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(´・ω・`)「あの、こちらは探偵事務所なのですが…」

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前回の記事 (´・ω・`)「はい、こちら原住民探偵事務所ですが」
Part1
1 :名無しさん@おーぷん:2015/11/25(水)19:52:09 ID:jKk
???「ええ、だから依頼について説明しているじゃあないですか!」
(´・ω・`)「ですがその… ご依頼内容なんですが」
(´・ω・`)「“人語を話す燕”について調査してくれ、というのはなんとも…」
???「アイツは実在するんですよ! この目で直接見たから、間違いないんだ!!」
(´・ω・`)「はぁ…」

2 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)19:52:58 ID:9A9
時計の針盗まれてるやん!
久しぶりやで期待

3 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)19:53:16 ID:j1Y
続編やと!?

6 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:04:05 ID:jKk
???「頼みます! もうあなたの探偵事務所しか頼るつてがないんです!!」
(´・ω・`)「あのう… 私の事務所しか頼るつてがないとは、どういう?」
???「そちらの事務所は、奇妙な事件に数々関わっていると聞きまして!」
(´・ω・`)「…はあ?」
(´・ω・`)(…どういうことなんだ?)
ガチャ
(´・ω・`)「! あの、少々お待ちいただけますか? 申し訳ありません」ガチャリ
レハ ゚ヮ゚ノ!「おはようございます」
(´・ω・`)「ああ、おはよう フェリス君 ちょっといいかな」
レハ ゚ヮ゚ノ!「? なんでしょう?」
(´・ω・`)「今変な依頼主の方から電話がきてさ… うちの事務所が奇妙な事件を扱ってるとかなんとか…」
(´・ω・`)「フェリス君さ、そういう類いの噂聞いたことあるかい? うちの事務所についての噂とか」
レハ ゚ヮ゚ノ!「…ええ 聞いたことありますよ」
(´・ω・`)「ほ、本当かい!? 噂の出所とかも、わかる?」
レハ ゚ヮ゚ノ!「はい わかります」
(´・ω・`)「さっすがフェリス君! 優秀だなぁ!! で、出所は…」
レハ ゚ヮ゚ノ!「私です」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「…は?」
レハ ゚ヮ゚ノ!「だから、私がその噂の出所です」

7 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:09:28 ID:jKk
レハ ゚ヮ゚ノ!「最近、うちの事務所もめっきり依頼が減ってましたからね」
レハ ゚ヮ゚ノ!「そこでこの際、他の探偵が相手にしないようなオカルトチックな依頼も引き受けてみれば… と」
レハ ゚ヮ゚ノ!「うちでは奇妙な事件もいろいろ取り扱っている なんて噂を流してみたんです」
レハ ゚ヮ゚ノ!「しかしこうも早く依頼がくるとは… 作戦成功ですね!」
(´・ω・`;)「ええ…」


8 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:14:36 ID:jKk
(´・ω・`)「でもさ、そんなオカルト依頼受けても どうすればいいんだい? 解決できる気がしないよ…」
レハ ゚ヮ゚ノ!「あのですねぇ…」
レハ ゚ヮ゚ノ!「そもそも幽霊やら呪いやらなんてものはこの世に存在しないんですから 依頼がきても、それは依頼主の思い込みなんです」
レハ ゚ヮ゚ノ!「だから、その思い込みを解消させられるような 適当な理由をでっちあげればいいんですよ」
レハ ゚ヮ゚ノ!「ねっ? 簡単でしょう? 事件を解決しなくても、お金が入るんですよ」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「なるほど!!」

10 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:26:07 ID:jKk
(´・ω・`)「正直騙すようで気が引けるけど… 確かに実体のないものは解決しようがないしね」
(´・ω・`)「この場合に限っては、大切なのは真実じゃあなく 依頼主の方の“納得”だもんね 仕方ないよね!」
レハ ゚ヮ゚ノ!「その通り! これは依頼主の方の不安を取り除いて、お金をもらう いたって健全な商売なのです!」
(´・ω・`)「それにお金がないのは事実だしなぁ よし! ここはひとつ、依頼を受けるとしようか!」
ガチャリ
(´・ω・`)「ああ どうも お待たせして申し訳ありませんでした」
(´・ω・`)「先ほどのご依頼についてなのですが、こちらで引き受けさせていただきます」
(´・ω・`)「ええ、つきましては 依頼主様に後日等事務所までお越しいただいて お話を伺いたいと思います」
(´・ω・`)「はい… あ、それと 依頼主様のお名前をお聞きしたいのですが…」
???「はい、“三浦”といいます」
(´・ω・`)「“三浦”様ですね では、後日」
三浦「はい! よろしくお願いします!」
ガチャ…
(´・ω・`)「三浦さん か…」

11 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:30:04 ID:jKk
…………………………
(´・ω・`)「さて、今日依頼主の方が来るはずだけど…」
(´・ω・`)「約束の時間はとうに過ぎてるなぁ… フェリス君も例によって遅刻してるし」
(´・ω・`)「…」
ドカ、バタン!
ガコッ!
アーッ!!
(´・ω・`)「! 今外で物音が… それに叫び声も…?」

12 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:44:54 ID:jKk
(´・ω・`)「何かあったのか!?」ダッ!
ガチャッ!
(´・ω・`)「誰か…」バッ…
レハ ゚ヮ゚ノ!「あ、所長」
???「い、痛い! はなしてくれっ!!」
(´・ω・`)「フェリス君… と… そちらの、サングラスにマスクつけてる怪しいお方は?」
レハ ゚ヮ゚ノ!「正体はわかりませんが… この不審者が事務所前をうろうろしていたので 捕まえたところなんですよ」
???「不審者じゃあないんだ! はなしてくれ!」
三浦「僕が依頼主の三浦だ!」
(´・ω・`)「え? あなたが?」

13 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:50:25 ID:jKk
……………
(´・ω・`)「ささ、こちらへ…」
(´・ω・`)「先程は部下が失礼をいたしまして… 大変申し訳ありませんでした」
三浦「いえ、こんな格好をしている僕にも責任はあります… でも理由あってのことなんです」
(´・ω・`)「お顔を見られたくない、と…」
三浦「…はい」
(´・ω・`)「しかし、こちらとしても依頼主様の身元はある程度把握したいのが本音でして… 調査費の請求などに関しても、身元や顔がはっきりしていないと…」
三浦「そこは承知しています なので、調査費は全額前払いいたします」
(´・ω・`)「ぜ、全額前払い!? よろしいのですか?」
三浦「はい 我が儘を言っていることはわかっていますし、そうでなくても依頼内容が特殊なものなので それくらいのことは」

14 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)20:52:52 ID:jKk
(´・ω・`)「それでは、依頼内容についてお話を」
三浦「わかりました 以前電話でもお話ししましたが、僕は“喋る燕”に出会って…」
三浦「その燕に… “呪い”をかけられたのです」
(´・ω・`)「呪い…ですか」

18 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)21:36:12 ID:jKk
(´・ω・`)(なんだか… ますます現実離れしてきたけれど…)
(´・ω・`) チラッ
レハ ゚ヮ゚ノ!(思い込みを解消するのが肝心です とりあえず、話を聞いて)
(´・ω・`)「…ああ、すいません 続けてください」
三浦「はい ああ、それと今“呪いをかけられた”と言ったのですが 実は僕自身がかけられたわけではないんです」
(´・ω・`)「え? あなたがかけられたのではない?」
三浦「ええ、すいません 誤解されるような言い方をして」
三浦「呪いをかけられたのは、僕の友人なんです 名前は“TDN”と言うのですが…」
(´・ω・`)「ほう TDNさん…」

19 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)21:45:31 ID:jKk
三浦「僕は普通の会社勤めなんですが TDNは野球選手なんです」
三浦「僕とTDNは学生時代、同じ野球部に入っていて…それで友人になったんですけど…」
三浦「今でも仲が良くて あの日もTDNの日課であるランニングにつきあってました TDNがよく走るというランニングコースでした」
三浦「他の野球選手の方もそのコースをよくランニングしてたりするらしい、体力をつけるのに効果的なコースだ、とTDNは言っていましたが…」
三浦「そのランニングの途中、古びた鳥居のある坂道で 僕たちはあの燕に出会ったんです」

20 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)21:46:40 ID:jKk
[写真を見る]

21 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)21:51:13 ID:SNu
相変わらずの上手さ

22 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)21:52:36 ID:jKk
三浦「最初に気づいたのは僕でした ふと道端を見ると、偶然視界に入ったんです」
三浦「なんというか… 普通の燕とはすこし雰囲気が違いました 顔の雰囲気が…」
三浦「それでつい釘付けになっていると、TDNの方も気づいて…」
三浦「それで、TDNが燕に近づいていったんです でもその燕は逃げ出す気配もなく… それがなんとなく、無気味に思えました」

23 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:01:48 ID:jKk
三浦「そのときその燕が、ふいに…」
三浦「ふいにこちらを向いて、」
三浦「笑ったんです」
~~~~
(●゚◇゚●)「…」
(●^◇^●)
~~~~
(´・ω・`)「…笑ったんですか? 燕が?」
三浦「ええ あれは完全に笑っている表情だった 目を細くして、嘴の端がすこし曲がって見えたんです」
三浦「そしてTDNに向かってこう言ったんだ」
~~~~
(●゚◇゚●)「君の靭帯、美味しそうだね…」
(●゚◇゚●)「…」
(●^◇^●)「近いうちに、食べに行くからね…」
~~~~

24 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:07:26 ID:jKk
(´・ω・`)「じ、靭帯を… それが呪い…ですか?」
三浦「そうです しかし、燕に呪いをかけられたTDNはそのまま黙ってはいなかった」
三浦「一瞬青ざめた顔をしましたが、すぐに眉間にシワがよって ふざけるな!と怒声をあげました それで、燕の方に走っていったんです」
三浦「燕は飛び上がって… 鳥居の先、神社の方へ飛びさっていきました」

26 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:15:57 ID:jKk
三浦「そうしたらTDNも燕を追って 神社の方へ走っていってしまったんです 僕は慌てて後を追いかけて…」
三浦「鳥居の先の階段を登って神社の前に着くと TDNと燕が睨みあっていました」
三浦「ふとTDNの足下を見たら、野球ボールが転がっているのに気づきました そこでキャッチボールをした子供か誰かが忘れていったのか…」
三浦「その時TDNもボールがあるのに気づいて… おもむろにボールを手にとって、それで…」
三浦「燕に向けて、投げつけたんです!」

27 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:19:58 ID:PDe
続編やったぜ


28 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:22:08 ID:jKk
三浦「彼が投げたのは超スローボール… “ただのボール”だったんです だったはずなんです…」
(´・ω・`)「“だったはず”…ということは…」
三浦「はい… その超スローボールを、燕は避けず… 直撃した」
三浦「血飛沫があがって… 燕が地面に落ちた ぐちゃっ という嫌な音がしました」
三浦「あの球速で、血飛沫があがるほどの衝撃があるわけないのに!!」

29 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:34:45 ID:jKk
三浦「そのとき、さっきの燕と… 同じ声が聞こえたんです…」
~~~~
「…ユルサナイ」
「…ユルサナイ…ゾ…」
「オマエノ… ジンタイ… カラダジュウノ… ジンタイ…」
「ゼンブクラッテヤルウゥゥゥウウ!!!!!」
~~~~

30 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:40:58 ID:jKk
(´・ω・`;)「…」
三浦「…その後 TDNはその出来事がきっかけで体調を崩してしまって」
三浦「よほど恐怖を覚えたのでしょう… 僕も正直、外を歩くのも怖いんです どこかからあの燕が見ている気がして…」
(´・ω・`)「そうですか、だからTDNさんに変わって あなたが依頼を… あなたも勇気を出してここにいらしてくれたんですね」

31 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:47:46 ID:jKk
(´・ω・`)「…では、とりあえずその燕について調査してみますね その神社の周辺等を回って情報をまとめます」
(´・ω・`)「なにか進展があれば こちらからご連絡いたしますので」
三浦「はい…! こんな話を信じて調査していただけるなんて、本当にありがとうございます!」
(´・ω・`;)「え、ええ… はは…」
三浦「あ、そうだ 報酬の前払い金はこちらに…」スッ…
レハ ゚ヮ゚ノ!「はい、いただきます」シュバッ
(´・ω・`)「…」

32 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:50:27 ID:jKk
三浦「では…」
(´・ω・`)「…ああ、そうだ 三浦さん」
三浦「はい?」
(´・ω・`)「先ほど伺ったお話ですが あなた…」
(´・ω・`)「ひとつ嘘をついていましたね?」
三浦「…!」

35 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:56:45 ID:jKk
(´・ω・`)「私としたことが、今まで気づきませんでしたよ ついさっきピンときました」
(´・ω・`)「いゃあ ホモビコレクターの風上にもおけないな、これでは お恥ずかしい」
三浦「…! あ、あの…」
三浦「私はこれで…」
(´・ω・`)「安心してください 私はあなたのファンですから」
三浦「…」
三浦「…ハァ すごいな 流石探偵さんだ」

36 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)22:58:04 ID:jKk
(´・ω・`)「あなたがTDNさん… ご本人ですね?」
TDN「はい、その通りです」

37 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)23:11:04 ID:jKk
(´・ω・`)「この事務所を訪れた時の アーッ! という叫び声… “三浦”という名前…」
(´・ω・`)「この2つの情報だけで、あなたがTDNさんご自身だとすぐに気づくべきだった 淫夢第一章を見ていた者として、恥ずかしい限りだ」
(´・ω・`)「しかし、なぜ偽名を使って… それに顔をサングラスとマスクで隠してまで頑なに正体を?」
TDN「…理由の一つは、あの燕が今も何処かから見ているのではないかと不安になったからです だから顔を隠した」
TDN「もうひとつの理由は 探偵さんに私自身がTDNだとばれると、何か情報を探られたりまたは私についての情報を流されるのではないかと…」
TDN「ホモビの件で、そういうのにはもう懲り懲りだったもので でも、あなたなら信頼できそうだ 私のファンだと言ってくれましたね」
(´・ω・`)「はい! それはもう大ファンです!! 一章は何度見返したことか!!」
TDN「…そうですか ちなみに、野球選手としての僕には…」
(´・ω・`)「あ、まったく興味ないです」
TDN「… そ、そうですか…」

40 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)23:17:29 ID:jKk
(´・ω・`)「依頼主がTDNさんご本人なら、私も気合いが入ります 必ずや真相を解明いたしますので、ご安心ください」
TDN「ありがとう! では、今度こそ 失礼いたします」
スタスタ…
ガチャ…バタン
(´・ω・`)「まさかあのTDNさんがうちに依頼してくるなんて! こりゃあ本気出して調査するしかないな!!」ウキウキ
レハ ゚ヮ゚ノ!「所長! 本当に調査するつもりなんですか? ああいうのはただの思い込みだと…」
(´・ω・`)「フェリス君! なに馬鹿なこと言ってるんだ!! TDNさんが嘘をつくわけないじゃないか!!」
(´・ω・`)「しっかりと、調査を進めるつもりだよ! 僕は!」
レハ ゚ヮ゚ノ!「いやホモは嘘つきだろ…」

41 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)23:25:17 ID:jKk
……………
(´・ω・`)「さてと… まずは周辺で聞き込みといくか」
(´・ω・`)「喋る燕… 他にも目撃証言はあるのかな」
タッタッタッ…
(´・ω・`)「!」
H山「…」タッタッタッ…
(´・ω・`)「あの…ちょっとよろしいですか?」
H山「…はい? なんでしょうか?」

42 :名無しさん@おーぷん :2015/11/25(水)23:26:58 ID:jKk
(´・ω・`)「あの… ちょっと変な質問なんですが…」
(´・ω・`)「この近くの道で、“喋る燕”というのを目撃したことはありませんか?」
H山「…!」

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