神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part19
617: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 07:26:55 ID:.04iUGV2
―――――
男「…で、だ」
神娘「おう」
男「これがその…家?なんだな?」
神娘「そうだな」
男「どう見ても廃墟なんだが」
神娘「雨をしのげるだけはあるな、多分」
男「ここに住めと?神主に?」
神娘「お前は何を言っているのだ阿保め」
男「口が悪いな」
神娘「私はお前にこの家をくれてやるとは言ったが、住めとは言っていない」
男「そうだな」
神娘「お前…私が最初なんでこの家をやると言ったか忘れてないか?」
男「実はそうなんだ、なんだか衝撃的な事を言われた気がして」
618: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 07:29:57 ID:.04iUGV2
神娘「お前はな、私と住むんだ」ズイッ
男「おう」
神娘「私と」ズイッ
男「神様と」
神娘「あの森で」ズイズイッ
男「あの森で」
神娘「一緒に住むんだ!」ズズイッ
男「住む」
神娘「分かったな?」
男「全然」
神娘「この馬鹿たれが!」バチコーン
男「あべしっ!?」
619: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 08:05:51 ID:.04iUGV2
神娘「お前が『取り敢えず住居が無くては困る』と言うから思い出したわけだよ」
男「なんとなくは分かったがな」
神娘「だからその取り敢えずの住居を与えると言っているのだ」
男「……」
神娘「これさえあれば問題ないだろう?な?」
男「なあ神様」
神娘「おん?」
男「神様はなんでそんなに積極的なんだ?」
神娘「言わせるな恥ずかしい」
男「…おう」
620: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 08:14:20 ID:.04iUGV2
神娘「逆に聞くが、異論はあるのか?」
男「無論ない」
神娘「なら良いではないか」
男「…そうだな、別に何にもおかしいことは無い」
神娘「神である私が言うのだ、間違いはない」エッヘン
男「なんでえばるんだよ」
神娘「私が神だからだ」
621:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 15:24:19 ID:2iMGv0VU
これ男は住所不定ってことにならね?
622: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 16:49:58 ID:.04iUGV2
>>621
神娘「だから一応の住居を与えたわけだ、住所はあるから住所不定ではない!」エッヘン
男「それ犯罪に抵触しないの?」
神娘「知るかそんなもん!」
623: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 17:14:32 ID:.04iUGV2
男「しっかし…ぼろい家だな、家として認められるのかこれは」
神娘「一応は家だろう、住所のない家なんて家じゃない」
男「お、おう」
神娘「それにだ…こうしてみるとほら、なんとなーくまともに」
男「見えないな」
神娘「お前には心眼が足らん!」
男「んな理不尽な」
624: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 17:21:22 ID:.04iUGV2
男「んで、だ」
神娘「おう」
男「実をいうとあまり持ち物を持っていなかったりする」
神娘「なんだ、ここは荷物置き場にもならんか」
男「(やっぱりぼろいって思ってるんじゃないか?)」
神娘「はて、しかし年頃の男がそんなものを持ってないとは」
男「だってほとんどあの神社に持っていっちまったんだもの」
神娘「えっちぃのとかは」
男「…そんなのわざわざ言うと思うか?」
神娘「つまらん奴め」
625:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 18:50:08 ID:E5c5ksVg
神様がえっちぃとか言っちゃいけません!
仕方ない二人っきりで教育してあげよう
626:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 19:42:23 ID:YLn6plWk
神娘「保健体育はいらんからな」
627: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 21:27:48 ID:.04iUGV2
男「だから引っ越しってもあんまりやる事ないんじゃないかなとは思うよ」
神娘「…まあ、随分と雑多になったものだとは思っていたが」
男「持っている者なんて本ぐらいしかなかったもんなぁ」
神娘「ゲームと言うのがあるらしいが、それはないのか?」
男「なんか飽きたから売っちまった」
神娘「…遊んでみたかったのだが」
男「じゃあ適当な奴買ってくるよ」
神娘「操作が優しいのがいいのだが」
男「探しとく」
628: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 21:32:56 ID:.04iUGV2
男「んー…じゃ、下見も終わったし帰るか」
神娘「おう、で引っ越しはいつになる」
男「二・三週間後かなぁ」
神娘「そうかそうか…ふふ」
男「うん?」
神娘「これからは一つ屋根の下だな神主」
男「(そう言えばそうなんだよなぁ)」
神娘「これからは沢山探索に出かけような」
男「いつもやってることじゃないか」
神娘「そうだったな」
629: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 22:25:10 ID:.04iUGV2
神娘「…っと、もう言う事も無いな」
男「最近はぐでってばかりだしな」
神娘「随分となれたものだよ」
男「誰のせいだと思ってるんだ」
神娘「でも、それで見える景色もあるだろう」
男「…確かに、まあ」
神娘「神社に寄るか?」
男「いや、今日は帰るよ」
神娘「そうか」
男「ああ」
630: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 22:49:20 ID:.04iUGV2
神娘「…なあ」
男「後悔ならしてないぞ」
神娘「すっかりばれてるな」
男「神様は心配性だな」
神娘「いや…」
男「ん?」
神娘「嫌な予感がするのだ、もうじき何かが起こる…そんな気配が」
男「気を付けておくよ」
神娘「お前に何かあったら…いや言うまい」
男「おう」
631:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 23:23:31 ID:oNt06kaM
操作が簡単で戦争要素がないゲームね……
WiiPartyとか?
632: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 17:50:07 ID:qcd8UKL6
―――――
男「じゃ、寝るよ」
男母「はーい」
男「あ、住むところは見つけて来たから」
男母「あらそう、準備はしてたのねー」
男「まあね」ガチャン
男「ふぅ…」ドサッ
――――これからは一つ屋根の下だな
男「…楽しみにしている自分が堪らなく卑しいぜ」
633: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 17:53:25 ID:qcd8UKL6
――二週間後
男母「じゃ、ちゃんと栄養取りなさいよ?」
男「分かってるって」
男母「時々電話寄越しなさいね」
男「そこまでせんでもいいだろうに」
男母「心配だし…」
男「こちとらもう子供じゃないからね?」
男母「それもそうね、じゃ」
男「通さんと仲良くやりなよー」
男母「何言ってるのよ、私はあの人の妻よ?」ブロロロロ
男「…いっちまったな」
神娘「いつも思うが如何にも人のよさそうな顔をしているの」
男「実際そうだよってかナチュラルに隣に居座るなよ」
神娘「良いではないか」
636: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 18:24:14 ID:qcd8UKL6
神娘「今日は休日だったか」
男「あーね、もうじき試験だと言うのにのんびりもしてられんが」
神娘「見てやろうか?勉強」
男「あいにく一夜漬けなんて度胸は無い性格なので」
神娘「良き心がけ、だがまあ効率も大事だぞ?」
男「神様が言うセリフかよ」
神娘「私は仏でもないから俗にまみれても良いのだ」
男「そりゃ、結構な事で」
637: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 23:46:58 ID:qcd8UKL6
神娘「神と言うのは俗っぽいもんだ」
男「ふぅん」
神娘「酒も煙草もやる、喧嘩もする」
男「人間と変わらんじゃないか」
神娘「つまりそこだよ、神は人と近いんだ」
男「近い…まあ確かに、時々人間と話しているみたいに思えるけど」
神娘「神は人より生まれ、人と共に生きている…つまりそう言う事だよ」
男「そっか」
神娘「そうだ、じゃあ行こう」
男「行こう、神様の森へ」
神娘「私達の森だろう?」
男「ん、ああ」
638: ◆lwQY2qw84A:2013/10/15(火) 01:48:24 ID:JATOYglo
リーン…リーン…
男「あ、今秋なのね」
神娘「ちょっくら見せたいものがあってだな」
男「うん?」
神娘「これだこれ、このために秋にした」
男「…なんだこれ」
神娘「囲炉裏を知らんか?」
男「いろり?」
神娘「知らんか…ともかく良いものだぞ、これは」
男「ほほぉ」
639: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 18:40:18 ID:phMnUy7E
神娘「ここを囲んで鍋をつついたりするんだ」
男「ああ、郷土資料で見たことがあるかもしれん」
神娘「いいものだぞ、これは」
男「早速つけてみるか」
神娘「点火用具、点火用具は…」
男「コンビニで売ってたかな」
神娘「あった、マッチ」
男「…時代を感じる」
640: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 18:43:32 ID:phMnUy7E
神娘「ふふん、こんな事もあろうかと用意しておいたのだ」
男「そりゃ大した心がけで、付くの?」
神娘「多分付くだろ…えいしょ」シュッ
男「……」
神娘「んしょ、えいしょっ」シュッ シュッ
男「……」
神娘「ええい、このっ、くそっ、この…」シュッシュッシュッ
男「…買ってこようか?」
神娘「黙っておれ!」スカスカスカスカッ
641: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 18:47:13 ID:phMnUy7E
神娘「この馬鹿物がっ」
男「(今日から神様と一つ屋根の下かぁ)」
神娘「言う事を聞かんか!」
男「(学校行って、帰ったら散策でもして、本を読みあったりして)」
神娘「神の言う事が聞けんと申すかっ」
男「(…いつもと変わらなくね?)」
神娘「くそっ、このっ」
男「(…別に変に違うよりそっちの方が楽だな)」
642: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 19:06:32 ID:phMnUy7E
神娘「……」シュッ
男「(それにしても)」
神娘「……」シュッシュッ
男「(変な所で諦め悪いよな神様も)」
神娘「……」シュッ
男「(引っ越すって言った時はあっさり引いた…いやあれは引いてなかった気がする)」
神娘「……」
男「買ってくるよ」ザッ
神娘「頼む」
男「(こっちから動いてやらなきゃ諦めないんだもんな)」
644:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 21:18:19 ID:6v1wCdEI
そろそろ全裸での待機が寒くなりました
でも神様のためならエンヤーコラ
645: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 01:33:56 ID:z/pufPvQ
――――
男「もうちょっと言ってくれてもいいんだぞ?」
神娘「そうはいってもだな」
男「神主なんだから、神様の言う事聞くのは当たり前だろう」
神娘「確かに!」ポン
男「…もしかして覚えて無かったりする」
神娘「そんなことは無い、ちょっと置いておいただけだ」
男「口が上手い事で」
神娘「褒めるな」
646: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 01:42:55 ID:z/pufPvQ
パチパチパチ…
神娘「暖かいな」
男「火で暖を取るってことは無いから新鮮だ」
神娘「昔はよくこうしていたんだがなぁ」
男「悪くないな」
神娘「しかしあれだ…足りん」
男「なにがさ」
神娘「鍋」
男「鍋?」
神娘「鍋が足りん、鍋が」
647: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 02:31:14 ID:z/pufPvQ
神娘「囲炉裏と言ったら鍋だ」
男「お、おう」
神娘「鍋が無い囲炉裏なんて囲炉裏ではない」
男「流石にそれは言い過ぎじゃないか」
神娘「言い過ぎではない、それほど鍋と囲炉裏は重要なものだ」
男「(そういうものなのか?)」
神娘「ああ、鍋が食いたい」
男「取ってくればいいじゃん」
神娘「獲ってくるか」
男「そうだな、一緒に行こう」
神娘「おうともさ」
648: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 03:50:53 ID:z/pufPvQ
神娘「茸鍋がいいな、うん」イソイソ
男「そう言えば神様っていつも同じ服装だけどいいの?」
神娘「ここは俗世とは無縁の場所、さらに私は神だから穢れも出さないから汚れない」
男「…便所は?」
神娘「人用だ」
男「食ったもの何処に行くの?」
神娘「力となる」
男「うわ、なんかずるい」
649:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 08:27:27 ID:K2Ay9aPI
ドラえもん並の核融合炉とか搭載してそうだな
―――――
男「…で、だ」
神娘「おう」
男「これがその…家?なんだな?」
神娘「そうだな」
男「どう見ても廃墟なんだが」
神娘「雨をしのげるだけはあるな、多分」
男「ここに住めと?神主に?」
神娘「お前は何を言っているのだ阿保め」
男「口が悪いな」
神娘「私はお前にこの家をくれてやるとは言ったが、住めとは言っていない」
男「そうだな」
神娘「お前…私が最初なんでこの家をやると言ったか忘れてないか?」
男「実はそうなんだ、なんだか衝撃的な事を言われた気がして」
618: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 07:29:57 ID:.04iUGV2
神娘「お前はな、私と住むんだ」ズイッ
男「おう」
神娘「私と」ズイッ
男「神様と」
神娘「あの森で」ズイズイッ
男「あの森で」
神娘「一緒に住むんだ!」ズズイッ
男「住む」
神娘「分かったな?」
男「全然」
神娘「この馬鹿たれが!」バチコーン
男「あべしっ!?」
619: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 08:05:51 ID:.04iUGV2
神娘「お前が『取り敢えず住居が無くては困る』と言うから思い出したわけだよ」
男「なんとなくは分かったがな」
神娘「だからその取り敢えずの住居を与えると言っているのだ」
男「……」
神娘「これさえあれば問題ないだろう?な?」
男「なあ神様」
神娘「おん?」
男「神様はなんでそんなに積極的なんだ?」
神娘「言わせるな恥ずかしい」
男「…おう」
620: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 08:14:20 ID:.04iUGV2
神娘「逆に聞くが、異論はあるのか?」
男「無論ない」
神娘「なら良いではないか」
男「…そうだな、別に何にもおかしいことは無い」
神娘「神である私が言うのだ、間違いはない」エッヘン
男「なんでえばるんだよ」
神娘「私が神だからだ」
621:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 15:24:19 ID:2iMGv0VU
これ男は住所不定ってことにならね?
>>621
神娘「だから一応の住居を与えたわけだ、住所はあるから住所不定ではない!」エッヘン
男「それ犯罪に抵触しないの?」
神娘「知るかそんなもん!」
623: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 17:14:32 ID:.04iUGV2
男「しっかし…ぼろい家だな、家として認められるのかこれは」
神娘「一応は家だろう、住所のない家なんて家じゃない」
男「お、おう」
神娘「それにだ…こうしてみるとほら、なんとなーくまともに」
男「見えないな」
神娘「お前には心眼が足らん!」
男「んな理不尽な」
624: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 17:21:22 ID:.04iUGV2
男「んで、だ」
神娘「おう」
男「実をいうとあまり持ち物を持っていなかったりする」
神娘「なんだ、ここは荷物置き場にもならんか」
男「(やっぱりぼろいって思ってるんじゃないか?)」
神娘「はて、しかし年頃の男がそんなものを持ってないとは」
男「だってほとんどあの神社に持っていっちまったんだもの」
神娘「えっちぃのとかは」
男「…そんなのわざわざ言うと思うか?」
神娘「つまらん奴め」
625:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 18:50:08 ID:E5c5ksVg
神様がえっちぃとか言っちゃいけません!
仕方ない二人っきりで教育してあげよう
626:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 19:42:23 ID:YLn6plWk
神娘「保健体育はいらんからな」
627: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 21:27:48 ID:.04iUGV2
男「だから引っ越しってもあんまりやる事ないんじゃないかなとは思うよ」
神娘「…まあ、随分と雑多になったものだとは思っていたが」
男「持っている者なんて本ぐらいしかなかったもんなぁ」
神娘「ゲームと言うのがあるらしいが、それはないのか?」
男「なんか飽きたから売っちまった」
神娘「…遊んでみたかったのだが」
男「じゃあ適当な奴買ってくるよ」
神娘「操作が優しいのがいいのだが」
男「探しとく」
628: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 21:32:56 ID:.04iUGV2
男「んー…じゃ、下見も終わったし帰るか」
神娘「おう、で引っ越しはいつになる」
男「二・三週間後かなぁ」
神娘「そうかそうか…ふふ」
男「うん?」
神娘「これからは一つ屋根の下だな神主」
男「(そう言えばそうなんだよなぁ)」
神娘「これからは沢山探索に出かけような」
男「いつもやってることじゃないか」
神娘「そうだったな」
629: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 22:25:10 ID:.04iUGV2
神娘「…っと、もう言う事も無いな」
男「最近はぐでってばかりだしな」
神娘「随分となれたものだよ」
男「誰のせいだと思ってるんだ」
神娘「でも、それで見える景色もあるだろう」
男「…確かに、まあ」
神娘「神社に寄るか?」
男「いや、今日は帰るよ」
神娘「そうか」
男「ああ」
630: ◆lwQY2qw84A:2013/10/13(日) 22:49:20 ID:.04iUGV2
神娘「…なあ」
男「後悔ならしてないぞ」
神娘「すっかりばれてるな」
男「神様は心配性だな」
神娘「いや…」
男「ん?」
神娘「嫌な予感がするのだ、もうじき何かが起こる…そんな気配が」
男「気を付けておくよ」
神娘「お前に何かあったら…いや言うまい」
男「おう」
631:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 23:23:31 ID:oNt06kaM
操作が簡単で戦争要素がないゲームね……
WiiPartyとか?
632: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 17:50:07 ID:qcd8UKL6
―――――
男「じゃ、寝るよ」
男母「はーい」
男「あ、住むところは見つけて来たから」
男母「あらそう、準備はしてたのねー」
男「まあね」ガチャン
男「ふぅ…」ドサッ
――――これからは一つ屋根の下だな
男「…楽しみにしている自分が堪らなく卑しいぜ」
633: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 17:53:25 ID:qcd8UKL6
――二週間後
男母「じゃ、ちゃんと栄養取りなさいよ?」
男「分かってるって」
男母「時々電話寄越しなさいね」
男「そこまでせんでもいいだろうに」
男母「心配だし…」
男「こちとらもう子供じゃないからね?」
男母「それもそうね、じゃ」
男「通さんと仲良くやりなよー」
男母「何言ってるのよ、私はあの人の妻よ?」ブロロロロ
男「…いっちまったな」
神娘「いつも思うが如何にも人のよさそうな顔をしているの」
男「実際そうだよってかナチュラルに隣に居座るなよ」
神娘「良いではないか」
636: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 18:24:14 ID:qcd8UKL6
神娘「今日は休日だったか」
男「あーね、もうじき試験だと言うのにのんびりもしてられんが」
神娘「見てやろうか?勉強」
男「あいにく一夜漬けなんて度胸は無い性格なので」
神娘「良き心がけ、だがまあ効率も大事だぞ?」
男「神様が言うセリフかよ」
神娘「私は仏でもないから俗にまみれても良いのだ」
男「そりゃ、結構な事で」
637: ◆lwQY2qw84A:2013/10/14(月) 23:46:58 ID:qcd8UKL6
神娘「神と言うのは俗っぽいもんだ」
男「ふぅん」
神娘「酒も煙草もやる、喧嘩もする」
男「人間と変わらんじゃないか」
神娘「つまりそこだよ、神は人と近いんだ」
男「近い…まあ確かに、時々人間と話しているみたいに思えるけど」
神娘「神は人より生まれ、人と共に生きている…つまりそう言う事だよ」
男「そっか」
神娘「そうだ、じゃあ行こう」
男「行こう、神様の森へ」
神娘「私達の森だろう?」
男「ん、ああ」
638: ◆lwQY2qw84A:2013/10/15(火) 01:48:24 ID:JATOYglo
リーン…リーン…
男「あ、今秋なのね」
神娘「ちょっくら見せたいものがあってだな」
男「うん?」
神娘「これだこれ、このために秋にした」
男「…なんだこれ」
神娘「囲炉裏を知らんか?」
男「いろり?」
神娘「知らんか…ともかく良いものだぞ、これは」
男「ほほぉ」
神娘「ここを囲んで鍋をつついたりするんだ」
男「ああ、郷土資料で見たことがあるかもしれん」
神娘「いいものだぞ、これは」
男「早速つけてみるか」
神娘「点火用具、点火用具は…」
男「コンビニで売ってたかな」
神娘「あった、マッチ」
男「…時代を感じる」
640: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 18:43:32 ID:phMnUy7E
神娘「ふふん、こんな事もあろうかと用意しておいたのだ」
男「そりゃ大した心がけで、付くの?」
神娘「多分付くだろ…えいしょ」シュッ
男「……」
神娘「んしょ、えいしょっ」シュッ シュッ
男「……」
神娘「ええい、このっ、くそっ、この…」シュッシュッシュッ
男「…買ってこようか?」
神娘「黙っておれ!」スカスカスカスカッ
641: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 18:47:13 ID:phMnUy7E
神娘「この馬鹿物がっ」
男「(今日から神様と一つ屋根の下かぁ)」
神娘「言う事を聞かんか!」
男「(学校行って、帰ったら散策でもして、本を読みあったりして)」
神娘「神の言う事が聞けんと申すかっ」
男「(…いつもと変わらなくね?)」
神娘「くそっ、このっ」
男「(…別に変に違うよりそっちの方が楽だな)」
642: ◆lwQY2qw84A:2013/10/16(水) 19:06:32 ID:phMnUy7E
神娘「……」シュッ
男「(それにしても)」
神娘「……」シュッシュッ
男「(変な所で諦め悪いよな神様も)」
神娘「……」シュッ
男「(引っ越すって言った時はあっさり引いた…いやあれは引いてなかった気がする)」
神娘「……」
男「買ってくるよ」ザッ
神娘「頼む」
男「(こっちから動いてやらなきゃ諦めないんだもんな)」
644:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 21:18:19 ID:6v1wCdEI
そろそろ全裸での待機が寒くなりました
でも神様のためならエンヤーコラ
645: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 01:33:56 ID:z/pufPvQ
――――
男「もうちょっと言ってくれてもいいんだぞ?」
神娘「そうはいってもだな」
男「神主なんだから、神様の言う事聞くのは当たり前だろう」
神娘「確かに!」ポン
男「…もしかして覚えて無かったりする」
神娘「そんなことは無い、ちょっと置いておいただけだ」
男「口が上手い事で」
神娘「褒めるな」
646: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 01:42:55 ID:z/pufPvQ
パチパチパチ…
神娘「暖かいな」
男「火で暖を取るってことは無いから新鮮だ」
神娘「昔はよくこうしていたんだがなぁ」
男「悪くないな」
神娘「しかしあれだ…足りん」
男「なにがさ」
神娘「鍋」
男「鍋?」
神娘「鍋が足りん、鍋が」
647: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 02:31:14 ID:z/pufPvQ
神娘「囲炉裏と言ったら鍋だ」
男「お、おう」
神娘「鍋が無い囲炉裏なんて囲炉裏ではない」
男「流石にそれは言い過ぎじゃないか」
神娘「言い過ぎではない、それほど鍋と囲炉裏は重要なものだ」
男「(そういうものなのか?)」
神娘「ああ、鍋が食いたい」
男「取ってくればいいじゃん」
神娘「獲ってくるか」
男「そうだな、一緒に行こう」
神娘「おうともさ」
648: ◆lwQY2qw84A:2013/10/20(日) 03:50:53 ID:z/pufPvQ
神娘「茸鍋がいいな、うん」イソイソ
男「そう言えば神様っていつも同じ服装だけどいいの?」
神娘「ここは俗世とは無縁の場所、さらに私は神だから穢れも出さないから汚れない」
男「…便所は?」
神娘「人用だ」
男「食ったもの何処に行くの?」
神娘「力となる」
男「うわ、なんかずるい」
649:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 08:27:27 ID:K2Ay9aPI
ドラえもん並の核融合炉とか搭載してそうだな
神娘「我を呼んだか!」男「呼んでません」
Part1<< Part15 Part16 Part17 Part18 Part19 Part20 Part21 Part22 Part23 >>Part30
評価する!(945)
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む