勇者「真夏の昼の淫魔の国」
Part10
325 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/12(木) 03:18:53.31 ID:88AhXJAHo
「っ……き、す……」
情事の後にも関わらず、彼女の息は、落ち着いていた。
激しく動いた直後、冷たい水をたらふく飲んで身体を落ち着けたかのように。
それでも彼女の声を澱ませたのは、その求めへの『照れ』だろうか。
「……キス、しても……いい、かい? 『勇者』さん」
「……言っていない、ハズだ」
彼女に――――我が前身を名乗って等、いない。
それなのに、彼女は……さらりと、そう言った。
「…………アタシらには分かるさ。いや、知ってるんだ。……『雷を使える人間』は、ひとつの時代に一人、『勇者』だけだって」
「…………」
「それが、アンタだけじゃないって事も、さ。…………ねぇ、いいのかい?」
答える間もなく――――唇を、奪われた。
荒々しく、貪るようなものになると思っていたのに、裏切られる。
彼女の薄くて、しかし弾力に満ちた唇を割って、茉莉にも似た香りの吐息が注がれてくる。
舌への舐りはむしろ遠慮がちで、ぎこちない。
絡ませてきたかと思えば、舌先がこちらの前歯に触れた瞬間に、びくりと引っ込む。
まるで野栗鼠のように――――どこか、臆病だ。
326 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/12(木) 03:19:54.48 ID:88AhXJAHo
応じるように、今度は、彼女の口内へ舌を差し込み、前歯をなぞる。
歯茎の感触は暖かく、弾力があり――――甘味さえも伴っているように思えた。
その時、いよいよという時に――――胸に手が置かれ、ゆっくりと、押しのけられる。
「……ぷはっ……!」
「もう、いいのか……?」
「……ははっ、冗談だろ? ……このアタシが、満足すっかよ」
「えっ……?」
瞬間――――いつの間にか固さを取り戻していた『自身』に彼女の尾が巻き付き、再び、雌蕊へと誘われた。
引きこむ力に抵抗する訳にもいかず、再び、サキュバスCの中へと潜る。
「っ……乱暴な事するな! もう一度なら、もう一度、って――――!」
「聞こえねぇ、よ……。ほら。……たっぷり……搾り取ってやるからな?」
不敵に笑った彼女の瞳は、妖しく輝き。
――――そうして、この地での最後の夜は、更けていった。
345 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:27:41.11 ID:m6TiYXNAo
****
翌朝、サキュバスCを起こさないように寝室を出て、居間で着替えて外に出た。
その日は、よく晴れていたが――――昨日までとは、明らかに違う。
明け方の風は大差ない冷たさとはいえ、どこか寂しく、空々しいほどの乾きがある。
草原を照らす朝焼けの日は遠くて、赤い。
扉を出てすぐの柵の上に、見慣れていて、そして久方ぶりに見る『虫』がいた。
四枚の羽と細長くて赤みを帯びた体の蜻蛉。
それが低地を飛び交うようになれば、もう夏は終わる。
来るのは収穫の、黄金郷を地に下ろしたような秋。
草刈り鎌を探して納屋の扉を開けると、起きていたナイトメアが、顔を上げてこちらを見た。
今朝の姿は、『馬』だった。
「『馬』だったり『人』だったり。……不思議なヤツだな。たまには一緒に朝飯にしないか?」
そんな提案をしても、人語の答えも、馬としての嘶きも返ってはこない。
欠伸をして、目を瞬くと、再び寝藁の上に寝そべる。
まるで、人間の言葉を理解できていないフリをしているかのように。
恐らく――――彼女は、線引きをしているのだろう。
『馬』の姿をしている時は、『馬』としてしか世界と関わらない。
『人』の姿をしている時だけ、『人』として……否、『淫魔』として振る舞う。
それが無意識なのか、それとも『心がけ』なのかまでは分からない。
346 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:28:18.06 ID:m6TiYXNAo
「……少ししたら朝飯を持ってくるよ」
壁にかかった鎌を担うと、納屋を後にする。
そんな呼びかけをしても、耳がくるりと回るだけで、反応は済んだ。
草地にはまだ朝露の湿り気が鮮やかに残り、踏みしめる土の感触は、湿っていた。
静謐な空気はさっぱりとして、濡れた青草の香りが立ち上ってくる。
「……伸びてないな、あまり」
前日の夕方に刈っても、翌朝には元の背丈に戻っていた草が、伸びていない。
微かに伸びてはいるものの、手入れの必要はさほどなかった。
雨の後なのだから伸びていてもおかしくないのに、具合は変わらなかった。
家の周りを回って見ても、手を入れる必要のある箇所は、一つがせいぜい。
せっかく持ってきた草刈り鎌は持て余し気味で、ほんの少し、重かった。
「仕方ない。少しだけ……見て回ろう」
鎌をその場に置いて、昨夜、奇妙なローパーの現れた井戸と、その周辺の果樹を見て回る。
井戸の様子は、変わりない。
滑車も釣瓶も異常はなく、底には相変わらず水が湛えられているが――――
あのローパーが登ってきた光景を思い出すと、ぞっとしないものがあった。
少なくとも、しばらくはこの水を飲む気にはなれない。
347 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:28:52.64 ID:m6TiYXNAo
ポケットには、まだ……あの、おぞましい色の『卵』の感触がある。
恐らく、中にはあれが自閉している。
昨晩からずっと大人しくしている辺りも不可解だが――――奇妙な事に、危険だとは感じない。
更に歩を進め、触手の一撃で折られた葡萄棚を確かめる。
壊れたのはほんの一角で、これならば小一時間で直せるだろう。
他の果樹には損傷はなく、変わらず、燈、黄、桃、緑、様々な果物が楽園のように実っていた。
爽やかで甘い香りは、朝の空気に溶けていく。
勇者はそれを嗅ぎ取り、肺腑の隅々にまで、吸い込んだ。
果樹の林を抜けると、丘の上にぽつんと、あの木が立っているのを見つける。
それを見つけると、遠目にも――――変化が、起こっていた。
楽園の畔にある家に戻り、寝室をまっすぐ目指す。
サキュバスCはまだ眠っており、普段の態度に見合わない、静かな寝息を刻んでいた。
「……おい、サキュバスC。起きろ。起きろって」
声をかけても、起きそうにない。
ならば、と揺さぶっても、うるさそうに不機嫌な声を立てるばかりで。
ふと、朝日に照らされた『右脚』が見えて――――断面に、指先を這わせる。
348 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:30:30.41 ID:m6TiYXNAo
「んっ………ぅ…ひゃっ……っ」
千年閉じ込められていた、神経の断片が奇妙にくすぐられるのか――――うわ言のように、どこか甘い声を上げる。
起こそうとしていた当初の目的もどこへ失せたか。
続けて、太腿の裏を優しく揉み解し、もう片手を、断面を優しく掻くように動かす。
「……っ……はぅ……だめ、だめ……だって…そんな、……やめ、て……よぉ……」
更に、――――そうしていると、反応が弱く、声も薄れていった。
「んくっ……、……あぅ…………!」
数秒して、一際大きく震えたかと思うと全身が、ぴくぴくと震えた直後、だらりと弛緩して、
彼女の尻尾が天を刺すように伸びた。
「……オラァっ!!」
直後、見えたのは――――ベッドの上で身を翻らせる残像と、重く風を斬るような蹴り脚だった。
349 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:31:22.95 ID:m6TiYXNAo
****
「お前な。……『国王』に本気で蹴り入れるヤツがあるか!」
「うるせぇ! 朝からヘンな事しやがって! もうくたばれ、変態!」
踊るような蹴りを避けると、サイドテーブルの上に置いてあった水差しに直撃し――――斬れた。
割れるでも吹き飛ぶでもなく、彼女の蹴りで、刃物でも使ったように『切断』された。
そんなものを寝起きに、顔面目掛けて繰り出してくるあたり、避けはしても、僅かに震えがくる。
彼女は今、勇者に背を向け、ベッドの上で器用に服を着ていた。
「……んで、何だよ変態王様。起こすんならフツーに起こせよ。襲うなっつーのよ」
「誤解だ、誤解。……見せたいものがある。立てるか?」
「あ? ……そーだな。ちょっと、そこの……壊れた『脚』取ってくれるかい」
「構わないが……どうするんだ」
「まぁ……間に合わせにはなる、って事」
言われたように、窓辺のテーブルの上にでんと乗った、壊れた脚甲を運ぶ。
それは、ずっしりと重い真鍮で作られており――――曇りなく、黄金のように輝いていた。
彼女に渡すと、ベッドの上にそれを並べ――――右の腿に宛がい、指先を虚空に遊ばせた。
350 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:32:04.78 ID:m6TiYXNAo
「――――我となれ、物質。――――我を、補え」
指先から紫の光が糸のように伸びたかと思うと、それは、縫いとめるように右脚と脚甲を繋ぎ始める。
鎧鍛冶の技が独りでに為されるように、膝の辺りで折れていた部分まで、たちまちに繋がり、金属板が曲がってより合わさった。
時間にして、ほんの数秒。
へし折れていた『脚甲』は、再び――『右脚』になった。
鉤爪状の爪先は、三本あったうちの真ん中の一本しか残っていない。
あちこちに歪みも残って、間に合わせで施術したため、凹みや引き攣れがある。
「ちくしょ、爪が数本折れて安定しねェや。あのクソ触手野郎、握り潰しやがって……」
腰掛けたまま、まるで血の通った肉体のように真鍮の右脚を動かし、がしがしと床を踏み鳴らし、舌打ちする。
ややあって、よろよろと立ち上がると――――すぐに勘を取り戻したように、
尻尾でバランスを取りながら歩いて勇者へ近づいてきた。
「……んで、何よ? アタシに見せたいっつーのは?」
「ついてくれば分かる。……ナイトメアにやるためにいくつか野菜を貰ったぞ」
「ああ、構わねーよ。どうせ、腐らしちまうしさ」
351 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:33:13.16 ID:m6TiYXNAo
どこか危なげなバランスで立つ彼女の右側へ、補うように歩いて、外へ出る。
よろめくたびに咄嗟に手を出そうとするが、転ぶことは無かった。
「……大丈夫か? 痛くないか、脚」
「ああ。もう、何も感じねェよ。……ただ、さ」
「ただ?」
「…………くすぐってェんだよ。あ、アンタと……その……」
「してからか」
「い、言うなバカっ!」
サキュバスCの顔がかっと赤くなったかと思えば――――踏み込んだ『生身』の左足が床板を踏み抜き、足首まで埋まった。
「……それにしても、さっきの蹴りは凄かったな。何なんだ、あの切れ味は」
「褒めても何も出やしねぇよ。避けるアンタもたいがいだろ」
埋まった左足を抜いて、再び歩きだして玄関を出る。
勇者が先ほど起きてそうしたように、道筋をなぞるように、裏手の井戸を経て林を歩き、林を抜けて丘の上を目指す。
そこに生えているのは、楽園に一本きり植えられていた、そんな伝説を持つ実を結ぶ木だ。
続く丘を登る間にも、他愛も無い言葉を交わす。
「ンだよ、王様。伝説の木の下で愛を――――とかそういう迷信?」
「…………何の話だ?」
「いんや、別に」
「……まぁ、それはいいさ。ほら。そろそろ見えるだろ?」
「あ? 何が…………」
顔を上げた彼女は、脚も、体も、動きを止めて、ほんの数メートル先にある木を見上げた。
そびえる大樹の緑に、花が咲くように。
いくつもの――――『赤』がある。
352 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:34:12.19 ID:m6TiYXNAo
「……出た、のか」
サキュバスCは、よろめきながらも丘を登り切ったところで――――その場に膝を折った。
半ばへたり込むような姿で、彼女は、『楽園』の果実を、『林檎』を見上げていた。
「…………ようやく、かよ……」
「……何で、林檎にこだわるのか。何で、この国には林檎が無いのか。ようやく、思い出したよ」
それは、遥か昔の神話。
神は楽園に一組の男女を置いて、世界を創り出そうとした。
しかし、最初の『女』は――――邪淫に耽り、楽園を追われた。
その後に新たに生まれた『女』は、魔に唆されるがままに楽園の中心に置かれていた、禁断の実を食してしまった。
神はそれに怒り、『男女』を楽園から追った。
奇しくもまるで、姦淫の味を覚えた『最初の女』にそうしたように。
「堕女神から。サキュバスAから。そして、城の書庫でも読んだ。古くさい神話だと最初は思ったが……もう、俺は疑えない」
果実の存在さえ知らずに追われた『最初の女』は魔の眷属と交わり、『淫魔』を生んだ。
生まれた淫魔はさらに交わりを重ねて種を繋ぎ、『国』を作った。
そして今、その国には…………新たな王が就いた。
353 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:35:55.96 ID:m6TiYXNAo
「……なるほど、魔界に生えていない訳だな。…………種を持ち込んだ者は、過去にもいたんだろう、な」
サキュバスCは、どこか遠くを見つめるような目で、ずっと、ずっと……『果実』を見つめていた。
その時一陣の風が吹いて、木を揺らし、ざわめかせ――『それ』が、導かれるように落ちた。
見守り続けた淫魔の、掌へ…………導かれるように。
「…………ははっ。見ろよ、これ。……あの時のと、同じだよ。…………もう、何百年前だろうな」
――――昨日までは、影も形も無かった。
――――それなのに、今、赤い果実は確かに結ばれ、数百年、護り続けた『淫魔』の手の内にある。
「……何度も。何度もさ。『どうせ、生らないんだ』『もうやめて、町で暮らそう』って思ったよ」
彼女はそれを愛おしむように、胸に抱き寄せた。
赤く熟した皮に映る、遠い『誰か』を覗き込むようにして。
「…………なぁ、王様」
「?」
「アンタ、何かしたのか?」
「何もできないさ。……俺は、人間だ」
空に、もう朝焼けの橙色は無い。
登りきった日は眩しく照らし、雲がまばらにかかり、青空に輝いていた。
丘の上に立っていてもなお、空は高く見える。
354 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:36:48.21 ID:m6TiYXNAo
「朝飯、しよっか。……今日で帰るんだろ? 『おーさま』」
「……大丈夫、なのか?」
問うても、彼女は答えない。
答える代わりに――――立ち上がり、得意げに鼻を鳴らして、『右脚』をこんこんと叩いた。
「アタシを誰だと思ってんだ? ……いいから帰りな。アンタには、いるべき場所があるんだろ?」
翡翠の草原を望む丘に、隻脚の淫魔が立つ。
「心配なんかいらねぇよ。……もう、しまいにする事にしたし」
「どうするんだ?」
「さぁね。いいからいいから、先に下りてろ。……後で追いつくよ。脚の事なら心配すんな。なんなら飛べるし、さ」
「……ああ、分かった」
丘を下りていくごとに――――『彼女』の家が近くなり、『彼女』が遠くなる。
なのに、なぜなのか……寂しくはない。
遠く聴こえた嘶きは、ナイトメアのものだろうか。
人ならぬ『馬』の声なのに、確かに、伝わってきた。
「…………そうだな。そうしよう」
――――――帰ろう。
――――――『淫魔の国』の城へ、帰ろう。
355 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:38:36.68 ID:m6TiYXNAo
投下終了
もう少しだけ続くんだよ
それではおやすみなさい
書いたけれど、明日の投下は怪しいです
357 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 05:26:07.65 ID:T9RT/CGDO
おつ
そろそろお別れか…
さみしいな
359 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 08:32:38.10 ID:y7iZdllAO
乙-
堕女神の夏休みはどう過ごしたのか気になるな
360 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 08:44:16.10 ID:lgzfgji+0
メインヒロインの堕女神がなにしてるのか・・・
気になる
361 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 09:44:47.02 ID:F4qBhqq8o
先代女王は何の為にここに来てたんだろ?
363 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 12:39:55.36 ID:5hWbZruno
>>361
通っていた年数を考えると、ローバーとってことだろ。
364 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 12:52:15.09 ID:1PCjsYgF0
ローパーとイチャイチャしてたのか
365 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 13:03:47.03 ID:lgzfgji+0
ローパーを上手いこと飼いならしてたのか
368 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 13:55:56.80 ID:ZQ/u6G9go
先代女王は実は腐ってる女性で
ローパーと勇者の絡みを妄想してたんだろ
373 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 20:37:11.45 ID:Hbzhe+tA0
>>368
腐ってる女性wwwワロタ
374 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 23:23:38.96 ID:Q5pomeJ1o
>>368
せめて貴腐人と呼びたまえ
380 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 15:25:05.19 ID:AET26Sw10
堕女神とのお風呂エッチ・・・! wwktkしながら待ってるぜ!!
381 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 15:28:40.41 ID:AET26Sw10
あっ ゴメ 誤爆
382 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 18:08:04.51 ID:Ihatm+j2o
>>381
ん ぐらい言えないのか
383 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 20:01:27.73 ID:AET26Sw10
>>382
あんっ ゴメ 誤爆
384 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 20:16:35.43 ID:fw5Lx+9Ao
>>383
くっそこんなんでwww
「っ……き、す……」
情事の後にも関わらず、彼女の息は、落ち着いていた。
激しく動いた直後、冷たい水をたらふく飲んで身体を落ち着けたかのように。
それでも彼女の声を澱ませたのは、その求めへの『照れ』だろうか。
「……キス、しても……いい、かい? 『勇者』さん」
「……言っていない、ハズだ」
彼女に――――我が前身を名乗って等、いない。
それなのに、彼女は……さらりと、そう言った。
「…………アタシらには分かるさ。いや、知ってるんだ。……『雷を使える人間』は、ひとつの時代に一人、『勇者』だけだって」
「…………」
「それが、アンタだけじゃないって事も、さ。…………ねぇ、いいのかい?」
答える間もなく――――唇を、奪われた。
荒々しく、貪るようなものになると思っていたのに、裏切られる。
彼女の薄くて、しかし弾力に満ちた唇を割って、茉莉にも似た香りの吐息が注がれてくる。
舌への舐りはむしろ遠慮がちで、ぎこちない。
絡ませてきたかと思えば、舌先がこちらの前歯に触れた瞬間に、びくりと引っ込む。
まるで野栗鼠のように――――どこか、臆病だ。
326 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/12(木) 03:19:54.48 ID:88AhXJAHo
応じるように、今度は、彼女の口内へ舌を差し込み、前歯をなぞる。
歯茎の感触は暖かく、弾力があり――――甘味さえも伴っているように思えた。
その時、いよいよという時に――――胸に手が置かれ、ゆっくりと、押しのけられる。
「……ぷはっ……!」
「もう、いいのか……?」
「……ははっ、冗談だろ? ……このアタシが、満足すっかよ」
「えっ……?」
瞬間――――いつの間にか固さを取り戻していた『自身』に彼女の尾が巻き付き、再び、雌蕊へと誘われた。
引きこむ力に抵抗する訳にもいかず、再び、サキュバスCの中へと潜る。
「っ……乱暴な事するな! もう一度なら、もう一度、って――――!」
「聞こえねぇ、よ……。ほら。……たっぷり……搾り取ってやるからな?」
不敵に笑った彼女の瞳は、妖しく輝き。
――――そうして、この地での最後の夜は、更けていった。
345 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:27:41.11 ID:m6TiYXNAo
****
翌朝、サキュバスCを起こさないように寝室を出て、居間で着替えて外に出た。
その日は、よく晴れていたが――――昨日までとは、明らかに違う。
明け方の風は大差ない冷たさとはいえ、どこか寂しく、空々しいほどの乾きがある。
草原を照らす朝焼けの日は遠くて、赤い。
扉を出てすぐの柵の上に、見慣れていて、そして久方ぶりに見る『虫』がいた。
四枚の羽と細長くて赤みを帯びた体の蜻蛉。
それが低地を飛び交うようになれば、もう夏は終わる。
来るのは収穫の、黄金郷を地に下ろしたような秋。
草刈り鎌を探して納屋の扉を開けると、起きていたナイトメアが、顔を上げてこちらを見た。
今朝の姿は、『馬』だった。
「『馬』だったり『人』だったり。……不思議なヤツだな。たまには一緒に朝飯にしないか?」
そんな提案をしても、人語の答えも、馬としての嘶きも返ってはこない。
欠伸をして、目を瞬くと、再び寝藁の上に寝そべる。
まるで、人間の言葉を理解できていないフリをしているかのように。
恐らく――――彼女は、線引きをしているのだろう。
『馬』の姿をしている時は、『馬』としてしか世界と関わらない。
『人』の姿をしている時だけ、『人』として……否、『淫魔』として振る舞う。
それが無意識なのか、それとも『心がけ』なのかまでは分からない。
346 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:28:18.06 ID:m6TiYXNAo
「……少ししたら朝飯を持ってくるよ」
壁にかかった鎌を担うと、納屋を後にする。
そんな呼びかけをしても、耳がくるりと回るだけで、反応は済んだ。
草地にはまだ朝露の湿り気が鮮やかに残り、踏みしめる土の感触は、湿っていた。
静謐な空気はさっぱりとして、濡れた青草の香りが立ち上ってくる。
「……伸びてないな、あまり」
前日の夕方に刈っても、翌朝には元の背丈に戻っていた草が、伸びていない。
微かに伸びてはいるものの、手入れの必要はさほどなかった。
雨の後なのだから伸びていてもおかしくないのに、具合は変わらなかった。
家の周りを回って見ても、手を入れる必要のある箇所は、一つがせいぜい。
せっかく持ってきた草刈り鎌は持て余し気味で、ほんの少し、重かった。
「仕方ない。少しだけ……見て回ろう」
鎌をその場に置いて、昨夜、奇妙なローパーの現れた井戸と、その周辺の果樹を見て回る。
井戸の様子は、変わりない。
滑車も釣瓶も異常はなく、底には相変わらず水が湛えられているが――――
あのローパーが登ってきた光景を思い出すと、ぞっとしないものがあった。
少なくとも、しばらくはこの水を飲む気にはなれない。
347 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:28:52.64 ID:m6TiYXNAo
ポケットには、まだ……あの、おぞましい色の『卵』の感触がある。
恐らく、中にはあれが自閉している。
昨晩からずっと大人しくしている辺りも不可解だが――――奇妙な事に、危険だとは感じない。
更に歩を進め、触手の一撃で折られた葡萄棚を確かめる。
壊れたのはほんの一角で、これならば小一時間で直せるだろう。
他の果樹には損傷はなく、変わらず、燈、黄、桃、緑、様々な果物が楽園のように実っていた。
爽やかで甘い香りは、朝の空気に溶けていく。
勇者はそれを嗅ぎ取り、肺腑の隅々にまで、吸い込んだ。
果樹の林を抜けると、丘の上にぽつんと、あの木が立っているのを見つける。
それを見つけると、遠目にも――――変化が、起こっていた。
楽園の畔にある家に戻り、寝室をまっすぐ目指す。
サキュバスCはまだ眠っており、普段の態度に見合わない、静かな寝息を刻んでいた。
「……おい、サキュバスC。起きろ。起きろって」
声をかけても、起きそうにない。
ならば、と揺さぶっても、うるさそうに不機嫌な声を立てるばかりで。
ふと、朝日に照らされた『右脚』が見えて――――断面に、指先を這わせる。
「んっ………ぅ…ひゃっ……っ」
千年閉じ込められていた、神経の断片が奇妙にくすぐられるのか――――うわ言のように、どこか甘い声を上げる。
起こそうとしていた当初の目的もどこへ失せたか。
続けて、太腿の裏を優しく揉み解し、もう片手を、断面を優しく掻くように動かす。
「……っ……はぅ……だめ、だめ……だって…そんな、……やめ、て……よぉ……」
更に、――――そうしていると、反応が弱く、声も薄れていった。
「んくっ……、……あぅ…………!」
数秒して、一際大きく震えたかと思うと全身が、ぴくぴくと震えた直後、だらりと弛緩して、
彼女の尻尾が天を刺すように伸びた。
「……オラァっ!!」
直後、見えたのは――――ベッドの上で身を翻らせる残像と、重く風を斬るような蹴り脚だった。
349 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:31:22.95 ID:m6TiYXNAo
****
「お前な。……『国王』に本気で蹴り入れるヤツがあるか!」
「うるせぇ! 朝からヘンな事しやがって! もうくたばれ、変態!」
踊るような蹴りを避けると、サイドテーブルの上に置いてあった水差しに直撃し――――斬れた。
割れるでも吹き飛ぶでもなく、彼女の蹴りで、刃物でも使ったように『切断』された。
そんなものを寝起きに、顔面目掛けて繰り出してくるあたり、避けはしても、僅かに震えがくる。
彼女は今、勇者に背を向け、ベッドの上で器用に服を着ていた。
「……んで、何だよ変態王様。起こすんならフツーに起こせよ。襲うなっつーのよ」
「誤解だ、誤解。……見せたいものがある。立てるか?」
「あ? ……そーだな。ちょっと、そこの……壊れた『脚』取ってくれるかい」
「構わないが……どうするんだ」
「まぁ……間に合わせにはなる、って事」
言われたように、窓辺のテーブルの上にでんと乗った、壊れた脚甲を運ぶ。
それは、ずっしりと重い真鍮で作られており――――曇りなく、黄金のように輝いていた。
彼女に渡すと、ベッドの上にそれを並べ――――右の腿に宛がい、指先を虚空に遊ばせた。
350 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:32:04.78 ID:m6TiYXNAo
「――――我となれ、物質。――――我を、補え」
指先から紫の光が糸のように伸びたかと思うと、それは、縫いとめるように右脚と脚甲を繋ぎ始める。
鎧鍛冶の技が独りでに為されるように、膝の辺りで折れていた部分まで、たちまちに繋がり、金属板が曲がってより合わさった。
時間にして、ほんの数秒。
へし折れていた『脚甲』は、再び――『右脚』になった。
鉤爪状の爪先は、三本あったうちの真ん中の一本しか残っていない。
あちこちに歪みも残って、間に合わせで施術したため、凹みや引き攣れがある。
「ちくしょ、爪が数本折れて安定しねェや。あのクソ触手野郎、握り潰しやがって……」
腰掛けたまま、まるで血の通った肉体のように真鍮の右脚を動かし、がしがしと床を踏み鳴らし、舌打ちする。
ややあって、よろよろと立ち上がると――――すぐに勘を取り戻したように、
尻尾でバランスを取りながら歩いて勇者へ近づいてきた。
「……んで、何よ? アタシに見せたいっつーのは?」
「ついてくれば分かる。……ナイトメアにやるためにいくつか野菜を貰ったぞ」
「ああ、構わねーよ。どうせ、腐らしちまうしさ」
351 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:33:13.16 ID:m6TiYXNAo
どこか危なげなバランスで立つ彼女の右側へ、補うように歩いて、外へ出る。
よろめくたびに咄嗟に手を出そうとするが、転ぶことは無かった。
「……大丈夫か? 痛くないか、脚」
「ああ。もう、何も感じねェよ。……ただ、さ」
「ただ?」
「…………くすぐってェんだよ。あ、アンタと……その……」
「してからか」
「い、言うなバカっ!」
サキュバスCの顔がかっと赤くなったかと思えば――――踏み込んだ『生身』の左足が床板を踏み抜き、足首まで埋まった。
「……それにしても、さっきの蹴りは凄かったな。何なんだ、あの切れ味は」
「褒めても何も出やしねぇよ。避けるアンタもたいがいだろ」
埋まった左足を抜いて、再び歩きだして玄関を出る。
勇者が先ほど起きてそうしたように、道筋をなぞるように、裏手の井戸を経て林を歩き、林を抜けて丘の上を目指す。
そこに生えているのは、楽園に一本きり植えられていた、そんな伝説を持つ実を結ぶ木だ。
続く丘を登る間にも、他愛も無い言葉を交わす。
「ンだよ、王様。伝説の木の下で愛を――――とかそういう迷信?」
「…………何の話だ?」
「いんや、別に」
「……まぁ、それはいいさ。ほら。そろそろ見えるだろ?」
「あ? 何が…………」
顔を上げた彼女は、脚も、体も、動きを止めて、ほんの数メートル先にある木を見上げた。
そびえる大樹の緑に、花が咲くように。
いくつもの――――『赤』がある。
352 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:34:12.19 ID:m6TiYXNAo
「……出た、のか」
サキュバスCは、よろめきながらも丘を登り切ったところで――――その場に膝を折った。
半ばへたり込むような姿で、彼女は、『楽園』の果実を、『林檎』を見上げていた。
「…………ようやく、かよ……」
「……何で、林檎にこだわるのか。何で、この国には林檎が無いのか。ようやく、思い出したよ」
それは、遥か昔の神話。
神は楽園に一組の男女を置いて、世界を創り出そうとした。
しかし、最初の『女』は――――邪淫に耽り、楽園を追われた。
その後に新たに生まれた『女』は、魔に唆されるがままに楽園の中心に置かれていた、禁断の実を食してしまった。
神はそれに怒り、『男女』を楽園から追った。
奇しくもまるで、姦淫の味を覚えた『最初の女』にそうしたように。
「堕女神から。サキュバスAから。そして、城の書庫でも読んだ。古くさい神話だと最初は思ったが……もう、俺は疑えない」
果実の存在さえ知らずに追われた『最初の女』は魔の眷属と交わり、『淫魔』を生んだ。
生まれた淫魔はさらに交わりを重ねて種を繋ぎ、『国』を作った。
そして今、その国には…………新たな王が就いた。
353 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:35:55.96 ID:m6TiYXNAo
「……なるほど、魔界に生えていない訳だな。…………種を持ち込んだ者は、過去にもいたんだろう、な」
サキュバスCは、どこか遠くを見つめるような目で、ずっと、ずっと……『果実』を見つめていた。
その時一陣の風が吹いて、木を揺らし、ざわめかせ――『それ』が、導かれるように落ちた。
見守り続けた淫魔の、掌へ…………導かれるように。
「…………ははっ。見ろよ、これ。……あの時のと、同じだよ。…………もう、何百年前だろうな」
――――昨日までは、影も形も無かった。
――――それなのに、今、赤い果実は確かに結ばれ、数百年、護り続けた『淫魔』の手の内にある。
「……何度も。何度もさ。『どうせ、生らないんだ』『もうやめて、町で暮らそう』って思ったよ」
彼女はそれを愛おしむように、胸に抱き寄せた。
赤く熟した皮に映る、遠い『誰か』を覗き込むようにして。
「…………なぁ、王様」
「?」
「アンタ、何かしたのか?」
「何もできないさ。……俺は、人間だ」
空に、もう朝焼けの橙色は無い。
登りきった日は眩しく照らし、雲がまばらにかかり、青空に輝いていた。
丘の上に立っていてもなお、空は高く見える。
354 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:36:48.21 ID:m6TiYXNAo
「朝飯、しよっか。……今日で帰るんだろ? 『おーさま』」
「……大丈夫、なのか?」
問うても、彼女は答えない。
答える代わりに――――立ち上がり、得意げに鼻を鳴らして、『右脚』をこんこんと叩いた。
「アタシを誰だと思ってんだ? ……いいから帰りな。アンタには、いるべき場所があるんだろ?」
翡翠の草原を望む丘に、隻脚の淫魔が立つ。
「心配なんかいらねぇよ。……もう、しまいにする事にしたし」
「どうするんだ?」
「さぁね。いいからいいから、先に下りてろ。……後で追いつくよ。脚の事なら心配すんな。なんなら飛べるし、さ」
「……ああ、分かった」
丘を下りていくごとに――――『彼女』の家が近くなり、『彼女』が遠くなる。
なのに、なぜなのか……寂しくはない。
遠く聴こえた嘶きは、ナイトメアのものだろうか。
人ならぬ『馬』の声なのに、確かに、伝わってきた。
「…………そうだな。そうしよう」
――――――帰ろう。
――――――『淫魔の国』の城へ、帰ろう。
355 : ◆1UOAiS.xYWtC :2013/09/14(土) 03:38:36.68 ID:m6TiYXNAo
投下終了
もう少しだけ続くんだよ
それではおやすみなさい
書いたけれど、明日の投下は怪しいです
357 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 05:26:07.65 ID:T9RT/CGDO
おつ
そろそろお別れか…
さみしいな
359 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 08:32:38.10 ID:y7iZdllAO
乙-
堕女神の夏休みはどう過ごしたのか気になるな
360 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 08:44:16.10 ID:lgzfgji+0
メインヒロインの堕女神がなにしてるのか・・・
気になる
361 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 09:44:47.02 ID:F4qBhqq8o
先代女王は何の為にここに来てたんだろ?
363 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 12:39:55.36 ID:5hWbZruno
>>361
通っていた年数を考えると、ローバーとってことだろ。
364 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 12:52:15.09 ID:1PCjsYgF0
ローパーとイチャイチャしてたのか
365 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 13:03:47.03 ID:lgzfgji+0
ローパーを上手いこと飼いならしてたのか
先代女王は実は腐ってる女性で
ローパーと勇者の絡みを妄想してたんだろ
373 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 20:37:11.45 ID:Hbzhe+tA0
>>368
腐ってる女性wwwワロタ
374 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/14(土) 23:23:38.96 ID:Q5pomeJ1o
>>368
せめて貴腐人と呼びたまえ
380 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 15:25:05.19 ID:AET26Sw10
堕女神とのお風呂エッチ・・・! wwktkしながら待ってるぜ!!
381 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 15:28:40.41 ID:AET26Sw10
あっ ゴメ 誤爆
382 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 18:08:04.51 ID:Ihatm+j2o
>>381
ん ぐらい言えないのか
383 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 20:01:27.73 ID:AET26Sw10
>>382
あんっ ゴメ 誤爆
384 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/15(日) 20:16:35.43 ID:fw5Lx+9Ao
>>383
くっそこんなんでwww
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