【FGO】マシュ「先輩のあらゆる可能性」
Part2
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:29:10.16 ID:ZsZkoX7x0
~~~~~~~~~
黒髭『男には……分かっていても進まねばならぬ時があるのだ……!!』
マシュ「惜しい人を亡くしました……」
エミヤ「まさか、あの料理に強化無効がついているとは、夢にも思うまいて……」
メディア「まあ、幸せそうな顔してたし大丈夫でしょ……さて、次はこの部屋ね」
ピピッ、ビー
エミヤ「おや? 開かないな……」
マシュ「おかしいですね……この部屋は空き部屋だったはずですが……すいません、誰かいますか?」コンコン
<……留守です
<御用の方は、ピーという発信音の後にご用件をお話くださーい
<ぴー
エミヤ「よし開けよう」ガッ
<やめてください……! 扉が壊れてしまいます……!
<ア゛ーッ!? 立てこもりには説得とか、もう少し段階を踏むべきじゃないのー!?
<備品は大切にー!
エミヤ「ははは、後でちゃんと直すから問題ないとも、よっと」バキィ!
刑部姫「ギャーッ! これだからリアルオラオラ系男子はー! 引きこもりの楽園になんてことをー!」
シェヘラザード「ああ……平和なひきこもりの村が英霊の群れに攻め込まれるなんて……!」
引きこもりぐだ子「この世の終わりの予感……」
エミヤ「おっと、大当たりのようだ」
メディア「しかし……引きこもってた時点で、刑部姫がいるのは分かってたけど……あなたまでいるとはね、シェヘラザード……」
刑部姫「なにをー!? シェヘっちは私の理念に賛同してくれた同士やぞー! 馬鹿にするのは許るさーん!」
シェヘラザード「私、気付いたのです……死なないことへの究極の備えとは、すなわち籠城であると……!」バァーン!
マシュ「すっかり毒されていますね……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:29:41.51 ID:ZsZkoX7x0
エミヤ「……まあ、君たちの考えについてはとやかくいうまい……我々の目的はあくまでマスターだからな」
引きこもりぐだ子「ひぃー……! やめてー……!」ズリズリ
メディア(遅い……)
マシュ(あれで逃げているつもりなんでしょうか……)
刑部姫「やめろー! マーちゃんには指一本触れさせんぞー!」
シェヘラザード「マスターが引きこもることによって、われわれは護衛という体面を保てているのです……! みすみす免罪符を明け渡すわけにはいきません……!」
エミヤ「割と酷いな君ら」
引きこもりぐだ子「みんな……!」キラキラ
メディア「そして、あなたはそれでいいのね……」
引きこもりぐだ子「引きこもれればオールOK! 過程や方法なぞ、どうでもよいのだぁー!」ババァーン!
刑部姫「そういうわけなのだー! ふふふ……大人しく帰らねば、私の”白鷺城の百鬼八天堂様”を使うことも吝かではない!」
シェヘラザード「そして、私の”千夜一夜物語”によって、さらに結界を補強します……」
引きこもりぐだ子「後は、私というパスを通して、魔翌力を送り続ける! ふふ……これは強い、絶対に強い!」
マシュ「でも実際に展開はしないんですね」
引きこもりぐだ子「いや……出来ることなら、疲れるからやりたくない……」
メディア「どこまでも堕落してるわね」
エミヤ「だが、最終的には手段を問わぬというわけか……ならば仕方ない、助っ人を呼ぶとしよう」
引きこもりぐだ子「なんじゃー! 誰が来ても我らは絶対に屈しないぞー! どんな暴力にだって、負けたりなんか……」
肉体派ぐだ子「え? なに? あそこにいる私を連れてけばいいの? オッケー、任せて! 筋肉に不可能はないから!」マッシブゥー
ナイチンゲール「死にたくないと言いましたね? ならば、まずは健康診断と消毒です!」ショウドクゥー
スパルタクス「むぅッ!! 籠城をするということは、君たちは圧制者かな!?」スマイルゥー
シェヘ・刑部・ひきぐだ『ギャー!!!?』
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:30:17.12 ID:ZsZkoX7x0
その後も三人はーーー
女王ぐだ子「マリー! その召し物、とっても素敵ね!」ピッカー!
マリー「あら、そういうマスターこそ、今日は一段と輝いて見えるわ!」キラキラァー!
ブーディカ「ほら、スコーンが出来たから、いっぱい食べてね!」ボセイィー!
女王ぐだ子「ありがとうブーディカ! これを食べれば、私もあなたのような素敵な体型になれるかしら?」
マリー「あら、マスターはそのままの体で十分素敵よ?」
アハハ ウフフ ロイヤルオーラダダモレー
エミヤ「あれは女王の集いというわけだな」
マシュ「なんだかほほえましいですね……ん?」
メイヴ「マスター! 次は私が、女王としての振る舞いをみっちり教えてあげるわ! まずは鞭の振り方からね!」ビッチィー!
メディア「一気にきなくさくなったわね!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:30:51.96 ID:ZsZkoX7x0
様々な困難を乗り越えながらーーー
???ぐだ子「あっ! マシュ! マシュじゃない! ようやく見つけた!!」
メディア「あら、あのマスター、こっちに走ってくるわ。手間が省けて助かるわね」
マシュ「ところであの先輩は、どういった可能性の先輩なんでしょうか?」
ヤンデレぐだ子「ああ、マシュ! マシュ! 私の愛しいサーヴァント! 私の頼れる後輩! どうかあなたのすべてを私にちょうだい!! まずはそのきれいなお目々を食べちゃおうかしらねぇ!!」 E:ハイライトの消えた眼
マシュ「”いまは遥か理想の城”!!!」
メディア「躊躇なし!?」
マシュ「すいません! 身の危険を感じたので!!」
ヤンデレぐだ子「なぁに、この壁? 邪魔なんだけど?」ガリガリガリガリ
マシュ「ひぃー!! 少しずつ削ってきています!!」
エミヤ「”熾天覆う七つの円環 ”!!! 時間を稼ぐから、何とか説得したまえ!!」
ヤンデレぐだ子「なによあなた、私のマシュに色目使ってんじゃないわよ!!!」パリンパリン
メディア「無敵貫通持ち!?」
マシュ「強化解除を!! ルールブレイカーで強化解除してください!!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:31:23.84 ID:ZsZkoX7x0
カルデア中を練り歩きーーー
エミヤ「君たちがマスターを囲っていることはすでに調べがついている! 大人しく提出したまえ!!」
清姫「いーやーでーすー!! こんなにいっぱいマスターがいるんですから、ひとりくらい、いいじゃないですかー!」
簀巻きぐだ子「んー! むー!!」ジタバタ
源頼光「我が子を手放す親がどこにいるのです!! そのような横暴には断固として反抗します!」
ちびぐだ子「……すぅ……すぅ……」
静謐のハサン「あの……その……思う存分抱きしめられるので……つい……」
抱き枕ぐだ子「」
マシュ「最後のはただの備品では?」
メディア「どうでもいいわよ! その子は私の子なんですから! 返してもらうわよ、頼光!!」 【魅了】ドゥン
エミヤ「いい加減、目を覚ませ!!!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:32:46.08 ID:ZsZkoX7x0
マスターを集めて回ったのであったがーーー
マシュ「はぁ……はぁ……今、何人まで、マスターを集めましたっけ……?」
エミヤ「一部の再回収を除くと……たしか、二百と五人だったか……」
メディア「一体どうなってるの……? 集めても集めてもキリがないじゃない!」
妖精ぐだ子「わはー」 軍人ぐだ子「敵の潜水艦を発見!」 熱血ぐだ子「今日からお前は、エピフ山だ!!!」
老婆ぐだ子「30秒で支度しな!」 ロボぐだ子「ロボチガウロボチガウロボチガウ」 ぐだ子さん「This way……」
<ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ……
エミヤ「ええい、どこまで増えていくんだ! マスターは栗饅頭か!?」
マシュ「あの薬はバイバインだったのですか!?」
メディア「言ってる場合じゃないわよ! もう、施設中がマスターであふれかえって、すし詰め状態よ!」
エミヤ子「この圧縮率は日本の満員電車が可愛く見えるな!」モゾッ
マシュ「…………んん? エミヤ……さん?」
エミヤだ子「どうしたマシュ。何か気が付いたことでも?」グモモモモモモ……
マシュ「!? エミヤさん!? エミヤさんの体が!!」
エミヤぐだ子「体が一体どうしたと……!? なんだこれは!? 女性の体に……いや
、これはマスターの体か!?」ババーン
メディア「ちょっと!! あんたなんでマスターの体だってわかったのよ!! このスケベ!!」
マシュ「もしや鷹の瞳で先輩を観察していたのですか……?」ジトー
エミヤぐだ子「待て、マシュ! 誤解だ!! 何故かはわからんが、自然と自分の体がマスターのものであると分かったんだ!!」
コツコツコツ……
???「ぐーだっだっだっだっだっだ……どうやらうまくいったようね!」
マシュ「どこからともなく響く謎の高笑い……!? 一体何者ですか!?」
???「はじめまして! マシュ・キリエライト! コルキスの魔女メディア! そしてエミヤとなった私!! 私は遠い事象の果てより招かれた、あり得るはずのないマスターの一側面!」ババッ!
ぐだ子オルタ「善を捨て、正義を捨て、人理を捨てた外道のマスターとは私のことよ!!」ドジャァーン!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:33:27.36 ID:ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「さてさてさて! 我が愛しきサーヴァントであるエミヤ君は、無事に”私”へと変じてくれたようだねぇ!」
エミヤぐだ子「くっ……! オルタとなったマスターよ、いったい私に何をしたのだ!!」
ぐだ子オルタ「知れたことよ!! 貴様の因果を書き換えさせてもらったのよ!! エミヤが歩んできた人生を、もし”私”が歩んでいたら、というIFの事象とすり替えて、魂のレベルで存在を上書きさせてもらったのだよ!!」
マシュ「な、なんですってーー!?」
ぐだ子オルタ「もともと、エミヤと私の相性がよかったのもあったけどね!! そして、前例を作れたおかげで、他のサーヴァントも”私”と入れ替えることが出来そうよ!! そーれっ!」シュピーン
メディアぐだ子「!? い、いつの間に!?」
マシュぐだ子「私の体も先輩の体になって……!?」
エミヤぐだ子「”私”と同じ顔が並ぶというのは、実に気味が悪いな……!」
ぐだ子オルタ「ぐーだっだっだ……ふふふ、これで君たちも”私”の同胞となった……! あとはカルデアにいる全職員、全サーヴァントを”私”に変える! それが終われば、今度はレイシフトによって過去に飛び、ありとあらゆる人間を”私”に変えてやるのだ!」
マシュぐだ子「そんなことをすれば、地球上の人間がすべて”私”に変わってしまいます!!」
ぐだ子オルタ「そう! それこそが私の目的! この地球をすべて”私”という存在で上書きしてしまうのよ! 全人類が”私”になり、共通の意識で繋がることで、他人という概念が喪失する……つまり、そこには憎悪や嫉妬なんていう感情もなくなり、この世から一切の争いが無くなる!! ああ、なんて素晴らしい景色なんでしょうね!! ぐだっぐだっ、ぐーっだっだっだっだっだ!!」
エミヤぐだ子「いや、どう考えてもディストピアだろう、それは!」
メディアぐだ子「全人類の意識の同化なんて、人理崩壊間違いなしじゃない!!」
ぐだ子オルタ「なんとでも言うがいいわ! すでにあなた達は私の手のひらの上! もうじき、意識が完全に上書きされてしまうのだから、せいぜい残り少ない自我を慈しんでいればいいわ!」
エミヤぐだ子「くっ……! どうにもならないと言うのか……!」
マシュぐだ子「誰か……誰か助けになりそうな人は……!」
ぐだ子オルタ「ぷっ! 助けなんて今更来るわけないじゃない! ぐーだっだっだっだっだっだ!」
「いるさっ! ここに一人な!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:34:35.55 ID:ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「!? な、何奴っ!! 姿を見せなさい!」
「慌てなくても、今行くわよ! トォーウ!」シュバッ!
マシュぐだ子「あ、あれは……! あの姿は!」
ぐだ子「待たせたね、マシュ! 私が来たからにはもう安心だよ!」バァーン!
メディアぐだ子「…………まぁ、予想は出来てはいたけど……」
エミヤぐだ子「これは、助け……に、なるのか?」
ぐだ子「あー! メディアもエミヤもひどーい! 私のこと疑ってるー!」プンスカプンスカ
ぐだ子オルタ「……ハンッ」
メディアぐだ子「ほら、悪いほうのマスターにも鼻で笑われてるじゃない!」
ぐだ子「むーっ! そんなこと言うと助けてあげないんだからね!」
メディアぐだ子「憤慨しても可愛さしか出ていない……」
ぐだ子オルタ「……はぁ……付き合う気も起きないわね。無策で飛び出した自分の無謀を呪いなさい! くらえ! みんな私になーれ☆ビィィィーム!!」ビィー!
マシュぐだ子「危ない先輩! 避けてください!!」
ぐだ子「うわあああああああああああ!!」シビビビビビビビビビビ
マシュぐだ子「せ、センパーーーーーーーーーーーイ!!」
ぐだ子オルタ「ぐーっだっだっだっだっだ!! 実にあっけなかったわね!! これであなたも私の眷属!! さーて、あなたがどんな可能性を持った私だったのか、今からじっくりとステータス確認をさせてもらいましょう!」
ぐだ子「ふんっ!!」 【Guard】
ぐだ子オルタ「!? な、なんですって!?」
エミヤぐだ子「弾いた!?」
マシュぐだ子「不発だったのでしょうか?」
ぐだ子オルタ「そんなわけない!! みんな私になーれ☆ビームは、相手の魂そのものを無理やり改造するのよ!? 意思の強さだとかそんなもので跳ね除けられるものじゃない!!」
メディアぐだ子「名前のPOPさに反して、とんでもない原理ね!?」
ぐだ子オルタ「くっ!! ならば出力を上げてもう一回!」ビィー!
ぐだ子「なんどやっても無駄だよ? あなたの攻撃が人理に反するものである限り、私にその効果が及ぶことはない!!」
ぐだ子オルタ「そんな……! あなた一体何者なの!? 一体何の可能性を背負っていると言うの!?」
ぐだ子?「それじゃあ、改めて名乗らせてもらおうかな!」ピッカー
マシュぐだ子「先輩の体が光って……えっ!? あれは、霊基再臨!?」
エミヤぐだ子「なんだと!?」
メディアぐだ子「じゃ、じゃあ、あのマスターの正体は……!?」
”英霊”ぐだ子「私はカルデアのマスター! あらゆる災禍、あらゆる悪意を跳ね除ける、人理の絶対守護者なり!! さあ、人理を護る戦いを始めましょうか!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:35:21.90 ID:ZsZkoX7x0
マシュぐだ子「さ、サーヴァントです!! あの先輩は霊基反応を持っています!! まぎれもなく英霊です!!」
英霊ぐだ子「その通りだよ、マシュ。遠い未来に、このカルデアでの出来事が”歴史”として刻まれたことで、英霊となったマスター、それが私よ!」
メディアぐだ子「……世界との契約じゃなくって安心ね?」
エミヤぐだ子「……正直それでも複雑な気分だが……ああいう可能性もあるということで納得しておこう」
ぐだ子オルタ「くぅぅ……小癪な奴ね! でもお忘れかしら! わたしにはすでに”同化済み”の同胞が山ほどいるということを!」
ぐだ子's(ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ)
マシュぐだ子「あわわわわわ……! 通路の天井まで先輩で埋まって……まるで津波です!!」
ぐだ子オルタ「さあ、この人津波ではさしもの”私”もどうすることもできまい! 戦いは数だよ姉貴ぃ!! くらえ!!」ドドドドドドドドドドドドド
英霊ぐだ子「礼装起動”イシスの雨”!」シュピン
ぐだ子's(スゥッ……)
マシュ「い、一瞬で消え去ってしまいました!」
メディア「本来の礼装の出力を大幅に超えているわ……!」
エミヤ「ついでに私たちの体も元に戻っている! やるじゃないか、マスター!」
英霊ぐだ子「無駄よ、反転した私! 私は”人理修復した魔術師”という逸話によって英霊となった者! つまり、私は一切の”人理を脅かす行動”を否定する! あなたが人理に仇為すかぎり、私に勝つことは絶対に不可能よ!!」
エミヤ「これは……勝負あったな。あのマスターは、反転してしまったがゆえに、常に人理を拒絶することしかできない、”人理の敵”にしかなれない、変わることができない」
メディア「反転したマスターは、どう逆立ちしてもあの英霊となったマスターの逸話を凌駕することは出来ないってことね」
ぐだ子オルタ「認めない! こんな終わりは認めない! 絶対に認めることなんかできない!! こうなったら、イチかバチかで諸共道連れに……!」
英霊ぐだ子「ほい、カル舐め」
ぐだ子オルタ「ぐわああああああああああああああ!!」シュワー
エミヤ「容赦無いな君は!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:36:25.33 ID:ZsZkoX7x0
マシュ「さて、これで悪いほうの先輩の脅威は去りましたね! これで先輩の増殖も止まってくれますね!」
英霊ぐだ子「いや、止まんないよ?」
エミヤ「な、なぜだ!? アレが犯人ではなかったのか!?」
英霊ぐだ子「あの私がやっていたのは、私の増殖速度を上げただけで、増殖そのものは霊薬の効果でしかないのよ」
マシュ「そんなあ……それじゃあまた、先輩を集めて回らないと……」
天才ぐだ子「その必要はないわよ、マシュ!」
マシュ「あ、あなたは天才の方の先輩!」
エミヤ「ふむ、どうやら、君が何らかの手を回したようだな」
天才ぐだ子「その通り! あなたたちが集めた数多の可能性の私を触媒として、英霊となった私を召喚したのよ! 英霊となった私は、理論的に考えて人理修復にまつわる逸話を持つ存在であるはず! であれば、今回の人理崩壊の危機にも役に立つと思ったのよ!」
英霊ぐだ子「もうちょい引っ張ろうと思ってたけど……そうね、私の持つ宝具ならこの騒動も問答無用で解決できるよ」
マシュ「じゃあ、あとは英霊の先輩が宝具発動すれば、万事解決ですね!」
メディア「はぁ……本当にごめんなさいね、マスター。私の作った薬が、こんな騒動を巻き起こすだなんて……」
英霊ぐだ子「ううん、あなたは良かれと思ってやってくれたんでしょ? だったら、何も怒ることなんてないよ! 私から言うのはありがとうだけだよ、メディア」
メディア「本当にあなたって子は……ふふっ」
英霊ぐだ子「さて、そろそろこの騒動にも幕を引きましょうか! 久しぶりにみんなに会えて楽しかったよ! じゃあね、マシュ! いつもの私によろしくね!」
マシュ「ええ、必ず伝えておきます、英霊の先輩!」
英霊ぐだ子「宝具展開! 我が行いはあらゆる災禍を跳ね除ける盾とならん。星見台より、あらゆる人理を護りましょう。さあ、あらゆる時代、善き人々の営みに祝福をーーーーーー」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:36:56.23 ID:ZsZkoX7x0
対”人理”宝具、【ロード・カルデアス】!ーーーーーーーー
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:37:32.14 ID:ZsZkoX7x0
ーーーーーーーーー……
プシュー、ガコン
マシュ「先輩、おかゆをもって来ました!」
ぐだ子「ありがと、マシュ……ヘックチ! うぅ……まだ頭が痛い……メディアー、手っ取り早く治せる薬とか無いの?」ズズッ
メディア「あなたねぇ……この間の騒動の話をもう忘れたの? いくら頼まれても、しばらくは薬を作りたくないわよ……」
ぐだ子「いやー……何度聞いても、私自身、一切の記憶がないもんだから、さっぱり実感がわかなくて……えへへ」
エミヤ「全く……君は本当に危機感が欠如しているな……これで、特異点での勘働きはいいのだから不思議だ……」
メディア「とにかく、今回はあなたに与える薬は既製品のものだけよ! またお節介連中にひっかきまわされたらたまらないですもの!」
ぐだ子「なんだかんだと看病してくれるメディアも、お節介だと思うんだけど……」
メディア「何か言った?」
ぐだ子「いや、何も……」
マシュ「まあまあ、形はどうあれ皆さん先輩のことが好きなんですよ。ですので、先輩は安心させるためにも、一日も早く風邪を治してくださいね!」
ぐだ子「はーい……えーっと……コップコップっと……」
エミヤ「これかね? ……このコップ……なんだか歪んでいるような……」
ぐだ子「あー……なんかそれ、脆くってさー……ちょっと力を入れただけでひしゃげちゃって……」
エミヤ「………………ん?」
ぐだ子「あー……布団に引きこもるのサイコー……やはり、天才たるもの、頭脳の休息も大切だよね……ふふっ……こうして寝ていたら、若い衝動を抑えきれない人に、夜這いにあったりしてね……まあ、騎士である私は、どんなことがあっても屈しないんだけどね……ふふ、ふふふふふふふふ……」
マシュ「…………」
メディア「…………」
エミヤ「…………」
ぐだ子「あー……なんだかすごい料理したくなってきた。治ったら美味しい物を作ろうかなー……おかあさんのてつだいをしてあげないとー……ぐぅ」スピー
マシュ「これ、間違いなく引き継いでますね!?」
エミヤ「寝言だよな!? 寝言であってくれよ!! 頼むよ!!」
メディア「やっぱり一度刺しましょう! ルルブレって全部解決よ!!」
マシュ「やめてください!! 高速神言はやめて!! エミヤさんも止めて!! 誰かー!! 英霊の先輩、もう一回帰ってきてくださーい!!!」
【オワリ】
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:42:27.44 ID:ZsZkoX7x0
短時間のお付き合いありがとうございました。
サーヴァントと素手ゴロするマスターが書きたいなーと思ったら、こんなんになってました
あとは、コミケに行けない哀しみを少しでも癒すべく書きました
現地の人たちは楽しんでくださいね
第二部、どうなるか本当に楽しみですね
ゴルドルフさんは……まぁ、長生きしてほしいですね……
それでは、また機会があればよろしくお願いします
HTML依頼出してきます。
ありがとうございました。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 07:42:20.76 ID:bokiK9Aro
乙
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 08:57:03.22 ID:CXGrgaor0
無限の人塊の一部になるってタノシイヨ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 10:20:59.31 ID:HTLEGQK20
乙
ゴルドルフ新所長は癒し枠と予想
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 19:11:55.79 ID:Bbd8ba4Vo
乙
よかった
リヨが出てきたら流石の英霊ぐだ子でも叶わなかった
~~~~~~~~~
黒髭『男には……分かっていても進まねばならぬ時があるのだ……!!』
マシュ「惜しい人を亡くしました……」
エミヤ「まさか、あの料理に強化無効がついているとは、夢にも思うまいて……」
メディア「まあ、幸せそうな顔してたし大丈夫でしょ……さて、次はこの部屋ね」
ピピッ、ビー
エミヤ「おや? 開かないな……」
マシュ「おかしいですね……この部屋は空き部屋だったはずですが……すいません、誰かいますか?」コンコン
<……留守です
<御用の方は、ピーという発信音の後にご用件をお話くださーい
<ぴー
エミヤ「よし開けよう」ガッ
<やめてください……! 扉が壊れてしまいます……!
<ア゛ーッ!? 立てこもりには説得とか、もう少し段階を踏むべきじゃないのー!?
<備品は大切にー!
エミヤ「ははは、後でちゃんと直すから問題ないとも、よっと」バキィ!
刑部姫「ギャーッ! これだからリアルオラオラ系男子はー! 引きこもりの楽園になんてことをー!」
シェヘラザード「ああ……平和なひきこもりの村が英霊の群れに攻め込まれるなんて……!」
引きこもりぐだ子「この世の終わりの予感……」
エミヤ「おっと、大当たりのようだ」
メディア「しかし……引きこもってた時点で、刑部姫がいるのは分かってたけど……あなたまでいるとはね、シェヘラザード……」
刑部姫「なにをー!? シェヘっちは私の理念に賛同してくれた同士やぞー! 馬鹿にするのは許るさーん!」
シェヘラザード「私、気付いたのです……死なないことへの究極の備えとは、すなわち籠城であると……!」バァーン!
マシュ「すっかり毒されていますね……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:29:41.51 ID:ZsZkoX7x0
エミヤ「……まあ、君たちの考えについてはとやかくいうまい……我々の目的はあくまでマスターだからな」
引きこもりぐだ子「ひぃー……! やめてー……!」ズリズリ
メディア(遅い……)
マシュ(あれで逃げているつもりなんでしょうか……)
刑部姫「やめろー! マーちゃんには指一本触れさせんぞー!」
シェヘラザード「マスターが引きこもることによって、われわれは護衛という体面を保てているのです……! みすみす免罪符を明け渡すわけにはいきません……!」
エミヤ「割と酷いな君ら」
引きこもりぐだ子「みんな……!」キラキラ
メディア「そして、あなたはそれでいいのね……」
引きこもりぐだ子「引きこもれればオールOK! 過程や方法なぞ、どうでもよいのだぁー!」ババァーン!
刑部姫「そういうわけなのだー! ふふふ……大人しく帰らねば、私の”白鷺城の百鬼八天堂様”を使うことも吝かではない!」
シェヘラザード「そして、私の”千夜一夜物語”によって、さらに結界を補強します……」
引きこもりぐだ子「後は、私というパスを通して、魔翌力を送り続ける! ふふ……これは強い、絶対に強い!」
マシュ「でも実際に展開はしないんですね」
引きこもりぐだ子「いや……出来ることなら、疲れるからやりたくない……」
メディア「どこまでも堕落してるわね」
エミヤ「だが、最終的には手段を問わぬというわけか……ならば仕方ない、助っ人を呼ぶとしよう」
引きこもりぐだ子「なんじゃー! 誰が来ても我らは絶対に屈しないぞー! どんな暴力にだって、負けたりなんか……」
肉体派ぐだ子「え? なに? あそこにいる私を連れてけばいいの? オッケー、任せて! 筋肉に不可能はないから!」マッシブゥー
ナイチンゲール「死にたくないと言いましたね? ならば、まずは健康診断と消毒です!」ショウドクゥー
スパルタクス「むぅッ!! 籠城をするということは、君たちは圧制者かな!?」スマイルゥー
シェヘ・刑部・ひきぐだ『ギャー!!!?』
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:30:17.12 ID:ZsZkoX7x0
その後も三人はーーー
女王ぐだ子「マリー! その召し物、とっても素敵ね!」ピッカー!
マリー「あら、そういうマスターこそ、今日は一段と輝いて見えるわ!」キラキラァー!
ブーディカ「ほら、スコーンが出来たから、いっぱい食べてね!」ボセイィー!
女王ぐだ子「ありがとうブーディカ! これを食べれば、私もあなたのような素敵な体型になれるかしら?」
マリー「あら、マスターはそのままの体で十分素敵よ?」
アハハ ウフフ ロイヤルオーラダダモレー
エミヤ「あれは女王の集いというわけだな」
マシュ「なんだかほほえましいですね……ん?」
メイヴ「マスター! 次は私が、女王としての振る舞いをみっちり教えてあげるわ! まずは鞭の振り方からね!」ビッチィー!
メディア「一気にきなくさくなったわね!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:30:51.96 ID:ZsZkoX7x0
様々な困難を乗り越えながらーーー
???ぐだ子「あっ! マシュ! マシュじゃない! ようやく見つけた!!」
メディア「あら、あのマスター、こっちに走ってくるわ。手間が省けて助かるわね」
マシュ「ところであの先輩は、どういった可能性の先輩なんでしょうか?」
ヤンデレぐだ子「ああ、マシュ! マシュ! 私の愛しいサーヴァント! 私の頼れる後輩! どうかあなたのすべてを私にちょうだい!! まずはそのきれいなお目々を食べちゃおうかしらねぇ!!」 E:ハイライトの消えた眼
マシュ「”いまは遥か理想の城”!!!」
メディア「躊躇なし!?」
マシュ「すいません! 身の危険を感じたので!!」
ヤンデレぐだ子「なぁに、この壁? 邪魔なんだけど?」ガリガリガリガリ
マシュ「ひぃー!! 少しずつ削ってきています!!」
エミヤ「”熾天覆う七つの円環 ”!!! 時間を稼ぐから、何とか説得したまえ!!」
ヤンデレぐだ子「なによあなた、私のマシュに色目使ってんじゃないわよ!!!」パリンパリン
メディア「無敵貫通持ち!?」
マシュ「強化解除を!! ルールブレイカーで強化解除してください!!」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:31:23.84 ID:ZsZkoX7x0
カルデア中を練り歩きーーー
エミヤ「君たちがマスターを囲っていることはすでに調べがついている! 大人しく提出したまえ!!」
清姫「いーやーでーすー!! こんなにいっぱいマスターがいるんですから、ひとりくらい、いいじゃないですかー!」
簀巻きぐだ子「んー! むー!!」ジタバタ
源頼光「我が子を手放す親がどこにいるのです!! そのような横暴には断固として反抗します!」
ちびぐだ子「……すぅ……すぅ……」
静謐のハサン「あの……その……思う存分抱きしめられるので……つい……」
抱き枕ぐだ子「」
マシュ「最後のはただの備品では?」
メディア「どうでもいいわよ! その子は私の子なんですから! 返してもらうわよ、頼光!!」 【魅了】ドゥン
エミヤ「いい加減、目を覚ませ!!!」
マスターを集めて回ったのであったがーーー
マシュ「はぁ……はぁ……今、何人まで、マスターを集めましたっけ……?」
エミヤ「一部の再回収を除くと……たしか、二百と五人だったか……」
メディア「一体どうなってるの……? 集めても集めてもキリがないじゃない!」
妖精ぐだ子「わはー」 軍人ぐだ子「敵の潜水艦を発見!」 熱血ぐだ子「今日からお前は、エピフ山だ!!!」
老婆ぐだ子「30秒で支度しな!」 ロボぐだ子「ロボチガウロボチガウロボチガウ」 ぐだ子さん「This way……」
<ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ……
エミヤ「ええい、どこまで増えていくんだ! マスターは栗饅頭か!?」
マシュ「あの薬はバイバインだったのですか!?」
メディア「言ってる場合じゃないわよ! もう、施設中がマスターであふれかえって、すし詰め状態よ!」
エミヤ子「この圧縮率は日本の満員電車が可愛く見えるな!」モゾッ
マシュ「…………んん? エミヤ……さん?」
エミヤだ子「どうしたマシュ。何か気が付いたことでも?」グモモモモモモ……
マシュ「!? エミヤさん!? エミヤさんの体が!!」
エミヤぐだ子「体が一体どうしたと……!? なんだこれは!? 女性の体に……いや
、これはマスターの体か!?」ババーン
メディア「ちょっと!! あんたなんでマスターの体だってわかったのよ!! このスケベ!!」
マシュ「もしや鷹の瞳で先輩を観察していたのですか……?」ジトー
エミヤぐだ子「待て、マシュ! 誤解だ!! 何故かはわからんが、自然と自分の体がマスターのものであると分かったんだ!!」
コツコツコツ……
???「ぐーだっだっだっだっだっだ……どうやらうまくいったようね!」
マシュ「どこからともなく響く謎の高笑い……!? 一体何者ですか!?」
???「はじめまして! マシュ・キリエライト! コルキスの魔女メディア! そしてエミヤとなった私!! 私は遠い事象の果てより招かれた、あり得るはずのないマスターの一側面!」ババッ!
ぐだ子オルタ「善を捨て、正義を捨て、人理を捨てた外道のマスターとは私のことよ!!」ドジャァーン!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:33:27.36 ID:ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「さてさてさて! 我が愛しきサーヴァントであるエミヤ君は、無事に”私”へと変じてくれたようだねぇ!」
エミヤぐだ子「くっ……! オルタとなったマスターよ、いったい私に何をしたのだ!!」
ぐだ子オルタ「知れたことよ!! 貴様の因果を書き換えさせてもらったのよ!! エミヤが歩んできた人生を、もし”私”が歩んでいたら、というIFの事象とすり替えて、魂のレベルで存在を上書きさせてもらったのだよ!!」
マシュ「な、なんですってーー!?」
ぐだ子オルタ「もともと、エミヤと私の相性がよかったのもあったけどね!! そして、前例を作れたおかげで、他のサーヴァントも”私”と入れ替えることが出来そうよ!! そーれっ!」シュピーン
メディアぐだ子「!? い、いつの間に!?」
マシュぐだ子「私の体も先輩の体になって……!?」
エミヤぐだ子「”私”と同じ顔が並ぶというのは、実に気味が悪いな……!」
ぐだ子オルタ「ぐーだっだっだ……ふふふ、これで君たちも”私”の同胞となった……! あとはカルデアにいる全職員、全サーヴァントを”私”に変える! それが終われば、今度はレイシフトによって過去に飛び、ありとあらゆる人間を”私”に変えてやるのだ!」
マシュぐだ子「そんなことをすれば、地球上の人間がすべて”私”に変わってしまいます!!」
ぐだ子オルタ「そう! それこそが私の目的! この地球をすべて”私”という存在で上書きしてしまうのよ! 全人類が”私”になり、共通の意識で繋がることで、他人という概念が喪失する……つまり、そこには憎悪や嫉妬なんていう感情もなくなり、この世から一切の争いが無くなる!! ああ、なんて素晴らしい景色なんでしょうね!! ぐだっぐだっ、ぐーっだっだっだっだっだ!!」
エミヤぐだ子「いや、どう考えてもディストピアだろう、それは!」
メディアぐだ子「全人類の意識の同化なんて、人理崩壊間違いなしじゃない!!」
ぐだ子オルタ「なんとでも言うがいいわ! すでにあなた達は私の手のひらの上! もうじき、意識が完全に上書きされてしまうのだから、せいぜい残り少ない自我を慈しんでいればいいわ!」
エミヤぐだ子「くっ……! どうにもならないと言うのか……!」
マシュぐだ子「誰か……誰か助けになりそうな人は……!」
ぐだ子オルタ「ぷっ! 助けなんて今更来るわけないじゃない! ぐーだっだっだっだっだっだ!」
「いるさっ! ここに一人な!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:34:35.55 ID:ZsZkoX7x0
ぐだ子オルタ「!? な、何奴っ!! 姿を見せなさい!」
「慌てなくても、今行くわよ! トォーウ!」シュバッ!
マシュぐだ子「あ、あれは……! あの姿は!」
ぐだ子「待たせたね、マシュ! 私が来たからにはもう安心だよ!」バァーン!
メディアぐだ子「…………まぁ、予想は出来てはいたけど……」
エミヤぐだ子「これは、助け……に、なるのか?」
ぐだ子「あー! メディアもエミヤもひどーい! 私のこと疑ってるー!」プンスカプンスカ
ぐだ子オルタ「……ハンッ」
メディアぐだ子「ほら、悪いほうのマスターにも鼻で笑われてるじゃない!」
ぐだ子「むーっ! そんなこと言うと助けてあげないんだからね!」
メディアぐだ子「憤慨しても可愛さしか出ていない……」
ぐだ子オルタ「……はぁ……付き合う気も起きないわね。無策で飛び出した自分の無謀を呪いなさい! くらえ! みんな私になーれ☆ビィィィーム!!」ビィー!
マシュぐだ子「危ない先輩! 避けてください!!」
ぐだ子「うわあああああああああああ!!」シビビビビビビビビビビ
マシュぐだ子「せ、センパーーーーーーーーーーーイ!!」
ぐだ子オルタ「ぐーっだっだっだっだっだ!! 実にあっけなかったわね!! これであなたも私の眷属!! さーて、あなたがどんな可能性を持った私だったのか、今からじっくりとステータス確認をさせてもらいましょう!」
ぐだ子「ふんっ!!」 【Guard】
ぐだ子オルタ「!? な、なんですって!?」
エミヤぐだ子「弾いた!?」
マシュぐだ子「不発だったのでしょうか?」
ぐだ子オルタ「そんなわけない!! みんな私になーれ☆ビームは、相手の魂そのものを無理やり改造するのよ!? 意思の強さだとかそんなもので跳ね除けられるものじゃない!!」
メディアぐだ子「名前のPOPさに反して、とんでもない原理ね!?」
ぐだ子オルタ「くっ!! ならば出力を上げてもう一回!」ビィー!
ぐだ子「なんどやっても無駄だよ? あなたの攻撃が人理に反するものである限り、私にその効果が及ぶことはない!!」
ぐだ子オルタ「そんな……! あなた一体何者なの!? 一体何の可能性を背負っていると言うの!?」
ぐだ子?「それじゃあ、改めて名乗らせてもらおうかな!」ピッカー
マシュぐだ子「先輩の体が光って……えっ!? あれは、霊基再臨!?」
エミヤぐだ子「なんだと!?」
メディアぐだ子「じゃ、じゃあ、あのマスターの正体は……!?」
”英霊”ぐだ子「私はカルデアのマスター! あらゆる災禍、あらゆる悪意を跳ね除ける、人理の絶対守護者なり!! さあ、人理を護る戦いを始めましょうか!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:35:21.90 ID:ZsZkoX7x0
マシュぐだ子「さ、サーヴァントです!! あの先輩は霊基反応を持っています!! まぎれもなく英霊です!!」
英霊ぐだ子「その通りだよ、マシュ。遠い未来に、このカルデアでの出来事が”歴史”として刻まれたことで、英霊となったマスター、それが私よ!」
メディアぐだ子「……世界との契約じゃなくって安心ね?」
エミヤぐだ子「……正直それでも複雑な気分だが……ああいう可能性もあるということで納得しておこう」
ぐだ子オルタ「くぅぅ……小癪な奴ね! でもお忘れかしら! わたしにはすでに”同化済み”の同胞が山ほどいるということを!」
ぐだ子's(ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ)
マシュぐだ子「あわわわわわ……! 通路の天井まで先輩で埋まって……まるで津波です!!」
ぐだ子オルタ「さあ、この人津波ではさしもの”私”もどうすることもできまい! 戦いは数だよ姉貴ぃ!! くらえ!!」ドドドドドドドドドドドドド
英霊ぐだ子「礼装起動”イシスの雨”!」シュピン
ぐだ子's(スゥッ……)
マシュ「い、一瞬で消え去ってしまいました!」
メディア「本来の礼装の出力を大幅に超えているわ……!」
エミヤ「ついでに私たちの体も元に戻っている! やるじゃないか、マスター!」
英霊ぐだ子「無駄よ、反転した私! 私は”人理修復した魔術師”という逸話によって英霊となった者! つまり、私は一切の”人理を脅かす行動”を否定する! あなたが人理に仇為すかぎり、私に勝つことは絶対に不可能よ!!」
エミヤ「これは……勝負あったな。あのマスターは、反転してしまったがゆえに、常に人理を拒絶することしかできない、”人理の敵”にしかなれない、変わることができない」
メディア「反転したマスターは、どう逆立ちしてもあの英霊となったマスターの逸話を凌駕することは出来ないってことね」
ぐだ子オルタ「認めない! こんな終わりは認めない! 絶対に認めることなんかできない!! こうなったら、イチかバチかで諸共道連れに……!」
英霊ぐだ子「ほい、カル舐め」
ぐだ子オルタ「ぐわああああああああああああああ!!」シュワー
エミヤ「容赦無いな君は!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:36:25.33 ID:ZsZkoX7x0
マシュ「さて、これで悪いほうの先輩の脅威は去りましたね! これで先輩の増殖も止まってくれますね!」
英霊ぐだ子「いや、止まんないよ?」
エミヤ「な、なぜだ!? アレが犯人ではなかったのか!?」
英霊ぐだ子「あの私がやっていたのは、私の増殖速度を上げただけで、増殖そのものは霊薬の効果でしかないのよ」
マシュ「そんなあ……それじゃあまた、先輩を集めて回らないと……」
天才ぐだ子「その必要はないわよ、マシュ!」
マシュ「あ、あなたは天才の方の先輩!」
エミヤ「ふむ、どうやら、君が何らかの手を回したようだな」
天才ぐだ子「その通り! あなたたちが集めた数多の可能性の私を触媒として、英霊となった私を召喚したのよ! 英霊となった私は、理論的に考えて人理修復にまつわる逸話を持つ存在であるはず! であれば、今回の人理崩壊の危機にも役に立つと思ったのよ!」
英霊ぐだ子「もうちょい引っ張ろうと思ってたけど……そうね、私の持つ宝具ならこの騒動も問答無用で解決できるよ」
マシュ「じゃあ、あとは英霊の先輩が宝具発動すれば、万事解決ですね!」
メディア「はぁ……本当にごめんなさいね、マスター。私の作った薬が、こんな騒動を巻き起こすだなんて……」
英霊ぐだ子「ううん、あなたは良かれと思ってやってくれたんでしょ? だったら、何も怒ることなんてないよ! 私から言うのはありがとうだけだよ、メディア」
メディア「本当にあなたって子は……ふふっ」
英霊ぐだ子「さて、そろそろこの騒動にも幕を引きましょうか! 久しぶりにみんなに会えて楽しかったよ! じゃあね、マシュ! いつもの私によろしくね!」
マシュ「ええ、必ず伝えておきます、英霊の先輩!」
英霊ぐだ子「宝具展開! 我が行いはあらゆる災禍を跳ね除ける盾とならん。星見台より、あらゆる人理を護りましょう。さあ、あらゆる時代、善き人々の営みに祝福をーーーーーー」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:36:56.23 ID:ZsZkoX7x0
対”人理”宝具、【ロード・カルデアス】!ーーーーーーーー
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:37:32.14 ID:ZsZkoX7x0
ーーーーーーーーー……
プシュー、ガコン
マシュ「先輩、おかゆをもって来ました!」
ぐだ子「ありがと、マシュ……ヘックチ! うぅ……まだ頭が痛い……メディアー、手っ取り早く治せる薬とか無いの?」ズズッ
メディア「あなたねぇ……この間の騒動の話をもう忘れたの? いくら頼まれても、しばらくは薬を作りたくないわよ……」
ぐだ子「いやー……何度聞いても、私自身、一切の記憶がないもんだから、さっぱり実感がわかなくて……えへへ」
エミヤ「全く……君は本当に危機感が欠如しているな……これで、特異点での勘働きはいいのだから不思議だ……」
メディア「とにかく、今回はあなたに与える薬は既製品のものだけよ! またお節介連中にひっかきまわされたらたまらないですもの!」
ぐだ子「なんだかんだと看病してくれるメディアも、お節介だと思うんだけど……」
メディア「何か言った?」
ぐだ子「いや、何も……」
マシュ「まあまあ、形はどうあれ皆さん先輩のことが好きなんですよ。ですので、先輩は安心させるためにも、一日も早く風邪を治してくださいね!」
ぐだ子「はーい……えーっと……コップコップっと……」
エミヤ「これかね? ……このコップ……なんだか歪んでいるような……」
ぐだ子「あー……なんかそれ、脆くってさー……ちょっと力を入れただけでひしゃげちゃって……」
エミヤ「………………ん?」
ぐだ子「あー……布団に引きこもるのサイコー……やはり、天才たるもの、頭脳の休息も大切だよね……ふふっ……こうして寝ていたら、若い衝動を抑えきれない人に、夜這いにあったりしてね……まあ、騎士である私は、どんなことがあっても屈しないんだけどね……ふふ、ふふふふふふふふ……」
マシュ「…………」
メディア「…………」
エミヤ「…………」
ぐだ子「あー……なんだかすごい料理したくなってきた。治ったら美味しい物を作ろうかなー……おかあさんのてつだいをしてあげないとー……ぐぅ」スピー
マシュ「これ、間違いなく引き継いでますね!?」
エミヤ「寝言だよな!? 寝言であってくれよ!! 頼むよ!!」
メディア「やっぱり一度刺しましょう! ルルブレって全部解決よ!!」
マシュ「やめてください!! 高速神言はやめて!! エミヤさんも止めて!! 誰かー!! 英霊の先輩、もう一回帰ってきてくださーい!!!」
【オワリ】
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 04:42:27.44 ID:ZsZkoX7x0
短時間のお付き合いありがとうございました。
サーヴァントと素手ゴロするマスターが書きたいなーと思ったら、こんなんになってました
あとは、コミケに行けない哀しみを少しでも癒すべく書きました
現地の人たちは楽しんでくださいね
第二部、どうなるか本当に楽しみですね
ゴルドルフさんは……まぁ、長生きしてほしいですね……
それでは、また機会があればよろしくお願いします
HTML依頼出してきます。
ありがとうございました。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 07:42:20.76 ID:bokiK9Aro
乙
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 08:57:03.22 ID:CXGrgaor0
無限の人塊の一部になるってタノシイヨ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 10:20:59.31 ID:HTLEGQK20
乙
ゴルドルフ新所長は癒し枠と予想
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 19:11:55.79 ID:Bbd8ba4Vo
乙
よかった
リヨが出てきたら流石の英霊ぐだ子でも叶わなかった
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