一護「BLEACHのエロゲー・・・だと・・・?」
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462 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:09:07.41 ID:bRTN029DO
前回のおまけ
一護「夜一さん……遅ぇな……。今日は帰るか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夜一「………………っ」ビクンビクンッ
砕蜂「ーーーやっと、抵抗が無くなりましたね」ニヤッ
夜一「……いち……」
砕蜂「!」バシッ
夜一「ふぁっ!?」
砕蜂「その名は忘れて下さい。……貴女には、私がいますから」
夜一「……」
砕蜂「叩かれたのに感じてるんですよね?……もう、貴女は私の……私だけの……」ギュッ
夜一「そい……ふぉん……?」
砕蜂「もう、離さない。私から夜一先生を奪おうとする奴は……みんなーーーコロシテヤル」
BADEND4 尽敵螫殺 NTR蜂
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:27:21.56 ID:bRTN029DO
11日目
一護「………………」
マユリ(いつまでそう子供のように膝を抱いているつもりかネ)
一護「……うるせえよ」
マユリ(やはり、君は甘い男だ。たかがデータに、ここまで感情移入をするとはネ)
一護「黙れ」
一護「テメエに何がわかる……!!」
マユリ「ああ、わからないヨ。仮想世界での恋愛に溺れ、現実すらも忘れつつあるーーーそんな、愚か者の気持ちなど。理解し難いし、その甘さにはつくづく反吐が出る」
一護(……)
マユリ(まあそれも、この私の技術の精巧さを裏付けするというものだが……ふむ、それはそれで困ったネ)
一護「……?」
マユリ(テストの段階でこれでは、一般運用の際に廃人が出たとクレームをつけられても困る。私としては知ったことではないが、それで技術開発局の予算等に罰則が入っては問題だ)
マユリ(黒崎一護。君がテストプレイヤーを辞退するならば、それでも良いだろう)
一護「……俺が辞退したとしたら、このゲームはどうなる」
マユリ(無論、破棄するに決まっているだろう。テストですら危うい欠陥品など、残しておく意味も無いからネ)
一護「俺が続ければ、いいのか?」
マユリ(そういう問題でも無いんだがネ。既にある程度のデータは取れた。計算では、このまま続けても精神を蝕むだけだと推測される。まあ、君がどうしても続けたいと言うなら……考えてもいいが)
一護「ーーー1日、でいい。続けるかどうか……考える時間をくれ」
マユリ(……よかろう。どう答えをだすか、楽しみにしているヨ。せっかくテストプレイヤーを引き受けてくれているんだ、私も君の意思を尊重しよう)
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:47:31.07 ID:bRTN029DO
マユリ(……と、言っておけば。黒崎一護はきっと続けると結論を出すだろう。限界まで精神を疲弊させーーーテストが終わったあかつきには、このゲームをデリートした事を教えてやろう。その時の黒崎一護の顔が楽しみだヨ。ハーハッハッハ!!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
学校
茜雫「一護!!大丈夫?昨日休んだから心配してたんだよ」
ルキア「今日見舞いに行こうかと皆で話していた所だ」
一護「悪い。……もう、大丈夫だ」
リルカ「バッカじゃないの?どう見ても大丈夫って顔じゃないじゃない!!」
リルカが俺の額に手を当てる。
……ひんやりとした感触が、気持ちいい。
一護(データだって?これが……)
彼女の感触も、息遣いも。生きている人間そのものにしか感じられない。
リルカ「……熱はないわね」
織姫「でも心配だよ。ね、黒崎君」
ルキア「うむ。嫌だと言っても連れて行くぞ」
一護「はは。そんなに酷い顔してんのか、俺」
ルキア「たわけ!酷いも良い所だ。よし、みんな一護を運ぶぞっ」
一護「ちょ、待っ」
四人に囲まれ、身体を支えられながら保健室へ連行された
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:50:31.07 ID:IfmGWqDrO
恐ろしい……いやマジで恐ろしいぞこの世界は……
エロとか抜きにしても入ったら絶対出てこれなくなる自信がある……
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:07:59.86 ID:bRTN029DO
保健室
ルキア「休み時間には様子を見に来るからな。大人しくしているのだぞ」
茜雫「絶対!1人で帰っちゃダメだからね!帰りは私達が送ってくから」
四人が教室に戻った後も、一護の苦悩は続く。
一護「……なんだかな」
心配してくれているのは、本当に嬉しい。
しかしその優しさが……余計に、胸を締め付ける。
一護「どうしろっつうんだよ」
彼女達といくら親密になろうともーーー自分には、帰るべき現実の世界がある。
そう。いずれは帰らなければならないのだ。
親しくなればなるほど、この世界に感情移入するほど……辛いだけ。
一護「頭では、わかってんだ」
けれども。自分がこの世界をすぐに離れれば……涅マユリ曰く、すぐに彼女達は『消去』される。
彼女達が人間に近ければ近いほど、それはーーーこの世界が。彼女達が。死ぬことを、見捨てることになるのだーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一護「ーーーん」
眠ってしまっていたようだ。時刻は既に、昼前になっていた。
カサッ
一護「枕元に……なんかあるな」
それは、可愛らしい用紙で綺麗に折りたたまれたーーー手紙だった。
『よく眠っていたので、書き置きしておくことにしました。早く元気になってね!織姫』
一護「井上か。気、使わしちまったな」
『起きた時、またピーピー泣いていたらこれを見て元気出すように。ルキア』
一護「……ヘタクソ。相変わらずなんの絵かわかんねーよ」クスッ
『誰よ手紙書くなんて言い出したのは。早くシャキッとした顔見せなさいよね。調子狂うから。あーもう、恥ずかしいわね!これ読んだら捨てなさいよ!!リルカ』
一護「恥ずかしいなら書かなくてもいいじゃねえか。……ハハハ」
『元気になったら皆でご飯!!約束、忘れないでよ!!茜雫』
一護「……ああ。そうだったな」
一枚一枚に目を落とした後……それを丁寧に折り畳み、ポケットにしまう
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:22:53.15 ID:hyKTQ/NLo
ちょっとえろいss期待して見てたらなんか深い作品になってきて困惑
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:22:54.52 ID:bRTN029DO
一護「よっと」
ベッドから起き上がる。……誰も、いない。
確か来た時は卯ノ花さんがいたはずだが……
一護「そろそろ昼飯か。誰もいねえから、勝手に出て行っても言いよな」
ガラッ
夜一「一護!起きていたのか?」
砕蜂「先程お前のクラスに行ったら寝込んでいると聞いたので来てみれば……大丈夫そうだな」
一護「夜一さん。砕蜂」
砕蜂「……先輩をつけろ、たわけが。まあ、聞いていたより元気そうで安心したぞ……一護」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
少し、2人と立ち話をした。
一昨日の話を聞いて見ると……どうやら、おかしくなった砕蜂との一件は、2人の記憶にあるようだ。
あれから俺は夜一を送り、そのまま帰宅した事になっているらしい。
砕蜂「私のつけた傷が、原因かと思ってな……」シュン
一護「だからそれはもう大丈夫だって」
夜一「うむ。何事も無いならば、それに越したことはない」ホッ
と言う夜一も、一護の具合が思っていたより悪くなさそうな様子に安堵の息を漏らす。
一護(……夜一さん)
あの夜を思い出し、思わず顔が熱くなっていくのがわかる。
夜一「おおっ!?なんじゃ、急に顔が赤くなってきたぞ!!ええい、やはりもう少し寝ておれ!」
砕蜂「何も食べないのも毒だろう。何か食べたい物はあるか?」
一護「いや……別に」
夜一「なら儂らが適当に選んでくるぞ、いいな!とにかく横になっていろ!」
夜一に押され、再びベッドへと逆戻りに。
砕蜂「なるべく食べやすそうな物を買ってくるからな」
夜一「大人しくしとれよ!」
一護「……わかったよ」
バタバタと慌ただしく2人は去って行った
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:30:50.10 ID:bRTN029DO
一護「……ふう」
ひと息。
なんだか、胸に暖かいモノが込み上げている見たいだ
一護「当たり前だよな。現実だろうと、ゲームだろうと。あれだけ心配されて……嬉しくないはずが、ねえ」
ガラッ
また誰かが入って来たようだ。
一護「早かったな、2人とも」
卯ノ花「あら。目が覚めたんですね。……誰を待ってたんですか?」クスッ
一護「あっ……」
卯ノ花「用事で少し空けてしまってましたが……先程より、ずっと顔色が良くなりましたね」
一護「卯ノ花……先生」
卯ノ花「失礼します」ピトッ
今度は卯ノ花さんの手が額に触れる。
卯ノ花「やっぱり熱は無いようですね。やはり精神的な問題だったのかしら。ーーーこの年頃は、色々悩む事がたくさんあるでしょうから」
一護「……卯ノ花さん」
卯ノ花「良かったら、先生に相談して見ませんか?同年代の子だと、貴方も色々口にし辛い事があるでしょうし」ニコッ
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:32:08.63 ID:47dJC1afO
卯の花さんルートって初代剣八と戦うはめになるんですかね?
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:44:56.41 ID:bRTN029DO
一護「…………」
一護は悩む。
もちろん、本当のことを全て話すなんてことは出来ない。
けれど……何故か、さっきの手紙や、みんなの心配してくれている姿で……1人で悩む事が馬鹿馬鹿しいように思えて来た。
一護「あの、さ」
卯ノ花「はい」
どう切り出していいか、少し言い淀む。
しかし、目の前の卯ノ花の、笑顔が。いくらでも待つから、どうぞ……と言っているようにも思えた。
その、慈愛に満ちた表情に、母性を感じたのかも知れない。
一護「もし……この世界が作り物だったらって、考えたことはあるか?」
思いのほかストレートに聞いてしまった。
卯ノ花「……作り物?」
一護「いや、もしもの話!……どう、思う?」
卯ノ花「そうですね……」
卯ノ花は真面目に思案しているようだ。
ひと通り「うーん」と悩んでから……それを口にした
卯ノ花「もしも、この世界が作り物だったとしても……私は気にしません。だって、こうして私はここで息をして、生活していて…考える力を持っているのですから。たとえ他に世界があろうとも、私がこの世界で生きているのには……変わりません」
一護「そういうもの、かな」
卯ノ花「そうですよ。たとえ、本当に作り物だったとしても。私には、かけがえの無い、自分が生きている世界です。それに、もしもこの世界を作った別の世界があったとしてもーーーその世界すらも、作り物かも知れないじゃないですか」
一護「……なるほど」
卯ノ花「ね?どの世界が本物か、なんてーーー考えてもわからないんです。神でもない限り、答えは出せない」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:01:59.56 ID:bRTN029DO
一護「じゃあ、もし卯ノ花さんが……別の世界に行ったとして。そこでも仲間が出来てーーーけれど、いずれはこの世界に帰らないといけないってなったら……どうする?」
卯ノ花「む……それは、先程の質問より難しいですね」ムムムッ
また唸って考え出す卯ノ花。
自分でも、馬鹿な質問をしているとはわかっているが……先程真剣に考え、答えてくれた彼女には、どうしても聞かずにはいられなかった。
卯ノ花「……それって、戻ってしまったら2度と会えないものなんですか?」
一護「え?」
卯ノ花「それは私も答えが出せませんが……けれど、これだけは言えます。私だったら……先程の話に出た、作られた世界であっても。そこでの大切な思い出が出来たら、それもまた私にとって大事な世界になります」
一護「ああ。……その通りだ」
卯ノ花「ですから、私はこう答えます『どっちの世界にも、いつでも行き来出来るようにする』!!」
一護「……は」ポカーン
卯ノ花「だって、そうでしょう?どちらも捨てられないならば……どちらも私は大切にしたい。……ふふ、少し、欲張りでしたかね?」クスッ
彼女のその答えで。
今まで頭にかかっていたモヤが、晴れた気がした。
一護「そんなことねえ……ありがとな、卯ノ花さん」
卯ノ花「貴方の悩みの、参考になりましたか?」
一護「ああ!」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:20:49.88 ID:bRTN029DO
『俺はスーパーマンじゃねえから、世界中の人を守るなんてデケーことは言えねぇけど、両手で抱えるだけの人を守ればそれでいいなんて言えるほど控えめな人間でもねぇんだ。俺は、山ほどの人間を守りてぇんだ』
一護「ーーー!」
いつか、自分が言った言葉が浮かぶ。
死神の仕事を手伝うと言った時の、まだ未熟だった自分
一護(……けど、そん時の俺でさえ……決意していたはずだ。今なら)
昔に思ったことは、今だって変わっていない。
それどころか、尸魂界での戦いや破面との戦いーーー滅却師達との戦いを経て、もっと。自分の決意は、大きくなっていた筈だ
一護「今更、目に入る物を護れねえなんてーーー言えるかよ」
この世界を、護る。
たとえ作られた世界でも、そこには自分で考え、生きているーーー大切な人がいるんだから。
一護(卯ノ花さんの言う通りだ。確かに、俺が帰るべき世界はある。けれど、それがこの世界を見捨てる理由にはならない)
卯ノ花「答えは出ましたか?」
一護「ああ。変なこと聞いてごめんな」
卯ノ花「いえいえ。もし、また悩みがあったらいつでも来て下さい。私は、ここにいます」
一護「ありがとな!けど、もう大丈夫だ。腹でも痛くなったらまた来るよ!」タッタッタ
卯ノ花「ふふ。お待ちしています」
ガラッ!!
勢い良くドアを開けると
夜一「一護!?このたわけが、寝てろと言っといたじゃろう!」
一護「あ……」
卯ノ花「大丈夫ですよ。彼はもう」
夜一「む……?まあ、卯ノ花先生のお墨付きならば、良いが」
砕蜂「適当に買ってきたぞ」スッ
一護「ありがとな。よし、じゃあ皆で食おうぜ!」
砕蜂「……!ふん、どうやら本当に良くなった見たいだな。仕方が無い、付き合ってやる」プイッ
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:31:20.78 ID:bRTN029DO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それから、教室に戻ってルキア達に礼を言ってから、全員で昼飯を食べた。
織姫「明日は終業式だね」
茜雫「夏休みだー!いっぱい遊ぶぞー!!」
リルカ「……たまには誘いなさいよ。その、予定空けとくから」
ーーーもうすぐ、夏休みが始まる。
一護(まずは最初の目的通り、テストプレイヤーの任をちゃんと務めなくちゃいけねえな)
一護(……正直言うと、俺も男だ。こいつらと結ばれたらどうなるかーーー気にならないわけじゃねえ)
一護(けど、それ以上に……俺は、こいつらの幸せそうな顔が、見てみたいと……そう、思っちまったから)
一護(だから、俺は……やる。やってみせる。もう泣き声は言わねえぞ)
一護(そして……涅マユリ。あいつの事だ、きっと俺がこのゲームをやり遂げたとしても……絶対に、何か企んでるに違いない)
一護(このままこの世界に残って、涅マユリの企みを打ち砕く!!)
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:33:48.75 ID:bRTN029DO
11日目が終了しました。
現在の好感度
夜一 clear !!
砕蜂 〇〇〇
織姫 〇〇
夏梨 〇〇
遊子 〇〇
ルキア 〇
リルカ 〇
茜雫 〇
ネム 〇
卯ノ花 〇
ネル
七緒
雛森
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:41:29.91 ID:bRTN029DO
B L E A C H
Another ???
E R O
&
s t r a w b e r r y
一護「(`・ω・´)」ドヤァ
ーーー斯くて刃は振り下ろされるーーー!!
前回のおまけ
一護「夜一さん……遅ぇな……。今日は帰るか」
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夜一「………………っ」ビクンビクンッ
砕蜂「ーーーやっと、抵抗が無くなりましたね」ニヤッ
夜一「……いち……」
砕蜂「!」バシッ
夜一「ふぁっ!?」
砕蜂「その名は忘れて下さい。……貴女には、私がいますから」
夜一「……」
砕蜂「叩かれたのに感じてるんですよね?……もう、貴女は私の……私だけの……」ギュッ
夜一「そい……ふぉん……?」
砕蜂「もう、離さない。私から夜一先生を奪おうとする奴は……みんなーーーコロシテヤル」
BADEND4 尽敵螫殺 NTR蜂
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:27:21.56 ID:bRTN029DO
11日目
一護「………………」
マユリ(いつまでそう子供のように膝を抱いているつもりかネ)
一護「……うるせえよ」
マユリ(やはり、君は甘い男だ。たかがデータに、ここまで感情移入をするとはネ)
一護「黙れ」
一護「テメエに何がわかる……!!」
マユリ「ああ、わからないヨ。仮想世界での恋愛に溺れ、現実すらも忘れつつあるーーーそんな、愚か者の気持ちなど。理解し難いし、その甘さにはつくづく反吐が出る」
一護(……)
マユリ(まあそれも、この私の技術の精巧さを裏付けするというものだが……ふむ、それはそれで困ったネ)
一護「……?」
マユリ(テストの段階でこれでは、一般運用の際に廃人が出たとクレームをつけられても困る。私としては知ったことではないが、それで技術開発局の予算等に罰則が入っては問題だ)
マユリ(黒崎一護。君がテストプレイヤーを辞退するならば、それでも良いだろう)
一護「……俺が辞退したとしたら、このゲームはどうなる」
マユリ(無論、破棄するに決まっているだろう。テストですら危うい欠陥品など、残しておく意味も無いからネ)
一護「俺が続ければ、いいのか?」
マユリ(そういう問題でも無いんだがネ。既にある程度のデータは取れた。計算では、このまま続けても精神を蝕むだけだと推測される。まあ、君がどうしても続けたいと言うなら……考えてもいいが)
一護「ーーー1日、でいい。続けるかどうか……考える時間をくれ」
マユリ(……よかろう。どう答えをだすか、楽しみにしているヨ。せっかくテストプレイヤーを引き受けてくれているんだ、私も君の意思を尊重しよう)
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:47:31.07 ID:bRTN029DO
マユリ(……と、言っておけば。黒崎一護はきっと続けると結論を出すだろう。限界まで精神を疲弊させーーーテストが終わったあかつきには、このゲームをデリートした事を教えてやろう。その時の黒崎一護の顔が楽しみだヨ。ハーハッハッハ!!)
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学校
茜雫「一護!!大丈夫?昨日休んだから心配してたんだよ」
ルキア「今日見舞いに行こうかと皆で話していた所だ」
一護「悪い。……もう、大丈夫だ」
リルカ「バッカじゃないの?どう見ても大丈夫って顔じゃないじゃない!!」
リルカが俺の額に手を当てる。
……ひんやりとした感触が、気持ちいい。
一護(データだって?これが……)
彼女の感触も、息遣いも。生きている人間そのものにしか感じられない。
リルカ「……熱はないわね」
織姫「でも心配だよ。ね、黒崎君」
ルキア「うむ。嫌だと言っても連れて行くぞ」
一護「はは。そんなに酷い顔してんのか、俺」
ルキア「たわけ!酷いも良い所だ。よし、みんな一護を運ぶぞっ」
一護「ちょ、待っ」
四人に囲まれ、身体を支えられながら保健室へ連行された
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 20:50:31.07 ID:IfmGWqDrO
恐ろしい……いやマジで恐ろしいぞこの世界は……
エロとか抜きにしても入ったら絶対出てこれなくなる自信がある……
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:07:59.86 ID:bRTN029DO
保健室
ルキア「休み時間には様子を見に来るからな。大人しくしているのだぞ」
茜雫「絶対!1人で帰っちゃダメだからね!帰りは私達が送ってくから」
四人が教室に戻った後も、一護の苦悩は続く。
一護「……なんだかな」
心配してくれているのは、本当に嬉しい。
しかしその優しさが……余計に、胸を締め付ける。
一護「どうしろっつうんだよ」
彼女達といくら親密になろうともーーー自分には、帰るべき現実の世界がある。
そう。いずれは帰らなければならないのだ。
親しくなればなるほど、この世界に感情移入するほど……辛いだけ。
一護「頭では、わかってんだ」
けれども。自分がこの世界をすぐに離れれば……涅マユリ曰く、すぐに彼女達は『消去』される。
彼女達が人間に近ければ近いほど、それはーーーこの世界が。彼女達が。死ぬことを、見捨てることになるのだーーー
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一護「ーーーん」
眠ってしまっていたようだ。時刻は既に、昼前になっていた。
カサッ
一護「枕元に……なんかあるな」
それは、可愛らしい用紙で綺麗に折りたたまれたーーー手紙だった。
『よく眠っていたので、書き置きしておくことにしました。早く元気になってね!織姫』
一護「井上か。気、使わしちまったな」
『起きた時、またピーピー泣いていたらこれを見て元気出すように。ルキア』
一護「……ヘタクソ。相変わらずなんの絵かわかんねーよ」クスッ
『誰よ手紙書くなんて言い出したのは。早くシャキッとした顔見せなさいよね。調子狂うから。あーもう、恥ずかしいわね!これ読んだら捨てなさいよ!!リルカ』
一護「恥ずかしいなら書かなくてもいいじゃねえか。……ハハハ」
『元気になったら皆でご飯!!約束、忘れないでよ!!茜雫』
一護「……ああ。そうだったな」
一枚一枚に目を落とした後……それを丁寧に折り畳み、ポケットにしまう
ちょっとえろいss期待して見てたらなんか深い作品になってきて困惑
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:22:54.52 ID:bRTN029DO
一護「よっと」
ベッドから起き上がる。……誰も、いない。
確か来た時は卯ノ花さんがいたはずだが……
一護「そろそろ昼飯か。誰もいねえから、勝手に出て行っても言いよな」
ガラッ
夜一「一護!起きていたのか?」
砕蜂「先程お前のクラスに行ったら寝込んでいると聞いたので来てみれば……大丈夫そうだな」
一護「夜一さん。砕蜂」
砕蜂「……先輩をつけろ、たわけが。まあ、聞いていたより元気そうで安心したぞ……一護」
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少し、2人と立ち話をした。
一昨日の話を聞いて見ると……どうやら、おかしくなった砕蜂との一件は、2人の記憶にあるようだ。
あれから俺は夜一を送り、そのまま帰宅した事になっているらしい。
砕蜂「私のつけた傷が、原因かと思ってな……」シュン
一護「だからそれはもう大丈夫だって」
夜一「うむ。何事も無いならば、それに越したことはない」ホッ
と言う夜一も、一護の具合が思っていたより悪くなさそうな様子に安堵の息を漏らす。
一護(……夜一さん)
あの夜を思い出し、思わず顔が熱くなっていくのがわかる。
夜一「おおっ!?なんじゃ、急に顔が赤くなってきたぞ!!ええい、やはりもう少し寝ておれ!」
砕蜂「何も食べないのも毒だろう。何か食べたい物はあるか?」
一護「いや……別に」
夜一「なら儂らが適当に選んでくるぞ、いいな!とにかく横になっていろ!」
夜一に押され、再びベッドへと逆戻りに。
砕蜂「なるべく食べやすそうな物を買ってくるからな」
夜一「大人しくしとれよ!」
一護「……わかったよ」
バタバタと慌ただしく2人は去って行った
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:30:50.10 ID:bRTN029DO
一護「……ふう」
ひと息。
なんだか、胸に暖かいモノが込み上げている見たいだ
一護「当たり前だよな。現実だろうと、ゲームだろうと。あれだけ心配されて……嬉しくないはずが、ねえ」
ガラッ
また誰かが入って来たようだ。
一護「早かったな、2人とも」
卯ノ花「あら。目が覚めたんですね。……誰を待ってたんですか?」クスッ
一護「あっ……」
卯ノ花「用事で少し空けてしまってましたが……先程より、ずっと顔色が良くなりましたね」
一護「卯ノ花……先生」
卯ノ花「失礼します」ピトッ
今度は卯ノ花さんの手が額に触れる。
卯ノ花「やっぱり熱は無いようですね。やはり精神的な問題だったのかしら。ーーーこの年頃は、色々悩む事がたくさんあるでしょうから」
一護「……卯ノ花さん」
卯ノ花「良かったら、先生に相談して見ませんか?同年代の子だと、貴方も色々口にし辛い事があるでしょうし」ニコッ
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:32:08.63 ID:47dJC1afO
卯の花さんルートって初代剣八と戦うはめになるんですかね?
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 21:44:56.41 ID:bRTN029DO
一護「…………」
一護は悩む。
もちろん、本当のことを全て話すなんてことは出来ない。
けれど……何故か、さっきの手紙や、みんなの心配してくれている姿で……1人で悩む事が馬鹿馬鹿しいように思えて来た。
一護「あの、さ」
卯ノ花「はい」
どう切り出していいか、少し言い淀む。
しかし、目の前の卯ノ花の、笑顔が。いくらでも待つから、どうぞ……と言っているようにも思えた。
その、慈愛に満ちた表情に、母性を感じたのかも知れない。
一護「もし……この世界が作り物だったらって、考えたことはあるか?」
思いのほかストレートに聞いてしまった。
卯ノ花「……作り物?」
一護「いや、もしもの話!……どう、思う?」
卯ノ花「そうですね……」
卯ノ花は真面目に思案しているようだ。
ひと通り「うーん」と悩んでから……それを口にした
卯ノ花「もしも、この世界が作り物だったとしても……私は気にしません。だって、こうして私はここで息をして、生活していて…考える力を持っているのですから。たとえ他に世界があろうとも、私がこの世界で生きているのには……変わりません」
一護「そういうもの、かな」
卯ノ花「そうですよ。たとえ、本当に作り物だったとしても。私には、かけがえの無い、自分が生きている世界です。それに、もしもこの世界を作った別の世界があったとしてもーーーその世界すらも、作り物かも知れないじゃないですか」
一護「……なるほど」
卯ノ花「ね?どの世界が本物か、なんてーーー考えてもわからないんです。神でもない限り、答えは出せない」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:01:59.56 ID:bRTN029DO
一護「じゃあ、もし卯ノ花さんが……別の世界に行ったとして。そこでも仲間が出来てーーーけれど、いずれはこの世界に帰らないといけないってなったら……どうする?」
卯ノ花「む……それは、先程の質問より難しいですね」ムムムッ
また唸って考え出す卯ノ花。
自分でも、馬鹿な質問をしているとはわかっているが……先程真剣に考え、答えてくれた彼女には、どうしても聞かずにはいられなかった。
卯ノ花「……それって、戻ってしまったら2度と会えないものなんですか?」
一護「え?」
卯ノ花「それは私も答えが出せませんが……けれど、これだけは言えます。私だったら……先程の話に出た、作られた世界であっても。そこでの大切な思い出が出来たら、それもまた私にとって大事な世界になります」
一護「ああ。……その通りだ」
卯ノ花「ですから、私はこう答えます『どっちの世界にも、いつでも行き来出来るようにする』!!」
一護「……は」ポカーン
卯ノ花「だって、そうでしょう?どちらも捨てられないならば……どちらも私は大切にしたい。……ふふ、少し、欲張りでしたかね?」クスッ
彼女のその答えで。
今まで頭にかかっていたモヤが、晴れた気がした。
一護「そんなことねえ……ありがとな、卯ノ花さん」
卯ノ花「貴方の悩みの、参考になりましたか?」
一護「ああ!」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:20:49.88 ID:bRTN029DO
『俺はスーパーマンじゃねえから、世界中の人を守るなんてデケーことは言えねぇけど、両手で抱えるだけの人を守ればそれでいいなんて言えるほど控えめな人間でもねぇんだ。俺は、山ほどの人間を守りてぇんだ』
一護「ーーー!」
いつか、自分が言った言葉が浮かぶ。
死神の仕事を手伝うと言った時の、まだ未熟だった自分
一護(……けど、そん時の俺でさえ……決意していたはずだ。今なら)
昔に思ったことは、今だって変わっていない。
それどころか、尸魂界での戦いや破面との戦いーーー滅却師達との戦いを経て、もっと。自分の決意は、大きくなっていた筈だ
一護「今更、目に入る物を護れねえなんてーーー言えるかよ」
この世界を、護る。
たとえ作られた世界でも、そこには自分で考え、生きているーーー大切な人がいるんだから。
一護(卯ノ花さんの言う通りだ。確かに、俺が帰るべき世界はある。けれど、それがこの世界を見捨てる理由にはならない)
卯ノ花「答えは出ましたか?」
一護「ああ。変なこと聞いてごめんな」
卯ノ花「いえいえ。もし、また悩みがあったらいつでも来て下さい。私は、ここにいます」
一護「ありがとな!けど、もう大丈夫だ。腹でも痛くなったらまた来るよ!」タッタッタ
卯ノ花「ふふ。お待ちしています」
ガラッ!!
勢い良くドアを開けると
夜一「一護!?このたわけが、寝てろと言っといたじゃろう!」
一護「あ……」
卯ノ花「大丈夫ですよ。彼はもう」
夜一「む……?まあ、卯ノ花先生のお墨付きならば、良いが」
砕蜂「適当に買ってきたぞ」スッ
一護「ありがとな。よし、じゃあ皆で食おうぜ!」
砕蜂「……!ふん、どうやら本当に良くなった見たいだな。仕方が無い、付き合ってやる」プイッ
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:31:20.78 ID:bRTN029DO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それから、教室に戻ってルキア達に礼を言ってから、全員で昼飯を食べた。
織姫「明日は終業式だね」
茜雫「夏休みだー!いっぱい遊ぶぞー!!」
リルカ「……たまには誘いなさいよ。その、予定空けとくから」
ーーーもうすぐ、夏休みが始まる。
一護(まずは最初の目的通り、テストプレイヤーの任をちゃんと務めなくちゃいけねえな)
一護(……正直言うと、俺も男だ。こいつらと結ばれたらどうなるかーーー気にならないわけじゃねえ)
一護(けど、それ以上に……俺は、こいつらの幸せそうな顔が、見てみたいと……そう、思っちまったから)
一護(だから、俺は……やる。やってみせる。もう泣き声は言わねえぞ)
一護(そして……涅マユリ。あいつの事だ、きっと俺がこのゲームをやり遂げたとしても……絶対に、何か企んでるに違いない)
一護(このままこの世界に残って、涅マユリの企みを打ち砕く!!)
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:33:48.75 ID:bRTN029DO
11日目が終了しました。
現在の好感度
夜一 clear !!
砕蜂 〇〇〇
織姫 〇〇
夏梨 〇〇
遊子 〇〇
ルキア 〇
リルカ 〇
茜雫 〇
ネム 〇
卯ノ花 〇
ネル
七緒
雛森
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/04(火) 22:41:29.91 ID:bRTN029DO
B L E A C H
Another ???
E R O
&
s t r a w b e r r y
一護「(`・ω・´)」ドヤァ
ーーー斯くて刃は振り下ろされるーーー!!
一護「BLEACHのエロゲー・・・だと・・・?」
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