はだしのラピュタ
Part2
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 00:20:35.96 ID:n07bOTKw0
隆太「フーーッ! フーーッ! これくらいじゃ済まさんぞッ!」チャッ
ムスビ「よせ、隆太! 今はシータを逃がしてやることが先じゃッ! おそらく追手は海賊だけじゃないぞ!」
隆太「ほ、ほうじゃった……」
ゲン「ここはわしが何とかするからお前らは早う行け!」
勝子「ゲン! 気を付けて!」タッタッタ
シャルル「あ、待てッ!!」ダッ
ゲン「させるかッ!」バッ
ルイ「馬鹿か、お前は! ガキ一人でどうやってジープを止めるんだ!?」
ゲン「おどれらのジープはとっくにお釈迦じゃ」
ルイ「はぁ!?」
ゲン「かけれるもんならエンジンをかけてみぃ」
ルイ「なーに言っちゃってんだか……」ガチャッ
ジープ「」プスン
ルイ「」
シャルル「な、何故だッ!?」
ゲン「ジープの給油口に角砂糖を入れたんじゃ。中で溶け固まって動かんようになるんじゃ」
ルイ「こ、このガキッ!」
ゲン「隆太がそこのヤクザに殴られとる間、わしらがただ傍観しとるとでも思っとったんか?」
シャルル「おのれ……」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 00:36:45.66 ID:n07bOTKw0
ルイ「アニキッ! そんなガキ、ぶちのめせッ!」
シャルル「むうううう……」グググッ
シャルル「ふんッ!」ビリィッ!
ゲン「もったいないのぅ……高そうなシャツを……」
ルイ(こ、こいつ……全然ビビってねぇ……)
シャルル「いいか? お前はさっきのガキみたいにリボルバーを持っていないんだぞ?」
ゲン「当たり前じゃ。小学生がごく普通にハジキを持っててたまるか、馬鹿たれ」
シャルル「チッ! 泣いて謝ったって知らんぞ!」ブンッ!
ゲン「わしをなめるなッ!」バキッ!
シャルル「うぐぅっ!?」ドシャッ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 00:48:44.54 ID:n07bOTKw0
ゲン「わしの喧嘩は年季が入っとるけぇのぉ。図体がでかいだけの木偶の坊に負けるわけないんじゃッ!」
ルイ「ひ、ひぃっ!」ガクガク
ゲン「わしらは一度、地獄を見とるんじゃ……おどれら如きにビビらんぞ、わしは……」
ルイ「……」ガクガク
ゲン「よってたかって女の子を虐めやがって! おどれらのちんぽこ逆剥けにしたるゾォーーーーーッ!」グワッ!
ルイ「ひぃいいいいいいいいいい!!!!!!!!」ダダダッ
ゲン「なんじゃ、あいつ……逃げおったぞ……」ポカーン
シャルル「」ピクピク
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 01:13:03.04 ID:n07bOTKw0
***
ドーラ「待ちなァーーーーッ!! 逃がさないよーーーッ!」ブロロロ
ムスビ「りゅ、隆太っ! 少し休もう!」ハァッハァッ
隆太「馬鹿たれ、ちんたらしとったらあのババアに捕まるわい!」ハァッハァッ
ムスビ「ほいじゃがもうシータが限界じゃ! こりゃあもう持たんよ……」ハァッハァッ
勝子「シータ、しっかり!」ハァッハァッ
シータ「はぁっ……はぁっ……おぶぅおぇっ!」ビチチチ
隆太「おどれシータ! ちょっと走ったぐらいで根をあげるなッ!」
勝子「やめて隆太! シータはウチらとは鍛え方が違うんよ!」
隆太「……。仕方ないのぅ……。ムスビ! リヤカーちょろまかして来い!」
ムスビ「分かったよ」タッタッタ
隆太「何とか広島駅まで行ければええんじゃが……」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 01:33:49.53 ID:EjHiODEE0
ああ、シータが王道ヒロインとは思えない醜態を!
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 01:37:01.81 ID:n07bOTKw0
ドーラ「とうとう観念したようだね。さっさとその子の持ってる飛行石をわt」ブロロロ
隆太「うるさいわいっ!」ズガーーーーン!!!!
ドーラ「うわっ!」ゴロゴロ
アンリ「ママ!」
ドーラ「ガキンチョのくせになかなかやるね」ドゴーーーーン!!!!
隆太「あのババア、反撃してきたぞ! 勝子! シータと一緒に隠れとれ!」ガチリ
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:02:14.48 ID:n07bOTKw0
***
ドーラ「そろそろあっちは弾切れだね」ガチャッ
隆太(しもうた……弾を使いすぎたわい……)カチンカチン
ドーラ「さあ諦めな! もうお前たちに打つ手はないよ!」
隆太「おどりゃババア! あんまりわしらをなめるなよ!」
ドーラ「何ができるっていうんだい!」
隆太「これが見えんのか!」スッ
アンリ「だ、だいなまいと……」ビクビク
ドーラ「そ、それで何をする気だい……」
隆太「こいつは導線を短うしとるからのぉ。火をつけたらあっという間じゃわい……」シュボッ
ドーラ「!」
隆太「おどれらの欲しいこの石も粉みじんじゃぞ!」チャラッ
ドーラ「は、はったりだね! お前たちも死ぬじゃないか!」
隆太「どうせこのままじゃおどれらに殺されるんじゃ。それなら一矢報いてやる方がええわい!」フーッフーッ
ドーラ(こ、この目……本気だね……)
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:04:14.27 ID:WV/RbZr7O
さっきから笑いしかでねぇwwwwwwww
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:10:28.48 ID:n07bOTKw0
ドーラ「わ、分かった……落ち着こうじゃないか……」
隆太「まずハジキを捨てんかい、わりゃ!」
ドーラ「くっ……アンリ、武器を捨てな……」ガシャンッ
アンリ「」ガシャンッ
隆太「ほんでゆっくりこっちに来るんじゃ……。ゆっくりじゃぞ……」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:22:27.80 ID:n07bOTKw0
ドーラ「こ、このまま一緒について来いってのかい……」
隆太「馬鹿たれ、何が悲しゅうてババアと歩かにゃならんのじゃ。ハジキは弾を撃つためだけじゃないわいッ!」ガキッ
ドーラ「うっ!」ドサッ
アンリ「ママ!」
隆太「それからお前にはこのダイナマイトをやるわい」ポイッ
アンリ「!?」パシッ
アンリ「こ、これは……!」
隆太「そうじゃ、ただの紙を丸めただけの偽物じゃ。さすがに闇市でもそう簡単には手に入らんのよ」
隆太「人間、焦っとると正常な判断が出来んくなるけえのぉ……」
アンリ「く、くそッ!」
隆太「とりあえず眠っとれや」ガキッ
アンリ「うっ!」ドサッ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:29:10.44 ID:4Q2e+25v0
脳内再生余裕なんだがw
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:33:56.02 ID:n07bOTKw0
***
ムスビ「おーい、リヤカー持ってきたぞー!」ガラガラ
隆太「おう、来たか! ムスビ、兄ちゃんを見とらんか?」
ムスビ「途中で会うたわい。ほいじゃがゲンの奴、一応お母ちゃんに断ってくると言うとったぞ。先に広島駅に行けじゃと」
勝子「ゲン、お母ちゃん思いじゃね」
隆太「美人なお母ちゃんじゃからのぉ……。羨ましいわい、お母ちゃんが居ると言うのは……」
勝子「」
ムスビ「」
隆太「」
しーん
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:46:07.40 ID:WV/RbZr7O
ゲンならムスカが「人がゴミのようだ!」と言ったら「おどりゃなんてこと言うんじゃ!」と言ってタコ殴りしそう
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:50:30.74 ID:n07bOTKw0
***
広島駅
ゲン「すまんのぉ! 待たせたか?」タッタッタ
シータ「ううん、ちっとも! それより駅前の立ち食いそばっておいしいのね! びっくりしちゃった」フフッ
ゲン「ほ、ほうか! そいつは良かった! ///」
勝子「シータが元気でウチは何よりよ」フフッ
ムスビ「それにしても隆太の奴、シータのために随分奮発したのぉ。普段は芋しか食うとらんのに」
隆太「う、うるへー! そばぐらい何でもないわい! ///」
シータ「ご、ごめんなさい! 高かったの?」
ゲン「ええんじゃ、ええんじゃ! 日本の食いもんを美味いといってくれて、わしらは嬉しいんよ!」
勝子「そうよ! せっかくじゃけん、ちょっとでも日本を楽しんでってつかあさい!」
シータ「ありがとう///」
ムスビ「ほれ、隆太。いつまでも財布を見つめとるな。女々しいぞ」
隆太「ぐすん……」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 03:15:43.97 ID:n07bOTKw0
***
シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュ……ポオーッ!
隆太「シュッシュポッポシュッシュポッポ! ガハハハ! さすがにSLは速いのぅ!」
勝子「あんまり身を乗り出すと落ちるよ」フフッ
シータ「隆太って面白い人ね」フフッ
勝子「もう心配で見とれんのよ」
ムスビ「ゲン、それにしてもわしらはどこへ向かっとるんじゃ?」
ゲン「九州じゃ」
隆太「九州!?」
ムスビ「なんでまた九州なんじゃ?」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 03:18:51.89 ID:T8275TP0o
はだしのげんは火垂るの墓とコラボして欲しいよな
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 03:33:29.66 ID:n07bOTKw0
ゲン「今帰省しとる浩二兄ちゃんは九州の炭鉱に出稼ぎに行っとるけえのぉ。蒼く光る石について訊いてみたんじゃ」
シータ「……お兄さんは何て……?」
ゲン「見たことがあると言うとったわい。地下坑道で偶に岩盤が蒼く光ることがあるそうじゃ。何でも飛行石が含まれとるらしいぞ」
隆太「そう言えばさっき追いかけてきたババアも飛行石が何とかって言うとったぞ」
ゲン「もしかしたらその石の手がかりがつかめるかもしれんし、身を隠すにも九州は打ってつけじゃ」
ムスビ「なるほどのぅ」
ゲン「そう言えば面白い話も聞いたぞ」
勝子「なんね、その話って?」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 03:56:41.18 ID:n07bOTKw0
ゲン「ハァー! ペンペン!」
シータ「!」
隆太「いよっ! 待ってましたぁ!」
ムスビ「ガハハ、また始まったぞ!」
ゲン「ハァー! 昔の昔、その昔!」
隆太「はい!」
ゲン「ラピュ~タ人がおりました!」
隆太「っよ!」
ゲン「ラピュタの人は結晶を!」
隆太「ソレ!」
ゲン「作る技術を持ちました!」
隆太「ヨイ!」
ゲン「お腰につけた飛行石!」
隆太「ひとつ飛ばしてくださいな!」
ゲン「大きな大きな結晶で!」
隆太「はっ!」
ゲン「でっかい島も飛びました! これで終わりでございます!」
ムスビ「ガハハ! 良かったぞ!」パチパチ
隆太「いやー、さすがじゃのう、兄ちゃん!」
シータ(……ラピュタ……)
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 10:39:35.36 ID:n07bOTKw0
シータ「……私、まだ皆に言ってないことがあるの……」
ゲン「なんじゃ? 乗り物酔いでもしたんか?」
シータ「ううん……私の家に古い秘密の名前があって……」
シータ「この石を継ぐとき、その名前も私、継いだの……」
ムスビ「わしも本名はムスビじゃないぞ」
隆太「馬鹿たれ、知っとるわいそんなこと!」
シータ「……継いだ名前はリュシータ……」
シータ「リュシータ・トエル・ウル……」
シータ「ラピュタ……」
ゲン「リュシータ? なんじゃか隆太に似とるのぉ」
隆太「ガハハ! わしはコンドー・リュータじゃ!」
ムスビ「ゲン、ラピュタに反応してやらんと……」
キキーーーーッ
ゲン「な、なんじゃぁ? SLが止まったぞ?」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 10:58:15.30 ID:n07bOTKw0
隆太「ぽ、ポリ公が入って来たぞ! わ、わしはヤクザを二人も殺しとるけぇ……」
シータ「二人殺してるの!?」ビクッ
ムスビ「なんでポリ公が……」
ゲン「おそらくヤミ米の取締じゃろう……わしらには関係ないわい」
黒眼鏡「」キョロキョロ
シータ「ッ!」
シータ「さよなら!」ダダダッ
黒眼鏡「! 待てーッ!」
勝子「ど、どうしたんね!?」ダダダッ
シータ「来ちゃダメーーッ!」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 11:11:50.01 ID:n07bOTKw0
ゲン「おどりゃ、ポリ公もわしらを虐めるんか!」
警察「そこをどけッ!」ガッ
ゲン「」ギギギ
隆太「あ! 兄ちゃん! おどりゃ、よくも兄ちゃんを!」
警察「大人しくせんかッ!」ガシッ
勝子「アーッ! やめてーッ!」ジタバタ
隆太「おどれら! 離さんかい! シゴウしたるぞ!」ジタバタ
ムスビ「む、無理じゃ隆太! 数が多すぎるわい!」
シータ「ゲーン! 隆太ー! 勝子ー! ムスビー!」ジタバタ
黒眼鏡「お前はこっちに来い!」グイッ
シータ「放してーーーッ!」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 11:23:01.14 ID:n07bOTKw0
***
ゲン「ハッ!」パチリ
隆太「おお! 目を覚ましたわい!」
勝子「もう起きんのじゃないかと心配したんよ!」
ゲン「こ、ここはどこじゃ?」
ムスビ「留置所じゃ。もう何時間も檻の中じゃ」
ゲン「アッ! シータはどこじゃ!? 連れてかれたんか!?」
隆太「わしらも列車のなかで引き離されてしもうたんよ」
ムスビ「拷問を受けとらんにゃええがのぅ……」
ゲン「や、やめぇよ! シータはヒョロヒョロなんじゃ……うぅ……考えただけでも恐ろしいよ……」
隆太「シータの心配ばかりもしとれんぞ。わしらだってどんな目に遭うか……」アワアワ
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 11:30:14.31 ID:n07bOTKw0
ゲン「わしは戦時中に戦争反対を唱える人たちが、どんなに残酷な拷問を受けとったかを知っとるんじゃ……。素っ裸にされ、宙づりにされ、木刀で嫌というほど殴られるんじゃ……」ガタガタ
隆太「」ガタガタ
勝子「」ガタガタ
ムスビ「……すっぽんぽんのシータ……///」
隆太「///」
ゲン「///」
勝子「やめんさい! 変なこと言うたらいけんよ!」
隆太「フーーッ! フーーッ! これくらいじゃ済まさんぞッ!」チャッ
ムスビ「よせ、隆太! 今はシータを逃がしてやることが先じゃッ! おそらく追手は海賊だけじゃないぞ!」
隆太「ほ、ほうじゃった……」
ゲン「ここはわしが何とかするからお前らは早う行け!」
勝子「ゲン! 気を付けて!」タッタッタ
シャルル「あ、待てッ!!」ダッ
ゲン「させるかッ!」バッ
ルイ「馬鹿か、お前は! ガキ一人でどうやってジープを止めるんだ!?」
ゲン「おどれらのジープはとっくにお釈迦じゃ」
ルイ「はぁ!?」
ゲン「かけれるもんならエンジンをかけてみぃ」
ルイ「なーに言っちゃってんだか……」ガチャッ
ジープ「」プスン
ルイ「」
シャルル「な、何故だッ!?」
ゲン「ジープの給油口に角砂糖を入れたんじゃ。中で溶け固まって動かんようになるんじゃ」
ルイ「こ、このガキッ!」
ゲン「隆太がそこのヤクザに殴られとる間、わしらがただ傍観しとるとでも思っとったんか?」
シャルル「おのれ……」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 00:36:45.66 ID:n07bOTKw0
ルイ「アニキッ! そんなガキ、ぶちのめせッ!」
シャルル「むうううう……」グググッ
シャルル「ふんッ!」ビリィッ!
ゲン「もったいないのぅ……高そうなシャツを……」
ルイ(こ、こいつ……全然ビビってねぇ……)
シャルル「いいか? お前はさっきのガキみたいにリボルバーを持っていないんだぞ?」
ゲン「当たり前じゃ。小学生がごく普通にハジキを持っててたまるか、馬鹿たれ」
シャルル「チッ! 泣いて謝ったって知らんぞ!」ブンッ!
ゲン「わしをなめるなッ!」バキッ!
シャルル「うぐぅっ!?」ドシャッ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 00:48:44.54 ID:n07bOTKw0
ゲン「わしの喧嘩は年季が入っとるけぇのぉ。図体がでかいだけの木偶の坊に負けるわけないんじゃッ!」
ルイ「ひ、ひぃっ!」ガクガク
ゲン「わしらは一度、地獄を見とるんじゃ……おどれら如きにビビらんぞ、わしは……」
ルイ「……」ガクガク
ゲン「よってたかって女の子を虐めやがって! おどれらのちんぽこ逆剥けにしたるゾォーーーーーッ!」グワッ!
ルイ「ひぃいいいいいいいいいい!!!!!!!!」ダダダッ
ゲン「なんじゃ、あいつ……逃げおったぞ……」ポカーン
シャルル「」ピクピク
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 01:13:03.04 ID:n07bOTKw0
***
ドーラ「待ちなァーーーーッ!! 逃がさないよーーーッ!」ブロロロ
ムスビ「りゅ、隆太っ! 少し休もう!」ハァッハァッ
隆太「馬鹿たれ、ちんたらしとったらあのババアに捕まるわい!」ハァッハァッ
ムスビ「ほいじゃがもうシータが限界じゃ! こりゃあもう持たんよ……」ハァッハァッ
勝子「シータ、しっかり!」ハァッハァッ
シータ「はぁっ……はぁっ……おぶぅおぇっ!」ビチチチ
隆太「おどれシータ! ちょっと走ったぐらいで根をあげるなッ!」
勝子「やめて隆太! シータはウチらとは鍛え方が違うんよ!」
隆太「……。仕方ないのぅ……。ムスビ! リヤカーちょろまかして来い!」
ムスビ「分かったよ」タッタッタ
隆太「何とか広島駅まで行ければええんじゃが……」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 01:33:49.53 ID:EjHiODEE0
ああ、シータが王道ヒロインとは思えない醜態を!
ドーラ「とうとう観念したようだね。さっさとその子の持ってる飛行石をわt」ブロロロ
隆太「うるさいわいっ!」ズガーーーーン!!!!
ドーラ「うわっ!」ゴロゴロ
アンリ「ママ!」
ドーラ「ガキンチョのくせになかなかやるね」ドゴーーーーン!!!!
隆太「あのババア、反撃してきたぞ! 勝子! シータと一緒に隠れとれ!」ガチリ
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:02:14.48 ID:n07bOTKw0
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ドーラ「そろそろあっちは弾切れだね」ガチャッ
隆太(しもうた……弾を使いすぎたわい……)カチンカチン
ドーラ「さあ諦めな! もうお前たちに打つ手はないよ!」
隆太「おどりゃババア! あんまりわしらをなめるなよ!」
ドーラ「何ができるっていうんだい!」
隆太「これが見えんのか!」スッ
アンリ「だ、だいなまいと……」ビクビク
ドーラ「そ、それで何をする気だい……」
隆太「こいつは導線を短うしとるからのぉ。火をつけたらあっという間じゃわい……」シュボッ
ドーラ「!」
隆太「おどれらの欲しいこの石も粉みじんじゃぞ!」チャラッ
ドーラ「は、はったりだね! お前たちも死ぬじゃないか!」
隆太「どうせこのままじゃおどれらに殺されるんじゃ。それなら一矢報いてやる方がええわい!」フーッフーッ
ドーラ(こ、この目……本気だね……)
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:04:14.27 ID:WV/RbZr7O
さっきから笑いしかでねぇwwwwwwww
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:10:28.48 ID:n07bOTKw0
ドーラ「わ、分かった……落ち着こうじゃないか……」
隆太「まずハジキを捨てんかい、わりゃ!」
ドーラ「くっ……アンリ、武器を捨てな……」ガシャンッ
アンリ「」ガシャンッ
隆太「ほんでゆっくりこっちに来るんじゃ……。ゆっくりじゃぞ……」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:22:27.80 ID:n07bOTKw0
ドーラ「こ、このまま一緒について来いってのかい……」
隆太「馬鹿たれ、何が悲しゅうてババアと歩かにゃならんのじゃ。ハジキは弾を撃つためだけじゃないわいッ!」ガキッ
ドーラ「うっ!」ドサッ
アンリ「ママ!」
隆太「それからお前にはこのダイナマイトをやるわい」ポイッ
アンリ「!?」パシッ
アンリ「こ、これは……!」
隆太「そうじゃ、ただの紙を丸めただけの偽物じゃ。さすがに闇市でもそう簡単には手に入らんのよ」
隆太「人間、焦っとると正常な判断が出来んくなるけえのぉ……」
アンリ「く、くそッ!」
隆太「とりあえず眠っとれや」ガキッ
アンリ「うっ!」ドサッ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:29:10.44 ID:4Q2e+25v0
脳内再生余裕なんだがw
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:33:56.02 ID:n07bOTKw0
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ムスビ「おーい、リヤカー持ってきたぞー!」ガラガラ
隆太「おう、来たか! ムスビ、兄ちゃんを見とらんか?」
ムスビ「途中で会うたわい。ほいじゃがゲンの奴、一応お母ちゃんに断ってくると言うとったぞ。先に広島駅に行けじゃと」
勝子「ゲン、お母ちゃん思いじゃね」
隆太「美人なお母ちゃんじゃからのぉ……。羨ましいわい、お母ちゃんが居ると言うのは……」
勝子「」
ムスビ「」
隆太「」
しーん
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 02:46:07.40 ID:WV/RbZr7O
ゲンならムスカが「人がゴミのようだ!」と言ったら「おどりゃなんてこと言うんじゃ!」と言ってタコ殴りしそう
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 02:50:30.74 ID:n07bOTKw0
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広島駅
ゲン「すまんのぉ! 待たせたか?」タッタッタ
シータ「ううん、ちっとも! それより駅前の立ち食いそばっておいしいのね! びっくりしちゃった」フフッ
ゲン「ほ、ほうか! そいつは良かった! ///」
勝子「シータが元気でウチは何よりよ」フフッ
ムスビ「それにしても隆太の奴、シータのために随分奮発したのぉ。普段は芋しか食うとらんのに」
隆太「う、うるへー! そばぐらい何でもないわい! ///」
シータ「ご、ごめんなさい! 高かったの?」
ゲン「ええんじゃ、ええんじゃ! 日本の食いもんを美味いといってくれて、わしらは嬉しいんよ!」
勝子「そうよ! せっかくじゃけん、ちょっとでも日本を楽しんでってつかあさい!」
シータ「ありがとう///」
ムスビ「ほれ、隆太。いつまでも財布を見つめとるな。女々しいぞ」
隆太「ぐすん……」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 03:15:43.97 ID:n07bOTKw0
***
シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュ……ポオーッ!
隆太「シュッシュポッポシュッシュポッポ! ガハハハ! さすがにSLは速いのぅ!」
勝子「あんまり身を乗り出すと落ちるよ」フフッ
シータ「隆太って面白い人ね」フフッ
勝子「もう心配で見とれんのよ」
ムスビ「ゲン、それにしてもわしらはどこへ向かっとるんじゃ?」
ゲン「九州じゃ」
隆太「九州!?」
ムスビ「なんでまた九州なんじゃ?」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 03:18:51.89 ID:T8275TP0o
はだしのげんは火垂るの墓とコラボして欲しいよな
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 03:33:29.66 ID:n07bOTKw0
ゲン「今帰省しとる浩二兄ちゃんは九州の炭鉱に出稼ぎに行っとるけえのぉ。蒼く光る石について訊いてみたんじゃ」
シータ「……お兄さんは何て……?」
ゲン「見たことがあると言うとったわい。地下坑道で偶に岩盤が蒼く光ることがあるそうじゃ。何でも飛行石が含まれとるらしいぞ」
隆太「そう言えばさっき追いかけてきたババアも飛行石が何とかって言うとったぞ」
ゲン「もしかしたらその石の手がかりがつかめるかもしれんし、身を隠すにも九州は打ってつけじゃ」
ムスビ「なるほどのぅ」
ゲン「そう言えば面白い話も聞いたぞ」
勝子「なんね、その話って?」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 03:56:41.18 ID:n07bOTKw0
ゲン「ハァー! ペンペン!」
シータ「!」
隆太「いよっ! 待ってましたぁ!」
ムスビ「ガハハ、また始まったぞ!」
ゲン「ハァー! 昔の昔、その昔!」
隆太「はい!」
ゲン「ラピュ~タ人がおりました!」
隆太「っよ!」
ゲン「ラピュタの人は結晶を!」
隆太「ソレ!」
ゲン「作る技術を持ちました!」
隆太「ヨイ!」
ゲン「お腰につけた飛行石!」
隆太「ひとつ飛ばしてくださいな!」
ゲン「大きな大きな結晶で!」
隆太「はっ!」
ゲン「でっかい島も飛びました! これで終わりでございます!」
ムスビ「ガハハ! 良かったぞ!」パチパチ
隆太「いやー、さすがじゃのう、兄ちゃん!」
シータ(……ラピュタ……)
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 10:39:35.36 ID:n07bOTKw0
シータ「……私、まだ皆に言ってないことがあるの……」
ゲン「なんじゃ? 乗り物酔いでもしたんか?」
シータ「ううん……私の家に古い秘密の名前があって……」
シータ「この石を継ぐとき、その名前も私、継いだの……」
ムスビ「わしも本名はムスビじゃないぞ」
隆太「馬鹿たれ、知っとるわいそんなこと!」
シータ「……継いだ名前はリュシータ……」
シータ「リュシータ・トエル・ウル……」
シータ「ラピュタ……」
ゲン「リュシータ? なんじゃか隆太に似とるのぉ」
隆太「ガハハ! わしはコンドー・リュータじゃ!」
ムスビ「ゲン、ラピュタに反応してやらんと……」
キキーーーーッ
ゲン「な、なんじゃぁ? SLが止まったぞ?」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 10:58:15.30 ID:n07bOTKw0
隆太「ぽ、ポリ公が入って来たぞ! わ、わしはヤクザを二人も殺しとるけぇ……」
シータ「二人殺してるの!?」ビクッ
ムスビ「なんでポリ公が……」
ゲン「おそらくヤミ米の取締じゃろう……わしらには関係ないわい」
黒眼鏡「」キョロキョロ
シータ「ッ!」
シータ「さよなら!」ダダダッ
黒眼鏡「! 待てーッ!」
勝子「ど、どうしたんね!?」ダダダッ
シータ「来ちゃダメーーッ!」
ゲン「おどりゃ、ポリ公もわしらを虐めるんか!」
警察「そこをどけッ!」ガッ
ゲン「」ギギギ
隆太「あ! 兄ちゃん! おどりゃ、よくも兄ちゃんを!」
警察「大人しくせんかッ!」ガシッ
勝子「アーッ! やめてーッ!」ジタバタ
隆太「おどれら! 離さんかい! シゴウしたるぞ!」ジタバタ
ムスビ「む、無理じゃ隆太! 数が多すぎるわい!」
シータ「ゲーン! 隆太ー! 勝子ー! ムスビー!」ジタバタ
黒眼鏡「お前はこっちに来い!」グイッ
シータ「放してーーーッ!」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/03(月) 11:23:01.14 ID:n07bOTKw0
***
ゲン「ハッ!」パチリ
隆太「おお! 目を覚ましたわい!」
勝子「もう起きんのじゃないかと心配したんよ!」
ゲン「こ、ここはどこじゃ?」
ムスビ「留置所じゃ。もう何時間も檻の中じゃ」
ゲン「アッ! シータはどこじゃ!? 連れてかれたんか!?」
隆太「わしらも列車のなかで引き離されてしもうたんよ」
ムスビ「拷問を受けとらんにゃええがのぅ……」
ゲン「や、やめぇよ! シータはヒョロヒョロなんじゃ……うぅ……考えただけでも恐ろしいよ……」
隆太「シータの心配ばかりもしとれんぞ。わしらだってどんな目に遭うか……」アワアワ
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/03(月) 11:30:14.31 ID:n07bOTKw0
ゲン「わしは戦時中に戦争反対を唱える人たちが、どんなに残酷な拷問を受けとったかを知っとるんじゃ……。素っ裸にされ、宙づりにされ、木刀で嫌というほど殴られるんじゃ……」ガタガタ
隆太「」ガタガタ
勝子「」ガタガタ
ムスビ「……すっぽんぽんのシータ……///」
隆太「///」
ゲン「///」
勝子「やめんさい! 変なこと言うたらいけんよ!」
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