がかかる事は分かりきっている)」ボソッ
神娘「(出来れば私はなにもせずに居たいが…)」ボソボソ
龍女「(そうもいくまい、確実に声がかかる、居場所が割れるのも時間の問題だろう)」
神娘「(割と派手をしてしまったからな…迂闊だった)」
龍女「(また、この空間を閉じる事も視野に入れた方がいい)」ボソボソ
神娘「(っ…しかし、そうすれば神主が留まるにせよ留まらないにせよ禍根が残る)」ボソボソ
龍女「(…ふむ)」ボソッ
神娘「(なんだ)」ボソッ
龍女「(いやまあ、うん、頑張れ)」ボソッ
神娘「(はぁ?)」
751: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:29:19 ID:pdHBs30s
龍女「(なに、お似合いだよお前らは)」ボソボソ
神娘「(えっ、ちょっと待て、えっ)」ボソッ ボソッ
龍女「(気付かないとでも思ったか?私はあの神主とは違う完全なこちら側だぞ?)」ボソボソボソ
神娘「(えーっ、本当にばれてる?えーっ…)」ボソボソッ…
龍女「(動揺するな、ばれる)」ボソボソ
神娘「(ま、まあな)」ボソッ
龍女「(しっかし、面倒くさいのを選んだな)」ボソボソボソ
神娘「(仕方ないだろう)」ボソボソ
龍女「(人間はこちらに怖れしか抱かんのだぞ、まあ相手としてはお似合いだが)」ボソボソボソ
神娘「(うーむ…)」ボソ…
752: ◆lwQY2qw84A:2013/10/26(土) 13:33:52 ID:pdHBs30s
男「(女のひそひそ話は聞かない方がいいのは知っているが気になるな)」
神娘「(こればかりは仕方ない事だ、諦めるよ)」ボソボソ
龍女「(友人としては応援したいが…無理なものは無理だ)」ボソボソ
神娘「(私としては、一緒に居られるだけでもいいのだ)」ボソボソ
龍女「(健気な事で、まあそれぐらいが分相当かもしれんな)」ボソ
神娘「(そっちは良い奴は見つかったか?)」ボソボソ
龍女「(駄目だな、もう龍なんてどこにもいないよ)」ボソボソ
神娘「(そうか…)」ボソ
男「(…気になるな)」
神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
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