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千尋「ひさしぶりだね!」カオナシ「....」 モジモジ

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Part3
99 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:31:05 ID:SlV
?「そこの長腰掛けに座りなさい」
千尋「は、はい」
?「...」
千尋「あの....」
?「....」
千尋「そ、その....」
?「....心静めて」
千尋「........はい....」

101 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:33:50 ID:SlV
千尋「その...わたし....自分の進路に迷っていて,,,,」
?「....」
千尋「特にやりたいこともないのに、ただなんとなく大学へ行くって言う気にもなれなくて...」
千尋「周りは冒険したりするのも良い、とか、自分の好きなように進みなさい、って言ってくれるんだけど,,,」
千尋「何か胸にひっかかって前に進めないの」
?「.......うん」
千尋「何か大切なことを忘れているような気がして、でもそれが思いだせなくて....苦しいの」
?「......」

102 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:37:08 ID:SlV
千尋「だけど、ここに来てからは....なんでか分からないけど....」
千尋「苦しい気持ちを忘れられることが多いんだ。」
千尋「安心するっていうか....現実逃避なのかもしれないけど心が穏やかになるの」
?「....うん」
千尋「それで....」

103 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:41:22 ID:SlV
千尋「それでね....」
?「.....」
千尋「すごく、変なことを言うようなん、だ、けど....」
?「.....」
千尋「あなたとしゃべっていると、懐かしい気持ちになる」
?「...!」
千尋「似ているの。誰かと...。それが誰かって聞かれると....わからないんだけど....」
千尋「私のことを助けてくれた人と似ているの。」
?「....うん」

104 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:44:18 ID:SlV
千尋「出会って間もない人にこんなことを言うのも....本当に変なことってわかっているんだけど...」
千尋「ごめんなさい」
?「ううん。私も....同じように感じている」
千尋「え.....」
?「放っておけないんだよ。」
千尋「わたしを....?」
?「うん」
千尋「......っ」


105 :ヒーベス :2014/11/29(土)22:45:35 ID:Ls4
いいぞ いいぞ

106 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:50:03 ID:fm8
ヒューヒュー

107 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:51:35 ID:SlV
千尋「もっと変なこと聞いてもいい?」
?「なに?」
千尋「私達....どこかで会ったことある....?」
?「.....どうだろうね...」
千尋「....」
?「.....」
千尋「....」グゥ...
千尋「!」
?「ご飯を食べてないの?」
千尋「お昼食べずに早退しちゃったから...ご、ごめんなさい真剣な話をしているときに...」
?「ううん。すぐ戻るから、ここで待ってて」
千尋「はい」

108 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:54:36 ID:SlV
千尋(真剣な話をしてるっていうのに...私ってば...恥ずかしい....)
千尋(だけど...すごく親身になって話を聞いてくれた....)
千尋(.....こんなに安心したのは何年ぶりだろう....)
千尋(なんか...すごく懐かしい気持ちが芽生えてくる....)

110 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:58:13 ID:fm8
愛じゃ!

111 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)22:58:40 ID:SlV
?「そんなに下を向いていては、地面と顔がくっついてしまうよ」
千尋「!」
?「待たせて悪かったね。お腹が空いたのだろう」
千尋「あ…」
?「お食べ」
千尋「で、でも....」
?「そなたの元気が出るように、と思って作ってきたんだ。お食べ」
千尋「じゃ、じゃあひとつだけ....」パクッ

113 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:00:54 ID:SlV
千尋「!」
千尋「.......」
千尋「.........」ポロッ...
千尋「...........」ポロ...ポロ....
?「辛かったろう。さ、お食べ。」
千尋「う......うっ....うっ....」

114 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:02:47 ID:SlV
...
千尋「ごめんなさい、迷惑ばっかりかけちゃって」
?「気が晴れた?」
千尋「うん。泣いたらスッキリした。ありがとう」
?「うん」

116 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:07:42 ID:SlV
千尋「....」
?「....」
千尋「あのね」
?「....」
千尋「....わたし....ここで働きたい」
?「....!」
千尋「本当は...このことを今日言いに来たの」
?「.....」
千尋「わたし...少しでも役に立ちたい。ここで、働きたいの」
?「.....」
千尋「ダメって言われたら諦める。....今日は」
千尋「でも、明日も明後日も来る。ここで、働かせて下さい!」
?「..........千尋、」
千尋「はい!........って、え?」
千尋「どうして....私の名を..........」

117 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:17:54 ID:SlV
?「そなたには可能性がたくさんある。今も、この先の未来にも。」
千尋「.....」
?「ここは古いが名のある神社だ。消えてなくなることはない。」
千尋「.....」
?「一時の感情で物事を決めてはいけない。私と違って、千尋には千尋の道が沢山あるんだよ」
千尋「私は....」
?「ここで働くことを悪いとは言わない。だけど、開かれた道は限りなくあるのだから何もこんな閉ざされた道を選ぶことは....」
千尋「閉ざされた道ってどういうこと?あなたは違うの?」
?「....深くは言わない。だけど千尋には未知なる可能性がたくさんあるんだよ。
今は目に見えないから信用できないかもしれないけど、ご両親の為にも、自分の為にも可能性を信じなきゃだめだ。」


118 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:23:26 ID:hxG
いいな… こんなこと言われたい

119 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:24:59 ID:fm8
ジンとくるね

120 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:28:16 ID:SlV
千尋「....」
千尋「...一時なんかじゃない....」
?「....」
千尋「あなたが私の名前を知っているのは、偶然なんかじゃないんでしょ...?」
?「...!」
千尋「私、自分の可能性を信じてここで働きたいの。自暴自棄とかそんな理由じゃない」
?「....」
千尋「どうしても私を受け入れたくないって言うのなら諦める。でも...絶対後悔する。」
千尋「前に、一度後悔しているの。きっと会えるって言った人達、またねって言った人達」
千尋「結局は口約束で、永遠の別れをしてしまったから」
?「.......」

123 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:35:29 ID:SlV
千尋「さっき....この神社は消えないって言ったけど.....」
?「.......私ならずっとここにいる」
千尋「本当に?」
?「本当さ」
千尋「.....」
?「疑り深いんだね」
千尋「.....」
?「空が繋がっている限りいつでも会えるよ。」
千尋「空が切れたらどうなるの?」
?「それは杞憂だ」
千尋「....きゆう?」
?「暗くなる前にお帰り。ご両親が心配するよ」
千尋「...」

124 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:38:08 ID:SlV
千尋(.....)
-次の日-
千尋「先生、進路先の紙...書けました」
担任「おぉ、どれどれ.....」
千尋「....」
担任「ん?これは....ご両親とも話した結果なのか?」
千尋「はい」
担任「そうか....分かった」
千尋「....」


126 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:39:21 ID:SlV
-卒業式-

127 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:42:15 ID:SlV
千尋(....)
千尋「ハァ....ハァ.....」トントン 
?「ここへきてはいけない。参拝者は東口から.......!」
千尋「ごめんなさい。道を間違えました」
?「千尋..........」
千尋「......」
?「....もう、来ないかと思っていた」
千尋「......」

128 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:48:23 ID:SlV
千尋「....気にかけていてくれたの?」
?「うん、心配していたよ」
千尋「ごめんなさい」
?「ううん。元気そうで安心した。」
千尋「......」
千尋「あのね....」
千尋「ここ数ヶ月間、ずっと考えてた。神社のことと....あなたのこと。」
?「.....」

129 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:52:18 ID:SlV
千尋「私ね、どうしても思い出せないの」
?「....」
千尋「だけどあなたといるとすごく懐かしい気持になるし、安心することは確かなんだ」
?「.....」
千尋「名前すら思い出せなくて....自分の中の勝手な思い込みなのかなって何度も思った。」
千尋「でも....」
千尋「今日卒業式を終えて....心に決めたの」

130 :名無しさん@おーぷん :2014/11/29(土)23:58:01 ID:SlV
千尋「わたし....あなたを思い出したい」
?「...!」
千尋「あなたがなんでこの神社にしか居場所がないのか、とか...全部知ってる気がするの」
千尋「だから.....改めてお願いに来ました。ここで働かせて下さい!」
?「.......うん」
千尋「.........え?」
?「そなたが決めたことなら、私はもう口出ししないよ」
千尋「それって.....ここで働いてもいいの....?」
?「........うん」

131 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:00:39 ID:Blr
千尋「あ・・・ありがとうございます!!!」
?「明日からおいで。仕事を与えてあげる」
千尋「はい!」
おわり

132 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:00:52 ID:Blr
ID変わっちゃったー

133 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:01:09 ID:Blr
ここまで付き合ってくれた人達 ありがとうございました

134 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:02:12 ID:w8j
乙!久々にジブリ見たくなった!

135 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:02:24 ID:Blr
みんなハクを八つ裂きにしたがるので 
八つ裂きにされなかった話を想像してみました

138 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:04:01 ID:p5t
八つ裂きエンド確かに多いよなwwww
ハク生きててよかった!

139 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:04:21 ID:BFZ
良かった~!
ハッピーエンドで
最後まで ?でハクだったのか分からない所がまたドキドキするw

145 :名無しさん@おーぷん :2014/11/30(日)00:14:40 ID:Th8
面白かった


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