はだしのラピュタ
Part4
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 19:12:56.02 ID:n07bOTKw0
ゲン「わしらに情けをかけてつかあさい! シータが助かればそれでええんじゃ!」
ドーラ「お前達を連れてって、アタシらに何のメリットがあるんだい」
隆太「兄ちゃんはお経を読むのがうまいぞ!」
ゲン「ほ、ほうじゃ! サングラスのおっさんたちと戦争したらばあさんたちの中にも死ぬる人は出るはずじゃ」
ドーラ「縁起でもない! アタシらはそんなヤワじゃないよ!」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 19:26:27.40 ID:n07bOTKw0
ゲン「財宝とかはどうでもええんじゃ! 頼むよ!」
ルイ「ほぅ、泣かせるねぇ」
ドーラ「お黙りっ!」
ルイ「はい」
ドーラ「その方が娘がいうことを聞くかもしれないね……」ボソッ
ドーラ「二度とここには帰ってこれなくなるよ」
ゲン「馬鹿たれ、帰ってくるわい! お母ちゃんを残すわけにはいかんのじゃ!」
ドーラ「……。まぁ母親を大事にするのはいいことだ。40秒で支度しな!」
隆太「40秒もかからんわい!」
ムスビ「わしら、ピカで皆奪われたんじゃ!」
勝子「鞄に詰める、ナイフもランプもないんよ!」
ゲン「戦争の馬鹿たれー! アメリカの馬鹿たれー!」
隆太「うぅ……」
ゲン「うぅ……」
勝子「うぅ……」
ムスビ「うぅ……」
しーん
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 19:26:28.19 ID:anRxEU7AO
ゲンの下駄アタックならロボット兵だって簡単に倒せそう
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 19:40:38.09 ID:n07bOTKw0
ドーラ「こいつをベルトに結びな」ブブブブ
ゲン「変てこな乗り物じゃのう。本当に飛ぶんか?」
ドーラ「お前たちは本船でお待ち!」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 22:29:50.97 ID:n07bOTKw0
***
ドーラ「グズグズしてると夜が明けっちまうよ」ブイーン
隆太「兄ちゃん! この乗り物、案外早いのぅ!」ブイーン
ゲン「ジェットエンジンまでついとるぞ。英米独が第二次大戦の後半でようやくジェットエンジンを搭載した航空機を開発したというのに、大戦後わずか3年で海賊の手に入っとるとは……。わしは科学の進化のスピードが恐ろしいよ」ブルブル
ムスビ「ほいじゃがどう考えてもこの羽は無駄じゃのぅ」ブイーン
ゲン「非効率的すぎじゃ! 何をどう考えたらこんなデザインになるんじゃ!」ブイーン
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 22:44:12.12 ID:n07bOTKw0
***
ーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
シータ(幼)「うあああああ……ひっく……」ポロポロ
おばあさん「それは困ったねえ。そうだシータ、いいこと教えてあげよう」
おばあさん「困った時のおまじない」
シータ(幼)「おまじない?」
おばあさん「そう。古い古い、秘密の言葉」
おばあさん「リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
シータ(幼)「リーテ……ア?」
おばあさん「“われを助けよ、光よ、よみがえれ”という意味なの」
おばあさん「リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
ーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーーーー
シータ「……リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール……」
ビカアアアアアア
シータ「ああ! あああ!!」
ムスカ「!」ガチャッ
ムスカ「すばらしい……」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 23:10:20.20 ID:n07bOTKw0
***
ーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
数か月前
ゲン「なまんだぶ、なまんだぶ、なまんだぶ」チンチン
ゲン「ガイコツに天国へ行けるようお経をあげたぞ」チンチン
隆太「あんちゃんはお経がうまいのう。なんだかほんとうにありがたくなって、ええ気持ちじゃ」
ゲン「ガハハハ! 年季がちがうけえのう」
おっさん「!」
おっさん「」ガッ
おっさん「」スッスッ 『怨』
ゲン「おっさん、なんでこんな字を書くんね?」
おっさん「『怨』。うらみじゃ」
おっさん「このガイコツがアメリカ兵に買われてアメリカへ渡ったら、アメリカにいる原爆を落とした奴らを恨み殺してもらいたいんじゃ……!」
おっさん「本当にひどい原爆を落としやがって……!」ワナワナ
おっさん「わしの家族をお化けのように殺しやがって……!」フルフル
おっさん「今もわしらを苦しめている恨みを晴らしてもらいたいんじゃ……! みんな、たのむぞ! たのむぞ!」スッ 『怨』
おっさん「わしゃ戦争さえ無かったら、原爆さえ無かったらと毎日毎日泣き暮らしてきたが……」
おっさん「この恨みはわすれられんわい……!」ツー
ゲン「そ、そうじゃ……。おっさんのいうとうりじゃ」ツー
隆太「……」
ムスビ「……」
ーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーーーー
ゲン「……『怨』……」ブイーン
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 23:20:49.68 ID:n07bOTKw0
***
ムスカ「古文書にあった通りだ……。この光こそ聖なる光だ……!」
シータ「聖なる光……?」
ムスカ「」ソーッ つ 飛行石
飛行石「」バチッ!
ムスカ「うわッ!」
ムスカ「どんな呪文だ……? 教えろ、その言葉を!」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 00:08:03.24 ID:bTJQQQkj0
***
ロボット「」キュインッ
ロボット「」フィィーーン
警備A「お、おい……」
警備B「ああ……」ガシャン ウィーン
ーーーーそれは“あけてはいけない扉”だったーーーー
ロボット「」プシューッ
ロボット「」ガオオオオオオオオオオオン ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン
警備A「」ガシャンッ
ーーーー何故滅びたのかが分からない、殺戮の文明・ラピュターーーー
警備B「……おいおい……嘘だろ……」ガクガクガクガク
ーーーーその圧倒的な科学力で地上の民を支配し、淘汰してきたーーーー
ロボット「」グググググググググ
ーーーー血の帝国であるーーーー
ロボット「」オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
警備A「あァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダダ
ロボット「」チュインチュインチュインチュイン
ロボット「」シュッ
警備A「あ……あ……」ブチッ ブチッ
警備A「嘘……」ブシューーーッ!!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 00:18:07.61 ID:bTJQQQkj0
***
警備C「近づくなァァーーーーーーーーッ! ねじ切られるぞォーーーーーーーーーーーッ!!」ズガンズガンズガン
警備D「嫌だァああああああ!!!! 痛゛ィいいいいいいいいいいいい!!!!」ギリリリリリリリ
警備E「ひィいいいいい!!!!!!!!!」ゴキンゴキンゴキン
警備F「撤退だァああああああああ!!!! 撤t」
ロボット「」フィィィン
ビカッ!
警備F「熱ッ! ぎゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!」ジュウウウウウウウウウウウウウ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 01:04:31.22 ID:bTJQQQkj0
***
ムスカ「凄い……! そうか、その光だ!!」
ムスカ「聖なる光でロボットの封印が解けたのだ!」
シータ「!」
ムスカ「ラピュタへの道が拓けた! 来い!!」グイッ
シータ「嫌ァーーッ!」
ロボット「」ビュイン ーーーーΘ>> 吊り橋
ジュウウウウウウウ
ムスカ「うわっ!」
ロボット「」バサッ ズゴゴゴゴゴゴゴゴ
ムスカ「飛ぶ気か!?」
ロボット「」ブシュウウウウウウウウウウ ↑↑↑↑
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 01:13:18.68 ID:bTJQQQkj0
***
ビュイン ビュイン ビュイン ビュイン ビュインーーーー
ッバッーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!!!!!!!!
ボンボンボンボンボンボン!!!!!!!!!!
ゲン「な、なんじゃアレは!?」ブイーン
ドーラ「どうしたんだい、まるで戦だよ!」
ゲン「行くぞ、ばあさんッ!」
ドーラ「船長とお呼び!」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 01:27:05.48 ID:bTJQQQkj0
ルイ「ママ! ゴリアテが動き始めた!」
ドーラ「このまま行くとあいつの弾幕に飛び込んじまう。出直しだ!」
ゲン「ばあさんッ! あそこにシータがおるぞ!」
ドーラ「どこだって?」
ゲン「このまま真っ直ぐ飛んでくれや! 小さな塔の上におるわい!」
ドーラ「女は度胸だ! お前達援護しな!」ブイーン
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 02:47:45.22 ID:bTJQQQkj0
***
シータ「あぁ……!」
ゲン「シータアアアアアアアアアアア!!」ブイーン
ゲン「わりゃ、大丈夫かァーーッ!?」
シータ「ゲェーーーーーーーーーン!!」
ゲン「ばあさん、もっと寄せえや!」
C(ΘΜΘ)つΓ ガリガリッ!
ドーラ「アッ!」
ゲン「何やっとるんじゃ下手くそ! もうええわい! そこで待っとれ!」ダッ!
ルイ(マジかよ!? 飛びやがった!!)ビクッ!
隆太「流石あんちゃんじゃ!」
ゲン「おりゃあっ!」タンッ
シータ「ゲン!」
ゲン「おどりゃ、シータ! わしにしがみつけ! 離したら死ぬるぞ!」
シータ「え!? 嘘!? ちょっと待って!」アワアワ
ゲン「待てるか! 行くぞ! 1、2のそれ!」ポーン
シータ「きゃあああああああああ!!!!!!!!!!」
シャルル「」
ルイ「」
アンリ「」
ゲン「ふんッ!」ダンッ!
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 03:13:46.26 ID:bTJQQQkj0
ゲン「ばあさん、乗ったぞ!」ブイーン
シータ「」グッタリ
ドーラ「ずらかるよ!」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 03:20:11.41 ID:bTJQQQkj0
ルイ「それにしてもあの警備たち、なんで手から紙をぶら下げて歩いてるんだ?」
ドーラ「あたしが知るわけないだろ!」
ゲン「……あれは溶けた皮膚じゃ」
ルイ「」
ゲン「人間の皮膚だって超高温にさらされると、ああやって溶けるんじゃ。恐ろしいのう……ピカの日みたいじゃ……」
シャルル「」
ゲン「正直わしらはラピュタをなめとったわい……。あのロボット、あいつらが始末したようじゃが心配じゃのう……。放射能を撒き散らさんとええんじゃが……」
アンリ「」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 03:32:59.79 ID:bTJQQQkj0
***
黒眼鏡「大佐、こちらです」ツカツカ
ムスカ「おお……! 聖なる光を失わない……。この飛行石はラピュタの位置を示している!」
ムスカ「将軍に伝えろ。予定通りラピュタへ出発すると」ファサッ ポロポロ
黒眼鏡「!」
ムスカ「どうした? 私の顔に何かついているか?」ポロポロ
黒眼鏡「い、いえ大佐……。髪が……その……」
ムスカ「髪?」クシャッ ポロポロ
ムスカ「!」バッ! ボロボロボロボロ
ムスカ「な、何だコレは!? 髪がッ! 私の髪がーーッ!!」ボロボロボロボロ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 03:52:55.22 ID:bTJQQQkj0
***
シータ「うっうっ……」シクシク
ゲン「おうおう、怖かったのう。でもいつまでも泣いとったらいかんわい。わしらは踏まれてもしっかりと芽を出す、麦にならんといけんのじゃ」トントン
ルイ「いいなぁー……」ブイーン
隆太「よっ! 羨ましいぞあんちゃん!」ヒューヒュー
ゲン「馬鹿たれ! おどりゃ、わしをからかうなッ! ///」
ドーラ「……お前の谷だ」ブイーン
ドーラ「全く……とんでもない無駄足だったよ」
シータ「……」
ゲン「ばあさん、わしらも船に乗せてくれや」
ドーラ「船長といいな! ……飛行石を持たないお前たちを乗せて、何の得があるんだい」
隆太「あんちゃんはお経を読むのが上手いぞ!」
ドーラ「それはもう聞いたよ!」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 04:03:46.15 ID:bTJQQQkj0
ゲン「……働くけぇ、乗せてくれや」
シータ「ラピュタの本当の姿を、この目で確かめたいんです」
ドーラ「……ふん! 宝はいらないとか、ラピュタの正体を確かめるとか……。海賊船に乗るには動機が不純だよ」
ルイ「ママ!? 連れてくの!?」
ドーラ「変なマネしたら、海に叩き込むからね!」
ゲン「やってみぃ! 返り討ちにしたるわい」ガハハ
隆太「わしらをなめとると怖いぞ!」ガハハ
ルイ「やったぁー! 掃除洗濯、しなくて済むぞォー!」ブィーン
アンリ「皿洗いもだ!」ブィーン
シャルル「イモの皮むきもな!」ブィーン
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 04:12:59.55 ID:bTJQQQkj0
シャルル「お前、プディング作れるか?」ブィーン
ゲン「かぼちゃの種を天日干しにした奴なら作れるぞ?」
シャルル(お前に訊いてねーよ……)
ルイ「俺ね、ミンスミートパイが好きなんだ!」
ゲン「馬鹿たれ! 牛肉なんぞ高すぎて手が出せるか!」
ルイ(お前に言ってねーよ……)
アンリ「俺ね! えーと、えーと、何でも食う!」
ゲン「当たり前じゃ! 食えるもんはありがたく頂かんといかんのじゃ!」
アンリ(これも怒られんのかよ……)
ドーラ「いい加減にしな! まったく……いつまでたっても子どもなんだから……」
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 09:18:48.52 ID:YvPo33IAO
ムスカwwwwww
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 10:45:12.14 ID:NsO7ReWUo
ユニーク
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 12:57:50.16 ID:kz3ZIBp1O
ギエエエで吹く
ゲン「わしらに情けをかけてつかあさい! シータが助かればそれでええんじゃ!」
ドーラ「お前達を連れてって、アタシらに何のメリットがあるんだい」
隆太「兄ちゃんはお経を読むのがうまいぞ!」
ゲン「ほ、ほうじゃ! サングラスのおっさんたちと戦争したらばあさんたちの中にも死ぬる人は出るはずじゃ」
ドーラ「縁起でもない! アタシらはそんなヤワじゃないよ!」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 19:26:27.40 ID:n07bOTKw0
ゲン「財宝とかはどうでもええんじゃ! 頼むよ!」
ルイ「ほぅ、泣かせるねぇ」
ドーラ「お黙りっ!」
ルイ「はい」
ドーラ「その方が娘がいうことを聞くかもしれないね……」ボソッ
ドーラ「二度とここには帰ってこれなくなるよ」
ゲン「馬鹿たれ、帰ってくるわい! お母ちゃんを残すわけにはいかんのじゃ!」
ドーラ「……。まぁ母親を大事にするのはいいことだ。40秒で支度しな!」
隆太「40秒もかからんわい!」
ムスビ「わしら、ピカで皆奪われたんじゃ!」
勝子「鞄に詰める、ナイフもランプもないんよ!」
ゲン「戦争の馬鹿たれー! アメリカの馬鹿たれー!」
隆太「うぅ……」
ゲン「うぅ……」
勝子「うぅ……」
ムスビ「うぅ……」
しーん
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 19:26:28.19 ID:anRxEU7AO
ゲンの下駄アタックならロボット兵だって簡単に倒せそう
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 19:40:38.09 ID:n07bOTKw0
ドーラ「こいつをベルトに結びな」ブブブブ
ゲン「変てこな乗り物じゃのう。本当に飛ぶんか?」
ドーラ「お前たちは本船でお待ち!」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 22:29:50.97 ID:n07bOTKw0
***
ドーラ「グズグズしてると夜が明けっちまうよ」ブイーン
隆太「兄ちゃん! この乗り物、案外早いのぅ!」ブイーン
ゲン「ジェットエンジンまでついとるぞ。英米独が第二次大戦の後半でようやくジェットエンジンを搭載した航空機を開発したというのに、大戦後わずか3年で海賊の手に入っとるとは……。わしは科学の進化のスピードが恐ろしいよ」ブルブル
ムスビ「ほいじゃがどう考えてもこの羽は無駄じゃのぅ」ブイーン
ゲン「非効率的すぎじゃ! 何をどう考えたらこんなデザインになるんじゃ!」ブイーン
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ーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
シータ(幼)「うあああああ……ひっく……」ポロポロ
おばあさん「それは困ったねえ。そうだシータ、いいこと教えてあげよう」
おばあさん「困った時のおまじない」
シータ(幼)「おまじない?」
おばあさん「そう。古い古い、秘密の言葉」
おばあさん「リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
シータ(幼)「リーテ……ア?」
おばあさん「“われを助けよ、光よ、よみがえれ”という意味なの」
おばあさん「リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
ーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーーーー
シータ「……リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール……」
ビカアアアアアア
シータ「ああ! あああ!!」
ムスカ「!」ガチャッ
ムスカ「すばらしい……」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 23:10:20.20 ID:n07bOTKw0
***
ーーーーーーーー
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ーーーーー
数か月前
ゲン「なまんだぶ、なまんだぶ、なまんだぶ」チンチン
ゲン「ガイコツに天国へ行けるようお経をあげたぞ」チンチン
隆太「あんちゃんはお経がうまいのう。なんだかほんとうにありがたくなって、ええ気持ちじゃ」
ゲン「ガハハハ! 年季がちがうけえのう」
おっさん「!」
おっさん「」ガッ
おっさん「」スッスッ 『怨』
ゲン「おっさん、なんでこんな字を書くんね?」
おっさん「『怨』。うらみじゃ」
おっさん「このガイコツがアメリカ兵に買われてアメリカへ渡ったら、アメリカにいる原爆を落とした奴らを恨み殺してもらいたいんじゃ……!」
おっさん「本当にひどい原爆を落としやがって……!」ワナワナ
おっさん「わしの家族をお化けのように殺しやがって……!」フルフル
おっさん「今もわしらを苦しめている恨みを晴らしてもらいたいんじゃ……! みんな、たのむぞ! たのむぞ!」スッ 『怨』
おっさん「わしゃ戦争さえ無かったら、原爆さえ無かったらと毎日毎日泣き暮らしてきたが……」
おっさん「この恨みはわすれられんわい……!」ツー
ゲン「そ、そうじゃ……。おっさんのいうとうりじゃ」ツー
隆太「……」
ムスビ「……」
ーーーーー
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ゲン「……『怨』……」ブイーン
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 23:20:49.68 ID:n07bOTKw0
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ムスカ「古文書にあった通りだ……。この光こそ聖なる光だ……!」
シータ「聖なる光……?」
ムスカ「」ソーッ つ 飛行石
飛行石「」バチッ!
ムスカ「うわッ!」
ムスカ「どんな呪文だ……? 教えろ、その言葉を!」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 00:08:03.24 ID:bTJQQQkj0
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ロボット「」キュインッ
ロボット「」フィィーーン
警備A「お、おい……」
警備B「ああ……」ガシャン ウィーン
ーーーーそれは“あけてはいけない扉”だったーーーー
ロボット「」プシューッ
ロボット「」ガオオオオオオオオオオオン ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン
警備A「」ガシャンッ
ーーーー何故滅びたのかが分からない、殺戮の文明・ラピュターーーー
警備B「……おいおい……嘘だろ……」ガクガクガクガク
ーーーーその圧倒的な科学力で地上の民を支配し、淘汰してきたーーーー
ロボット「」グググググググググ
ーーーー血の帝国であるーーーー
ロボット「」オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
警備A「あァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!!!!!」ダダダダダダダダダダダダダダ
ロボット「」チュインチュインチュインチュイン
ロボット「」シュッ
警備A「あ……あ……」ブチッ ブチッ
警備A「嘘……」ブシューーーッ!!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 00:18:07.61 ID:bTJQQQkj0
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警備C「近づくなァァーーーーーーーーッ! ねじ切られるぞォーーーーーーーーーーーッ!!」ズガンズガンズガン
警備D「嫌だァああああああ!!!! 痛゛ィいいいいいいいいいいいい!!!!」ギリリリリリリリ
警備E「ひィいいいいい!!!!!!!!!」ゴキンゴキンゴキン
警備F「撤退だァああああああああ!!!! 撤t」
ロボット「」フィィィン
ビカッ!
警備F「熱ッ! ぎゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!」ジュウウウウウウウウウウウウウ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 01:04:31.22 ID:bTJQQQkj0
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ムスカ「凄い……! そうか、その光だ!!」
ムスカ「聖なる光でロボットの封印が解けたのだ!」
シータ「!」
ムスカ「ラピュタへの道が拓けた! 来い!!」グイッ
シータ「嫌ァーーッ!」
ロボット「」ビュイン ーーーーΘ>> 吊り橋
ジュウウウウウウウ
ムスカ「うわっ!」
ロボット「」バサッ ズゴゴゴゴゴゴゴゴ
ムスカ「飛ぶ気か!?」
ロボット「」ブシュウウウウウウウウウウ ↑↑↑↑
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 01:13:18.68 ID:bTJQQQkj0
***
ビュイン ビュイン ビュイン ビュイン ビュインーーーー
ッバッーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!!!!!!!!
ボンボンボンボンボンボン!!!!!!!!!!
ゲン「な、なんじゃアレは!?」ブイーン
ドーラ「どうしたんだい、まるで戦だよ!」
ゲン「行くぞ、ばあさんッ!」
ドーラ「船長とお呼び!」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 01:27:05.48 ID:bTJQQQkj0
ルイ「ママ! ゴリアテが動き始めた!」
ドーラ「このまま行くとあいつの弾幕に飛び込んじまう。出直しだ!」
ゲン「ばあさんッ! あそこにシータがおるぞ!」
ドーラ「どこだって?」
ゲン「このまま真っ直ぐ飛んでくれや! 小さな塔の上におるわい!」
ドーラ「女は度胸だ! お前達援護しな!」ブイーン
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 02:47:45.22 ID:bTJQQQkj0
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シータ「あぁ……!」
ゲン「シータアアアアアアアアアアア!!」ブイーン
ゲン「わりゃ、大丈夫かァーーッ!?」
シータ「ゲェーーーーーーーーーン!!」
ゲン「ばあさん、もっと寄せえや!」
C(ΘΜΘ)つΓ ガリガリッ!
ドーラ「アッ!」
ゲン「何やっとるんじゃ下手くそ! もうええわい! そこで待っとれ!」ダッ!
ルイ(マジかよ!? 飛びやがった!!)ビクッ!
隆太「流石あんちゃんじゃ!」
ゲン「おりゃあっ!」タンッ
シータ「ゲン!」
ゲン「おどりゃ、シータ! わしにしがみつけ! 離したら死ぬるぞ!」
シータ「え!? 嘘!? ちょっと待って!」アワアワ
ゲン「待てるか! 行くぞ! 1、2のそれ!」ポーン
シータ「きゃあああああああああ!!!!!!!!!!」
シャルル「」
ルイ「」
アンリ「」
ゲン「ふんッ!」ダンッ!
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 03:13:46.26 ID:bTJQQQkj0
ゲン「ばあさん、乗ったぞ!」ブイーン
シータ「」グッタリ
ドーラ「ずらかるよ!」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 03:20:11.41 ID:bTJQQQkj0
ルイ「それにしてもあの警備たち、なんで手から紙をぶら下げて歩いてるんだ?」
ドーラ「あたしが知るわけないだろ!」
ゲン「……あれは溶けた皮膚じゃ」
ルイ「」
ゲン「人間の皮膚だって超高温にさらされると、ああやって溶けるんじゃ。恐ろしいのう……ピカの日みたいじゃ……」
シャルル「」
ゲン「正直わしらはラピュタをなめとったわい……。あのロボット、あいつらが始末したようじゃが心配じゃのう……。放射能を撒き散らさんとええんじゃが……」
アンリ「」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 03:32:59.79 ID:bTJQQQkj0
***
黒眼鏡「大佐、こちらです」ツカツカ
ムスカ「おお……! 聖なる光を失わない……。この飛行石はラピュタの位置を示している!」
ムスカ「将軍に伝えろ。予定通りラピュタへ出発すると」ファサッ ポロポロ
黒眼鏡「!」
ムスカ「どうした? 私の顔に何かついているか?」ポロポロ
黒眼鏡「い、いえ大佐……。髪が……その……」
ムスカ「髪?」クシャッ ポロポロ
ムスカ「!」バッ! ボロボロボロボロ
ムスカ「な、何だコレは!? 髪がッ! 私の髪がーーッ!!」ボロボロボロボロ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 03:52:55.22 ID:bTJQQQkj0
***
シータ「うっうっ……」シクシク
ゲン「おうおう、怖かったのう。でもいつまでも泣いとったらいかんわい。わしらは踏まれてもしっかりと芽を出す、麦にならんといけんのじゃ」トントン
ルイ「いいなぁー……」ブイーン
隆太「よっ! 羨ましいぞあんちゃん!」ヒューヒュー
ゲン「馬鹿たれ! おどりゃ、わしをからかうなッ! ///」
ドーラ「……お前の谷だ」ブイーン
ドーラ「全く……とんでもない無駄足だったよ」
シータ「……」
ゲン「ばあさん、わしらも船に乗せてくれや」
ドーラ「船長といいな! ……飛行石を持たないお前たちを乗せて、何の得があるんだい」
隆太「あんちゃんはお経を読むのが上手いぞ!」
ドーラ「それはもう聞いたよ!」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 04:03:46.15 ID:bTJQQQkj0
ゲン「……働くけぇ、乗せてくれや」
シータ「ラピュタの本当の姿を、この目で確かめたいんです」
ドーラ「……ふん! 宝はいらないとか、ラピュタの正体を確かめるとか……。海賊船に乗るには動機が不純だよ」
ルイ「ママ!? 連れてくの!?」
ドーラ「変なマネしたら、海に叩き込むからね!」
ゲン「やってみぃ! 返り討ちにしたるわい」ガハハ
隆太「わしらをなめとると怖いぞ!」ガハハ
ルイ「やったぁー! 掃除洗濯、しなくて済むぞォー!」ブィーン
アンリ「皿洗いもだ!」ブィーン
シャルル「イモの皮むきもな!」ブィーン
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 04:12:59.55 ID:bTJQQQkj0
シャルル「お前、プディング作れるか?」ブィーン
ゲン「かぼちゃの種を天日干しにした奴なら作れるぞ?」
シャルル(お前に訊いてねーよ……)
ルイ「俺ね、ミンスミートパイが好きなんだ!」
ゲン「馬鹿たれ! 牛肉なんぞ高すぎて手が出せるか!」
ルイ(お前に言ってねーよ……)
アンリ「俺ね! えーと、えーと、何でも食う!」
ゲン「当たり前じゃ! 食えるもんはありがたく頂かんといかんのじゃ!」
アンリ(これも怒られんのかよ……)
ドーラ「いい加減にしな! まったく……いつまでたっても子どもなんだから……」
ムスカwwwwww
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 10:45:12.14 ID:NsO7ReWUo
ユニーク
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/04(火) 12:57:50.16 ID:kz3ZIBp1O
ギエエエで吹く
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